JP2825781B2 - 釘 - Google Patents
釘Info
- Publication number
- JP2825781B2 JP2825781B2 JP26001995A JP26001995A JP2825781B2 JP 2825781 B2 JP2825781 B2 JP 2825781B2 JP 26001995 A JP26001995 A JP 26001995A JP 26001995 A JP26001995 A JP 26001995A JP 2825781 B2 JP2825781 B2 JP 2825781B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nail
- leg
- washer
- head
- hole
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Joining Of Building Structures In Genera (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コンクリートや
発泡コンクリート(ALC)に部材や器材を固定するた
めに使用する開脚式の釘に関する。
発泡コンクリート(ALC)に部材や器材を固定するた
めに使用する開脚式の釘に関する。
【0002】
【従来の技術】建築物を構成するコンクリートに内装用
の部材や各種器材を固定するには、打込みによる開脚に
よって耐引抜力を得るようにした釘やアンカーが使用さ
れる。
の部材や各種器材を固定するには、打込みによる開脚に
よって耐引抜力を得るようにした釘やアンカーが使用さ
れる。
【0003】従来、上記のような釘は、円形線材を用い
た第1の釘体に、先端の一部を残して頭部に達する範囲
に切削部を設け、この切削部に半円線材を用いた第2の
釘体を重ね、両釘体をワッシャで締結した構造を有し、
コンクリートに設けた下孔に挿入した状態で第2の釘体
を打込めば、第1の釘体の先端段部をガイドにして第2
の脚体の先端が開脚し、耐引抜き強度が得られることに
なる。
た第1の釘体に、先端の一部を残して頭部に達する範囲
に切削部を設け、この切削部に半円線材を用いた第2の
釘体を重ね、両釘体をワッシャで締結した構造を有し、
コンクリートに設けた下孔に挿入した状態で第2の釘体
を打込めば、第1の釘体の先端段部をガイドにして第2
の脚体の先端が開脚し、耐引抜き強度が得られることに
なる。
【0004】また、アンカーは、リベットの先端部分を
残して内部を中空とし、この先端部分をスリットで縦に
割ると共に、中空部分にピンを挿入した構造を有し、コ
ンクリートに設けた下孔にリベットを挿入した状態でピ
ンを打込むと、リベットの先端が開脚して耐引抜強度が
得られる。
残して内部を中空とし、この先端部分をスリットで縦に
割ると共に、中空部分にピンを挿入した構造を有し、コ
ンクリートに設けた下孔にリベットを挿入した状態でピ
ンを打込むと、リベットの先端が開脚して耐引抜強度が
得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
釘やアンカーは、第2の釘体やピンを打込むことにより
開脚を生じさせるものであるが、第2の釘体やピンの打
込み方向に対する一時的な開脚抑制機能がないため、打
込みと同時に開脚が発生し、このため、下孔を穿設する
堅いコンクリートには使用できても、下孔をあけずに直
接打ち込まなければならない発泡コンクリートには使用
することができないという問題がある。
釘やアンカーは、第2の釘体やピンを打込むことにより
開脚を生じさせるものであるが、第2の釘体やピンの打
込み方向に対する一時的な開脚抑制機能がないため、打
込みと同時に開脚が発生し、このため、下孔を穿設する
堅いコンクリートには使用できても、下孔をあけずに直
接打ち込まなければならない発泡コンクリートには使用
することができないという問題がある。
【0006】また、何れのものも、開脚の発生量が一定
化した構造になっているため、堅いコンクリートほど強
い打撃力が必要になると共に、製作には加工工数がかか
り、価格が高くつくという問題もある。
化した構造になっているため、堅いコンクリートほど強
い打撃力が必要になると共に、製作には加工工数がかか
り、価格が高くつくという問題もある。
【0007】そこで、この発明の課題は、堅いコンクリ
ートと発泡コンクリートの何れにも兼用できると共に、
堅いコンクリートに対しても軽く打込むだけで締結で
き、しかも構造が簡単で製造コストの安い釘を提供する
ことにある。
ートと発泡コンクリートの何れにも兼用できると共に、
堅いコンクリートに対しても軽く打込むだけで締結で
き、しかも構造が簡単で製造コストの安い釘を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決
するため、請求項1の発明は、異形線材を用いた脚部の
一方端部に頭部を有する第1の釘体と、同じく異形線材
を用いた脚部の一方端部に頭部を有する第2の釘体と、
両釘体を重ね合わせた平行状態に結束するワッシャとか
らなり、第1の釘体は頭部がワッシャに重なるよう脚部
をワッシャの孔に挿入し、第2の釘体は頭部がワッシャ
から離れた位置になるよう脚部をワッシャの孔に挿入し
て第1の釘体と結束され、前記第1の釘体の脚部で第2
の釘体の脚部先端よりも先端寄りの位置に、第2の釘体
側に突出する突部を形成し、第2の釘体の脚部にはワッ
シャの近傍部分に打込み方向に対する開脚抑制部を設け
た構成を採用したものである。
するため、請求項1の発明は、異形線材を用いた脚部の
一方端部に頭部を有する第1の釘体と、同じく異形線材
を用いた脚部の一方端部に頭部を有する第2の釘体と、
両釘体を重ね合わせた平行状態に結束するワッシャとか
らなり、第1の釘体は頭部がワッシャに重なるよう脚部
をワッシャの孔に挿入し、第2の釘体は頭部がワッシャ
から離れた位置になるよう脚部をワッシャの孔に挿入し
て第1の釘体と結束され、前記第1の釘体の脚部で第2
の釘体の脚部先端よりも先端寄りの位置に、第2の釘体
側に突出する突部を形成し、第2の釘体の脚部にはワッ
シャの近傍部分に打込み方向に対する開脚抑制部を設け
た構成を採用したものである。
【0009】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、第1の釘体の脚部に設けた突部が、脚部の一部をプ
レス成形で打ち出すことにより形成されている構成を採
用したものである。
て、第1の釘体の脚部に設けた突部が、脚部の一部をプ
レス成形で打ち出すことにより形成されている構成を採
用したものである。
【0010】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
において、第1の釘体と第2の釘体は熱処理等の手段に
よってワッシャよりも硬質になっている構成としたもの
である。
において、第1の釘体と第2の釘体は熱処理等の手段に
よってワッシャよりも硬質になっている構成としたもの
である。
【0011】請求項4の発明は、請求項1乃至3の発明
において、座金は山形に湾曲し、かつ、両釘体を結合す
る孔は座金の平坦状態での形状が長軸と短軸のある形状
の孔に形成されている構成としたものである。
において、座金は山形に湾曲し、かつ、両釘体を結合す
る孔は座金の平坦状態での形状が長軸と短軸のある形状
の孔に形成されている構成としたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
示例と共に説明する。
示例と共に説明する。
【0013】図1乃至図3に示す第1の例において、釘
1は、断面半円形の異形線材を用いた脚部2の一方端部
に弧状外周面側に突出する頭部3を設け、他方端部を先
端4とした第1の釘体5と、同じく断面半円形の異形線
材を用いた脚部6の一方端部に頭部7を設け、他方端部
を先端8とした第2の釘体9と、両釘体5と9を、脚部
2、6の平坦面を重ね合わせた平行状態で結束するワッ
シャ10との組合せからなり、図示の場合両釘体5、9
は、脚部2、6を略等しい長さとしたが、第1の釘体5
に対する第2の釘体9の長さは必要とする開脚状態が得
られるように設定すればよい。
1は、断面半円形の異形線材を用いた脚部2の一方端部
に弧状外周面側に突出する頭部3を設け、他方端部を先
端4とした第1の釘体5と、同じく断面半円形の異形線
材を用いた脚部6の一方端部に頭部7を設け、他方端部
を先端8とした第2の釘体9と、両釘体5と9を、脚部
2、6の平坦面を重ね合わせた平行状態で結束するワッ
シャ10との組合せからなり、図示の場合両釘体5、9
は、脚部2、6を略等しい長さとしたが、第1の釘体5
に対する第2の釘体9の長さは必要とする開脚状態が得
られるように設定すればよい。
【0014】前記第1の釘体5は、頭部3がワッシャ1
0上に重なるよう脚部2をワッシャ10の孔11に挿入
し、また、第2の釘体9は、頭部7がワッシャ10から
離れた位置になるよう脚部6をワッシャ10の孔11に
挿入し、この状態で両釘体5、9の脚部2、6は、平坦
面が互に重なって平行するようワッシャ10で結束され
る。
0上に重なるよう脚部2をワッシャ10の孔11に挿入
し、また、第2の釘体9は、頭部7がワッシャ10から
離れた位置になるよう脚部6をワッシャ10の孔11に
挿入し、この状態で両釘体5、9の脚部2、6は、平坦
面が互に重なって平行するようワッシャ10で結束され
る。
【0015】前記第1の釘体5の脚部2で、第2の釘体
9の先端8よりも先端寄りの位置に、第2の釘体9側に
向けて突出する突部12が設けられている。この突部1
2は、プレス成形等の手段を用い、図示の場合脚部2の
途中を略半円弧状に屈曲させることによって形成した
が、横向きV字状の如き山形に形成するようにしてもよ
い。この突部12は脚部2を折曲げて形成することによ
り、弾力性を有する。
9の先端8よりも先端寄りの位置に、第2の釘体9側に
向けて突出する突部12が設けられている。この突部1
2は、プレス成形等の手段を用い、図示の場合脚部2の
途中を略半円弧状に屈曲させることによって形成した
が、横向きV字状の如き山形に形成するようにしてもよ
い。この突部12は脚部2を折曲げて形成することによ
り、弾力性を有する。
【0016】第2の釘体9は、ワッシャ10による第1
の釘体5との結合によって、先端8が突部12の直上に
接近して位置することになり、この第2の釘体9におけ
る脚部6には、ワッシャ10の近傍部分に、打込み方向
に対する開脚抑制部13が設けられている。
の釘体5との結合によって、先端8が突部12の直上に
接近して位置することになり、この第2の釘体9におけ
る脚部6には、ワッシャ10の近傍部分に、打込み方向
に対する開脚抑制部13が設けられている。
【0017】この開脚抑制部13は、図示の場合、ワッ
シャ10よりも上方の位置において、脚部6の途中に平
坦面側へ突出する屈曲段部をプレス成形により形成し、
この段部を一方の釘体5における頭部3上に係止した構
造になっている。
シャ10よりも上方の位置において、脚部6の途中に平
坦面側へ突出する屈曲段部をプレス成形により形成し、
この段部を一方の釘体5における頭部3上に係止した構
造になっている。
【0018】上記開脚抑制部13は、図示以外に、第2
の釘体9における脚部6の途中を図1と逆方向に屈曲さ
せて段部を形成し、この段部をワッシャ10上に係止さ
せたり、脚部の外周面に所要数の突部を、脚部周面の一
部を挟み込んで突出させることによって形成し、この突
部をワッシャ10上に係止させた構造や、脚部2と脚部
6の重なり面の一方に突部と他方にこの突部の嵌合する
凹部を設けた構造を採用することができる。
の釘体9における脚部6の途中を図1と逆方向に屈曲さ
せて段部を形成し、この段部をワッシャ10上に係止さ
せたり、脚部の外周面に所要数の突部を、脚部周面の一
部を挟み込んで突出させることによって形成し、この突
部をワッシャ10上に係止させた構造や、脚部2と脚部
6の重なり面の一方に突部と他方にこの突部の嵌合する
凹部を設けた構造を採用することができる。
【0019】前記ワッシャ10は、平面円形の金属板を
用い、円弧状の山形に湾曲した構造を有し、中央に設け
た孔11は、図1(A)、(B)に示すように、このワ
ッシャ10を平坦状にしたとき、重なり合う脚部2、6
の直径に等しい短軸と、該直径よりも少し長い長軸から
なる長円又は楕円に形成され、ワッシャ10は孔11の
長軸方向に沿って円弧状に湾曲するように型付けされて
いる。
用い、円弧状の山形に湾曲した構造を有し、中央に設け
た孔11は、図1(A)、(B)に示すように、このワ
ッシャ10を平坦状にしたとき、重なり合う脚部2、6
の直径に等しい短軸と、該直径よりも少し長い長軸から
なる長円又は楕円に形成され、ワッシャ10は孔11の
長軸方向に沿って円弧状に湾曲するように型付けされて
いる。
【0020】従って、ワッシャ10の孔11の長軸方向
は、円弧状の湾曲によって平面的な距離が短かくなり、
この長軸方向に並ぶように両脚部2、6を孔11に挿入
すると、図2(A)、(B)で示すように、両脚部2、
6は重なり方向に孔11で結束されることになる。
は、円弧状の湾曲によって平面的な距離が短かくなり、
この長軸方向に並ぶように両脚部2、6を孔11に挿入
すると、図2(A)、(B)で示すように、両脚部2、
6は重なり方向に孔11で結束されることになる。
【0021】このため、孔11の長軸方向の寸法は、ワ
ッシャ10を円弧状に湾曲させたときに、脚部2、6が
密嵌するように設定されている。
ッシャ10を円弧状に湾曲させたときに、脚部2、6が
密嵌するように設定されている。
【0022】なお、孔11は、長円や楕円以外に、六角
形や星型等、上記長軸と短軸の関係を満たしているもの
であればよい。
形や星型等、上記長軸と短軸の関係を満たしているもの
であればよい。
【0023】上記ワッシャ10に対し、第1の釘体5と
第2の釘体9は、熱処理等の硬化処理を施すことによ
り、硬質になっている。
第2の釘体9は、熱処理等の硬化処理を施すことによ
り、硬質になっている。
【0024】図6に示す釘1aは、ワッシャ10aに平
ワッシャを用いた第2の例であり、このワッシャ10a
に設ける孔11aは、重ね合わせた脚部2、6の直径が
丁度嵌合する内径になっている。
ワッシャを用いた第2の例であり、このワッシャ10a
に設ける孔11aは、重ね合わせた脚部2、6の直径が
丁度嵌合する内径になっている。
【0025】この第2の例では、打込時において、第2
の釘体9の開脚抑制部13が離脱するのに抵抗の発生が
大きくなるので、堅いコンクリート用に適したものとな
る。
の釘体9の開脚抑制部13が離脱するのに抵抗の発生が
大きくなるので、堅いコンクリート用に適したものとな
る。
【0026】図5(A)、(B)に示す第3の例は、ワ
ッシャ10における孔11の周縁部に凹入部14を形成
し、この凹入部14に釘体5、9の頭部3、7が納まる
ようにし、打込み完了時に被締結物aの表面に対する突
出部分の発生を極力少なくしたものである。
ッシャ10における孔11の周縁部に凹入部14を形成
し、この凹入部14に釘体5、9の頭部3、7が納まる
ようにし、打込み完了時に被締結物aの表面に対する突
出部分の発生を極力少なくしたものである。
【0027】なお、何れの例においても、両釘体5と9
は、断面半円形の線材を用いたが、四角形等他の断面形
状の異形線材を用いてもよい。
は、断面半円形の線材を用いたが、四角形等他の断面形
状の異形線材を用いてもよい。
【0028】図7に示す第4の例は、図8と図9に示し
たように、両釘体5と9に断面四角形の線材を用い、第
1の釘体5の脚部2に設ける突部12を、プレス成形に
より、該脚部12の一部を打ち出すことによって形成し
ている。
たように、両釘体5と9に断面四角形の線材を用い、第
1の釘体5の脚部2に設ける突部12を、プレス成形に
より、該脚部12の一部を打ち出すことによって形成し
ている。
【0029】上記突部12は、図8(A)、(B)の場
合、脚部2の一面側を押金型で加圧凹入15させること
により、脚部材料の逃げを、他面側を支持する受金型で
成形し、該突部12を、脚部2の先端4に向けて上り傾
斜となるテーパ状に形成している。
合、脚部2の一面側を押金型で加圧凹入15させること
により、脚部材料の逃げを、他面側を支持する受金型で
成形し、該突部12を、脚部2の先端4に向けて上り傾
斜となるテーパ状に形成している。
【0030】図8(A)、(B)の例では、脚部2の加
圧凹入15及び突部12の幅を脚部2の幅よりも狭くし
たが、図9(A)、(B)に示すように加圧凹入15を
脚部2の全幅に施し、突部12の打出し量を十分に確保
するようにしてもよい。
圧凹入15及び突部12の幅を脚部2の幅よりも狭くし
たが、図9(A)、(B)に示すように加圧凹入15を
脚部2の全幅に施し、突部12の打出し量を十分に確保
するようにしてもよい。
【0031】この第4の例のように、突部12の形成
を、プレスにより打出し成形するようにすると、突部1
2の形成が簡単に能率よく低コストで行なえるという利
点がある。
を、プレスにより打出し成形するようにすると、突部1
2の形成が簡単に能率よく低コストで行なえるという利
点がある。
【0032】この発明の釘は、上記のような構成であ
り、次に、第1の例の釘を用い、発泡コンクリートに被
締結物を固定する方法を図4(A)乃至(E)を主体に
用いて説明する。
り、次に、第1の例の釘を用い、発泡コンクリートに被
締結物を固定する方法を図4(A)乃至(E)を主体に
用いて説明する。
【0033】図4(A)のように、被締結物aを発泡コ
ンクリートbに重ね、被締結物aに予め設けた孔cから
該発泡コンクリートbに釘1の第1の釘体5の先端を臨
ませ、第2の釘体9の頭部7に打撃を加えて打込む。
ンクリートbに重ね、被締結物aに予め設けた孔cから
該発泡コンクリートbに釘1の第1の釘体5の先端を臨
ませ、第2の釘体9の頭部7に打撃を加えて打込む。
【0034】図4(A)の如く、第2の釘体9の頭部7
を打撃すると、この第2の釘体9と第1の釘体5とは、
ワッシャ10により開脚抑制部13の係合状態が保持さ
れているため、一体となって発泡コンクリートb内に打
込まれて行き、下孔のない該発泡コンクリートb内に開
脚を生じることなく進入する。
を打撃すると、この第2の釘体9と第1の釘体5とは、
ワッシャ10により開脚抑制部13の係合状態が保持さ
れているため、一体となって発泡コンクリートb内に打
込まれて行き、下孔のない該発泡コンクリートb内に開
脚を生じることなく進入する。
【0035】上記の打込みを続けると、図4(B)のよ
うにワッシャ10が被締結物aの表面に当接し、更に打
込むと、図4(C)の如く、第1の釘体5の頭部3で押
されたワッシャ10は、平坦状になり、該頭部3がワッ
シャ10を介して被締結物aを発泡コンクリートbに押
圧する。
うにワッシャ10が被締結物aの表面に当接し、更に打
込むと、図4(C)の如く、第1の釘体5の頭部3で押
されたワッシャ10は、平坦状になり、該頭部3がワッ
シャ10を介して被締結物aを発泡コンクリートbに押
圧する。
【0036】上記のように、ワッシャ10を山形に湾曲
させて弾力性をもたせると、被締結物(a)に対するワ
ッシャ10の当接時や、第1の釘体5の頭部3による被
締結物(a)の締結時の衝撃を緩衝でき、被締結物
(a)が強度的に弱いものやもろいものであっても、損
傷を与えることなく締結できるという利点がある。
させて弾力性をもたせると、被締結物(a)に対するワ
ッシャ10の当接時や、第1の釘体5の頭部3による被
締結物(a)の締結時の衝撃を緩衝でき、被締結物
(a)が強度的に弱いものやもろいものであっても、損
傷を与えることなく締結できるという利点がある。
【0037】この状態で第2の釘体9を更に打撃する
と、開脚抑制部13に打撃力が直接加わる。このとき、
ワッシャ10は、平坦になっているので、図3(A)、
(B)に示すように、孔11の長軸方向は、脚部2、6
の直径よりも大きくなり、脚部2、6の重なり方向の結
束を解いている。
と、開脚抑制部13に打撃力が直接加わる。このとき、
ワッシャ10は、平坦になっているので、図3(A)、
(B)に示すように、孔11の長軸方向は、脚部2、6
の直径よりも大きくなり、脚部2、6の重なり方向の結
束を解いている。
【0038】従って、第2の釘体9を打撃すると、開脚
抑制部13は簡単に離脱し、図4(D)の如く第2の釘
体9のみが進入する。
抑制部13は簡単に離脱し、図4(D)の如く第2の釘
体9のみが進入する。
【0039】第2の釘体9は進入によって脚部6の先端
が突部12に載り上げ、第1の釘体5と反対側へ誘導さ
れて開脚する。
が突部12に載り上げ、第1の釘体5と反対側へ誘導さ
れて開脚する。
【0040】図4(E)の如く、第2の釘体9を完全に
打込むと、脚部6の先端側は開脚し、これによって強固
な耐引抜強度が得られ、頭部7がワッシャ10を介して
被締結物aを発泡コンクリートbに対して固定化する。
打込むと、脚部6の先端側は開脚し、これによって強固
な耐引抜強度が得られ、頭部7がワッシャ10を介して
被締結物aを発泡コンクリートbに対して固定化する。
【0041】上記のように、この発明の釘1は、第2の
釘体9に開脚抑制部13を設けることにより、発泡コン
クリートbへの打込み途中までは開脚の発生を防ぐこと
ができ、下孔を設けない発泡コンクリートへの使用が可
能になる。
釘体9に開脚抑制部13を設けることにより、発泡コン
クリートbへの打込み途中までは開脚の発生を防ぐこと
ができ、下孔を設けない発泡コンクリートへの使用が可
能になる。
【0042】また、図示省略したが堅いコンクリートに
使用する場合は、コンクリートに脚部2、6を挿入する
下孔をドリルで穿孔し、被締結物の下孔からコンクリー
トの下孔に脚部2、6を挿入し、ワッシャ10が被締結
物に当接する状態で第2の釘体9を打込めばよく、打撃
力で開脚抑制部が外れ、第2の釘体9の脚部が突部で誘
導されて開脚し、コンクリート内に喰込むことにより耐
引き抜き強度が得られ、被締結物を固定化することがで
きる。
使用する場合は、コンクリートに脚部2、6を挿入する
下孔をドリルで穿孔し、被締結物の下孔からコンクリー
トの下孔に脚部2、6を挿入し、ワッシャ10が被締結
物に当接する状態で第2の釘体9を打込めばよく、打撃
力で開脚抑制部が外れ、第2の釘体9の脚部が突部で誘
導されて開脚し、コンクリート内に喰込むことにより耐
引き抜き強度が得られ、被締結物を固定化することがで
きる。
【0043】
【発明の効果】以上のように、この発明によると、第2
の釘体に開脚抑制部を設けたので、発泡コンクリートと
堅いコンクリートの何れにも使用することができ、特に
堅いコンクリートにも軽く打ち込むだけで簡単に締結で
きると共に、構造が簡単で製作コストが安価である。
の釘体に開脚抑制部を設けたので、発泡コンクリートと
堅いコンクリートの何れにも使用することができ、特に
堅いコンクリートにも軽く打ち込むだけで簡単に締結で
きると共に、構造が簡単で製作コストが安価である。
【0044】また、第1の釘体に設けた突部を脚部を折
り曲げて形成することにより、弾力性を有し、第2の釘
体の脚部を該弾性で常に外方へ広げようとするので、安
定した開脚が得られ、優れた耐引抜強度が得られる。
り曲げて形成することにより、弾力性を有し、第2の釘
体の脚部を該弾性で常に外方へ広げようとするので、安
定した開脚が得られ、優れた耐引抜強度が得られる。
【図1】(A)はこの発明に係る釘の第1の例を示す正
面図、(B)は同上の斜視図
面図、(B)は同上の斜視図
【図2】(A)は同上における打込み途中の状態を示す
頭部の部分の拡大断面図、(B)は同上の横断平面図
頭部の部分の拡大断面図、(B)は同上の横断平面図
【図3】(A)はワッシャを平坦にまで打込んだ状態を
示す拡大縦断面図、(B)は同上の横断平面図
示す拡大縦断面図、(B)は同上の横断平面図
【図4】(A)乃至(E)は釘の打込み状態を順番に示
す工程図
す工程図
【図5】(A)はこの発明に係る釘の第3の実施例を示
す打込み途中の状態を示す拡大縦断面図、(B)は同上
の打込み完了の状態を示す縦断面図
す打込み途中の状態を示す拡大縦断面図、(B)は同上
の打込み完了の状態を示す縦断面図
【図6】釘の第2の実施例を示す正面図
【図7】この発明に係る釘の第4の例を示す正面図
【図8】(A)は脚部に設ける突部の他の例を示す斜視
図、(B)は同上の横断面図
図、(B)は同上の横断面図
【図9】(A)は脚部に設ける突部の更に他の例を示す
斜視図、(B)は同上の横断面図
斜視図、(B)は同上の横断面図
1 釘 2、6 脚部 3、7 頭部 4、8 先端 5 第1の釘体 9 第2の釘体 10 ワッシャ 11 孔 12 突部 13 開脚抑制部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−259818(JP,A) 実開 平1−89606(JP,U) 実開 平6−63910(JP,U) 実開 平6−63911(JP,U) 実開 平6−63909(JP,U) 実開 平2−9312(JP,U) 実開 平3−80116(JP,U) 実開 平3−78112(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16B 15/00 - 15/08
Claims (4)
- 【請求項1】 異形線材を用いた脚部の一方端部に頭部
を有する第1の釘体と、同じく異形線材を用いた脚部の
一方端部に頭部を有する第2の釘体と、両釘体を重ね合
わせた平行状態に結束するワッシャとからなり、第1の
釘体は頭部がワッシャに重なるよう脚部をワッシャの孔
に挿入し、第2の釘体は頭部がワッシャから離れた位置
になるよう脚部をワッシャの孔に挿入して第1の釘体と
結束され、前記第1の釘体の脚部で第2の釘体の脚部先
端よりも先端寄りの位置に、第2の釘体側に突出する突
部を形成し、第2の釘体の脚部にはワッシャの近傍部分
に打込み方向に対する開脚抑制部を設けたことを特徴と
する釘。 - 【請求項2】 第1の釘体の脚部に設けた突部が、脚部
の一部をプレス成形で打ち出すことにより形成されてい
る請求項1記載の釘。 - 【請求項3】 第1の釘体と第2の釘体は熱処理等の手
段によってワッシャよりも硬質になっている請求項1又
は2記載の釘。 - 【請求項4】 座金は山形に湾曲し、かつ、両釘体を結
合する孔は座金の平坦状態での形状が長軸と短軸のある
形状の孔に形成されている請求項1乃至3のいずれか一
つに記載の釘。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26001995A JP2825781B2 (ja) | 1995-01-19 | 1995-10-06 | 釘 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP658395 | 1995-01-19 | ||
JP7-6583 | 1995-01-19 | ||
JP26001995A JP2825781B2 (ja) | 1995-01-19 | 1995-10-06 | 釘 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08254208A JPH08254208A (ja) | 1996-10-01 |
JP2825781B2 true JP2825781B2 (ja) | 1998-11-18 |
Family
ID=26340768
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26001995A Expired - Fee Related JP2825781B2 (ja) | 1995-01-19 | 1995-10-06 | 釘 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2825781B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102005050143B3 (de) * | 2005-10-19 | 2007-01-04 | Airbus Deutschland Gmbh | Insert für ein Sandwichbauteil mit einem Wabenkern |
JP2007113668A (ja) * | 2005-10-20 | 2007-05-10 | Asahi Kasei Construction Materials Co Ltd | 部材固定用ブラケットの取付方法 |
JP2007113667A (ja) * | 2005-10-20 | 2007-05-10 | Asahi Kasei Construction Materials Co Ltd | 開脚釘及びその打設方法 |
JP5058568B2 (ja) * | 2006-11-22 | 2012-10-24 | 旭化成建材株式会社 | 外壁構造 |
KR100834027B1 (ko) * | 2008-01-08 | 2008-05-30 | 김양영 | 인덕션 용기 |
JP6227268B2 (ja) * | 2013-03-28 | 2017-11-08 | 東京製綱株式会社 | 高耐力アンカー |
-
1995
- 1995-10-06 JP JP26001995A patent/JP2825781B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08254208A (ja) | 1996-10-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2825781B2 (ja) | 釘 | |
AU2004223470B2 (en) | Metal piercing fastener with optimally resilient securing member | |
US4874277A (en) | Wall fastener and method of fabrication | |
US6749384B1 (en) | Drive rivet | |
US3746378A (en) | Structural assembly and deformable clip | |
US4231280A (en) | Interpenetrating nailable fastener for sheet metal | |
JP2620476B2 (ja) | 釘 | |
JPS6114734Y2 (ja) | ||
JP3484086B2 (ja) | 締結具 | |
JP2547928B2 (ja) | 釘とその製造方法 | |
JPH11141517A (ja) | ワンウェイファスナ | |
JP2880054B2 (ja) | 開脚釘の製造方法 | |
JP4148618B2 (ja) | 木質建築物における接合構造 | |
JPH0448329Y2 (ja) | ||
JPH0125765Y2 (ja) | ||
JPS6242162B2 (ja) | ||
JPS6318812Y2 (ja) | ||
EP0566152A1 (en) | Nail | |
JP3339919B2 (ja) | 部材固定具 | |
JP2592786Y2 (ja) | 開脚釘 | |
JPH0734210U (ja) | 開脚釘 | |
JP3411487B2 (ja) | ドレン本体に対するスリーブ状支持体の固定構造 | |
JPH07103216A (ja) | 開脚釘 | |
JPH0741028U (ja) | 取付部材 | |
JPH07207767A (ja) | 湾曲変形アンカー |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 9 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070911 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 10 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080911 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 11 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090911 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |