JP3411487B2 - ドレン本体に対するスリーブ状支持体の固定構造 - Google Patents

ドレン本体に対するスリーブ状支持体の固定構造

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JP3411487B2 JP30140697A JP30140697A JP3411487B2 JP 3411487 B2 JP3411487 B2 JP 3411487B2 JP 30140697 A JP30140697 A JP 30140697A JP 30140697 A JP30140697 A JP 30140697A JP 3411487 B2 JP3411487 B2 JP 3411487B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋根やベランダの
床の雨水を集めて下方に排水するためのドレンにおい
て、そのドレン本体をスリーブ状支持体に支持させる構
造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から床にドレンを設置する場合、図
7に示すように、ストレーナ30、ドレン本体31及び
円筒状のスリーブ状支持体32を上下に重ねるととも
に、ドレン本体31の下面外周部33に下向きに突出さ
せた複数個の垂下突起34に対して水平に螺合したボル
ト35を螺進させて、前記スリーブ状支持体32に当接
することにより両者を一体化した後、それらを型枠36
上の所定位置に固定し、最後に前記型枠36上にコンク
リートを打設して所定厚みの床37を形成する工法を採
用する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記の過程
を経て床にドレンを固定する工法には次のような問題が
ある。第一に、ドレン本体31を製作する過程で前記垂
下突起34にボルト35を螺合させるためのねじ切り作
業が必要である。第二に、ドレン本体31には複数個の
垂下突起34が設けられているため、ドレン本体31と
スリーブ状支持体32とを一体化する過程で垂下突起3
4の個数と同じ回数のボルト締付け作業が必要である。
しかもボルト35はドレン本体31の周方向において所
定間隔をおいて中心方向を向くよう垂下突起34に螺合
されているので、各ボルト35の締め付け程度を均衡さ
せるのは困難である。本発明の課題は、ドレン本体の下
面外周部に下向きに突出させた垂下突起に対するねじ切
り作業、ボルト締付け作業及びボルトの締付け調整作業
を必要としないドレン本体に対するスリーブ状支持体の
固定構造を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は前記の課題を解
決するために、ドレン本体の下面外周部に垂下形成した
複数個の垂下突起にリベットを固定してから、それらの
リベットの先端部間に可撓性スリーブ状支持体を撓ませ
たまま挿入することにより、前記スリーブ状支持体に対
して、前記先端部と当接する付勢力を発生させるととも
に前記ドレン本体1を支持させるという手段を採用す
る。
【0005】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に
従って説明する。本発明においても床に設置されるドレ
ーンの構造は従来技術のそれと基本的に同じで、その施
工法も、図1に示すように、下面外周部2に複数個の垂
下突起3を備えたドレン本体1と円筒状のスリーブ状支
持体6を上下に重ね、それらを型枠10の所定位置に固
定するという点では同じである。
【0006】しかしながら、前記施工に際して予めドレ
ン本体1とスリーブ状支持体6とを一体化する手順及び
一体化された構造は、従来技術のそれらと根本的に相異
する。具体的に述べると、まずドレン本体1の下面外周
部2において周方向間欠的に垂下形成された複数個、好
ましくは3個の垂下突起3に所定の大きさの透孔8をド
レン本体1の中心に向かって水平方向にあけられてい
る。
【0007】そして、その透孔8に対してリベット4が
打ち込まれるが、このリベット4においては、図2に示
すように、基端部に鍔状部材7を有するとともに先端部
に半球状の当接部5を有し、さらに中間部にそれが前記
透孔8内にいっぱい広がる拡径部9があり、リベット4
は透孔8内を遊動しないようになっている。
【0008】前記垂下突起3に固定される前のリベット
4は、図3に示すように、頭部11に前記当接部5を重
ね上げて作った釘状本体12に対して、基端部に前記鍔
状部材7を有する筒状部材であって先端部に前記拡径部
9となる易変形部9aを有する外管部材14が先端部寄
りに固着されている。
【0009】このような構造を有するリベット4を前記
垂下突起3に取り付けるには、まず短管状スペーサ16
をリベット4に外挿し、前記スペーサ16を垂下突起3
に当接させる。次いで特定の治具(図示なし)を使用し
て鍔状部材7を垂下突起3側に押圧しながら釘状本体1
2の脚部15を、図5に示す矢印Xの向きに引っ張っ
て、図6に示すように、その脚部15をその途中から引
き切る。すると、前記外管部材14の先端部にある易変
形部9aが透孔8と当接するまで外方に膨らんで拡径部
9となるとともに、残りの脚部15は鍔状部材7から見
えなくなる(図6)。
【0010】この場合、脚部15を引き抜く力が大きく
なればなる程、拡径部9と透孔8との接触面積が増大し
てリベット4は垂下突起3に固定される。また複数個の
当接部5の先端位置を垂下突起3の内側面より内方にお
いて、スリーブ状支持体6の外周より小さくなるように
突出させる。勿論、前記易変形部9aの長さL1とスペ
ーサ16の長さL2を、予め実験により前記当接部5の
先端位置がスリーブ状支持体6に付勢力が働くように、
決定しておく。
【0011】次に、ドレン本体1とスリーブ状支持体6
とを一体化するのであるが、スリーブ状支持体6として
可撓性乃至は弾性を有する材料、例えば合成樹脂や鋼材
料から製作された筒状体を使用して、それを周囲から手
に持って撓わませ、ドレン本体1の内方において複数個
の垂下突起3から突出しているリベット4の当接部5間
に挿入する。そして手を離すとスリーブ状支持体6は元
の形状になろうとするが、その外周位置より僅か内方に
当接部5の先端位置があるので、手を離したときスリー
ブ支持体6にまだ残る歪みが前記当接部5に対する付勢
力として保持される。従って、ドレン本体1のリベット
4によってスリーブ状支持体6が抱え込まれた状態で、
両者は一体化される。
【0012】最後に従来技術と同様にして型枠10上に
それらを位置決めし、その型枠10にコンクリート17
を打設すれば、そのときコンクリート17の中に前記ス
ペーサ16及び鍔状部材7がドレン本体1を所定の位置
に繋ぎ止めるアンカーの作用をし、ドレン本体1がコン
クリート17中の所定位置に固定される。以上一連の過
程において従来技術のように、ドレン本体の下面外周部
に突出させた垂下突起に対するねじ切り作業、ボルト締
付け作業及びボルトの締付け調整作業を要することなく
型枠に対するドレン本体の取付け作業効率を高めること
ができる。
【0013】本発明は、その根本的技術思想を踏襲し発
明の効果を著しく損なわない限度において、前記態様の
一部を変更して実施することができる。例えば、前記リ
ベット4として周知の丸リベットを垂下突起3の内側か
ら透孔8に圧入して当接部5を形成してもよい。
【0014】
【発明の効果】以上詳述したように本発明は、ドレン本
体の下面外周部に突出させた垂下突起に対するねじ切り
作業、ボルト締付け作業及びボルトの締付け調整作業を
必要ととせず、ひいては床に対するドレンの取付け施工
効率を高めることができるという優れた効果を発揮す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る施工図を示す。
【図2】本発明に係る固定構造の要部を示す部分断面図
である。
【図3】リベットの部分破断断面図である。
【図4】垂下突起にリベットを挿入した状態を示す断面
図である。
【図5】リベットの脚部を抜き抜こうとする状態を示す
断面図である。
【図6】前記脚部を引き抜いた後の状態を示す断面図で
ある。
【図7】従来技術の施工図である。
【符号の説明】
1 ドレン本体 2 下面外周部 3 垂下突起 4 リベット 5 当接部 6 スリーブ状支持体

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ドレン本体(1)の下面外周部(2)に垂
    下形成した複数個の垂下突起(3)にリベット(4)を
    固定してから、それらのリベット(4)の先端にある当
    接部(5)間に可撓性スリーブ状支持体(6)を撓ませ
    たまま挿入することにより、前記スリーブ状支持体
    (6)に対して、前記当接部(5)と当接する付勢力を
    発生させるとともに前記ドレン本体(1)を支持させた
    ことを特徴とするドレン本体に対するスリーブ状支持体
    の固定構造。
  2. 【請求項2】前記リベット(4)は、ドレン本体(1)
    の放射方向水平に配列している請求項1記載のドレン本
    体に対するスリーブ状支持体の固定構造。
  3. 【請求項3】前記リベット(4)は、前記垂下突起
    (3)に形成された透孔(8)に挿入され、その中間部
    が拡径されて前記透孔(8)に抱え込まれている請求項
    1記載のドレン本体に対するスリーブ状支持体の固定構
    造。
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