JP2547517Y2 - 走行作業車における旋回操作機構 - Google Patents

走行作業車における旋回操作機構

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JP2547517Y2 JP1990106731U JP10673190U JP2547517Y2 JP 2547517 Y2 JP2547517 Y2 JP 2547517Y2 JP 1990106731 U JP1990106731 U JP 1990106731U JP 10673190 U JP10673190 U JP 10673190U JP 2547517 Y2 JP2547517 Y2 JP 2547517Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案はコンバイン等のようにクローラその他の大
型走行部を有する操向作業車における旋回操作機構に関
する。
〈従来の技術〉 上記のような走行作業車では左右の回向パターンとし
て、サイドブレーキにより片側の走行部を停止させて回
向する信地旋回のほか、片側を逆転させて旋回する超信
地旋回を行う機構を採用したものが普及している。
上記のような急旋回は車体が高速走行している時に行
われるとオペレターに危険が伴うため、従来は変速装置
を高速走行域にしているときには、信地、特に超信地旋
回を可能ならしめるための逆転駆動部分の「入」「切」
クラッチが「入」状態とならないように高速域では逆転
「入」「切」用のクラッチ(切換クラッチ)の「入」作
動を規制する規制部材を、切換クラッチ操作系に特別に
設け、さらにこれを操作するための自動操作系も特設さ
れていた。
〈考案が解決しようとする課題〉 しかし、上記のように切換クラッチの操作系の規制部
材やその操作系を特別に設けることはコスト的に不経済
であるほか、構造も複雑化し、故障も多く操作性も良く
ないという決定がある。
〈課題を解決するための手段〉 上記のような問題点を解決するための本考案機構は、
トランスミッション1内に変速レバー65によって操作さ
れる走行変速用の変速ギヤ13と、該変速ギヤ13から正転
入力されるセンターギヤ20と、該センターギヤ20に係脱
自在なサイドクラッチギヤ23,24と、変速ギヤ13から逆
転軸41への入力を断接する切換クラッチ43と、該逆転軸
41と左右のサイドクラッチギヤ23,24との連繋を断接す
る左右の摩擦クラッチ46,47とを備え、上記サイドクラ
ッチギヤ23,24とセンターギヤ20の断接と摩擦クラッチ4
6,47の作動とを単一の揺動操作によって操作する操向レ
バー79を設け、該切換クラッチ43を「入」状態にして左
右の走行部を各別に逆転させる機構において、前記変速
レバー65を切換クラッチ43の操作レバーとして兼用する
とともに、該変速レバー65が非高速域でのみ切換クラッ
チ43の「入」操作が可能な変速レバー65用のレバーガイ
ド66を設けしたことを特徴としている。
〈作用〉 変速レバー65はレバーガイド66に沿って揺動操作さ
れ、一方向の操作で変速ギヤ13が切換えられて変速操作
され、センターギヤ軸19に回転伝動される。レバーガイ
ド66は変速レバー65が高速域Hのポジションにあるとき
は、切換クラッチ43は「入」作動できないが、例えば低
速域Lあるいは中速域では他方向に揺動させることが可
能であり、この揺動操作の際に切換クラッチ43が「入」
状態となり、はじめて逆転軸41が逆転駆動し、変速ギヤ
13からの逆転のための入力が実現される。その結果、片
側の走行部を停止又は逆転させて回向する信地旋回、超
信地旋回は変速ギヤ13が非高速域でのみ可能となる。
〈実施例〉 以下一実施例について、図面に基づいて詳説する。第
2図は例えばコンバインなどのクローラ走行装置を有す
る走行作業の走行動力伝達装置(トランスミッション)
1の内部機構を示す断面図である。
ケース3内には入力軸5が支持され、入力軸5の突出
部分には入力プーリ6が固定されている。
入力軸5の他端は、ケース3の外側に取り付けられた
油圧無段変速装置(HST)7内に及び、入力プーリ6を介
して伝えられた入力軸5の回転は、油圧無段変速装置7
で変速されて出力軸8に出力される。油圧無段変速装置
7は主変速レバーにより変速操作され、無段階に変速す
ることができるものである。
ケース3内に支持されている出力軸8にはギヤ9が固
定され、ギヤ9と噛合しているギヤ11を介してギヤ軸12
に駆動力が伝達される。ギヤ軸12にはギヤ軸12と一体回
転する副変速ギヤ13が、軸方向スライド自在に取り付け
られている。副変速ギヤ13は3段変速するための3つの
異なる径のギヤからなり、変速軸14に固定されている3
段変速ギヤ15の各ギヤと噛合する。
変速ギヤ15の中速ギヤは駆動軸16に固定されたギヤ18
とも噛合しており、駆動軸16に駆動力を伝達する。
まず、正転(前進)伝動系について説明すると、前記
駆動軸16にはギヤ18の他に、ギヤ18より小径のギヤ17が
固定され、センターギヤ軸19に固定されているセンター
ギヤ20と噛合している。
センターギヤ20の左右両側面には内歯21,22が形成さ
れ、サイドクラッチギヤ23,24が係脱自在に噛み合って
いる。サイドクラッチギヤ23,24はセンターギヤ軸19に
同一軸心上に外装されたサイドクラッチ軸25,26に一体
回動スライド自在に取り付けられ、該サイドクラッチ軸
25,26上を左右にスライドすることによって、センター
ギヤ20の内歯21,22との噛合が係脱される。左右各サイ
ドクラッチギヤ23,24には左右車軸29,30に設けられてい
る出力ギヤ27,28が噛合している。従って、センターギ
ヤ20の駆動力は左右サイドクラッチギヤ23,24が内歯21,
22と係合している場合に車軸29,30に伝達される。車軸2
9,30はケース3から左右方向に延び、先端にはスプロケ
ット31が取り付けられており、スプロケット31にはクロ
ーラ帯32が巻き掛けられている。以上の正転伝動系によ
れば、第1図に示すように、サイドクラッチギヤ23,24
を入状態とし、摩擦クラッチ46,47を切状態とすれば、
駆動軸16、ギヤ17、センターギヤ20、サイドクラッチギ
ヤ23,24、出力ギヤ27,28、車軸29,30の順で動力が伝達
されて、機体は前進する。
次に、逆転軸の伝動系について説明する。
左右のサイドクラッチ軸25,26はケース3の左右外側ま
で達し、突出端には逆転伝動ギヤ35,36がそれぞれ固定
されている。また該左右逆転伝動ギヤ35,36の内側には
ベアリング軸受けからなる支持部33,34が設けられてお
り、サイドクラッチ軸25,26とセンターギヤ軸19を同時
に且つ同一軸心上に支持している。
駆動軸16のギヤ18には逆転軸41に回動自在に支持され
たフリー回転ギヤ42が噛合している。また、同じく逆転
軸41には切換クラッチ43が軸支され、切換クラッチ43は
逆転軸41と一体回転且つ軸方向スライド自在に設けられ
ている。切換クラッチ43は噛み合いクラッチで、切換ク
ラッチ43の両側にクラッチ爪が設けられており、切換ク
ラッチ43のクラッチ爪と噛み合うクラッチ爪は、前記フ
リー回転ギヤ42とケース3の内側に設けられている。
そして、切換クラッチ43は常時フリー回転ギヤ42側の
クラッチ爪44またはケース3側のクラッチ爪45に係合さ
れている。
切換クラッチ43がフリー回転ギヤ42のクラッチ爪44と
係合している場合には、駆動軸16の動力がフリー回転ギ
ヤ42を介して逆転軸41に伝達され、切換クラッチ43がク
ラッチ爪45と係合している場合には、逆転軸41の回転は
規制されることとなる。逆転軸41の両端はケース3の外
側まで達し、該両端には摩擦クラッチ46,47の入力側が
取り付けられている。摩擦クラッチ46,47は本実施例の
装置では多板クラッチで、摩擦クラッチ46,47の外側に
はクラッチケース50,51が形成されて、摩擦クラッチ46,
47及び逆転伝動ギヤ35,36が覆われている。摩擦クラッ
チ46,47の出力側にはギヤ48,49が形成され、上述の逆転
伝動ギヤ35,36がそれぞれ噛合している。
摩擦クラッチ46,47は逆転軸41の端部に軸方向に摺動
可能に嵌合された押え板54の押圧によって作動し、該押
え板54にはスラストベアリング56を介して皿状のピスト
ン57が外側から押接されている。該ピストン57は外側面
中央のピストン部58がクラッチケース50,51内に形成さ
れたシリンダ59に嵌合され、該シリンダ59内に油圧が加
えられることによって上記ピストン57が摩擦クラッチ4
6,47の「入」作動をし、油圧が解放されることによって
「切」作動される。
また上記ピストン58は、シリンダ59を貫くように挿入
されている偏心カムピン61,62をその突出端に付設され
たピンレバー63を回動させることによっても作動し、偏
心カムピン61,62による摩擦クラッチ46,47の作動は、例
えば左右の摩擦クラッチ46,47を同時に作動させる駐車
ブレーキあるいは走行中の制動時等に用いられる。
以上の逆転軸の伝動系によれば、切換クラッチ43をフ
リー回転ギヤ42側に係合させ、サイドクラッチギヤ23,
(24)を切状態とし、摩擦クラッチ46,(47)を入状態とす
れば、駆動軸16、ギヤ18、フリー回転ギヤ42、切換クラ
ッチ43、逆転軸41、摩擦クラッチ46,(47)、ギヤ48,(4
9)、逆転伝動ギヤ35,(36)、サイドクラッチ軸25,(26)
サイドクラッチギヤ23,(24)、出力ギヤ27,(28)、車軸2
9,(30)の順で動力が伝達されて、機体は左右いずれかに
回行する。
次に、上記トランスミッション1に基づいて正転操作
する場合の各部の作用について説明する。前後進につい
ては既述の通りである。駐車ブレーキをかける場合に
は、切換クラッチ43をケース3側のクラッチ爪45に係合
せしめて、逆転軸41の回転を規制し、左右摩擦クラッチ
46,47を入状態とする。これにより、車軸29,30には制動
力が働き、機体は動かない。また、第1図の状態で、切
換クラッチ43をフリー回転ギヤ42側に係合せしめると、
駆動軸16に対して正転伝動系と逆転伝動系から逆方向に
回転力が加わることとなり、車軸29,30は回転不能とな
り、制動されることとなる。この場合には正転伝動系と
逆転伝動系の変速比が同じであることが望ましく、摩擦
クラッチ46,47を駐車ブレーキとしても利用できること
となり、特別な駐車ブレーキ構造が不要となる。これに
より、機構の簡略化、軽量化及びコストの低減などを図
ることができる。
次に、左信地旋回する場合について説明する。まず、
第1図で既に述べた前進状態から左信地旋回する場合に
は、第5図で示すように、左サイドクラッチギヤ23を切
状態とし、切換クラッチ43をケース3側に設けられたク
ラッチ爪45と係合させる。切換クラッチ43の切り換えに
よって逆転軸41は制止状態となる。ここで右クローラは
前進駆動しているため、左クローラは右クローラによる
前進によって連れ回りし機体は徐々に左に旋回する。操
作部の操作量を増して、クラッチレバー52を揺動せし
め、摩擦クラッチ46を入状態とすると、逆転軸41が制止
されているため左側の伝動系が停まり、左クローラは停
まる。これにより、機体は左クローラを中心にして左信
地旋回を行うことができる。右信地旋回する場合には、
同じく切換クラッチ43をケース3側クラッチ爪45に係合
せしめて、右側のサイドクラッチギヤ24を切状態とし摩
擦クラッチ47を入状態とする。
切換クラッチ43をケース3側のクラッチ爪45に係合せ
しめた場合には、逆転軸41は制止されているので、信地
旋回のみが可能となる。
次に、作業走行する場合の低速走行時における左信地
旋回及び左超信地旋回する場合について説明すると、ま
ず第1図で既に述べた前進状態から左信地旋回する場合
には、左サイドクラッチギヤ23を切状態とし、切換クラ
ッチ43をフリー回転ギヤ42側に設けられたクラッチ爪44
と係合させる。切換クラッチ43の切り換えによって逆転
軸41は常時逆転状態となる。
ここで右クローラは前進駆動しているため、左クロー
ラは右クローラによる前進によって連れ回りし機体は徐
々に左に旋回する。操作部の操作量を増して、摩擦クラ
ッチ46を半クラッチ状態とすると、逆転している逆転軸
41側の摩擦板との滑り摩擦によって、出力側のギヤ48の
回転が制止され、左側の伝動系が停まって左クローラは
停止する。これにより、機体は左クローラを中心にして
左信地旋回を行うことができる。更に操作部の操作量を
増やして摩擦クラッチ46を完全なクラッチ入状態とする
と、左側の伝動系は、逆転軸41,摩擦クラッチ46,ギヤ4
8,逆転伝動ギヤ35,サイドクラッチギヤ23,出力ギヤ27,
車軸29の順で構成されて、逆転の動力が伝動される。こ
れにより左右のクローラ駆動方向が逆となり、機体は超
信地旋回する。以上のような構成とすることによって、
高速走行状態と同じ操作量で、信地旋回から超信地旋回
への切り換えを極めて容易且つ迅速にすることが可能と
なり、操作性能の向上が図られている。従って、細かい
迅速な正転操作が必要とされる、作業走行時では特に有
用である。
さらに、信地旋回から超信地旋回への切り換えは、摩
擦クラッチ46,47のクラッチ圧力の変化によって連続的
に行なわれるので、爪クラッチの切り換えなどによる動
作の不連続性や、爪クラッチ入切時における機構各部へ
の衝撃負荷などが極めて少なくなるといった利点があ
る。
次に副変速ギヤ13の変速操作と切換クラッチ43の切換
操作について説明すると、副変速ギヤ13が高速「入」状
態で切換クラッチ43をギヤ42側に「入」操作した場合、
機体が急旋回する危険がある。このため本実施例では副
変速ギヤ13が高速「入」の状態では、切換クラッチ43が
逆転側に「入」状態にならないように、切換クラッチ43
の操作レバーと副変速レバーを兼用して上記のような危
険が生じない機構を採用している。
第3図〜第5図に示すように副変速レバー65は、機体
カバーに設けたレバーガイド66に沿って前後方向に揺動
させることにより、中速M,高速H、低速Lを切換える機
構をなし、それぞれのパターン間にニュートラルN域が
形成されるようになっており、この前後方向の変速域66
aに対し、その前後端における中速M域と低速L域には
右方向に鈎形に屈曲する切換域66b,66cが形成され、変
速レバー65は中速、低速域にある時だけ、右方向に揺動
操作可能となり、上記切換域66a又は66cに操作すると切
換クラッチ43がクラッチ爪44とかみ合い、逆転軸41が逆
転する。
上記操作を可能とするため、副変速レバー65は、第4
図(A),(B)に示すように中間において左右回動
(屈曲)自在な如く、側面視でゲート状をなすブラケッ
ト67とピン68を介して、上部レバー65aと下部レバー65b
とを接続した構造をなし、下部レバー65bの下端はピン6
9で機体側に前後揺動可能に軸支されている。
そして上部レバー65aは、側面視でゲート状をなし、
上面に前記変速域66aに対応した前後方向のガイド溝71a
を形成しているブラケット71の溝71aに挿通されてお
り、上記ブラケット71は、機体フレーム側に固設された
ボス72にピン73で下端を左右揺動自在に軸支されてお
り、レバー65とともに左右揺動する。
前記下部レバー65bとブラケット71の軸支部分付近に
は、それぞれの揺動方向に突出して下部レバー65b及び
ブラケット71とともに揺動する揺動アーム74,76が付設
され、一方の揺動アーム74の先端には切換クラッチ43を
入切操作するワイヤ又はロッド(図示しない)等の操作
系77が直結され、第4図(A)及び第5図で変速レバー
65を左方揺動させると、切換クラッチ43が逆転軸41側に
「入」状態となり、右方揺動させると「切」状態となっ
てケース3側に「入」作動し、逆転軸41はロックされ
る。
他方の揺動アーム76の先端には、副変速ギヤ13を左右
動させて変速操作を行わしめるワイヤ又はロッド等(い
ずれも図示しない)の操作系78が連結され、第3図、第
5図に示すようにレバーガイド66の変速域66aに沿っ
て、中速域Mから低速行Lの範囲で前後揺動され、副変
速ギヤ13はそれぞれのポジションに切換えられる。
上記機構により、切換クラッチ43は副変速ギヤ13が高
速以外の中低速のポジションでのみ「入」作動する。こ
れらの操作系はロッド、ワイヤ等のメカニック操作、バ
ルブ操作を介した油圧操作いずれにも使用可能である。
続いて前述したサイドクラッチギヤ23,24と摩擦クラ
ッチ46,47の連係操作について説明すると、この操作は
第1図、第3図、第6図に示す操向レバー79の左右揺動
に対応して行われる。ちなみに操向レバー79は本実施例
においては前後揺動することによりコンバインの前処理
部の昇降操作ができる兼用レバーとなっており、前後揺
動の構造説明は省略する。
操向レバー79はその下端を軸81で左右揺動自在に軸支
されており、揺動下端には駆動レバー82が下向きに突設
され、さらにその下方には下端左右にアーム84a,84bを
突出せしめた逆T字形のプレート84が軸83によって回転
自在に軸支されている。上記プレート84の上端には、駆
動レバー82の左右両側に接当するようなピン86a,86bが
突設されており、またアーム84a,84b各先端には摩擦ク
ラッチ46,47の左右いずれかを択一的に操作するワイヤ
又はロッド等からなる操作系87の基端部87a,87bが連結
されている。
上記構成により操向レバー79を直立の中立位置から左
方又は右方に揺動すると操作系87を通じて、左又は右の
サイドクラッチギヤ23,24のいずれかがセンターギヤ20
から外されて「切」状態となり、さらに揺動を続ける
と、その揺動に対応して摩擦クラッチ46又は47が選択的
に制動作動し、最高制動時には逆転軸41と摩擦クラッチ
46又は47はロックされる。
上記油圧作動につきさらに詳述すると、操向レバー79
の揺動は第8図に示す切換弁96を切換制御するととも
に、操作系87を通じて第7図に示す圧力比例制御弁89を
制御する。即ち、操作系87は軸91に屈曲部を軸支された
L字形のアーム92の一辺に連結され、アーム92の他辺
は、操向レバー79の揺動量に応じて圧力比例制御弁89の
ロッド89aを押圧スライドさせ、ロッド89aのスライド量
に応じてシリンダー89b内の大小のスプリング89c,89d,8
9eのうち、弾性係数の小さいスプリング89e,89d,89cと
順次弁体89fの押圧作用を行う。その結果一次側にはそ
れぞれの段階でスプリング89c〜89eの弾性係数と押圧負
荷に応じた油圧が形成され、摩擦クラッチ46,47のシリ
ンダー59が択一的に作動する。
第8図は上記油圧操作系の回路図でポンプ94を介して
接続される操向制御回路95内には、左右の摩擦クラッチ
シリンダー59,59のいずれかとサイドクラッチシリンダ
ー93の左右「切」作動のいずれかを択一的に選択する切
換弁96が設けられ、図示するように左右の操作回路97a,
97bはそれぞれサイドクラッチシリンダー93に接続さ
れ、その途中で圧力比例制御弁89に分岐しているが、そ
の分岐回路にそれぞれしぼり弁98とチェックバルブ99が
設けられている。
上記回路構成により、例えば操向レバー79を左揺動方
向に操作すると、A〜Dの各ポジションに至る過程で、
Aポジションでサイドクラッチギヤ23が「切」状態とな
り、以後比例制御弁89のスプリング89e,89d,89cが順次
作用して油圧を上昇させ、左摩擦クラッチ46が順次制動
力を上げ、緩やかな左旋回、急カーブの左旋回、左クロ
ーラ停止状態による信地旋回、左クローラ逆転による超
信地旋回のように旋回状態が変化し、操向レバー79を右
側へ揺動操作した場合も、右サイドクラッチギヤ24及び
右摩擦クラッチ47が同様に作用する。90は操向レバー79
によるサイドクラッチシリンダー93と摩擦クラッチ46,4
7の油圧制御部を表わす。
第9図は上記操向レバー79の操作ポジションと各スプ
リング89e,89d,89cによって生じる操作荷重の変化を示
すもので、操作荷重の変化は殆ど摩擦クラッチ46,47の
制動力の変化と対応している。
〈考案の効果〉 この考案は以上のように構成されるので、逆転軸への
入力入切操作用の独自のレバーを設ける必要がなく、操
作系部品のコスト低減になるほか、操作部の数も少なく
操作性が向上するとともに、高速走行時の急旋回防止の
ために変速レバーや切換クラッチ操作系に高速操作位置
での「入」操作規制用の特別の規制部材や規制構造を必
要としないという効果がある。
また以上のような構成とすることによって、高速走行
状態と同じ操作量で、信地旋回から超信地旋回への切り
換えを極めて容易且つ迅速にすることが可能となり、操
作性能の向上が図られている。従って、細かい迅速な正
転操作が必要とされる作業走行時では特に有用である。
さらに、信地旋回から超信地旋回への切り換えは、操
向レバーの単一の揺動操作による摩擦クラッチ46,47の
クラッチ圧力の変化によって連続的に行われるので、爪
クラッチの切り換えなどによる動作の不連続性や、爪ク
ラッチ入切時における機構各部への衝撃負荷などが極め
て少なくなるといった利点がある。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の一実施例を示し、第1図はトランスミッ
ションとその操作系の一部を示す説明図、第2図はトラ
ンスミッショッンの詳細を示す断面図、第3図はコンバ
インの運転席の平面斜視図、第4図(A),(B)は、
変速レバーの構造を示す背面図及び側面図、第5図は同
じく変速レバーのパターンとレバーガイドを示す平面
図、第6図は操向レバーの構造と操作パターンを示す背
面図、第7図は圧力比例制御弁の断面図、第8図は油圧
操作系の回路図、第9図は操向操作時のパターンと操作
荷重の変化を示す線図である。 1:トランスミッション、13:変速ギヤ 19:正転軸、41:逆転軸 43:切換クラッチ、65:変速レバー 66:レバーガイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 細田 幸雄 島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番 地1 三菱農機株式会社内 (56)参考文献 実開 昭55−120568(JP,U) 実開 昭55−161660(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】トランスミッション(1)内に変速レバー
    (65)によって操作される走行変速用の変速ギヤ(13)
    と、該変速ギヤ(13)から正転入力されるセンターギヤ
    (20)と、該センターギヤ(20)に係脱自在なサイドク
    ラッチギヤ(23),(24)と、変速ギヤ(13)から逆転
    軸(41)への入力を断接する切換クラッチ(43)と、該
    逆転軸(41)と左右のサイドクラッチギヤ(23),(2
    4)との連繋を断接する左右の摩擦クラッチ(46),(4
    7)とを備え、上記サイドクラッチギヤ(23),(24)
    とセンターギヤ(20)の断接と摩擦クラッチ(46),
    (47)の作動とを単一の揺動操作によって操作する操向
    レバー(79)を設け、該切換クラッチ(43)を「入」状
    態にして左右の走行部を各別に逆転させる機構におい
    て、前記変速レバー(65)を切換クラッチ(43)の操作
    レバーとして兼用するとともに、該変速レバー(65)が
    非高速域でのみ切換クラッチ(43)の「入」操作が可能
    な変速レバー(65)用のレバーガイド(66)を設けてな
    る走行作業車における旋回操作機構。
JP1990106731U 1990-10-11 1990-10-11 走行作業車における旋回操作機構 Expired - Lifetime JP2547517Y2 (ja)

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