JP2547474B2 - 鉄道の分岐装置における案内レールの操作装置 - Google Patents

鉄道の分岐装置における案内レールの操作装置

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JP2547474B2
JP2547474B2 JP2285195A JP28519590A JP2547474B2 JP 2547474 B2 JP2547474 B2 JP 2547474B2 JP 2285195 A JP2285195 A JP 2285195A JP 28519590 A JP28519590 A JP 28519590A JP 2547474 B2 JP2547474 B2 JP 2547474B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は磁気浮上式鉄道等における進路切換用の分岐
装置において、列車を側方ガイドする案内レールを、軌
道分岐時に湾曲させるための案内レールの操作装置に関
するものである。
〔従来の技術〕
たとえば、磁気浮上式鉄道においては、中間駅で高速
列車が低速列車を追越すための高速片開き分岐装置や、
始終端のターミナル駅で到着列車を複数のホームに振り
分けるためのターミナル用分岐装置等の各種の分岐装置
が用いられる。
また、この分岐装置による分岐方式として、断面U字
形の移動可能な桁(以下、通称に従って可動桁という)
の下に台車を設け、この台車を駆動チェーン付きの油圧
ジャッキ装置により移動させて分岐軌道を関節式に転換
するトラバーサ方式が用いられる。
このトラバーサ式分岐装置の概要を第11図乃至第14図
によって説明する。
A1は基準線(本線軌道)の分岐始端側固定桁、A2は同
終端側固定桁、Bは分岐線(側線軌道)の始端側固定
桁、Cは分岐軌道で、この分岐軌道Cが、基準線の両側
固定桁A1,A2間に接続される第11図の基準位置と、基準
線の分岐始端側固定桁A1と分岐線の始端側固定桁Bとの
間に接続される第12図の分岐位置との間で移動すること
により、列車進路が基準線と分岐線との間で切換えられ
る。
この分岐軌道Cは、断面U字形の複数(図例では五
つ、以下この場合で説明する)の可動桁D1〜D5が順次互
いの一端部で垂直軸Pまわりに相対回動可能に連結され
て構成され、上記基準位置では、各可動桁D1〜D5の中心
線l…が一致する直線状をなし、分岐位置では、各可動
桁D1〜D5が垂直軸Pまわりに相対回動して互いの中心線
l…が一定角度で交差する曲線に近い形状となる。
第13,14図中、Eは各可動桁同士の接続部分に設けら
れた櫛歯状の接続部材、Fは各可動桁D1〜D5の下側に設
けられた台車、Gは台車レール、H1,H2は分岐軌道Cを
基準および分岐両位置で停止させるためのストッパであ
る。
また、各可動桁D1〜D5には、左右両側の上面に、内軌
側および外軌側両案内レールR1,R2が垂直に設けられ、
列車の側面に設けられた補助案内車輪(図示せず)が、
この案内レールR1,R2の内面に接触して列車を側方ガイ
ドする。なお、この案内レールR1,R2は基準線および分
岐線の固定桁A1,A2,Bにも設けられている。
この各可動桁D1〜D5の案内レールR1,R2は、分岐軌道
Cに合せて、第11図の基準位置では直線状とし、分岐位
置では、列車をスムースに移動させるために、第12図に
示すように全体として一定の曲率をもった円弧状となる
ようにそれぞれ所定の曲率半径をもって湾曲させる必要
がある。
従来、この内軌側および外軌側両案内レールR1,R2
湾曲させる手段として、第13,14図に示すように、両レ
ールR1,R2の中間部二位置をレール固定装置I,Iにより固
定て湾曲支点となす一方、レール両側部に油圧式の内軌
側および外軌側両ジャッキ装置J、中央部に伸縮ジャッ
キ装置をそれぞれ設け、このジャッキ装置J…の押し作
用(外軌側)または引き作用(内軌側)、および伸縮ジ
ャッキ装置Kの引き作用(外軌側)または押し作用(内
軌側)により、両レールR1,R2を弾性変形させて所定の
曲率をつくり出すようにしている。
また、ジャッキ装置Jおよび伸縮ジャッキ装置Kに
は、ジャッキの動作を制御する装置が付随して設けられ
ている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、この従来の案内レールの操作装置による
と、専用の駆動部(ジャッキ装置J,K)、ジャッキ制御
部、およびジャッキ動力源(油圧)が必要となるため、
油圧配管も含めて構造が複雑かつ設備が大がかりとなる
とともに、駆動部の作動、作動停止等の制御が複雑とな
る。
また、構造および制御の複雑化により、日常のメンテ
ナンスがきわめて面倒となっていた。
そこで本発明は、分岐軌道の基準位置と分岐位置とに
応じて案内レールを直線状態と湾曲状態とに切換えるた
めの複雑あるいは大がかりな設備を必要とせず、構造お
よび制御の簡素化、これによるメンテナンスの容易化を
実現しうる鉄道の分岐装置における案内レールの操作装
置を提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
請求項1の発明は、左右両側に内軌側および外軌側両
案内レールを備えた複数の可動桁を、隣り合うもの同士
間で垂直軸まわりに相対回動可能に連結して分岐軌道を
構成し、この分岐軌道を、基準線側固定桁に接続された
基端部を支点に、各可動桁の中心線が一致して軌道全体
が直線状をなす基準位置と、隣り合う可動桁の中心線同
士が一定の角度で交差して軌道全体が曲線に近い形状を
なす分岐位置との間で移動させて、列車進路を基準線と
分岐線との間で切換えるように構成した鉄道の分岐装置
において、次の構成を備えたものである。
(I)上記分岐軌道の内軌側および外軌側において、隣
り合う可動桁間に跨ってリンク機構が設けられているこ
と。
(II)このリンク機構は、一対のリンク部材を備えてい
ること。
(III)この両リンク部材は、両側可動桁に垂直軸まわ
りに回動可能に枢着されていること。
(IV)この両リンク部材は、上記分岐軌道の基準位置か
ら分岐位置への移動時に、両側可動桁のなす角度の変化
に従って回動変位しうるように相連結され、かつ、その
回動力が両側可動桁の案内レールを所定の湾曲状態とす
るための押し引き操作力として作用する状態で両側案内
レールに係合されていること。
また、請求項2の発明は、請求項1の構成において、
両リンク部材がL字形の屈折形状に形成され、その屈折
点部が両側可動桁に垂直軸まわりに回動可能に枢着され
るとともに、一端部同士が連結され、他端部が両側案内
レールに係合されてなるものである。
さらに請求項3の発明は、請求項1の構成において、
両リンク部材がV字形の屈折形状に形成され、その屈折
点部同士が連結されるとともに、一端部が両側可動桁に
垂直軸まわりに可動可能に枢着され、他端部が両側案内
レールに係合されてなるものである。
一方、請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか
の構成において、両リンク部材に垂直軸まわりに回転可
能なローラが設けられ、このローラが両側案内レールに
係合されてなるものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の構成において、
案内レールに、レール長さ方向に傾斜する傾斜面を備え
た当て板がレール長さ方向に移動可能に設けられ、ロー
ラがこの当て板を介して両側案内レールに係合されてな
るものである。
そして、請求項6の発明は、請求項1の構成におい
て、隣り合う両側案内レールが互いの端部で重なり合う
状態で設けられ、一方、両リンク部材の一端部が両側桁
に垂直軸まわりに回動可能に枢着されるとともに、他端
部同士が連結され、この連結点に操作リンクの基端部が
連結され、この操作リンクの先端部が、両側案内レール
に上記重なり合う部分で係合されてなるものである。
また、請求項7の発明は、左右両側に内軌側および外
軌側両案内レールを備えた複数の可動桁を、隣り合うも
の同士間で垂直軸まわりに相対回動可能に連結して分岐
軌道を構成し、この分岐軌道を、基準線側固定桁に接続
された基端部を支点に、各可動桁の中心線が一致して軌
道全体が直線状をなす基準位置と、隣り合う可動桁の中
心線同士が一定の角度で交差して軌道全体が曲線に近い
形状をなす分岐位置との間で移動させて、列車進路を基
準線と分岐線との間で切換えるように構成した鉄道の分
岐装置において、次の構成を備えたものである。
(I)上記分岐軌道の内軌側および外軌側において、隣
り合う可動桁間に跨ってリンク機構が設けられているこ
と。
(II)案内レールを湾曲させる方向のバネ力を発揮する
バネが案内レールと可動桁との間に設けられているこ
と。
(III)上記リンク機構は、一対のリンク部材を備えて
いること。
(IV)この両リンク部材は、両側可動桁に垂直軸まわり
に回動可能に枢着されていること。
(V)この両リンク部材は、上記分岐軌道の基準位置か
ら分岐位置への移動時に、両側可動桁のなす角度の変化
に従って回動変位しうるように相連結され、かつ、上記
バネ力に対抗する力を両側案内レールに加える状態で両
側案内レールに係合されていること。
〔作用〕
請求項1乃至6の構成によると、分岐軌道の基準位置
から分岐位置への移動時に、隣り合う桁の相対回動によ
ってリンク機構の両リンク部材が連動して垂直軸まわり
に回動し、その回動力が、隣接する案内レールに、内軌
側では引き操作力、外軌側では押し操作力としてそれぞ
れ作用し、これによって案内レールが湾曲する。
すなわち、分岐軌道の移動力を、案内レールの湾曲の
ための操作力として利用することができる。
このため、ジャッキ装置等のような特別な駆動部およ
び油圧等の動力源を一切必要とせず、余分な制御も不要
となるため、構造および制御を簡素化することができ
る。また、これに伴いメンテナンスが非常に容易とな
る。
また、請求項4の構成によると、両リンク部材の回動
力がローラを介して案内レールに加えられるため、リン
ク部材と案内レールの係合部分の摩擦抵抗が小さくてす
む。従って、係合部分の摩耗が少なくてすむとともに、
動きがスムースとなる。
さらに、請求項5の構成によると、リンク部材と案内
レールの係合部分の位置関係を当て板によって調整する
ことができるため、桁やリンク機構等の製作誤差や施工
誤差等が生じた場合に、上記位置調整を簡単にかつ正確
に行なうことができる。
また、請求項6の構成によると、両リンク部材の回動
力が両側案内レールの同一個所に湾曲力として作用する
ため、両側案内レールに剛性差がある場合等でも案内レ
ールの結合点において段差が生じないように湾曲させる
ことができる。
一方、請求項7の構成によると、バネ力が両側案内レ
ールを湾曲させる力として作用し、リンク機構の両リン
ク部材が、このバネ力に対抗してレールを直線状態また
は所定の湾曲状態に規制する部材として作用することと
なる。
従って、基本的に請求項1乃至6の構成の場合と同様
に、大がかりな設備も動力源も、そして余分や制御も不
要となる。
〔実施例〕
本発明の実施例を図によって説明する。
なお、以下の実施例において、第11図乃至第14図に示
す部分と同一部分には同一符号を付して示し、その重複
説明を省略する。
第1実施例(第1図乃至第5図参照) 分岐軌道Cの内軌側および外軌側双方において、隣り
合う可動桁間に跨って内軌側および外軌側リンク機構L1
…,L2…が設けられている。
このリンク機構L1,L2は、一対のL字形リンク部材1,1
および2,2を備え、分岐軌道Cの基準位置から分岐位置
への移動時に、隣り合う可動桁のなす角度の変化に従っ
てこの両リンク部材1,1および2,2が回動変位し、この回
動力が、隣り合う案内レールR1,R1およびR2,R2を所定の
湾曲状態とするための押し(外軌側)引き(内軌側)操
作力として作用するように構成されている。
このリンク機構L1,L2の詳細な構成を、分岐軌道中間
部の第3および第4両可動桁D3,D4への設置部分を例に
とって説明する(第3図乃至第5図参照)。
内軌側および外軌側双方の両リンク機構L1,L2は、同
一構成を備え、かつ、可動桁中心線に対して対称に配置
されている。
また、双方のリンク機構L1,L2において、両リンク部
材1,1および2,2は同一形状およびサイズに形成され、隣
り合う両可動桁D3,D4の継ぎ目中心線xに対して対称に
配置されている。
すなわち、リンク部材1,2は、その屈折点部が可動桁D
3,D4に垂直軸3,4まわりに回動可能に枢着されるととも
に、それぞれの一端部が垂直軸5,6まわりに回動可能に
連結されている。
また、リンク部材1,2の他端部には、平面視ほぼコ字
形の係合部1a,2aが設けられている。
一方、案内レールR1,R2には、端部の外側面に突設さ
れたブラケット7,8に垂直な係合ピン9,10が設けられ、
上記リンク部材1,2の係合部1a,2aがこの係合ピン9,10に
遊動可能な状態で係合されている。
この状態において、分岐軌道Cが第1,3,5図の基準位
置から第2図の分岐位置に向けて移動すると、両側可動
桁D3,D4が第2,4図に示すように垂直軸P(第1,2図に示
す)を中心として相対回動し、桁間の隙間が内軌側で縮
まり、外軌側では広がる。
この両側可動桁D3,D4動きにより、内軌側および外軌
側両リンク機構L1,L2が第4図矢印で示すように作動す
る。すなわち、内軌側では両リンク部材1,1が係合ピン
9,9を軌道湾曲内側に引張る方向に、また外軌側では両
リンク部材2,2が係合ピン10,10を軌道湾曲内側に押す方
向にそれぞれ垂直軸3,4まわりに回動する。
こうして、隣り合う案内レールR1,R1およびR2,R2が、
互いの端部で、内軌側では引張られ、外軌側では押され
ることにより、案内レールR1,R2が第1,2図に示す可動桁
D3,D4へのレール固定点Oを支点として湾曲する。
従って、分岐軌道Cの分岐位置での湾曲状態に基づ
き、これを得るためにレール端部および中央部で必要な
たわみ量に応じて湾曲支点Oの位置等を適当に設定して
おけば、分岐軌道Cの分岐位置で自動的に所定の湾曲状
態を得ることができる。
このように、分岐軌道Cの分岐位置への移動時に、隣
り合う可動桁の相対回動力を利用して案内レールR1,R2
を湾曲させるため、従来必要であったジャッキ装置も、
そのための油圧配管類も、そしてジャッキ装置の作動お
よび停止のための制御も一切不要となる。このため、設
備としてはリンク機構L1…,L2…のみの簡単なものです
み、設備の大幅な簡略化、メンテナンスの簡素化を実現
することができる。
なお、分岐軌道Cの基準位置への復帰時には、各可動
桁D1〜D5の移動に伴って案内レールR1,R2が直線状態に
向かって復元し、これに追随する形でリンク機構L1,L2
が上記分岐時とは逆方向に作動する。
第2実施例(第6図参照) 第1実施例との相違点のみを説明する。
第2実施例においては、リンク機構L1,L2の内軌側お
よび外軌側リンク部材1,2がV字形に形成されている。
両リンク部材1,1および2,2は、互いの屈折点部で垂直
軸5,6まわりに回動可能に連結されるとともに、一端部
が可動桁D3,D4に垂直軸3,4まわりに回動可能に連結さ
れ、かつ、他端部の係合部1a,1aおよび2a,2aが係合ピン
9,10に係合されている。
この構成によっても、第1実施例の場合と同様の作用
効果を得ることができる。
第3実施例(第7図参照) 第3実施例においては、リンク部材1,1および2,2と案
内レールR1,R2の係合部分にローラ11,12が用いられてい
る。
すなわち、リンク部材1,1および2,2の一端部同士が相
連結され、他端部が案内レールR1,R2に係合される第1
実施例のリンク構成において、リンク部材1,2の他端部
に垂直軸まわりに回転自在なローラ11,12が設けられて
いる。
一方、内軌側案内レールR1には、湾曲時の内周側にブ
ラケット13が突設されるとともに、このブラケット13に
レール長さ方向に傾斜する傾斜面14aを有する当て板14
が、図示しないガイド部材に沿ってレール長さ方向に移
動可能で、かつ、所望位置で固定可能な状態で取付けら
れ、内軌側ローラ11がこの当て板14の傾斜面14aに、湾
曲時の外軌側から内軌側に向かって当接している。
これに対し、外軌側案内レールR2には、上記当て板14
と同様の構成を備えた当て板15が外面に直接取付けら
れ、外軌側ローラ12がこの当て板15の傾斜面15aに、同
じく湾曲時の外周側から内周側に向かって当接してい
る。
この構成によると、リンク部材1,2の回動力がローラ1
1,12を介して案内レールR1,R2に加えられるため、第1
および第2実施例のようにリンク部材回動時に係合ピン
9,10が係合部1a,2a内で相対移動する構成と比較して、
この係合部の摩擦抵抗が少なくてすむ。従って、係合部
の摩耗が少ないとともに、動作がよりスムースに行なわ
れる。
また、傾斜面14a,15aを備えた当て板14,15にローラ1
1,12を当接させているため、ローラ11,12と案内レールR
1,R2との間に製作誤差や施工誤差等が生じた場合に、当
て板14,15をレール長さ方向に移動させることにより、
係合部分の位置調整作業を簡単にかつ正確に行なうこと
ができる。
なお、ここでは第1実施例のリンク構成を例にとって
いるが、上記構成は第2実施例のリンク構成をとる場合
にも適用可能である。
第4実施例(第8図および第9図参照) 第4実施例においては、隣り合う案内レールR1,R2
互いの端部で重なり合う状態で設けられ、リンク部材1,
2の回動力が、案内レールR1,R2にこの重なり合う部分で
同時に同方向に作用するように構成されている。
すなわち、内軌側および外軌側双方において、隣り合
う案内レールR1,R2およびR2,R2の端部に櫛歯状の延長部
R11,R12およびR21,R22が設けられ、この延長部R11,R12
およびR21,R22同士が噛み合わされている。
これら重なり合った延長部R11,R12およびR21,R22
は、それぞれ内側および外側両係止板15,16および17,18
が内外に対向して設けられている。また、内軌側および
外軌側双方における内側係止板15,17には軌道外側に向
けてブラケット19,20が突設され、このブラケット19,20
が、外側係止板16,18の中央孔16a,18aを介して外方に導
出されている。
このブラケット19,20には、ボス21,22が垂直ピン23,2
4まわりに回転可能に連結され、かつ、この垂直ピン23,
24に上下一対のローラ25,25および26,26が同ピンまわり
に回転自在に取付けられている。
このうち、外軌側のローラ26,26は、外側係止板18に
外方から当接する状態で設けられ、内軌側のローラ25,2
5は、外側係止板16の外方に複数の連結柱27…を介して
取付けられた係合板28に内側から当接する状態で設けら
れている。
一方、内軌側および外軌側双方のリンク機構L1,L2
おいて、両リンク部材1,1および2,2は、一端部が可動桁
D3,D4に垂直軸3,4まわりに回動可能に枢着されるととも
に、他端部同士が垂直軸5,6まわりに相対回動可能に連
結されている。
この両リンク部材同士の連結部分には操作リンク29,3
0の基端部が連結され、この操作リンク29,30の先端部
が、前記したボス21,22に連結されている。
なお、操作リンク29,30は、長さ調整が可能となるよ
うに、両端部がボス21,22およびリンク部材同士の連結
部分に対して螺進退可能にねじ連結されている。
この構成において、分岐軌道Cの分岐位置への移動時
に、両リンク部材1,1および2,2が第8図矢印方向に回動
すると、内軌側では操作リンク29が外側に引張られ、外
軌側では操作リンク30が内側に押される。
すると、内軌側では、ボス21、垂直ピン23、ブラケッ
ト19、内側係止板15を介して一方のレールR1の延長部R
12が外側に引張られると同時に、垂直ピン23、ローラ2
5、係合板28、連結柱27、外側係止板16を介して他方の
レールR2の延長部R11が外側に引張られる。
一方、外軌側では、操作リンク30からの押圧力が、ボ
ス22、垂直ピン24、ブラケット20、内側係止板17を介し
て一方のレールR1の延長部R22に加えられると同時に、
垂直ピン24、ローラ26、外側係止板18を介して他方のレ
ールR2の延長部R21に加えられる。
こうして、第1乃至第3各実施例の場合と同様に、内
軌側および外軌側の双方において、案内レールR1,R2
湾曲変形することとなる。
この第4実施例の構成によると、操作力が、隣り合う
案内レールR1,R2の同一部分(重なり合い部分)に同時
に作用するため、たとえば両レールR1、R2の左右におい
て剛性差があった場合でも、両レールR1,R2のそれぞれ
の結合点に段差が生じないように湾曲させることができ
る。
第5実施例(第10図参照) 第5実施例では、案内レールR1,R2にバネ力を湾曲力
として作用させ、リンク機構L1,L2をこのバネ力に対抗
する部材として作用させる構成としている。
第10図には内軌側のみを示している。
リンク機構L1を構成するL字形の両リンク部材1,1
は、第1および第3両実施例の場合と同様に、屈折点部
が可動桁D3,D4に垂直軸3,3まわりに回動可能に枢着され
るとともに、互いの一端部同士が垂直軸5まわりに相対
回動可能に連結されている。
また、リンク部材1の他端部にローラ31,31が設けら
れ、このローラ31,31が、案内レールR1,R1の外面に、傾
斜面32a,32aを備えた調整用の当て板32,32を介して当接
している。
従って、このままでは、分岐時にリンク部材1,1が図
矢印方向に回動しても、この回動力がレール湾曲力とし
て作用することはない。
一方、案内レールR1,R2と可動桁D3,D4との間に引張り
バネ33,33が設けられ、このバネ力がレール湾曲力とし
て作用するように構成されている。
この構成において、案内レールR1,R2に常時湾曲力
(バネ力)が加えられ、このレールR1,R2の湾曲をリン
ク機構L1によって規制する状態となる。すなわち、分岐
軌道Cの基準位置では、リンク部材1,1により案内レー
ルR1,R2が直線状態に保たれ、分岐時には、可動桁D3,D4
の相対回動に伴うリンク部材1,1の回動に従って、バネ
力により案内レールR1,R2が湾曲する。
そして、分岐軌道の基準位置への復帰時には、リンク
部材1,1の回動力が、バネ力に抗して案内レールR1,R2
直線復帰させる力として作用する。
この構成によると、第1〜第4各実施例の場合と比較
してバネ33という駆動部が必要とはなるものの、従来の
ジャッキ装置を用いる場合と比較すると、設備的に遥か
に簡単でメンテナンスも容易となる。
なお、外軌側については、第3実施例の内軌側リンク
機構L1と同じ構成のリンク機構を設ける一方、案内レー
ルと可動桁との間に圧縮バネを設ければ上記した内軌側
と同様の作用を得ることができる。
あるいは、内軌側についてのみ上記構成を採用し、外
軌側には第1〜第4各実施例のいずれかを採用してもよ
い。
ところで、上記各実施例では、分岐軌道のみに本装置
を設けた場合について説明したが、必要に応じて、第1,
2図における分岐軌道Cの第1可動桁D1と、基準線の分
岐始端側固定桁A1との間に跨ってリンク機構L1L2を設
け、第1可動桁D1における案内レールR1,R2の基端側を
も湾曲させるように構成してもよい。
〔発明の効果〕
上記のように請求項1乃至6の発明によると、分岐軌
道の内軌側および外軌側において、隣り合う桁間に跨っ
て、一対のリンク部材を備えたリンク機構を設け、分岐
軌道の基準位置から分岐位置への移動時における両側桁
の相対回動力を、この両リンク部材を介して隣接する案
内レールに、内軌側では引き操作力、外軌側では押し操
作力としてそれぞれ作用させ、これによって案内レール
を湾曲させる構成としたから、従来のジャッキ装置等の
ような特別な駆動部および動力源を一切必要とせず、余
分な制御も不要となるため、構造および制御を簡素化す
ることができる。また、これに伴いメンテナンスが非常
に容易となる。
また、請求項4の発明によると、両リンク部材の回動
力がローラを介して案内レールに加えられるため、リン
ク部材と案内レールの係合部分の摩擦抵抗が小さくてす
む。従って、係合部分の摩耗が少なくてすむとともに、
動きがスムースとなる。
さらに、請求項5の発明によると、リンク部材と案内
レールの係合部分の位置関係を当て板によって調整する
ことができるため、桁やリンク機構等の製作誤差や施工
誤差等が応じた場合に、上記位置調整を簡単にかつ正確
に行なうことができる。
また、請求項6の発明によると、両リンク部材の回動
力が両側案内レールの同一個所に湾曲力として作用する
ため、両側案内レールの左右において剛性差がある場合
等でも案内レールの結合点において段差が生じないよう
に湾曲させることができる。
一方、請求項7の発明によると、バネ力を両側案内レ
ールにこれを湾曲させる力として作用させる一方、リン
ク機構をこのバネ力に対抗してレールを直線状態または
所定の湾曲状態に規制する部材として作用させるように
構成したから、基本的に請求項1乃至6の発明の場合と
同様に、大がかりな設備も動力源も、そして余分な制御
も不要となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例にかかる案内レールの操作
装置が組込まれた鉄道分岐部の基準状態の概略平面図、
第2図は同分岐状態の概略平面図、第3図は同装置の基
準状態、第4図は同分岐状態の各平面図、第5図は第3
図状態の側面図、第6図は本発明の第2実施例にかかる
操作装置の平面図、第7図は本発明の第3実施例にかか
る操作装置の平面図、第8図は本発明の第4実施例にか
かる操作装置の平面図、第9図は第8図IX−IX拡大断面
図、第10図は本発明の第5実施例にかかる操作装置の一
部平面図、第11図は従来技術を説明するための鉄道分岐
部の基準状態の概略平面図、第12図は同分岐状態の概略
平面図、第13図は同一部拡大図、第14図は第13図a−a
線拡大断面図である。 C……分岐軌道、D1〜D5……分岐軌道を構成する桁、P
……桁同士を連結する垂直軸、R1……内軌側案内レー
ル、R2……外軌側案内レール、L1……内軌側リンク機
構、L2……外軌側リンク機構、1,1……内軌側リンク機
構の一対のリンク部材、2,2……外軌側リンク機構の一
対のリンク部材、3,4……リンク部材の回動支点となる
垂直軸、5,6……リンク部材同士を連結する垂直軸、1a,
2a……リンク部材の係合部、9,10……案内レール側の係
合ピン、7,8……同ブラケット、11,12……リンク部材に
設けられたローラ、14,15……当て板、14a,15a……当て
板の傾斜面、R11,R12……内軌側案内レールの重なり合
う延長部、R21,R22……外軌側案内レールの重なり合う
延長部、30……操作リンク、33……案内レールを湾曲さ
せる引張りバネ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 月橋 信夫 東京都国分寺市光町2丁目8番地38 財 団法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 杉山 兆旦 東京都国分寺市光町2丁目8番地38 財 団法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 鶴田 裕司 東京都国分寺市光町2丁目8番地38 財 団法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 青井 実 兵庫県明石市中崎1丁目1番1―301号 (72)発明者 吉田 勝彦 兵庫県高砂市米田町米田933―27

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】左右両側に内軌側および外軌側両案内レー
    ルを備えた複数の移動可能な桁を、隣り合うもの同士間
    で垂直軸まわりに相対回動可能に連結して分岐軌道を構
    成し、この分岐軌道を、基準線側固定桁に接続された基
    端部を支点に、各桁の中心線が一致して軌道全体が直線
    状をなす基準位置と、隣り合う桁の中心線同士が一定の
    角度で交差して軌道全体が曲線に近い形状をなす分岐位
    置との間で移動させて、列車進路を基準線と分岐線との
    間で切換えるように構成した鉄道の分岐装置において、
    次の構成を備えたことを特徴とする鉄道の分岐装置にお
    ける案内レールの操作装置。 (I)上記分岐軌道の内軌側および外軌側において、隣
    り合う桁間に跨ってリンク機構が設けられていること。 (II)このリンク機構は、一対のリンク部材を備えてい
    ること。 (III)この両リンク部材は、両側桁に垂直軸まわりに
    回動可能に枢着されていること。 (IV)この両リンク部材は、上記分岐軌道の基準位置か
    ら分岐位置への移動時に、両側桁のなす角度の変化に従
    って回動変位しうるように相連結され、かつ、その回動
    力が両側桁の案内レールを所定の湾曲状態とするための
    押し引き操作力として作用する状態で両側案内レールに
    係合されていること。
  2. 【請求項2】請求項1記載の鉄道の分岐装置における案
    内レールの操作装置において、両リンク部材がL字形の
    屈折形状に形成され、その屈折点部が両側桁に垂直軸ま
    わりに回動可能に枢着されるとともに、一端部同士が連
    結され、他端部が両側案内レールに係合されてなること
    を特徴とする鉄道の分岐装置における案内レールの操作
    装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の鉄道の分岐装置における案
    内レールの操作装置において、両リンク部材がV字形の
    屈折形状に形成され、その屈折点部同士が連結されると
    ともに、一端部が両側桁に垂直軸まわりに回動可能に枢
    着され、他端部が両側案内レールに係合されてなること
    を特徴とする鉄道の分岐装置における案内レールの操作
    装置。
  4. 【請求項4】両リンク部材に垂直軸まわりに回転可能な
    ローラが設けられ、このローラが両側案内レールに係合
    されてなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    に記載の鉄道の分岐装置における案内レールの操作装
    置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の鉄道の分岐装置における案
    内レールの操作装置において、案内レールに、レール長
    さ方向に傾斜する傾斜面を備えた当て板がレール長さ方
    向に移動可能に設けられ、ローラがこの当て板を介して
    両側案内レールに係合されてなることを特徴とする鉄道
    の分岐装置における案内レールの操作装置。
  6. 【請求項6】請求項1記載の鉄道の分岐装置における案
    内レールの操作装置において、隣り合う両側案内レール
    が互いの端部で重なり合う状態で設けられ、一方、両リ
    ンク部材の一端部が両側桁に垂直軸まわりに回動可能に
    枢着されるとともに、他端部同士が連結され、この連結
    点に操作リンクの基端部が連結され、この操作リンクの
    先端部が、両側案内レールに上記重なり合う部分で係合
    されてなることを特徴とする鉄道の分岐装置における案
    内レールの操作装置。
  7. 【請求項7】左右両側に内軌側および外軌側両案内レー
    ルを備えた複数の桁を、隣り合うもの同士間で垂直軸ま
    わりに相対回動可能に連結して分岐軌道を構成し、この
    分岐軌道を、基準線側固定桁に接続された基端部を支点
    に、各桁の中心線が一致して軌道全体が直線状をなす基
    準位置と、隣り合う桁の中心線同士が一定の角度で交差
    して軌道全体が曲線に近い形状をなす分岐位置との間で
    移動させて、列車進路を基準線と分岐線との間で切換え
    るように構成した鉄道の分岐装置において、次の構成を
    備えたことを特徴とする鉄道の分岐装置における案内レ
    ールの操作装置。 (I)上記分岐軌道の内軌側および外軌側において、隣
    り合う桁間に跨ってリンク機構が設けられていること。 (II)案内レールを湾曲させる方向のバネ力を発揮する
    バネが案内レールと桁との間に設けられていること。 (III)上記リンク機構は、一対のリンク部材を備えて
    いること。 (IV)この両リンク部材は、両側桁に垂直軸まわりに回
    動可能に枢着されていること。 (V)この両リンク部材は、上記分岐軌道の基準位置か
    ら分岐位置への移動時に、両側桁のなす角度の変化に従
    って回動変位しうるように相連結され、かつ、上記バネ
    力に対抗する力を両側案内レールに加える状態で両側案
    内レールに係合されていること。
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