JP2547323Y2 - インバータ装置 - Google Patents

インバータ装置

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JP2547323Y2
JP2547323Y2 JP7985990U JP7985990U JP2547323Y2 JP 2547323 Y2 JP2547323 Y2 JP 2547323Y2 JP 7985990 U JP7985990 U JP 7985990U JP 7985990 U JP7985990 U JP 7985990U JP 2547323 Y2 JP2547323 Y2 JP 2547323Y2
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直景 岸本
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、調光機能を有する放電灯点灯装置等に用
いられるインバータ装置に関するものである。
〔従来の技術〕
第5図は従来のインバータ装置(特開昭63-297276号
公報参照)の回路図を示している。このインバータ装置
は、直流電源E1の両端間にバイポーラトランジスタから
なる第1および第2のスイッチング素子Q1,Q2が直列接
続されている。各スイッチング素子Q1,Q2には、それぞ
れダイオードD1,D2が逆並列接続されている。スイッチ
ング素子Q1の両端には、直流成分をカットするための結
合用コンデンサC0を介してインダクタL1および放電ラン
プ等の負荷lの直列回路を含む負荷回路Zが接続されて
いる。この負荷回路Zに流れる振動電流Iを第1のスイ
ッチング素子Q1の制御端子にのみインダクタL1の2次巻
線n2により帰還する帰還手段FB1を設け、上記振動電源
Iで決まる所定周期スイッチング素子Q1のみをオンオフ
制御している。n1はインダクタL1の一次巻線、C1はコン
デンサである。
また、上記のスイッチング素子Q1のオフに応答して起
動するタイマ回路3により、第2のスイッチング素子Q2
をタイマ回路3のタイマ動作中オンにし、タイマ回路3
のタイマ動作終了後にオフにするスイッチング素子制御
手段X1を設けている。
なお、第5図に示すスイッチング素子制御手段X1にお
いては、検出回路1によりスイッチング素子Q1のオフ時
点を検出しており、このオフ時点でトリガ回路2により
タイマ回路3をトリガしてタイマ動作を開始させ、タイ
マ回路3のタイマ出力によりスイッチング素子Q2を一定
時間オンにし、その後スイッチング素子Q2をオフにする
ようにしている。
この場合、タイマ回路3の時定数に応じてスイッチン
グ素子Q2のオン・デューティ(オン期間の長さ)を変え
ることができるので、インバータ装置の出力調整を行う
ことができ、負荷lが放電ランプである場合には調光を
行うことができる。
第6図は第5図の回路の具体構成を示す回路図であ
る。インバータ装置の基本構成については、第5図で示
した従来例と同様であるので、同一の機能を有する部分
には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
第6図において、抵抗R1はスイッチング素子Q1のベー
ス抵抗、抵抗R2はスイッチング素子Q2のベース抵抗であ
る。
このインバータ装置は、電源スイッチSWをオンにして
直流電源E1を投入したときに、スイッチング素子Q1,Q2
が発振動作を開始するための起動回路ST1を有する。こ
の起動回路ST1は、電源投入により、コンデンサC2が抵
抗R3を介して充電され、その充電電圧が二端子サイリス
タQ3のブレークオーバー電圧に達すると、二端子サイリ
スタQ3がオンとなり、スイッチング素子Q2のベースに二
端子サイリスタQ3を介してベース電流を流し、スイッチ
ング素子Q2を最初にオン動作させ、インバータ装置を起
動させる。D3はダイオードである。
また、スイッチング素子Q2は、第5図におけるトリガ
回路2およびタイマ回路3を構成する単安定マルチバイ
ブレータMV1によりオンオフ制御される。この単安定マ
ルチバイブレータMV1は、汎用の集積回路(例えば、日
本電気(株)製のμPD4538)よりなり、立ち下がりトリ
ガ入力端子Bがハイレベルからローレベルに変化した後
の一定時間は出力端子Qがハイレベル、出力端子がロ
ーレベルとなり、一定時間経過後に出力端子Q,の状態
が反転する。この例では、スイッチング素子Q2のコレク
タ・エミッタ間電圧VQ2をスイッチング素子Q2に並列接
続した抵抗R4,R5の直列回路で分圧することにより、ス
イッチング素子Q1のオフを検出し(第5図の検出回路1
を構成している)、単安定マルチバイブレータMV1のト
リガ信号としている。単安定マルチバイブレータMV1
出力端子Qがハイレベルになる時間(出力端子がロー
レベルになる時間)は、抵抗R6とコンデンサC3との時定
数で決定される。
単安定マルチバイブレータMV1の出力端子Qは抵抗R7
を介して駆動用のトランジスタQ4のベースに接続され、
出力端子は抵抗R8を介して駆動用のトランジスタQ5
ベースに接続されている。トランジスタQ4のコレクタは
直流電源E2の正極に、トランジスタQ5のエミッタは直流
電源E2の負極にそれぞれ接続されている。トランジスタ
Q4のエミッタとトランジスタQ5のコレクタとは、抵抗R2
を介してスイッチング素子Q2のベースに接続されてい
る。
したがって、単安定マルチバイブレータMV1は、スイ
ッチング素子Q2のオン期間τを決めるためのタイマ回
路として動作する。単安定マルチバイブレータMV1は、
時定数設定用の抵抗R6の値を変化させることにより連続
的に出力調整を行うことができ、負荷lが放電ランプで
ある場合に、連続調光が可能となる。
なお、VQ1はスイッチング素子Q1のコレクタ・エミッ
タ間電圧、IQ1,IQ2はそれぞれスイッチング素子Q1,Q2
コレクタ電流、ID1,ID2はそれぞれダイオードD1,D2を流
れる回生電流、VBE2はスイッチング素子Q2であるトラン
ジスタのベース・エミッタ間電圧である。
第7図は負荷回路Zが誘導性である場合についてのイ
ンバータ装置の各部の動作波形図である。同図(a)は
インダクタL1に負荷電流として流れる振動電流Iを示
し、図中IQ1,IQ2はそれぞれスイッチング素子Q1,Q2に流
れるコレクタ電流、ID1,ID2はそれぞれダイオードD1,D2
に流れる回生電流を示している。また、同図(b)はス
イッチング素子Q1のコレクタ・エミッタ間電圧VQ1を、
同図(c)はスイッチング素子Q2のコレクタ・エミッタ
間電圧VQ2を、同図(d)はスイッチング素子Q1のベー
ス・エミッタ間電圧VBE1を、同図(e),(f)は単安
定マルチバイブレータMV1の出力端子Q,の出力信号
を、同図(g)のスイッチング素子Q1のベース電流IB1
をそれぞれ示している。
以下、第7図の動作波形図を参照しながら、第6図の
インバータ装置の動作について説明する。電源スイッチ
SWを投入すると、起動回路ST1により最初にスイッチン
グ素子Q2がオンとなり、そのコレクタ・エミッタ間電圧
VQ2(第7図(c)参照)がローレベルになるので、単
安定マルチバイブレータMV1の立ち下がりトリガ入力端
子Bはハイレベルからローレベルに変化する。これによ
り、単安定マルチバイブレータMV1はトリガされて、そ
の出力端子Qはハイレベル、出力端子はローレベルと
なる(第7図(e),(f)参照)。したがって、駆動
用のトランジスタQ4はオン、同トランジスタQ5はオフと
なり、直流電源E2からトランジスタQ4,抵抗R2を通して
スイッチング素子Q2にベース電流が供給され、スイッチ
ング素子Q2のオン状態が維持される。
スイッチング素子Q2がオンとなると、ダイオードD3
導通してコンデンサC2は充電されなくなるので、起動回
路ST1は動作を停止する。このとき、インダクタL1の2
次巻線n2は、スイッチング素子Q1のベース・エミッタ間
に逆バイアス電圧を印加するような極性に巻かれてお
り、スイッチング素子Q1はオフ状態を維持する。
つぎに、抵抗R6とコンデンサC3で決まる所定時間の経
過後に、単安定マルチバイブレータMV1の出力端子Qは
ローレベル、出力端子はハイレベルとなり、トランジ
スタQ4はオフ、トランジスタQ5はオンになる。このた
め、スイッチング素子Q2はオフ状態になる。第7図
(a)に示すAA点でスイッチング素子Q2がオフとなる
と、スイッチング素子Q2のコレクタ電流IQ2が減少する
ことによりインダクタL1の残留インダクタンスは逆の誘
起電圧を発生する。このとき、インダクタL1に流れる振
動電流Iは同一方向に流れようとするので、ダイオード
D1が導通し、電流ID1が流れる。また、インダクタL1
2次巻線n2が逆の誘起電圧を発生することにより、第7
図(d)に示すように、スイッチング素子Q1のベース・
エミッタ間電圧VBE1が正極性となってスイッチング素子
Q1が順バイアスされ、スイッチング素子Q1はオン状態と
なる。そして、ダイオードD1の電流ID1がゼロになる
と、コンデンサC0の蓄積電荷を電源とてしスイッチング
素子Q1にコレクタ電流IQ1が流れる。このとき、インダ
クタL1のコアは飽和磁束に向かって直線的に磁化され
る。やがて、コアが飽和磁束に達すると、インダクタL1
のインダクタンスは急激にゼロの方向に向かい、その結
果、スイッチング素子Q1のコレクタ電流IQ1の時間変化
分は、無限大となる。
スイッチング素子Q1のコレクタ電流IQ1が時刻TA(第
7図(g)参照)において、ベース電流のhFE倍〔IQ1
hFE・IB1〕に達すると、スイッチング素子Q1は不飽和状
態となり、インダクタL1の各巻線n1,n2の誘起電圧は減
少するから、帰還されるベース電流IB1も減少していき
(第7図(g)参照)、スイッチング素子Q1は逆バイア
スされる。この後は、スイッチング素子Q1の蓄積時間t
stgの間だけ振動電流が流れた後に、スイッチング素子Q
1はオフとなる。スイッチング素子Q1がオフとなった後
も、インダクタL1に流れる振動電流Iは同一方向に流れ
ようとするので、ダイオードD2が導通し、電流ID2が負
荷回路Z,コンデンサC0,直流電源E1の経路で流れる。ダ
イオードD2が導通すると、スイッチング素子Q2のコレク
タ・エミッタ間電圧VQ2がゼロになるので、単安定マル
チバイブレータMV1の立ち下がりトリガ入力端子Bは再
度ハイレベルからローレベルに変化し、単安定マルチバ
イブレータMV1の出力端子Qはハイレベルになり、駆動
用のトランジスタQ4がオンとなって、スイッチング素子
Q2は順バイアスされる。ダイオードD2に流れる振動電流
ID2がゼロになった後は、直流電源E1によりコンデンサC
0,負荷回路Z,スイッチング素子Q2の経路でコレクタ電
流IQ2が流れる。
以下、上述の動作を繰り返すことにより、インバータ
装置の発振動作が継続される。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、第6図で示したような従来例において
は、以下のような問題があった。つまり、スイッチング
素子Q1であるトランジスタの電流増幅率hFEおよび蓄積
時間ttsgのばらつきの影響を受けやすい。そして、スイ
ッチング素子Q1の電流増幅率hFEおよび蓄積時間ttsg
ばらつくことにより、スイッチング素子Q1の導通時間TT
1が大きくばらつき、負荷lの出力が大きく変動してし
まい、制御しにくいという問題があった。
さらに、スイッチング素子Q1の電流増幅率hFEが大き
い方向にばらついた場合、スイッチング素子Q1はオンと
なってから不飽和状態になるまでの期間が長くなり、さ
らに電流増幅率hFEが大であるとき、蓄積時間ttsgも大
きくなる方向であるために、スイッチング素子Q1の導通
期間TT1は非常に大きくなる。このような場合の各部の
動作波形を第8図に示す。同図(a)はスイッチング素
子Q1のコレクタ電流IQ1とダイオードD1の回生電流ID1
示し、同図(b)はスイッチング素子Q2のコレクタ電流
IQ2とダイオードD2の回生電流ID2を示している。同図
(c)はスイッチング素子Q2のベース・エミッタ間電圧
VBE2を、同図(d)はスイッチング素子Q1のベース・エ
ミッタ間電圧VBE1をそれぞれ示している。同図(e)は
スイッチング素子Q1のコレクタ・エミッタ間電圧V
Q1を、同図(f)はスイッチング素子Q2のコレクタ・エ
ミッタ間電圧VQ2をそれぞれ示している。同図(g)は
負荷回路Zに流れる振動電流Iを示している。
以下、第8図を参照しながら動作を説明する。
時刻t0でスイッチング素子Q2がオフとなると、第7図
と同様にダイオードD1,スイッチング素子Q1に振動電流
I(ID1,IQ1)が流れるが、スイッチング素子Q1の導通
時間TT2が長くなっているので、スイッチング素子Q1
オフとなる時のコレクタ電流IQ1の値IC1が非常に小さい
値となる(第8図(a)参照)。この後、インダクタL1
に流れる振動電流Iは同一方向に流れようとするので、
ダイオードD2が導通し、電流ID2が流れるが、ダイオー
ドD2がオンとなっている期間TT3は非常に短い(第8図
(a)参照)。また、ダイオードD2がオンとなってから
前述のようにスイッチング素子Q2のベース・エミッタ間
電圧VBE2がハイレベルになるまでの伝達遅延時間TDは必
ず発生するため、TD>TT3となると、以下のような問題
が発生する。すなわち、時刻t2より、振動電流Iは、ス
イッチング素子Q2に流れようとするが、伝達遅延時間TD
によりスイッチング素子Q2がオフとなっているため、ダ
イオードD1がオンとなり、ダイオードD1−コンデンサC0
−負荷回路Z−インダクタL1の経路で振動電流Iが電流
ID1として流れる。そして、時刻t3において、時刻t1
り伝達遅延時間TDの遅れの後、スイッチング素子Q2のベ
ース・エミッタ間電圧VBE2がハイレベルとなってスイッ
チング素子Q2がオンとなると、ダイオードD1の逆回復時
間trrの期間だけ、直流電源E1よりダイオードD1および
スイッチング素子Q2の経路で大きな電源短絡電流IPが流
れる(第8図(a),(b)参照)という問題がある。
そして、この電源短絡電流IPが流れることでスイッチン
グ素子Q1,Q2のストレスが増大し、場合によってはスイ
ッチング素子Q1,Q2が破壊するおそれがあった。
この考案の目的は、スイッチング素子の特性のばらつ
きによる出力変動を抑制することができるともに、過大
な電源短絡電流が流れるのを防止することができるイン
バータ装置を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
この考案のインバータ装置は、直流電源の両端子間に
第1および第2のスイッチング素子の直列回路を接続
し、第1および第2のスイッチング素子に第1および第
2のダイオードをそれぞれ逆並列接続し、第1のスイッ
チング素子の両端子間にインダクタおよび負荷の直列回
路を含む負荷回路を結合用コンデンサを介して接続して
いる。
また、インダクタの両端電圧をを第1のスイッチング
素子の制御端子に帰還して所定周期で第1のスイッチン
グ素子をオンオフさせる帰還手段を設け、第1のスイッ
チング素子のオフを検出して起動するタイマ回路のタイ
マ動作期間中第2のスイッチング素子をオンにするとと
もにタイマ回路のタイマ動作終了後に第2のスイッチン
グ素子をオフにするスイッチング素子制御手段を設けて
いる。
〔作用〕
この考案の構成によれば、インダクタの両端電圧を第
1のスイッチング素子の制御端子に帰還することで第1
のスイッチング素子のオンオフを制御している。インダ
クタは振動電流の変化に応じた電圧を生じる。この結
果、インダクタの両端電圧を第1のスイッチング素子の
制御端子に帰還することで、振動電流の変化勾配が反転
した時に第1のスイッチング素子のオンオフを反転させ
ることができる。この結果、スイッチング素子の特性の
ばらつきがあっても、振動電流の変化勾配が逆転したと
きに必ず第1のスイッチング素子をオンからオフにする
ことができ、スイッチング素子の特性のばらつきによる
第1のスイッチング素子のオン期間の変動を抑制するこ
とができ、したがってスイッチング素子の特性のばらつ
きによる出力変動を抑制することができる。また、出力
変動の抑制作用によって第2のスイッチング素子のオン
の遅れによる第2のスイッチング素子がオンとなる直前
の第1のダイオードへの通電を防止することができ、第
1のダイオードと第2のスイッチング素子とを通る電源
短絡電流を防止することができる。
〔実施例〕
この考案の第1の実施例を第1図および第2図に基づ
いて説明する。このインバータ装置は、第1図に示すよ
うに、インバータ装置の基本構成については従来例と同
様で、第6図の帰還手段FB1に代えて、帰還手段FB2を用
いており、スイッチング素子Q1,Q2としてMOS・FETを用
いている点が従来例と異なる。なお、スイッチング素子
Q1,Q2としてのMOS・FETには、寄生ダイオードが存在
し、第6図におけるダイオードD1,D2の機能を有する。
帰還手段FB2は、インダクタL1の両端電圧VL1(振動電
流Iの変化分に応じた電圧を生じる)をスイッチング素
子Q1にゲート・スイッチング素子間電圧VGS1として帰還
するもので、抵抗R9とツェナーダイオードZD1と反転バ
ッファBF1とから構成されている。
このインバータ装置では、インダクタL1の両端電圧V
L1をスイッチング素子Q1の制御端子に帰還することでス
イッチング素子Q1のオンオフを制御している。インダク
タL1は振動電流Iの変化に応じた電圧VL1を生じる。こ
の結果、インダクタL1の両端電圧VL1をスイッチング素
子Q1の制御端子に帰還することで、振動電流Iの変化勾
配が反転した時にスイッチング素子Q1のオンオフを反転
させることができる。この結果、スイッチング素子Q1,Q
2の特性のばらつきがあっても、振動電流の変化勾配が
逆転したときに必ずスイッチング素子Q1をオンからオフ
にすることができ、スイッチング素子Q1,Q2の特性のば
らつきによるスイッチング素子Q1のオン期間の変動を抑
制することができ、したがってスイッチング素子Q1,Q2
の特性のばらつきによる出力変動を抑制することができ
る。また、出力変動の抑制作用によってスイッチング素
子Q2のオンの遅れによるスイッチング素子Q2がオンとな
る直前のスイッチング素子Q1の寄生ダイオードへの通電
を防止することができ、寄生ダイオードとスイッチング
素子Q2とを通る電源短絡電流を防止することができる。
以下、より詳しく説明する。
この実施例においては、第1のスイッチング素子Q1
のみ、インダクタL1の両端電圧VL1を抵抗R9およびツェ
ナーダイオードZD1で帰還し、反転バッファBF1の出力に
よってスイッチング素子Q1をオンオフ制御している。第
2のスイッチング素子Q2については従来例と同様に単安
定マルチバイブレータMV1でオンオフ制御している。な
お、起動回路ST1の図示は省略している。
第2図は第1図のインバータ装置において、負荷回路
Zが誘導性である場合の各部の動作波形図を示してい
る。同図(a)は負荷回路Zに流れる振動電流Iを示
し、同図(b)はインダクタL1の両端電圧VL1を示して
いる。同図(c)は反転バッファBF1の入力側の電圧V1
を示し、同図(d)はスイッチング素子Q1のゲート・ソ
ース間電圧VGS1を示し、同図(e)はスイッチング素子
Q1に流れるドレイン電流IQ1およびダイオードD1(図示
しないが、スイッチング素子Q1の寄生ダイオードとして
存在している)に流れる回生電流ID1を示している。同
図(f)はスイッチング素子Q1のコレクタ・エミッタ間
電圧VQ1を示し、同図(g)はスイッチング素子Q2のコ
レクタ・エミッタ間電圧VQ2を示している。同図(h)
はスイッチング素子Q2のゲート・ソース間電圧VGS2を示
し、同図(i)はスイッチング素子Q2に流れるドレイン
電流IQ2およびダイオードD2(図示しないが、スイッチ
ング素子Q2の寄生ダイオードとして存在している)に流
れる回生電流ID2を示している。
以下、第2図の波形図を参照しながら、インバータ装
置の動作を説明する。
時刻t0でスイッチング素子Q2がオフとなると、インダ
クタL1に流れる振動電流Iは同一方向に流れ続けようと
し、ダイオードD1が導通し、電流ID1が流れる。またこ
のとき、インダクタL1の両端電圧VL1は負に反転するの
で(第2図(b)参照)、抵抗R9とツェナーダイオード
ZD1の接続点の電圧V1(反転バッファBF1への入力電圧)
はハイレベルからローレベル(ツェナーダイオードZD1
の順方向電圧降下VF1分の負電位)に反転し、第2図
(d)に示すように、反転バッファBF1の出力電圧すな
わちスイッチング素子Q1のゲート・ソース間電圧VGS1
ハイレベルになるので、スイッチング素子Q1はオン状態
となる。ダイオードD1の電流ID1がゼロになると、コン
デンサC0の蓄積電荷を電源として、スイッチング素子Q1
にドレイン電流IQ1が流れる。その後、時刻t1まで、ド
レイン電流IQ1すなわち振動電流Iは増加していき、時
刻t1において、ピーク値IPに達する。このスイッチング
素子Q1のオン後振動電流Iがピーク値IPに達するまでの
時間TTは負荷回路Zにより決まる。
ここで、インダクタL1の両端電圧VL1は、 VL1=L1・(dI/dt) ……(1) となるので、時刻t0より時刻t1までの振動電流Iが増加
している期間は、電圧VL1は負電位となり、電圧V1がロ
ーレベル、ゲート・ソース間電圧VGS1がハイレベルとな
り、スイッチング素子Q1がオン状態を維持する。
しかし、時刻t2以降は、振動電流Iが減少方向に向か
うので、電圧VL1が正電位となり、電圧V1がローレベル
からハイレベルに反転し始める。そして、時刻t2におい
て、電圧V1が反転バッファBF1のハイレベル入力電圧VH
に達すると、ゲート・ソース間電圧VGS1がハイレベルよ
りローレベルに反転して、スイッチング素子Q1がオフと
なる。スイッチング素子Q1がオフとなった後も、インダ
クタL1に流れる振動電流Iは同一方向に流れ続けようと
するので、ダイオードD2が導通し、電流ID2が負荷回路
Z,コンデンサC0,直流電源E1の経路で流れる。このと
き、電圧V1は時刻t2の後、ツェナーダイオードZD1のツ
ェナー電圧V2に安定し、これは反転バッファBF1のハイ
レベル入力電圧であるので、ゲート・ソース間電圧VGS1
がローレベルを維持し、スイッチング素子Q1はオフ状態
を維持する。そして、ダイオードD2が導通してスイッチ
ング素子Q2のドレイン・ソース間電圧VQ2がゼロにな
り、単安定マルチバイブレータMV1の立ち下がりトリガ
入力端子Bはハイレベルよりローレベルに変化し、単安
定マルチバイブレータMV1の出力端子Qはハイレベルと
なり、トランジスタQ4がオンとなってスイッチング素子
Q2のゲート・ソース間電圧VGS2がハイレベルとなってス
イッチング素子Q2がオンとなる。ダイオードD2に流れる
電流ID2(振動電流I)がゼロなった後は、直流電源E1
よりコンデンサC0,負荷回路Z,スイッチング素子Q2の経
路で、ドレイン電流IQ2が流れる。
以下、上述の動作を繰り返すことにより、インバータ
装置の発振動作が継続する。
以上の実施例では、インダクタL1の両端電圧VL1を抵
抗R3,ツェナーダイオードZD1および反転バッファBF1
介してスイッチング素子Q1のゲート端子に帰還し、反転
バッファBF1の出力でスイッチング素子Q1をオンオフ制
御するようにしているので、第6図の従来例のようにイ
ンダクタL1に帰還用の二次巻線n2を設けることは不要と
なり、インダクタL1を小型・低価格化することできる。
また、この実施例では、スイッチング素子Q1のオン期
間は、負荷回路Zにより決まる振動電流Iの所定期間
(上昇勾配期間)に必ずなるので、スイッチング素子
Q1,Q2の特性のばらつきによる出力の変動を防止でき
る。さらに、スイッチング素子Q1がオフとなる場合のド
レイン電流IQ1の値IS1が振動電流Iのピークに略等しい
ので、ダイオードD2(スイッチング素子Q2の寄生ダイオ
ード)がオンとなっている期間TT3を十分に確保するこ
とができ、スイッチング素子Q2がオンとなる直前にダイ
オードD1(スイッチング素子Q1の寄生ダイオード)を通
して振動電流Iが流れることはなくなり、従来例で述べ
たような電源短絡電流が流れるのを防止することがで
き、スイッチング素子Q1,Q2に与えるストレスを増大さ
せることなく、スイッチング素子Q1,Q2の破壊を防止す
ることができる。
また、スイッチング素子制御手段X1によって、スイッ
チング素子Q2のオン期間の長さを調整することにより、
負荷回路Zに流れる負荷電流を任意の値に設定すること
ができ、しかもそのための構成が簡単かつ安価である。
この考案の第2の実施例を第3図に基づいて説明す
る。このインバータ装置は、第3図に示すように、第1
図における帰還手段FB2に代えて、帰還手段FB3を用いて
いる。その他の構成は第1図と同様である。同一の機能
を有する部分は第1図と同一の符号を付して重複する説
明は省略する。
この帰還手段FB3は、ダイオードD4と抵抗R10,R11,R12
とトランジスタQ6と直流電源E3と非反転バッファBF2
からなり、インダクタL1の両端電圧VL1を、トランジス
タQ6と抵抗R10,R11,R12とダイオードD4により帰還し、
非反転バッファBF2で帰還電圧に基づいてスイッチング
素子Q1をオンオフ制御している。
具体的には、抵抗R10,トランジスタQ6,抵抗R11,R12
は反転回路を構成しており、インダクタL1の両端電圧V
L1が正電位の場合はトランジスタQ6がオンとなり、非反
転バッファBF2の出力はローレベルとなってスイッチン
グ素子Q1がオフとなる。また、電圧VL1が負電位の場合
は、トランジスタQ6がオフとなり、非反転バッファBF2
の出力はハイレベルとなってスイッチング素子Q1がオン
となる。したがって、帰還手段FB3は第1図の帰還手段F
B2と等価になり、全体の動作は第1図のインバータ装置
と同様であり、その効果も第1図の実施例と同様であ
る。
この発明の第3の実施例を第4図に基づいて説明す
る。このインバータ装置は、第1図におけるスイッチン
グ素子制御手段X1に代えて、スイッチング素子制御手段
X2を用いており、その他の構成は第1図のものと同様で
ある。
この実施例では、MOS・FETからなる第2のスイッチン
グ素子Q2は無安定マルチバイブレータOSC1の出力により
他励制御される。無安定マルチバイブレータOSC1は、タ
イマ用集積回路(例えば、日本電気(株)製のμPD555
5)IC1等で構成される。ただし、スイッチング素子Q2
両端子間に接続された抵抗R4,R5,反転回路INV1および
ナンドゲートNAND1はスイッチング素子Q1のオフ期間を
検出するためのものであり、スイッチング素子Q1がオフ
となっている間は、インバータINV1の出力はローレベル
となり、スイッチング素子Q2の駆動用の非反転バッファ
BF2の出力であるゲート・ソース間電圧VGS2がローレベ
ルとなってスイッチング素子Q2がオフとなる。
そして、スイッチング素子Q1がオフとなると、インバ
ータL1の振動電流Iは流れ続けようとして、インバータ
L1−負荷回路Z−直流電源E1−スイッチング素子Q2の寄
生ダイオードの経路で流れるため、スイッチング素子Q2
のドレイン・ソース間電圧VQ2はゼロに下がる。これに
より、反転回路INV1の出力がハイレベルとなり、無安定
マルチバイブレータOSC1のハイレベル出力により他励制
御される。
この実施例においても、第1図の実施例と同様の作用
効果を奏する。また、スイッチング素子Q1,Q2の動作周
波数が無安定マルチバイブレータOSC1の周波数と同じく
一定になるという効果もある。
なお、上記各実施例は、スイッチング素子Q1,Q2とし
てMOS・FETを用いているが、バイポーラトランジスタを
用いても、同様に回路構成することが可能である。
〔考案の効果〕
この考案のインバータ装置によれば、振動電流の変化
に応じた電圧を生じるインダクタの両端電圧を第1のス
イッチング素子の制御端子に帰還することで第1のスイ
ッチング素子のオンオフを制御しているので、振動電流
の変化勾配が反転した時に第1のスイッチング素子のオ
ンオフを反転させることができ、スイッチング素子の特
性のばらつきがあっても、振動電流の変化勾配が逆転し
たときに必ず第1のスイッチング素子をオンからオフに
することができ、スイッチング素子の特性のばらつきに
よる第1のスイッチング素子のオン期間の変動を抑制す
ることができ、したがってスイッチング素子の特性のば
らつきによる出力変動を抑制することができる。
また、出力変動の抑制作用によって第2のスイッチン
グ素子のオンの遅れによる第2のスイッチング素子がオ
ンとなる直前の第1のダイオードへの通電を防止するこ
とができ、第1のダイオードと第2のスイッチング素子
とを通る電源短絡電流を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の第1の実施例のインバータ装置の構
成を示す回路図、第2図は第1図のインバータ装置の各
部の動作波形図、第3図はこの考案の第2の実施例の構
成を示す回路図、第4図はこの考案の第3の実施例の構
成を示す回路図、第5図は従来のインバータ装置の構成
を示す回路図、第6図は第5図の回路の具体構成を示す
回路図、第7図は第6図の各部の動作波形図、第8図は
同じく欠点を説明するための各部の動作波形図である。 Q1,Q2……スイッチング素子、Z……負荷回路、l……
負荷、L1……インダクタ、C1……コンデンサ、C0……結
合用コンデンサ、X1……スイッチング素子制御手段、FB
2……帰還手段

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】直流電源の両端子間に第1および第2のス
    イッチング素子の直列回路を接続し、前記第1および第
    2のスイッチング素子に第1および第2のダイオードを
    それぞれ逆並列接続し、前記第1のスイッチング素子の
    両端子間にインダクタおよび負荷の直列回路を含む負荷
    回路を結合用コンデンサを介して接続し、前記インダク
    タの両端電圧を前記第1のスイッチング素子の制御端子
    に帰還して所定周期で前記第1のスイッチング素子をオ
    ンオフさせる帰還手段を設け、前記第1のスイッチング
    素子のオフを検出して起動するタイマ回路のタイマ動作
    期間中前記第2のスイッチング素子をオンにするととも
    に前記タイマ回路のタイマ動作終了後に前記第2のスイ
    ッチング素子をオフにするスイッチング素子制御手段を
    設けたインバータ装置。
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