JP2547061Y2 - 車両用カップホルダ - Google Patents

車両用カップホルダ

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JP2547061Y2 JP5888891U JP5888891U JP2547061Y2 JP 2547061 Y2 JP2547061 Y2 JP 2547061Y2 JP 5888891 U JP5888891 U JP 5888891U JP 5888891 U JP5888891 U JP 5888891U JP 2547061 Y2 JP2547061 Y2 JP 2547061Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、飲料水類を入れた缶,
ビン,コップ,紙パック等の物品を倒れないようにして
車両上に保持しておくための車両用カップホルダに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、乗車中に飲みかけの飲料水を
入れた容器等の物品を倒れないようにして保持しておく
車両用カップホルダは数多く提案されている。
【0003】図6および図7は、従来の車両用カップホ
ルダの一例を示すものである。図6および図7におい
て、このカップホルダ51は、大きくは抱持部材52と
受皿部材53とでなり、使用しないときにはハウジング
54内に畳んで格納しておけるようになっている。
【0004】さらに詳述すると、抱持部材52は、略平
板状の部材でなり、後端部分には一対のアーム部55が
一体に形成されている。そして、各アーム部55が、ハ
ウジング54側に固定されている支持部56に支軸57
を介してヒンジ結合されていて、この支軸57を支点に
して、ハウジング54の前側へ略直角に突き出した使用
位置と、この使用位置から上側へ略90度回動されてハ
ウジング54内に格納された格納位置とへ回動切り換え
可能になっている。また、抱持部材52には、缶,ビ
ン,カップ等の物品を通すための、上下に貫通した略円
形のホールド穴58が左右に分かれて一対設けられてい
る。
【0005】一方、受皿部材53は、抱持部材52の平
面よりも一回り大きい皿状に形成され、抱持部材52の
下側で、ハウジング54側に固定されている支持部60
に、後端部分53aが支軸59を介してヒンジ結合され
ている。そして、この受皿部材53は、支軸59を支点
にして、ハウジング54の前側へ略直角に突き出した開
放位置と、この開放位置から上側へ略90度回動され、
かつハウジング54内に格納されている抱持部材52を
覆って隠す閉位置とへ回動切り換え可能になっている。
【0006】次に、カップホルダ51の動作について説
明する。まず、図6および図7は、カップホルダ51を
使用するときの状態で示しているものである。すなわ
ち、抱持部材52が使用位置に配置され、受皿部材53
が開放位置に配置されている。この状態で、抱持部材5
2の上側よりホールド穴58内に物品66a,66b
(この実施例ではジュースの缶)を落し込むようにして
入れると、この物品の下面が受皿部材53で受けられる
と共に、側面がホールド穴58の内周面で受けられ、ホ
ールド穴58内に物品66a,66bが支持される。こ
れとは逆に、カップホルダ51を使用しない場合は、抱
持部材52を格納位置へ回動させて畳んだ後、受皿部材
53を閉位置へ回動させ、さらに図示せぬ手段でロック
すると、抱持部材52が受皿部材53で隠された状態で
ハウジング54内に格納保持される。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のカップホルダ51では、抱持部材52に設けら
れたホールド穴58内の形状が固定されている。しか
し、今日の飲料水類を入れた容器(物品66a,66
b)は多種多様であり、外径寸法D1,D2等もそれぞ
れが大きく異なる。このため、ホールド穴58内に外径
寸法の小さい物品66aが入れられた場合は、ホールド
穴58内での隙間が大きくなり、車両走行時の振動等で
物品66aが大きく傾き、中身がこぼれて周囲を汚した
りする問題点があった。
【0008】本考案は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、その目的は容器の外径寸法等の種類が変わっ
ても同じ保持力を得ることができる構造にした車両用カ
ップホルダを提供することにある。
【0009 】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本考案は、缶,ビン,カップ等の物品を受け入れるため
の上下に貫通したリング状のホールド穴を有する抱持部
材を備えてなる車両用カップホルダにおいて、前記抱持
部材を、互いに揺動自在に連結された固定半体と可動半
体とで形成し、この分割された両半体を互いに突合せて
前記ホールド穴を画成してなるとともに、前記固定半体
と前記可動半体との間に、前記可動半体を前記固定半体
に対して傾く一方向側に回動付勢しておく付勢手段を設
けてなり、前記可動半体の傾き量に応じて前記ホールド
穴の最小内径寸法が実効的に変えられるように構成した
ものである。
【0010】
【作用】この構成によれば、可動半体の傾きを付勢手段
の付勢力に抗して最小内径寸法を実効的に大きくするこ
とができるので、使用する部品の外径寸法に応じて可動
半体の傾きを戻すと、外径寸法がホールド穴の最大内径
寸法を越えない範囲内にある物品を入れて保持すること
ができる。しかも、ホールド穴内に物品が入れられた後
は、付勢手段の付勢によって可動半体が物品の側面に押
し付けられるので、容器の外径寸法等が変わってもホー
ルド穴をこの使用する容器に適した状態にして使用する
ことができる。
【0011】
【実施例】以下、本考案の実施例について図面を用いて
詳細に説明する。図1乃至図3は、本考案に係る車両用
カップホルダの一実施例を示すものである。図1乃至図
3において、このカップホルダ1は、大きくは抱持部材
2と受皿部材3とでなり、使用しないときにはハウジン
グ4内に折り畳んで格納しておけるようになっている。
【0012】さらに詳述すると、抱持部材2は、樹脂製
の固定半体5と、この固定半体5の左右両側に板ばね7
を介してそれぞれ上下方向揺動自在に固定して取り付け
られた樹脂製の可動半体6とで構成されている。また、
板ばね7で連結されている固定半体5と可動半体6との
間には隙間tが設けられており、この隙間tに露出して
いる板ばね7の部分は谷折り状に折り曲げられ、この折
り曲げによって可動半体6が固定半体5に対して一方向
側に傾いた状態に保持されている。加えて、抱持部材2
には、缶,ビン,カップ等の物品8,9(図2におい
て、物品8はジュースの缶,物品9はコップを示してい
る)を通すための上下に貫通した略円形のホールド穴1
0が、固定半体5と可動半体6との突合せによって、左
右両側に分かれて一対設けられている。このホールド穴
10は、可動半体6が固定半体5に対して傾いた状態で
配置されているので、抱持部材2の左右方向(図1の矢
印A−B方向)の最小内径寸法d(これを「実効内径寸
法」と言う)は、板ばね7を弾性変形させて、可動半体
6の傾きが戻されるに連れて実効的に大きくなる。さら
に、固定半体5の後端部分には一対のアーム部11が一
体に形成されている。そして、この各アーム部11が、
ハウジング4側に固定された支持部12に支軸13を介
してヒンジ結合されていて、この支軸13を支点にし
て、抱持部材2の全体がハウジング4の前側へ略直角に
突き出した使用位置と、この使用位置から上側へ略90
度回動されてハウジング4内に格納された格納位置とへ
回動切り換え可能になっている。
【0013】一方、受皿部材3は、抱持部材2の平面よ
りも一回り大きい皿状に形成され、抱持部材2の下側
で、ハウジング4側に固定された支持部14に、後端部
分3aが支軸15を介してヒンジ結合されている。そし
て、この受皿部材3は、支軸15を支点にして、ハウジ
ング4の前側へ略直角に突き出した開放位置と、この開
放位置から上側へ略90度回動され、かつハウジング4
内に格納されている抱持部材2を覆って隠す閉位置とへ
回動切り換え可能になっている。
【0014】次に、カップホルダ1の動作について説明
する。まず、図1乃至図3は、カップホルダ1を使用す
るときの状態で示しているものである。すなわち、抱持
部材2が使用位置に配置され、受皿部材3が開放位置に
配置されている。この状態で抱持部材2の上側よりホー
ルド穴10内に物品8,9を落し込むようにして入れる
と、この物品8,9の下面が受皿部材3でそれぞれ受け
られると共に、側面がホールド穴10の内周面で受けら
れ支持される。また、物品8,9がそれぞれホールド穴
10に入れられるとき、ホールド穴10の実効内径寸法
dが物品8または物品9の外径寸法よりも小さい場合
は、図2中の矢印C方向に可動半体6を回動させて固定
半体5に対する傾きを少なくすると実効内径寸法dが大
きくなり、これによってホールド穴10内に物品8,9
を落し込んで保持されることになる。そして、落し込ん
だ後は、可動半体6を矢印C方向に押している力を解く
と、板ばね7の反発力で可動半体6が物品8,9の側面
にそれぞれ押し付けられ、可動半体6と固定半体5との
間で物品8,9が確実に保持される。したがって、この
抱持部材2では、物品8,9の外径寸法がホールド穴1
0の可変される実効内径寸法dの範囲を越えなければ、
物品8,9の側面を弾性挟持した状態で保持できる。な
お、この構造では、実効内径寸法dの最小値内であって
も、弾性挟持の働きは無くなる、保持はできる。一方、
これとは逆に、カップホルダ1を使用しない場合は、抱
持部材2を格納位置へ回動させて畳んだ後、受皿部材3
を閉位置へ回動させ、図示せぬ手段でロックすると、抱
持部材2が受皿部材3で隠された状態でハウジング4内
に格納保持される。図3に一点鎖線で示す抱持部材2お
よび受皿部材3は、この格納状態を示している。
【0015】なお、本考案は上記実施例により説明した
が、可動半体6を固定半体5に対して摺動自在に連結し
ておく方法、および可動半体半体6を固定半体5に対し
て一方向側に回動付勢しておく付勢手段も、上記実施例
の構造に限ることなく、例えば図4および図5に示すよ
うに構成しても良いものである。
【0016】すなわち、図4および図5に示す構造は、
固定半体5と可動半体6との間を支軸21を介してヒン
ジ結合させ、固定半体5に対して可動半体6を上下方向
摺動可能に設けている。加えて、支軸21に巻ばね22
を装着し、この巻ばね22の一端22aを固定半体5に
当接係合させるとともに、他端22bを可動半体6に当
接係合させ、この巻ばね22の付勢力で、規制面5a,
6aが当接し合うまで可動半体6を固定半体5に対して
回動させて保持させたものである。したがって、この構
造でも、巻ばね22の付勢力に抗して可動半体6を回動
させて固定半体5に対する傾き量を変えることによっ
て、ホールド穴10内の実効内径寸法dを変えることが
できる。
【0017】
【考案の効果】以上説明したとおり、本考案に係る車両
用カップホルダによれば、可動半体の傾きを付勢手段の
付勢力に抗して最小内径寸法を実効的に大きくすること
ができ、使用する部品の外径寸法に応じて可動半体の傾
きを戻すと、外径寸法がホールド穴の最大内径寸法を越
えない範囲内での物品を入れて保持することができると
ともに、ホールド穴内に物品が入れられた後は、付勢手
段の付勢によって可動半体が物品の側面に押し付けられ
るので、容器の外径寸法等が変わってもホールド穴をこ
の使用する容器に適した状態にして使用することができ
る。したがって、常に確実な保持が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係る車両用カップホルダの
概略構成上面図である。
【図2】図1に示した同上車両用カップホルダの概略構
成正面図である。
【図3】図1に示した同上車両用カップホルダの概略構
成側面図である。
【図4】本考案の一変形例を示す要部構成上面図であ
る。
【図5】図4に示す同上要部構成の側面図である。
【図6】従来の車両用カップホルダの一例を示す概略構
成上面図である。
【図7】図6に示した同上車両用カップホルダの概略構
成正面図である。
【符号の説明】
1 …カップホルダ 2 …抱持部材 3 …受皿部材 4 …ハウジング 5 …固定半体 6 …可動半体 7 …板ばね(付勢手段) 8 …物品(缶) 9 …物品(コップ) 10…ホールド穴 22…巻ばね(付勢手段)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 缶,ビン,カップ等の物品を受け入れる
    ための上下に貫通したリング状のホールド穴を有する抱
    持部材を備えてなる車両用カップホルダにおいて、 前記抱持部材を、互いに揺動自在に連結された固定半体
    と可動半体とで形成し、この分割された両半体を互いに
    突合せて前記ホールド穴を画成してなるとともに、 前記固定半体と前記可動半体との間に、前記可動半体を
    前記固定半体に対して傾く一方向側に回動付勢しておく
    付勢手段を設けてなり、 前記可動半体の傾き量に応じて前記ホールド穴の最小内
    径寸法が実効的に変えられるようにしたことを特徴とす
    る車両用カップホルダ。
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