JP2547012Y2 - 電子楽器の鍵盤装置 - Google Patents
電子楽器の鍵盤装置Info
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- JP2547012Y2 JP2547012Y2 JP1993030146U JP3014693U JP2547012Y2 JP 2547012 Y2 JP2547012 Y2 JP 2547012Y2 JP 1993030146 U JP1993030146 U JP 1993030146U JP 3014693 U JP3014693 U JP 3014693U JP 2547012 Y2 JP2547012 Y2 JP 2547012Y2
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- G—PHYSICS
- G10—MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
- G10H—ELECTROPHONIC MUSICAL INSTRUMENTS; INSTRUMENTS IN WHICH THE TONES ARE GENERATED BY ELECTROMECHANICAL MEANS OR ELECTRONIC GENERATORS, OR IN WHICH THE TONES ARE SYNTHESISED FROM A DATA STORE
- G10H1/00—Details of electrophonic musical instruments
- G10H1/32—Constructional details
- G10H1/34—Switch arrangements, e.g. keyboards or mechanical switches specially adapted for electrophonic musical instruments
- G10H1/344—Structural association with individual keys
- G10H1/346—Keys with an arrangement for simulating the feeling of a piano key, e.g. using counterweights, springs, cams
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- Acoustics & Sound (AREA)
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、電子ピアノなどの電子
楽器の鍵盤装置に関し、特に、アコースティックピアノ
に近似したレットオフ感を得るために、鍵の押鍵時、ジ
ャックを介してハンマーを回動させるようにしたタイプ
の鍵盤装置に関するものである。
楽器の鍵盤装置に関し、特に、アコースティックピアノ
に近似したレットオフ感を得るために、鍵の押鍵時、ジ
ャックを介してハンマーを回動させるようにしたタイプ
の鍵盤装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の鍵盤装置として、例えば
特開昭63−155095号公報に開示されたものが知られてい
る。図7および図8は、この従来の鍵盤装置の離鍵状態
および押鍵状態をそれぞれ示すものである。両図に示す
ように、この鍵盤装置の鍵51は、後端部が、支軸52
によって図示しない鍵盤シャーシに回動自在に取り付け
られ、中央付近がコイルばね53によって上方すなわち
離鍵方向に付勢されている。また、鍵51の下面には、
鍵スイッチ65を作動させるアクチュエータ66が設け
られている。
特開昭63−155095号公報に開示されたものが知られてい
る。図7および図8は、この従来の鍵盤装置の離鍵状態
および押鍵状態をそれぞれ示すものである。両図に示す
ように、この鍵盤装置の鍵51は、後端部が、支軸52
によって図示しない鍵盤シャーシに回動自在に取り付け
られ、中央付近がコイルばね53によって上方すなわち
離鍵方向に付勢されている。また、鍵51の下面には、
鍵スイッチ65を作動させるアクチュエータ66が設け
られている。
【0003】ハンマー54は、鍵51の下側に前後方向
に延びるように配置されており、後部寄りの位置で支軸
55によって鍵盤シャーシに回動自在に取り付けられて
いる。また、ハンマー54の後端部には半円形カム部5
6が形成され、また前端部には錘り57が取り付けら
れ、さらに半円形カム部56に隣接して、クッション6
7を取り付けたジャックストッパ58が上方に突出して
形成されている。ジャック59は、鍵51とハンマー5
4の間に上下方向に延びるように配置されており、その
上端部が支軸60によって鍵51に回動自在に取り付け
られ、下端がハンマー54の半円形カム部56に当接し
ている。また、ジャック59は、一端を鍵51に固定し
た板ばね61によって前方すなわち復帰方向に付勢さ
れ、ハンマー54のジャックストッパ58に対向するよ
うになっている。
に延びるように配置されており、後部寄りの位置で支軸
55によって鍵盤シャーシに回動自在に取り付けられて
いる。また、ハンマー54の後端部には半円形カム部5
6が形成され、また前端部には錘り57が取り付けら
れ、さらに半円形カム部56に隣接して、クッション6
7を取り付けたジャックストッパ58が上方に突出して
形成されている。ジャック59は、鍵51とハンマー5
4の間に上下方向に延びるように配置されており、その
上端部が支軸60によって鍵51に回動自在に取り付け
られ、下端がハンマー54の半円形カム部56に当接し
ている。また、ジャック59は、一端を鍵51に固定し
た板ばね61によって前方すなわち復帰方向に付勢さ
れ、ハンマー54のジャックストッパ58に対向するよ
うになっている。
【0004】図7に示すように、離鍵状態では、鍵51
は、コイルばね53により上方に付勢されてほぼ水平位
置にあり、ハンマー54は、錘り57の重さなどによっ
て図中時計方向に回動していて、錘り57が下側のハン
マーストッパ62に当接した状態になっている。また、
ジャック59は、ハンマー54の半円形カム部56のカ
ム面にほぼ直角に突き当たった状態になっている。
は、コイルばね53により上方に付勢されてほぼ水平位
置にあり、ハンマー54は、錘り57の重さなどによっ
て図中時計方向に回動していて、錘り57が下側のハン
マーストッパ62に当接した状態になっている。また、
ジャック59は、ハンマー54の半円形カム部56のカ
ム面にほぼ直角に突き当たった状態になっている。
【0005】この離鍵状態から鍵51が押鍵されると、
ジャック59が下降し、ハンマー54の半円形カム部5
6を下方に押圧することによって、ハンマー54を反時
計方向に回動させる。鍵51の押鍵が進み、ハンマー5
4の回動角度が所定の角度に達すると、図8に示すよう
に、ハンマー54のジャックストッパ58が、クッショ
ン67を介してジャック59の側面に当接し、板ばね6
1のばね力に抗してジャック59を鍵51に対して時計
方向に回動させる。この回動により、ジャック59は、
半円形カム部56のカム面に斜めから突き当たるように
なり、ジャック59がハンマー54を押す力が急激に減
少することによって、鍵1のタッチ重さが急激に減少
し、それにより演奏者にアコースティックピアノに近似
したレットオフ感が与えられる。
ジャック59が下降し、ハンマー54の半円形カム部5
6を下方に押圧することによって、ハンマー54を反時
計方向に回動させる。鍵51の押鍵が進み、ハンマー5
4の回動角度が所定の角度に達すると、図8に示すよう
に、ハンマー54のジャックストッパ58が、クッショ
ン67を介してジャック59の側面に当接し、板ばね6
1のばね力に抗してジャック59を鍵51に対して時計
方向に回動させる。この回動により、ジャック59は、
半円形カム部56のカム面に斜めから突き当たるように
なり、ジャック59がハンマー54を押す力が急激に減
少することによって、鍵1のタッチ重さが急激に減少
し、それにより演奏者にアコースティックピアノに近似
したレットオフ感が与えられる。
【0006】このレットオフの後、鍵51のアクチュエ
ータ66が鍵スイッチ65を作動させることにより所定
の発音動作が行われるとともに、ハンマー54は慣性で
回動し続け、ジャック59は半円形カム部56のカム面
上を滑動する。その後、ハンマー54は、上側のハンマ
ーストッパ68に衝突し、自重でもとの位置に復帰す
る。鍵51およびジャック59は、鍵51の離鍵によ
り、それぞれコイルばね53および板ばね61の付勢力
によってもとの位置に復帰する。
ータ66が鍵スイッチ65を作動させることにより所定
の発音動作が行われるとともに、ハンマー54は慣性で
回動し続け、ジャック59は半円形カム部56のカム面
上を滑動する。その後、ハンマー54は、上側のハンマ
ーストッパ68に衝突し、自重でもとの位置に復帰す
る。鍵51およびジャック59は、鍵51の離鍵によ
り、それぞれコイルばね53および板ばね61の付勢力
によってもとの位置に復帰する。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】このようなジャック付
きの鍵盤装置では、アコースティックピアノに近いタッ
チ特性を得るために、レットオフが生じた後に発音が行
われるようにするなど、レットオフを鍵の押鍵中に適切
なタイミングで行わせることが必要である。しかし、上
述した従来の鍵盤装置は、ジャック59によりハンマー
54を回動させ、このハンマー54により、ハンマー5
4に対するジャック59の当接が解かれてレットオフを
得るものであり、両者が相対的に作用し合うため、ハン
マー54の位置ずれがレットオフのタイミングに直接的
に反映されてしまい、このタイミングが微妙にずれやす
く、その調整が非常に面倒であるという欠点がある。
きの鍵盤装置では、アコースティックピアノに近いタッ
チ特性を得るために、レットオフが生じた後に発音が行
われるようにするなど、レットオフを鍵の押鍵中に適切
なタイミングで行わせることが必要である。しかし、上
述した従来の鍵盤装置は、ジャック59によりハンマー
54を回動させ、このハンマー54により、ハンマー5
4に対するジャック59の当接が解かれてレットオフを
得るものであり、両者が相対的に作用し合うため、ハン
マー54の位置ずれがレットオフのタイミングに直接的
に反映されてしまい、このタイミングが微妙にずれやす
く、その調整が非常に面倒であるという欠点がある。
【0008】特に、この従来の鍵盤装置では、ジャック
59が当接するハンマー54の部位が半円形カム部56
で構成されているとともに、ハンマー54がジャック5
9にクッション67を介して当接しているなど、ジャッ
ク59とハンマー54の互いの当接部位の形状が比較的
複雑に構成されているため、精度が出しにくく、レット
オフのタイミングが一層ずれやすいものとなる。このた
め、ジャック59やハンマー54などを組み立てた後、
所望のレットオフのタイミングを得るために、多大な時
間と労力を費やして調整を行わなければならず、このこ
とが鍵盤装置のコスト増の原因となっている。また、出
荷時に調整を十分に行ったとしても、鍵盤装置の使用が
進むにつれ、ハンマー54の支軸55が摩耗することな
どによって、ジャック59とハンマー54の位置関係、
特にジャック59がハンマー54から外れる位置がずれ
てしまい、レットオフのタイミングの面倒な調整作業が
再び必要になる。
59が当接するハンマー54の部位が半円形カム部56
で構成されているとともに、ハンマー54がジャック5
9にクッション67を介して当接しているなど、ジャッ
ク59とハンマー54の互いの当接部位の形状が比較的
複雑に構成されているため、精度が出しにくく、レット
オフのタイミングが一層ずれやすいものとなる。このた
め、ジャック59やハンマー54などを組み立てた後、
所望のレットオフのタイミングを得るために、多大な時
間と労力を費やして調整を行わなければならず、このこ
とが鍵盤装置のコスト増の原因となっている。また、出
荷時に調整を十分に行ったとしても、鍵盤装置の使用が
進むにつれ、ハンマー54の支軸55が摩耗することな
どによって、ジャック59とハンマー54の位置関係、
特にジャック59がハンマー54から外れる位置がずれ
てしまい、レットオフのタイミングの面倒な調整作業が
再び必要になる。
【0009】また、従来の鍵盤装置では、2つの復帰ば
ね、すなわち鍵盤51を復帰させるためのコイルばね5
3と、ジャック59を復帰させるための板ばね61とを
設けなければならず、このことが部品点数と組立て工数
の増大、ひいてはコスト増の原因になっている。
ね、すなわち鍵盤51を復帰させるためのコイルばね5
3と、ジャック59を復帰させるための板ばね61とを
設けなければならず、このことが部品点数と組立て工数
の増大、ひいてはコスト増の原因になっている。
【0010】本考案は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、レットオフのタイミングを極
めて容易に調整することができるとともに、部品点数お
よび組立て工数の削減により低コスト化を図ることがで
きる電子楽器の鍵盤装置を提供することを目的としてい
る。
めになされたものであり、レットオフのタイミングを極
めて容易に調整することができるとともに、部品点数お
よび組立て工数の削減により低コスト化を図ることがで
きる電子楽器の鍵盤装置を提供することを目的としてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本考案の電子楽器の鍵盤装置は、鍵盤シャーシに回
動自在に取り付けられた鍵と、鍵盤シャーシに回動自在
に取り付けられたハンマーと、鍵に回動自在に取り付け
られ、鍵の押鍵時にハンマー当接部がハンマーを押圧す
ることによりハンマーを回動させるジャックと、ジャッ
クとハンマーとの間に掛け渡され、ジャックおよびハン
マーを復帰方向に付勢するとともに、ジャックを介して
鍵を復帰方向に付勢するばねとを備え、鍵の押鍵による
ジャックの回動経路に配置され、ジャックが当接したと
きに、ハンマー当接部がハンマーから外れる方向に、ジ
ャックを鍵に対して回動させるジャックストッパを鍵盤
シャーシに形成したことを特徴とするものである。
め、本考案の電子楽器の鍵盤装置は、鍵盤シャーシに回
動自在に取り付けられた鍵と、鍵盤シャーシに回動自在
に取り付けられたハンマーと、鍵に回動自在に取り付け
られ、鍵の押鍵時にハンマー当接部がハンマーを押圧す
ることによりハンマーを回動させるジャックと、ジャッ
クとハンマーとの間に掛け渡され、ジャックおよびハン
マーを復帰方向に付勢するとともに、ジャックを介して
鍵を復帰方向に付勢するばねとを備え、鍵の押鍵による
ジャックの回動経路に配置され、ジャックが当接したと
きに、ハンマー当接部がハンマーから外れる方向に、ジ
ャックを鍵に対して回動させるジャックストッパを鍵盤
シャーシに形成したことを特徴とするものである。
【0012】この場合、鍵の押鍵状態を検出する鍵スイ
ッチを鍵盤シャーシに設けるとともに、鍵スイッチを作
動させるアクチュエータを鍵に形成することが好まし
い。
ッチを鍵盤シャーシに設けるとともに、鍵スイッチを作
動させるアクチュエータを鍵に形成することが好まし
い。
【0013】
【作用】この電子楽器の鍵盤装置によれば、鍵の押鍵
中、ジャックはジャックストッパに当接することにより
鍵に対して回動させられ、それによってジャックのハン
マー当接部がハンマーから外れることにより、演奏者に
レットオフ感が与えられる。このように、レットオフ
が、ジャックストッパへのジャックの当接によって得ら
れるため、そのタイミングは、ハンマーの位置には影響
されず、ジャックとジャックストッパとの位置関係だけ
で定まる。また、ジャックは、ばねの付勢力によって鍵
に押圧されているため、ジャックストッパに当接するま
では鍵に対して回動しない状態に保持されるとともに、
ジャックストッパは、鍵盤シャーシに形成されていて不
動である。このため、レットオフのタイミングは、結
局、ジャックを取り付けた鍵とジャックストッパを取り
付けた鍵盤シャーシとの位置関係だけで定まり、ほぼ一
定になる。したがって、レットオフのタイミング調整
は、組立て時および使用後においてもほとんど不要とな
り、鍵やジャックなどにたとえ多少の製造誤差や組付け
誤差があったとしても、微調整だけで極めて容易に行う
ことができる。また、ばねは、ジャックとハンマーを直
接、復帰方向に付勢するとともに、ジャックを介して鍵
を復帰方向に付勢するので、ジャック、ハンマーおよび
鍵に対して共通に1個、設けるだけでよい。
中、ジャックはジャックストッパに当接することにより
鍵に対して回動させられ、それによってジャックのハン
マー当接部がハンマーから外れることにより、演奏者に
レットオフ感が与えられる。このように、レットオフ
が、ジャックストッパへのジャックの当接によって得ら
れるため、そのタイミングは、ハンマーの位置には影響
されず、ジャックとジャックストッパとの位置関係だけ
で定まる。また、ジャックは、ばねの付勢力によって鍵
に押圧されているため、ジャックストッパに当接するま
では鍵に対して回動しない状態に保持されるとともに、
ジャックストッパは、鍵盤シャーシに形成されていて不
動である。このため、レットオフのタイミングは、結
局、ジャックを取り付けた鍵とジャックストッパを取り
付けた鍵盤シャーシとの位置関係だけで定まり、ほぼ一
定になる。したがって、レットオフのタイミング調整
は、組立て時および使用後においてもほとんど不要とな
り、鍵やジャックなどにたとえ多少の製造誤差や組付け
誤差があったとしても、微調整だけで極めて容易に行う
ことができる。また、ばねは、ジャックとハンマーを直
接、復帰方向に付勢するとともに、ジャックを介して鍵
を復帰方向に付勢するので、ジャック、ハンマーおよび
鍵に対して共通に1個、設けるだけでよい。
【0014】また、請求項2に記載の電子楽器の鍵盤装
置によれば、鍵盤シャーシに設けた鍵スイッチを、鍵に
形成したアクチュエータで作動させるので、鍵スイッチ
の作動タイミングすなわち当該電子楽器の発音タイミン
グもまた、鍵と鍵盤シャーシとの位置関係だけから、ほ
ぼ一定に定まり、レットオフと発音のタイミングの調整
も極めて容易になる。
置によれば、鍵盤シャーシに設けた鍵スイッチを、鍵に
形成したアクチュエータで作動させるので、鍵スイッチ
の作動タイミングすなわち当該電子楽器の発音タイミン
グもまた、鍵と鍵盤シャーシとの位置関係だけから、ほ
ぼ一定に定まり、レットオフと発音のタイミングの調整
も極めて容易になる。
【0015】
【実施例】以下、本考案の好ましい実施例を、図面を参
照しながら説明する。
照しながら説明する。
【0016】図1は、本考案の一実施例に係る鍵盤装置
を、その離鍵状態において示すものである。同図に示す
ように、この鍵盤装置は、鍵盤シャーシ3に揺動自在に
支持された白鍵1と、鍵盤シャーシ3に揺動自在に支持
されたハンマー10と、白鍵1とハンマー10との間に
配置されるとともに、白鍵1に回動自在に取り付けられ
たジャック13とを備えており、白鍵1を押鍵すると、
ジャック13が白鍵1と一緒に下降してハンマー10を
回動させるようになっている。
を、その離鍵状態において示すものである。同図に示す
ように、この鍵盤装置は、鍵盤シャーシ3に揺動自在に
支持された白鍵1と、鍵盤シャーシ3に揺動自在に支持
されたハンマー10と、白鍵1とハンマー10との間に
配置されるとともに、白鍵1に回動自在に取り付けられ
たジャック13とを備えており、白鍵1を押鍵すると、
ジャック13が白鍵1と一緒に下降してハンマー10を
回動させるようになっている。
【0017】白鍵1は、その後端部の軸受用凹部2を鍵
盤シャーシ3の孔縁部に係合させることにより、鍵盤シ
ャーシ3に回動自在に支持されている。白鍵1は、下端
が開放した「コ」字状の横断面を有し、図2に示すよう
に、その両側壁4の下縁部には軸受用凹部5がそれぞれ
形成され、また底壁にはキャッチャー6が突設されてい
る。鍵盤シャーシ3には、白鍵1の図示しないアクチュ
エータにより作動する鍵スイッチ7が取り付けられてい
る。
盤シャーシ3の孔縁部に係合させることにより、鍵盤シ
ャーシ3に回動自在に支持されている。白鍵1は、下端
が開放した「コ」字状の横断面を有し、図2に示すよう
に、その両側壁4の下縁部には軸受用凹部5がそれぞれ
形成され、また底壁にはキャッチャー6が突設されてい
る。鍵盤シャーシ3には、白鍵1の図示しないアクチュ
エータにより作動する鍵スイッチ7が取り付けられてい
る。
【0018】図2に詳細に示すように、ジャック13
は、その両側部に形成した左右一対の支軸14(1個の
み図示)が、白鍵1の軸受用凹部5に嵌合することによ
り、白鍵1に回動自在に支持されており、クッション材
12を貼着した一端部が白鍵1に当接するようになって
いる。また、ジャック13には、ハンマー10を押圧す
るための押圧部13aが突出して形成されている。
は、その両側部に形成した左右一対の支軸14(1個の
み図示)が、白鍵1の軸受用凹部5に嵌合することによ
り、白鍵1に回動自在に支持されており、クッション材
12を貼着した一端部が白鍵1に当接するようになって
いる。また、ジャック13には、ハンマー10を押圧す
るための押圧部13aが突出して形成されている。
【0019】ハンマー10は、図3に示す軸受用凹部1
1が、鍵盤シャーシ3の孔縁部に嵌着した円筒状の支軸
8に嵌合されることにより、鍵盤シャーシ3に回動自在
に支持されている。また、ハンマー10には、ジャック
13の押圧部13aが当接するジャック当接部10aが
形成されているとともに、一端には錘り9が固定されて
いる。
1が、鍵盤シャーシ3の孔縁部に嵌着した円筒状の支軸
8に嵌合されることにより、鍵盤シャーシ3に回動自在
に支持されている。また、ハンマー10には、ジャック
13の押圧部13aが当接するジャック当接部10aが
形成されているとともに、一端には錘り9が固定されて
いる。
【0020】ハンマー10の空洞部17には板ばね18
が貫通されており、その各端は、ジャック13の係止用
凹部15およびハンマー10の係止用凹部16にそれぞ
れ係止されている。この板ばね18の弾性力により、ジ
ャック13の支軸14が軸受用凹部5に、ハンマー10
の軸受用凹部11が支軸8にそれぞれ圧接され、かくし
てジャック13およびハンマー10は、白鍵1および鍵
盤シャーシ3にそれぞれがたつきなく回動自在に支持さ
れる。また、板ばね18の弾性力により、ジャック13
の一端部を介して白鍵1の底壁を押圧し、初期位置であ
る離鍵位置に復帰させ、またハンマー10に作用してそ
の自重とともにハンマー10を図1の位置に復帰させる
ようになっている。
が貫通されており、その各端は、ジャック13の係止用
凹部15およびハンマー10の係止用凹部16にそれぞ
れ係止されている。この板ばね18の弾性力により、ジ
ャック13の支軸14が軸受用凹部5に、ハンマー10
の軸受用凹部11が支軸8にそれぞれ圧接され、かくし
てジャック13およびハンマー10は、白鍵1および鍵
盤シャーシ3にそれぞれがたつきなく回動自在に支持さ
れる。また、板ばね18の弾性力により、ジャック13
の一端部を介して白鍵1の底壁を押圧し、初期位置であ
る離鍵位置に復帰させ、またハンマー10に作用してそ
の自重とともにハンマー10を図1の位置に復帰させる
ようになっている。
【0021】なお、図1の符号19は、白鍵1の荷重調
整用ばね、20は、白鍵1の回動中にジャック13が当
接するように鍵盤シャーシ3に設けられたジャックスト
ッパ、21は鍵ストッパ、22はハンマーストッパであ
る。
整用ばね、20は、白鍵1の回動中にジャック13が当
接するように鍵盤シャーシ3に設けられたジャックスト
ッパ、21は鍵ストッパ、22はハンマーストッパであ
る。
【0022】次に、本実施例の鍵盤装置の動作を説明す
る。図1に示す離鍵状態の白鍵1を押すと、ジャック1
3が白鍵1とともに下降し、その押圧部13aがハンマ
ー10のジャック当接部10aを押すことによってハン
マー10を図1の時計方向に回動させる。図4に示すよ
うに、ジャック13がジャックストッパ20に当接する
と、ジャック13は白鍵1に対して反時計方向に回動
し、その押圧部13aが、ハンマー10のジャック当接
部10aから外れる。この際、演奏者に打鍵動作のレッ
トオフ感が与えられ、弱打時以外はレットオフ感は与え
られない。
る。図1に示す離鍵状態の白鍵1を押すと、ジャック1
3が白鍵1とともに下降し、その押圧部13aがハンマ
ー10のジャック当接部10aを押すことによってハン
マー10を図1の時計方向に回動させる。図4に示すよ
うに、ジャック13がジャックストッパ20に当接する
と、ジャック13は白鍵1に対して反時計方向に回動
し、その押圧部13aが、ハンマー10のジャック当接
部10aから外れる。この際、演奏者に打鍵動作のレッ
トオフ感が与えられ、弱打時以外はレットオフ感は与え
られない。
【0023】また、図5に示すように、ハンマー10
は、ジャック13が外れた後も惰性で時計方向に回動し
続けるため、アコースティックピアノのハンマーが弦を
打つようなタッチが得られる。ハンマー10は、回動を
停止した後、自重で逆方向(反時計方向)に回動し、図
6に示すように、この回動中に白鍵1のキャッチャー6
に当接することによって、ハンマー10の振動が抑制さ
れる。白鍵1から指を離すと、ハンマー10は図1に示
す位置に戻る。
は、ジャック13が外れた後も惰性で時計方向に回動し
続けるため、アコースティックピアノのハンマーが弦を
打つようなタッチが得られる。ハンマー10は、回動を
停止した後、自重で逆方向(反時計方向)に回動し、図
6に示すように、この回動中に白鍵1のキャッチャー6
に当接することによって、ハンマー10の振動が抑制さ
れる。白鍵1から指を離すと、ハンマー10は図1に示
す位置に戻る。
【0024】以上のように、本実施例の鍵盤装置では、
白鍵1の押鍵の途中で、ジャック13がジャックストッ
パ20に当接することによって、ジャック13は白鍵1
に対して回動し、その押圧部13aがハンマー10のジ
ャック当接部10aから外れることにより、レットオフ
感が得られる。この場合、ジャック13は、板ばね18
の弾性力により白鍵1に押圧されていて、ジャック13
がジャックストッパ20に当接するまでの白鍵1に対す
るジャック13の位置は一定であるとともに、ジャック
ストッパ20は鍵盤シャーシ3に形成されていて不動で
あるので、押鍵中におけるレットオフのタイミングを、
ハンマーの位置に影響されることなく、白鍵1と鍵盤シ
ャーシ3との位置関係によって、ほぼ一定に定めること
ができる。したがって、白鍵1やジャック13などにた
とえ多少の製造誤差や組付け誤差があったとしても、例
えばジャックストッパ20の厚さを変えることによっ
て、レットオフのタイミングを極めて容易に調整するこ
とができる。
白鍵1の押鍵の途中で、ジャック13がジャックストッ
パ20に当接することによって、ジャック13は白鍵1
に対して回動し、その押圧部13aがハンマー10のジ
ャック当接部10aから外れることにより、レットオフ
感が得られる。この場合、ジャック13は、板ばね18
の弾性力により白鍵1に押圧されていて、ジャック13
がジャックストッパ20に当接するまでの白鍵1に対す
るジャック13の位置は一定であるとともに、ジャック
ストッパ20は鍵盤シャーシ3に形成されていて不動で
あるので、押鍵中におけるレットオフのタイミングを、
ハンマーの位置に影響されることなく、白鍵1と鍵盤シ
ャーシ3との位置関係によって、ほぼ一定に定めること
ができる。したがって、白鍵1やジャック13などにた
とえ多少の製造誤差や組付け誤差があったとしても、例
えばジャックストッパ20の厚さを変えることによっ
て、レットオフのタイミングを極めて容易に調整するこ
とができる。
【0025】また、板ばね18は、ジャック13とハン
マー10を直接、復帰方向に付勢するとともに、ジャッ
ク13を介して白鍵1を復帰方向に付勢するので、ジャ
ック13、ハンマー10および白鍵1に対して共通に1
個、設けるだけでよく、ジャックおよび鍵に対してそれ
ぞれ別個にばねを設けていた従来の場合と比較して、部
品点数および組立て工数を削減し、その分、コストを低
減することができる。
マー10を直接、復帰方向に付勢するとともに、ジャッ
ク13を介して白鍵1を復帰方向に付勢するので、ジャ
ック13、ハンマー10および白鍵1に対して共通に1
個、設けるだけでよく、ジャックおよび鍵に対してそれ
ぞれ別個にばねを設けていた従来の場合と比較して、部
品点数および組立て工数を削減し、その分、コストを低
減することができる。
【0026】さらに、本実施例では、鍵盤シャーシ3に
設けた鍵スイッチ7を、白鍵1に形成したアクチュエー
タで作動させるので、鍵スイッチ7の作動タイミングす
なわち当該電子楽器の発音タイミングもまた、白鍵1と
鍵盤シャーシ3との位置関係から、ほぼ一定に定まり、
レットオフと発音のタイミングの調整も極めて容易に行
うことができる。
設けた鍵スイッチ7を、白鍵1に形成したアクチュエー
タで作動させるので、鍵スイッチ7の作動タイミングす
なわち当該電子楽器の発音タイミングもまた、白鍵1と
鍵盤シャーシ3との位置関係から、ほぼ一定に定まり、
レットオフと発音のタイミングの調整も極めて容易に行
うことができる。
【0027】
【考案の効果】以上詳述したように、本考案の電子楽器
の鍵盤装置は、レットオフのタイミングを極めて容易に
調整することができるとともに、部品点数および組立て
工数の削減により低コスト化を図ることができるなどの
効果を有するものである。
の鍵盤装置は、レットオフのタイミングを極めて容易に
調整することができるとともに、部品点数および組立て
工数の削減により低コスト化を図ることができるなどの
効果を有するものである。
【図1】本考案の実施例に係る電子ピアノの鍵盤装置
を、離鍵状態で示す側断面図である。
を、離鍵状態で示す側断面図である。
【図2】図1の鍵盤装置の鍵およびジャックを示す分解
斜視図である。
斜視図である。
【図3】図1の鍵盤装置のハンマーを示す斜視図であ
る。
る。
【図4】図1の鍵盤装置を、押鍵時において、ジャック
がハンマーから離れようとしている状態で示す側断面図
である。
がハンマーから離れようとしている状態で示す側断面図
である。
【図5】図1の鍵盤装置を、押鍵時において、ジャック
がハンマーから離れた状態で示す側断面図である。
がハンマーから離れた状態で示す側断面図である。
【図6】図1の鍵盤装置を、押鍵時において、ハンマー
がキャッチャーに当接した状態で示す側断面図である。
がキャッチャーに当接した状態で示す側断面図である。
【図7】従来の鍵盤装置を離鍵状態で示す断面図であ
る。
る。
【図8】図7の鍵盤装置を押鍵状態で示す断面図であ
る。
る。
1 白鍵 3 鍵盤シャーシ 7 鍵スイッチ 10 ハンマー 13 ジャック 13a 押圧部 18 板ばね 20 ジャックストッパ
Claims (2)
- 【請求項1】 鍵盤シャーシに回動自在に取り付けられ
た鍵と、 前記鍵盤シャーシに回動自在に取り付けられたハンマー
と、 前記鍵に回動自在に取り付けられ、前記鍵の押鍵時にハ
ンマー当接部が前記ハンマーを押圧することにより当該
ハンマーを回動させるジャックと、 当該ジャックと前記ハンマーとの間に掛け渡され、前記
ジャックおよび前記ハンマーを復帰方向に付勢するとと
もに、前記ジャックを介して前記鍵を復帰方向に付勢す
るばねとを備え、 前記鍵の押鍵による前記ジャックの回動経路に配置さ
れ、前記ジャックが当接したときに、前記ハンマー当接
部が前記ハンマーから外れる方向に、前記ジャックを前
記鍵に対して回動させるジャックストッパを前記鍵盤シ
ャーシに形成したことを特徴とする電子楽器の鍵盤装
置。 - 【請求項2】 前記鍵の押鍵状態を検出する鍵スイッチ
を前記鍵盤シャーシに設けるとともに、前記鍵スイッチ
を作動させるアクチュエータを前記鍵に形成したことを
特徴とする、請求項1に記載の電子楽器の鍵盤装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993030146U JP2547012Y2 (ja) | 1993-05-13 | 1993-05-13 | 電子楽器の鍵盤装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993030146U JP2547012Y2 (ja) | 1993-05-13 | 1993-05-13 | 電子楽器の鍵盤装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0594891U JPH0594891U (ja) | 1993-12-24 |
JP2547012Y2 true JP2547012Y2 (ja) | 1997-09-03 |
Family
ID=12295633
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993030146U Expired - Fee Related JP2547012Y2 (ja) | 1993-05-13 | 1993-05-13 | 電子楽器の鍵盤装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2547012Y2 (ja) |
-
1993
- 1993-05-13 JP JP1993030146U patent/JP2547012Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0594891U (ja) | 1993-12-24 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19970311 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |