JP2546878B2 - トンネルの覆工方法 - Google Patents

トンネルの覆工方法

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JP2546878B2 JP63091068A JP9106888A JP2546878B2 JP 2546878 B2 JP2546878 B2 JP 2546878B2 JP 63091068 A JP63091068 A JP 63091068A JP 9106888 A JP9106888 A JP 9106888A JP 2546878 B2 JP2546878 B2 JP 2546878B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、円弧版状に形成されたプレキャストコンク
リート製のパネルを用いてなされるトンネルの覆工方法
に関する。
〔従来の技術〕
トンネル内壁面の覆工法としては既にいくつかのもの
が実施されているが、これらトンネル覆工法の一つに、
薄肉の円弧版状に形成されたプレキャストコンクリート
製のパネルを用いて行うものがある。この覆工法は、円
弧版状をなし周方向に接続されることによりアーチ状に
形成されたプレキャストコンクリート製のパネルを、幅
方向すなわちトンネルの長さ方向に順次接続して行くこ
とによりトンネル内面を一様にライニングしていくもの
である。周知のセグメント覆工法と類似しているが、セ
グメントがシールド掘進機の反力受けとして機能するに
対し、前記パネルは薄肉に形成されたものでそのような
ことがなく、覆工材と共に内装板としても兼用される。
この、プレキャストコンクリート製のパネルを用いて
なされる従来一般の覆工法としては、前記パネルをトン
ネル外でアーチ状に組き上げた後、それを組立・運搬台
車にてトンネル内に運び、それを該台車の備える据付け
機構等により所定位置に設置するか、あるいは、パネル
を車両等に個々の状態で積載してトンネル内に運び込
み、それを組立・運搬台車を用いて組み上げて行く、と
いったものがある。
〔発明が解決しようとする可動〕
しかしながら上記従来工法においては、台車を使用す
るため台車作製のためのコストが掛かることとなる。特
に台車は、アーチ状に組まれたパネルを運搬するための
保持機構ならびに設置するための据付け機構等、複雑な
機構を有するためにそれ自体製作費が掛かる上に、トン
ネル径が工事により異なる場合には施工対象となるトン
ネルに合わせてその都度作製する必要がある。さらに、
上記前者の工法すなわちアーチ形のパネルを台車により
運搬する方法では、アーチ形のパネルの設置作業を実施
しているときには運搬作業を行うことができず作業が極
めて不効率なものとなり、また後者の工法すなわち個々
のパネルを初めからトンネル内にて組み上げて行く方法
では、組立機構等が極めて複雑なものどなり台車に要す
るコトスがさらに増大する。しかも、トンネル全長が短
い小規模工事では全体工費に対する上記台車の占める費
用が大きくなり、コスト的にさらに不利なものとなる、
といった欠点もあった。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、台車を
排除せしめることにより台車作製に伴うコストを削減す
ると共に作業効率を高め、以て工期の短縮をして大幅な
工費の削減を実現するトンネルの覆工方法を提供するこ
とを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、円弧版状に形成されたプレキャストコンク
リート製のパネルを、周方向および幅方向に接続するこ
とによりトンネル壁面のライニングを行うトンネルの覆
工方法において、前記パネルの内面側に、該パネルの曲
げ耐力を強化すべく補強部材を取り付けた後、トンネル
の外部にて該パネルを周方向に接続して予めアーチ状に
仮組みし、アーチ形パネルを形成する工程と、前記アー
チ形パネルを設置時の姿勢で自立させ、アーチの両下端
部で自身の重量を支持させた状態でトンネル内をスライ
ド運搬する工程と、スライド移動によりトンネル内に運
搬された前記アーチ形パネルを順次幅方向に接続しなが
ら固定して行く工程と、それらアーチ形パネルへの裏込
め完了後、前記補強部材を撤去する工程と、を有するこ
とを特徴とするものである。
〔作用) パネルは補強部材により補強することにより、これを
アーチ形に組み上げたときに自立できるものとなる。従
って、トンネル外でアーチ形パネルは、その下部に簡単
な移動機構を設けるだけで、大掛かりな台車等を用いる
ことなくトンネル内へ引き込むことが可能となる。
しかも、補強部材を裏込め後に撤去するようにすれ
ば、裏込めは、アーチ形パネルが補強された状態におい
てなされることとなり、モルタル等の裏込め材の1回打
ちを可能とする。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面を参照しながら説明す
る。
第1図および第2図はそれぞれ本発明の一実施例の全
体的な概要を説明する側断面図と上面図である。これら
の図において符号Gは地盤、符号Tが地盤Gに掘削形成
されたトンネルである。また、第3図は、本発明の工法
により覆工を完成されたトンネルを示した正面断面図で
ある。本発明に係るトンネルTは、この第3図に示す如
く断面馬蹄形をなすもので、下部が車両等の通行ができ
るようにほぼ水平に形成され、上部がアーチ状に形成さ
れたものとなっている。
本発明に係る方法によりこのトンネルTの覆工を行う
には、まず、第2図に示すようにトンネルT内における
幅方向両端部にトンネルT全長にわたる軌道1を形成す
る。この場合の軌道1は鋼板等を使用してもよいし、あ
るいはこれをレールとすることもできる。
軌道1の設置が完了したならば、第1図および第2図
に示すように、トンネルTの外部におけるトンネルTに
近接した位置に、プレキャストコンクリート製のパネル
3を仮組みするための組立用架台4を設置する。このと
き組立架台4は、第2図の如く2本の軌道1間に設置す
る。
組立用架台4の設置完了後、該組立架台4を使用して
パネル3をアーチ上に組み立てる。
該パネル3は、円弧版状に形成され、周方向に接続さ
れることによりアーチを形成するものである。この場合
は、2個のパネル3により目的とするアーチを構成し得
るものとなっている(第3図参照)。これらパネル3の
周方向(長さ方向)両端部のうち互いに接続される方と
なる接続端面3aは、一方が凸となり他方が凹となる継手
を形成している。また、第5図等に示すようにこの接続
端面3aの反対側の端面3bには、この端面3bに対してほぼ
垂直となり、螺進させることにより端面より突出可能と
された支持ボルト5が設けられている。支持ボルト5は
この場合、第7図等に示すようにパネル3の幅方向にお
ける両端部近傍にそれぞれ設けられている。そしてさら
に、この支持ボルト5が設けられた端面3bの幅方向中央
部には切欠部8が形成されている。
上記パネル3には予め、第5図に示すように、円弧状
なるこのパネル3の長さ方向の曲げ応力を負担するため
の補強部材6を円弧の内側に取り付ける。補強部材6は
この場合アングル材により構成したもので、円弧なるパ
ネル3の弦を形成する如く設けられる弦材6Aと、該弦材
6Aとパネル3との間にトラスを形成して設けられるラチ
ス材6Bとで構成されている。この補強部材6とパネル3
への取り付けは、第6図に示すように、パネルの内側に
インサート9を埋没し、このインサート9を利用してボ
ルト10によりカギ型の取付け部材11を取り付け、さらに
この取付け部材11における内方に突出した部分に、補強
部材6の先端部をボトル12、ナット13により螺着する。
また、前記弦材6Aは、接合部6aを介して3分割構成とさ
れるとともに、それら3分割されたもののうち一端をパ
ネル3に接続された2本については、その他端側すなわ
ち前記接合部6a側に複数の孔7が形成されており、これ
により弦材6Aの長さの調節が可能なものとなっている。
補強部材6は、形鋼の切断および穿設作業のみで容易
に製作することができる上に、パネル3への取り付け
も、パネル3に前記インサート9を設けると共に、補強
部材6どうしあるいは補強部材6とインサート9とをボ
ルト接合するだけで取り付けることが可能であるから極
めて簡単である。この補強部材6は、パネル3を横たえ
た状態で地上にて取り付ける。
前記パネル3は、第1図および第2図に示すように、
まず一方のパネル3を揚重手段14を用いて懸吊し、前記
組立用架台4に固定した後、他方のパネル3を同じ揚重
手段4により懸吊し、先に固定した一方のパネル3に、
2個のパネル3,3でアーチが形成されるように接続す
る。接続は、前記接続端部3aに形成された凹凸をそれぞ
れ嵌合させる如くなされ、双方の継目をまたいでボルト
止めされる継手金具15(第8図)により仮止めし、かつ
双方の補強部材6どうしを、つなぎ部材19により接続す
る。この状態にて双方のパネル3は、トンネル内に設置
されるときの状態と同一姿勢を形成したこととなる。
上記状態となったならば、2個のパネル3によりアー
チ状に組まれてなるアーチ形パネル30を、第7図に示す
如く、1本の軌道1に対して2個ずつ設けられた移動受
台16上に載置する。移動受台16は第4図に示す如く、パ
ネル3の下端部を受ける受部17と、該受部17の下部に設
けられ、軌道1上を転動する車輪18とで構成されてい
る。受部17はパネル3の厚みとほぼ同等の幅を有したも
ので、これら4個の移動受台16ひアーチ形パネル30の荷
重が加えられることで水平となる。このとき、第4図の
如く受部17とパネル3との間にクサビ25を打ち込み、移
動受台16とアーチ形パネル30の軸を正確に一致させるの
が好ましい。
上記の如く、アーチ形パネル30が移動受台16上に載置
された状態となったならば、このアーチ形パネル30と組
立用架台4との縁を切る。アーチ形パネル30は組立用架
台4からの拘束を解かれるが、下部を移動受台16に支持
されるとともに接続部は継手金具15により固定されてい
るために、この状態で自立することができる。
このように、アーチ形パネル30が軌道1上に自立した
ならば、トンネルTのこのアーチ形パネル30が置かれた
方と反対側よりこのアーチ形パネル30をワイヤー20を介
してウインチ21により引っ張る。アーチ形パネル30は軌
道1上を移動可能な移動受台16上に自立しているため、
第8図に示す如く軌道1に沿って移動してトンネルT内
に引き込まれる。アーチ形パネルの30アール(曲率)は
トンネルTのアールに対し小さなものとなっているため
このアーチ形パネル30は、トンネルTの内面と僅かなク
リアランスを保った状態で移動することができる。最初
に組み立てられたこのアーチ形パネル30はトンネルTの
他端側、つまりウインチ21側が設置された方の端部にま
で移動させる。
前記アーチ形パネル30がトンネル端部に位置されたな
らば、アーチ形パネル30の両下端部に設けられた4本の
前記支持ボルト5を操作して端面3bより突出させ、その
先端の頭を軌道1上に当接させる。その後、この状態か
ら支持ボルト5をさらに若干突出させると、アーチ形パ
ネル30の荷重はこれら4本の支持ボルト5に支持され、
それと同時に前記移動受台16はアーチ形パネル30の荷重
から解放される。アーチ形パネル30における端面3bには
切欠部8が形成されており、これら移動受台16をこの切
欠部8のところまで移動させて、そこから移動受台16を
軌道1から取り外せばよい(第7図、第9図参照)。ま
た、その後支持ボルト5にて、該アーチ形パネル30のレ
ベル調整を行うことが可能である。
このような状態となったならば、該アーチ形パネル30
の下部をコンクリートにて根固めする。根固めの際、支
持ボルト5および軌道1は埋め殺しとする。
以上述べた工程に従い2個目のアーチ形パネル30を組
み立て、トンネルT内を移動させて、上記最初のアーチ
形パネル30に隣接させる。隣接させた後は、後設(この
場合2個目)のアーチ形パネル30をレバーブロック等適
宜な索引手段を用いて先設(1個目)のアーチ形パネル
側30に引き寄せることにより両パネル30間に設けたシー
ル材(図示略)を押し潰し、双方のアーチ形パネル30を
密着させ、その後、後設のアーチ形パネル30も先のアー
チ形パネル同様に根固めする。
以降は同様に3個目のアーチ形パネル、4個目のアー
チ形パネル、……と、上記工程に従い順次アーチ形パネ
ル30を接続して行き、トンネルTの全長内面を覆う。こ
こで、先に述べたようにこれらアーチ形パネル30のアー
ル(曲率)はトンネル内壁のアールに対し若干小さもの
となっているから、実際にはパネルの背面とトンネル内
壁面との間には、若干の空間Sが形成されることとな
る。
上記方法によれば、1個にアーチ形パネル30が組立用
架台4から離れた時点で、次のアーチ形パネル30を組立
用架第4にて組み立てることが可能であり、また、トン
ネルT内でのアーチ形パネル30の接合作業や根固めを行
いながり、仮組きされたアーチ形パネル30の運搬を行う
ことも可能であり、実勢にはこのように上記各工程は幅
輳して実行される。さらに、組立用架台4を長寸に形成
すれば、2個、3個のアーチ形パネル30を同時に仮組み
するとともに、トンネルT内への運搬もそれら複数個を
同時に行うようにすることも可能であう。第1図および
第2図はそのような方法により行なわれている状況を示
している。なおこのような手段を採る際には、第12図お
よび第13図に示すようにそれら複数個のアーチ形パネル
30をつなぎ26、ナト27により接続しておくと便利であ
る。その場合、各パネル3には該つなぎボルト26を挿通
するためのボルト26を挿通するためのボルト挿入孔28を
予め(製作時に)形成しておくとよい。さらに、そのボ
ルト挿通孔28の開口端の第13図に示すように座ぐり、両
端面より後退させた位置に形成すれば、互いのパネル3
(アーチ形パネル30)をトンネルT内で接続する際につ
なぎボルト26の両定着端がパネル3より突出することか
らそのままの状態で接続作業を行うことができる。つな
ぎボルト26は埋め殺しとすればよい。
アーチ形パネル30がトンネルTの全長にわたり設置さ
れたならば、アーチ形パネル30の背面側に形成された空
間SにモルタルM等の裏込め材裏込めする。その際、空
間Sのトンネル両端部における開口部は妻板等(図示せ
ず)により閉塞すればよい。裏込めはセグメント覆工法
等で行なわれる周知の方法に従って行うことができる。
すなわちこの場合では、パネルに形成された図示されな
い貫通孔を介して、アーチ形パネル30の内側からモルタ
ルポンプ等によりモルタルMを圧送すればよい。
そして、モルタムMが硬化したならば、各アーチ形パ
ネル30に取り付けられていた補強部材6を撤去すればよ
い。
このように、本工法によれば、パネル3をトンネル外
でアーチ形に組み上げた後、そのアーチ形パネル30を自
立させてトンネルT内に移動して順次接続していくもの
であるから、複雑な機構を備えた台車を必要とせず、従
来、台車作製に要していた費用を削減できるばかりでな
く、アーチ形パネルの組立、トンネル内運搬、トンネル
内への設置、といった各工程を同時進行的に輻輳して行
うことが可能となり作業の効率化による大幅なコストの
低減を実現する。そしてこのように、台車を使用せずそ
の費用を削減し得ることから小規模工事にも同様な経済
性を発揮することができる。また、上記の如く補強部材
6を、裏込め作業後に撤去するようにすれば、全てのア
ーチ形パネル30が補強部材6により補強されている状態
で裏込めすることが可能となり、モルタルを2段打ちあ
るいは3段打ちというように分割打設する必要がなく一
気に打ち上げることができる。しかも補強部材6は、上
記の如き構成とすることによりあらゆる曲率のパネル3
に共通に使用することが可能であり、トンネル径が異な
る場合でも新たに作製する必要がなく、次の工事に繰り
返し使用することができるのに加え、この補強部材6
は、円弧状のパネル3の弦を形成する如く設けられるも
のであるため、パネル3をアーチ形に組み立てときに第
8図に示されるように、トンネル下方から中央部に及ぶ
空間を塞ぐことがなく、トンネルT内を行き来する各種
車両や作業者の通行を妨げるようなことがない。
第10図および第11図は、前記アーチ形パネル30が4分
割されている場合、すなわち4個のパネル3により1つ
のアーチ形パネル30が構成される場合における補強部材
6の取り付け状態を示したものである。4分割の場合は
これらの図に示すように、2個のパネル3を該補強部材
6を用いて接続することにより一体化させ、その後はそ
の一体化されたパネルを上記実施例における1個のパネ
ル3の如く取り扱えばよい。この場合2個のパネル3を
つなぐには、補強部材6の前記ラチス材6Bの頂点つまり
パネル3への接続部に継手金具22を設ければよい。また
その場合ラチス材6Bは、第11図に示す如く6Aから2方に
開くように、すなわち立体トラスを構成すべく2本設け
れば、2個のパネル3をより強固に接続することができ
る。
なお、第14図に移動受台16の別の構成例を示す。この
構成例では移動受台16がアーチ形パネル30の外側に、ボ
ルト29により付設される。図示は省略するが、パネル3
にはボルト29を螺着するためのインサートが埋設してあ
る。よってこの場合は同図(a)に示すように、軌道1
がアーチ形パネル30よりも外側に形成されるものとなっ
ている。また図示例のものでは、軌道1をレール(アン
グル材)で構成し、かつ車輪18もそのレールに係合する
ものとしている。このような構成とした場合には、上述
の如くパネル端部に切欠部8を形成する必要がなく、か
つ、この移動受台16の撤去をその切欠部まで移動させる
ことなくその場で行うことが可能となる。
なお、本発明に係るトンネルの覆工方法は、トンネル
の新規築造時のみならず補修時にも対応し得るものであ
ることは言うまでもない。
〔発明の効果〕
以上説明したとおり本発明は、円弧版状に形成された
プレキャストコンクリート製のパネルを、周方向および
幅方向に接続することによりトンネル壁面のライニング
を行うトンネルの覆工方法において、前記パネルの内面
側に、該パネルの曲げ耐力を強化すべく補強部材を取り
付けた後、トンネルの外部にて該パネルを周方向に接続
して予めアーチ状に仮組みし、アーチ形パネルを形成す
る工程と、前記アーチ形パネルを設置時の姿勢で自立さ
せ、アーチの両下端部で自身の重量を支持させた状態で
トンネル内をスライド運搬する工程と、スライド移動に
より前記トンネル内に運搬された前記アーチ形パネルを
順次幅方向に接続しながら固定して行く工程と、それら
アーチ形パネルへの裏込め完了後、前記補強部材を撤去
する工程と、を有するこのとしたから、複雑な機構を備
えた台車を必要とせず、従来、台車作製に要していた費
用を削減できるばかりでなく、アーチ形パネルの組立、
トンネル内運搬、トンネル内への設置、といった各工程
を同時進行的に輻輳して行うことが可能となり作業の効
率化による大幅なコストの低減を実現し、しかも小規模
工事においてもその経済性を発揮するものとなる。ま
た、補強部材を裏込め作業後に撤去することにより、ア
ーチ形パネルが補強されたままでの裏込めがなされ、モ
ルタル等の裏込め材を分割打設せずに一気に打ち上げる
ことができ、工事のさらなる効率化を実現する。しかも
補強部材は、簡単な構成でもってあらゆる曲率のパネル
に共通使用できるようにすることが可能で、トンネル径
が異なるような場合にも新規製作の必要がなく、繰り返
し使用することができる、等の優れた効果を奏するこの
である。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明の一実施例を示すもので第
1図は一実施例による施工状態にあるトンネルの側断面
図、第2図はその上面図。第3図は本発明により完成さ
れたトンネルを示す正面断面図。第4図は軌道を移動受
台等と共に示す断面図。第5図は補強部材が取り付けら
れたパネルを示す側面図。第6図はパネルの補強部材の
取付け部を示す拡大図。第7図は移動状態にあるアーチ
形パネルの下端部を軌道と共に示す側面図。第8図はト
ンネル内を移動状態にあるアーチ形パネルを示す正面
図。第9図は設置状態にあるアーチ形パネルの下端部を
軌道と共に示す側面図。第10図は4つのパネルにて構成
されたアーチ形パネルを補強部材と共に示す正面図。第
11図はパネルの接合方法を示すものでパネルを補強部材
と共に示す斜視図。第12図は複数個連結されたアーチ形
パネルを示す斜視図。第13図(a)はつなぎボルト挿通
部を示すパネルの部分側面図、第13図(b)は同図
(a)の正面図。第14図(a)は移動受台の他の構成例
をパネルの一部と共に示す正面図、第14図(b)は同図
(a)の側面図である。 T……トンネル、3……パネル、 6……補強部材、30……アーチ形パネル、 M……モルタル(裏込め材)。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円弧版状に形成されたプレキャストコンク
    リート製のパネルを、周方向および幅方向に接続するこ
    とによりトンネル壁面のライニングを行うトンネルの覆
    工方法において、 前記パネルの内面側に、該パネルの曲げ耐力を強化すべ
    く補強部材を取り付けた後、トンネルの外部にて該パネ
    ルを周方向に接続して予めアーチ状に仮組みし、アーチ
    形パネルを形成する工程と、 前記アーチ形パネルを設置時の姿勢で自立させ、アーチ
    の両下端部で自身の重量を支持させた状態でトンネル内
    をスライド運搬する工程と、 スライド移動によりトンネル内に運搬された前記アーチ
    形パネルを順次幅方向に接続しながら固定して行く工程
    と、 それらアーチ形パネルへの裏込め完了後、前記補強部材
    を撤去する工程と、 を有することを特徴とするトンネルの覆工方法。
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