JP3110683B2 - 高炉炉体ブロックへの鉄皮補強部材の取付方法 - Google Patents
高炉炉体ブロックへの鉄皮補強部材の取付方法Info
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- JP3110683B2 JP3110683B2 JP08250255A JP25025596A JP3110683B2 JP 3110683 B2 JP3110683 B2 JP 3110683B2 JP 08250255 A JP08250255 A JP 08250255A JP 25025596 A JP25025596 A JP 25025596A JP 3110683 B2 JP3110683 B2 JP 3110683B2
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、高炉炉体ブロック
への鉄皮補強部材の取付方法に関し、詳しくは、高炉の
改修、あるいは新設に所謂リング工法を採用し、予め炉
体を上下方向で数個に分割して個別に製作しておき、そ
の後各ブロックを高炉基礎位置に搬入、接合して炉体を
完成させるに際し、搬送あるいは接合時に鉄皮が変形す
るのを防止するために、各ブロックに棒状の鉄皮補強部
材を取付ける技術に係わる。
への鉄皮補強部材の取付方法に関し、詳しくは、高炉の
改修、あるいは新設に所謂リング工法を採用し、予め炉
体を上下方向で数個に分割して個別に製作しておき、そ
の後各ブロックを高炉基礎位置に搬入、接合して炉体を
完成させるに際し、搬送あるいは接合時に鉄皮が変形す
るのを防止するために、各ブロックに棒状の鉄皮補強部
材を取付ける技術に係わる。
【０００２】
【従来の技術】高炉を新設、あるいは改修するに際して
利用する工法の１つに、特公昭４７−１８４６号公報及
び特開昭５２−４３７０９号公報が開示した「炉頂部か
ら炉底部まで数個のリング状炉体ブロックに分割し、予
め該ブロックをそれぞれ高炉基礎以外の場所で建造して
から、高炉基礎位置へ搬入、組立てる」所謂リング工法
なるものが提案されている。この工法の目的とするとこ
ろは、高炉の新設、あるいは改修における重要工程であ
る炉体の建設工事の一部を、事前に別の場所で施工して
おき、現地では単に組立てるだけにして、炉体建設の工
事期間を短縮することにある。
利用する工法の１つに、特公昭４７−１８４６号公報及
び特開昭５２−４３７０９号公報が開示した「炉頂部か
ら炉底部まで数個のリング状炉体ブロックに分割し、予
め該ブロックをそれぞれ高炉基礎以外の場所で建造して
から、高炉基礎位置へ搬入、組立てる」所謂リング工法
なるものが提案されている。この工法の目的とするとこ
ろは、高炉の新設、あるいは改修における重要工程であ
る炉体の建設工事の一部を、事前に別の場所で施工して
おき、現地では単に組立てるだけにして、炉体建設の工
事期間を短縮することにある。
【０００３】ところが、上記公報に記載された例は、い
ずれも炉体の建設に関わる手順を示しているが、事前に
施工したリング状の炉体ブロック（以下、ブロックとい
う）を、高炉基礎位置へ搬入する際に生じる実際上の問
題について、何ら詳述されていない。例えば、上記ブロ
ックは、鉄皮、炉体冷却用のステーブや冷却板、炉壁と
なる煉瓦等で形成されるが、それらの合計重量が１００
０トン程度の大型構造物となることが多い。そのため、
事前に施工した各ブロックを、施工場所から高炉基礎位
置へ移動させたり、据え付ける場合、該ブロックの鉄皮
部分の剛性が十分でないと、その途中で該鉄皮部分に上
記ステーブ等から何らかの力が作用して、その鉄皮部分
が変形する恐れがある。そのため、高炉基礎上で搬送さ
れたブロック同士を多段に組立てるに際し、それらブロ
ックの上下の接合面が変形しているので、上下ブロック
の鉄皮接合面が合わなくなると予想される。これでは、
接合前に、別途鉄皮変形の修正作業が必要となり、リン
グ工法の本来の目的である「建設工事の時間短縮」にと
って好ましくない。
ずれも炉体の建設に関わる手順を示しているが、事前に
施工したリング状の炉体ブロック（以下、ブロックとい
う）を、高炉基礎位置へ搬入する際に生じる実際上の問
題について、何ら詳述されていない。例えば、上記ブロ
ックは、鉄皮、炉体冷却用のステーブや冷却板、炉壁と
なる煉瓦等で形成されるが、それらの合計重量が１００
０トン程度の大型構造物となることが多い。そのため、
事前に施工した各ブロックを、施工場所から高炉基礎位
置へ移動させたり、据え付ける場合、該ブロックの鉄皮
部分の剛性が十分でないと、その途中で該鉄皮部分に上
記ステーブ等から何らかの力が作用して、その鉄皮部分
が変形する恐れがある。そのため、高炉基礎上で搬送さ
れたブロック同士を多段に組立てるに際し、それらブロ
ックの上下の接合面が変形しているので、上下ブロック
の鉄皮接合面が合わなくなると予想される。これでは、
接合前に、別途鉄皮変形の修正作業が必要となり、リン
グ工法の本来の目的である「建設工事の時間短縮」にと
って好ましくない。
【０００４】そこで、従来は、各ブロックに、鉄皮、ス
テーブ、冷却板を一体で事前に組み立てた後、鉄皮に、
図３及び図４に示すような棒状の鉄皮補強部材７を４
本、互いに段を少しずらして直接溶接していた。しかし
ながら、このような鉄皮補強部材７は、各ブロックを高
炉基礎上に据え付け、接合した後に除去する必要がある
が、鉄皮部分１に直接溶接してあるので、その除去方法
が悪いと鉄皮１を損傷する恐れがあり、除去に過大な工
数が必要であった。つまり、リング工法の利点が損なわ
れていたのである。
テーブ、冷却板を一体で事前に組み立てた後、鉄皮に、
図３及び図４に示すような棒状の鉄皮補強部材７を４
本、互いに段を少しずらして直接溶接していた。しかし
ながら、このような鉄皮補強部材７は、各ブロックを高
炉基礎上に据え付け、接合した後に除去する必要がある
が、鉄皮部分１に直接溶接してあるので、その除去方法
が悪いと鉄皮１を損傷する恐れがあり、除去に過大な工
数が必要であった。つまり、リング工法の利点が損なわ
れていたのである。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
を鑑み、リング工法で高炉を改修、あるいは新設するに
際して、各ブロックに取り付ける棒状の鉄皮補強部材
を、容易に取り除き可能にする高炉炉体ブロックへの鉄
皮補強部材の取付方法を提供することを目的としてい
る。
を鑑み、リング工法で高炉を改修、あるいは新設するに
際して、各ブロックに取り付ける棒状の鉄皮補強部材
を、容易に取り除き可能にする高炉炉体ブロックへの鉄
皮補強部材の取付方法を提供することを目的としてい
る。
【０００６】
【課題を解決するための手段】発明者は、上記目的を達
成するため、棒状の鉄皮補強部材を直接鉄皮に溶接係合
する従来の方法を改めることに鋭意努力し、ステーブが
鉄皮にボルトで留められていることに着眼した。すなわ
ち、本発明は、炉体を炉頂部から炉底部までの間で数個
のリング状ブロックに分割し、高炉基礎以外の場所で、
該リング状ブロックを外周側から内側に鉄皮、ステーブ
及び煉瓦の順で形成してから高炉基礎位置へ搬入し、上
下に据え付けた各ブロックを接合する高炉の改修あるい
は新設工事に際し、形成した該リング状ブロックの外周
を囲む鉄皮に、リング中心を通る棒状の鉄皮補強部材を
水平に渡して取付ける方法において、ステーブを鉄皮に
取付る金具の炉内側端部に、上記鉄皮補強部材の端部を
係合することを特徴とする高炉炉体ブロックへの鉄皮補
強部材の取付方法である。
成するため、棒状の鉄皮補強部材を直接鉄皮に溶接係合
する従来の方法を改めることに鋭意努力し、ステーブが
鉄皮にボルトで留められていることに着眼した。すなわ
ち、本発明は、炉体を炉頂部から炉底部までの間で数個
のリング状ブロックに分割し、高炉基礎以外の場所で、
該リング状ブロックを外周側から内側に鉄皮、ステーブ
及び煉瓦の順で形成してから高炉基礎位置へ搬入し、上
下に据え付けた各ブロックを接合する高炉の改修あるい
は新設工事に際し、形成した該リング状ブロックの外周
を囲む鉄皮に、リング中心を通る棒状の鉄皮補強部材を
水平に渡して取付ける方法において、ステーブを鉄皮に
取付る金具の炉内側端部に、上記鉄皮補強部材の端部を
係合することを特徴とする高炉炉体ブロックへの鉄皮補
強部材の取付方法である。
【０００７】本発明では、高炉炉体ブロックへの鉄皮補
強部材の取付けを、上記のような構成で行うようにした
ので、各ブロックを接合した後に極めて容易に該鉄皮補
強部材を取り外しできるようになる。その結果、リング
工法本来の短期改修が達成できるようになる。
強部材の取付けを、上記のような構成で行うようにした
ので、各ブロックを接合した後に極めて容易に該鉄皮補
強部材を取り外しできるようになる。その結果、リング
工法本来の短期改修が達成できるようになる。
【０００８】
【発明の実施の形態】図１及び図２に、本発明に係る鉄
皮補強部材７の実施形態を示す。まず、図１に、炉体ブ
ロックの縦断面図を示す。外周に鉄皮部分１があり、そ
れに炉体冷却用のステーブ２がその取付金具６で係止さ
れ、さらに該ステーブ２の内側に煉瓦１１が張られてい
る。本発明は、上記ステーブ２を取り付ける際に同時に
行われるものであり、ステーブ取付金具６（例えば、ボ
ルト）の炉内側にターンバックル８や溶接継手９で、棒
状の鉄皮補強部材７の端部を係止するものである。な
お、該棒状の鉄皮補強部材７の係止位置は、その両端で
行われ、前記図３で示したように、ブロックの呈するリ
ングの中心に関し互いに１８０°の角度にある。鉄皮補
強部材７は、４本であるが、この本数は限定するもので
はなく、本発明では少なくとも１本以上とし、図１に示
したステーブ２に冷却板５を介在させるかどうかも自由
である。
皮補強部材７の実施形態を示す。まず、図１に、炉体ブ
ロックの縦断面図を示す。外周に鉄皮部分１があり、そ
れに炉体冷却用のステーブ２がその取付金具６で係止さ
れ、さらに該ステーブ２の内側に煉瓦１１が張られてい
る。本発明は、上記ステーブ２を取り付ける際に同時に
行われるものであり、ステーブ取付金具６（例えば、ボ
ルト）の炉内側にターンバックル８や溶接継手９で、棒
状の鉄皮補強部材７の端部を係止するものである。な
お、該棒状の鉄皮補強部材７の係止位置は、その両端で
行われ、前記図３で示したように、ブロックの呈するリ
ングの中心に関し互いに１８０°の角度にある。鉄皮補
強部材７は、４本であるが、この本数は限定するもので
はなく、本発明では少なくとも１本以上とし、図１に示
したステーブ２に冷却板５を介在させるかどうかも自由
である。
【０００９】ブロック据え付け後の該棒状の鉄皮補強部
材７の除去は、ターンバックル８のネジ部を回転させて
抜き出すか、溶接継手９（図２参照）の周辺を簡単な切
断機（図示せず）で切断すれば良い。つまり、棒状の鉄
皮補強部材７を鉄皮部分１と無関係な位置で取り外せる
ので、鉄皮部分１を損傷させることもないし、また係止
が簡単な手段なので、容易に除去することが可能であ
る。
材７の除去は、ターンバックル８のネジ部を回転させて
抜き出すか、溶接継手９（図２参照）の周辺を簡単な切
断機（図示せず）で切断すれば良い。つまり、棒状の鉄
皮補強部材７を鉄皮部分１と無関係な位置で取り外せる
ので、鉄皮部分１を損傷させることもないし、また係止
が簡単な手段なので、容易に除去することが可能であ
る。
【００１０】炉内容積２６００ｍ3 ，炉床径１１．１ｍ
の高炉の改修に、前記リング工法を採用して炉体ブロッ
クを製作した際に、本発明を適用してみた。棒状の鉄皮
補強部材７は、３本で、ステーブ２の取付金具６には、
ターンバックル８を介在させて係止した。その後、ステ
ーブ２面に煉瓦１１を張り、高炉基礎位置までそのブロ
ック１２を搬送し、多段に据え付けた。その結果、鉄皮
部分１の変形は皆無であり、上下ブロックの接合が容易
に行われると共に、用済みの該棒状の鉄皮補強部材７の
除去も、２名の作業者がターンバックル８のネジ部を回
転させるだけで容易に行うことができた。
の高炉の改修に、前記リング工法を採用して炉体ブロッ
クを製作した際に、本発明を適用してみた。棒状の鉄皮
補強部材７は、３本で、ステーブ２の取付金具６には、
ターンバックル８を介在させて係止した。その後、ステ
ーブ２面に煉瓦１１を張り、高炉基礎位置までそのブロ
ック１２を搬送し、多段に据え付けた。その結果、鉄皮
部分１の変形は皆無であり、上下ブロックの接合が容易
に行われると共に、用済みの該棒状の鉄皮補強部材７の
除去も、２名の作業者がターンバックル８のネジ部を回
転させるだけで容易に行うことができた。
【００１１】
【発明の効果】以上述べたように、本発明により、所謂
リング工法で高炉の各炉体ブロックを接合した後に、極
めて容易に該鉄皮補強部材をそれぞれのブロックから取
り外しできるようになる。その結果、リング工法本来の
短期改修が達成できるようになる。
リング工法で高炉の各炉体ブロックを接合した後に、極
めて容易に該鉄皮補強部材をそれぞれのブロックから取
り外しできるようになる。その結果、リング工法本来の
短期改修が達成できるようになる。
【図１】本発明に係る鉄皮補強棒材の鉄皮への取付方法
を説明する炉体ブロックの縦断面図である。
を説明する炉体ブロックの縦断面図である。
【図２】鉄皮補強棒材とステーブの取付金具との係止部
分を示す側面図である。
分を示す側面図である。
【図３】従来の鉄皮補強棒材の鉄皮への取付けを示す炉
体ブロックの平面図である。
体ブロックの平面図である。
【図４】従来の鉄皮補強棒材の鉄皮への取付けを示す炉
体ブロックの縦断面図である。
体ブロックの縦断面図である。
【符号の説明】 １ 鉄皮（鉄皮部分） ２ ステーブ ３ ブロック吊り装置（ピース） ４ 吊りワイヤ ５ 冷却板 ６ ステーブ取付金具 ７ 鉄皮補強部材 ８ ターンバックル ９ 溶接接合（継手） １０ キャスタブル（耐火物） １１ 煉瓦 ２０ 従来法での鉄皮補強部材接合部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C21B 7/00 304 C21B 7/10 305 E04G 21/14 F27D 1/00
Claims (1)
- 【請求項１】 炉体を炉頂部から炉底部までの間で数個
のリング状ブロックに分割し、高炉基礎以外の場所で、
該リング状ブロックを外周側から内側に鉄皮、ステーブ
及び煉瓦の順で形成してから高炉基礎位置へ搬入し、上
下に据え付けた各ブロックを接合する高炉の改修あるい
は新設工事に際し、形成した該リング状ブロックの外周
を囲む鉄皮に、リング中心を通る棒状の鉄皮補強部材を
水平に渡して取付ける方法において、 ステーブを鉄皮に取付る金具の炉内側端部に、上記鉄皮
補強部材の端部を係合することを特徴とする高炉炉体ブ
ロックへの鉄皮補強部材の取付方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP08250255A JP3110683B2 (ja) | 1996-09-20 | 1996-09-20 | 高炉炉体ブロックへの鉄皮補強部材の取付方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP08250255A JP3110683B2 (ja) | 1996-09-20 | 1996-09-20 | 高炉炉体ブロックへの鉄皮補強部材の取付方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1096004A JPH1096004A (ja) | 1998-04-14 |
| JP3110683B2 true JP3110683B2 (ja) | 2000-11-20 |
Family
ID=17205167
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP08250255A Expired - Fee Related JP3110683B2 (ja) | 1996-09-20 | 1996-09-20 | 高炉炉体ブロックへの鉄皮補強部材の取付方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3110683B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5307422B2 (ja) * | 2008-03-05 | 2013-10-02 | 新日鉄住金エンジニアリング株式会社 | 鉄皮補強部材の取付構造 |
| CN101845890B (zh) * | 2010-06-13 | 2011-11-30 | 中国一冶集团有限公司 | 加热炉炉顶可塑料吊模的方法 |
| CN101899541B (zh) * | 2010-08-02 | 2011-09-21 | 北京首钢建设集团有限公司 | 一种高炉炉底找平层格栅式炭捣标尺的安装方法 |
| CN102829633B (zh) * | 2012-09-07 | 2014-08-13 | 白银有色集团股份有限公司 | 白银炼铜炉弹性钢骨架 |
-
1996
- 1996-09-20 JP JP08250255A patent/JP3110683B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH1096004A (ja) | 1998-04-14 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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