JP2545600B2 - マグネットロール - Google Patents

マグネットロール

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JP2545600B2
JP2545600B2 JP1042065A JP4206589A JP2545600B2 JP 2545600 B2 JP2545600 B2 JP 2545600B2 JP 1042065 A JP1042065 A JP 1042065A JP 4206589 A JP4206589 A JP 4206589A JP 2545600 B2 JP2545600 B2 JP 2545600B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電子写真や静電記録等において現像ロール用
若しくはクリーニングロール用として使用するマグネッ
トロールに関するものである。
〔従来の技術〕
従来電子写真や静電記録等において,現像ロール用若
しくは転写後のクリーニングロール用として使用するマ
グネットロールは,例えば第3図に示すような構成のも
のが最も一般的である。第3図において,1は永久磁石部
材であり,例えばハードフェライトのような焼結粉末磁
石材料により若しくは強磁性粉末材料と結合材料との混
合物からなる材料により円筒状に一体成形し,中心部に
軸2を同軸的に固着する。永久磁石部材1の外周面には
軸方向に延びる磁極(図示せず)を複数個設けると共
に,円周方向にこれらを等間隔若しくは不等間隔に配設
する。次に軸2の両端部には支持部材3,4を軸受5を介
して回転自在に装着し,支持部材3,4には中空円筒状の
形成したスリーブ6を嵌着する。なお支持部材3,4およ
びスリーブ6は,例えばアルミニウム合金若しくはステ
ンレス鋼等の非磁性材料によって形成する。7はシール
部材であり,支持部材3と軸2との間に嵌着して密封す
る。なお永久磁石部材1の外径は18〜60mm,長さは200〜
350mmに形成する場合が多い。
上記の構成により,永久磁石部材1とスリーブ6との
間に相対回転が存在するように駆動することにより,永
久磁石部材1が具有する磁気吸引力によってスリーブ6
の外周面に磁性を有する現像剤を吸着搬送して所謂磁気
ブラシ(図示せず)を形成し,所定の現像作業その他の
遂行するのである。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来のマグネットロールにおいて,永久磁石部材
1は焼結粉末磁石材料,例えばフェライト磁石材料によ
って形成されるため,磁力が比較的低い。従って近年に
おける高性能機種に要求される高い磁力を確保するため
には,肉厚を大にする必要があり,重量が必然的に増大
し,軽量化の要求に対応できないという問題点がある。
一方比較的重量が小であるプラスチック磁石,すなわち
フェライトのような磁性粉と樹脂等の結合材料との混合
材料からなる永久磁石部材1を形成すれば,小型軽量化
の要求は満足させ得る。しかしながら上記材料によるも
のは,異方性を付与しないと所定の磁気特性を確保でき
ないのみならず,製品毎に異なる異方性配向の仕様を満
足させるために,配向磁界を内蔵する特殊な成形用金型
を夫々の製品毎に必要とし,製作が煩雑であるという問
題点がある。このような用途に対応するために,例えば
等方性フェライト磁石の一部に異方性フェライト磁石の
ブロックを埋設する手段も提案されているが,加工およ
び組立製作が極めて煩雑である。また例えば軸方向の長
さ寸法が400mm以上のような長尺品を製作する場合に
は,一体品で形成することは従来以上の大型の製造設備
を新設する必要があり,また品質およびコスト両面にお
いて要求を満足させることができにくいという問題点が
ある。
本発明は上記従来技術に存在する問題点を解決し,軽
量かつ高磁力を有すると共に,磁束波形の制御が容易で
あるマグネットロールを提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために,本発明においては,円筒
状に形成しかつ外周面に軸方向に延びる複数個の磁極を
設けてなる永久磁石部材に軸を固着してマグネットロー
ルにおいて,永久磁石部材および軸を等方性のR−Fe−
B系磁性粉と結合材料とからなる材料により一体の円柱
状に形成すると共に,L/D≧5(但しL,Dは各々永久磁石
部材の軸方向長さおよび外径)に形成する,という技術
的手段を採用した。
本発明において,Dを15mm以下に形成し,若しくは永久
磁石部材の外径と軸の外径とを同一寸法に形成すること
ができる。
次に本発明において,永久磁石部材を形成するR−Fe
−B系磁性粉の組成は,Ra Feb Bc Md(但し,RはNdまた
はNdとPrを中心とする希土類元素の1種若しくは2種以
上,MはAl,Si,Co,Nb,W,V,Mo,Taの1種若しくは2種以上,
a=10〜15原子%,b=100−(a+c+d)原子%,c=4
〜8原子%,d=10原子%以下)とするのが好ましい。こ
の場合aが10原子%未満,またはcが4原子%未満であ
ると不可逆減磁率が大となり,一方aが15原子%超,ま
たはcが8原子%超の組成では残留磁束密度が低下する
ため何れも不都合である。またMは永久磁石部材の耐熱
性および着磁性を向上させるために含有させるのである
が,多すぎると残留磁束密度を低下させると共に不可逆
減磁率を増大させるため不都合である。従ってd=10原
子%以下とするのが好ましく,より好ましくは原子%で
Al5%以下,Si5%以下,Co10%以下,他の元素は3%以下
とするのがよい。
次に上記R−Fe−B系磁性粉を製造するには,アトマ
イズ法による球状粉体とする方法と,予め薄帯を生成し
た後,この薄帯を粉砕して片状粉体とする方法とがあ
る。但し薄帯の場合には800℃以下,好ましくは550゜〜
750゜において熱処理を施す必要がある。この熱処理温
度が高すぎると,微細結晶粒が増大して保磁力iHcを低
下させるため不都合である。一方熱処理温度が低すぎる
と,等方性の非晶質組織が多くなり,磁気特性を低下さ
せるため好ましくない。なお薄帯の生成には一般に下記
の手段を使用するのが好ましい。すなわち,高速回転す
る冷却用ドラムの内壁に溶融合金をノズルを介して噴射
することにより急冷凝固させるもの(遠心急冷法),回
転ドラムの外周面に溶融合金をノズルを介して噴射する
ことにより急冷凝固させるもの(片ロール法)および高
速回転する1対のドラムの接触面に溶融合金を噴射して
急冷凝固させるもの(双ロール法)がある。
また平均結晶粒径は0.01〜0.5μmとするのが好まし
い。すなわち0.01μmより小であると保磁力iHcが低下
し,一方0.5μmより大であると結晶粒の粗大化を招来
し,保磁力iHcを低下させるため不都合である。
次に磁性粉の平均粒径は1〜1000μmとするのが,磁
気特性,成形性,生産性の点で好ましい。なお結合材料
との濡れ性を改善するために,有機ケイ素化合物(シラ
ンカップリング剤),有機チタネート化合物(チタンカ
ップリング剤)等の有機化合物で被覆してもよい。
また永久磁石部材を形成するためには,上記磁性粉と
結合材料とを混合させる必要があり,この場合所定の磁
気特性を確保するために,磁性粉の含有量を60重量%以
上とするのが好ましい。しかし磁性粉の含有量が94重量
%を超えると,結合材料の量が不足すると共に,永久磁
石部材の成形が困難となるので好ましくない。
なお結合材料としては,それ自体軸として機能し得る
ポリアミド樹脂(ナイロン)等の熱可塑性樹脂を使用す
ることができる。すなわちマグネットロールの両端は軸
受等によって支持されるので,軽い樹脂を使用すると橈
むおそれがあることから,上記のような硬い樹脂を使用
するのである。
次に永久磁石部材を成形するには,まず前記のR−Fe
−B系磁性粉と結合材料とを加熱混練(必要に応じて滑
剤,分散剤等の添加物を加えてもよい)した後,冷却固
化,粉砕して所謂コンパウンドを生成し,このコンパク
ドを使用して無磁場中の射出成形若しくは押出成形また
は圧縮成形により,等方性のボンド磁石として成形する
ことができる。
なお押出成形による場合は,例えば原料をニーダによ
り120℃で1時間加熱混練し,冷却固化後ペレタイザー
により3〜5mm角のコンパウドとし,射出温度200゜〜25
0℃,射出圧力800〜1500kg/cm2とするのがよい。また永
久磁石部材と軸とが同一径のものを押出成形により製作
する場合には,原料を200゜〜300℃で混練した後,例え
ば2軸混練型押出成形機のホッパーに投入し,混練スク
リューにより混練圧縮し,シュレッダーを経て切断した
混合材料を真空室において脱気する。そして200゜〜300
℃の温度で押出スクリューおよびテーパーバレルを経由
して,所定の形状に形成した金型から押出すのである。
押出成形された成形体は,カッター等によって所定の長
さに切断され,冷却中に橈み,変形を矯正され,所定の
マグネットロールとなる。
本発明における永久磁石部材はL/D≧5に形成するが,
L/Dが5未満のものでは軽量化および高性能化の要求に
応えられないため不都合である。
〔作用〕
上記の構成により,前記第3図に示すように軸の両端
部に支持部材を軸受を介して装着し,更にスリーブを嵌
着し,永久磁石部材とスリーブとの間に相対回転が存在
するように駆動すれば,現像作業その他を遂行し得るの
である。
〔実施例〕
第1図は本発明の実施例を示す一部省略要部正面図で
あり,同一部分は前記第3図と同一の参照符号で示す。
第1図において,永久磁石部材1は外径D=14mm,長さ
L=256mmに,軸2は外径d=6mmに,かつ両者を同一材
料により一体に形成する。すなわちまずNd12.5Fe79B6.5
Al2の組成の母合金をアーク溶解により作製し,この母
合金を大気圧,Arガス雰囲気とした石英ノズル中におい
て高周波溶解して,周速30m/秒の条件で単ロール法によ
り,幅5mm,厚さ約30μmの薄帯に形成する。次にこの薄
帯を真空炉中にて650℃×1hrの熱処理後,Arガス吹付け
により急冷後,30メッシュ以下に粉砕して磁性粉を作製
する。この磁性粉90重量部とナイロン12(宇部興産
(株)製3014U)10重量部とを250℃の温度で混練し,冷
却固化後ペレタイザーで粉砕して3〜5mm角のコンパウ
ンドとした。このコンパウンドを使用し,温度270℃,
射出圧力1000kg/cm2で射出成形を行い,一体かつ円柱状
の永久磁石部材1および軸2とするものである。この永
久磁石部材1の磁気特性は残留磁束密度Br=5.3kG,保持
力iHc=10.8kOeであることを確認した。
上記構成によるマグネットロール(A)に4極対称着
磁を施して表面磁束密度を測定したところ,各磁極上で
2500Gの値を示した。また比較のために,永久磁石部材
1を等方性の焼結フェライト磁石(日立金属製YBM−
3)で形成したマグネットロール(B),および磁性粉
としてSrフェライト粉末(平均粒度1μm)を使用し,
かつ磁場中において射出成形した以外は,前記マグネッ
トロール(A)と略同様の条件で製作したマグネットロ
ール(C)を準備した。これらのマグネットロールにつ
いても表面磁束密度を測定したところ,マグネットロー
ル(B)(C)は各々1100G,および1300Gであった。こ
の結果から本発明のマグネットロールは,従来技術によ
るものより表面磁束密度が大幅に向上することがわか
る。
上記の構成により,マグネットロールおよび装置全体
の軽量化およびコンパクト化が可能となる。特に永久磁
石部材1の外径が15mm以下である場合において有効であ
る。なお永久磁石部材1の外径Dおよび軸2の外径dと
を第2図に示すように同一寸法に形成してもよい。
〔発明の効果〕
本発明は以上記述のような構成および作用であるか
ら,下記の効果を奏し得る。
(1) 永久磁石部材を等方性のR−Fe−B系の磁性粉
によって形成したものであるため,高保磁力を付与する
ことができると共に,構成部材および装置の軽量化およ
びコンパクト化が可能である。
(2) 永久磁石部材の構成材料が等方性であるため無
磁場成形が可能であるため,特殊な成形用金型を必要と
せず,製作が容易である。
(3) 磁束波形の制御が容易であるため,特殊な磁束
波形を要するものでも充分に対応できる。
(4) 永久磁石部材と軸とを一体に成形することがで
きるため,製作が容易であると共に,軽量化および小型
化に対して極めて有利である。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は各々本発明の実施例を示す一部省
略要部正面図,第3図は従来のマグネットロールの例を
示す一部省略縦断面図である。 1:永久磁石部材,2:軸,6:スリーブ。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒状に形成しかつ外周面に軸方向に延び
    る複数個の磁極を設けてなる永久磁石部材に軸を固着し
    てなるマグネットロールにおいて,永久磁石部材および
    軸を等方性のR−Fe−B系磁性粉と結合材料とからなる
    材料により一体の円柱状を形成すると共に,L/D≧5(但
    しL,Dは各々永久磁石部材の軸方向長さおよび外径)に
    形成したことを特徴とするマグネットロール。
  2. 【請求項2】Dが15mm以下である請求項(1)記載のマ
    グネットロール。
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