JP2544682B2 - 異形条材の製造方法 - Google Patents
異形条材の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本発明は、高級端子材やリードフレーム材等に使用さ
れる異形条材の製造方法に関するものである。
れる異形条材の製造方法に関するものである。
（ロ）従来技術 従来、異形条材の製造技術としては、Ｖ型ダイスと平
ローラーによる方法、あるいは溝付ロールと平ロールを
組合せた圧延方法等が提案され実施されている。
ローラーによる方法、あるいは溝付ロールと平ロールを
組合せた圧延方法等が提案され実施されている。
特開昭52−908号公報記載のＶ型ダイスと平ローラー
による方法は、凹凸を有する受け金型に平条素材を配置
し、この素材の受け型と反対側の平ロールを素材の長手
方向と交差する方向に回転させて素材を幅方向に変形さ
せるものである。
による方法は、凹凸を有する受け金型に平条素材を配置
し、この素材の受け型と反対側の平ロールを素材の長手
方向と交差する方向に回転させて素材を幅方向に変形さ
せるものである。
また、特公平１−30563号公報記載の溝付ロールと平
ロールを組合せた方法は、少なくとも一方が溝付ロール
であるワークロールで、素材の幅方向の板厚を薄くすべ
き部分にのみ圧下力を加えて圧延し、素材の溝付ロール
の溝部に位置する素材を座屈変形させた後に該座屈部を
平ロールで平らに圧延する方法である。
ロールを組合せた方法は、少なくとも一方が溝付ロール
であるワークロールで、素材の幅方向の板厚を薄くすべ
き部分にのみ圧下力を加えて圧延し、素材の溝付ロール
の溝部に位置する素材を座屈変形させた後に該座屈部を
平ロールで平らに圧延する方法である。
しかしながら、上記のような従来技術にあっては、い
ずれの場合も平条素材から種々の形状に加工するため、
厚みの異なる部分での圧下率が異なっており、また薄板
部と厚板部の厚み比に対して加工限界がある。
ずれの場合も平条素材から種々の形状に加工するため、
厚みの異なる部分での圧下率が異なっており、また薄板
部と厚板部の厚み比に対して加工限界がある。
従って、次のような欠点がある。
１）作業が煩雑で、設備的に大規模なものとならざるを
得ないこと。
得ないこと。
２）厚みの異なる部分での圧下率が異なるため、焼鈍後
も組織的な差異が残り易く、残留歪が生ずること。
も組織的な差異が残り易く、残留歪が生ずること。
３）凸部が２個所以上のような複雑形状を有する異形条
の作製が困難であること。
の作製が困難であること。
４）高い生産性が得がたいこと。
（ハ）発明が解決しようとする課題 本発明は、上記のような従来技術によって異形条材を
製造するための諸欠点を解消するため、何らかの新しい
別の手段により所望の断面形状に仕上げると共に、材料
の加工歪が一様な優れた品質の異形条材を製造すること
を目的とする。
製造するための諸欠点を解消するため、何らかの新しい
別の手段により所望の断面形状に仕上げると共に、材料
の加工歪が一様な優れた品質の異形条材を製造すること
を目的とする。
（ニ）課題を解決するための手段 発明者等は、上記の課題を解決するため鋭意研究した
結果、内面が幅方向に厚みの異なる異形断面を有する鋳
型を用いて、該鋳型内で溶湯を凝固させ、引出し装置に
より連続的にあるいは断続的に引抜いた異形条材鋳片を
そのまま圧延ロールを用いて同一または近似な圧下率で
圧延することにより、容易に加工歪を押えた異形条材を
製造することができることを見い出し、本発明をなすに
至った。
結果、内面が幅方向に厚みの異なる異形断面を有する鋳
型を用いて、該鋳型内で溶湯を凝固させ、引出し装置に
より連続的にあるいは断続的に引抜いた異形条材鋳片を
そのまま圧延ロールを用いて同一または近似な圧下率で
圧延することにより、容易に加工歪を押えた異形条材を
製造することができることを見い出し、本発明をなすに
至った。
即ち、本発明は、内面が幅方向に厚みの異なる異形断
面である鋳型に溶湯を挿入して該鋳型内で凝固させ、連
続的又は断続的に引き抜いた鋳片をそのまま幅方向の厚
みに関して同一又は近似（以下、両者をもって単に近似
という）の圧下率として圧延を行ない、必要に応じて焼
鈍と近似の圧下率の圧延を繰返すことを特徴とする異形
条材の製造方法を提供するものである。
面である鋳型に溶湯を挿入して該鋳型内で凝固させ、連
続的又は断続的に引き抜いた鋳片をそのまま幅方向の厚
みに関して同一又は近似（以下、両者をもって単に近似
という）の圧下率として圧延を行ない、必要に応じて焼
鈍と近似の圧下率の圧延を繰返すことを特徴とする異形
条材の製造方法を提供するものである。
最終所望形状と幅方向の板厚比を近似とし、幅方向に
厚みの異なる鋳型を溶湯保持炉の下部に設け、溶湯を鋳
型内に挿入せしめ、鋳型を水冷ジャケットで冷却するこ
とにより、溶湯を鋳型内で凝固させ、引出し装置により
連続的にあるいは断続的に引き抜くことで、最終所望形
状と幅方向の板厚比が近似である鋳片を容易に得ること
ができるのである。
厚みの異なる鋳型を溶湯保持炉の下部に設け、溶湯を鋳
型内に挿入せしめ、鋳型を水冷ジャケットで冷却するこ
とにより、溶湯を鋳型内で凝固させ、引出し装置により
連続的にあるいは断続的に引き抜くことで、最終所望形
状と幅方向の板厚比が近似である鋳片を容易に得ること
ができるのである。
得られた鋳片を一方が溝付きである圧延ロールを用
い、薄板部と厚板部を近似の圧下率になるように圧延加
工することで、圧延方向の伸びが同じとなるため、材料
にねじれや片伸びのない異形条材が得られる。これを焼
鈍した後、再度近似な圧下率になるような圧延加工を施
し、調質のための焼鈍および圧延加工を施すことによ
り、薄板部と厚板部の硬度および組織等に差のない均質
な異形条件を製造することができる。
い、薄板部と厚板部を近似の圧下率になるように圧延加
工することで、圧延方向の伸びが同じとなるため、材料
にねじれや片伸びのない異形条材が得られる。これを焼
鈍した後、再度近似な圧下率になるような圧延加工を施
し、調質のための焼鈍および圧延加工を施すことによ
り、薄板部と厚板部の硬度および組織等に差のない均質
な異形条件を製造することができる。
また、本発明においては、予め所望の断面形状と幅方
向の板厚比が近似となるように鋳片を製造できるので、
その後の加工は近似の圧下率で圧延されるため、加工歪
も一様となる。このため、高級端子材やリードフレーム
材等に適した異形条材を製造することができるのであ
る。
向の板厚比が近似となるように鋳片を製造できるので、
その後の加工は近似の圧下率で圧延されるため、加工歪
も一様となる。このため、高級端子材やリードフレーム
材等に適した異形条材を製造することができるのであ
る。
次に、本発明方法を実施例により詳細に説明する。
（ホ）実施例 第１図に示すように、幅80mm,薄板部2mm,厚板部7mmの
凸状異形断面の内面をもつ黒鉛製中空鋳型１を溶解ルツ
ボ６に取付け、加熱ヒーター４で溶解ルツボ６中の溶湯
５が所定温度に保持されるようにし、黒鉛製中空鋳型１
は銅製水冷ジャケット２で冷却されるようにした。
凸状異形断面の内面をもつ黒鉛製中空鋳型１を溶解ルツ
ボ６に取付け、加熱ヒーター４で溶解ルツボ６中の溶湯
５が所定温度に保持されるようにし、黒鉛製中空鋳型１
は銅製水冷ジャケット２で冷却されるようにした。
次いで、該中空鋳型１に同形状の異形断面を有する銅
ダミーバー（図示せず）を設置し、上記溶解ルツボ６内
に溶湯５を満たし、これをピンチロール３を用いて毎分
150mm/分で鋳片を断続的に引き出したところ、例えば第
２図に示すような所望の形状と同じ板厚比を持つ鋳片７
が得られた。
ダミーバー（図示せず）を設置し、上記溶解ルツボ６内
に溶湯５を満たし、これをピンチロール３を用いて毎分
150mm/分で鋳片を断続的に引き出したところ、例えば第
２図に示すような所望の形状と同じ板厚比を持つ鋳片７
が得られた。
この鋳片７を一方に溝を設けたワークロール（図示せ
ず）で幅方向の板厚比に応じて同一圧下率で圧延後、50
0℃の温度で１時間加熱焼鈍処理を行なった。この同一
圧下率（圧下率30％以上）圧延と焼鈍処理を２回繰返す
ことにより、所望の最終形状の異形条材を容易に得るこ
とができた。
ず）で幅方向の板厚比に応じて同一圧下率で圧延後、50
0℃の温度で１時間加熱焼鈍処理を行なった。この同一
圧下率（圧下率30％以上）圧延と焼鈍処理を２回繰返す
ことにより、所望の最終形状の異形条材を容易に得るこ
とができた。
（ヘ）発明の効果 本発明は上記したように、鋳造により直接異形断面鋳
片を製造するため、より単純な工程で異形条材を得るこ
とができる。
片を製造するため、より単純な工程で異形条材を得るこ
とができる。
しかも、本発明法は後工程の加工焼鈍も同一又は近似
の圧下率で圧延加工を行なうため、均質な優れた品質の
異形条材を極めて簡易な手段で製造することができるの
である。
の圧下率で圧延加工を行なうため、均質な優れた品質の
異形条材を極めて簡易な手段で製造することができるの
である。
第１図は本発明方法による鋳造状態概念図、第２図は鋳
型から引き出した鋳片の一例を示す断面図である。 符号説明 １−異形中空鋳型、２−水冷ジャケット ３−ピンチロール、４−加熱ヒーター ５−溶湯、６−溶解ルツボ、７−鋳片
型から引き出した鋳片の一例を示す断面図である。 符号説明 １−異形中空鋳型、２−水冷ジャケット ３−ピンチロール、４−加熱ヒーター ５−溶湯、６−溶解ルツボ、７−鋳片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−94555（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−91843（ＪＰ，Ａ) 特公 平１−59041（ＪＰ，Ｂ２) 特公 平１−30563（ＪＰ，Ｂ２)
Claims (1)
- 【請求項１】内面が幅方向に厚みの異なる異形断面であ
る鋳型に溶湯を挿入して該鋳型内で凝固させ、これを連
続的又は断続的に引き抜いて最終の断面形状と同じ板厚
比を有する鋳片をいったん鋳造し、次に該鋳片の厚板部
と薄板部を近似の圧下率で圧延することを特徴とする異
形条材の製造方法。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2267022A JP2544682B2 (ja) | 1990-10-04 | 1990-10-04 | 異形条材の製造方法 |
| US07/689,152 US5174363A (en) | 1990-10-04 | 1991-04-22 | Process for producing shape strips of metals |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2267022A JP2544682B2 (ja) | 1990-10-04 | 1990-10-04 | 異形条材の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04143001A JPH04143001A (ja) | 1992-05-18 |
| JP2544682B2 true JP2544682B2 (ja) | 1996-10-16 |
Family
ID=17438970
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2267022A Expired - Lifetime JP2544682B2 (ja) | 1990-10-04 | 1990-10-04 | 異形条材の製造方法 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5174363A (ja) |
| JP (1) | JP2544682B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FI972350A (fi) * | 1997-06-03 | 1998-12-04 | Jouko Janne | Kullan sulatuslaite |
| US5989306A (en) * | 1997-08-20 | 1999-11-23 | Aluminum Company Of America | Method of making a metal slab with a non-uniform cross-sectional shape and an associated integrally stiffened metal structure using spray casting |
| CN103042031B (zh) * | 2011-10-12 | 2016-06-08 | 云南大泽电极科技有限公司 | 铅合金板材的铸轧生产方法 |
| CN110000214A (zh) * | 2019-04-17 | 2019-07-12 | 河南永通铝业有限公司 | 高性能预拉伸铝板带制品的生产工艺 |
Family Cites Families (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS52908A (en) * | 1975-06-24 | 1977-01-06 | Isolite Insulating Prod | Refractory and adiadatic structure |
| JPS56117803A (en) * | 1980-02-19 | 1981-09-16 | Kawasaki Steel Corp | Roll forming method for rough shaped billet for h-beam shape sheet pile or the like |
| JPS5919765B2 (ja) * | 1980-10-21 | 1984-05-08 | 川崎製鉄株式会社 | Ｚ形鋼矢板用粗形鋼片の圧延方法 |
| CA1188481A (en) * | 1982-12-15 | 1985-06-11 | Atsumi Ohno | Continuous metal casting |
| JPS6064703A (ja) * | 1983-09-17 | 1985-04-13 | Hitachi Cable Ltd | 圧延による異形断面条の製造方法 |
| US4876874A (en) * | 1986-03-15 | 1989-10-31 | Nippon Steel Corporation | Method of hot rolling steel strip with deformed sections |
| JPS62227502A (ja) * | 1986-03-27 | 1987-10-06 | Nippon Steel Corp | Ｈ形鋼等ウエブとフランジを有する形鋼の製造方法 |
| JPS6430563A (en) * | 1987-07-28 | 1989-02-01 | Sato Raito Seiyaku Kk | Concentrated and dried juice of plum or watermelon and preparation thereof |
-
1990
- 1990-10-04 JP JP2267022A patent/JP2544682B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1991
- 1991-04-22 US US07/689,152 patent/US5174363A/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| US5174363A (en) | 1992-12-29 |
| JPH04143001A (ja) | 1992-05-18 |
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