JP2544260Y2 - 管状器官の拡張具 - Google Patents

管状器官の拡張具

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JP2544260Y2 JP3967391U JP3967391U JP2544260Y2 JP 2544260 Y2 JP2544260 Y2 JP 2544260Y2 JP 3967391 U JP3967391 U JP 3967391U JP 3967391 U JP3967391 U JP 3967391U JP 2544260 Y2 JP2544260 Y2 JP 2544260Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えば血管、尿管、胆
管、気管、食道などの人体の管状器官を拡張するための
管状器官の拡張具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】人体の管状器官の治療に際して、管状器
官を外科的に拡張させることが有効な場合がある。例え
ば、粥状動脈硬化症などにおいて、外科的な手段によっ
て血管の狭窄部を拡張する治療が行われている。又、腎
結石を衝撃派で破壊する治療においては、破壊後の石を
取り出すために尿管を拡張することもある。更に、小児
の気管支軟化症などにおいて、気管支が閉塞され、呼吸
障害を起こすことが知られており、このような場合にも
気管支を拡張させる治療が行われている。
【0003】このように管状器官を拡張する場合には、
かっては大がかりな外科的手段によって治療が行われて
いたが、最近では、管状器官内に、例えばステンレス、
形状記憶合金等からなる拡張具(ステント)を挿入し
て、管状器官内を強制的に拡張する方法が採用されつつ
ある。
【0004】例えば図8に示されるように、血管1を拡
張する場合には、血管1内にカテーテル2を挿入し、カ
テーテル2の先端部を血管1の狭窄部1aに配置する。
次にカテーテル2内に縮径した状態の形状記憶合金から
なるコイル3を挿入し、後方からプッシャ4で押し、カ
テーテル2から押し出して狭窄部1aに配置する。コイ
ル3は、体温によって暖められて拡径して図9に示すよ
うに狭窄部1aを拡張する。
【0005】このような方法による場合には、カテーテ
ルを通して拡張具を挿入するだけでよく、患部を切り開
く等の大がかりな手術を必要としないため、手術が容易
で患者に与える負担が少ないという利点を有している。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の拡張具においては、前記コイル3が丸線からなるた
め、血管1内において形状復帰するときの拡張力が弱い
という問題があった。
【0007】この問題を解消するために、前記コイル3
を平線により形成することが考えられるが、この場合に
は充分な拡張力が得られる反面、そのコイルの端面が有
する角部分により人体の管状器官の組織が傷付けられる
虞れがある。そこで前記コイル3を平線により形成する
場合には、人体の管状器官内に挿入したときに組織を傷
つけないようにするために、端部を玉状に丸く加工処理
する必要がある。
【0008】しかし、そのように端部を玉状に丸く加工
処理する場合には、つぎのような問題があった。
【0009】第一に、前記コイル3を平線により形成し
てその端部を玉状に丸く加工処理した場合には、端部の
玉部が大きくなり、前記カテーテル2の内部にこのコイ
ルを挿入することが困難になり、また人体の管状器官内
にかかるコイルよりなる拡張具を配置した場合には、管
状器官内の流路が狭められてしまうという問題があっ
た。
【0010】第二に、前記コイル3を例えばTiNi合
金などのぬれ性の悪い材料を用いて形成する場合には、
ぬれ性が悪いのでその端部にろう付けなどにより玉部を
形成することが困難であるという問題があった。その場
合、例えばプラズマ溶解等の高温処理により玉部を形成
することも考えられるが、高温処理であるため材料の組
織変化に起因する脆化が避けられず、また製造コストの
面からも実用に適さないという問題があった。
【0011】したがって、この考案の第一の目的は、管
状器官の拡張具を平線で形成して充分な拡張力を得るよ
うにする場合に、その端部を丸い玉状に形成しても特に
不都合なくカテーテル内に挿入でき、かつ管状器官内流
路を狭めることのない管状器官の拡張具を提供すること
にある。
【0012】また、この考案の第二の目的は、管状器官
の拡張具にぬれ性の悪い材料を用いる場合であっても、
高温処理等の必要がなく低コストに拡張具の端部に玉部
を形成することができる管状器官の拡張具を提供するこ
とにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記第一の目的を達成す
るため、本考案によれば、人体の管状器官内に縮小させ
た状態で挿入して、形状復帰させることにより管状器官
を拡張させる管状器官の拡張具において、平線をコイル
状にして形成され、その平線の端部近傍がテーパ状に幅
狭に形成されると共に、端部が玉状にされてなる管状器
官の拡張具が提供される。
【0014】また、上記第二の目的を達成するため、本
考案によれば、人体の管状器官内に縮小させた状態で挿
入して、形状復帰させることにより管状器官を拡張させ
る管状器官の拡張具において、全体をコイル状にして形
成され、端部にぬれ性の良好な金属コイルが取り付けら
れ、その金属コイルに対してろう付けが施されて、端部
が玉状に形成されてなる管状器官の拡張具が提供され
る。
【0015】更に、本考案の好ましい態様によれば、形
状記憶合金よりなる管状器官の拡張具が提供される。
【0016】
【作用】したがって、この出願の第一の考案の管状器官
の拡張具によれば、拡張具を形成する平線の端部近傍が
テーパ状に幅狭に形成されるので、かかる端部を玉状に
しても端部が過剰に大きくなることはない。このよう
に、端部を玉状に形成することにより、人体の管状器官
の組織を傷付ける虞れがなくなり、また、回収時に端部
を鉗子等でつまみやすいという利点が得られる。
【0017】また、この出願の第二の考案の管状器官の
拡張具によれば、拡張具を構成するコイルの端部にぬれ
性の良好な金属コイルを取り付け、その金属コイルに対
してろう付けが施されるので、特に高温等を用いなくて
もろう付けにより拡張具の端部に容易に玉部を形成する
ことができる。したがって、拡張具を形状記憶合金など
のぬれ性の悪い材料で形成した場合であっても、高温処
理等の必要がなく低コストに拡張具の端部に玉部を形成
することができる。
【0018】
【実施例】以下、この出願の第一の考案及び第二の考案
の実施例を図面に基づいて説明する。
【0019】図1、2はこの出願の第一の考案の一実施
例の拡張具10を示す。この拡張具10は、図2に示さ
れるような平線11をコイル状に巻回して形成され、そ
の端部近傍にはテーパ部12が設けられ、その先端部に
玉部13が設けられている。この玉部13は、例えば樹
脂等のコ−ティング又はろう付け等の手段により形成す
ることができる。このように、端部近傍をテーパ部12
にして、その先端部に玉部13を形成したので、玉部1
3は、それほど大きくならず、管状器官の流路を狭めて
しまうことがなく、また、玉部13の基部がテーパ部1
2をなしてくびれているので、回収時に鉗子等でつかみ
やすくなる。
【0020】図3〜図5は、この出願の第二の考案の一
実施例の拡張具20の端部を示す。図3に示されるよう
に、TiNi合金等のぬれ性の不良な材料を用いた平線
よりなる拡張具20の端部には、切欠き部21がその幅
方向両側に設けられ、図4に示されるように、その切欠
き部21に対して例えばSUS等のぬれ性が良好な材料
を用いたコイル22が巻回される。図5に示されるよう
に、前記コイル22の部分に対して銀ろう23によるろ
う付けが施され、その結果前記拡張具20の端部には玉
部24がろう付けにより形成されることとなる。このよ
うに、ぬれ性の不良な材料を用いても、ろう付けにより
端部に玉部24を形成することが可能となる。
【0021】図6及び図7は、この出願の第二の考案の
他の実施例の拡張部材25の端部を示す。図6に示され
るように、この実施例ではTiNi合金等のぬれ性の不
良な材料を用いた平線をコイルにしてなる拡張具25の
端部には、拡張具25を形成するコイル間に、例えばS
US等のぬれ性の良好な材料を用いたコイル26が介装
される。図7に示されるようにこの実施例においても、
コイル26がぬれ性が良好であることから、そのコイル
26を介して拡張具25端部には銀ろう等により容易に
ろう付けすることができ、ろう付けにより玉部27を形
成することができる。この実施例は拡張具25が非常に
細い線で形成され、その端部に溝、切欠等を設けること
が困難である場合、例えば拡張具がダブルコイルで形成
されているような場合に、特に有効に適用されるもので
ある。なお、この考案は、ダブルコイルで構成された血
管の閉塞具にも適用することができる。
【0022】以上の各実施例においては、得られた拡張
具10、20、25端部の玉部を公知の手段によって研
磨することにより、人体の管状器官の拡張具として有効
に使用することのできる拡張具を得ることができる。
【0023】なお、この出願の第二の発明の実施例は、
以上の図3から図7に示されるものに限られるものでは
なく、例えば拡張具としては平線のみならず丸線を用い
ることもできる。また、拡張具の端部にぬれ性の良好な
金属コイルを取り付ける態様としては、拡張具の端部に
切欠きを設けるだけでなく、孔部を設けてかかる孔部に
前記ぬれ性の良好な金属コイルを取り付けることがで
き、更に拡張具の端部を予め玉状に加工しておき、その
玉状に加工された端部に対して前記金属コイルを巻き付
けて更にろう付けすることもできる。
【0024】更に、この出願の第二の発明は、拡張具と
して形状記憶合金を用いる場合に最も有効であり、ま
た、この出願の第一の発明は、拡張具としてステンレス
等を用いる場合にも適用することができる。
【0025】
【考案の効果】以上のように、この出願の第一の発明の
管状器官の拡張具によれば、拡張具が平線をコイル状に
して形成され、その平線の端部近傍がテーパ状に幅狭に
形成されると共に端部が玉状にされてなるので、拡張具
に充分な拡張力を与えることができ、かつ、その拡張具
の端部が玉状にされているので、人体管状器官内側を傷
つけることが有効に防止され、回収時に鉗子等でつかみ
やすくなる。また、そのように玉状にされる拡張具の端
部近傍がテーパ状にされていることから、玉状の端部に
よって拡張部材をカテーテル内に挿入することが困難に
なる、あるいは玉状の端部が管状器官内の流路を狭める
等の不都合も有効に解消される。
【0026】また、この出願の第二の発明の管状器官の
拡張具によれば、拡張具の端部にぬれ性の良好な金属コ
イルを取り付け、その金属コイルに対してろう付けが施
されるようにしたので、例えばTiNi合金等のぬれ性
が不良な金属によって拡張具を形成する場合であって
も、特にプラズマ溶解等の高温処理をする必要はなく、
その端部をろう付けにより容易に玉状にすることがで
き、管状器官の組織を傷つけることを有効に防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の第一の考案の一実施例の拡張具の側
面図である。
【図2】図1に示す拡張具を展開した状態を示す平面図
である。
【図3】この出願の第二の発明の一実施例の説明図であ
る。
【図4】図3に示す実施例の他の説明図である。
【図5】図3に示す実施例の拡張具にろう付けにより玉
部を形成した状態を示す説明図である。
【図6】この出願の第二の発明の他の実施例の拡張具の
説明図である。
【図7】図6に示す実施例の他の説明図である。
【図8】従来の拡張具の使用態様を示す断面図である。
【図9】同拡張具によって血管を拡張した状態を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 管状器官 10、20、25 拡張具 11 平線 12 テーパ部 13 玉部 22、26 ぬれ性の良好な金属コイル 24、27 玉部

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人体の管状器官内に縮小させた状態で挿
    入して、形状復帰させることにより管状器官を拡張させ
    る管状器官の拡張具において、平線をコイル状にして形
    成され、その平線の端部近傍がテーパ状に幅狭に形成さ
    れると共に、端部が玉状にされていることを特徴とする
    管状器官の拡張具。
  2. 【請求項2】 人体の管状器官内に縮小させた状態で挿
    入して、形状復帰させることにより管状器官を拡張させ
    る管状器官の拡張具において、全体をコイル状にして形
    成され、端部にぬれ性の良好な金属コイルが取り付けら
    れ、その金属コイルに対してろう付けが施されて、端部
    が玉状に形成されていることを特徴とする管状器官の拡
    張具。
  3. 【請求項3】 形状記憶合金よりなる請求項1又は2に
    記載の管状器官の拡張具。
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