JP2543955B2 - ピペラジン誘導体を含有する中枢性筋弛緩剤 - Google Patents

ピペラジン誘導体を含有する中枢性筋弛緩剤

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JP2543955B2 JP63160177A JP16017788A JP2543955B2 JP 2543955 B2 JP2543955 B2 JP 2543955B2 JP 63160177 A JP63160177 A JP 63160177A JP 16017788 A JP16017788 A JP 16017788A JP 2543955 B2 JP2543955 B2 JP 2543955B2
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宜芳 岩田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は後記一般式(I)で表されるピペラジン誘導
体を有効成分とする中枢性筋弛緩剤に関する。
〔従来の技術〕
脳卒中等の脳循環障害の後遺症、あるいは頭部外傷の
後遺症として、しばしば筋の強硬又は痙縮を発症し、リ
ハビリテーシヨンを困難にしている。このために、これ
らの筋強硬又は痙縮を緩解する、眠気を伴なわない中枢
性筋弛緩剤の開発が望まれている。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者らは、このような目的に沿つた化学物質の探
索過程の中から、一般式(I)を有するピペラジン誘導
体が強い中枢性筋弛緩作用をもつことを発見し、中枢性
筋弛緩剤として有用であることを確認して本発明を完成
するに至つた。
〔発明の構成〕
本発明の新規は中枢性筋弛緩剤は 一般式 (式中、R1は水素原子、低級アルキル基、置換基を有し
てもよいアリール基又は置換基を有してもよいベンジル
基を示し、R2は置換基を有していてもよいベンジル基、
カルボキシメチル基、低級アルコキシカルボニルメチル
基、置換基を有してもよいカルバモイルメチル基を示
す。) で表されるピペラジン誘導体又はその薬理上許容される
塩を有効成分とする。
本発明において用いられる前記一般式(I)を有する
化合物において、好適にはR1は水素原子;メチル、エチ
ル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブ
チル、tert−ブチルのような直鎖状若しくは有枝鎖状の
炭素数1乃至4個を有するアルキル基;芳香環にメチ
ル、エチル、n−プロピル、イソプロピルのような炭素
数1乃至3個を有するアルキル基、メトキシ、エトキ
シ、n−プロポキシ、イソプロポキシのような炭素数1
乃至3個を有するアルコキシ基;フツ素、塩素、臭素の
ようなハロゲン原子;ニトロ基、アミノ基またはアセチ
ルアミノ、プロピオニルアミノのような低級脂肪族アシ
ルアミノ基を有するか有しないフエニルなどのアリール
基;前記アリール基の置換分と同一の置換基を有するか
有しないベンジル基を示す。
R2は前記R1のアリール基の置換基と同一の置換基を有
するか有しないベンジル基;カルボキシメチル基;メト
キシカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチル、n
−プロポキシカルボニルメチル、イソプロポキシカルボ
ニルメチル、n−ブトキシカルボニルメチル、イソブト
キシカルボニルメチル、tert−ブトキシカルボニルメチ
ルのような直鎖状若しくは有枝鎖状の炭素数1乃至4個
のアルコキシ部分を有するアルコキシカルボニルメチル
基、カルバモイルメチル基;メチルカルバモイルメチ
ル、エチルカルバモイルメチル、n−プロピルカルバモ
イルメチル、イソプロピルカルバモイルメチル、n−ブ
チルカルバモイルメチル、イソブチルカルバモイルメチ
ル、ジメチルカルバモイルメチル、ジエチルカルバモイ
ルメチル、ジピロピルカルバモイルメチル、ジ−イソプ
ロピルカルバモイルメチル、ジブチルカルバモイルメチ
ル、ジ−イソブチルカルバモイルメチルのような直鎖状
若しくは有枝鎖状の炭素数1乃至4個のアルキル基で置
換されたカルバモイルメチル基を示す。
さらに一般式(I)を有するピペラジン誘導体の好適
化合物として以下の化合物を例示することが出来る。
(1) 3,5−ジオキソピペラジン−1−酢酸 (2) 3,5−ジオキソピペラジン−1−酢酸アミド (3) 1−ベンジル−3,5−ジオキソピペラジン 前記一般式(I)で表わされるピペラジン誘導体の薬
理上薬理される塩としては、例えばカルボン酸金属塩で
あるナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カル
シウム塩のようなアルカリ金属およびアルカリ土類金属
の塩、アルミニウム塩などがあげられ、アミンの酸付加
塩である塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩のような鉱酸
塩、シュウ塩酸、乳酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン
酸塩、ベンゼンスルホン酸塩のような有機酸塩などがあ
げることが出来る。
本発明の有効成分である一般式(I)を有するピペラ
ジン誘導体は、文献記載の方法に従つて製造される。例
えば化合物(1)は参考例に記載したように、ニトリロ
トリ酢酸とカルバミン酸エステルとの反応によつて合成
することができ、化合物(2)はChem.Abst.14,3664
2(1920)に記載されている方法に従つて製造すること
ができる。
〔発明の効果〕
本発明の前記一般式(I)を有する化合物は、薬理試
験および毒性試験によれば、優れた中枢性筋弛緩作用を
示し、しかも毒性の低い化合物であるが、以下にそれら
の試験について具体的に説明する。
1.除脳固縮緩解作用(ラツト) 方法:ラツトをハロセン麻酔下に脳定位固定装置(SR−
5、成茂)上に固定した上、中脳網様体(AP:0,L:±1.
5,H:−3.0)に、直径0.7mmで先端1mm以外を絶縁した電
極をPellegrinoらの脳地図〔L.J.Pellegrino,A.S.Pelle
grino and A.J.Cushman:A Stereotaxic Atlas of the R
at Brain,Plenum Press,New York and London(196
7)〕に従つて両側性に挿入した。この電極を介してリ
ージョン ジエネレーター(グラス社製、LM4A)から高
周波(100kHz、10〜20mA)の電流を2〜3分間流し、こ
の部位を電気的に焼灼した。
なお、この時の不関電極として頭皮内膜にクリツプを
はさんで用いた。その後直ちに動物を脳定位固定装置か
らはずし、十二指腸内にポリエチレン製カニューレ(F
r.)を挿入し、接着剤で固定した。これらの手術が終了
したのち、直ちにハロセン麻酔を停止し、1.5時間経過
して動物が麻酔から覚醒するのを待つて、自家製の後肢
固定装置上に固定した。動物の両側後肢足首前部の付根
を固定したうえ、両側足蹠部を1分間に6秒間、4mmの
長さだけ押し、その際生ずる反発力をFDピツク・アツプ
(日本光電)を介してポリグラフ上に描記した。
被検化合物を0.5%CMC溶液に懸濁し、予め挿入してお
いたカニューレを介して胃内(p.o.)または静脈内(i.
v.)に投与した。
成績:成績を第1表にまとめた。
即ち、化合物(1)および(3)はいずれもラツト除
脳固縮を緩解させるが、とりわけ化合物(3)は脳循環
障害等の後遺症治療剤として既に臨床上用いられている
塩酸エピリゾンと同等又はそれ以上にヒトの痙縮モデル
と云われるラツト除脳固縮を緩解させることが明らかに
された。
2.急性毒性 化合物(1)および(3)を0.5%CMC溶液に懸濁し、
300mg/kgを5匹のDDY系雄性成熟マウス(体重20〜25g)
に腹腔内投与し、5日間の観察を行つたが、全例生存し
た。
また化合物(1)を50mg/kg静注して30分後にチオペ
ンタール・ナトリウム30mg/kg静注したところ、麻酔持
続時間は有意に延長されなかつた。一方、塩酸エピリゾ
ン(100mg/kg,p.o.)投与後5−15分でしらべたチオペ
ンタール・ナトリウムによる麻酔持続時間は有意に延長
され、アフロクアロン(30mg/kg,p.o.)投与後、1時間
で検討した同じ麻酔持続時間も有意に延長された。
以上説明したように、前記一般式(I)を有する化合
物は、眠気を誘発することなく、極めて低毒性で且つ中
枢性筋弛緩作用を有し、経口投与または腹腔内投与法に
よつてもすみやかに吸収されて、作用を発現するに至る
ものである。上記の動物実験から、臨床的には経口投与
が可能であるが、特に中枢性筋弛緩剤として、脳卒中後
遺症および頭部外傷性後遺症に有用である。さらにま
た、痙性脊髄麻酔、頚部脊椎症術後後遺症(脳脊髄腫瘍
含む)、外傷後遺症(脊髄損傷、頭部外傷)、筋萎縮性
側索硬化症、脳性小児麻痺、脊髄小脳変性症、脊髄血管
障害、スモン(SMON)、潜水病、その他の脳脊髄疾患に
よる痙性麻痺および全身こむら返り病ならびに肩こり等
の筋緊張亢進に有用である。その形態としては、例えば
錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロツプ剤などによ
る経口投与方法、注射剤、坐剤などによる非経口投与法
があげられる。これらの各種製剤は、常法に従つて目的
に応じて主薬に賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、矯味
など医薬の製剤技術分野において通常使用しうる既知の
補助剤を用いて製剤化することができる。その使用量は
症状、年令、体重等によつて異なるが、経口投与の場
合、通像は成人に対し、1回5mg乃至50mgを1日1乃至
3回投与することができる。
次に参考例および製剤例をあげてさらに具体的に説明
する。
参考例 3,5−ジオキソピペラジン−1−酢酸 ニトリロトリ酢酸50.0g(0.26モル)に、カルバミン
酸エチル100.0g(1.12モル)を加え、155〜165℃にて6
時間撹拌した後、放冷し、水400mlを加えて2日間冷蔵
庫(5℃)中に放置した。析出結晶を取し、水洗後、
ジオキサン−エタロール混液から再結晶して、融点168
〜170℃を示す無色粉末晶の目的物20.1g(44.9%)を得
た。
核磁気共鳴スペクトル(DMSO−d6)δppm: 3.47(2H 2,s)、3.36(2H,s)、10.83〜11.50(1H,
b) 製剤例1 錠剤 3,5−ジオキソピペラジン−1−酢酸 10.0mg トウモロコシ澱粉 25.0 乳糖 83.3 HPC(日本曹達製造) 1.2 ステアリン酸マグネシウム 0.5 計120 mg 上記の処方のものを通常の製剤操作により、1錠120m
gの錠剤とした。
製剤例2 カプセル剤 1−ベンジル−3,5−ジオキソピペラジン 10.0mg 乳糖 168.6 トウモロコシ澱粉 100.0 ステアリ酸マグネシウム 1.4 計280 mg 上記の処方の分を混合し、60メツシユのふるいを通し
た後、この粉末280mgを3号ゼラチンカプセルに入れ、
カプセル剤とした。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、R1は水素原子、低級アルキル基、置換基を有し
    てもよいアリール基又は置換基を有してもよいベンジル
    基を示し、R2は置換基を有していてもよいベンジル基、
    カルボキシメチル基、低級アルコキシカルボニルメチル
    基、置換基を有してもよいカルバモイルメチル基を示
    す。) で表わされるピペラジン誘導体又はその薬理上許容され
    る塩を含有する中枢性筋弛緩剤。
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