JP2541547Y2 - 粒子分散型表示素子 - Google Patents

粒子分散型表示素子

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JP2541547Y2
JP2541547Y2 JP600691U JP600691U JP2541547Y2 JP 2541547 Y2 JP2541547 Y2 JP 2541547Y2 JP 600691 U JP600691 U JP 600691U JP 600691 U JP600691 U JP 600691U JP 2541547 Y2 JP2541547 Y2 JP 2541547Y2
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cell
dispersed particles
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JP600691U
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靖文 柴田
和夫 戸島
有光 臼杵
一久 矢野
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Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
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Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は自動車のフロントガラス
やリヤガラスにサンシェードあるいは調光ウインドとし
て組み込んだり、電気部品として用いられる透過および
反射型表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の表示素子としては、電気
泳動表示素子の報告例が若干ある。電気泳動表示素子
は、透明電極を有する一対のガラス基板の間で形成され
るセル中に、絶縁液体からなる分散媒中に粒子を分散さ
せた分散液層を封入したものであって、分散媒中の粒子
が表面電荷を持つことを利用して、電気泳動によって粒
子を移動させて信号を可視化するものである。
【0003】その他の表示素子としては、実開平2−7
8930号公報に開示されたように、ウインズロ効果を
示す懸濁液をセル中に封入したものがある。ウインズロ
効果とは、絶縁性の分散媒と固体粒子からなる分散粒子
を混合した懸濁液において、外部電界によって分散粒子
が配列し粘度が著しく増加する現象をいう。ウインズロ
効果のメカニズムは、分散媒中の分散粒子が電界によっ
て誘電分極を生じ、電界の方向に鎖状に並び、電極板を
力学的に結びつける現象である。この結果、懸濁液の光
透過率も向上することとなる。
【0004】ウインズロ効果を利用した一般的な粒子分
散型表示素子の作動について、図3および図4に基づい
て説明する。図4に示したように、一対の透明基板1a
および1bが相対向するように配置され、それぞれの基
板1aおよび1bの相対向する面には透明電極層2aお
よび2bが設けられている。透明電極層2aおよび2b
の上にはさらにSiO2からなる絶縁層3aおよび3b
がコーティングされている。基板1aおよび1bの間で
セルを形成すべく基板1a および1b の周縁部内面には
スペーサ4が固着されている。分散液は分散媒6に分散
粒子5を分散させウインズロ効果を示すものであり、基
板1a および1b の間に形成されるセル中に注入されて
分散液層が形成される。
【0005】電極2a、2b間に電圧を印加しないと
き、図4に示したように、透明分散媒6中に分散しいて
る分散粒子5は粒子表面の電荷のため互いに反発し合い
ランダムに分散する。そのため、入射光は分散粒子5に
より吸収ないし散乱され、表示素子は光の遮断状態とな
り、着色表示がされる。
【0006】電極2a、2b間に電圧を印加すると、図
3に示すように、分散粒子5は外部からの電界の影響を
受け分極状態となる。そして分極した分散粒子5は相互
に静電引力が加わり、電界の方向に鎖状に配列される。
そのため、入射光は分散粒子5の配列の間を透過するの
で、セルは光の透過状態となり、透明の表示が行なわれ
る。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このウ
インズロ効果を利用した粒子分散型表示素子において
は、電極2a、2b間に電圧を印加すると、分極した分
散粒子5は相互に静電引力が加わり、電界の方向に鎖状
に配列されるのであるが、その配列位置や配列数はセル
の中で一様に形成されるのであって、光の透過状態に対
して必ずしも好適なものではない。そのため、光の透過
状態におけるセル中の光の透過率は60%程度であっ
て、満足すべきものではない。
【0008】本考案は、ウインズロ効果を利用した粒子
分散型表示素子が、光の透過状態における透過率に劣る
という前記のごとき問題点を解決するためになされたも
のであって、分散粒子の配列状態を光の透過状態に対し
て好適なものとし、粒子分散型表示素子の光の透過状態
でのセル中の光の透過率を向上させることを課題とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案の透過型表示素子
は、相対向して配置された透明基板と、前記基板の相対
向する面に形成された少なくとも一方は光透過性材料か
らなる電極層と、前記基板の間にセルを形成すべく前記
基板の周縁部に固着されたスペーサと、前記セル中に封
入されウインズロ効果を示す分散媒および分散粒子から
なる懸濁液とからなり、前記電極層は前記セル側に突出
部を有することを要旨とする。
【0010】本考案の粒子分散型表示素子に用いられる
透明基板は、ガラス基板であっても樹脂基板であっても
良い。また、この透明基板は透光性を有するものであれ
ば少々着色してあっても良い。
【0011】透明電極の材料としては、種々の透明導電
材料を用いることができるが、通常ITO (インジウム
−チン−オキサイド) 、二酸化錫等が用いられる。この
透明電極の形成方法は、種々の蒸着法、またはスパッタ
リング、スプレイ−焼成法とすることができる。なお、
基板の両側に透明電極層を形成した場合は透過型表示素
子となるが、一方の基板のみ透明電極層としもう一方を
アルミ等の不透明の金属膜とした場合は、反射型表示素
子となる。
【0012】透明電極層のセル側に設けられる突出部の
形成は、例えば図5に示すように、ITO2を蒸着した
基板1を穴9の開いたフィルム10で覆いその上からさ
らにITO2を蒸着し穴の開いた部分からITOを盛り
上げて突出部8を形成する方法、あるいは図6に示すよ
うに、基板1の上にビーズ11を撒いてその上からIT
Oを蒸着する方法を用いる。また、この突出部は2つの
透明電極層の対象となる位置に対向するように設けるこ
とが好ましい。なお、SiO2絶縁層は、突出部を形成
したITOの上から蒸着される。
【0013】スペーサは透明基板の周縁部に介在して、
透明基板を所定の間隔に保つことによりセルを形成し、
分散媒および分散粒子をセルの中に封入する。。
【0014】分散媒は、例えば酢酸パラクレジル、ジイ
ソデシルフタレート、ジトリデシルフタレートとnドデ
カンを混合したもの等を用いることができる。また、分
散媒は、偏光性物質からなる粒子を分散させた液状体と
して前記間隙に、その形状に沿って封入されたものや、
分散媒と偏光物質からなる粒子とをマイクロカプセルに
封じ込めたものを、断面が前記間隙の形状をもつ透明樹
脂層内に分散させたものや、分散媒と偏光性物質からな
る粒子とよりなる液滴を、断面が前記間隙の形状をもつ
透明樹脂層内に封じ込めたものを用いることができる。
【0015】偏光性物質からなる粒子は、分散媒中に分
散され使用される針状、板状等の結晶粒子で、例えばジ
ヒドロシンコニジン硫酸塩の過ヨウ化物、キニン硫酸塩
の過ヨウ化物(ヘラバタイト)等が使用できる。この偏
光物質からなる粒子は、透明基板に形成されている透明
電極への電圧の印加および解除により配向したりランダ
ム状になるのを可能にしている。すなわち透明電極に電
圧が印加されると偏光物質からなる粒子が透明基板に対
して垂直方向に配向して入射光(可視光線の一部)を透
過させる。そしてこの粒子分散型表示素子が透明になり
明るくなる。透明電極への電圧の印加を止めると、偏光
物質からなる粒子は、ランダム状に分散し入射光(可視
光の一部)が吸収され調光素子は暗くなる。
【0016】それぞれに共通した性質として、分散粒子
はポーラスなこと(比表面積が大)、僅かに導電性(抵
抗率105〜109Ω・cm)であることなどであり、分
散媒は導電率が高いことなどである。さらにもう一つ望
ましい条件は、分散粒子が沈降、凝集しないで安定に分
散状態にあるために、分散粒子と分散媒とは非常に近い
比重を持っていることである。
【0017】
【作用】電圧を印加しないとき、分散媒中に分散しいて
る分散粒子は粒子表面の電荷のため互いに反発し合いラ
ンダムに分散する。そのため、入射光は分散粒子により
吸収ないし散乱され、表示素子は光の遮断状態となり、
着色表示がされる。
【0018】電極間に電圧を印加すると、分散粒子は外
部からの電界の影響を受け分極状態となる。そして分極
した分散粒子は相互に静電引力が加わり、電界の方向に
鎖状に配列される。その際、透明電極層に相対向するよ
うに設けられた突出部を結ぶラインには、その周囲より
も高い電界が形成されるので、そのラインに分散粒子が
集中して配列する。そのため、入射光は突出部のある特
定ラインに集中して配列した分散粒子の配列の間を透過
するので、光の透過状態における表示素子の光の透過率
が向上する。
【0019】
【実施例】本考案の実施例を以下図面に従って説明す
る。図1に本考案の粒子分散型表示素子の一実施例の電
圧を印加した状態の断面図、図2は本考案の粒子分散型
表示素子の一実施例の電圧を印加しない状態の断面図を
示す。
【0020】透明基板1aおよび1bはガラス製であっ
て、その間にセルが形成されるように所望の間隙を設け
て、相対向するように配置されている。それぞれの透明
基板1aおよび1bの相対向する面には、ITO等から
なる透明電極層2aおよび2bが形成されている。
【0021】さらに、透明電極層2aおよび2bには、
図5に示すように、穴9の開いたフィルム10で覆いそ
の上からさらにITOを蒸着し穴の開いた部分からIT
Oを盛り上げて突出部8を形成した。この突出部8を形
成した透明電極層2aおよび2bの上には、SiO2
縁層3aおよび3bが蒸着により形成されている。
【0022】透明基板1aおよび1bの周縁部内面には
基板の間でセルを形成すべく、100μm のPETフィ
ルムからなるスペーサ4が固着され、このスペーサ4は
さらにシール部によって密封されている。セルは分散粒
子の沈降や凝集を防止するために、メッシュ7で細かく
仕切られている。
【0023】セルの中に注入される分散液は透明分散媒
6および分散粒子5からなる。分散媒6にはジトリデシ
ルフタレート3に対してnドデカン2を混合したものを
用い、分散粒子5にはヘラバタイトを用いた。
【0024】次に本実施例の粒子分散型表示素子の作動
について説明する。電極2aおよび2bに電圧を印加し
ない状態においては、図2に示したように、分散粒子5
は分散媒6中にランダムに存在するので、入射光は分散
粒子5により吸収ないし散乱される。そのため表示素子
は光の遮断状態となり、着色表示がされる。
【0025】電極2aおよび2b間に電圧 (100V、
50Hz)を印加すると、分散粒子5は外部からの電界の
影響を受け分極状態となる。そして分極した分散粒子5
は相互に静電引力が加わり、図1に示したように、電界
の方向に鎖状に配列される。その際、透明電極層2aお
よび2bに相対向するように設けられた突出部8を結ぶ
ラインには、その周囲よりも高い電界が形成されるの
で、そのラインに分散粒子5が集中して配列する。その
ため、入射光は突出部8のある特定ラインに集中して配
列した分散粒子5の配列の間を透過するので、光の透過
状態におけるセル中の光の透過率が向上する。
【0026】本実施例装置において、電極2aおよび2
b間に電圧 (100V、50Hz)を印加し、光の透過状
態にした場合のセル中の光の透過率を測定したところ、
70%の透過率が得られ、本発明の効果を確認すること
ができた。
【0027】
【考案の効果】本考案の粒子分散型表示素子は以上説明
したように、2枚の透明電極層を有する透明基板によっ
て構成されるセルの中にウインズロ効果を有する分散媒
と分散粒子からなる懸濁液を封入すると共に、透明電極
層にはセル側に突出部を形成したものであって、電極間
に電圧を印加すると、分極した分散粒子は相互に静電引
力が加わり、電界の方向に鎖状に配列されるが、その際
に透明電極層に相対向するように設けられた突出部を結
ぶラインには、その周囲よりも高い電界が形成されるの
で、そのラインに分散粒子が集中して配列する。その結
果、入射光は突出部のある特定ラインに集中して配列し
た分散粒子の配列の間を透過するので、光の透過状態に
おけるセル中の光の透過率が向上する。また、突出部の
形成によって電圧が周囲より高くなるので分散粒子の配
列が速くなり、応答速度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の粒子分散型表示素子の一実施例の電圧
を印加した状態の断面図である。
【図2】本考案の粒子分散型表示素子の一実施例の電圧
を印加しない状態の断面図である。
【図3】従来の粒子分散型表示素子の電圧を印加した状
態の断面図である。
【図4】従来の粒子分散型表示素子の電圧を印加しない
状態の断面図である。
【図5】突出部の形成方法を説明するための側面図であ
る。
【図6】突出部の形成方法を説明するための側面図であ
る。
【符号の説明】 1aおよび1b 基板 2aおよび2b
透明電極層 3aおよび3b 絶縁層 4 スペーサ 5 分散粒子 6 分散媒 7 メッシュ 8 突出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 臼杵 有光 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)考案者 矢野 一久 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1 株式会社豊田中央研究所内

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対向して配置された透明基板と、前記
    基板の相対向する面に形成された少なくとも一方は光透
    過性材料からなる電極層と、前記基板の間にセルを形成
    すべく前記基板の周縁部に固着されたスペーサと、前記
    セル中に封入されウインズロ効果を示す分散媒および分
    散粒子からなる懸濁液とからなり、前記電極層は前記セ
    ル側に突出部を有することを特徴とする粒子分散型表示
    素子。
JP600691U 1991-02-14 1991-02-14 粒子分散型表示素子 Expired - Lifetime JP2541547Y2 (ja)

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JPH04104632U JPH04104632U (ja) 1992-09-09
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