JP2005265921A - 表示装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】微粒子を用いた横電界方式の表示装置の場合、電極相互の間で電気的短絡が発生しやすく生産性が悪い、という課題があった。
【解決手段】上側基板1および下側基板2は、スペーサ(図示せず)を介して対向して配置されており、これらの上側基板1と下側基板2との間に形成された空気層9には負に帯電させた複数の着色粒子6が充填されている。下側基板2に形成された第1電極3と第2電極4は、絶縁層を介して互いに異なった層に形成されているので電気的短絡が生じることはなく高信頼性の表示装置を実現することができる。また、この時に形成する絶縁層、及び電極表層に設けた絶縁層の帯電特性、微小凹凸により、さらに駆動電圧の低減を実現できる表示装置を得ることができる。
【選択図】図1
【解決手段】上側基板1および下側基板2は、スペーサ(図示せず)を介して対向して配置されており、これらの上側基板1と下側基板2との間に形成された空気層9には負に帯電させた複数の着色粒子6が充填されている。下側基板2に形成された第1電極3と第2電極4は、絶縁層を介して互いに異なった層に形成されているので電気的短絡が生じることはなく高信頼性の表示装置を実現することができる。また、この時に形成する絶縁層、及び電極表層に設けた絶縁層の帯電特性、微小凹凸により、さらに駆動電圧の低減を実現できる表示装置を得ることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、画像を表示する表示装置に関し、特に気相中の微細な粒子が電極間を移動することにより画像表示を行う、薄型で超低消費電力の表示装置及びその製造方法に関する。
近年、対向する一対の基板間に充填された液相中において電気泳動粒子が電極間を移動することによって画像表示を行う電気泳動表示装置が提案されている。このような電気泳動表示装置は、微細な粒子を用いて表示を行うため、薄型で、しかもフレキシブルな構造にすることが可能である。
しかしながら、前述したような電気泳動表示装置の場合、電気泳動粒子が液相中を移動するときの液体の抵抗が大きいために応答が遅いという問題があった。そこで、応答速度の向上を図るべく、対向する一対の基板間に設けられた気相中で粒子を移動させることにより画像表示を行う表示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような表示装置の場合、粒子は気相中を移動することになるため、電気泳動表示装置の場合と比べて応答を速くすることができる。現状では電気泳動表示装置における粒子の応答速度が100msec程度であるのに対して、気相中を粒子が移動する表示装置における粒子の応答速度が1msec以下である。
前述したように、気相中で粒子を移動させて画像表示を行う表示装置としては、例えば特許文献1に開示されているものがある。図12は、特許文献1に示されている従来の表示装置の構成を示す図である。この従来の表示装置は、透明基板101及び対向基板102の間に、色及び帯電特性の異なる2種類の粒子を封入し、極性の異なる2種類の電極から粒子に電界を与えて粒子を飛翔移動させて画像表示する可逆画像表示板である。
以上のように構成された従来の表示装置において、極性の異なる2種類の電極103及び104が対向基板102の透明基板101と対向する側に具備されている。
図12に示すように、クーロン力によって正帯電粒子106は表示電極103に飛翔移動し、負帯電粒子105は対向電極104に飛翔移動する。この場合、透明基板101側から見る表示面は正帯電粒子106の色に見える。
次に、電源の極性を切り替えて、表示電極103が正極、対向電極104が負極となるように電圧を印加すると、クーロン力によって負帯電粒子105は表示電極103に飛翔移動し、正帯電粒子106は対向電極104に飛翔移動する。この場合、透明基板101側から見る表示面は負帯電粒子105の色に見える。
このように、電源の極性を反転させることにより、可逆的に色を変化させることができる。例えば、負帯電粒子105を白色、正帯電粒子106を黒色とすると、表示は白色と黒色間の可逆表示になるわけである。各粒子は電極に鏡像力により貼り付いた状態にあるので、電源を切った後も表示画像は長期に保持され、メモリ性がよい。
この従来例のように、極性の異なる2種類の電極である表示電極103及び対向電極104はいずれもが対向基板102の透明基板101と対向する側に具備されているため、表示電極103は不透明な電極でもよく、銅、アルミニウム等の安価で、かつ抵抗の低い金属電極が使用できるという利点がある。
また、粒子が同一基板平面上を平行移動する同様の構造が特許文献2にも開示されている。
特開2003−222911号公報
特開2002−311461号公報
しかしながら、前述したような従来の表示装置の場合、表示電極103と対向電極104とを同一基板に作製する工程は非常に複雑であり、電極相互の間で電気的短絡が発生しやすく生産性が悪いという問題があった。
また、カラー表示を行うためには、液晶等と同じくカラーフィルターを用いる構成が知られているが、反射率が大幅に下がって暗くなる、という課題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされてものであり、その目的は、気相中で粒子をスムーズに移動させることによって、駆動電圧の低減化を図ることができ、しかも生産性の高い表示装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、メモリ性があって超低消費電力が実現でき、かつ良好なカラー動画表示を行うことができる表示装置を提供することにある。
前述したような課題を解決するために、本発明に係る表示装置は、少なくとも一方が透明である対向する一対の基板と、前記一対の基板間の気相中に内在される少なくとも一種類の粒子群と、前記一対の基板の一方に具備され、マトリクス状に配置された画素ごとに設けられた、前記粒子を駆動する第1電極および第2電極と、画像信号に応じた電圧を前記第1電極および前記第2電極に印加する電圧印加部とを備え、前記電圧印加部によって印加された電圧にしたがって、前記第1電極と前記第2電極との間を前記粒子が移動することにより前記画像信号に応じた画像を表示するように構成されている表示装置であって、前記第1電極と第2電極は、絶縁層を介して互いに異なった層に形成されてなるように構成されている。
このように、第1電極と第2電極は、絶縁層を介して互いに異なった層に形成されているので電気的短絡が生じることはなく、高信頼性の表示装置を実現することができる。また、この時に形成する絶縁層、及び電極表層に設けた絶縁層の帯電特性、凹凸形状により、さらに駆動電圧の低減を実現できる表示装置を得ることができる。
また、前記第1電極と第2電極を少なくともその一部において絶縁層を介して互いに重畳させた構成が望ましい。
また、前記粒子群は、帯電する極性が同一である複数の粒子からなる構成が望ましい。
また、前記絶縁層は、前記粒子群と接触する側に凹凸部を有する構成が望ましい。
また、前記絶縁層は、微粒子を分散したコ−ティング剤により形成した構成が望ましい。
また、前記絶縁層は、前記第1電極を被覆する第1絶縁層と、前記第2電極を被覆する第2絶縁層とからなる構成が望ましい。
また、前記第1絶縁層と第2絶縁層とは、帯電列が異なる構成が望ましい。
また、前記一対の基板のうち、一方の基板は着色反射部を備えた構成が望ましい。
また、前記着色反射部はR、G、Bの3色もしくはR、G、B、白の4色で塗り分けられた構成が望ましい。
また、前記着色反射部はインクジェットにより形成する製造方法が望ましい。
また、前記着色反射部が前記第1絶縁層もしくは第2絶縁層である構成が望ましい。
また、前記第1電極または前記第2電極は、リング型、十字型、T字型、Π字型、工字型、梯子型のいずれかの平面形状を有する構成が望ましい。
また、前記基板の一方に、前記画素に対応し所定のパターンで形成されたカラーフィルターを備え、前記基板のうち観察面とは反対側の基板の下面にバックライトを具備した構成が望ましい。
以上詳述したように、本発明に係る表示装置によれば、気相中で粒子をスムーズに移動させることによって、駆動電圧の低減化と応答時間の短縮化を実現することができ、しかも電極間の電気的短絡の少ない高生産性の表示装置を実現することができる。
また、メモリ性があって超低消費電力が実現でき、かつ良好なカラー動画表示を行うことができる表示装置を提供することができるなど、本発明は優れた効果を奏するものである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る表示装置は、いわゆるパッシブマトリクス方式のものである。図2は本発明の実施の形態1に係る表示装置の構成を示すブロック図である。図2に示すように、本実施の形態1の表示装置100は、マトリクス状に配置された画素55を有する表示部54を備えている。各画素55は、後述するように第1電極および第2電極を備えており、これらの第1電極および第2電極はそれぞれ第1電極ドライバ52および第2電極ドライバ53によって駆動される。そして、これらの第1電極ドライバ52および第2電極ドライバ53の動作は制御部51によって制御されるように構成されている。
本発明の実施の形態1に係る表示装置は、いわゆるパッシブマトリクス方式のものである。図2は本発明の実施の形態1に係る表示装置の構成を示すブロック図である。図2に示すように、本実施の形態1の表示装置100は、マトリクス状に配置された画素55を有する表示部54を備えている。各画素55は、後述するように第1電極および第2電極を備えており、これらの第1電極および第2電極はそれぞれ第1電極ドライバ52および第2電極ドライバ53によって駆動される。そして、これらの第1電極ドライバ52および第2電極ドライバ53の動作は制御部51によって制御されるように構成されている。
図1は黒表示を行っている場合の本発明の実施の形態1に係る表示装置が備える表示部54の主要な構成を模式的に示す図であり、(a)はその構成を示す平面図、(b)は(a)のA−A線における断面図である。また、図3は白表示を行っている場合の本発明の実施の形態1に係る表示装置が備える表示部54の主要な構成を模式的に示す図であり、(a)はその構成を示す平面図、(b)は(a)のA−A線における断面図である。なお、説明の便宜上、図中のX方向、Y方向をそれぞれ表示部54の横方向、縦方向とし、Z方向を表示部54の上方向とする。
図1および図3に示すように、表示部54は、2枚の基板、すなわち上側基板1と下側基板2とを備えている。これらの上側基板1および下側基板2は、厚さ0.1mm乃至0.5mm程度の透明樹脂製のフィルムで構成されている。なお、いわゆる電子ペーパーと呼ばれるような折り曲げ可能な表示装置を実現するためには、上側基板1および下側基板2の厚さが0.1mm乃至0.2mm程度であることが好ましい。
上側基板1および下側基板2は、スペーサ(図示せず)を介して対向して配置されており、これらの上側基板1と下側基板2との間に形成された空気層9には負に帯電させた複数の着色粒子6が充填されている。この着色粒子6は、アクリル粒子、ブラックカーボンなどから合成された球状の黒色粒子であり、その粒径は1μm乃至10μm程度である。なお、着色粒子6が凝集するのを防止するため、着色粒子6の粒径は均一であることが好ましい。
また、着色粒子6は、比重が小さく流動性に優れているものが好ましい。そのための具体的な構造を作製するために、直径5μmの真球状アクリル粒子の表層全面に、平均粒径16nmの球状シリカ微粒子をメカノケミカルなどの方法により固定化処理した。ここで、シリカ微粒子は帯電処理を施したものを使用し、着色粒子6全体として帯電性を有するものとした。本実施の形態1において使用した着色粒子6は、黒色の負帯電性粒子である。
なお、比重をさらに小さくするためには、アクリル粒子は中空状または多孔質のものがより望ましい。このような構造により、粒子の流動性は向上するため、粒子が移動するときの摩擦抵抗が小さくなり、かつ粒子の移動に必要な運動エネルギーが小さくなる。したがって、応答速度が高速になるとともに低電圧での駆動が可能となる。
前述したスペーサによって維持されている空気層9のギャップGは20μm程度である。そして、着色粒子6の充填率は、空気層9の体積換算で着色粒子6の重量比10%乃至30%程度としている。着色粒子6を空気層9に充填した後、上側基板1および下側基板2の周縁部はエポキシ系の接着剤などによって気密封止される。
下側基板2の上面には、画素ごとに設けられた線状の第2電極4と、複数の櫛歯部3aを有する櫛状の第1電極3とがそれぞれ形成されている。着色反射層5を観察することになるため、第1電極3は、ITO(Indium Tin Oxide)などで構成された透明導電体である必要がある。
一方、第2電極4は、不透明電極、例えば、アルミ、銅などの安価で低抵抗の金属電極を使用することができる。
ここで、第1電極3、第2電極4の寸法関係について図4を用いて説明する。図4は本発明の実施の形態1に係る表示装置が備える表示部54の主要な構成を模式的に示す図であり、(a)はその構成を示す平面図、(b)は(a)のA−A線における断面図である。表示用着色粒子を図示しないことにより、電極の構成を明らかにした図である。
第1電極3の櫛歯部3aの幅L1は50μm、第2電極4の幅L2は10μmとしている。また、第1電極3の櫛歯部3aと第2電極4との間の距離w1は5μmとしている。なお、第1電極3は表示部54の縦方向に連結されており、第2電極4は図示しない配線によって表示部54の横方向に電気的に接続されている。
下側基板2の上面には、上側から入射する光を反射するための着色反射層5が形成されている。この着色反射層5は、白黒表示の場合、TiO2(チタニア)、Al2O3(アルミナ)などから構成される白色層である。
以上のように構成された本実施の形態1に係る表示装置の動作について、図1乃至図3を参照しながら説明する。表示装置100では、制御部51が、外部の装置から入力される画像信号に応じて、第1電極ドライバ52および第2電極ドライバ53に対して制御信号をそれぞれ出力する。その結果、第1電極ドライバ52が第1電極3に対して所定の電圧を印加し、一方、第2電極ドライバ53がそのタイミングに合わせて画像信号に応じた電圧を各画素55に形成されている第2電極4に印加する。これにより、各画素55の着色粒子6が後述するように移動し、着色反射層5によって反射される光の透過率が変化する。その結果、観察者の目に画像信号に対応する画像が映る。
画素55における黒色表示は次のように実現される。制御部51から出力された制御信号に応じて、第1電極ドライバ52は第1電極3に正の電圧を、第2電極ドライバ53は第2電極4に負の電圧をそれぞれ印加する。この場合、図1(a)および(b)に示すように、負に帯電された着色粒子6は第1電極3上に引き寄せられて付着する。その結果、黒色の着色粒子6が観察されることになる。
一方、画素55における白色表示は次のようにして実現される。制御部51から出力された制御信号に応じて、第1電極ドライバ52は第1電極3に負の電圧を、第2電極ドライバ53は第2電極4に正の電圧をそれぞれ印加する。前述したように着色粒子6は負に帯電させてあるので、この場合では、図3(a)および(b)に示すように、着色粒子6は第2電極4上に引き寄せられて付着する。ここで、第1電極3は前述したように透明導電体で構成されているため、下側基板2の上面に形成されている着色反射層5の白色が観察されることになる。
以上のように、表示に利用する粒子は同一の極性に帯電させたものしか存在しないため、従来のように異なる極性に帯電させた2種類の粒子を用いる場合と比べて、粒子が電極に移動するときの障壁が少なくなる。そのため、粒子を移動させるための電圧、すなわち駆動電圧を低くすることができる。また、白色から黒色へ、または黒色から白色へ表示するために要する時間の短縮化を図ることができる。
次に、第1絶縁層7、第2絶縁層8の形成方法及びその効果について説明する。第2電極4を形成した後、第2絶縁層8を形成する。第2絶縁層8は、例えば、帯電列が負帯電性寄りのポリカーボネートで形成する。その上に、第1電極3を形成した後、第1絶縁層7を形成する。第1絶縁層7は、例えば、TiO2微粒子層で形成する。TiO2は半導体であり、正帯電性でも負帯電性でもない。このTiO2微粒子層は、イソプロピルアルコールを媒体とし、アナタース型結晶構造を有する平均粒径30nmのTiO2微粒子を分散させたコーティング剤をスピンコート等で塗布することにより形成され、90%以上の光線透過率をもつ。
本実施の形態1での構成の場合、着色粒子6が直接接触するのは、第1絶縁層7あるいは第2絶縁層8である。例えば、図3に示すような、第2電極4に正の電圧が印加されて負に帯電した着色粒子6が付着している白表示の状態から、第2電極4に負の電圧を印加して着色粒子6を剥離させて黒表示の状態に変えようとする場合、第2電極4の表層に負帯電性寄りのポリカーボネートからなる第2絶縁層8が形成されているので、着色粒子6は下側基板2から剥離しやすくなり、白表示から黒表示に変えるのに必要な駆動電圧を小さくすることができる。第2絶縁層8と着色粒子6とが同一極性を持ち、着色粒子6には反発力が作用するためである。
一方、図1に示すような、第1電極3に正の電圧が印加されて負に帯電した着色粒子6が付着している黒表示の状態から、第1電極3に負の電圧を印加して着色粒子6を剥離させて白表示の状態に変えようとする場合、第1電極3の表層に平均粒径30nmのTiO2微粒子層からなる第1絶縁層7が形成されているので、着色粒子6は下側基板2から剥離しやすくなり、黒表示から白表示に変えるのに必要な駆動電圧を小さくすることができる。TiO2微粒子の凹凸効果により、第1絶縁層7と着色粒子6との間に発生するファンデルワールス力を小さくすることができるので、付着力を小さくすることができるからである。
なお、本実施の形態1においては、白表示から黒表示への駆動電圧を特に低くするために、第2絶縁層8として帯電列が負寄りのポリカーボネートを使用したが、白表示から黒表示、黒表示から白表示にするのに必要な駆動電圧特性、すなわち、ヒステリシス特性が非対称となる。この非対称性は駆動回路の補正で解決できるが、補正電圧が大きすぎる場合は、第1絶縁層7、第2絶縁層8の両方をTiO2微粒子層にしてもよい。
さらに、本実施の形態1においては、第1電極3は櫛形電極、第2電極4は線状電極を使用したが、図5(a)、(b)に示すような第1電極3、第2電極4の両方が線状電極の場合、図6(a)、(b)に示すような第1電極3が画素毎に櫛形部を有する構造で第2電極4が線状電極の場合の他、第1電極3、第2電極4の構造としては、画素のサイズや形状に応じて、リング型、十字型、T字型、Π字型、工字型、梯子型のいずれかの平面形状を有する構造あるいはその組み合わせを選択すればよい。
特許文献1あるいは特許文献2で開示されている従来の横電界方式の電極構造の場合、第1電極と第2電極とは同一層に形成されており、隣接する第1電極と第2電極との電気的短絡が生じやすいという課題があった。これに対して、本実施の形態1の構成における第1電極3と第2電極4は、絶縁層を介して互いに異なった層に形成されているので電気的短絡が生じることはなく、高信頼性の表示装置を実現することができる。また、この時に形成する絶縁層、及び電極表層に設けた絶縁層の帯電特性、凹凸形状により、さらに駆動電圧の低減を実現できる表示装置を得ることができる。
(実施の形態2)
本発明の本実施の形態2に係る表示装置は、カラー表示の場合の実施例である。図7は黒表示を行っている場合の本実施の形態2に係る表示装置が備える表示部54の主要な構成を模式的に示す図であり、(a)はその構成を示す平面図、(b)は(a)のA−A線における断面図である。
本発明の本実施の形態2に係る表示装置は、カラー表示の場合の実施例である。図7は黒表示を行っている場合の本実施の形態2に係る表示装置が備える表示部54の主要な構成を模式的に示す図であり、(a)はその構成を示す平面図、(b)は(a)のA−A線における断面図である。
図7に示すように、本実施の形態2に係る表示装置が備える表示部54において、下側基板2の上面に形成された着色反射層5上には、画素ごとに設けられた線状の第2電極4と、複数の櫛歯部3aを有する櫛状の第1電極3とがそれぞれ形成されている。
本実施の形態2が実施の形態1と大きく異なるのは、ブラックマトリクス10で所定の形状に形成された画素部に、インクジェット等の方式によりR、G、Bの3色に塗り分けた着色反射層5a、5b、5cとした点である。インクジェット方式によれば、確実に3色に塗り分けることができ、また、高精細画素の塗り分けにも対応することが可能である。
なお、その他の構成については実施の形態1の場合と同様であるので説明を省略する。
また、図8は青表示を行っている場合の本発明の実施の形態2に係る表示装置が備える表示部54の主要な構成を模式的に示す図であり、(a)はその構成を示す平面図、(b)は(a)のA−A線における断面図である。以下、図8を用いて反射型カラー画像表示の方法について説明する。
青色画素には、青色の着色反射層5cが設けられている。青色画素の第1電極3、第2電極4に所定の電極を印加することにより、実施の形態1と同じ原理により、青色画素近傍の黒色の着色粒子6は第2電極4上に引き寄せられて付着する。一方、赤色画素には赤色の着色反射層5a、緑色画素には緑色の着色反射層5bが設けられており、赤色画素及び緑色画素の第1電極3、第2電極4に所定の電極を印加することにより、黒色の着色粒子6は第2電極4上に移動する。
したがって、赤色、緑色の反射光は遮られ、青色のみの反射光が生じることになり、青色(B)表示がなされることになる。また、同様の原理により、赤色(R)表示、緑色(G)表示をすることが可能となる。
さらに、各画素に所定の電圧を印加し、R、G、B各々の色を表示、調整することにより、フルカラーの画像表示をすることが可能となる。
なお、白色特性をより重視するために、R、G、Bに白色を加えた4色に塗り分けた画素構造にしてもよい。
本実施の形態2においては、実施の形態1と同様に、第1絶縁層7、第2絶縁層8を設けた構成としたが、図9に示すように、着色反射層5a、5b、5cを第1絶縁層7、ブラックマトリクス10を第2絶縁層8で兼用した構成としてもよい。
図9は、図8と同様に青表示を行っている場合の本発明の実施の形態2に係る表示装置が備える表示部54の主要な構成を模式的に示す図であり、(a)はその構成を示す平面図、(b)は(a)のA−A線における断面図である。
このような構成により、第1絶縁層7、第2絶縁層8を別途設けない、生産工程が簡略で、かつ、低コストな表示装置を得ることが可能となる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係る表示装置は、基板に反射層を設けずにバックライトをパネルの裏面に設けた、透過型表示の場合の実施例である。図10は白表示を行っている場合の本発明の実施の形態3に係る表示装置が備える表示部54の主要な構成を模式的に示す断面図であり、図11は黒表示を行っている場合の本発明の実施の形態3に係る表示装置が備える表示部54の主要な構成を模式的に示す断面図である。以下に、本実施の形態3における表示装置の動作原理について説明する。
本発明の実施の形態3に係る表示装置は、基板に反射層を設けずにバックライトをパネルの裏面に設けた、透過型表示の場合の実施例である。図10は白表示を行っている場合の本発明の実施の形態3に係る表示装置が備える表示部54の主要な構成を模式的に示す断面図であり、図11は黒表示を行っている場合の本発明の実施の形態3に係る表示装置が備える表示部54の主要な構成を模式的に示す断面図である。以下に、本実施の形態3における表示装置の動作原理について説明する。
図10に示すように、本実施の形態3に係る表示装置が備える表示部54において、下側基板2の下面にバックライト12を設けた構成である。バックライト12は、光源12aと導光板12bとからなり、光源12aから出射した光は導光板12bの内部で反射を繰り返しながら、やがてパネル側へ出射する。パネル内部には実施の形態1と同じく、下側基板2に第1電極3及び第2電極4が形成されており、所定の電圧を印加することによって着色粒子6が第1電極3及び第2電極4の間を移動し、光シャッターの役割を果たすことになる。
ここで、実施の形態1と同様に、第1電極3はITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電体で、第2電極4は不透明電極、例えば、アルミ、銅などの安価で低抵抗の金属電極で構成されている。
したがって、図10に示すように第2電極4に着色粒子6がある場合、バックライト12からパネル側に入射した光は、透明導電体で形成された第1電極3を透過し、上側基板1に達する。この上側基板1にはカラーフィルター11が所定のパターンで設けられており、入射光はR部11a、G部11b、B部11cを透過することになり、RGB加法混色によるカラー表示が可能となる。図10の例では、着色粒子6がすべて第2電極4上に引き寄せられ、R、G、B各々の画素部がすべて開口しており、白色表示となる。
図11は黒表示の場合であり、所定の電圧を印加することによって着色粒子6は第1電極3上に引き寄せられている。バックライト12からパネル側に入射した光は、透明導電体で形成された第1電極3までは達するが、着色粒子6があるため、それ以上パネル内部に透過することはなく、着色粒子6で吸収あるいは反射される。したがって、入射光はR部11a、G部11b、B部11cを透過することはないので、バックライト12が点灯していても黒表示が可能となる。
さらに、第1電極3、第2電極4に印加する電圧を調整することにより、中間調表示も可能となり、フルカラー表示が可能となる。
以上で説明した通り、実施の形態1から実施の形態3までの表示装置は、パッシブマトリクス駆動の表示装置である。電気泳動表示装置のように液相中を粒子が移動する方式の表示装置の場合は、粒子の駆動に必要な閾値電圧が存在しないため、クロストークが発生し易いパッシブマトリクス駆動を適用することはできない。これに対して、本発明のように気相中を粒子が移動する方式の表示装置の場合は、粒子の駆動に必要な閾値電圧が存在するため、パッシブマトリクス駆動による画像表示を行うことが可能である。
ただし、走査電極が数百本以上も必要となるような比較的大きな表示パネルを用いて高品位な画像表示を行うためには、画素ごとにアクティブ素子を備え、そのアクティブ素子をオン/オフ制御することにより画素ごとに電極に対して電圧を印加できるようなアクティブマトリクス駆動により画像表示を行うことが好ましい。この場合、アクティブ素子として有機材料を用いて印刷などによって形成される有機TFT(Thin Film Transistor)を採用し、しかもその有機TFTを樹脂製の基板上に形成することとすれば、フレキシブルさが損なわれることがない。
なお、表示装置の用途等に応じて前述した実施の形態のうちのいくつかを適宜組み合わせることによって種々の表示装置を実現することが可能である。
本発明に係る表示装置は、気相中で粒子をスムーズに移動させることによって、駆動電圧の低減化と応答時間の短縮化を実現することができ、しかも電極間の電気的短絡の少ない高生産性の表示装置を実現することができる。
また、メモリ性があって超低消費電力が実現でき、かつ良好なカラー動画表示を行うことができる表示装置を提供することができる。
1 上側基板
2 下側基板
3 第1電極
3a 櫛歯部
4 第2電極
5,5a,5b,5c 着色反射層
6 着色粒子
7 第1絶縁層
8 第2絶縁層
9 空気層
10 ブラックマトリクス
11 カラーフィルター
11a R部
11b G部
11c B部
12 バックライト
12a 光源
12b 導光板
51 制御部
52 第1電極ドライバ
53 第2電極ドライバ
54 表示部
55 画素
100 表示装置
101 透明基板
102 対向基板
103 (表示)電極
104 (対向)電極
105 負帯電粒子
106 正帯電粒子
107 隔壁
108 絶縁体
2 下側基板
3 第1電極
3a 櫛歯部
4 第2電極
5,5a,5b,5c 着色反射層
6 着色粒子
7 第1絶縁層
8 第2絶縁層
9 空気層
10 ブラックマトリクス
11 カラーフィルター
11a R部
11b G部
11c B部
12 バックライト
12a 光源
12b 導光板
51 制御部
52 第1電極ドライバ
53 第2電極ドライバ
54 表示部
55 画素
100 表示装置
101 透明基板
102 対向基板
103 (表示)電極
104 (対向)電極
105 負帯電粒子
106 正帯電粒子
107 隔壁
108 絶縁体
Claims (14)
- 少なくとも一方が透明である対向する一対の基板と、
前記一対の基板間の気相中に内在される少なくとも一種類の粒子群と、
前記一対の基板の一方に具備され、マトリクス状に配置された画素ごとに設けられた、前記粒子を駆動する第1電極および第2電極と、
画像信号に応じた電圧を前記第1電極および前記第2電極に印加する電圧印加部とを備え、
前記電圧印加部によって印加された電圧にしたがって、前記第1電極と前記第2電極との間を前記粒子が移動することにより前記画像信号に応じた画像を表示するように構成されている表示装置であって、
前記第1電極と第2電極は、絶縁層を介して互いに異なった層に形成されてなることを特徴とする表示装置。 - 少なくとも一方が透明である対向する一対の基板と、
前記一対の基板間の気相中に内在される少なくとも一種類の粒子群と、
前記一対の基板の一方に具備され、マトリクス状に配置された画素ごとに設けられた、前記粒子を駆動する第1電極および第2電極と、
画像信号に応じた電圧を前記第1電極および前記第2電極に印加する電圧印加部とを備え、
前記電圧印加部によって印加された電圧にしたがって、前記第1電極と前記第2電極との間を前記粒子が移動することにより前記画像信号に応じた画像を表示するように構成されている表示装置であって、
前記第1電極と第2電極を少なくともその一部において絶縁層を介して互いに重畳させたことを特徴とする表示装置。 - 前記粒子群は、帯電する極性が同一である複数の粒子からなることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の表示装置。
- 前記絶縁層は、前記粒子群と接触する側に凹凸部を有することを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の表示装置。
- 前記絶縁層は、微粒子を分散したコ−ティング剤により形成したことを特徴とする請求項4記載の表示装置。
- 前記絶縁層は、前記第1電極を被覆する第1絶縁層と、前記第2電極を被覆する第2絶縁層とからなることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の表示装置。
- 前記第1絶縁層と第2絶縁層とは、帯電列が異なることを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
- 前記一対の基板のうち、一方の基板は着色反射部を備えたことを特徴とする請求項7に記載の表示装置。
- 前記着色反射部はR、G、Bの3色もしくはR、G、B、白の4色で塗り分けられたことを特徴とする請求項8に記載の表示装置。
- 前記着色反射部はインクジェットにより形成されてなることを特徴とする請求項8に記載の表示装置。
- 前記着色反射部が前記第1絶縁層もしくは第2絶縁層であることを特徴とする請求項8に記載の表示装置。
- 前記第1電極または前記第2電極は、リング型、十字型、T字型、Π字型、工字型、梯子型のいずれかの平面形状を有することを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の表示装置。
- 前記基板の一方に、前記画素に対応し所定のパターンで形成されたカラーフィルターを備え、前記基板のうち観察面とは反対側の基板の下面にバックライトを具備したことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の表示装置。
- 請求項8に記載の表示装置の製造方法であって,前記着色反射部をインクジェットにより形成することを特徴とする表示装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004074252A JP2005265921A (ja) | 2004-03-16 | 2004-03-16 | 表示装置及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP2005265921A true JP2005265921A (ja) | 2005-09-29 |
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ID=35090582
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004074252A Pending JP2005265921A (ja) | 2004-03-16 | 2004-03-16 | 表示装置及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005265921A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008209953A (ja) * | 2006-07-24 | 2008-09-11 | Isao Ota | 表示装置とその製造法 |
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CN102365578A (zh) * | 2009-03-26 | 2012-02-29 | 惠普开发有限公司 | 平面内电光显示器 |
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KR101544666B1 (ko) | 2014-01-21 | 2015-08-17 | 청운대학교 인천캠퍼스 산학협력단 | 전자종이 패널 |
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-
2004
- 2004-03-16 JP JP2004074252A patent/JP2005265921A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101544666B1 (ko) | 2014-01-21 | 2015-08-17 | 청운대학교 인천캠퍼스 산학협력단 | 전자종이 패널 |
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