JP2541362B2 - エンジン始動装置 - Google Patents

エンジン始動装置

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JP2541362B2
JP2541362B2 JP3280428A JP28042891A JP2541362B2 JP 2541362 B2 JP2541362 B2 JP 2541362B2 JP 3280428 A JP3280428 A JP 3280428A JP 28042891 A JP28042891 A JP 28042891A JP 2541362 B2 JP2541362 B2 JP 2541362B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジン始動装置に関
し、特に電気二重層コンデンサを始動回路に持つエンジ
ン始動装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、配送車等走行動作と停止動作を頻
繁に繰り返す自動車においては、エンジンの始動回数が
増えているため、バッテリの寿命が短く成っているとい
う問題が指摘されている。
【0003】この問題を解決する手段として、最近では
短時間の大電流放電に耐えられるという大容量のコンデ
ンサによるエンジンの始動や、この大容量コンデンサと
バッテリとの組合せによるエンジンの始動が考えられ、
このような技術は特開平3−18665号公報に記載さ
れている。
【0004】しかし、コンデンサはエネルギ密度がバッ
テリのそれに対して小さく、コンデンサ単独で始動させ
た場合、始動できない場合がある。また、コンデンサと
バッテリとの組合せによる始動の場合、両者を常に接続
しておくと、コンデンサ側の漏れ電流がバッテリのそれ
と比較して大きいため、バッテリからもコンデンサを通
じて漏れてしまうため、車載の交流発電機(ACG)の
発電如何に係わらずコンデンサが放電するたびにバッテ
リからコンデンサに電流が流れ込み、結果的にバッテリ
に負担を掛けてしまうという問題がある。
【本発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、
上記の問題を解決するため、バッテリからコンデンサに
充電電流を流さないようにしてバッテリの寿命を延長さ
せる事にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の如き本発明の目的
を達成するために、本発明は、エンジンにより回転され
る交流発電機の発電電力にて充電されるコンデンサとバ
ッテリを有し、前記コンデンサと前記バッテリの両方又
は前記コンデンサのみから始動モータに給電するエンジ
ン始動装置において、前記コンデンサとバッテリの間
に、バッテリからコンデンサへ流入する電流を阻止し、
コンデンサからエンジン始動モータへの電流は通過させ
る電流阻止手段を備えた事を特徴とするエンジン始動装
置を提供する。
【0006】
【作用】コンデンサへの充電は、専ら交流発電機の発電
時にこれから行い、コンデンサが自己放電しても決して
バッテリから充電させない。
【0007】
【実施例】次に本発明の一実施例を、図面を用いて詳細
に説明する。図1は本発明にかかるエンジン始動装置の
回路図であり、同図において、1はエンジンの回転によ
り発電を開始する交流発電機(ACG)である。ACG
1はコイルu,v,wをスタ−結線した固定子と界磁巻
線Fを持った交流発電機本体と6個のダイオ−ドを3相
ブリッジ結合したダイオ−ドブリッジDBを有する。2
はチャ−ジリレ−であり、電気二重層コンデンサ3を充
電するときにオンとなる。4は逆流防止用のダイオ−ド
である。5はスタ−タモ−タ6を起動するスタ−タリレ
−である。7はバッテリリレ−、8はバッテリ、9はキ
−スイッチである。キ−スイッチ9はオフ位置、アクセ
サリ回路に電力を供給するacc位置、イグニッション
回路11にも電力を供給するIG位置、更にスタ−タ回
路にも電力を供給するST位置の4ポジションを有す
る。10は制御ユニットであり、CPU、メモリ、入出
力回路など、マイクロコンピュ−タとしての構成を備え
ている。12はエンジン冷却水の温度を計測する水温セ
ンサである。
【0008】本発明の実施例の動作を詳細に説明する。
先ず、キ−スイッチ9をacc位置に回転する。この動
作により、制御ユニット10を始め、他の車両電気負荷
13に電力が供給される。そしてこの後、制御ユニット
10は常時水温センサ12からの信号により、エンジン
の冷却水温度を監視する。また、制御ユニット10は電
気二重層コンデンサ3とバッテリ8の端子電圧をも常時
監視して、これらの充電状態を把握している。
【0009】気温が常温であり、停車後余り時間が経過
しておらず、電気二重層コンデンサ3の端子電圧が高
く、十分に電力が蓄えられていると制御ユニット10が
判断した場合であって、キ−スイッチ9をスタ−タ一S
Tにまで回転されると、制御ユニット10はスタ−タリ
レ−5にリレ−動作信号stを印加するため、スタ−タ
リレ−5はオンとなり、電気二重層コンデンサ3からス
タ−タモ−タ6に電力が供給され、スタ−タモ−タ6を
始動する。また、電気二重層コンデンサ3の端子電圧、
エンジン水温等からの信号で制御ユニット10が、電気
二重層コンデンサ3のみでエンジンの始動が不可能と判
断したときには、バッテリリレ−7を閉じ、電気二重層
コンデンサ3及びバッテリ8からスタ−タモ−タ6に電
力を供給してスタ−タモ−タ6を起動する。
【0010】次に、電気二重層コンデンサ3への充電に
ついて考えてみると、バッテリ8から電気二重層コンデ
ンサ3へ充電電流を流すと、バッテリ8に大きな負拒を
負わすことになる。従って、本発明においては、電気二
重層コンデンサ3への充電を、ACG1から直接実行す
るように構成している。このような動作を行うため、チ
ャージリレー2の駆動コイルとACG1のニュートラル
端子Nとを接続し、ACG1が発電を開始すると同時に
チャージリレー2をオンにし、電気二重層コンデンサ3
をACG1からの発電電力で充電する。なお、電気二重
層コンデンサ3は、鉛バッテリのように、電圧の印加に
よりオーバーチャージとなることはない。従って、エン
ジンが動作している間中、チャージリレー2をオンにし
ておいても電気二重層コンデンサ3の寿命が短くなるよ
うな事はない。なお、この実施例では、ACG1のニュ
ートラル端子NよりACG1の発電状態を検知してチャ
ージリレー2をオンにしているが、制御ユニット10が
ACG1の発電動作を何らかの方法で検出出来るように
しておき、制御ユニット10がACG1の発電状態を検
知した時、制御ユニット10自らチャージリレー2をオ
ンにするように構成してもよく、また、ACG1の発電
時にレギュレータのL端子に現れる信号によりチャージ
リレー2を動作させるように構成してもよい。
【0011】ACG1の種類によっては、図2に示すよ
うに、3相の全波整流出力Bの外に3相半波もしくわ3
相全波の直流出力端子Bsを持つものがあるが、このよ
うな端子Bsを持つものはこの端子Bsから出力される
直流電力によって電気二重層コンデンサ3を充電させる
ように構成することもできる。このような構成を採る
と、チャ−ジリレ−2と逆流防止用のダイオ−ドが不要
となる。
【0012】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、コンデンサへの充電は、専ら交流発電機の発電時
にこれから行い、コンデンサが自己放電しても決してバ
ッテリから充電させないので、コンデンサからの漏洩電
流があっても、バッテリからコンデンサへ無駄な充電電
流が流れないので、バッテリに無駄な負担が掛からず、
結果的にバッテリの寿命を短くするようなことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す回路図
【図2】本発明の他の実施例を示す回路図 1・・・ACG 2・・・チャージリレー 3・・・電気二重層コンデンサ 4・・・ダイオード 5・・・スタータリレー 6・・・スタ−タモ−タ 7・・・バッテリリレー 8・・・バッテリ 9・・・キースイッチ 10・・制御ユニット 11・・イグニッション回路 12・・水温センサ 13・・車両電気負荷
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−18665(JP,A) 特開 平3−74146(JP,A) 実開 平3−82876(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンにより回転される交流発電機の発
    電電力にて充電されるコンデンサとバッテリを有し、前
    記コンデンサと前記バッテリの両方又は前記コンデンサ
    のみから始動モータに給電するエンジン始動装置におい
    て、 前記コンデンサとバッテリの間に、バッテリからコンデ
    ンサへ流入する電流を阻止し、コンデンサからエンジン
    始動モータへの電流は通過させる電流阻止手段を備えた
    事を特徴とするエンジン始動装置。
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