JP2541078B2 - 電縫管の欠陥弁別方法 - Google Patents

電縫管の欠陥弁別方法

Info

Publication number
JP2541078B2
JP2541078B2 JP4193040A JP19304092A JP2541078B2 JP 2541078 B2 JP2541078 B2 JP 2541078B2 JP 4193040 A JP4193040 A JP 4193040A JP 19304092 A JP19304092 A JP 19304092A JP 2541078 B2 JP2541078 B2 JP 2541078B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
defect
electric resistance
ultrasonic
resistance welded
flaw detection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP4193040A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0611489A (ja
Inventor
勝則 永尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP4193040A priority Critical patent/JP2541078B2/ja
Publication of JPH0611489A publication Critical patent/JPH0611489A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2541078B2 publication Critical patent/JP2541078B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N29/00Investigating or analysing materials by the use of ultrasonic, sonic or infrasonic waves; Visualisation of the interior of objects by transmitting ultrasonic or sonic waves through the object
    • G01N29/04Analysing solids
    • G01N29/11Analysing solids by measuring attenuation of acoustic waves
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
    • G01N2291/044Internal reflections (echoes), e.g. on walls or defects

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電縫管の溶接部近傍に
発生する冷接,アーキング,ペネトレータ等の欠陥の種
類を弁別する方法に関し、特に超音波探傷情報と製管情
報とを組み合わせて精度良く欠陥の種類を弁別する電縫
管の欠陥弁別方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電縫鋼管は一般的に帯鋼を成形ロール群
に通して両端の端縁が互いに対向する円筒状に成形する
成形工程と、対向端縁近傍に溶接電流を通電し、抵抗熱
により加熱しながらスクイズロール間に通し、加熱状態
にある端縁同士を突き合わせて溶接せしめる溶接工程
と、溶接により生じる溶接ビードを切削除去し、サイザ
ロール等の仕上げロールに通して外径を整える仕上げ工
程とを含む一連の工程をこの順に経て製造される。
【0003】以上の如く製造される電縫鋼管にあって
は、溶接部近傍に欠陥が生じ易く、この欠陥を仕上げ工
程の中途において可及的早期に検出し、この検出結果を
溶接工程にフィードバックして設定した溶接条件を補正
することが行われている。この欠陥検出は所定の経路に
沿って送導される電縫鋼管に対し、仕上げ工程の中途で
超音波探傷装置にて実施されており、この超音波探傷に
て得られる欠陥によるエコーの情報に基づいて、検出さ
れた欠陥の種類を弁別し、その結果に従って前記補正が
行われる。
【0004】このような欠陥弁別については従来から種
々の方法が提案されている。代表的な弁別方法として以
下に示す2つの方法がある。特開昭60-98364号公報に開
示された第1の方法は、電縫鋼管と探触子とを管軸方向
に一定速度で相対移動させて探傷を行い、欠陥から反射
した欠陥エコーが所定のレベルを越える長さである欠陥
エコー継続長さと、この欠陥エコーの周波数スペクトル
の周波数帯域幅又はピーク数との組み合わせにより予め
作成した弁別表に従って欠陥を弁別している。
【0005】また、特開昭61-111461 号公報に開示され
た第2の方法は、電縫鋼管の溶接部に対して、入射角及
び周波数がそれぞれ異なる第1超音波と第2超音波とを
同時または相前後して入射し、第1超音波による反射エ
コーより冷接欠陥, ペネトレータ及び介在物欠陥を検出
し、第2超音波による反射エコーによりペネトレータ及
び介在物欠陥を検出し、第1, 第2超音波による検出結
果の差異に基づいて冷接欠陥のみを検出している。
【0006】ところが、上述した従来の弁別方法では何
れも超音波探傷結果における情報に基づいてのみ欠陥を
弁別しているので、その弁別精度が低く、欠陥検出環境
が少し悪化すると性格な弁別が行えないという問題があ
る。
【0007】このような問題を解消するため、本発明者
らは超音波探傷情報と製管情報とを組み合わせて精度良
く欠陥の種類を弁別する方法を提案している (特願平3-
244685号) 。この弁別方法は対を成す探触子を用い、探
傷面に斜めに伝播する超音波を電縫鋼管を入射する超音
波探傷法、所謂斜角法による電縫鋼管の溶接部近傍の欠
陥エコー高さ, 欠陥エコー継続長さ, それぞれの探触子
から欠陥までの超音波のビーム路程の差の3種類の超音
波探傷情報と、使用帯鋼の材質,アーキング(一時的に
溶接電流が短絡する現象)検出結果,溶接入熱の変動,
ビード切削後の電縫鋼管の内面形状の4種類の製管情報
とをそれぞれ得、予め作成した弁別表に従って得られた
情報より欠陥を弁別する。このような電縫鋼管の欠陥弁
別方法は超音波探傷情報と製管情報とを組み合わせて欠
陥を弁別するため、従来の超音波探傷情報に基づいての
み欠陥を弁別する場合に比べ欠陥の種類を弁別する精度
が大幅に向上する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで電縫鋼管の欠
陥は、その種類により発生位置、形状及び発生方向が異
なる。一方前述した欠陥の弁別方法では、超音波探傷法
として斜角法が用いられているが、しかしこの方法は探
傷面に対し斜めに伝播する超音波により溶接部において
電縫鋼管の内表面近傍又は外表面近傍を探傷するため、
肉厚中央部又は表面の欠陥が検出されにくく欠陥の種類
によって検出感度が低くなるという欠点があった。
【0009】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であり、欠陥の種類に影響されることなく感度良く精度
が高い弁別結果を迅速に得ることができる電縫管の欠陥
弁別方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電縫管の欠
陥弁別方法は、対を成す探触子を用いた超音波探傷法に
よる欠陥エコー高さ,欠陥エコー継続長さ,ビーム路程
の差を含む超音波探傷情報と、アーキング検出結果,溶
接入熱の変動,使用金属の材質,ビード切削後の電縫管
の内面形状を含む製管情報との組み合わせに基づいて電
縫管の溶接部近傍の欠陥を弁別する方法において、該溶
接部近傍を前記電縫管の溶接部の法線に対し斜めに伝播
する超音波と、前記法線に対し略垂直に伝播する超音波
と、前記電縫管の溶接部近傍の外表面を伝播する超音波
とにて探傷することにより超音波探傷情報を得ることを
特徴とする。
【0011】
【作用】本発明の電縫管の欠陥弁別方法では、溶接部近
傍を電縫管の溶接部の法線に対し斜めに伝播する超音波
と、前記法線に対し略垂直に伝播する超音波と、前記電
縫管の溶接部近傍の外表面を伝播する超音波とにて探傷
を行うので、溶接部近傍の略全領域の欠陥を高感度で探
傷し、また欠陥に対する検出感度の相異を互いに補うた
め、欠陥の種類に影響されず、欠陥弁別の精度が高い。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例について具体的に説明
する。図1は電縫鋼管の製造ラインを示す模式図であ
る。この製造ラインには、その上流側から下流側にかけ
て、帯鋼Kを円筒状に成形する成形ロール群1、円筒状
に成形された帯鋼Kの両端縁を溶接して電縫鋼管Pとす
る溶接装置2、電縫鋼管Pを送導するプルアウトロール
群3、電縫鋼管Pの溶接部を熱処理する熱処理装置4、
溶接部を冷却する水冷槽5、電縫鋼管Pの外形仕上げを
行うサイザロール群6、電縫鋼管Pを切断する切断機7
がこの順に配設されている。溶接装置2と熱処理装置4
との間のプルアウトロール群3内には、電縫鋼管Pの溶
接部近傍の欠陥を検出すべく超音波探傷を行う探傷装置
8が設けられている。また、探傷装置8の上流側近傍に
は、溶接によって発生するビードを切削した後の電縫鋼
管Pの内面形状をモニタする内面ビード監視装置9が配
設されている。更に、溶接装置2は、アーキングを検出
するアーキング検出器10が接続されている。
【0013】このような構成の製造ラインにおける電縫
鋼管Pの製造過程について簡単に説明する。素材である
帯鋼Kは、成形ロール群1に通されてその幅方向両側の
端縁が互いに対向する円筒状に成形された後、溶接装置
2に送給される。溶接装置2に送給された帯鋼Kは、そ
の対向端縁近傍を溶接電流の通電に伴う抵抗熱により加
熱されながら一対のスクイズロール(図示せず)間に挟
持され、加熱状態にある端縁同士が突き合わされて電縫
鋼管Pとなり、電縫鋼管Pはプルアウトロール群3によ
り下流側に送導される。送導された電縫鋼管Pは、まず
熱処理装置4に通されて溶接部が熱処理され、水冷槽5
に通されて溶接部が冷却され、次いでサイザロール群6
に通されて所定の外径を有するように仕上げ圧延され、
最後に切断機7にて所定の長さに切断される。
【0014】製造される電縫鋼管Pに対して、製造ライ
ン中に、溶接部近傍の欠陥が検出され、その種類が弁別
される。図2は探傷装置8内において、対を成す探触子
より電縫鋼管Pへ入射された超音波の伝播経路を示す模
式図であり、(I)は斜角法、(II)は直射法、(III) は
表面波法を示している。斜角法では探触子8a,8b は溶接
部Wより所定距離だけ等しく離れて、超音波ビームが溶
接部の手前において電縫鋼管の裏面で反射して溶接部W
の外表面近傍へ溶接面Yに対して斜めに伝播するように
入射角θを有して電縫鋼管P上に配置されている。そし
て、探触子8a,8b から入射された超音波ビームAF ,B
F は溶接部Wにおいて電縫鋼管Pの表面近傍を探傷す
る。
【0015】また探触子81a,81b は前記探触子8a,8b よ
り内側に溶接部Wより所定距離だけ等しく離れて、超音
波ビームが溶接部Wの内表面近傍へ溶接面Yに対し斜め
に伝播するような入射角θを有して電縫鋼管P上に配置
されている。そして、探触子81a,81b から入射された超
音波ビームAW ,BW は溶接部Wにおいて電縫鋼管Pの
内表面近傍を探傷する。
【0016】一方、直射法では探触子8a′, 8b′は溶接
部Wより所定距離だけ等しく離れて、超音波ビームが溶
接部Wにおいて電縫鋼管Pの肉厚中央部に溶接面Yに対
して略垂直に伝播するように入射角θ′(θ′>θ)を
有して電縫鋼管Pの軸長方向に前記探触子8a,8b と位置
を異ならせて配置されている。そして、探触子8a′,8
b′から入射された超音波ビームA′,B′は溶接部W
において電縫鋼管Pの肉厚中央部を探傷する。
【0017】更に表面波法では、探触子8a″, 8b″は溶
接部Wより所定距離だけ等しく離れて、超音波ビームが
溶接部Wにおいて電縫鋼管Pの外表面に沿って伝播する
ように入射角θ″(θ″>θ′>θ)を有して電縫鋼管
Pの軸長方向に前記探触子8a,8b 及び8a′, 8b′と位置
を異ならせて配置されている。そして、探触子8a″,8
b″から入射された超音波ビームA″,B″は溶接部W
において電縫鋼管Pの外表面を探傷する。
【0018】探傷過程において欠陥が存在する場合に
は、その欠陥によりこれらの超音波ビームが反射して欠
陥エコーが生じるが、本実施例ではその欠陥エコーを探
傷装置8内に設けたブラウン管画面に表示する。また、
製管情報を得るために、内面ビード監視装置9にて電縫
鋼管Pの内面形状が監視され、アーキング検出器10にて
アーキングの有無が検出される。
【0019】次に、本発明の要旨である欠陥の弁別方法
について説明する。本発明では前記3種類の超音波探傷
法(斜角法,直射法,表面波法)による超音波探傷情報
と製管情報とに基づいて欠陥を弁別する。図3はこの弁
別の流れを示す模式図である。それぞれの方法による超
音波探傷情報(欠陥エコー高さ,欠陥エコー継続長
さ,ビーム路程の差)と製管情報(アーキング検出
器10の検出結果, 溶接入熱の変動, 使用帯鋼の材
質, 内面ビード監視装置9の監視結果)とを組み合わ
せて、検出した欠陥を溶接結果,材料欠陥,形状欠陥に
分類し、更に溶接欠陥については冷接,ペネトレータ,
アーキングに種類分けし、材料欠陥についてはフックク
ラック,介在物に種類分けする。以下、欠陥の弁別に用
いる超音波探傷情報と、発生する欠陥の種類とについて
説明する。
【0020】図4は各探触子8a,8b から発生した超音波
ビームA,B(図2(I) 参照) が、欠陥にて反射された
欠陥エコーを探傷装置8内のブラウン管画面に表示した
状態を示している。図中(a) は一方の探触子8aからの超
音波ビームAF に対する欠陥エコーを示し、(b) は他方
の探触子8bからの超音波ビームBF に対する欠陥エコー
を示している。欠陥エコー高さは欠陥の種類によって異
なり、また両エコーの差(Δh)も欠陥の種類に依存す
る。図4に示す例では、エコー(a) はH(High)レベル、
エコー(b) はL(Low) レベルであるといえる。
【0021】図5は、欠陥エコー高さの経時変化を示し
ており、ある定められたエコー高Hを越える時間Lを欠
陥エコー継続長さと称する。また、図6は、各探触子8
a,8bから発生した超音波ビームAF ,BF が欠陥Dに到
達するまでの経路を示しており、各超音波ビームAF
F のビーム路程は夫々La ,Lb であり、La −Lb
の絶対値をビーム路程の差と称する。なお、上述した超
音波探傷情報は斜角法に基づいて説明したが、直射法及
び表面波法においても同様である。
【0022】図7は、欠陥の種類を模式的に示してい
る。図中D1 は溶接欠陥である冷接(溶接入熱の過少が
原因)またはアーキング(溶接中に溶接点にスケール等
が食い込んで一時的に溶接電流が短絡することが原因)
を示している。またD2 は溶接欠陥であるペネトレータ
(溶接入熱の過多または特にMn/Si比が関与する使用帯
鋼の材質が原因) を示している。またD3 は材料欠陥で
あるフッククラック(圧延により生じる組織の流れ状態
を表すメタルフローM上の介在物が溶接工程で発生する
アプセットによりメタルフローMに沿って割れることが
原因)を示している。まD4 は材料欠陥である介在物を
示している。更にD5 は形状欠陥であるビード高(溶接
工程で発生するビードを工具にて切削する際の調整不足
が原因)を示している。
【0023】次に、前記3種類の超音波探傷法の特徴を
表1に基づいて説明する。表1は斜角法,直射法,表面
波法による超音波探傷での探傷領域,検出欠陥長さ,欠
陥の種類に対する欠陥検出度合を示している。
【0024】
【表1】
【0025】欠陥検出度合はその度合が高いものを○記
号で、中程度のものを△記号で、ほとんど検出されない
ものを×記号で示している。欠陥は、その種類により発
生位置,形状及び発生方向が異なるが、例えばペネトレ
ータは溶接部Wにおいて溶接面Yに略垂直に発生するた
め、溶接面Yに対し斜めに伝播する超音波で探傷する斜
角法は、溶接面Yに対し略垂直に伝播する超音波で探傷
する直射法及び表面波法より検出度合が低い。
【0026】また前記3方法の探傷領域は表1のように
斜角法は電縫鋼管の内表面近傍及び外表面近傍、直射法
は肉厚中央部、表面波法は外表面であるので、例えば斜
角法では外表面の欠陥は検出されにくい。このように一
方法による超音波探傷では欠陥の種類によって検出感度
が低くなる欠点があるが、それを補う他の超音波探傷法
とを組み合わせることにより、欠陥の種類に影響される
ことなく高い感度で全ての種類の欠陥を検出できる。
【0027】表2は、前記3種類の超音波探傷法により
探傷した3種類の探傷情報と4種類の製管情報との組み
合わせと、その組み合わせによって弁別される欠陥の分
類及び種類を示している。
【0028】
【表2】
【0029】表2中欠陥エコー高さは、それ以上を不良
とみなす判定レベルをHで、Hレベルの半分のレベルを
Mで、更にHレベルの1/4 のレベルをLで表わしてい
る。また欠陥エコー継続長さは、10mm以下を「短」、10
mmから50mmを「長」、50mm以上を「極長」と、ビーム路
程の差は、その差がほとんど無い場合を「略同一」、そ
れ以外を「異なる」で表わしている。そして製管情報
は、異常がある場合を○記号で表わしている。
【0030】表2の超音波探傷情報の欠陥エコー高さに
おいてある欠陥が、斜角法,直射法,表面波法によりL
レベル以上の情報が得られる場合は溶接欠陥と、また斜
角法及び直射法によりLレベル以上の情報が得られる
が、表面波法で有意に得られない場合は材料欠陥と、更
に斜角法でしかLレベル以上の情報が得られない場合は
形状欠陥であると、各分類される。そして、前記3種類
の超音波探傷法による探触子8a,8b 又は81a,81b 、8
a′, 8b′、8a″, 8b″において、欠陥エコー高さが全
てHレベルである場合は、その欠陥は溶接欠陥のうち冷
接又はアーキングであると推定され、更に欠陥エコー継
続長さが短く、ビーム路程の差があまりなく、製管情報
のうち溶接入熱が著しく低い場合は、その欠陥は冷接で
あると弁別される。同様にして、前記3種類の方法によ
る超音波探傷情報と製管情報との組み合わせに基づき表
2に応じて他の欠陥についても、その分類及び種類の弁
別を行うことが可能である。
【0031】次に、本発明を利用して具体的に欠陥の弁
別を行った例について説明する。その弁別結果を下記表
3に示す。
【0032】
【表3】
【0033】14本のサンプル電縫鋼管を対象にして欠陥
弁別を実施した。何れのサンプル電縫鋼管も、外径が33
9.7mm ,肉厚が9.5mm であった。また探傷条件は、2個
の探触子よりの超音波の入射角を共に斜角法は19.0°、
直射法は25.5°、表面波法は29.3°、周波数は全て5.0M
Hzとし、探傷速度を25m/min.として、局部水浸法を用い
た。また、欠陥エコー高さについてのレベル基準は、AP
I で定められたN10 ノッチ疵を基準に感度設定を行っ
た。欠陥エコー継続長さは管軸方向に1mm単位にて計測
し、ビーム路程は0.5mm 単位にて計測した。また、アー
キング結果はアーキング発生に伴ってデュアルタイムに
て検出し、溶接入熱は適正条件の±10%以内を適正範囲
とみなして0.1sec. 単位にて計測した。
【0034】表3は全サンプル電縫鋼管について表2に
基づいて欠陥を弁別した結果である。これらの欠陥弁別
結果は、前記サンプル電縫鋼管を実際に切断して欠陥を
検査した結果と一致した。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明による電縫管の欠陥
弁別方法では、溶接部近傍を電縫管の溶接部の法線に対
し斜めに伝播する超音波と、前記法線に対し略垂直に伝
播する超音波と、前記電縫管の溶接部近傍の外表面を伝
播する超音波とにて探傷することにより得た超音波情報
と、製管情報との組み合わせにて欠陥の弁別を行うの
で、欠陥の種類に関わらず精度の良い欠陥の弁別を迅速
に行うことができるため、製造ラインにおける電縫管の
品質向上に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電縫鋼管の製造ラインを示す模式図である。
【図2】斜角法,直射法,表面波法における超音波の伝
播経路を示す模式図である。
【図3】超音波探傷情報と製管情報との組み合わせによ
り欠陥の弁別を行う流れを示す模式図である。
【図4】超音波探傷における欠陥エコーのブラウン管表
示を示す模式図である。
【図5】超音波探傷における欠陥エコー継続長さを説明
するための模式図である。
【図6】超音波探傷におけるビーム路程を示す模式図で
ある。
【図7】各種の欠陥を示す模式図である。
【符号の説明】
2 溶接装置 8 探傷装置 8a 斜角法における探触子 8b 斜角法における探触子 9 内面ビード監視装置 10 アーキング検出器 K 帯鋼 P 電縫鋼管 W 溶接部 D 欠陥

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対を成す探触子を用いた超音波探傷法に
    よる欠陥エコー高さ,欠陥エコー継続長さ,ビーム路程
    の差を含む超音波探傷情報と、アーキング検出結果,溶
    接入熱の変動,使用金属の材質,ビード切削後の電縫管
    の内面形状を含む製管情報との組み合わせに基づいて電
    縫管の溶接部近傍の欠陥を弁別する方法であって、該溶
    接部近傍を前記電縫管の溶接部の法線に対し斜めに伝播
    する超音波と、前記法線に対し略垂直に伝播する超音波
    と、前記電縫管の溶接部近傍の外表面を伝播する超音波
    とにて探傷することにより超音波探傷情報を得ることを
    特徴とする電縫管の欠陥弁別方法。
JP4193040A 1992-06-26 1992-06-26 電縫管の欠陥弁別方法 Expired - Fee Related JP2541078B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4193040A JP2541078B2 (ja) 1992-06-26 1992-06-26 電縫管の欠陥弁別方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4193040A JP2541078B2 (ja) 1992-06-26 1992-06-26 電縫管の欠陥弁別方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0611489A JPH0611489A (ja) 1994-01-21
JP2541078B2 true JP2541078B2 (ja) 1996-10-09

Family

ID=16301171

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4193040A Expired - Fee Related JP2541078B2 (ja) 1992-06-26 1992-06-26 電縫管の欠陥弁別方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2541078B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008209358A (ja) * 2007-02-28 2008-09-11 Jfe Steel Kk 管体の品質管理方法及び製造方法
JP2008209356A (ja) * 2007-02-28 2008-09-11 Jfe Steel Kk 超音波探傷の校正方法及び管体の品質管理方法及び製造方法
JP2008209364A (ja) * 2007-02-28 2008-09-11 Jfe Steel Kk 管体の超音波探傷装置および超音波探傷方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5590249B2 (ja) * 2012-07-04 2014-09-17 新日鐵住金株式会社 欠陥検出装置、欠陥検出方法、プログラム及び記憶媒体
CN107894463B (zh) * 2017-12-28 2023-12-08 中国石油天然气集团有限公司 Erw钢管焊缝电磁超声自动检测的对比试块及设计方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008209358A (ja) * 2007-02-28 2008-09-11 Jfe Steel Kk 管体の品質管理方法及び製造方法
JP2008209356A (ja) * 2007-02-28 2008-09-11 Jfe Steel Kk 超音波探傷の校正方法及び管体の品質管理方法及び製造方法
JP2008209364A (ja) * 2007-02-28 2008-09-11 Jfe Steel Kk 管体の超音波探傷装置および超音波探傷方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0611489A (ja) 1994-01-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1226933A (en) Method for the ultrasonic flaw detection of an electric welded pipe
JP5909873B2 (ja) 溶接欠陥検出システム及び電縫鋼管の製造方法並びに溶接製品の製造方法
JP2541078B2 (ja) 電縫管の欠陥弁別方法
JP2905157B2 (ja) 高周波溶接鋼管の検査方法及びその製造装置
JP5026153B2 (ja) 管の超音波探傷方法及び装置
JP5909874B2 (ja) 電縫鋼管の溶接欠陥の検出システム及び電縫鋼管の製造方法
JP2007139684A (ja) 内面フィン付き管の超音波探傷方法及び装置
JP5909870B2 (ja) 溶接欠陥検出方法及び電縫鋼管の製造方法並びに溶接製品の製造方法
JP2012012697A (ja) 拡管性に優れる油井用電縫鋼管及びその製造方法
JP3748228B2 (ja) 超音波探傷における有害欠陥判定方法及びその判定結果の利用方法
JP2001047232A (ja) 片面突合せ溶接用開先形状及びその溶接部の検査方法
JPH0552820A (ja) 電縫鋼管の欠陥弁別方法
JP2015010936A (ja) 表面疵検出装置、及び表面疵検出方法
JP2953301B2 (ja) 超音波探傷方法及び装置
JPS60205356A (ja) 鋼管溶接部の超音波探傷方法
JP2015085354A (ja) 溶接部の特性に優れる電縫鋼管の製造方法
JP5797375B2 (ja) 電縫鋼管の製造方法
JPH05223788A (ja) 薄板の溶接部の健全性診断方法
JPS6410777B2 (ja)
JPS6165157A (ja) 金属管の欠陥検出方法
JPS63249050A (ja) 電気抵抗溶接管製造時の非破壊検査法
JP2002273514A (ja) 高周波誘導加熱溶接用条材、高周波誘導加熱溶接管及びその製造方法
JP2000146926A (ja) 欠陥種類弁別方法
CN114088807A (zh) 冷轧钢管涡流检验不相关信号的分析方法
JPS62133350A (ja) 電縫管溶接部の溶接欠陥検出方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070725

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080725

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080725

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090725

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090725

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100725

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110725

Year of fee payment: 15

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees