JP2540838B2

JP2540838B2 - デイスクカセツトの製造方法

Info

Publication number: JP2540838B2
Application number: JP62037106A
Authority: JP
Inventors: 孝次船渡; 常夫根本; 雅之原田
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1987-02-20
Filing date: 1987-02-20
Publication date: 1996-10-09
Anticipated expiration: 2011-10-09
Also published as: JPS63205871A

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は、ディスクカセットの製造方法に関するもの
であり、更に詳しくは、信号記録面を有するディスクを
回転可能に収容する、上側シェル及び下側シェルとから
成るケースに容易にシャッタが取り付けられると共に、
取付後はシャッタの外れにくいディスクカセットの製造
方法に関する。

［発明の概要］本発明は、夫々の対向位置にヘッド挿入孔が開設さ
れ、且つ互いに組み付けられてシャッタガイド孔となる
切欠が一側縁に形成されると共に、前記ヘッド挿入孔の
両側方でしかもシャッタが前記ヘッド挿入孔を閉塞して
いる状態にあるとき該シャッタと重合する部分の対向面
に互いに側面どうしが当接して位置決めを行う位置決め
リブを形成した上下一対のシェルに、ディスクを回転可
能に収容して組み付けた後、前記シャッタガイド孔にシャッタの係合突起を挿入，
係合させて、組み付けられた上下シェルにシャッタを取
り付け、その後、シャッタをシャッタガイド孔に沿って移動さ
せてヘッド挿入孔を露呈させた状態で、前記位置決めリ
ブを他方のシェル側に固着せしめることにより、シャッタの係合突起をシャッタガイド孔に挿入し易く
してシャッタの取り付けを容易となし、しかも、取付後
はシャッタが外れにくくなるようにしたものである。

［従来の技術］従来のこの種のディスクカセットの製造方法を図面に
基づいて説明する。このディスクカセット11は、第７図
に示すように両面に信号記録面を有するディスク12と、
このディスク12を回転可能に収容すると共に、夫々の対
向位置にヘッド挿入孔14a,15aが開設された、合成樹脂
で成る上，下側シェル14,15を接合して成るケース13
と、このケース13の一側端に摺動可能に取付けられて前
記ヘッド挿入孔14a,15aを開閉するシャッタ16とを有し
て大略構成されている。

前記ディスク12はフレキシブルな高分子素材によって
円板状に形成してあり、この両側面が磁気記録面になっ
ている。そして、このディスク12の中央部には、センタ
ーコア受孔12aを形成してありこのセンターコア受孔12a
にはセンターコア17が取付けられる。

また、前記上側シェル14及び下側シェル15の中央部に
は前記センターコア17を露呈させるためのコア受孔14b
及び15bが夫々開設されている。そして、上側シェル14
と下側シェル15の内面には、ディスク12の摩耗や静電気
等の発生を防ぐためのフェルト18,18が取付けられてい
る。

さらに、上側シェル14の内側面には、第２図に示すよ
うに、ヘッド挿入孔14aを挟む位置に位置決めリブ19,20
を略ハ字状に形成している。位置決めリブ19,20の対向
する端部には、通常シャッタ16と重合する位置に夫々板
状の位置決め部19a,20aが形成されている。それら位置
決め部19a,20aは、シャッタ16が摺動する縁部14cに平行
に形成されると共に、該縁部14cとの距離d₁,d₂に厚み寸
法分の差が設定されている（この場合d₁＜d₂）。また、
下側シェル15においても、第３図に示すように、上側シ
ェル14と同様の位置決め部21a,22aを夫々有する位置決
めリブ21,22が形成されている。これら上側及び下側シ
ェル14,15を組付けした場合、第１図に示すように、上
側シェル14の位置決め部19aと下側シェル15の位置決め
部22aがその側面どうしで重なり、位置決め部20aと21a
がその側面どうしで重なり、互い違いの状態となる。こ
こで、上記したように、d₁,d₂とに厚み寸法分の差が設
定されているため、両シェル14,15の縁部14c,15cは接合
された場合に面一の状態となる。

また、両シェル14,15には、ヘッド挿入孔14a,15aの両
側方に位置する隅部に前記位置決めリブ19,20、21,22に
より画成されるスプリング収容部25〜25が形成されてい
る。さらに、両シェル14,15には、当該両シェル14,15が
組み付けられたときにシャッタガイド孔13b,13bを形成
する切欠13c〜13cが設けられている。

このようなシェル14,15は、ディスク12を回転可能に
収容して組み付けられる。その際、第２図及び第３図に
示すような上側シェル14の周縁の複数箇所に突設した嵌
合用ピン23〜23と、下側シェル15の対応位置に設けた丸
穴部24とが嵌合される。その後、該ピン23と丸穴部24の
嵌合した場所を超音波などを用いて固着する。

次に、ガイド孔13b,13bに、シャッタ16の端面片16bの
内側に突設された係合突起16e,16eを夫々挿入し、さら
に、前記シャッタガイド孔13b,13bの夫々ケース隅部側
に設けられたスプリング挿入孔13d,13dより前記スプリ
ング収容部25,25内に、略Ｖ字形のトーションスプリン
グ26,26を夫々挿入し、該スプリング26の一端部を先に
ケース13に挿着されたシャッタ16のスプリング係止部16
aに係止して、シャッタ16の挟持片16c,16cがヘッド挿入
口14a,15を閉塞した状態を保持するように付勢，支持す
るようにする。

［発明が解決しようとする問題点］しかしながら、このような製造方法を行った場合、ケ
ース13におけるシャッタガイド孔13b,13bは、両シェル1
4,15を組み付けて固着したにも拘わらず、両シェル14,1
5の有する可撓性により、その孔幅が拡がり易く、とも
すると、シャッタ16側の係合突起16eが、シャッタガイ
ド13bから離脱してシャッタが外れるという問題点を有
していた。

本発明は、かかる問題点に着目して案出されたもので
あって、シャッタの外れにくいディスクカセットの製造
方法を得んとするものである。

［問題点を解決するための手段］そこで、本発明は、夫々の対向位置にヘッド挿入孔が
開設され、且つ互いに組み付けられてシャッタガイド孔
となる切欠が一側縁に形成されると共に、前記ヘッド挿
入孔の両側方でしかもシャッタが前記ヘッド挿入孔を閉
塞している状態にあるとき該シャッタと重合する部分の
対向面に互いに側面どうしが当接して位置決めを行う位
置決めリブを形成した上下一対のシェルに、ディスクを
回転可能に収容して組み付けた後、前記シャッタガイド孔にシャッタの係合突起を挿入，
係合させて、組み付けられた上下シェルにシャッタを取
り付け、その後、シャッタをシャッタガイド孔に沿って移動さ
せてヘッド挿入孔を露呈させて状態で、前記位置決めリ
ブを他方のシェル側に固着せしめることを、その構成と
している。

［作用］シャッタを挿入する場合、位置決めリブが他方のシェ
ルに固着されていないため、係合突起がシャッタガイド
孔を押し開いて容易に挿入される。また、シャッタ取付
後は、位置決めリブが他方のシェルに固着されていて、
係合突起がシャッタガイド孔から離脱するのを阻止す
る。

［実施例］以下、本発明に係るディスクカセットの製造方法を図
面に示す実施例に基づいて説明する。

なお、従来例と同一部分は同一符号を用いて説明を省
略する。

本実施例にあっては、上側シェル14と下側シェル15と
でディスク12を回転可能となるように収容して組み付
け、嵌合した嵌合用ピン23と丸穴部24とを超音波により
溶着する。

次に、上下側シェル14,15の切欠13c〜13cにより形成
されたシャッタガイド孔13b,〜13bにシャッタ16の係合
突起16e〜16eを挿入して係合させる。なお、前記シャッ
タ16は、端面片16bと、この端面片16bの両側縁に連設さ
れた一対の挟持片16c,16cとで断面コ字状に形成してあ
る。これら断面片16bと、一対の挟持片16c,16cは摩擦係
数が小さく、かつ耐摩耗性に優れた合成樹脂で一体形成
してある。そして、ケース13の一側端面13a側に係合突
起16eを該シャッタ16の端面片16bと対向するシャッタガ
イド孔13bから挿入すると、該ケース13の一側端面13aに
シャッタ16の端面片16bの内面が当接し、シャッタ16の
一対の挟持片16c,16cで上側シェル14と下側シェル15を
挟装するようになっている。また、一対の挟持片16c,16
cには所定の間隔をおいて一対の矩形の閉口部16d,16dを
それぞれ形成してある。この一対の閉口部16d,16dは、
前記ケース13のヘッド挿入孔14a,15aより一回り大きく
形成してあり、シャッタ16がケース13に形成したガイド
溝13bに沿って左右方向に摺動することにより、該ケー
ス13のヘッド挿入孔14a,15aを開閉するようになってい
て、ディスクカセット11の両面使用を可能にしている。

そして、このようにシャッタ16が挿着されたケース13
には、第１図に示すように、位置決めリブ21,20及び22,
19の夫々と上，下側シェル14,15の隅部とで形成される
スプリング収容部25,25に、前記シャッタ16を閉塞状態
に支持するための略Ｖ字形のトーションスプリング26が
スプリング挿入孔13dを介して挿入，収容される。この
ように収容されたトーションスプリング26の一端はケー
ス13内で係止すると共に、他端はシャッタ16のスプリン
グ係止部16aに係止して、該シャッタ16がケース13のヘ
ッド挿入孔14a,15aを閉塞する状態を維持するようにし
ている。

次に、シャッタ16を第１図の二点鎖線で示す位置に移
動させた後、第５図及び第６図に示すように、位置決め
リブ19及び22の決置決め部19a,22aを、その側面が当接
した状態で、超音波溶着し、上下側シェル14,15を固着
する。また、位置決めリブ20及び21の位置決め部20a,21
aも同様に超音波溶着する。

なお、第５図及び第６図は、位置決め部19a（21a）の
みを溶着した例を示しており、該位置決め部19a（21a）
の先端部には、溶着バリが広がるのを防止するため、尖
端状に形成されている。

以上、実施例について説明したが、この他に各種の設
計変更が可能であり、例えば、上記実施例にあっては、
位置決め部19a及び21aのみ溶着しているが、相隣接する
位置決め部のうち、少なくとも一方を溶着するものであ
ればよい。

また、上記実施例にあっては、トーションスプリング
26をスプリング収容部25に収容した後、位置決め部の溶
着を行っているが、該溶着後にトーションスプリング26
を該収容部25に収容する順序で行っても勿論よい。

［発明の効果］以上の説明から明らかなように、本発明に係るディス
クカセットの製造方法に依れば、シャッタを取り付ける
際には、位置決めリブが他方のシェルに溶着されておら
ず、シャッタの係合突起がシャッタガイド孔に容易に挿
入でき、作業性が良く、また、シャッタ取付後には、位
置決めリブが他方のシェルに固着されているため、係合
突起の離脱が防止すると共に、シャッタガイド孔の幅寸
法の変動が防止されるためシャッタにガタツキが発生す
るのを防止する効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るディスクカセットの製造方法を適
用した実施例を示す断面説明図、第２図は上側シェルの
平面図、第３図は下側シェルの平面図、第４図はシャッ
タとケースを示す分解斜視図、第５図は上下側シェルの
組付け状態を示す断面図、第６図は上下側シェルの接合
状態を示す断面図、第７図はディスクカセットの分解斜
視図である。 11……ディスクカセット、12……ディスク、13……ケー
ス、13b……シャッタガイド孔、14……上側シェル、15
……下側シェル、14a,15a……ヘッド挿入孔、16……シ
ャッタ、16e……係合突起、19,20,21,22……位置決めリ
ブ、19a,20a,21a,22a……位置決め部。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】夫々の対向位置にヘッド挿入孔が開設さ
れ、且つ互いに組み付けられてシャッタガイド孔となる
切欠が一側縁に形成されると共に、前記ヘッド挿入孔の
両側方でしかもシャッタが前記ヘッド挿入孔を閉塞して
いる状態にあるとき該シャッタと重合する部分の対向面
に互いに側面どうしが当接して位置決めを行う位置決め
リブを形成した上下一対のシェルに、ディスクを回転可
能に収容して組み付けた後、前記シャッタガイド孔にシャッタの係合突起を挿入，係
合させて、組み付けられた上下シェルにシャッタを取り
付け、その後、シャッタをシャッタガイド孔に沿って移動させ
てヘッド挿入孔を露呈させた状態で、前記位置決めリブ
を他方のシェル側に固着せしめることを特徴とするディ
スクカセットの製造方法。