JP2540715Y2 - 工具交換装置 - Google Patents

工具交換装置

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JP2540715Y2
JP2540715Y2 JP1991023513U JP2351391U JP2540715Y2 JP 2540715 Y2 JP2540715 Y2 JP 2540715Y2 JP 1991023513 U JP1991023513 U JP 1991023513U JP 2351391 U JP2351391 U JP 2351391U JP 2540715 Y2 JP2540715 Y2 JP 2540715Y2
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power transmission
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正巳 千田
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株式会社日平トヤマ
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、加工装置の主軸と工具
ホルダとの間を旋回移動して工具の交換を行う工具交換
装置に係り、特に全ての動作がモータの動力により機構
的に行われる工具交換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】マシニングセンタなどの加工装置では、
個々の加工機の主軸に装着されている工具と工具マガジ
ンに設けられている複数の工具のうちの1つとを交換す
る工具交換装置が設けられる。図7は上記工具交換装置
による工具交換動作を示しているものである。図7にお
いて、アーム軸1はY方向へ進退駆動され且つθ方向へ
旋回駆動される。アーム軸1の先端には交換アーム2が
設けられており、この交換アーム2の両側部に工具ホル
ダ4を保持する保持部3が設けられている。工具ホルダ
4は、テーパシャンク部4aとその上端のプルスタッド
4bとを有し、下部外周には保持溝4cさらには位置決
め用のキー溝4dが形成されている。これに対し、前記
各保持部3の内周には工具ホルダ4の保持溝4cに嵌合
する凸条3aが形成されているとともにキー溝4dに係
合するキー3bが設けられている。各種の工具5はこの
工具ホルダ4に保持されている。図7において符号6は
加工機の主軸を示しており、この主軸6に工具ホルダ4
が保持される。また図7において図示左側にて鎖線で示
している工具ホルダ4は工具マガジン側に保持されたも
のを示している。
【0003】図7において(A)で示している状態が交
換アーム2の原位置である。この状態から反時計方向へ
例えば60度回転して(B)で示す位置へ回動すると、
交換アーム2に形成された保持部3が、主軸側とマガジ
ン側のそれぞれの工具ホルダ4に嵌合する。工具ホルダ
4はその保持溝4cならびにキー溝4dにより保持部3
に位置決めされる。次に(B)で示す回転位相におい
て、交換アーム2内のクランプ機構が動作して工具ホル
ダ4が保持部3内にてクランプされる。このクランプ行
程を説明の便宜上行程(C)とする。この交換アーム2
による工具ホルダ4のクランプ動作にあわせて、主軸6
内のクランプ機構がクランプ解除動作し、主軸6に保持
されている工具ホルダ4が交換アーム2に受け渡され
る。工具マガジン側においても同様である。
【0004】次に(D)で示すように、アーム軸1が図
示下方へ移動し、交換アーム2が同方向へ下降して交換
アーム2に保持されたそれぞれの工具ホルダ4が主軸6
ならびに工具マガジン側から下方へ引き出される。次
に、アーム軸1が下降した状態のまま、(E)で示すよ
うにアーム軸1が時計方向へ180度旋回し、工具ホル
ダ4が入れ替わる。次に(F)で示すように、アーム軸
1が上昇し、入れ替わった工具ホルダ4が主軸6ならび
に工具マガジン側に挿入される。次に主軸6内のクラン
プ機構により交換後の工具ホルダ4がクランプされ、ま
た工具マガジン側でも工具ホルダ4がクランプされる。
次に(G)の行程にて交換アーム2内のクランプ機構が
動作し、保持部3により保持された工具ホルダ4のクラ
ンプが解除され、各工具ホルダ4が主軸6ならびに工具
マガジン内に受け渡される。この(G)で示すアンクラ
ンプ動作の後に、交換アーム2は時計方向へ例えば60
度旋回し、(A)で示す原位置に戻る。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】上記のように交換アー
ム2を各行程に基づいて動作させるための機構として、
従来は例えばアーム軸1を(D)と(F)で示す方向へ
進退させるための進退用シリンダ機構を設け、また交換
アーム2をθ方向へ旋回させるための旋回用シリンダ機
構を2つの旋回角度に対応してそれぞれに設け、かつそ
れぞれにラック・ピニオン等を使用した駆動機構などを
設け電磁弁などで電気的に動作タイミングをとってい
る。ところが上記のように、交換アーム2を進退させる
機構と旋回させる機構とが別個に設けられていると、多
種の駆動源を用いることになり、装置が大型化するとと
もに、制御も複雑になる。そこで最近では、1個のモー
タを使用し、その回転力を機械的な動力伝達機構により
各駆動部に伝達し、各駆動部においてアーム軸の進退と
回転ならびに保持部3での工具ホルダ4のクランプとク
ランプ解除などを行ういわゆるメカATC装置が検討さ
れている。
【0006】しかしながら、上記のように、全ての動作
を機械的な動力伝達により行う装置では、動力伝達機構
にギヤ噛合部や、カムとカムフォロワの摺動部あるいは
リンクの支点部での摩耗によるガタや変形が生じた場合
に、各機構部に動作位置ずれが生じる。例えば図7にお
いて交換アーム2が(A)で示す原位置にあるときの軸
方向の位置ずれが生じると、そのまま交換アーム2を
(B)で示す位置へ旋回させて保持部3により工具ホル
ダ4を保持しようとしたときに、保持部3内の凸条3a
と工具ホルダ4の保持溝4cとの軸方向の相対位置がず
れて、工具ホルダ4を確実に保持できない状態となる。
この状態で交換アーム2内のクランプ機構により工具ホ
ルダ4をクランプすると、不完全な工具ホルダの保持状
態となる。さらに、この位置ずれの状態で無理に保持し
ようとすると、交換アーム2の保持部3と工具ホルダ4
との間で衝突が起き、その衝撃が、アーム軸と連結して
いるアーム旋回用のカム機構部にかかってカムおよびカ
ムフォロワを破損してしまう結果になる。このような状
態は動作中に検知することができず、継続して動作が行
われることにより、交換アーム2に不完全に保持されて
いる工具ホルダ4が交換動作中に落下するなどの問題も
生じる。本考案は、上記従来の課題を解決するものであ
り、機械的な動力伝達機構により各駆動部に動力を伝達
している機構において、各動力伝達部分に磨耗などによ
るガタや変形が生じた場合にそのガタや変形を確実に検
知して、動作中止などの対策を施すことにより、機構部
の破損や交換アームの動作不良を未然に防止することが
できる工具交換装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案による工具交換装
置は、装置本体に対し進退し且つ回動するアーム軸と、
このアーム軸の先端に設けられ且つ両端に工具ホルダの
保持部が形成されている交換アームと、前記アーム軸を
回動させる旋回駆動機構と、アーム軸を装置本体に対し
進退駆動する進退駆動機構と、前記交換アームに形成さ
れた保持部において工具ホルダをクランプするクランプ
駆動機構とが設けられて、共通のモータの動力により
械的な動力伝達機構を介して前記各駆動機構に伝達され
る工具交換装置において、前記装置本体側には前記アー
ム軸が後退した位置を検知し正規の後退位置であるか否
かを検知する検知手段が設けられ、この検知手段は、ア
ーム軸の後退時にこのアーム軸が当たる検知ロッドと、
この検知ロッドと前記アーム軸とが当たっているときに
検知ロッドを介してアーム軸に対し前進方向への付勢力
を与える付勢手段と、前記検知ロッドが所定位置まで後
退したときに動作する検知スイッチとから構成されてい
ことを特徴とするものである。
【0008】
【作用】上記手段では、モータの動力がギヤやカムやリ
ンクなどによる機械的な動力伝達機構によって各駆動機
構部に伝達されて、それぞれの駆動機構により動作が行
われる。上記動力伝達機構のギヤ進退駆動機構のカムフ
ォロワやリンクの支点部などに磨耗によるガタや変形が
生じた場合には、そのガタや変形は進退駆動機構によっ
て移動されるアーム軸の後退位置での軸方向の位置ずれ
として表われる。よってアーム軸の後退位置を検知手段
により常に監視することによって、アーム軸の位置ずれ
によっておこるアームの工具ホルダの保持不良や工具ホ
ルダとの衝突による他の機構部の破損などを未然に防止
することができる。
【0009】
【実施例】以下、本考案の実施例を図1から図6の図面
により説明する。図1は本考案による工具交換装置を示
す断面図である。図1では、アーム軸11が水平向きで
且つその右端に交換アーム12が設けられた構造として
示しているが、アーム軸11を垂直方向ヘ向けその下端
に交換アーム12が設けられている構造であってもよ
い。この場合には図7に示したのと同じ配置構成とな
る。図1に示す装置では、前記アーム軸11が本体ケー
ス10に設けられた軸受スリーブ13aと13bによ
り、(D)と(F)方向へ進退自在で且つ回動自在に支
持されている。アーム軸11の後端(図示左端)には歯
車14が設けられている。またアーム軸11内にはクラ
ンプ駆動軸15が図の左右方向に進退自在に挿入されて
いる。このクランプ駆動軸15の図示右端は交換アーム
12内に延びており、この右端にラック16が設けられ
て、このラック16が交換アーム12内に設けられた一
対のピニオン17と噛み合っている。
【0010】図2に示すように、交換アーム12の両端
には工具ホルダ4を保持するための保持部12aが形成
されている。図1と図2に示すように、この保持部12
aは凹形状であり、その内部には凸条12bが形成され
ている。また保持部12a内には位置決め用のキー18
が設けられている。交換アーム12内にはクランプピン
19が進退自在に挿入されている。クランプピン19の
後端にはラック19aが形成されて、これが前記ピニオ
ン17と噛み合っており、またクランプピン19はスプ
リング20により突出方向に付勢されている。図1に示
しまた図7において説明した工具ホルダ4の保持溝4c
は、前記保持部12a内の凸条12bに嵌合しまたキー
溝4dはキー18に嵌合して、工具ホルダ4は保持部1
2a内にて位置決めされる。さらにアーム軸11内のク
ランプ駆動軸15が図の左方向へ駆動されると、ラック
16によりピニオン17が駆動され、ピニオン17によ
りクランプピン19が進出する。そしてこのクランプピ
ン19の先端が工具ホルダ4の外周部を押し付けて工具
ホルダ4が交換アーム12に完全に保持される。本体ケ
ース10の図示左側にはモータMが設けられている。こ
のモータMの動力は動力伝達機構により各駆動機構に伝
達される。この動力伝達機構の構成は、モータMの出力
軸に設けられた歯車21と、この歯車21に噛み合う歯
車22と、この歯車22をスプライン係合にて支持して
いる第1の動力伝達軸23と、この動力伝達軸23の右
端にスプライン係合された歯車24と、この歯車24に
噛み合う歯車25と、この歯車25をスプライン係合に
より支持している第2の動力伝達軸26とから構成され
ている。
【0011】次に上記動力伝達機構により動力が伝達さ
れる各駆動機構について説明する。なお以下においてそ
の駆動機構がどの動作を司るものであるかを、図7にお
いて説明した各動作並びに行程(A)から(G)に対応
させて説明する。まず前記動力伝達機構の動力伝達経路
の第1段目には、図7において(C)と(G)で示す行
程にて、前記クランプ駆動軸15を動作させるクランプ
駆動機構(イ)が設けられている。このクランプ駆動機
構(イ)は、前記歯車22に固定されたドラムカム31
と、このドラムカム31の外周に形成されたカム溝31
a内を摺動するカムフォロワ33ならびにこのカムフォ
ロワ33とともに動作して前記クランプ駆動軸15をア
ーム軸11に対して進退動作させる駆動部材32とから
構成されている。動力伝達機構の次の段には、第1の旋
回駆動機構(ロ)が設けられている。この旋回駆動機構
(ロ)は、図7において、交換アーム12を(A)の原
位置と(B)の工具ホルダ受け渡し位置との間にて所定
角度例えば60度旋回させる機構である。
【0012】図3は図1のIII断面を示すものであ
る。図1と図3に示すように、この旋回駆動機構(ロ)
は、第1の動力伝達軸23にスプライン係合するカム円
盤35と、このカム円盤35のカム溝35a内を移動す
るカムフォロワ36と、このカムフォロワ36が支持さ
れて、軸37を中心として揺動動作する扇歯車38とか
ら構成されている。アーム軸11が図示左方向へ移動し
ている状態にて、アーム軸11の基部に設けられた前記
歯車14は扇歯車38の歯38aと噛み合う。モータM
の動力は第1の動力伝達軸23によりカム円盤35に伝
達され、カム溝35aによって扇歯車38が揺動駆動さ
れ、扇歯車38の歯38aによって歯車14ならびにア
ーム軸11が前記所定角度だけ旋回させられる。動力伝
達機構の次の段には第2の旋回駆動機構(ハ)が設けら
れている。この旋回駆動機構は、図7の(E)の行程に
て、交換アーム12を180度旋回させるためのもので
ある。
【0013】図4は図1のIV断面を示すものである。
図1ならびに図4に示すように、第2の旋回駆動機構
(ハ)では、第1の動力伝達軸23を中心として揺動動
作する扇歯車44、ならびにこの扇歯車44と一緒に揺
動動作する駆動板43が設けられている。駆動板43に
は溝43aが形成されて、前記動力伝達軸26とスプラ
イン係合している歯車25に設けられたローラ42がこ
の溝43a内に挿入されている。前記アーム軸11が図
1において図示右方向へ前進しているときには、アーム
軸11の基部に設けられた歯車14が上記扇歯車44の
歯44aと噛み合う。そして歯車25の動力により扇歯
車44が揺動駆動されると、その歯44aによってアー
ム軸11が180度旋回させられる。前記動力伝達機構
の伝達経路の最終段には、アーム軸11の進退駆動機構
(ニ)が設けられている。この進退駆動機構は、図1な
らびに図7においてアーム軸11を(D)方向と(F)
方向とへ駆動するものである。
【0014】図5は図1のV断面図である。この図にも
示すように、この進退駆動機構では、第2の動力伝達軸
26にドラムカム46が固定されており、その外周には
カム溝46aが形成されている。また本体ケース10に
は軸48により駆動レバー47が回動自在に支持されて
おり、その基部に設けられたカムフォロワ50が前記カ
ム溝46a内にガイドされている。また駆動レバー47
の下部には一対のローラ49が設けられており、このロ
ーラ49が、アーム軸11の外周に形成された溝11a
内に挿入されている。前記第2の動力伝達軸26により
ドラムカム46が駆動されると、そのカム溝46aによ
り駆動レバー47が揺動駆動され、駆動レバー47の下
端のローラ49によりアーム軸11が進退駆動される。
さらに図6は図1のVI断面を示すものであるが、前記
ドラムカム46には検知歯車51が固定され、本体ケー
ス10にはこの検知歯車51に対向する近接スイッチ5
2が設けられている。この近接スイッチ52により検知
歯車51の回転角度すなわちドラムカム46の回転角度
が検知される。この検知動作により、例えば加工機の主
軸の工具ホルダクランプ機構ならびに工具マガジンの工
具ホルダクランプ機構の駆動タイミングが設定されるよ
うになっている。さらに、後述する検知スイッチ56の
検知信号に応じたモータ停止タイミング等も設定できる
ようになっている。
【0015】さらに図1の、図示左側には本体ケース1
0に固定した支持台55上に検知スイッチ56が設けら
れている。この検知スイッチ56のアクチュエータ56
aの前方には検知ロッド57が設けられ、これは上記支
持台55と一体のホルダ58に進退自在に保持されてい
る。そしてこの検知ロッド57はスプリング60により
アーム軸11へ向って突出方向へ付勢されている。なお
ホルダ58には検知ロッド57の回転止め用のピン59
が設けられている。また検知ロッド57の先部にローラ
61が設けられ、これがアーム軸11の後端11bに接
触している。アーム軸11が図の右方向へ前進している
ときには、ローラ61はアーム軸11から離れ、スプリ
ング60の付勢力により検知ロッド57は図示右方向へ
わずかな距離だけ突出している。そしてアーム軸11が
図示左方向へ後退したときに、その後端11bによりロ
ーラ61が押され、スプリング60が収縮して検知ロッ
ド57の後端がアクチュエータ56aを押し、検知スイ
ッチ56が例えばONとなると、アーム軸11が正規の
後退位置であることが検知され、OFFのとき位置ずれ
が生じていることを検知できるようになっている。な
お、前記検知スイッチ56の接点切換えは検出回路71
により検出され、その検出出力が主制御部72に与えら
れる。そして主制御部72の判断により必要に応じてア
ラーム73が動作する。
【0016】次に動作について説明する。この工具交換
装置の動作は図7に示しているのと同じであり、まず第
1の旋回駆動機構(ロ)により、アーム軸11と交換ア
ーム12が図7に示す原位置(A)から所定角度(例え
ば60度)回動して(B)の工具ホルダ保持位置へ移動
する。次にクランプ駆動機構(イ)の駆動部材32が後
退移動することによりクランプ駆動軸15のクランプ解
除方向への力が解除され、スプリング20によってクラ
ンプピン19が突出し、加工機の主軸ならびに工具マガ
ジンに設けられた工具ホルダ4が交換アーム12の保持
部12aにクランプ保持される。これとほぼ同時に加工
機の主軸側ならびに工具マガジン側の図示しない周知の
クランプ機構がそれぞれクランプ解除動作し、交換アー
ム12に工具ホルダ4を受け渡し可能な状態となる。次
に、進退駆動機構(ニ)によりアーム軸11ならびに交
換アーム12が(D)方向へ前進させられる。アーム駆
動軸11が前進すると、基部の歯車14が第2の旋回駆
動機構(ハ)の扇歯車44の歯44aと噛み合い、この
第2の旋回駆動機構(ハ)の動作により、図7において
(E)で示すように、交換アーム12が180度旋回す
る。これにより加工機の主軸と工具マガジンとの間で工
具ホルダ4の交換が行われる。次に進退駆動機構(ニ)
によりアーム軸11が(F)方向に戻され、このときア
ーム軸11が正規の後退位置に完全に戻ったか否か検知
スイッチ56により検知される。このとき、加工機の主
軸側と工具マガジン側のクランプ機構がクランプ動作
し、各工具ホルダ4は確実に保持される。この後交換ア
ーム12側のクランプ駆動機構(イ)の駆動部材32が
前進しクランプ駆動軸15がスプリング20に抗して前
進されピニオン17を介してクランプピン19が引き込
められて交換アーム12の保持部12aに保持された工
具ホルダのクランプが解除される。そして第1の旋回駆
動機構(ロ)により交換アーム12が所定角度駆動さ
れ、図7に示す原位置(A)に復帰する。上記1サイク
ル動作の間、第1の動力伝達軸23は2回転し、第2の
動力伝達軸26は1回転する。
【0017】この装置において、動力伝達機構を構成す
る歯車21、22、24、25の噛み合い部、ならびに
各歯車と動力伝達軸のスプライン係合部、および進退駆
動機構(ニ)のカム溝46aとカムフォロワ50との摺
動部、駆動レバー47とその支点となる軸48との摺動
部、さらにはアーム軸11の溝11aとローラ49との
摺動部などのいずれかに磨耗などによるガタや変形が生
じると、そのガタや変形は累積されて上記全ての動力伝
達経路の最終段にあるアーム軸11の進退方向の位置ず
れとして現れる。アーム軸11が(F)方向へ復帰した
ときには、その後端11bがローラ61に当たり、スプ
リング60の付勢力によりアーム軸11は(D)方向へ
押される。よって前記ガタが生じた場合、スプリング6
0の付勢力によりそのガタの量だけアーム軸11ならび
に検知ロッド57が(D)で示す突出方向へ移動させら
れるため、検知スイッチ56のアクチュエータ56aを
ONさせる位置まで後退できなくなる。これにより上記
磨耗や変形などが生じ、交換アーム12の動作不良すな
わち、交換アーム12の保持部12aの凸条12bと工
具ホルダ4の保持溝4cとが軸方向にずれている状態で
あることが検知できる。よってこのような検知スイッチ
56による位置ずれ検知は図1に示す検出回路71によ
り検出され、主制御部72に出力される。このとき主制
御部72からの指令により、動作不良検出時点でモータ
Mを直ちに停止させ、あるいはそのサイクルの動作が完
了して交換アーム12が原位置(A)へ復帰した時点で
モータMを停止させる。またその状態をアラーム73な
どにより知らせるようにすることにより、交換アーム1
2が軸方向に位置ずれの状態のまま動作が続行されるこ
とを防止できる。これにより、交換アーム12と工具ホ
ルダ4との衝突による衝撃から交換アーム12の旋回機
構部等を破損するようなことを防止できる。
【0018】さらに例えば(イ)(ロ)(ハ)などに示
す各駆動機構において、機構部の噛みこみなどが生じそ
の負荷によってモータMが停止したような場合を想定す
ると、一定時間経過して本来ならばアーム軸11が
(F)方向へ復帰して検知スイッチ56がONになるべ
きであるのに、このON信号が出力されないことにな
る。よって検知スイッチ56の検知出力が出される時間
をタイマーにより監視することによって、動力伝達機構
のみならずそれぞれの駆動機構において動作不良が生じ
たことを検知でき、モータMの負荷が長い時間増大しつ
づけることを防止できる。
【0019】また、図1の実施例では検知ロッド57に
スプリング60を設けたことにより、動力伝達機構など
にガタが生じてアーム軸11の軸方向の移動ガタが現れ
た場合、アーム軸11が図示左方向へ後退したときに、
検知ロッド57を突出方向へ付勢するスプリング60に
よってアーム軸11がガタ分だけ図示右方向へ押され、
よって検知スイッチ56のアクチュエータが作動しない
状態すなわち位置ずれを確実に検知できる。ただし図7
に示すように、アーム軸11が垂直方向に配置され、交
換アーム12が下向きの場合には、前記ガタ分だけ自重
によりアーム軸11が(D)方向へ突出するため、前記
スプリング60を設けなくても、ガタによるアーム軸1
1の復帰不足を検知スイッチ56の不作動により知るこ
とができる。また検知スイッチ56により検知する箇所
は必らずしもアーム軸11の後端11bに限られず、ア
ーム軸11または交換アーム12のどの箇所であっても
よい。また上記ガタ分が生じたときにアーム軸を突出方
向へ付勢するスプリングを検知ロッド57用のスプリン
グ60とは別個に設けてもよい。なお、本考案の工具交
換装置は、各駆動機構および動力伝達機構、アーム構造
等は実施例で示されるものに限らず、機械的伝動機構を
採用したものであれば他の構造のものも含むものとす
る。
【0020】
【考案の効果】以上詳述した本考案によれば、モータに
より駆動される機械的動力伝達経路にアーム軸の進退駆
動機構を設け、アーム軸の後退位置を検知し、正規の後
退位置にあるか否かを検知する検知手段を設けたので、
前記動力伝達機構や進退駆動機構のいずれかの機構部に
磨耗によるガタや変形などがあり、アーム軸の後退位置
に位置ずれが生じた場合には前記検知手段によりその状
態を確実に検知できる。特に、前記検知手段に、アーム
軸を前進方向へ付勢する付勢力が与えられた検知ロッド
が設けられ、アーム軸が後退するときに、検知ロッドに
より常にアーム軸が前進方向へ付勢されるため、ガタや
変形などにより、アーム軸の後退動作に不良が発生した
ときに、その状態を前記検知手段で確実に検知できる。
このときに、動作中止などの対策を施すことにより、他
の機構部の破損や交換アームの動作不良を未然に防止で
きる。すなわち、ひとつの検知手段により動力伝達経路
のいずれかの位置に生じる磨耗や変形などを検知できる
ことになり、最少の検知手段で装置の信頼性を高めるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による工具交換装置の構造を示す縦断面
図。
【図2】交換アームを示す図1の右側面部分断面図。
【図3】図1のIII断面図。
【図4】図1のIV断面図。
【図5】図1のV断面図。
【図6】図1のVI断面図。
【図7】工具交換装置の交換動作を示す説明図。
【符号の説明】
M モータ 4 工具ホルダ 10 本体ケース 11 アーム軸 12 交換アーム 12a 保持部 15 クランプ駆動軸 19 クランプピン 22 動力伝達機構を構成する歯車 24 動力伝達機構を構成する歯車 25 動力伝達機構を構成する歯車 23 第1の動力伝達軸 26 第2の動力伝達軸 (イ) クランプ駆動機構 (ロ) 第1の旋回駆動機構 (ハ) 第2の旋回駆動機構 (ニ) アーム軸の進退駆動機構

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装置本体に対し進退し且つ回動するアー
    ム軸と、このアーム軸の先端に設けられ且つ両端に工具
    ホルダの保持部が形成されている交換アームと、前記ア
    ーム軸を回動させる旋回駆動機構と、アーム軸を装置本
    体に対し進退駆動する進退駆動機構と、前記交換アーム
    に形成された保持部において工具ホルダをクランプする
    クランプ駆動機構とが設けられて、共通のモータの動力
    により機械的な動力伝達機構を介して前記各駆動機構に
    伝達される工具交換装置において、前記装置本体側には
    前記アーム軸が後退した位置を検知し正規の後退位置で
    あるか否かを検知する検知手段が設けられ、この検知手
    段は、アーム軸の後退時にこのアーム軸が当たる検知ロ
    ッドと、検知ロッドと前記アーム軸とが当たっていると
    きに検知ロッドを介してアーム軸に対し前進方向への付
    勢力を与える付勢手段と、前記検知ロッドが所定位置ま
    で後退したときに動作する検知スイッチとから構成され
    ていることを特徴とする工具交換装置。
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