JP2540462Y2 - 混合器 - Google Patents

混合器

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JP2540462Y2
JP2540462Y2 JP1991091552U JP9155291U JP2540462Y2 JP 2540462 Y2 JP2540462 Y2 JP 2540462Y2 JP 1991091552 U JP1991091552 U JP 1991091552U JP 9155291 U JP9155291 U JP 9155291U JP 2540462 Y2 JP2540462 Y2 JP 2540462Y2
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嘉高 飯田
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デイエツクスアンテナ株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、複数の高周波信号を混
合して出力する混合器に関し、特に周波数が近接してい
る高周波信号を混合するのに用いるものに関する。
【0002】
【従来の技術】近接した周波数の複数の高周波信号を混
合する場合として、例えばアンテナから受けたチャンネ
ル1、3のテレビジョン放送信号と、ビデオテープレコ
ーダからのチャンネル2の変調出力信号とを混合してテ
レビジョン受像機に対して伝送する場合や、例えばアン
テナで受けた89.9MHzのFM放送信号及びチャン
ネル2のテレビジョン放送信号と、ビデオテープレコー
ダからのチャンネル1(90〜96MHz)の変調出力
信号とを混合して、テレビジョン受像機に対して伝送す
る場合がある。従来、近接した周波数の複数の高周波信
号を混合する場合、混合器をフィルタで構成するのが困
難なことが多いので、混合器として、2分配器の入出力
を逆にしたものを使用することがあった。即ち、2分配
器の一方の分配出力端子に例えばアンテナで受けたチャ
ンネル1、3のテレビジョン放送信号を供給し、他方の
分配出力端子にビデオテープレコーダからのチャンネル
2の変調出力を供給し、2分配器の入力側を同軸ケーブ
ルを介してテレビジョン受像機に接続する。これによっ
て、各チャンネル1、3のテレビジョン放送信号とチャ
ンネル2のビデオテープレコーダからの変調出力とを混
合した混合出力がテレビジョン受像機に供給される。テ
レビジョン受像機において、この混合出力から所望のチ
ャンネルの信号を復調しようとする際、例えば、チャン
ネル3を復調しようとした際、このチャンネル3よりも
下側の隣接チャンネル、例えばチャンネル2の音声信号
のレベルが大きいと、チャンネル3の映像信号に妨害を
与えビート障害を生じる。
【0003】このような場合、図9(a)に示すよう
に、2分配器を利用した混合器2におけるビデオテープ
レコーダからチャンネル2の変調出力が供給される入力
端子4とビデオテープレコーダの変調出力端子(図示せ
ず)との間に、トラップ周波数がチャンネル2の音声周
波数であるトラップフィルタ6を設け、チャンネル2の
音声信号のレベルを下げて、ビート障害を防止すること
が行われている。なお、混合器2の他の入力端子8に
は、アンテナ10によって受信されたチャンネル1、3
のテレビジョン放送信号が供給されている。また、混合
器2は、チャンネル2の変調出力が供給されるトランス
コアコイル12と、チャンネル1、3のテレビジョン放
送信号が供給されるトランスコアコイル14と、これら
両トランスコアコイル12、14からの信号を合成し、
出力端子15に供給するトランスコアコイル16とから
なる。
【0004】また、逆にチャンネル2の信号を復調しよ
うとした際に、チャンネル1の信号の音声信号のレベル
が大きくて、チャンネル2にビート障害が生じる場合に
は、図9(b)に示すように、チャンネル1、3のテレ
ビジョン放送信号が供給される入力端子8とアンテナ1
0との間に、トラップ周波数がチャンネル1の音声周波
数であるトラップフィルタ6aを設け、チャンネル1の
音声信号のレベルを小さくすることが行われている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかし、チャンネル2
の音声信号のレベルが高いか、或いはチャンネル1の音
声信号のレベルが高いかは、テレビジョン放送信号の受
信点によって異なり、A受信点ではチャンネル2の音声
信号レベルの方が高く、B受信点ではチャンネル1の音
声信号のレベルの方が高いということが生じる。このよ
うな場合、A受信点ではチャンネル2の音声トラップが
必要となり、B受信点ではチャンネル1の音声トラップ
が必要となる。従って、混合器の製造メーカーは、常に
混合器として使用する分配器と、チャンネル1の音声ト
ラップと、チャンネル2の音声トラップとを製造し、在
庫管理しなければならず、面倒であった。また、使用者
も、専門家でない場合、チャンネル1の音声信号レベル
が高いのか、チャンネルの音声信号レベルが高いのか
明確に判断することができず、いずれの音声トラップを
使用するべきなのか判断に迷うことがあるという問題点
もあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は、上記の各問題
点を解決したもので、第1の考案は、混合手段を有して
いる。この混合手段は、第1及び第2の入力側と1つの
出力側とを有し、第1及び第2の入力側からの高周波信
号を混合して出力側から出力する。この混合手段の第1
の入力側と上記出力側との間の信号経路中に第1のイン
ピーダンス素子が、介在する。第2の入力側と上記出力
側との間の信号経路中に第2のインピーダンス素子が介
在する。さらに、第3のインピーダンス素子が設けら
れ、これは第1のインピーダンス素子と接続された状態
でこの第1のインピーダンス素子と共に第1の入力側の
高周波信号に対する第1のトラップフィルタを構成し、
第2のインピーダンス素子と接続された状態でこの第2
のインピーダンス素子と共に第2の入力側の高周波信号
に対する第2のトラップフィルタを構成する。第3のイ
ンピーダンス素子が第1のインピーダンス素子と接続さ
れた状態と、第2のインピーダンス素子と接続された状
態とに切り換えるスイッチ手段も、設けられている。
【0007】
【0008】第の考案も、混合手段を有し、第1のイ
ンピーダンス素子が第1の入力側と出力側との間の信号
経路に介在し、第2のインピーダンス素子が、第2の入
力側と出力側との間の信号経路に介在する。この他に、
第3及び第4のインピーダンス素子も設けられ、第3の
インピーダンス素子は、第1のインピーダンス素子と接
続されたとき、第1の入力側の高周波信号に対する第1
のトラップフィルタを構成し、第2のインピーダンス素
子と接続されたとき、第2の入力側の高周波信号に対す
る第2のトラップフィルタを構成する。第4のインピー
ダンス素子は、第2のインピーダンス素子と接続された
とき、第2のトラップフィルタとは異なるトラップ周波
数を有する第2の入力側の高周波信号に対する第3のト
ラップフィルタを構成する。第1のインピーダンス素子
に第3のインピーダンス素子を接続した状態と、第2の
インピーダンス素子に第3のインピーダンス素子を接続
した状態と、第2のインピーダンス素子に第4のインピ
ーダンス素子を接続した状態とに、それぞれ第3及び第
4のインピーダンス素子を切り換えるスイッチ手段も設
けられている。
【0009】
【作用】第1の考案によれば、第1の入力側に供給され
た高周波信号のレベルが高い場合、スイッチ手段を切り
換えて、第1のインピーダンス素子と第3のインピーダ
ンス素子とを接続し、第1の入力側の高周波信号の特定
の周波数に対する第1のトラップフィルタが構成され、
第1の入力側の高周波信号の特定周波数が減衰される。
また、第2の入力側に供給された高周波信号のレベルが
高い場合、スイッチ手段を切り換えて、第2のインピー
ダンス素子と、第3のインピーダンス素子とを接続し、
第2のトラップフィルタを構成する。これによって第2
の入力側の高周波信号の特定の周波数に対する第2のト
ラップフィルタが構成され、第2の入力側における特定
周波数が減衰される。
【0010】第2の考案によれば、スイッチ手段を切り
換えることによって、第3のインピーダンス素子と、第
1のインピーダンス素子とを接続したとき、第1の入力
側の高周波信号の特定周波数に対するトラップフィルタ
が構成され、第3のインピーダンス素子と第2のインピ
ーダンス素子とを接続したとき、第2の入力側の高周波
信号の第1の特定周波数に対するトラップフィルタが構
成され、第4のインピーダンス素子と第2のインピーダ
ンス素子とを接続したとき、第2の入力側の高周波信号
の第2の特定周波数に対する第3のトラップフィルタが
構成される。即ち、第1の入力側に対して1つのトラッ
プフィルタを構成でき、第2の入力側に対して異なる周
波数の2つのトラップフィルタを構成することができ
る。
【0011】
【実施例】第1の実施例を図1乃至図4に示す。第1の
実施例は、例えばチャンネル1、3のテレビジョン放送
信号が供給される入力端子20と、例えばビデオテープ
レコーダからのチャンネル2の変調出力が供給される入
力端子22とを、有している。これら両入力端子20、
22に供給された高周波信号は、混合器32によって混
合されて、テレビジョン受像機に接続される出力端子2
8に供給される。この混合器32は、入力端子20、2
2に接続されたトランスコアコイル24、26と、出力
端子28に接続されているトランスコアコイル30を有
している。なお、各入力端子20、22及び出力端子
8におけるインピーダンスZoは、それぞれ75Ωとさ
れている。また、トランスコアコイル30によってトラ
ンスコアコイル24、26からの高周波信号を合成する
ので、トランスコアコイル30の入力側a、b点におけ
るインピーダンスは2Zoに選択され、トランスコアコ
イル24、26の出力側c、d点におけるインピーダン
スもそれぞれ2Zoに選択されている。
【0012】トランスコアコイル24の出力側c点とト
ランスコアコイル30の入力側a点との間の信号経路
に、インピーダンス素子、例えば容量がC1のコンデン
サ34が介在し、トランスコアコイル26の出力側d点
とトランスコアコイル30の入力側b点との間の信号経
路にも、インピーダンス素子、例えば容量がC2のコン
デンサ36が介在している。
【0013】これらコンデンサ34、36と並列に接続
可能にインピーダンス素子、例えばインダクタンスがL
1であるインダクタ40が設けられており、このインダ
クタ40は、2回路2接点のスライドスイッチ38によ
って、コンデンサ34と並列に、或いはコンデンサ36
と並列に接続される。
【0014】図2(a)に示すように、スライドスイッ
チ38をコンデンサ34とインダクタ40とが並列に接
続された状態に切り換えたとき、スライドスイッチ38
には同図(b)に示すように浮遊容量C3が存在し、か
つリードインダクタンスL2が存在する。その結果、合
成キャパシタンスはC1+C3、合成インダクタンスは
L1+2L2となり、同図(c)に示すような並列共振
回路が構成され、 f1=1/2π〔(L1+2L2)(C1+C3)〕1/2 を極とするトラップフィルタが構成され、この極に相当
する周波数の高周波信号が入力端子20から供給されて
も、大きく減衰される。なお、f1がチャンネル1の音
声信号の周波数となるようにC1、L1の値が定められ
ており、特に、C1の値をL1よりも大きく定めてあ
る。
【0015】同様に、スライドスイッチ38をコンデン
サ36とインダク40とが並列に接続された状態に切
り換えたとき、 f2=1/2π〔(L1+2L2)(C2+C3)〕1/2 を極としたトラップフィルタが構成され、この極に相当
する周波数の高周波信号が入力端子22から供給されて
も、大きく減衰される。ここで、f2がチャンネル2の
音声信号の周波数となるようC2、L1の値を定めてあ
り、特にC2の値をL1よりも大きく定めてある。
【0016】このように異なる信号経路中の2つのトラ
ップフィルタを構成するのに、インダクタ40が共通に
使用されている。また、スライドスイッチ38に存在す
る浮遊成分を積極的に回路要素として用いているので、
スライドスイッチを用いたことによる特性劣化は生じな
い。また、このような挟帯域のLC並列トラップ回路
は、その回路の入出力インピーダンスが高い方が急峻度
が高く、また共振周波数に対するインダクタンスとキャ
パシタンスの割合は、キャパシタンスが多いほど良好な
トラップが形成される。従って、この実施例では、スラ
イドスイッチ38の切換によって構成されるトラップ回
路は、2Zoとインピーダンスの大きな点a、c間、
b、d間に形成されている。しかも、コンデンサ34、
36は、通過信号周波数に対してほとんどリアクタンス
を無視できるような大きな値に選択してあるので、トラ
ップ挿入時には良好なトラップとして作用し、通過時に
は通過損失はほとんどなくなる。従って、トラップ不要
時に無駄な減衰が生じることはない。
【0017】図3は、この実施例において入力端子20
にチャンネル1、3のテレビジョン放送信号を供給し、
入力端子22にチャンネル2のビデオテープレコーダの
変調出力を供給し、スイッチ38を切り換えて、コンデ
ンサ34とインダクタンタ40とを並列に接続した状態
の減衰量対周波数特性を示したもので、チャンネル1の
音声信号は大きく減衰されているが、チャンネル2、3
には減衰の影響は全く無い。
【0018】図4は、同じくスイッチ38を切り換え
て、コンデンサ36とインダクタ40とを並列に接続し
た状態の減衰量対周波数特性を示したもので、チャンネ
ル2の音声信号は大きく減衰されているが、チャンネル
1、3には減衰の影響は全く無い。
【0019】図5に第2の実施例を示す。この実施例
は、地上波としてチャンネル2(96〜102MHz)
が存在し、かつチャンネル1(90〜96MHz)に近
接して、例えば89.9MHzのFM放送波が存在して
いる場合に、チャンネル1のビデオテープレコーダから
の変調出力を、チャンネル2、FM放送波と混合する混
合器に、本考案を実施したもので、この混合出力は、そ
の後にチャンネル1、2のTV出力と、FM出力とに分
波される。
【0020】即ち、第1の実施例と同様な混合器32が
用いられ、その一方の入力端子20にはアンテナで受信
したFM放送波と、チャンネル2のテレビジョン放送信
号とが供給される。また、他方の入力端子24にはビデ
オテープレコーダからのチャンネルの変調出力が供給
されている。そして、混合器32のトランスコアコイル
24の出力側とトランスコアコイル30の入力側との間
には、インピーダンス素子、例えばコンデンサ42が接
続され、同様にトランスコアコイル26の出力側とトラ
ンスコアコイル30の入力側との間には、インピーダン
ス素子、例えばコンデンサ44が設けられている。ま
た、インピーダンス素子、例えばインダクタ46、48
も設けられている。
【0021】そして、2回路3接点のスライドスイッチ
50が設けられており、このスライドスイッチ50は、
コンデンサ42にインダクタ46を並列に接続した状
態、コンデンサ44にインダクタ46を並列に接続した
状態、コンデンサ44にインダクタ48を並列に接続し
た状態のいずれかに切り換える。この実施例において
も、インダクタ46は、異なる信号経路中の2つのトラ
ップフィルタを構成するのに共通に使用されている。
【0022】そして、コンデンサ42とインダクタ46
とを並列に接続した状態では、トランスコアコイル24
の出力側とトランスコアコイル30の入力側との間に、
トラップ周波数がFM放送波89.9MHzであるトラ
ップフィルタが形成されるように、スライドスイッチ5
0の浮遊成分の値を考慮した上で、コンデンサ42、イ
ンダクタ46の値が設定されている。またコンデンサ4
4にインダクタ46が並列に接続された状態では、トラ
ンスコアコイル26の出力側とトランスコアコイル30
の入力側との間に、トラップ周波数がチャンネル1の映
像周波数であるトラップフィルタが形成されるように、
スライドスイッチ50の浮遊成分の値を考慮した上で、
コンデンサ44、インダクタ46の値が選択されてい
る。また、コンデンサ44にインダクタ48を接続した
状態では、トランスコアコイル26の出力側とトランス
コアコイル30の入力側との間に、トラップ周波数がチ
ャンネル1の音声周波数であるトラップフィルタが形成
されるように、スライドスイッチ50の浮遊成分の値を
考慮した上で、コンデンサ44、インダクタ48の値が
選択されている。
【0023】トランスコアコイル30からの混合出力
は、分配器52に供給される。この分配器52は、入力
側のトランスコアコイル54と、分配出力側の2つの
ランスコアコイル56、58とを有している。そして、
トランスコアコイル56の中間タップから取り出された
出力信号がテレビジョン受像機に接続される分配出力端
子59に供給され、トランスコアコイル58の中間タッ
プから取り出された出力信号がFM受信機に接続される
分配出力端子61に供給されている。
【0024】トランスコアコイル54の一方の出力側と
トランスコアコイル56の入力側との間にコンデンサ6
0が接続され、トランスコアコイル54の他方の出力側
とトランスコアコイル58の入力側との間にコンデンサ
62が接続されている。そして、インダクタ64、66
が設けられている。さらに2回路3接点のスライドスイ
ッチ68が設けられており、このスライドスイッチ68
は、コンデンサ60とインダクタ64とが並列に接続さ
れた状態と、コンデンサ62とインダクタ64とが並列
に接続された状態と、コンデンサ62がインダクタ66
と並列に接続された状態とに切り換える。なお、コンデ
ンサ60、62がそれぞれ接続されているトランスコア
コイル54、56、58におけるインピーダンスは、そ
れぞれ2Zoとされている。但し、Zoは、トランスコ
アコイル54の中間タップ、分配出力端子59、61に
おけるインピーダンスである。
【0025】コンデンサ60とインダクタ64とが並列
に接続された状態では、トランスコアコイル54の出力
側とトランスコアコイル56の入力側との間に、トラッ
プ周波数がFM放送波の周波数であるトラップフィルタ
が構成されるように、スライドスイッチ68の浮遊成分
の値も考慮した上で、コンデンサ60、インダクタ64
の値が選択されている。また、コンデンサ62とインダ
クタ64とが並列に接続された状態では、トランスコア
コイル54とトランスコアコイル58との間に、トラッ
プ周波数がチャンネル1の映像周波数であるトラップフ
ィルタが構成されるように、スライドスイッチ68の浮
遊成分の値も考慮した上で、コンデンサ62、インダク
タ64の値が選択されている。さらに、コンデンサ62
がインダクタ66と並列に接続された状態では、トラン
スコアコイル54とトランスコアコイル58との間に、
トラップ周波数がチャンネル1の音声周波数であるトラ
ップフィルタが構成されるように、スライドスイッチ6
8の浮遊成分の値も考慮した上で、コンデンサ62、イ
ンダクタ66の値が選択されている。
【0026】このように構成された混合分配器では、入
力端子20に供給されたFM放送波とチャンネルのテ
レビジョン放送信号とが、入力端子22に供給されたビ
デオテープレコーダからのチャンネル1の変調出力と、
混合器32で混合され、分配器52に供給され、この混
合出力を2分配したものが、分配出力端子59、61に
供給される。
【0027】ここで、例えばFM放送波のレベルがチャ
ンネル1の変調出力に比較して大きい場合、スライドス
イッチ50を操作して、コンデンサ42とインダクタ4
6とを並列に接続させ、トラップ周波数がFM放送波で
あるトラップフィルタをトランスコアコイル24、30
間に形成し、図6に示すようにFM放送波を減衰させ
て、この減衰させたFM放送波、チャンネル2のテレビ
ジョン放送信号をチャンネル1の変調出力と混合し、こ
の混合出力を分配端子59、61に供給する。このと
き、テレビジョン受像機に接続される分配端子59にも
FM放送波が出力されるので、これを減衰させるため、
スライドスイッチ68を操作して、コンデンサ60とイ
ンダクタ64を並列に接続し、トランスコアコイル5
4、56間に、トラップ周波数がFM放送波であるトラ
ップフィルタを形成する。
【0028】また、チャンネル1の変調出力のレベルが
FM放送波に比較して大きい場合、そのまま分配出力端
子61をFM受信機に接続した場合、この分配出力端子
61にもチャンネル1の変調出力が生じるので、これに
よってFM受信機の入力増幅回路にて非直線歪みが発生
し、FM受信時にバズ音が発生し、FM放送波を受信で
きなくなることがある。これを防止するため、混合器3
2のスライドスイッチ50を操作して、例えばコンデン
サ44とインダクタ48とを並列に接続し、トランスコ
アコイル26、30間にトラップ周波数がチャンネル1
の音声周波数であるトラップフィルタを構成し、チャン
ネル1の音声信号のレベルを大きく減衰させて、混合器
32においてFM放送波、チャンネル2のテレビジョン
放送信号と混合させる。この混合出力は、FM受信機に
接続される分配出力端子61に供給されるが、さらにこ
こでチャンネル1の映像信号のレベルを大きく減衰させ
るため、分配器52側のスライドスイッチ68を操作し
て、コンデンサ62とインダクタ64とを並列に接続
し、トラップ周波数がチャンネル1の映像周波数である
トラップフィルタを、トランスコアコイル54、58間
に形成する。これによって、分配出力端子61に発生す
るチャンネル1の映像信号及び音声信号のレベルを大き
く減衰させることができ、バズ音の発生を防止できる。
【0029】またチャンネル1の変調出力のレベルが、
チャンネル2のテレビジョン放送信号よりも大きい場
合、まず例えばチャンネル1の音声信号を大きく減衰さ
せるため、混合器32側でスライドスイッチ50を操作
して、コンデンサ44とインダクタ48とを並列に接続
する。そして分配器52側のスライドスイッチ68を操
作して、コンデンサ62とインダクタ64とを並列に接
続し、チャンネル1の映像信号を大きく減衰させる。こ
れによって、分配出力端子61には、映像信号と音声信
号とを減衰させたチャンネル1の変調出力と、減衰され
ていないチャンネル2のテレビジョン放送信号との混合
出力が生じるので、この分配出力端子61をテレビジョ
ン受像機に接続すると、チャンネル1、2のレベルを合
わせることができる。
【0030】図7に第3の実施例を示す。この実施例
は、特定地域で行われている、隣接する2つのチャンネ
ル、例えばチャンネル1、2の2つのチャンネルでそれ
ぞれテレビジョン放送信号を送信している場合に、これ
ら隣接する2つのチャンネルのテレビジョン放送信号を
増幅混合する装置に、本考案による混合器を使用したも
のである。
【0031】即ち、アンテナで受けたチャンネル2のテ
レビジョン放送信号は、入力端子70に供給され、アン
テナで受けたチャンネル1のテレビジョン放送信号は、
入力端子72に供給される。入力端子70のチャンネル
2のテレビジョン放送信号は、バンドパスフィルタ74
によって不要な信号が除去された後、増幅器76で増幅
される。同様に、入力端子72のチャンネル1のテレビ
ジョン放送信号は、バンドパスフィルタ78によって不
要な信号が除去された後、増幅器80で増幅される。
【0032】これら増幅器76、80の出力は、混合器
82で混合された後、バンドパスフィルタ84で再び不
要な信号が除去された後、テレビジョン受像機に接続さ
れる出力端子86に供給される。なお、混合器82は、
第1及び第2の実施例と同様に、トランスコアコイル8
8、90、92を使用したものである。
【0033】バンドパスフィルタ74、78を用いてい
ても、チャンネル1、2は隣接チャンネルであるので、
完全にバンドパスフィルタ74の出力がチャンネル2の
みとなることはなく、チャンネル1のテレビジョン放送
信号が混入することがあり、同様にバンドパスフィルタ
78の出力にチャンネル2のテレビジョン放送信号が混
入することがある。そして、この混入したテレビジョン
信号のレベルが大きいと、隣接チャンネル妨害を生じる
ことがある。
【0034】これを防止するため、混合器82のトラン
スコアコイル88、92間にコンデンサ94を設け、ト
ランスコアコイル90、92間にコンデンサ96を設
け、コンデンサ94にインダクタ98が並列に接続され
た状態、コンデンサ96に並列にインダクタ98が接続
された状態、またはコンデンサ96に並列にインダクタ
100が接続された状態のいずれかに、切り換えられる
ように、スライドスイッチ102が設けられている。
【0035】そして、コンデンサ94とインダクタ98
が接続された状態で、チャンネル1の音声周波数をトラ
ップ周波数とするトラップフィルタが、トランスコアコ
イル88、92間に構成され、コンデンサ96とインダ
クタ98とを並列に接続した状態でチャンネル1の音声
周波数をトラップ周波数とするトラップフィルタがトラ
ンスコアコイル90、92間に構成され、コンデンサ9
6とインダクタ100とを並列に接続した状態でチャン
ネル2の映像周波数をトラップ周波数とするトラップフ
ィルタがトランスコアコイル90、92間に構成される
ように、コンデンサ94、96、インダクタ98、10
0の値が選択されている。
【0036】例えば、チャンネル1のレベルが比較的大
きい場合、このチャンネル1のテレビジョン放送信号が
入力端子70から混入する場合がある。このような場
合、スライドスイッチ102を操作して、コンデンサ9
4とインダクタ98とを並列に接続し、チャンネル1の
音声周波数をトラップ周波数とするトラップフィルタを
トランスコアコイル88、92間に構成するか、或いは
コンデンサ96とインダクタ98とを並列に接続し、チ
ャンネル1の音声信号の周波数をトラップ周波数とする
トラップフィルタをトランスコアコイル90、92間に
構成し、音声ビート障害が生じるのを防止している。
【0037】また、例えばチャンネル2が地元局で、そ
のレベルが比較的大きな場合、チャンネル2増幅用の増
幅器76の利得は、チャンネル1増幅用の増幅器80よ
りも小さくしてあるので、入力端子72から混入し、増
幅器80で増幅されたチャンネル2のレベルの方が、増
幅器76におけるチャンネル2のレベルよりも大きくな
ることがある。このような場合、チャンネル1を受信し
ようとしたとき、上側隣接チャンネル妨害が生じるの
で、これを防止するため、スライドスイッチ102を操
作して、トランスコアコイル90、92間に、図8に示
すようにチャンネル2の映像信号の周波数をトラップ周
波数とするトラップフィルタを構成する。
【0038】
【考案の効果】以上のように、本考案によれば、混合器
の内部にトラップ周波数を変更することができるよう
に、複数のトラップフィルタを設けているので、この混
合器で混合するいずれかの信号のレベルが高くなって
も、このレベルの高い信号に起因する障害が発生するの
を防止することができる。従って、メーカーは、混合器
の他に、トラップ周波数の異なる複数のトラップフィル
タを、製造、在庫管理する必要がなくなる上に、使用者
も適当にスイッチ手段を切り換えることによって障害を
除去できるので、いずれの周波数の信号のレベルが高い
のか認識する必要がなくなる。さらに、本考案によれ
ば、第3のインピーダンス素子が、第1の入力端子と出
力端子との間の信号経路に介在する第1のインピーダン
ス素子と、第2の入力端子と出力端子との間の信号経路
に介在する第2のインピーダンス素子とに、選択的に接
続される。従って、少ない部品点数でそれぞれ異なるト
ラップ周波数を有する2つのトラップフィルタを、上記
2つの信号経路に、それぞれ形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による混合器の第1の実施例の回路図で
ある。
【図2】同第1の実施例におけるトラップフィルタの等
価回路図である。
【図3】同第1の実施例におけるチャンネル1の音声周
波数をトラップ周波数とするトラップフィルタを作動さ
せた場合の減衰量対周波数特性図である。
【図4】同第1の実施例におけるチャンネル2の音声周
波数をトラップ周波数とするトラップフィルタを作動さ
せた場合の減衰量対周波数特性図である。
【図5】同第2の実施例の回路図である。
【図6】同第2の実施例におけるFM放送波の周波数を
トラップ周波数とするトラップフィルタを作動させた場
合の減衰量対周波数特性図である。
【図7】同第3の実施例の回路図である。
【図8】同第3の実施例においてチャンネル2の映像周
波数をトラップ周波数とするトラップフィルタを作動さ
せた場合の減衰量対周波数特性図である。
【図9】従来の混合器の回路図である。
【符号の説明】 20 入力端子 22 入力端子 28 出力端子 32 混合器 34 コンデンサ(第1のインピーダンス素子) 36 コンデンサ(第2のインピーダンス素子) 38 スライドスイッチ(スイッチ手段) 40 インダクタ(第3のインピーダンス素子)

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1及び第2の入力側と1つの出力側と
    を有し第1及び第2の入力側からの高周波信号を混合し
    て出力側から出力する混合手段と、この混合手段の第1
    の入力側と上記出力側との間の信号経路中に介在する第
    1のインピーダンス素子と、第2の入力側と上記出力側
    との間の信号経路中に介在する第2のインピーダンス素
    子と、第1のインピーダンス素子と接続された状態でこ
    の第1のインピーダンス素子と共に第1の入力側の高周
    波信号に対する第1のトラップフィルタを構成し、第2
    のインピーダンス素子と接続された状態でこの第2のイ
    ンピーダンス素子と共に第2の入力側の高周波信号に対
    する第2のトラップフィルタを構成する第3のインピー
    ダンス素子と、第3のインピーダンス素子が第1のイン
    ピーダンス素子と接続された状態と、第2のインピーダ
    ンス素子と接続された状態とに切り換えるスイッチ手段
    とを、具備する混合器。
  2. 【請求項2】 第1及び第2の入力側と1つの出力側と
    を有し第1及び第2の入力側から供給される高周波信号
    を混合して上記出力側から出力する混合手段と、第1の
    入力側と上記出力側との間の信号経路に介在する第1の
    インピーダンス素子と、第2の入力側と上記出力側との
    間の信号経路に介在する第2のインピーダンス素子と、
    第1のインピーダンス素子と接続されたとき第1の入力
    側の高周波信号に対する第1のトラップフィルタを構成
    し、第2のインピーダンス素子と接続されたとき第2の
    入力側の高周波信号に対する第2のトラップフィルタを
    構成する第3のインピーダンス素子と、第2のインピー
    ダンス素子と接続されたとき上記第2のトラップフィル
    タとは異なるトラップ周波数を有する第2の入力側の高
    周波信号に対する第3のトラップフィルタを構成する第
    4のインピーダンス素子と、第1のインピーダンス素子
    に第3のインピーダンス素子を接続した状態と、第2の
    インピーダンス素子に第3のインピーダンス素子を接続
    した状態と、第2のインピーダンス素子に第4のインピ
    ーダンス素子を接続した状態とに、それぞれ第3及び第
    4のインピーダンス素子を切り換えるスイッチ手段と
    を、具備する混合器。
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