JP3573591B2 - 高周波電子機器 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一つの金属筺体内に変調部とチュ−ナ部とが構成された高周波電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近のビデオテ−プレコ−ダ(以下、VTRという)には、一つの金属筺体内に変調部とチュ−ナとが構成された高周波電子機器が使用されるようになっている。
【0003】
図4は、このような従来の高周波電子機器を説明するブロック構成図を示す。図4において、高周波電子機器41は、一つの金属筺体42内に収納されたプリント配線基板43上に変調部44とチュ−ナ部45とが組み込まれて構成されている。そして、変調部44は、分配器46、混合器47、変調器48、PLL回路49等を有し、一方、チュ−ナ部45は、VHF高周波部50、VHF混合器51、VHF局部発振器52、UHF高周波部53、UHF混合器54、UHF局部発振器55、中間周波増幅器56等を有している。
【0004】
また、金属筺体42には、入力端子57と出力端子58が取り付けられ、さらに、変調部44とチュ−ナ部45とは金属筺体42に接続されたシ−ルド板59によって互いにシ−ルドされている。
【0005】
そして、入力端子57に入力されたテレビジョン信号は、分配器46、混合器47を介して出力端子58から図示しないテレビジョン受信機に入力され、一方、分配器46で分配されたテレビジョン信号は、チュ−ナ部45のVHF高周波部50とUHF高周波部53とに入力されるようになっている。
【0006】
さらに、変調部44のPLL回路49には、図示しないが搬送波信号を出力する電圧制御発振器(以下、VCOという)が備えられており、このVCOからの搬送波信号を、図示しないVTRで再生された映像信号等によって変調器48において変調し、テレビジョン信号として混合器47、出力端子58を介して図示しないテレビジョン受信機に入力するようにしている。従って、VCOからの搬送波信号の周波数はテレビジョン受信機が受信できる所定の映像搬送波信号の周波数に一致するように、PLL回路49によって制御されているが、この周波数は、一般には、そのVTRが使用される地域において放送に使用されていないチャンネルの周波数に設定されるようになっている。
【0007】
一方、チュ−ナ部45におけるVHF高周波部50はVHF帯のテレビジョン信号の中から希望のチャンネルのテレビジョン信号を選択し、同様に、UHF高周波部53はUHF帯のテレビジョン信号の中から希望のチャンネルのテレビジョン信号を選択するものであり、図示しないがそれぞれに単同調回路からなる入力同調回路、高周波増幅器、複同調回路からなる段間同調回路等を有している。そして、選択されたチャンネルのテレビジョン信号がそれぞれの段間同調回路からVHF混合器51、UHF混合器54のそれぞれに入力され、VHF局部発振器52、UHF局部発振器55からの局部発振信号と混合されることによって中間周波信号に周波数変換され、中間周波増幅器56を介して図示しない後段の回路に入力されるようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の従来の高周波電子機器は、VTRに組み込まれた状態では、VTRの録画時、再生時にかからわずに変調部44とチュ−ナ部45とに常時電源電圧が印加されている。そのため、変調部44とチュ−ナ部45とがシ−ルド板49で互いにシ−ルドされているにもかかわらず、変調部44におけるPLL回路49のVCOからの発振信号(搬送波信号)の高調波が、チュ−ナ部45のVHF高周波部50あるいはUHF高周波部53に容易に飛びつく。そして、飛びついた高調波がVHF高周波部50あるいはUHF高周波部53を介してそれぞれのVHF混合器51、UHF混合器54に入力され、VHF混合器51あるいはUHF混合器54において、VHF局部発振器52あるいはUHF局部発振器55からの局部発振信号の高調波と混合されることによって中間周波信号の周波数に極めて近い周波数の妨害信号を発生するという問題が生じる。
【0009】
上記の問題の一例を、従来の高周波電子機器が、例えば、出力チャンネルがチャンネル32に設定された(即ち変調部44におけるVCOからの搬送波信号がチャンネル32の周波数に設定された)ドイツ等のヨ−ロッパ仕様のVTRに使用され、しかもチャンネル26を録画している場合について説明する。
【0010】
この場合、ヨ−ロッパのテレビジョンシステムにおけるチャンネル26はUHF帯に該当しており、高周波電子機器41におけるチュ−ナ部45のUHF局部発振器55は550.15MHzの局部発振信号を出力している。一方、VTRの出力チャンネルはチャンネル32に設定されているので、変調部44におけるPLL回路49のVCOは559.25MHzで発振している。この二つの発振信号がUHF混合器54に入力されるが、それらの高調波も入力されている。
【0011】
そして、VCOの発振信号の第4次高調波(2237MHz)とUHF局部発振器55の発振信号の第4次高調波(2200.6MHz)との差の周波数は36.4MHzとなる。この周波数(36.4MHz)は、ヨ−ロッパ仕様のテレビジョンシステムにおける映像中間周波数(38.9MHz)と音声中間周波数(33.4MHz)との間に入ることになり、これが正規の受信チャンネル26に対して妨害信号となるのである。その結果、録画されたテレビジョン信号の画像品質を劣化させていた。
【0012】
以上のような関係に基づく妨害信号は、例えば、受信チャンネルがチャンネル26のときにVTRの出力チャンネルがチャンネル63に設定されていた場合、受信チャンネルがチャンネル38のときにVTRの出力チャンネルがチャンネル44あるいはチャンネル45に設定されていた場合、また、受信チャンネルがチャンネル46のときにVTRの出力チャンネルがチャンネル22あるいはチャンネル52に設定されていた場合等々の多くの組み合わせによって発生する。
そこで、本発明の高周波電子機器は、このような、変調部とチュ−ナ部とが同時に動作している場合における変調部の発振信号とチュ−ナ部の発振信号とによって生じる妨害信号のレベルを低く抑えて画像品質を向上させるものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明の高周波電子機器は、金属筺体と、前記金属筺体内に構成された変調部及びチューナ部とを備え、前記変調部は発振器を有し、前記チューナ部は、受信すべきテレビジョン信号を選択すると共に増幅する高周波部と、前記高周波部から出力される前記テレビジョン信号を周波数変換する混合器と、前記混合器に局部発振信号を供給する局部発振器とを有し、前記高周波部と前記混合器との間にロ−パスフィルタを接続し、該ロ−パスフィルタのカットオフ周波数を、前記高周波部に入力されるテレビジョン信号のうちの最高周波数よりも高くした。
【0014】
また、前記チューナ部は、受信すべきUHF帯のテレビジョン信号を選択すると共に増幅するUHF高周波部と、前記UHF高周波部から出力される前記UHF帯のテレビジョン信号を周波数変換するUHF混合器と、前記UHF混合器に局部発振信号を供給するUHF局部発振器を有し、前記UHF高周波部と前記UHF混合器との間にローパスフィル タを接続し、該ローパスフィルタのカットオフ周波数を、前記UHF高周波部に入力されるUHF帯のテレビジョン信号のうちの最高周波数よりも高くした。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図1乃至図3を参照して本発明の高周波電子機器を説明する。先ず、図1は本発明の高周波電子機器のブロック構成図を示し、高周波電子機器1は、一つの金属筺体2内に収納されたプリント配線基板3上に変調部4とチュ−ナ部5とが組み込まれて構成されている。そして、変調部4は、分配器6、混合器7、変調器8、PLL回路9等を備え、このPLL回路9は搬送波信号を発生する発振器である電圧制御発振器(以下、VCOという)10を有している。
【0016】
一方、チュ−ナ部5は、VHF帯のテレビジョン信号の中から受信するVHF帯のテレビジョン信号を選択して出力する高周波部であるVHF高周波部11、VHF高周波部11から出力されるVHF帯のテレビジョン信号を周波数変換して中間周波信号を出力する混合器であるVHF混合器12、VHF混合器12に局部発振信号を供給する局部発振器であるVHF局部発振器13、UHF帯のテレビジョン信号の中から受信するUHF帯のテレビジョン信号を選択して出力する高周波部であるUHF高周波部14、UHF高周波部14から出力されるUHF帯のテレビジョン信号を周波数変換して中間周波信号を出力する混合器であるUHF混合器15、UHF混合器15に局部発振信号を供給する局部発振器であるUHF局部発振器16、VHF混合器12またはUHF混合器15からの中間周波信号を増幅する中間周波増幅器17等を備えている。
【0017】
そして、VHF高周波部11、UHF高周波部14はそれぞれに入力同調回路、高周波増幅器、段間同調回路等を有し、また、VHF高周波部11とVHF混合器12との間、及びUHF高周波部14とUHF混合器15との間には、それぞれ第一のロ−パスフィルタ18、第二のロ−パスフィルタ19が設けられている。
【0018】
ここで、VHF高周波部11は、VHF入力同調回路20、VHF高周波増幅器21、VHF段間同調回路22が順次接続されて構成されており、また、UHF高周波部14もUHF入力同調回路23、UHF高周波増幅器24、UHF段間同調回路25が順次接続されて構成されている。そして、第一のロ−パスフィルタ18は、VHF高周波部11のVHF段間同調回路22とVHF混合器12とに接続され、第二のロ−パスフィルタ19は、UHF高周波部14のUHF段間同調回路25とUHF混合器15とに接続されている。
【0019】
第一のロ−パスフィルタ18は誘導M型フィルタで構成され、互いに並列接続された第一のインダクタンス素子26と第一のコンデンサ27と、並列接続された第一のインダクタンス素子26と第一のコンデンサ27との一端とグランドとの間に接続された容量素子である第二のコンデンサ27とを有している。また、同様に、第二のロ−パスフィルタ19も誘導M型フィルタで構成され、互いに並列接続された第二のインダクタンス素子29と第三のコンデンサ30と、並列接続された第二のインダクタンス素子29と第三のコンデンサ30との一端とグランドとの間に接続された容量素子である第四のコンデンサ31とを有している。
【0020】
そして、第一のロ−パスフィルタ18は、VHF高周波部11が受信するVHF帯のテレビジョン信号のうちの最高周波数(ヨ−ロッパのテレビジョンシステムでは230MHz)のテレビジョン信号までを通過し、最高周波数よりも高い周波数の信号を減衰するようにそのカットオフ周波数が、例えば1000MHz〜1500MHzの間に設定され、また、第二のロ−パスフィルタ19は、UHF高周波部14が受信するUHF帯のテレビジョン信号のうちの最高周波数(ヨ−ロッパのテレビジョンシステムでは862MHz) のテレビジョン信号までを通過し、最高周波数よりも高い周波数の信号を減衰するようにそのカットオフ周波数が、例えば1500MHz〜2000MHzの間に設定されている。
【0021】
このため、VHF混合器12には、カットオフ周波数であるほぼ1000MHz〜15000MHz以上の周波数の信号の入力が阻止されるかあるいは入力されてもその信号のレベルが低く抑えられ、同様に、UVHF混合器15には、ほぼ1500MHz〜2000MHz以上の周波数の信号の入力が阻止されるかあるいは入力されてもその信号のレベルが低く抑えられるようになっている。
【0022】
なお、本発明の高周波電子機器1の金属筺体2には、入力端子32と出力端子33が取り付けられ、さらに、変調部4とチュ−ナ部5とは金属筺体2に接続されたシ−ルド板34によって互いにシ−ルドされている。
【0023】
そして、入力端子32に入力されたテレビジョン信号は、分配器6、混合器7を介して出力端子33から図示しないテレビジョン受信機に入力され、このテレビジョン受信機で視聴することができる。一方、分配器6で分配されたテレビジョン信号は、チュ−ナ部5のVHF高周波部11とUHF高周波部14とに入力されるようになっている。さらに、変調部4におけるPLL回路9のVCO10が出力する発振信号を搬送波信号とし、この搬送波信号を、高周波電子機器1が組み込まれている図示しないVTRで再生された映像信号等によって変調器8で変調し、テレビジョン信号として混合器7、出力端子33を介して図示しないテレビジョン受信機に入力するようにしている。
【0024】
従って、VCO10からの搬送波信号の周波数は、テレビジョン受信機で受信が可能なように、テレビジョンシステムで決められているチャンネルに対応した所定の映像搬送波信号の周波数に一致させている。そのために、VCO10はPLL制御されている。この搬送波信号の周波数は、一般には、そのVTRが使用される地域において放送に使用されていないチャンネルの周波数に設定されるが、この周波数はPLL回路9によって任意のチャンネルの周波数に設定できるようになっている。
【0025】
一方、チュ−ナ部5におけるVHF高周波部11はVHF帯のテレビジョン信号の中から希望のチャンネルのテレビジョン信号を選択し、同様に、UHF高周波部14はUHF帯のテレビジョン信号の中から希望のチャンネルのテレビジョン信号を選択するものであり、選択されたVHF帯のテレビジョン信号はVHF段間同調回路22から出力され、第一のロ−パスフィルタ18を介してVHF混合器12に入力される。同様に、UHF高周波部14で選択されたUHF帯のテレビジョン信号はUHF段間同調回路25から出力され、第二のロ−パスフィルタ19を介してUHF混合器15に入力される。
【0026】
ここで、前述したように、第一のロ−パスフィルタ18は、そのカットオフ周波数がVHF高周波部11が受信するVHF帯のテレビジョン信号のうちの最高周波数よりも高い周波数(例えば、1500MHz)に設定されているので、VHF混合器12には、変調部4におけるPLL回路9のVCO10からの1500MHz以上の高調波の入力が阻止されるかあるいは入力されてもそのレベルが低く抑えられ、同様に、第二のロ−パスフィルタ31は、そのカットオフ周波数がUHF高周波部14が受信するUHF帯のテレビジョン信号のうちの最高周波数よりも高い周波数(例えば、2000MHz)に設定されているので、UHF混合器15には、変調部4におけるPLL回路9のVCO10からの2000MHz以上の高調波の入力が阻止されるかあるいは入力されてもそのレベルが低く抑えられる。
【0027】
そして、VHF混合器12に入力されたVHF帯のテレビジョン信号は、VHF混合器 12においてVHF局部発振器13からの局部発振信号と混合されることによって中間周波信号に周波数変換され、その中間周波出力が中間周波増幅器17を介して図示しない後段の回路に入力され、同様に、UHF混合器15に入力されたUHF帯のテレビジョン信号は、UHF混合器15においてUHF局部発振器16からの局部発振信号と混合されることによって中間周波信号に周波数変換され、その中間周波出力が中間周波増幅器17を介して図示しない後段の回路に入力される。中間周波増幅器17の後段には図示しないビデオ復調器等が設けられており、このビデオ復調器で復調された映像信号が録画される。
【0028】
以上のように、本発明の高周波電子機器においては、VHF高周波部11のVHF段間同調回路22とVHF混合器12との間に第一のロ−パスフィルタ18を設け、また、UHF高周波部14のUHF段間同調回路25とUHF混合器15との間に第二のロ−パスフィルタ19を設けているので、変調部4におけるPLL回路9のVCO10からの発振信号の高調波がVHF混合器12およびUHF混合器15に入力されにくくなり、VHF混合器12およびUHF混合器15で発生する妨害信号のレベルを極めて低く押さえることができる。
【0029】
この場合、VCO10の発振信号の高調波と混合して妨害信号を発生するVHF局部発振器13からの高調波とUHF局部発振器16からの高調波とを比較すると、UHF局部発振器16からの高調波の次数が低くなっているので、UHF局部発振器16からの高調波のレベルが高くなっている(一般的に、高調波のレベルは次数が低いほど高くなる)。そのため、VHF混合器12よりもむしろUHF混合器15から妨害信号が顕著に出力される。従って、少なくともUHF高周波部14のUHF段間同調回路25とUHF混合器15との間に第二のロ−パスフィルタ19を設けることによって妨害信号の発生を効果的に防止できる。
【0030】
また、第一のロ−パスフィルタ18および第二のロ−パスフィルタ19の回路構成は、図1に示すような誘導M型のロ−パスに限らず、T型、π型等の定K型フィルタや、あるいは定K型フィルタの半区間で構成した図2に示すようなL型のロ−パスフィルタ35を用いてもよい。このロ−パスフィルタフィルタ35は、インダクタンス素子36とグランドに接地された容量素子であるコンデンサ37との二個の部品で簡単に構成できるので金属筺体2に収納したプリント配線基板3のスペ−スを余分に占めることがない。また、VHF段間同調回路22とVHF混合器12とのインピ−ダンス整合、およびUHF段間同調回路25とUHF混合器15とのインピ−ダンス整合を簡単に得ることができる。
【0031】
なお、第一のロ−パスフィルタ18および第二のロ−パスフィルタ19を図1に示すような誘導M型のロ−パスフィルタにすれば、カットオフ周波数の近傍までの範囲に存在するVCO10からの高調波を減衰できるので、VHF混合器12あるいはUHF混合器15で発生する多くの妨害信号を抑えられる。
【0032】
また、図1に示す第一のロ−パスフィルタ18の第二のコンデンサ28、痔二のロ−パスフィルタ19の第四のコンデンサ31、あるいは図2に示すコンデンサ37はいずれもグランドに接地される容量素子であるので、これらのコンデンサ28、31、37を図3に示すように、プリント配線基板3上に設けた二つの導体パタ−ン38と39との間に形成される浮遊容量40で代用することができる。そして、一方の導体パタ−ン38に、例えば図2に示すロ−パスフィルタ35のコイル36を接続し、他方の導体パタ−ン39を金属筺体2に接続すればよい。このように、プリント配線基板3を利用した浮遊容量40を用いればコンデンサ37が削除できる。
【0034】
【発明の効果】
以上のように、本発明の高周波電子機器は、高周波部と混合器との間にロ−パスフィル タを接続し、該ロ−パスフィルタのカットオフ周波数を、高周波部に入力されるテレビジョン信号のうちの最高周波数よりも高くしたので、変調部の発振器からの発振信号の高調波が混合器に入力されにくくなり、混合器で発生する妨害信号のレベルを低く押さえることができる。
【0037】
また、UHF高周波部とUHF混合器との間にローパスフィルタを接続し、該ローパスフィルタのカットオフ周波数を、UHF高周波部に入力されるUHF帯のテレビジョン信号のうちの最高周波数よりも高くしたので、UHF混合器で発生する妨害信号のレベルを極めて低く押さえることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高周波電子機器のブロック構成図である。
【図2】本発明の高周波電子機器に使用するロ−パスフィルタの回路図である。
【図3】本発明の高周波電子機器に使用するロ−パスフィルタのコンデンサの形成方法を説明する説明図である。
【図4】従来の高周波電子機器のブロック構成図である。
【符号の説明】
1 高周波電子機器
2 金属筺体
3 プリント配線基板
4 変調部
5 チュ−ナ部
6 分配器
7 混合器
8 変調器
9 PLL回路
10 VCO
11 VHF高周波部
12 VHF混合器
13 VHF局部発振器
14 UHF高周波部
15 UHF混合器
16 UHF局部発振器
17 中間周波増幅器
18 第一のロ−パスフィルタ
19 第二のロ−パスフィルタ
20 VHF入力同調回路
21 VHF高周波増幅器
22 VHF段間同調回路
23 UHF入力同調回路
24 UHF高周波増幅器
25 UHF段間同調回路
26 第一のインダクタンス素子
27 第一のコンデンサ
28 第二のコンデンサ
29 第二のインダクタンス素子
30 第三のコンデンサ
31 第四のコンデンサ
32 入力端子
33 出力端子
34 シ−ルド板
35 L型のロ−パスフィルタ
36 コイル
37 コンデンサ
38.39 導体パタ−ン
40 浮遊容量
【発明の属する技術分野】
本発明は、一つの金属筺体内に変調部とチュ−ナ部とが構成された高周波電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近のビデオテ−プレコ−ダ(以下、VTRという)には、一つの金属筺体内に変調部とチュ−ナとが構成された高周波電子機器が使用されるようになっている。
【0003】
図4は、このような従来の高周波電子機器を説明するブロック構成図を示す。図4において、高周波電子機器41は、一つの金属筺体42内に収納されたプリント配線基板43上に変調部44とチュ−ナ部45とが組み込まれて構成されている。そして、変調部44は、分配器46、混合器47、変調器48、PLL回路49等を有し、一方、チュ−ナ部45は、VHF高周波部50、VHF混合器51、VHF局部発振器52、UHF高周波部53、UHF混合器54、UHF局部発振器55、中間周波増幅器56等を有している。
【0004】
また、金属筺体42には、入力端子57と出力端子58が取り付けられ、さらに、変調部44とチュ−ナ部45とは金属筺体42に接続されたシ−ルド板59によって互いにシ−ルドされている。
【0005】
そして、入力端子57に入力されたテレビジョン信号は、分配器46、混合器47を介して出力端子58から図示しないテレビジョン受信機に入力され、一方、分配器46で分配されたテレビジョン信号は、チュ−ナ部45のVHF高周波部50とUHF高周波部53とに入力されるようになっている。
【0006】
さらに、変調部44のPLL回路49には、図示しないが搬送波信号を出力する電圧制御発振器(以下、VCOという)が備えられており、このVCOからの搬送波信号を、図示しないVTRで再生された映像信号等によって変調器48において変調し、テレビジョン信号として混合器47、出力端子58を介して図示しないテレビジョン受信機に入力するようにしている。従って、VCOからの搬送波信号の周波数はテレビジョン受信機が受信できる所定の映像搬送波信号の周波数に一致するように、PLL回路49によって制御されているが、この周波数は、一般には、そのVTRが使用される地域において放送に使用されていないチャンネルの周波数に設定されるようになっている。
【0007】
一方、チュ−ナ部45におけるVHF高周波部50はVHF帯のテレビジョン信号の中から希望のチャンネルのテレビジョン信号を選択し、同様に、UHF高周波部53はUHF帯のテレビジョン信号の中から希望のチャンネルのテレビジョン信号を選択するものであり、図示しないがそれぞれに単同調回路からなる入力同調回路、高周波増幅器、複同調回路からなる段間同調回路等を有している。そして、選択されたチャンネルのテレビジョン信号がそれぞれの段間同調回路からVHF混合器51、UHF混合器54のそれぞれに入力され、VHF局部発振器52、UHF局部発振器55からの局部発振信号と混合されることによって中間周波信号に周波数変換され、中間周波増幅器56を介して図示しない後段の回路に入力されるようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の従来の高周波電子機器は、VTRに組み込まれた状態では、VTRの録画時、再生時にかからわずに変調部44とチュ−ナ部45とに常時電源電圧が印加されている。そのため、変調部44とチュ−ナ部45とがシ−ルド板49で互いにシ−ルドされているにもかかわらず、変調部44におけるPLL回路49のVCOからの発振信号(搬送波信号)の高調波が、チュ−ナ部45のVHF高周波部50あるいはUHF高周波部53に容易に飛びつく。そして、飛びついた高調波がVHF高周波部50あるいはUHF高周波部53を介してそれぞれのVHF混合器51、UHF混合器54に入力され、VHF混合器51あるいはUHF混合器54において、VHF局部発振器52あるいはUHF局部発振器55からの局部発振信号の高調波と混合されることによって中間周波信号の周波数に極めて近い周波数の妨害信号を発生するという問題が生じる。
【0009】
上記の問題の一例を、従来の高周波電子機器が、例えば、出力チャンネルがチャンネル32に設定された(即ち変調部44におけるVCOからの搬送波信号がチャンネル32の周波数に設定された)ドイツ等のヨ−ロッパ仕様のVTRに使用され、しかもチャンネル26を録画している場合について説明する。
【0010】
この場合、ヨ−ロッパのテレビジョンシステムにおけるチャンネル26はUHF帯に該当しており、高周波電子機器41におけるチュ−ナ部45のUHF局部発振器55は550.15MHzの局部発振信号を出力している。一方、VTRの出力チャンネルはチャンネル32に設定されているので、変調部44におけるPLL回路49のVCOは559.25MHzで発振している。この二つの発振信号がUHF混合器54に入力されるが、それらの高調波も入力されている。
【0011】
そして、VCOの発振信号の第4次高調波(2237MHz)とUHF局部発振器55の発振信号の第4次高調波(2200.6MHz)との差の周波数は36.4MHzとなる。この周波数(36.4MHz)は、ヨ−ロッパ仕様のテレビジョンシステムにおける映像中間周波数(38.9MHz)と音声中間周波数(33.4MHz)との間に入ることになり、これが正規の受信チャンネル26に対して妨害信号となるのである。その結果、録画されたテレビジョン信号の画像品質を劣化させていた。
【0012】
以上のような関係に基づく妨害信号は、例えば、受信チャンネルがチャンネル26のときにVTRの出力チャンネルがチャンネル63に設定されていた場合、受信チャンネルがチャンネル38のときにVTRの出力チャンネルがチャンネル44あるいはチャンネル45に設定されていた場合、また、受信チャンネルがチャンネル46のときにVTRの出力チャンネルがチャンネル22あるいはチャンネル52に設定されていた場合等々の多くの組み合わせによって発生する。
そこで、本発明の高周波電子機器は、このような、変調部とチュ−ナ部とが同時に動作している場合における変調部の発振信号とチュ−ナ部の発振信号とによって生じる妨害信号のレベルを低く抑えて画像品質を向上させるものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明の高周波電子機器は、金属筺体と、前記金属筺体内に構成された変調部及びチューナ部とを備え、前記変調部は発振器を有し、前記チューナ部は、受信すべきテレビジョン信号を選択すると共に増幅する高周波部と、前記高周波部から出力される前記テレビジョン信号を周波数変換する混合器と、前記混合器に局部発振信号を供給する局部発振器とを有し、前記高周波部と前記混合器との間にロ−パスフィルタを接続し、該ロ−パスフィルタのカットオフ周波数を、前記高周波部に入力されるテレビジョン信号のうちの最高周波数よりも高くした。
【0014】
また、前記チューナ部は、受信すべきUHF帯のテレビジョン信号を選択すると共に増幅するUHF高周波部と、前記UHF高周波部から出力される前記UHF帯のテレビジョン信号を周波数変換するUHF混合器と、前記UHF混合器に局部発振信号を供給するUHF局部発振器を有し、前記UHF高周波部と前記UHF混合器との間にローパスフィル タを接続し、該ローパスフィルタのカットオフ周波数を、前記UHF高周波部に入力されるUHF帯のテレビジョン信号のうちの最高周波数よりも高くした。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図1乃至図3を参照して本発明の高周波電子機器を説明する。先ず、図1は本発明の高周波電子機器のブロック構成図を示し、高周波電子機器1は、一つの金属筺体2内に収納されたプリント配線基板3上に変調部4とチュ−ナ部5とが組み込まれて構成されている。そして、変調部4は、分配器6、混合器7、変調器8、PLL回路9等を備え、このPLL回路9は搬送波信号を発生する発振器である電圧制御発振器(以下、VCOという)10を有している。
【0016】
一方、チュ−ナ部5は、VHF帯のテレビジョン信号の中から受信するVHF帯のテレビジョン信号を選択して出力する高周波部であるVHF高周波部11、VHF高周波部11から出力されるVHF帯のテレビジョン信号を周波数変換して中間周波信号を出力する混合器であるVHF混合器12、VHF混合器12に局部発振信号を供給する局部発振器であるVHF局部発振器13、UHF帯のテレビジョン信号の中から受信するUHF帯のテレビジョン信号を選択して出力する高周波部であるUHF高周波部14、UHF高周波部14から出力されるUHF帯のテレビジョン信号を周波数変換して中間周波信号を出力する混合器であるUHF混合器15、UHF混合器15に局部発振信号を供給する局部発振器であるUHF局部発振器16、VHF混合器12またはUHF混合器15からの中間周波信号を増幅する中間周波増幅器17等を備えている。
【0017】
そして、VHF高周波部11、UHF高周波部14はそれぞれに入力同調回路、高周波増幅器、段間同調回路等を有し、また、VHF高周波部11とVHF混合器12との間、及びUHF高周波部14とUHF混合器15との間には、それぞれ第一のロ−パスフィルタ18、第二のロ−パスフィルタ19が設けられている。
【0018】
ここで、VHF高周波部11は、VHF入力同調回路20、VHF高周波増幅器21、VHF段間同調回路22が順次接続されて構成されており、また、UHF高周波部14もUHF入力同調回路23、UHF高周波増幅器24、UHF段間同調回路25が順次接続されて構成されている。そして、第一のロ−パスフィルタ18は、VHF高周波部11のVHF段間同調回路22とVHF混合器12とに接続され、第二のロ−パスフィルタ19は、UHF高周波部14のUHF段間同調回路25とUHF混合器15とに接続されている。
【0019】
第一のロ−パスフィルタ18は誘導M型フィルタで構成され、互いに並列接続された第一のインダクタンス素子26と第一のコンデンサ27と、並列接続された第一のインダクタンス素子26と第一のコンデンサ27との一端とグランドとの間に接続された容量素子である第二のコンデンサ27とを有している。また、同様に、第二のロ−パスフィルタ19も誘導M型フィルタで構成され、互いに並列接続された第二のインダクタンス素子29と第三のコンデンサ30と、並列接続された第二のインダクタンス素子29と第三のコンデンサ30との一端とグランドとの間に接続された容量素子である第四のコンデンサ31とを有している。
【0020】
そして、第一のロ−パスフィルタ18は、VHF高周波部11が受信するVHF帯のテレビジョン信号のうちの最高周波数(ヨ−ロッパのテレビジョンシステムでは230MHz)のテレビジョン信号までを通過し、最高周波数よりも高い周波数の信号を減衰するようにそのカットオフ周波数が、例えば1000MHz〜1500MHzの間に設定され、また、第二のロ−パスフィルタ19は、UHF高周波部14が受信するUHF帯のテレビジョン信号のうちの最高周波数(ヨ−ロッパのテレビジョンシステムでは862MHz) のテレビジョン信号までを通過し、最高周波数よりも高い周波数の信号を減衰するようにそのカットオフ周波数が、例えば1500MHz〜2000MHzの間に設定されている。
【0021】
このため、VHF混合器12には、カットオフ周波数であるほぼ1000MHz〜15000MHz以上の周波数の信号の入力が阻止されるかあるいは入力されてもその信号のレベルが低く抑えられ、同様に、UVHF混合器15には、ほぼ1500MHz〜2000MHz以上の周波数の信号の入力が阻止されるかあるいは入力されてもその信号のレベルが低く抑えられるようになっている。
【0022】
なお、本発明の高周波電子機器1の金属筺体2には、入力端子32と出力端子33が取り付けられ、さらに、変調部4とチュ−ナ部5とは金属筺体2に接続されたシ−ルド板34によって互いにシ−ルドされている。
【0023】
そして、入力端子32に入力されたテレビジョン信号は、分配器6、混合器7を介して出力端子33から図示しないテレビジョン受信機に入力され、このテレビジョン受信機で視聴することができる。一方、分配器6で分配されたテレビジョン信号は、チュ−ナ部5のVHF高周波部11とUHF高周波部14とに入力されるようになっている。さらに、変調部4におけるPLL回路9のVCO10が出力する発振信号を搬送波信号とし、この搬送波信号を、高周波電子機器1が組み込まれている図示しないVTRで再生された映像信号等によって変調器8で変調し、テレビジョン信号として混合器7、出力端子33を介して図示しないテレビジョン受信機に入力するようにしている。
【0024】
従って、VCO10からの搬送波信号の周波数は、テレビジョン受信機で受信が可能なように、テレビジョンシステムで決められているチャンネルに対応した所定の映像搬送波信号の周波数に一致させている。そのために、VCO10はPLL制御されている。この搬送波信号の周波数は、一般には、そのVTRが使用される地域において放送に使用されていないチャンネルの周波数に設定されるが、この周波数はPLL回路9によって任意のチャンネルの周波数に設定できるようになっている。
【0025】
一方、チュ−ナ部5におけるVHF高周波部11はVHF帯のテレビジョン信号の中から希望のチャンネルのテレビジョン信号を選択し、同様に、UHF高周波部14はUHF帯のテレビジョン信号の中から希望のチャンネルのテレビジョン信号を選択するものであり、選択されたVHF帯のテレビジョン信号はVHF段間同調回路22から出力され、第一のロ−パスフィルタ18を介してVHF混合器12に入力される。同様に、UHF高周波部14で選択されたUHF帯のテレビジョン信号はUHF段間同調回路25から出力され、第二のロ−パスフィルタ19を介してUHF混合器15に入力される。
【0026】
ここで、前述したように、第一のロ−パスフィルタ18は、そのカットオフ周波数がVHF高周波部11が受信するVHF帯のテレビジョン信号のうちの最高周波数よりも高い周波数(例えば、1500MHz)に設定されているので、VHF混合器12には、変調部4におけるPLL回路9のVCO10からの1500MHz以上の高調波の入力が阻止されるかあるいは入力されてもそのレベルが低く抑えられ、同様に、第二のロ−パスフィルタ31は、そのカットオフ周波数がUHF高周波部14が受信するUHF帯のテレビジョン信号のうちの最高周波数よりも高い周波数(例えば、2000MHz)に設定されているので、UHF混合器15には、変調部4におけるPLL回路9のVCO10からの2000MHz以上の高調波の入力が阻止されるかあるいは入力されてもそのレベルが低く抑えられる。
【0027】
そして、VHF混合器12に入力されたVHF帯のテレビジョン信号は、VHF混合器 12においてVHF局部発振器13からの局部発振信号と混合されることによって中間周波信号に周波数変換され、その中間周波出力が中間周波増幅器17を介して図示しない後段の回路に入力され、同様に、UHF混合器15に入力されたUHF帯のテレビジョン信号は、UHF混合器15においてUHF局部発振器16からの局部発振信号と混合されることによって中間周波信号に周波数変換され、その中間周波出力が中間周波増幅器17を介して図示しない後段の回路に入力される。中間周波増幅器17の後段には図示しないビデオ復調器等が設けられており、このビデオ復調器で復調された映像信号が録画される。
【0028】
以上のように、本発明の高周波電子機器においては、VHF高周波部11のVHF段間同調回路22とVHF混合器12との間に第一のロ−パスフィルタ18を設け、また、UHF高周波部14のUHF段間同調回路25とUHF混合器15との間に第二のロ−パスフィルタ19を設けているので、変調部4におけるPLL回路9のVCO10からの発振信号の高調波がVHF混合器12およびUHF混合器15に入力されにくくなり、VHF混合器12およびUHF混合器15で発生する妨害信号のレベルを極めて低く押さえることができる。
【0029】
この場合、VCO10の発振信号の高調波と混合して妨害信号を発生するVHF局部発振器13からの高調波とUHF局部発振器16からの高調波とを比較すると、UHF局部発振器16からの高調波の次数が低くなっているので、UHF局部発振器16からの高調波のレベルが高くなっている(一般的に、高調波のレベルは次数が低いほど高くなる)。そのため、VHF混合器12よりもむしろUHF混合器15から妨害信号が顕著に出力される。従って、少なくともUHF高周波部14のUHF段間同調回路25とUHF混合器15との間に第二のロ−パスフィルタ19を設けることによって妨害信号の発生を効果的に防止できる。
【0030】
また、第一のロ−パスフィルタ18および第二のロ−パスフィルタ19の回路構成は、図1に示すような誘導M型のロ−パスに限らず、T型、π型等の定K型フィルタや、あるいは定K型フィルタの半区間で構成した図2に示すようなL型のロ−パスフィルタ35を用いてもよい。このロ−パスフィルタフィルタ35は、インダクタンス素子36とグランドに接地された容量素子であるコンデンサ37との二個の部品で簡単に構成できるので金属筺体2に収納したプリント配線基板3のスペ−スを余分に占めることがない。また、VHF段間同調回路22とVHF混合器12とのインピ−ダンス整合、およびUHF段間同調回路25とUHF混合器15とのインピ−ダンス整合を簡単に得ることができる。
【0031】
なお、第一のロ−パスフィルタ18および第二のロ−パスフィルタ19を図1に示すような誘導M型のロ−パスフィルタにすれば、カットオフ周波数の近傍までの範囲に存在するVCO10からの高調波を減衰できるので、VHF混合器12あるいはUHF混合器15で発生する多くの妨害信号を抑えられる。
【0032】
また、図1に示す第一のロ−パスフィルタ18の第二のコンデンサ28、痔二のロ−パスフィルタ19の第四のコンデンサ31、あるいは図2に示すコンデンサ37はいずれもグランドに接地される容量素子であるので、これらのコンデンサ28、31、37を図3に示すように、プリント配線基板3上に設けた二つの導体パタ−ン38と39との間に形成される浮遊容量40で代用することができる。そして、一方の導体パタ−ン38に、例えば図2に示すロ−パスフィルタ35のコイル36を接続し、他方の導体パタ−ン39を金属筺体2に接続すればよい。このように、プリント配線基板3を利用した浮遊容量40を用いればコンデンサ37が削除できる。
【0034】
【発明の効果】
以上のように、本発明の高周波電子機器は、高周波部と混合器との間にロ−パスフィル タを接続し、該ロ−パスフィルタのカットオフ周波数を、高周波部に入力されるテレビジョン信号のうちの最高周波数よりも高くしたので、変調部の発振器からの発振信号の高調波が混合器に入力されにくくなり、混合器で発生する妨害信号のレベルを低く押さえることができる。
【0037】
また、UHF高周波部とUHF混合器との間にローパスフィルタを接続し、該ローパスフィルタのカットオフ周波数を、UHF高周波部に入力されるUHF帯のテレビジョン信号のうちの最高周波数よりも高くしたので、UHF混合器で発生する妨害信号のレベルを極めて低く押さえることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高周波電子機器のブロック構成図である。
【図2】本発明の高周波電子機器に使用するロ−パスフィルタの回路図である。
【図3】本発明の高周波電子機器に使用するロ−パスフィルタのコンデンサの形成方法を説明する説明図である。
【図4】従来の高周波電子機器のブロック構成図である。
【符号の説明】
1 高周波電子機器
2 金属筺体
3 プリント配線基板
4 変調部
5 チュ−ナ部
6 分配器
7 混合器
8 変調器
9 PLL回路
10 VCO
11 VHF高周波部
12 VHF混合器
13 VHF局部発振器
14 UHF高周波部
15 UHF混合器
16 UHF局部発振器
17 中間周波増幅器
18 第一のロ−パスフィルタ
19 第二のロ−パスフィルタ
20 VHF入力同調回路
21 VHF高周波増幅器
22 VHF段間同調回路
23 UHF入力同調回路
24 UHF高周波増幅器
25 UHF段間同調回路
26 第一のインダクタンス素子
27 第一のコンデンサ
28 第二のコンデンサ
29 第二のインダクタンス素子
30 第三のコンデンサ
31 第四のコンデンサ
32 入力端子
33 出力端子
34 シ−ルド板
35 L型のロ−パスフィルタ
36 コイル
37 コンデンサ
38.39 導体パタ−ン
40 浮遊容量
Claims (2)
- 金属筺体と、前記金属筺体内に構成された変調部及びチューナ部とを備え、前記変調部は発振器を有し、前記チューナ部は、受信すべきテレビジョン信号を選択すると共に増幅する高周波部と、前記高周波部から出力される前記テレビジョン信号を周波数変換する混合器と、前記混合器に局部発振信号を供給する局部発振器とを有し、前記高周波部と前記混合器との間にロ−パスフィルタを接続し、該ロ−パスフィルタのカットオフ周波数を、前記高周波部に入力されるテレビジョン信号のうちの最高周波数よりも高くしたことを特徴とする高周波電子機器。
- 前記チューナ部は、受信すべきUHF帯のテレビジョン信号を選択すると共に増幅するUHF高周波部と、前記UHF高周波部から出力される前記UHF帯のテレビジョン信号を周波数変換するUHF混合器と、前記UHF混合器に局部発振信号を供給するUHF局部発振器を有し、前記UHF高周波部と前記UHF混合器との間にローパスフィルタを接続し、該ローパスフィルタのカットオフ周波数を、前記UHF高周波部に入力されるUHF帯のテレビジョン信号のうちの最高周波数よりも高くしたことを特徴とする請求項1記載の高周波電子機器。
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