JP2539400B2 - ブラウン管およびその製造方法 - Google Patents

ブラウン管およびその製造方法

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JP2539400B2 JP61269641A JP26964186A JP2539400B2 JP 2539400 B2 JP2539400 B2 JP 2539400B2 JP 61269641 A JP61269641 A JP 61269641A JP 26964186 A JP26964186 A JP 26964186A JP 2539400 B2 JP2539400 B2 JP 2539400B2
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清司 三浦
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はガラスの表面の反射率を小さくする低反射膜
に係り、特にブラウン管の外面の反射を小さくするのに
好適な反射防止膜に関する。
〔従来の技術〕
特公昭50−23312号明細書にはフツ化マグネシウムの
膜が反射防止性膜の最外層に設けられていた無反射円偏
光板が示されている。これはガラス面をノングレア処理
した後、その上にフツ化マグネシウム膜を形成するもの
である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ガラスの反射を小さくするため、低屈折率の物質の薄
膜をガラス面に形成する方法が知られてる。低屈折率の
物質としては氷晶石、フツ化マグネシウム等がある。こ
れらの膜をガラス面に形成する方法は通常真空蒸着方法
によつて行われている。この方法によつて硬い膜を得る
ために、通常、上記蒸着は高真空度下でガラス板を加熱
しながら行われる。
ところで最近テレビ用ブラウン管は非常に大型化され
てきているが、こうした大きなガラス面に反射防止膜を
形成するためには、大きな蒸着装置が必要となり、加熱
装置を含めるとその設備費用は極めて高価となる。
フツ化マグネシウムは水に難溶性であり、コロイド液
として塗布することができる。フツ化マグネシウムの安
定なコロイド液が得られればこれを回転塗布又はスプレ
イ塗布等の方法によつてガラス面に膜を形成することが
できる。この方法による膜の形成は大きなガラスから小
さなガラス迄自由に対処することができる。本発明の目
的は新材料の反射防止膜を有するブラウン管および上記
塗布方法により新材料の反射防止膜を形成するブラウン
管の製造方法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
フツ化マグネシウムのコロイド液は酸性側で安定であ
ることがわかつた。酢酸マグネシウム・4水塩と保護コ
ロイド剤としてのポリビニルアルコールの稀い水溶液に
フツ化水素酸の稀い水溶液を加えて、よく撹拌すると安
定なフツ化マグネシウムコロイド液が得られることがわ
かつた。この液の調製方法は下記反応式に基づいて行わ
れる。
Mg(CH3COO)+2HF→MgF2+2CH3COOH 副生成物の酢酸がこの方法によつて生成したフツ化マグ
ネシウムのコロイドを安定にしている。この酢酸は塗布
の際揮発し、膜中には残らない。酢酸の蒸気は比較的人
体への毒性も弱い。しかし、この調製液から塗布によつ
て形成した膜は、“きず”がつきやすい。塗布後、加熱
処理を行つてもその膜の強度は上がらなかつた。このコ
ロイド液に水ガラス(Li2O・nSiO2,K2O・nSiO2,Na2O・n
SiO2)の稀釈水溶液を添加し、よく撹拌した液は塗布し
加熱することによつて、硬い膜が形成された。水ガラス
組成のモル比を表わすnは通常2〜4である。
膜の強度は水ガラスの添加量が増すと増大する。十分
な強度になる水ガラスの添加量は水ガラスの組成がNa2O
・2SiO2の場合、これを使用して、フツ化マグネシウム
(MgF2)の水ガラス中のSiO2に対するモル比MgF2/SiO2
は2〜4であつた。この硬化に作用するSiO2の量が多い
程、硬化するが、水ガラス中のもう一つの成分のNaO2
少ないと硬化は十分に進行しない。他の水ガラスのLi2O
・nSiO2,K2O・nSiO2についても、アルカリ金属酸化物成
分とSiO2成分の関係は上記で述べたことと同じ結果を示
した。
フツ化マグネシウムのコロイド液はフツ化マグネシウ
ム1モルに対して酢酸が2モル生成する。このために、
アルカリ性の水ガラスを加える場合は、十分に水で稀釈
し、0.5%位に稀める。これを上記コロイド液に、添加
する。このようにするとSiO2の大きな粒子が凝集して析
出することもなく、均一なコロイド液として、フツ化マ
グネシウムのコロイド液中に存在させることができる。
この液の酸性度pHは3程度である。
この液から塗布によつて得た膜は、その後、100℃か
ら150℃に、30分間加熱処理する。この熱処理によりガ
ラス面の様な硬い面が生成した。加熱処理の温度は80℃
以上であれば十分であるが、高温で処理する方がより良
い結果を生じる。通常、100〜200℃の加熱処理で行うの
が適当である。
安定なフツ化マグネシウムコロイド液の最適濃度は低
い方にあり、0.5〜1.0重量%が適当である。約5%の高
濃度では調整後すぐにゲル化した。又保護コロイド剤と
してはポリビニルアルコールが最適であり、その添加量
の好適な範囲はフツ化マグネシウムに対して0.5〜10%
であつた。
水ガラスのフツ化マグネシウムに対する望ましい添加
量の範囲は、水ガラスの組成がつぎの場合、すなわちNa
2O・nSiO2,Li2O・nSiO2,K2O・nSiO2でnの値が2〜4で
あるならば、それらの組成中のSiO2に対するMgF2のモル
比MgF2/SiO2が1.5〜5.0であつた。この範囲の液から形
成した膜は硬くきずつきにくく、そして、良好な低反射
率を示した。
〔実施例〕
A.酢酸マグネシウム(Mg(CH3COO)・4H2O)12.96gと
2.5%濃度のポリビニルアルコール7.5gを秤り採り、水
を加えて全体を213gとする。この水溶液をよく撹拌す
る。この液に、50%濃度のフツ化水素酸4.8gを秤り採
り、水を加えて全体を154.8gとした液を注ぎこみ数十分
間よく撹拌する。これにより透明な1%のフツ化マグネ
シウムコロイド液が調製される。この液は副生成物の酢
酸によつて酸性でありpHは2であつた。この液は2週間
経過後においても使用可能な安定なコロイド液であつ
た。
B.水ガラス(Li2O・3.5SiO2;SiO2としての濃度20%)の
0.6gを秤り採り、これを水で稀めて全体を20gとした。
この液を上述のA.で作成したフツ化マグネシウムのコロ
イド液の20gに注ぎ、液をよく撹拌した。この液から回
転塗布によつてガラス板上に、厚さ140nmの膜を形成
し、150℃で30分間加熱処理を行つたところ硬く“き
ず”つきにくい膜が形成された。膜を施した面の反射率
は波長(λ)550nmの光で1.0%であつた。ちなみに膜を
施さなかつたガラス面の反射率は5.5%/λ550nmであつ
た。
C.水ガラス(K2O・3SiO2;SiO2としての濃度20%)の0.3
0gを秤り採り、これを水で稀めて、全体を20gとした。
この液をA.で製造したフツ化マグネシウムコロイド液の
20gに注ぎ、液をよく撹拌した。以下、B.において述べ
た方法で膜を形成した。反射率は1.0%/λ550nmであつ
た。
D.水ガラス(Na2O・2SiO2;SiO2としての濃度35%)の0.
34gを秤り採り、これを水で稀めて20gとした。この液を
A.で製造したフツ化マグネシウムコロイド液の20gに注
ぎ、液をよく撹拌した。以下B.において述べた方法で膜
を形成した。反射率は1.2%/λ550nmであつた。
〔発明の効果〕
本発明によつて、以下に述べる利点が生じる。
1.反射防止膜として有効な膜がコロイド水溶液から形成
できるので、複雑かつ高価な蒸着装置が不要となる。
2.種々の大きさと形状のガラス基板に対して容易に反射
防止処理を施すことができる。
3.塗布した膜の加熱処理は比較的低温でよい。
4.この膜を用いて多層膜による反射防止法ができる。す
なわち、この膜は二重層,三重層あるいはそれ以上の多
層による反射防止膜としても形成することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小高 芳之 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日 立製作所茂原工場内 (72)発明者 三浦 清司 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日 立製作所茂原工場内 (72)発明者 西沢 昌紘 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日 立製作所茂原工場内

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反射防止膜を有するブラウン管において、
    上記反射防止膜はフッ化マグネシウムおよび水ガラスを
    その構成材として含む一つの層を有することを特徴とす
    るブラウン管。
  2. 【請求項2】上記水ガラスはLi2O・nSiO2,Na2O・nSiO2
    またはK2O・nSiO2である特許請求の範囲第1項記載のブ
    ラウン管。
  3. 【請求項3】上記反射防止膜は多層である特許請求の範
    囲第1項又は第2項に記載のブラウン管。
  4. 【請求項4】反射防止膜を有するブラウン管の製造方法
    において、上記反射防止膜は、酢酸マグネシウムと水溶
    性ポリマーとからなる水溶液にフッ化水素酸水溶液を加
    える方法によって合成されるフッ化マグネシウムコロイ
    ド液に、水ガラスを添加した液を調製し、これをガラス
    面に塗布した後、加熱することにより形成することを特
    徴とするブラウン管の製造方法。
  5. 【請求項5】上記フッ化マグネシウムコロイド液に、水
    ガラスを添加した液は酸性である特許請求の範囲第4項
    記載のブラウン管の製造方法。
  6. 【請求項6】上記フッ化マグネシウムコロイド液に、水
    ガラスを添加した液の酸性度はpHで2〜5である特許請
    求の範囲第5項記載のブラウン管の製造方法。
  7. 【請求項7】上記水ガラスはLi2O・nSiO2,Na2O・nSiO2
    またはK2O・nSiO2である特許請求の範囲第4項乃至第6
    項のいずれか一項に記載のブラウン管の製造方法。
  8. 【請求項8】上記水溶性ポリマーはポリビニルアルコー
    ルである特許請求の範囲第7項記載のブラウン管の製造
    方法。
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JPH02256001A (ja) * 1988-10-31 1990-10-16 Sumitomo Cement Co Ltd 反射防止膜を有するガラスまたはプラスチック製品、その製法およびコーティング組成物
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