JP2538567B2 - 光スイツチ - Google Patents

光スイツチ

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JP2538567B2
JP2538567B2 JP61220367A JP22036786A JP2538567B2 JP 2538567 B2 JP2538567 B2 JP 2538567B2 JP 61220367 A JP61220367 A JP 61220367A JP 22036786 A JP22036786 A JP 22036786A JP 2538567 B2 JP2538567 B2 JP 2538567B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は光通信、光信号を光のまま切換える光交換等
に用いる半導体光スイッチに関する。
(従来の技術) 近年の光システムの高度化、高性能化に伴い、小型の
光スイッチへの要求が高まっている。小型の光スイッチ
を実現するための一つの構造として雑誌「アイ・イー・
イー・イー・ジャーナル・オブ・カンタム・エレクトロ
ニクス」(IEEE Journal of Quantum Electronics)第Q
E−14巻、1978年、513〜517頁に報告されているような
全反射型光スイッチが知られている。これは2本の交叉
した光導波路の交叉部の屈折率を電気光学効果を利用し
て低下させ、全反射により光の切換を交叉した導波路間
で行なうものである。この全反射型光スイッチは原理的
には小型化が可能であるが、前述の論文では電気光学効
果により屈折率を変化させることを考えているから得ら
れる屈折率変化が小さい。そこで、この従来の全反射型
光スイッチは、2本の光導波路の交叉角を大きくとるこ
とができず、小型化、低クロストーク化が難しかった。
一方この問題を解決するため、電気通信学会論文誌
(英文)第E68巻、1985年、737〜739頁に掲載された論
文では多重量子井戸構造に電界を印加した際の吸収端近
傍での屈折率変化を利用することが提案されている。
第2図は提案されている光スイッチを示す平面図であ
る。2本の半導体材料による光導波路21a,21bが交差角
θで交わるように配置され、その交差部に多重量子井戸
構造を持つ部分22(図の斜線を施した部分)が形成され
ている。この交差部の交差角の小さい方の2等分線A−
A′に沿って多重量子井戸構造の半分には電極23を介し
て電界を印加する手段が形成されている。この状態で光
導波路21bの左側から入射した光は通常は直進してその
まま出射する。しかし電極23によりMQWの半分に電界を
印加するとその部分の屈折率が低下し、全反射が生じ光
導波路21aへ光は出射される。電界によるMQWの屈折率変
化は1%程度と見つもられるので交差角10゜以上にとる
ことが可能となり非常に小型な光スイッチが期待でき
る。
(発明が解決しようとする問題点) このようなMQWの電界による屈折率変化は後に詳しく
説明するように吸収端のシフトに伴なうもので、大きな
屈折率変化を得るためには光吸収が大きな波長領域で用
いなくてはならない。提案されている光スイッチでは交
差部全体がMQW構造となっているからこの部分での光吸
収が大きく、このスイッチを多段化、多チャンネル化す
るには問題がある。また、電極の構造から光導波路21a
や左側の21bの右側から入射した光に対しては全反射面
が形成されず完全な2×2スイッチにならないという問
題もある。
本発明の目的は、このような問題を除去し、小型低損
失で多段化、多チャンネル化するのに適した2×2光ス
イッチを提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明による光スイッチは:半導体基板上に形成され
たドブロイ波長程度の厚みの第1の半導体層を前記第1
の半導体層よりもバンドギャップの広い第2の半導体層
によりはさんだ量子井戸構造を層厚方向に多重に有する
多重量子井戸構造と、この多重量子井戸構造に電界を印
加する手段とから成る反射部と;この反射部に互いに角
度を持って光を入射させる複数の半導体媒質による光導
波路とから成り、前記多重量子井戸構造が、前記光導波
路の半導体媒質に比べて狭いバンドギャップと該半導体
媒質にほぼ等しい実効屈折率を持つことを特徴とするも
のである。
(作用) 本発明は量子井戸(QW)構造に電界を印加した際の複
素屈折率n=n−jkの変化を利用したものである。まず
この電界による複素屈折率nの変化について説明する。
第3図は、GaAs/AlGaAsQW構造に電界EをQWに垂直に
印加した際の光吸収スペクトルの変化を測定して得た特
性図である。電界EよりQWのポテンシャル構造が傾き、
量子準位の移動、電子、正孔波動関数ウェル内でのかた
よりが生じるから、吸収端より長波長側では吸収係数の
増大、吸収端より短波長側では逆に吸収係数の減少が生
じる。一方、複素屈折率n=n−jkのkは吸収係数αと
k=λα/4π(但しλは波長)の関係があり、更にnと
kはクラマース・クローニッヒの関係により関係付けら
れているから、上述のような吸収係数αの変化は屈折率
nの変化ももたらす。
第4図はこのような関係をもとにある電界強度に於け
る吸収係数変化(Δα)、屈折率変化(Δn)のスペク
トルの概要を示したものである。尚λはQWのバンドギ
ャップ波長であり、簡単のためエキシトン共鳴吸収等に
よる微細構造は省略した。第4図よりλ<λ<λ
範囲ではΔαは正、Δnは負、λ<λではΔα,Δn
共に正の符号を持つことがわかる。つまり、大きな負の
屈折率変化を得るためには、使用波長をもともと非常に
吸収の大きな吸収端より高エネルギ側か、電界により吸
収が著しく増大する波長域におく必要がある。
本発明はこの点に鑑み、為されたものでMQW構造を交
叉部中心の極く細いメサストライプ状の反射部に限定す
ることにより低損失化を計ったものである。
更に、一つの材料系の混晶では組成を変化させた場
合、バンドギャップの広い組成程屈折率が低くなり、バ
ンドギャップと屈折率は独立に制御できない。しかしMQ
W構造ではバンドギャップはウェル、バリアの組成及び
厚み、平均的な屈折率差はウェル、バリアと組成及び厚
みの比によりある程度独立に制御できる。従って反射部
とその周囲で組成が変化していても実効的に屈折率差を
十分小さくする設計が可能でありクロストークも小さく
抑えることができる。
(実施例) 第1図は本発明による光スイッチの一実施例の構造を
示す図である。ここではGaAs/AlGaAs系材料を用いた場
合について示した。
まず本実施例の製作について説明する。n+−GaAs基板
1上にn+−GaAsバッファ層2を介して、n+−AlGaAsクラ
ッド層3、i−GaAs/AlGaAs多重量子井戸(MQW)層4
(GaAsウェル厚〜100Å、AlGaAsバリア(Alモル比x=
0.55)層厚〜100Å)、P+−AlGaAsキャップ層5をMBE法
により連続成長する。次にこのウェハに幅2μmのメサ
ストライプ6を反応性イオンビーム・エッチングにより
n+−GaAsバッファ層2に達する迄形成する。この後、液
相エピタキシャル法(LPE)によりこのメサストライプ
6をi−AlGaAsクラッド層(x=0.28)7、i−AlGaAs
ガイド層(x=0.2)8、i−AlGaAsクラッド層(x=
0.28)9により埋込む。この際過飽和度の制御により最
後のi−AlGaAsクラッド層9がメサストライプ6の上面
をおおうように成長した。このようにして成長したウェ
ハにメサストライプ6が中心線となるような交叉リブ光
導波路10a,10bパターンをエッチングにより形成し、交
叉部のメサストライプ上のi−AlGaAsクラッド層に選択
的にP+領域を形成しその上にp側オーム性電極11を、ま
たn+−GaAs基板1にn型オーム電極12を形成した。ここ
で使用波長λ〜0.86μm近傍で考えるとi−MQW層4、
i−AlGaAsガイド層8、i−AlGaAsクラッド層7,9の屈
折率はそれぞれ3.45,3.47,3.42であり、i−AlGaAsガイ
ド層8を伝搬する光に対する実効屈折率はi−MQW層4
の屈折率にほぼ等しくなるように決定した。この構造に
おけるi−AlGaAsガイド層8、i−AlGaAsクラッド層7,
9のバンドギャップ波長はそれぞれ0.74μm,0.7μmであ
り、λ=0.86μmの波長に於ては充分吸収損失は小さな
値となっている。
次に本実施例の動作について説明する。説明の簡単化
のために光は第1図の手前から2本の光導波路10a,10b
に入射することにする。電極に電圧を印加しない場合に
は光導波路10a,10bに入射した光はそのまま直進し出射
する。電極11,12間に逆バイアス信号を印加するとメサ
ストライプ6中のMQW層4に電界が印加され、先に説明
したように屈折率の減少、吸収係数の増大が生じ全反射
が生じる。この時屈折率変化の大きさは1%程度に達す
るので交叉角10゜程度にとることも可能である。しかも
電界により屈折率が大きく変化するのはMQW部のみであ
るから屈折率変化の生じる界面は非常に急峻であり、ひ
いては全反射時のクロストークも非常に小さい。
本実施例ではGaAs/AlGaAs系材料について説明した
が、本発明はInGaAsP/InP、InGaAs/InAlAs系等の材料系
にも適用可能なことは言う迄もない。実施例では電界印
加手段としてはp−n接合を用いたが、本発明にはショ
ットキー接合、MIS構造も利用可能である。また、実施
例においては光導波路としてリブ型を用いたが、本発明
では埋込み型等の他の三次元光導波路も使用できる。
(発明の効果) 以上詳細に説明したように、本発明によれば小型/低
電圧かつ低クロストーク特性を持つ2×2光スイッチが
実現でき、この光スイッチは光交換や光通信等の分野で
利用価値が非常に大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の構造を示す斜視図、第2図
は従来の光スイッチを示す部分平面図、第3図および第
4図は本発明に用いる多重量子井戸構造の電界による吸
収係数変化および屈折率変化を示す特性図である。 図に於て1,2,3,4,5,7,8,9,22は半導体、11,12,23は電
極、6はメサストライプ、10a,10b,21a,21bは光導波路
である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板上に形成されたドブロイ波長程
    度の厚みの第1の半導体層を前記第1の半導体層よりも
    バンドギャップの広い第2の半導体層によりはさんだ量
    子井戸構造を層厚方向に多重に有する多重量子井戸構造
    と、この多重量子井戸構造に電界を印加する手段とから
    成る反射部と;この反射部に互いに角度を持って光を入
    射させる複数の半導体媒質による光導波路とから成り、
    前記多重量子井戸構造が、前記光導波路の半導体媒質に
    比べて狭いバンドギャップと該半導体媒質にほぼ等しい
    実効屈折率を持つことを特徴とする光スイッチ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS60241028A (ja) * 1984-05-16 1985-11-29 Hitachi Ltd 光スイツチ
JPH0719001B2 (ja) * 1984-12-06 1995-03-06 日本電気株式会社 半導体光スイツチ

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