JP2538049B2 - ワイヤレスマイクロホン - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、学校、ホテル宴会場、ホール、劇場等で使
用するワイヤレスマイクロホン、特にそのボディアンテ
ナ装置に関する。

従来の技術 従来、この種のワイヤレスマイクロホンとしては、第
２図（ａ）、（ｂ）に示す構成が知られている。

第２図（ａ）、（ｂ）において、21はヘッドケースで
あり、ボディアンテナのホット側エレメントとなる。22
は本体ケースであり、アンテナのアースエレメントとし
て動作する。23はヘッドケース21と本体ケース22を電気
的に絶縁して連結する絶縁リングである。この絶縁リン
グ23は両側の小径部にねじ24、25が形成され、各ねじ24
と25にヘッドケース21の基部内周に形成されたねじ26と
本体ケース22の先端部内周に形成されたねじ27がそれぞ
れ螺合され、ヘッドケース21の基端と本体ケース22の先
端が絶縁リング23の大径の段部に当接した状態で互いに
連結されている。28は本体ケース22の内部に納められた
電気回路、29はアース金具であり、リング状に形成さ
れ、複数箇所にばね性を有する接触子30が突設され、１
箇所に接続部31が設けられている。このアース金具29は
本体ケース22におけるねじ27の後方の段部と絶縁リング
23の後端面との間に挟持され、接触子30がばね圧により
本体ケース22の内面に接触されている。電気回路28のア
ースとアース金具29の接続部31がアースリード32により
接続されている。したがって、本体ケース22はアース金
具29、アースリード32を介して電気回路28のアースと導
通されている。33はヘッドケース21内に納められるマイ
クロホンユニットである。電気回路28とヘッドケース21
および電気回路28と本体ケース22とがそれぞれ給電ケー
ブル34により接続されている。

次に上記従来例の動作について説明する。

電気回路28から高周波電力波を発振し、給電ケーブル
34によりヘッドケース21および本体ケース22に給電し、
ヘッドケース21をホットアンテナエレメント、アース金
具29等により本体ケース22をアース側アンテナエレメン
トとして動作させ、電波を発射させることができる。

このように、従来のワイヤレスマイクロホンのボディ
アンテナ装置でも、アース金具29と本体ケース22の接触
を確実に保つことにより、良好なボディアンテナとして
動作させることができる。

発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記従来のワイヤレスマイクロホンの
ボディアンテナ装置では、アース金具29の接触子30のば
ね圧のみで本体ケース22との接触が確保されているた
め、振動、落下、経年変化等で接触が不完全になり、良
好なボディアンテナとして動作しない恐れがあるという
課題があった。

本発明は、このような従来の課題を解決するものであ
り、アース金具がアース側エレメントとなる本体ケース
と接触しない場合でも、良好なボディアンテナとして動
作させることができ、信頼性を向上させることができる
ようにしたワイヤレスマイクロホンを提供することを目
的とするものである。

課題を解決するための手段 本発明は上記目的を達成するために、本体金属ケース
を送信アンテナのアースエレメントとし、このケースに
内蔵する電気回路のアース側と接続され、このケースと
少なくとも１ヶ所アース金具で接触し、このアース金具
の長手方向の長さが送信周波数の４分の１波長となるよ
うに設定したものである。

作用 本発明は、上記のような構成により、次のような作用
を有する。

アース側エレメントとなる本体ケースと電気回路に接
続されたアース金具を使用周波の波長の４分の１となる
ように設定しているので、振動、落下、経年変化により
アース金具の接触子と本体ケースとの導通が不完全な状
態においても、アース金具が４分の１波長のアースエレ
メントとして動作する。

実施例 以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説
明する。

第１図（ａ）および（ｂ）は本発明の一実施例におけ
るワイヤレスマイクロホンを示し、第１図（ａ）は一部
破断側面図、第１図（ｂ）は一部分解斜視図である。

第１図（ａ）、（ｂ）において、１はヘッドケースで
あり、ボディアンテナのホット側エレメントとなる。２
は本体ケースであり、アンテナのアースエレメントとし
て動作する。３はヘッドケース１と本体ケース２を電気
的に絶縁して連結する絶縁リングである。この絶縁リン
グ３は両側の小径部にねじ４、５が形成され、各ねじ４
と５にヘッドケース１の基部内周に形成されたねじ６と
本体ケース２の先端部内周に形成されたねじ７がそれぞ
れ螺合され、ヘッドケース１の基端と本体ケース２の先
端が絶縁リング３の大径の段部に当接した状態で互いに
連結されている。８は本体ケース２の内部に納められた
電気回路、９はアース金具であり、帯板状に形成され、
複数箇所（図示例では３箇所）にばね性を有する接触子
10が切り起こしにより突設され、端部が直角方向に折り
曲げられて接続部11が設けられ、使用周波の波長の４分
の１となる長さに設定されている。このアース金具９は
本体ケース２と電気回路８との間に挿入され、接触子10
がばね圧により本体ケース２の内面に接触されている。
電気回路８のアースとアース金具９の接続部11がアース
リード12により接続されている。したがって、本体ケー
ス２はアース金具９を介して電気回路８のアースと導通
されている。13はヘッドケース１内に納められるマイク
ロホンユニットである。電気回路８とヘッドケース１お
よび電気回路８と本体ケース２とがそれぞれ給電ケーブ
ル14により接続されている。

次に上記実施例の動作について説明する。

電気回路８から高周波電力波を発振し、給電ケーブル
14によりヘッドケース１および本体ケース２に給電し、
ヘッドケース１をホットアンテナエレメント、アース金
具９により本体ケース２をアース側アンテナエレメント
として動作させ、電波を発射させることができる。そし
て、上記のようにアース金具９を４分の１波長に設定し
ているので、振動、落下、経年変化等によりアース金具
９の接触子10が本体ケース２に接触しない状態でも、ア
ース金具９自身が２分の１波長ダイポールアンテナの片
側エレメントとして動作する。

このように、上記実施例によれば、アース金具９自身
が４分の１波長アースエレメントとして動作するので、
振動、落下、経年変化等によるアース接触不完全の状態
においても、ボディアンテナとして良好に動作させるこ
とができ、ワイヤレスマイクを安全に動作させ、信頼性
の高いワイヤレスシステムを構成することができる。

発明の効果 以上述べたように本発明によれば、アース側エレメン
トとなる本体ケースと電気回路に接続されたアース金具
を使用周波の波長の４分の１となるように設定している
ので、振動、落下、経年変化によりアース金具の接触子
と本体ケースとの導通が不完全な状態においても、アー
ス金具が４分の１波長のアースエレメントとして動作す
る。このように厳しい使用条件下でも、電気回路の送信
電力を効率よく発射することができ、また、発射する電
波が安定しているので、信頼性の高いワイヤレスシステ
ムを構成することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）および（ｂ）は本発明の一実施例における
ワイヤレスマイクロホンを示し、第１図（ａ）は一部破
断側面図、第１図（ｂ）は一部分解斜視図、第２図
（ａ）および（ｂ）は従来のワイヤレスマイクロホンを
示し、第２図（ａ）は一部破断側面図、第２図（ｂ）は
一部分解斜視図である。 １……ヘッドケース、２……本体ケース、３……絶縁リ
ング、８……電気回路、９……アース金具、10……接触
子、12……アースリード。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】送信アンテナのアースエレメントとする本
   体金属ケース２と、このケース２に内蔵する電気回路の
   アース側と導通し、このケース２と少なくとも１ヶ所が
   接触するアース金具９とを備え、このアース金具９の長
   手方向の長さが送信周波数の４分の１波長であることを
   特徴とするワイヤレスマイクロホン。