JP2537763B2 - 染模様紙の製造方法 - Google Patents

染模様紙の製造方法

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【発明の詳細な説明】 イ.発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は染模様紙の製造方法に関する。
[従来の技術] 従来、紙に付けた凹凸模様とその周辺部とのコントラ
ストを強めることにより、その装飾効果をより一層高め
る技術として、次のようなものがある。
1)「谷染めコート」による方法 凹凸模様を有する紙に着色染料をブレード方式で塗工
することにより、主として模様の凹部に塗料が塗工さ
れ、模様のコントラストが強める。
2)「エンボス着色」による方法 エンボスロールの模様凸部にインキや着色塗料を付着
させて紙に模様付けを行い、同時に紙の模様凹部を着色
する。
3)「印刷」による方法 エンボス加工で付けられた周期性のある凹凸模様に同
調させて、紙の凸部または凹部に印刷着色を行う。
4)「焼け模様」による方法 抄紙工程の乾燥部で、紙が半乾燥の状態にあるとき、
凹凸模様付きロールで強圧すると、ロールの凸部が当た
る紙の模様の凹部は特に強圧されるので膠質化して透明
性が増し、模様のコントラストが高められる。
予め着色された紙料で抄紙する場合、上述の「焼け」
の効果はより一層大きくなる。
“焼け”(blacking):「新訂紙パルプ辞典」 紙パルプ協会編、第2版(昭和50年)36頁 「発明が解決しようとする問題点」 従来の技術で述べた、1)谷染めコート、2)エンボ
ス着色、及び3)印刷、による方法は塗工機やエンボス
マシンや印刷機などを使って紙の後加工を行うことにな
り、それだけコスト高になることは避けられない。
又、塗料やインキなどの紙と異なる材料が紙の表面に
塗工されるので、紙の持つ自然な美しさを表現すること
は不可能である。
4)の「焼け模様」による方法は抄紙工程中で実施で
きる点では1)、2)、3)に較べて経済的な優位性は
認められる。しかし、模様部のみを強調して着色するこ
とは困難であり、多様な表現を求めることが出来ない。
ロ.発明の構成 「問題点を解決するための手段」 本発明は模様が立体的に浮き出て見える染模様紙の製
造方法であって、その要旨とするところは、表面に凹凸
模様を付けた含有水分率が50〜90重量%の湿紙表面に、
その凹凸模様に染色濃度の濃淡による陰影を与えるよう
に1色以上の染色液を一定方向からスプレー塗布した
後、通常の抄紙工程にしたがって脱水、乾燥、仕上げを
行うことにある。
湿紙に凹凸模様を付けるには、模様網を取り付けた円
網シリンダーやダンディーロールを用いた「透き入
れ」、抄紙用フェルト又は毛布を介して湿紙をプレスす
ることにより得られる、いわゆる「毛布マーク」、さら
には模様付きロールを用いた「プレスマーク」など抄紙
工程のウェットパートで行う凹凸模様付けの方法によっ
て行うことができる。
この凹凸模様に陰影を与えるにに、凹凸模様を付けた
湿紙表面に1色以上の染色液を一定の方向にスプレー塗
布することにより行うことができる。この方法によれば
円網シリンダーやダンディーロールによる透き入れの凹
凸模様では、湿紙水分が極めて多く、これに一定方向か
らの染色液のスプレー塗布によって、立体的で淡い色調
の独特の立体的な凹凸模様となる。また、毛布マークで
は、湿紙を運びながら毛布と共に強圧プレスで湿紙の表
面に毛布の織目を転移するので、これに一定方向から染
色液をスプレー染色すると、透き入れの場合と異なり湿
紙水分が脱水されて、はっきりとした立体的な凹凸模様
となる。さらにプレスマークの場合には毛布マークより
もさらに湿紙水分が少なくなり、これに一定方向にスプ
レー染色すると、染料の色は毛布マークより強めとな
り、染色液によるドット感が若干残る立体的な凹凸模様
となる。
本発明では凹凸模様が存在することと、一定の方向に
スプレー塗布することが陰影のある模様を得るための必
要な条件である。即ち、第1図に示したように、染色液
を一定の方向にスプレー塗布することにより、あたかも
凹凸面に光を一定の方向から照射したときに凹凸模様に
添って陰影ができるように、凹凸模様に添って染色濃度
の濃淡による陰影ができる。
その結果、その模様は立体的に浮き出て見えるように
なる。
本発明では染色液がスプレーされる湿紙の含有水分率
が50〜90重量%であることも必要な条件である。
即ち、含有水分率が50〜90重量%の範囲にある際に染
色液を湿紙に対してスプレー塗布すると、湿紙面に付着
した染色液が湿紙中の水分と和して適度に希釈拡散さ
れ、結果として凹凸模様に添って染色液の濃淡による陰
影ができるが、含有水分率が50重量%以下では湿紙中の
水分が少ないためスプレー直後にみられるドット状やム
ラな染着を緩和する作用が低下するので、凹凸模様にな
めらかな陰影を与えることが難かしくなる。
又、含有水分率が90重量%以上で染色液をスプレー塗
布した場合、湿紙に塗布された染色液はその後に続く脱
水工程において紙層から脱水される水に随伴して流失さ
れる割合が多くなり、陰影を与えるための染色には有効
に働かない。
「作 用」 抄紙工程のウェットパートで付けられる凹凸模様は、
例えば「透き入れ模様」、「毛布マーク」及び「プレス
マーク」などは、付けられた凹凸模様とその周辺との視
覚的なコントラストが小さいため、紙を透かしてみると
か、斜光を当ててみるとかしないとその模様が見えにく
く、利用の目的によっては問題であった。
本発明によれば、上述のような模様が陰影を付けるこ
とで強調され逆に立体的に浮き出て見えるようになると
いう従来にない全く、新しい装飾効果をあたえるもので
ある。
「実施例 1」 第2図は円網抄紙機ピックアップフェルト上での、本
発明の実施例を略示したものである。
本図では省略したが、円網シリンダーには模様付き上
網を取り付け湿紙に凹凸模様を付けた。
紙料には予め、灰色の染料(カルタグレイ4GL−300
%、SANDOZ社製)を対パルプ0.05重量%を加えて、紙の
地色を灰色とした。スプレー塗布される染色液はカルタ
グレイ4GL−300%の0.01重量%水溶液を使用した。スプ
レーノズルは図示したようにI群、II群の2段に設置し
た。抄紙速度は毎分40メートルで行った。スプレーノズ
ル位置での湿紙の含有水分率はおよそ75重量%であっ
た。スプレーの方向は図示したように、I群、II群共に
同じであり、湿紙進行方向に平行で且つ、湿紙面(ほぼ
水平面)に対して約45゜とした。得られた紙の模様には
染色の濃淡による陰影があり、立体的に浮き出て見え
る。
「実施例 2」 第3図は長網抄紙機ワイヤーパートでの本発明の実施
例を略示したものである。
模様網を取り付けたダンディーロールで湿紙に凹凸模
様を付けた。紙料にはレバセルファーストイエローR125
%(BAYER社製)を対パルプ0.1重量%とパーガゾルレッ
ド2GAN−リキッド(CIBA−GEIGY社製)を対パルプ0.01
重量%添加して、オレンジ色に着色した。スプレー染色
液はレバセルファーストブルーKS−6GLL−リキッド(BA
YER社製)の0.01重量%の水溶液を使用した。
スプレーの方向は図に示したように湿紙進行方向に対
して直行し、且つ湿紙面(ほぼ水平面)に対して約60゜
とした。抄紙速度は毎分60メートルで行った。スプレー
ノズル位置での湿紙の含有水分率はおよそ82重量%であ
った。
得られた紙の模様には陰影があり、立体的に浮き出て
見えた。さらに紙の地色とスプレー染色液の色との混合
により色彩的にも、より複雑な染模様紙が得られた。
「実施例3」 第4図は長網抄紙機プレスパートでの本発明の実施例
を略示したものである。
プレスロール(I)で毛布マークによる凹凸模様を湿
紙表面に付けた。スプレーノズル群は、図に示した位置
に湿紙の進行方向と直行するように一列に配置した。
スプレーの方向は湿紙面に対して約45゜とした。抄紙
速度は毎分60メートルで行った。又このスプレーノズル
位置での湿紙の含有水分率はおよそ65重量%であった。
紙の地色は灰色で染料の種類と添加量は実施例1と同
じである。
スプレー染色液も実施例1と同じ灰色染料を使用した
が、その濃度は実施例1の半分の0.005重量%とした。
得られた紙の模様には染色の濃淡による陰影があり、立
体的に浮き出て見える。
「実施例4」 第5図は長網抄紙機プレスパートでの本発明の実施例
を略示したものである。
プレスロール(I)は模様付きロールで、ここで湿使
に凹凸模様がつけられる。紙料には染料を加えず、パル
プ自体の白色である。抄紙速度は毎分60メートルで行っ
た。又、プレスロール(I)を通過した後の湿紙の含有
水分率はおよそ58重量%であった。
染色液のスプレーは図のようにプレスロール(I)と
プレスロール(II)の間で行った。
スプレーの方向はI群とII群は湿紙進行方向と平行で
あり、III群は直行している。
各スプレーの角度は、いずれも湿紙面に対して60゜と
した。
スプレー染色液はI群がレバセルファーストイエロー
R125%(BAYER社製)0.012%、II群がパーガゾルレッド
2GANリキッド(CIBA−GEIGY社製)0.008%、III群はレ
バセルファーストブルーKS−6GLLリキッド(BAYER社
製)0.01%を使用した。得られた紙の模様には陰影があ
り、立体的に浮き出て見えた。
さらに3色のスプレー染色液の湿紙上での混合によ
り、色彩的にも複雑な染模様紙が得られた。
ハ、発明の効果 従来の抄紙工程には何ら変更を加えず、設備としては
比較的軽微なスプレー装置を付加するのみで、従来見ら
れない浮き出し染模様紙の製造が可能となった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、陰影の発現する様子を図示したもので、1は
湿紙の断面、2は湿紙の平面、3は染色液スプレーの方
向を示す矢印である。 4は中間の濃度に染色された部分、5は4よりも濃く染
色された部分、6は4よりも薄く染色された部分を示
す。 第2図は、「実施例1」を平面図で示したもので、1は
クーチロール、2はサクションボックスI、3はサクシ
ョンボックスII、4はプレスロール、5はピックアップ
フェルトである。 6、7はスプレーノズルのI群とII群を示す。 第3図は、「実施例2」を平面図で示したもので、1は
ブレストロール、2はダンディーロール、3はサクショ
ンボックスI、4はサクションボックスII、5はサクシ
ョンクーチロール、6は抄き網、7はスプレーノズル群
を示す。 第4図は、「実施例3」を側面図で示したもので、1は
抄き網、2は毛布、3はサクションクーチロール、4は
プレスロールI、5はプレスロールII、6はスプレーノ
ズル群を示す。 第5図は、「実施例4」を平面図で示したもので、1は
ブレストロール、2は模様付きのプレスロールIであ
る。3、4、5はそれぞれスプレーノズルのI群、II
群、III群で6はプレスロールII、7は抄き網、8は毛
布を示す。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に凹凸を付けた含有水分率50〜90重量
    %の湿紙表面に、その凹凸模様に陰影を与えるように、
    1色以上の染色液を一定方向からスプレー塗布すること
    を特徴とする染模様紙の製造方法。
  2. 【請求項2】模様網を取り付けた円網シリンダーやダン
    ディーロールを用いた「透き入れ」によって、表面に凹
    凸模様を付けた湿紙を使用することを特徴とする特許請
    求の範囲第1項に記載の染模様紙の製造方法。
  3. 【請求項3】抄紙用フェルト又は毛布を介して湿紙をプ
    レスすることによる「毛布マーク」によって、表面に凹
    凸模様を付けた湿紙を使用することを特徴とする特許請
    求の範囲第1項に記載の染模様紙の製造方法。
  4. 【請求項4】彫刻を施すか、もしくは表面に毛布、フェ
    ルト、布、レース、網などを巻いた模様付きロールを用
    いた「プレスマーク」によって、表面に凹凸模様を付け
    た湿紙を使用することを特徴とする特許請求の範囲第1
    項に記載の染模様紙の製造方法。
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