JP2537697B2 - 多装填カセット記録・再生装置 - Google Patents

多装填カセット記録・再生装置

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JP2537697B2
JP2537697B2 JP2262387A JP26238790A JP2537697B2 JP 2537697 B2 JP2537697 B2 JP 2537697B2 JP 2262387 A JP2262387 A JP 2262387A JP 26238790 A JP26238790 A JP 26238790A JP 2537697 B2 JP2537697 B2 JP 2537697B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、複数のラックに収納された所望のカセット
をカセット駆動ユニットに装着し、多量の映像情報,音
声情報等の記録・再生を行う多装填カセット記録・再生
装置に関する。
(従来の技術) 近年、放送業界等でCM放映用として多装填テープ記録
・再生装置が用いられている。この多装填テープ記録・
再生装置の一例として第20図に示した如くのものがあ
る。
第20図(A),(B)は多装填テープ記録・再生装置
300の平面図及び正面図である。
図中、枠体301内の中央には、複数のテープ駆動ユニ
ット302が積層されている。また、テープ駆動ユニット3
02の左右には、複数のテープカセット304が収納された
ラック303A,303Bが配設されている。
また、テープ駆動ユニット302及びラック303A,303Bの
手前側には左右に一対のガイドレール305,306が垂設さ
れ、更にガイドレール307が上記ガイドレール305,306に
上下に摺動自在に横架されている。
また、ガイドレール307にはローラ309,309等を備えた
テープカセット搬送機構308が左右方向に摺動自在に設
けられている。
そして、テープカセット搬送機構308は左右どちらか
のラック303A,303Bに移動し、かつガイドレール307がガ
イドレール305,306を上下に摺動して所望のテープカセ
ット304を選択し、所望のテープカセット304をラック30
3Aあるいはラック303Bからテープカセット搬送機構308
に搭載し、その後テープカセット搬送機構308をテープ
駆動ユニット302のカセット挿入口302aまで移動させ、
テープカセット304をテープ駆動ユニット302に装着させ
て、テープカセット304を記録・再生する構造になって
いる。更に、記録・再生終了後、元のラック303A,303B
の積層位置に戻す動作もなされている。
(発明が解決しようとする課題) ところで第20図(A),(B)に示した多装填テープ
装置300においては、前述した如く多数のテープカセッ
ト304を記録・再生でき、多量の映像情報等をファイリ
ングできるものの、例えば図示しないテープ上の所望の
場所を頭出しする場合にはアクセスが大変遅いことは周
知である。従って装置300の利用範囲が限定されてしま
う問題がある。
本発明は上記問題点を解決した多装填カセット記録・
再生装置を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、磁気
テープを収納したテープカセット及びディスクを収納し
たディスクカセットを複数積層できるすくなくとも一以
上のラックと、該テープカセットの該磁気テープを記録
及び/又は再生するテープ駆動ユニットと、該ディスク
カセットの該ディスクを記録及び/又は再生するディス
ク駆動ユニットと、該ラックから所望の該テープカセッ
トを選択し、これを該ラックと該テープ駆動ユニットと
の間で相互に搬送し、かつ該ラックから所望の該ディス
クカセットを選択し、これを該ラックと該ディスク駆動
ユニットとの間で相互に搬送する共通のカセット選択・
搬送手段とを具備してなり、該テープカセットを装着し
た該テープ駆動ユニットと該ディスクカセットを装着し
た該ディスク駆動ユニットとを互いに連携して動作させ
るよう構成したことを特徴とする多装填カセット記録・
再生装置を提供するものである。
(実施例) 以下に本発明に係わる多装填カセット記録・再生装置
の一実施例を第1図乃至第19図を参照して〈システムの
構成〉,〈ラックの構造〉,〈カセット搬送機構の構造
及び動作〉,〈カセット仲介搬送機構の構造及び動
作〉,〈多装填カセット記録・再生装置の動作〉の順に
詳細に説明する。
〈システムの構成〉 本発明に係わる多装填カセット記録・再生装置のシス
テム構成について第1図乃至第4図を併用して説明す
る。
第1図は本発明に係わる多装填カセット記録・再生装
置のシステム構成を示した図、第2図は同多装填カセッ
ト記録・再生装置の全体構造を示した斜視図、第3図及
び第4図は同装置に用いられるカセットを示した斜視図
である。
第1図及び第2図において、多装填カセット記録・再
生装置1(以下装置1とも記す)の前面パネル3側に
は、後述するラックの構造の項で詳述する複数のラック
50(50A〜50D)が仕切り板3bを介して横方向に隣接並置
されている。
これらのラック50A〜50Dには第3図に示したテープカ
セット40及び第4図に示したディスクカセット45が複数
個(実施例では1ラックに12個)水平に段積みして積層
状態で収納されている。
また、各ラック50A〜50Dは前面パネル3のラック挿入
口3aから後述する動作により装着,離脱できるようにな
っている。そして、ラック50A,50Bには第3図に示した
例えば周知のDAT用の磁気テープ42を一対のリール41,41
に巻回しテープカセット40(以下、カセット40と記す)
が積層され、ラック50C,50Dには例えばディスク46を収
納したディスクカセット(ディスクケース)45(以下、
カセット45と記す)が積層されている。尚、テープカセ
ット40及びディスクカセット45を総称して以下カセット
40,45とも呼称する。
また、これらのカセット40,45は上記ラックに限定さ
れることなく適宜なラック50A〜50Dに収納させてもよ
く、また同一ラック内に混在状態で収納せてもよい。こ
の理由は、第3図及び第4図に示したようにカセット40
の巾B1とカセット45の巾B2とがほぼ同一寸法に形成され
ているので後述するカセット仲介搬送機構130(第10
図)を共用できるからである。
また、枠体2内の後方側には、複数のテープ駆動ユニ
ット20及び複数のディスク駆動ユニット30がそれぞれ図
示したように積層状態(実施例では上下に各2ユニッ
ト)で配設されている。これらの複数のテープ駆動ユニ
ット20及び複数のディスク駆動ユニット30は以下カセッ
ト駆動ユニット20,30とも呼称する。
上記テープ駆動ユニット20は、DAT用の磁気テープ42
を収納したカセット40を記録再生あるいは再生するユニ
ットであって、箱体21内に磁気ヘッド23を備えた回転ド
ラム22と、キャプスタン24及びピンチローラ25とが備え
られた周知のDAT用記録・再生ユニットである。そし
て、後述するカセット搬送機構90(第9図)及びカセッ
ト仲介搬送機構130(第10図)によりラック50A,50B内の
所望のカセット40が選択されて、カセット挿入口21aか
らカセット40を挿入すると、図示しないローディング手
段によりカセット40の摺動部材43が第3図の矢印方向に
摺動され、蓋44が上方に開蓋されて磁気テープ42が回転
ドラム22に添接され、キャプスタン24とピンチローラ25
によって走行されながら磁気ヘッド23で記録・再生ある
いは再生されるものである。このテープ駆動ユニット20
は、上記したようにDAT用の磁気テープ42を用いている
ため、音声をデジタル化して高音質な特性が得られるも
のであり、あるいは画像をデジタル圧縮して高画質な特
性の画像が得られるものであり、かつ1巻のカセット40
で約1.3ギガバイトの多量な情報を収納できるものであ
るから長時間に亘って記録・再生することが可能となる
特長を有している。尚、テープ駆動ユニット20はDAT用
の磁気テープ42のみでなく、周知のオーディオテープあ
るいはビデオテープを用いる方式のテープ駆動ユニット
でもよく、この場合にはそれぞれに対応したカセット及
びテープ駆動ユニットで構成する必要がある。
また、上記ディスク駆動ユニット30は、例えば光磁気
記録・再生あるいは光再生可能なディスク46を収納した
カセット45を記録・再生あるいは再生するユニットであ
って、箱体31内にはモータ32の軸に回転自在に取り付け
られたターンテーブル33と、矢印方向に高速に移動自在
な光磁気用ピックアップ(又は光ピックアップ)34とが
備えられている。そして、後述するカセット搬送機構90
(第9図)及びカセット仲介搬送機構130(第10図)に
よりラック50C,50D内の所望のカセット45が選択され
て、カセット挿入口31aからカセット45を挿入すると、
図示しないローディング手段により蓋47が第4図の矢印
方向に開蓋され、かつディスク46がターンテーブル33上
に装着され、カセット45の開口45aに光磁気用ピックア
ップ34を臨ませてディスク46が記録・再生されるもので
ある。このディスク駆動ユニット30は、多量の高画質の
静止画等を記録・再生でき、かつディスク特有の高速な
アクセスができることが特長である。
また、ラック50A〜50Dとテープ駆動ユニット20及びデ
ィスク駆動ユニット30との間には、カセット選択・搬送
手段となるカセット搬送機構90(第9図)及びカセット
仲介搬送機構130(第10図)が設けられている。上記カ
セット搬送機構90はラック50A〜50Dに積層された所望の
カセット40,45の前に選択的に位置し、ここから取り出
されたカセット40,45を所望のカセット駆動ユニット20,
30の前に選択的に位置するよう移動する機構である。上
記カセット仲介搬送機構130はラック50A〜50Dに積層さ
れた所望のカセット40,45を取り出し、これを所望のカ
セット駆動ユニット20,30に挿入したり、カセット駆動
ユニット20,30から排出されたカセット40,45をラック50
A〜50Dに戻す機構である。
第2図中、上記カセット搬送機構90は、キャリッジ91
内にカセット仲介搬送機構130を備え、キャリッジ91を
上下2本のガイドレール93,94に沿って水平方向(矢印X
1,X2方向)に移動させると共に、キャリッジ91内の左右
2本のガイドレール111,112に沿ってカセット仲介搬送
機構130を垂直方向(矢印Y1,Y2)方向に移動させるもの
である。
また、上記カセット仲介搬送機構130は、異なる種類
のカセット40,45をラック50A〜50Dから取り出すと共
に、ラック50A〜50Dとテープ駆動ユニット20及びディス
ク駆動ユニット30との間でカセット40,45を仲介搬送す
るものである。すなわち、前述した如くカセット40,45
の巾寸法がほぼ同一となっているため、カセット仲介搬
送機構130は同一構造でカセット40,45の把持・搬送が共
用化でき、製造コスト等に寄与している。更に、カセッ
ト仲介搬送機構130は、装置1内でラック50A〜50Dに積
層されたカセット40,45の収納位置を機械的に交換する
こともできるものである。
そして、カセット搬送機構90とカセット仲介搬送機構
130とにより、所望のカセット40,45が選択され、これを
ラック50側からカセット駆動ユニット20,30側へ搬送
し、あるいは記録・再生終了後にカセット駆動ユニット
20,30から排出されたカセット40,45をラック50に戻して
いる。
このようにラック50A〜50Dとテープ駆動ユニット20及
びディスク駆動ユニット30との間に、カセット選択・搬
送手段となるカセット搬送機構90及びカセット仲介搬送
機構130を設けたことにより、前面パネル3側には多数
のラック50A〜50Dを操作性良く配設でき、枠体2内には
多数のカセット駆動ユニット20,30が配設でき、更に装
置1内をスペース効率良くレイアウトができ、これによ
り装置1の幅方向,高さ方向及び奥行方向が小さくな
り、装置1の小型化ができる。また、前面パネル3側は
ラック50A〜50Dのみが配設されているため駆動機構部材
がなく、操作時の安全性が確保できる。
更に、第1図において、枠体2の図中右後方側には、
制御CPU及びプロクラムユニット4と、ハードディスク
記憶ユニット5とが配設されている。
上記制御CPU及びプログラムユニット4内は、ローカ
ルコントロール用コンソール6あるいはHOST CPU7もし
くは端末器8等の複数の入力操作機器と相互に接続され
た入出力制御部4aと、ハードディスク記憶ユニット5と
相互に接続されたディレクトリ管理制御部4bと、ハード
ディスク記憶ユニット5及びテープ駆動ユニット20並び
にディスク駆動ユニット30と相互に接続されたチエンジ
ャシステム制御部4cと、カセット搬送機構90及びカセッ
ト仲介搬送機構130を制御するメカ制御部4dとから構成
されている。
また、上記ハードディスク記憶ユニット5は、ラック
50A〜50D内に積層されたカセット40,45のディレクトリ
管理情報(カセットマップ,カセットネーム,ライブラ
リ,データベース,バックアップデータ等),カセット
移動管理情報,ディスク46が保持している固有な特性の
C1及びC2エラー管理情報等が図示しないハードディスク
に記憶され、ここで記憶された情報に基ずいてディレク
トリ管理制御部4b及びチエンジャシステム制御部4cを相
互に制御している。このため、単一のHOST CPU7だけで
装置1をシステム管理する場合よりも、複数の入力操作
機器6,7,8と装置1が接続でき、それぞれ独自の操作に
より装置1を操作することが可能となり、入力操作の多
用化に寄与している。
また、テープ駆動ユニット20及びディスク駆動ユニッ
ト30は、図示しないTVカメラあるいは映像機器,音声機
器等の入力機器9と接続され、入力機器9の情報を随時
記録することができるようになっている。
また、テープ駆動ユニット20及びディスク駆動ユニッ
ト30は、図示しない映像モニタ,拡声機器等の出力機器
10と接続されている。
そして、テープ駆動ユニット20及びディスク駆動ユニ
ット30とを同時に駆動させることができ、その使用例の
一例として長時間再生できるテープ駆動ユニット20から
出力された場面に応じて高速アクセスできるディスク駆
動ユニット30を駆動させ、ディスク46内の情報を瞬時に
再生したり、あるいはディスク46にテープ駆動ユニット
20から出力された映像等を静止画として瞬時に記録する
ことができる。この際、テープ駆動ユニット20及びディ
スク駆動ユニット30の制御は前記制御CPU及びプロクラ
ムユニット4及びハードディスク記憶ユニット5による
ものである。
また、別の使用例として、ディスク46からのメニュー
情報を選択し、このメニュー情報に応じてテープ駆動ユ
ニット20を長時間再生することもできる。このようにテ
ープ駆動ユニット20及びディスク駆動ユニット30との間
で相互に連携動作させることにより、お互いの長所を利
用しあうことができ、装置1の利用範囲が拡大される利
点を有している。
尚、本発明の多装填カセット記録・再生装置のシステ
ム構成の変形例として、ディスク駆動ユニット30を用い
ることなくテープ駆動ユニット20だけを複数配設しても
よく、更にはテープ駆動ユニット20を用いることなくデ
ィスク駆動ユニット30を複数配設した構成でもよい。ま
た、その際にはラック50A〜50D内に積層されるカセット
は装置1の構成に対応させねばならないことは言うまで
もない。
〈ラックの構造〉 本発明に係わる多装填カセット記録・再生装置に用い
られるラックの構造について第5図乃至第8図を併用し
て説明する。
第5図はラックの前面方向斜視図、第6図はラックの
後面方向斜視図、第7図は第6図に示したシャッタレバ
ーの動作を説明するため図、第8図はラックを装置内に
係止及び係止解除する動作を説明するための図である。
第5図において、ラック50は天板51と底板54との間に
右側板52及び左側板53とが間隔を離して垂設され、箱形
状に強固に連結形成されている。
上記右側板52には複数の段部52aが間隔を離して垂直
方向に段状に設けられ、これと同様に左側板53にも複数
の段部53aが設けられ、これらの段部52a,53aは互いに内
側に対向しており、段部52a,53aによって区画された空
間K1に前述したカセット40,45が積層状態で収納される
ものである。
また、右側板52から前面側を経由して左側板53に亘っ
て化粧板55が覆われており、かつ後方側は開口され、こ
の後方側からカセット40,45が挿入でき、この状態を第
6図に示している。従って、カセット40,45は第5図の
前面側からは挿入できず、ラック50を装置1からはずし
てカセット40,45をラック50に積層できる。このため、
装置1の動作中にカセット40,45を故意に挿入されるこ
とがなくなり、装置1の安全性が保たれる構造である。
尚、ラック50が装置1に装着されると、開口された後方
側からカセット仲介搬送機構(第10図)によりカセット
40,45の取り出し及び挿入できる。
また、化粧板55には、前面側に長方形状の孔55aと、
丸形状の孔55bとがそれぞれカセット40,45の収納位置と
対応して開口され、孔55aからはカセット40,45の例えば
カセットネームが目視でき、孔55bからは後述するカセ
ット表示レバー56の動作により、カセット40,45の有無
状態が容易に目視できるようになっている。すなわち、
カセット表示レバー56の先端はL字状に折り曲げられた
L字部56aが形成されており、このL字部56aは明るい色
で例えば緑色の塗装材が塗布されている。そして後述す
るカセット表示レバー56の動作によりカセット40,45が
ラック50に収納されている時には、第5図の上から1段
目及び3段目に示したように、L字部56aが前面側に突
出し、孔55bから緑色の塗装材が容易に目視でき、これ
によりカセット有と判断できる。また、カセット40,45
がラック50に収納されていない時には、第5図の上から
2段目に示したように、L字部56aが前面側より奥に位
置しているため、孔55bから緑色の塗装材が目視でき
ず、これによりカセット無と判断できる。
ここで、上記した前面側からのカセット有無検出機構
及び下記する装置1による後方側からのカセット有無検
出機構並びにカセット40,45をラック50内に係止したり
あるいは係止解除するカセット係止及び係止解除機構に
ついて説明する。
上記各カセット有無検出機構,カセット係止及び係止
解除機構係止機構は、第5図に示したラック50の右側板
52に設けられている。
すなわち、右側板52には、段部52aと反対側で外側に
別な段部52bが各段部52aに対応して一体的に形成されて
おり、更に隣り合う段部52b,52bとの間には前面側に長
方形状の開口部52cとこの近傍に楕円状のガイド溝52dが
形成されている。
上記開口部52c及びガイド溝52dにはピン57を固着した
カセット表示レバー56が摺動できるようになっており、
開口部52cにはカセット表示レバー56のL字部56aがカセ
ット40,45の後面に当接可能に嵌入され、ガイド溝52dに
ピン57が嵌入され、開口部52cとガイド溝52dとでガイド
されながらカセット表示レバー56が摺動できる構造にな
っている。
また、カセット表示レバー56の近傍には、軸59を中心
として時計方向あるいは反時計方向に回動するシャッタ
レバー58が設けられている。
上記カセット表示レバー56と上記シャッタレバー58と
は、後述する動作により互いに連動する構造であり、す
なわち、シャッタレバー58の当接部58aがカセット表示
レバー56の当接部56b上を当接したり、あるいは当接解
除できるようになっている。また、カセット表示レバー
56の掛止部56cとシャッタレバー58の掛止部58dとの間に
互いに引っ張りあうスプリング60が張架されている。
また、ラック50を裏面側から見ると、第6図に示した
如く、右側板52(第6図では左側に図示)の段部52bの
後方側にはL字状の曲げ部52b1が連設形成されており、
この曲げ部52b1には銀箔61が貼着され、更に左側板53
(第6図では右側に図示)にも銀箔62が貼着され、ラッ
ク50が装置1内に装着された時、銀箔61はカセット40,4
5の装置1内でのカセット有無検出をホトセンサ235(第
10図)で行い、銀箔62はカセット位置検出をホトセンサ
236(第10図)で行っている。
また、シャッタレバー58の当接部58aと軸59を介した
反対側の端部58cは、後述するシャッタレバー解除機構
(カセット係止解除機構)200(第10図)が当接し易い
テーパ状に形成されており、これに連設してカセット4
0,45の前面側を係止する係止部58bが突出形成されてい
る。
ここでカセット表示レバー56とシャッタレバー58との
状態として、カセット40,45がラック50内に無い状態を
第5図の上から2段目及び第7図の上から1段目に示し
ている。この状態はカセット表示レバー56がスプリング
60の張力によりシャッタレバー58に近ずいている状態で
あり、シャッタレバー58の当接部58aがカセット表示レ
バー56の当接部56bに当接し、これによりシャッタレバ
ー58は軸59を中心に時計方向に回動され、かつシャッタ
レバー58の端部58c及び係止部58bは下方にさがっている
状態である。また、この状態は前述した如く、第5図に
示した前面側では孔55bからカセット表示レバー56のL
字部56aが目視できずカセット無と判断され、かつ第7
図の1段目に示したように後方側ではシャッタレバー58
の端部58cが銀箔61を覆い隠し、カセット無しの情報を
装置1に出力できる状態である。
また、カセット40,45がラック50内に有る状態を第5
図の上から1,3段目,第6図の上から1,3,4段目及び,第
7図の上から2段目に示している。この状態は、カセッ
ト無しの状態からカセット40,45をラック50に挿入して
いくと、カセット40,45の後面がカセット表示レバー56
のL字部56aに当接し、更にカセット40,45を押し込んで
いくと、カセット表示レバー56がスプリング60に抗して
前面側に摺動され、これによりシャッタレバー58の当接
部58aがカセット表示レバー56の当接部56bから当接解除
され、スプリング60の張力によりシャッタレバー58が軸
59を中心に反時計方向に回動され、かつシャッタレバー
58の端部58c及び係止部58bは上方にあがる状態となる。
そして、第6図に示したように、シャッタレバー58の係
止部58bが上方にあがるため、カセット40,45はラック50
内に係止される。これにより、カセット40,45はラック5
0内に完全に収納され、ラック50から飛び出すことな
く、装置1の信頼性に寄与できる。
また、上記状態では前述した如く、第5図に示した前
面側では孔55bからカセット表示レバー56のL字部56aが
目視できカセット有と判断され、かつ第7図の1段目に
示したように後方側ではシャッタレバー58の端部58cが
銀箔61を覆い隠さず、カセット有の情報を装置1に出力
できる。
更に、カセット40,45がラック50に収納されている状
態から後述するシャッタレバー解除機構(カセット係止
解除機構)200(第10図)によりカセット40,45をラック
50から突出させる状態を第6図の上から2段目を用いて
説明する。この状態は、シャッタレバー解除機構200の
シャッタ解除レバー201の先端部201a(二点鎖線図示)
が矢印方向に移動してシャッタレバー58のテーパ状の端
部58cに当接することにより、シャッタレバー58が軸59
を中心に時計方向に回動される。これにより、カセット
表示レバー56はスプリング60の張力により後方側に摺動
されると共に、この動作に伴ってカセット表示レバー56
のL字部56aがカセット40,45の後面を押し出し、第6図
の上から2段目のようにカセット40,45がラック50から
突出し、かつ係止部58bがカセット40,45の底面より下方
に下がり係止解除される。この後は、突出したカセット
40,45を後述するカセット仲介搬送機構130(第10図)に
搭載させる。
次に、ラック50を装置1内に係止したりあるいは係止
解除するラックの係止及び係止解除機構について第8図
を用いて説明する。
前述したようにラック50は前面パネル3のラック挿入
口3aから装着されている。このラック挿入口3aの下方に
は前面パネル3と連設した底面3eがコの字を90度回転さ
せた形状で図示の如く形成されており、底面3eにラック
50の底板54が載置される。
また、ラック50の底板54が底面3eに摺接する部分に
は、二点鎖線で示したように長いガイド溝54aとZ字状
の係止溝54bとが形成されている。
また、前面パネル3の底面3eには、ガイドピン71,72
が右側に固着され、底板54に形成されたガイド溝54aが
ガイドピン71,72にガイドされながらラック50の底板54
を底面3eに載置させる。尚、第5図に示した天板51にも
底板54と対称形状に上記と同様なガイド溝51aが形成さ
れているがここでは説明を省略する。
また、前面パネル3の底面3eには、ガイド溝3f,3g及
び遊嵌溝3hが形成されている。
また、底面3eの裏面側にはスライド板73が摺動自在に
配設されており、このスライド板73はガイド溝3f,3gに
沿ってスライド板73に固着されたガイドピン74,75によ
り摺動され、この際ガイドピン74はガイド溝3fから上方
に突出されている。また、スライド板73の掛止部73bと
底面3eとに張架されたスプリング76によって、スライド
板73は常に前面パネル3側に付勢されている。
また、底面3eの裏面側でかつスライド板73の近傍には
軸78を回動中心とするラック係止レバー77が配設され、
このラック係止レバー77は一端をラック係止レバー77に
掛止され、他端を底面3eに掛止されたトーションスプリ
ング80により常に軸78を中心に時計方向に付勢されてい
る。
また、時計方向に付勢されたラック係止レバー77の一
端の当接部77aは、スライド板73の当接部73aに常時当接
している。この際、スプリング76の張力は、ラック係止
レバー77の当接部77aの回転モーメントに打ち勝つよう
設定されている。
また、ラック係止レバー77の他端は、曲げ形状のスイ
ッチ当接部77bが形成されており、ラック50が装着され
ている時にラック有無検出用の検出器81(以下、スイッ
チ81と記す)が当接できるようになっている。更に、当
接部77aとスイッチ当接部77bとの間のラック係止レバー
77上には、係止ピン79が固着され、この係止ピン79は遊
嵌溝3hから上方に突出されている。尚、スイッチ81はス
ライド板73の動作に伴って検出される構成でもよく、ま
たスイッチ81を用いることなくホトセンサ等の検出器で
もよい。
また、前面パネル3の孔3cに臨んでラック係止解除棒
82が、底面3eの裏面側に固着されたベアリング83に摺動
自在に指示されている。そして、前面パネル3とベアリ
ング83との間でかつラック係止解除棒82に嵌入された圧
縮スプリング84により、ラック係止解除棒82は常に前面
パネル3側に付勢されている。
ここで前記したように底板54のガイド溝54aにガイド
ピン72を嵌合させながらラック50を挿入していくと、ガ
イドピン71もガイド溝54aに嵌合し始めると共に、底板5
4の係止溝54bの当接部54b1がスライド板73に固着したガ
イドピン74に当接し、かつラック係止レバー77に固着し
た係止ピン79も係止溝54bに入り込む。更にラック50を
押し込むと、ガイドピン74が当接部54b1に当接しながら
矢印方向に移動されると共に、スライド板73も当然矢印
方向に移動される。これによりスライド板73に当接して
いるラック係止レバー77がトーションスプリング80によ
り時計方向に徐々に回動され、係止ピン79が係止溝54b
のコの字状の係止部54b2に回り込んで係止ピン79が係止
部54b2に係止され、ラック50が係止される。この状態を
左上方に二点鎖線で図示している。そして、ラック50が
係止されるとスイッチ81がスイッチ当接部77bに当接し
て装置1にラック有の情報を出力する。
また、ラック50が係止されている状態から係止解除す
る場合は、ラック係止解除棒82を圧縮スプリング84に抗
して押し込むと、ラック係止解除棒82の先端がスイッチ
当接部77bに当接してラック係止レバー77を強制的に反
時計方向に回動させ、スイッチ81よりラック無しの情報
を出力すると共に、スプリング76の力によりガイドピン
74が当接部54b1を前面側に押し出してラック50を前面パ
ネル3から突出させ、その後手動で装置1外に排出され
る。
このようにラック50を装置1に係止する機構を設けた
ことにより故意にラック50を取り出すことができなくな
り、装置1の安全性が保たれる利点を有している。ま
た、これに付随してラック係止解除機構も設けられてい
るため、ラック50の装着・離脱が完全となる。また、ラ
ック50を着脱できるため、ラック50ごとカセット40,45
の交換も可能となり、操作性が向上する。
〈カセット搬送機構の構造及び動作〉 カセット搬送機構の構造及び動作について第9図を用
いて詳細に説明する。
第9図はカセット搬送機構の全体構造を示した斜視図
である。
第9図中、カセット搬送機構90は大別すると、キャリ
ッジ91を上下2本のガイドレール93,94に沿って水平方
向(矢印X1,X2方向)に移動させるキャリッジ搬送機構9
2と、後述するカセット仲介搬送機構130(二点鎖線図
示)をキャリッジ91内の左右2本のガイドレール111,11
2に沿って垂直方向(矢印Y1,Y2方向)に移動させる上下
移動機構110とから構成されている。
“キャリッジ搬送機構92について” キャリッジ搬送機構92は、第2図に示した如く、ラッ
ク50A〜50Dとカセット駆動ユニット20,30との間に上下
2本のガイドレール93,94が横架されており、このガイ
ドレール93,94に沿って板金で箱形状に形成されたキャ
リッジ91が水平方向(矢印X1,X2方向)に移動して、所
望のラック50A〜50Dの前に位置したり、あるいは所望の
カセット駆動ユニット20,30の前に選択的に位置できる
よう構成されている。
第9図において、図中の右下方にはブラケット95にモ
ータ96及びエンコーダ103が取り付けられている。ま
た、モータ96の回転は周知の減速機構を用いている。す
なわち、モータ96の回転は、モータ96の軸に固着された
ウオーム97からウオームホィール98へ伝達され、更にウ
オームホィール98と同軸的に一体に形成されたタイミン
グプーリ99へと伝達されている。また、タイミングプー
リ99と間隔を離してタイミングプーリ100が左側に配設
されており、タイミングプーリ99とタイミングプーリ10
0との間にはタイミングベルト101が張架され、このタイ
ミングベルト101はキャリッジ91の下方の底板部91b近傍
に固着され、ガイドレール93上を摺動するベアリング10
2のベルト固定部102aに強固に連結されている。更に、
キャリッジ91の上方にはローラ106,107がガイドレール9
4を弾性的に狭持しながら転接している。これらにより
モータ96を時計方向あるいは反時計方向に回転させる
と、キャリッジ91は水平方向に移動自在となる。
また、エンコーダ103の先端にもタイミングプーリ104
が取り付けられ、このタイミングプーリ104はタイミン
グベルト101に転接しながらキャリッジ91の位置情報を
パルスとして出力している。
また、キャリッジ91の天板部91aには、前方に凸部91c
が形成され、これに近接してホトセンサ105が設けられ
ている。上記凸部91cは第2図に示した前面パネル3の
上方に配設されたスイッチ11,13及びホトセンサ12を検
出する。上記スイッチ11,13はキャリッジ91の水平方向
の移動範囲を規制し、ホトセンサ12はキャリッジ91の初
期位置を検出し、この初期位置からエンコーダ103のパ
ルスを計数するようになっている。そして、キャリッジ
91は電源投入時には必ずエンコーダ103の初期化を行っ
ている。
また、ホトセンサ105は第2図に示した前面パネル3
の上方に形成された凸部3d1〜3d6を検出する。これらの
凸部3d1〜3d6は、ラック50A〜50Dの位置及びカセット駆
動ユニット20,30のカセット挿入口21a,31aの位置とそれ
ぞれ対応しており、キャリッジ91が所望のラック50A〜5
0D及びカセット駆動ユニット20,30の前に位置できるよ
うになっている。この際、エンコーダ103のパルスも併
用し、装置1の信頼性を高め、更にエンコーダ103のパ
ルスはキャリッジ91を高速に移動させるよう制御される
と共に、キャリッジ91を所定位置に精度良く停止させて
いる。尚、モータ96の後軸に取り付けたタイミングプー
リ96aは手動送り用であり、サービス時等に役立つもの
である。
“上下移動機構110について” 第9図において、上下移動機構110は、後述するカセ
ット仲介搬送機構130(二点鎖線図示)をキャリッジ91
内の左右2本のガイドレール111,112に沿って垂直方向
(矢印Y1,Y2方向)に移動させ、カセット仲介搬送機構1
30をラック50に積層された所望のカセット40,45の前及
び所望のカセット駆動ユニット20,30のカセット挿入口2
1a,31a(第2図)の前に選択的に位置させるものであ
り、原理的には前記したキャリッジ搬送機構92とほぼ同
一であり、詳細な説明は省略し、要部となる箇所のみ簡
略に記載する。
すなわち、キャリッジ91の上方に設けられたモータ11
4の回転は周知の減速機構を介してタイミングプーリ118
に伝達される。このタイミングプーリ118の後方で同軸1
16上にはタイミングプーリ126が取り付けられ、更にタ
イミングプーリ126とエンコーダ127に取り付けられたタ
イミングプーリ128との間にはタイミングベルト129が掛
けられており、軸116の回転によりエンコーダ127からカ
セット仲介搬送機構130の垂直方向の位置パルスが出力
される。
また、二点鎖線で図示したカセット仲介搬送機構130
は下、中、上段板部140,190,240の3段で構成され、中
段板部190に固着したベアリング192を右側のガイドレー
ル111に嵌合させ、更に中段板部190に固着した一対のロ
ーラ193,194を他方のガイドレール112に弾性的に狭持さ
せ、かつ,中段板部190と固定板123とでタイミングベル
ト122を強固に連結させている。また、タイミングプー
リ118に掛けられたタイミングベルト122は、図示の如く
複数のタイミングプーリ119〜121にも掛けられている。
これらによりカセット仲介搬送機構130は垂直方向に移
動自在となる。
また、キャリッジ91の垂直方向の移動範囲を規制する
スイッチ124,125はそれぞれキャリッジ91の天板部91a及
び底板部91bの右上下に配設され、カセット仲介搬送機
構130の図示しない当接部が当接して検出される。更
に、キャリッジ91の左側面側には凸部91d〜91fが形成さ
れており、凸部91d,91eはカセット仲介搬送機構130の上
段板部240に固定されたホトセンサ242によって検出され
る。上記凸部91d,91eは、キャリッジ91の中央に形成さ
れたカセット通過口91g,91hの位置に対応して設けら
れ、この位置でカセット仲介搬送機構130とカセット駆
動ユニット20,30との間でカセット40,45が通過できるよ
うになっている。また、凸部91fはカセット仲介搬送機
構130の初期位置を検出し、この初期位置からエンコー
ダ127のパルスを計数する。そして、カセット仲介搬送
機構130は電源投入時には必ずエンコーダ127の初期化を
行っている。これによりエンコーダ127のパルスは前述
したラック50A〜50Dに積層されたカセット40,45を選択
する際、各カセット収納位置に対してカセット仲介搬送
機構130を正確に位置決めできる。尚、ラック構造の項
で記載した銀箔62(第6図)も併用され、カセット40,4
5の位置検出の信頼性を高めている。
〈カセット仲介搬送機構の構造及び動作〉 カセット仲介搬送機構の構造及び動作について第10図
乃至第17図を用いて詳細に説明する。
第10図はカセット仲介搬送機構130の全体構造を示し
た図である。
このカセット仲介搬送機構130は前述したように、ラ
ック50A〜50Dに積層された所望のカセット40,45をカセ
ット駆動ユニット20,30に搬送したり、カセット駆動ユ
ニット20,30から排出されたカセット40,45を元のラック
50A〜50Dに戻したり、あるいは異なるラック間もしくは
同一ラック内で機械的にカセット収納位置を変更する等
の動作を行う仲介搬送機能を備えている。
第10図において、上記機能を達成するためにカセット
仲介搬送機構130の概略構成は、下段板部140,中段板部1
90,上段板部240を複数のスタッド131(右手前に1箇所
のみ図示)で結合させ、それぞれの段部に後述する所定
の機能を備え、これを前述したように上下移動機構92
(第9図)により垂直方向に移動せしめている。
すなわち、カセット仲介搬送機構130の下段板部140に
は、カム143を駆動するカム駆動機構150(第12図)、ラ
ック50から取り出された所望のカセット40,45及びカセ
ット駆動ユニット20,30から排出されたカセット40,45を
把持しながら搬送する左右のカセット把持・搬送機構16
0A,160Bと、カム位置検出機構180(第12図)とを備えて
いる。
また、中段板部190にはラック50からカセット40,45の
係止を解除するシャッタレバー解除機構200(カセット
係止解除機構)と、カセット40,45をカセット駆動ユニ
ット20,30及びラック50に最後に押し込むカセットプッ
シュ機構210A,210Bと、ラック50の左右の銀箔61,62(第
6図)を検出するホトセンサ235,236とを備えている。
更に、上段板部240にはホトセンサ242〜245が備えら
れている。
そして、上記した各機構は後述するように全て単一の
駆動源を用いたカム143によりタイミングが狂うことな
く動作されるようになっている。このためカセット仲介
搬送機構130の動作が確実となり、装置の品質及び信頼
性に大いに寄与できる。また、カセット仲介搬送機構13
0は単一の駆動源を用いているため、製造コストが安価
となると共に、ユニット化が可能となりサービス性が向
上する。尚、カム143によるタイミングを第17図に示し
ている。
また、下段板部140に設けられた左右のカセット把持
・搬送機構160A,160Bは図示の如く、中段板部190と上段
板部240との間まで突出しており、かつ中段板部190と上
段板部240との間にカセット40,45が挿入できる空間K2が
形成されている。そして、この空間K2にカセット40,45
が挿入されると、左右のカセット把持・搬送機構160A,1
60Bがカセット40,45の両側を把持し、その後カセット4
0,45の搬送動作をするものである。
以下、下段板部140,中段板部190,上段板部240の順に
説明する。
“下段板部140について” 第11図は第10図に示したカムの平面図、第12図は第0
ず図に示した下段板部の構造を示した斜視図、第14図は
第12図の構成部材の位置関係を模式的に示した図であ
る。
下段板部140は、カム駆動機構150と、左右のカセット
把持・搬送機構160A,160Bと、カム位置検出機構180とを
備えているが、これらの説明に入る前に、下段板部140
の構成部材の一部材となるカム143について説明する。
第11図に示したカム143は、外周に平歯車部143aが形
成され、裏面側で異なる円周上には3本のカム溝143b〜
143dが形成されている。また、カム溝143b,143cにはそ
れぞれ対称形状の凸部143b1,143c1が形成され、カム溝
143dには凹部143d1が形成されている。更に、上面側で
異なる円周上には3箇所の凸片143e〜143gが形成されて
いる。そして上記形状のカム143は樹脂材で一体的に形
成されている。
第12図において、下段板部140は平坦な板141(以下、
下段板141と記す)の上面141aのほぼ中央には、上記形
状のカム143が軸142を中心として回転できるようになっ
ている。このカム143の裏面側は下段板部140の機構部材
を動作させ、一方、上面側は後述する中段板部190の機
構部材を動作させ、これらの機構部材はタイミングが狂
うことなく連動される。
また、下段板141の裏面141bには、カム駆動機構150の
駆動源となるモータ151がほぼ中央に配設されている。
そして、モータ151の回転は、モータ151に固着されたウ
オーム152からウオームホィール(図示せず)に伝達さ
れ、更にウオームホィールと同軸で一体的に形成された
平歯車153に伝達され、平歯車153はカム143の平歯車部1
43aと噛合して、カム143が時計方向あるいは反時計方向
に回転できる。従って上記構成部材がカム駆動機構150
となる。
また、下段板141の裏面141bの左右には、ラック50か
ら取り出された所望のカセット40,45及びカセット駆動
ユニット20,30から排出されたカセット40,45を把持し、
かつ搬送する左右のカセット把持・搬送機構160A,160B
がほぼ対称形状に設けられている。尚、左側のカセット
把持・搬送機構160Aと右側のカセット把持・搬送機構16
0Bは、ほぼ同一対称構造でかつ同一動作原理となってい
るので、ここでは左側のカセット把持・搬送機構160Aに
ついて説明し、右側のカセット把持・搬送機構160Bは異
なる点のみ記載する。
すなわち、左側のカセット把持・搬送機構160Aは、下
段板141の裏面141bにT字状のスライド板161が左右(矢
印X3,X4方向)に摺動できるように配設されている。こ
のスライド板161の突出部161aには、下段板141の裏面14
1bに固着されたスタッド144(黒塗)に沿って摺動する
ガイド溝161c,161cが形成され、かつ下段板141に形成さ
れた遊嵌溝(図示せず)から上方に突出するカムピン16
3が固着されている。
また、左側のカセット把持・搬送機構160Aのスライド
板161と右側のカセット把持・搬送機構160Bのスライド
板162とはスプリング165によって互いに内側に引き合っ
ている。また、スライド板161に固着したカムピン163が
第11図に示したカム溝143cに沿って摺動し、一方、スラ
イド板162に固着したカムピンも第11図に示したカム溝1
43bに沿って摺動している。また、カムピン163,164が位
相を合わせて形成された凸部143c1,143b1(第11図)に
それぞれ摺動している時には、スライド板161とスライ
ド板162とは互いに外側(矢印X3,X5)に向かって間隔を
離すように摺動され、凸部143c1,凸部143b1以外の円周
を摺動している時には、スライド板161とスライド板162
とは互いに内側(矢印X4,X6)に向かって間隔を縮める
ように摺動される構造となっている。
また、T字状のスライド板161の手前側の一端は、下
段板141の左側前方の切り欠き部141dから上方に突出し
た折り曲げ部161bが形成され、ここにタイミングプーリ
166が図示の如く軸着されている。一方、スライド板161
の後側の他端は、下部に平歯車部167aを一体的に形成し
たタイミングプーリ167が軸着され、このタイミングプ
ーリ167は下段板141の左側後方の切り欠き部141eから上
方に垂直に突出している。そして、タイミングプーリ16
6とタイミングプーリ167との間にはタイミングベルト16
8が掛けられている。このようにして下段板141の上方に
掛けられた左側のタイミングベルト168は、第10図に示
したように中段板191を通過して、中段板191と上段板24
1との間に位置しており、これと対称に右側のタイミン
グベルト172も同様に位置しており、カセット40,45の両
側を把持しながら搬送することができるよう設けられて
いる。
また、左側のカセット把持・搬送機構160Aのタイミン
グベルト168の伝達構造は、カム143の平歯車部143aと噛
合した平歯車153が中継平歯車169と噛合し、更に中継平
歯車169はタイミングプーリ167の平歯車部167aと噛合し
ている。これによりタイミングベルト168にはカム143の
回転が伝達される。
一方、右側のカセット把持・搬送機構160Bのタイミン
グベルト172の伝達構造は、カム143の平歯車部143aに中
継平歯車173がタイミングプーリ171の平歯車部171aと噛
合している。これによりタイミングベルト172にはカム1
43の回転が伝達される。
従って、上記構造によると、カム143と左側のタイミ
ングプーリ167の平歯車部167aとの間で噛合する歯車数
と、カム143と右側のタイミングプーリ171の平歯車部17
1aとの間で噛合する歯車数とは、歯車数が異なっている
ので、タイミングプーリ167とタイミングプーリ171とで
は回転方向が異なり、これによりタイミングベルト168
とタイミングベルト172でも当然回転方向が異なる。
そして、スライド板161とスライド板162とが互いに外
側に向かって間隔を離している状態の時には、各歯車の
噛合状態は浅い状態となっているが、この時の間隔はカ
セット40,45の巾B1,B2(第3,4図)より広くなってお
り、カセット40,45を搬送する必要はなく初期状態とな
る。
一方、スライド板161とスライド板162とが互いに内側
に向かって間隔を縮めている状態の時には、各歯車の噛
合状態は正規の噛み合い状態となっており、カム143を
時計方向に回転させると左側のタイミングベルト168は
反時計方向に回転し、右側のタイミングベルト172は時
計方向に回転するため、タイミングベルト168,172に両
側を把持されるカセット40,45はラック50側からカセッ
ト駆動ユニット20,30側に搬送される。また、カム143を
反時計方向に回転させると、カセット40,45はカセット
駆動ユニット20,30側からラック50側に搬送される。
次に、カム位置検出機構180は図中の手前側に配設さ
れており、カム143の位置を検出している。
すなわち、下段板141の裏面141bには、一対のアーム1
81,182がスイッチ185,186を押圧できるようスタッド144
(黒塗)に軸着している。また、アーム181,182の先端
にはカムピン183,184が下段板141に形成された遊嵌溝
(図示せず)から上方に突出してカム溝143d(第11図)
に摺動している。スイッチ185はカム143の初期位置をカ
ム溝143dの凹部143d1で検出している。スイッチ185はカ
ム143の回転方向を決定するスイッチであり、このスイ
ッチ185の出力と上段板141のホトセンサ243〜245の出力
とで装置1内で回転方向が処理される。
“中段板部190について” 第13図は第10図に示した中段板部の構造を示した斜視
図、第15図は第13図の構成部材の位置関係を模式的に示
した図である。第16図(A),(B)は第13図に示した
カセットプッシュ機構を説明するための図である。
中段板部190は、シャッタレバー解除機構(カセット
係止解除機構)200と、カセットプッシュ機構210A,210B
と、前記したホトセンサ235,236(第10図)とを備えて
いる。
第13図において、中段板部190は平坦な板の左右を下
方に折り曲げて中段板191が形成されている。
上記中段板191の右側面191cにはタイミングベルト122
(第9図)の連結用の固定板123(第9図)を取り付け
るネジ孔が形成され、この近傍にはガイドレール111
(第9図)を摺動するベアリング192が固定され、更に
左側面191dにはガイドレール112(第9図)を弾性的に
狭持する一対のローラ193,194が設けられている。
また、中段板191の切り欠き部191i,191jには前記した
左側のカセット把持・搬送機構160A(第12図)の構成部
材が下方から突出でき、中段板191の開口部191f,切り欠
き部191lからは前記した右側のカセット把持・搬送機構
160B(第12図)の構成部材が下方から突出できるように
なっている。
次に、中段板191の右手前側にはラック50からカセッ
ト40,45の係止を解除するシャッタレバー解除機構200
(カセット係止解除機構)が配設されている。
上記シャッタレバー解除機構200は、中段板191の左側
に形成された楕円状のガイド溝191eにシャッタ解除レバ
ー201に固着されたガイドピン202(黒塗)が裏面191bか
ら嵌入して、シャッタ解除レバー201を前後(矢印Z1,Z
2)に摺動できるように配設されている。
また、シャッタ解除レバー201の手前側先端部201aは
開口部191fから上方に突出し、かつシャッタレバー58
(第6図)の端部58cに当接し易い形状に形成されてい
る。
また、シャッタ解除レバー201のほぼ中央部で裏面側
にはスタッド203〜205が固着されている。上記スタッド
204にはアーム206が軸着されている。このアーム206の
一端には下方に突出したカムピン207が固着され、他端
には中段板191に掛止されたスプリング209が掛けられて
おり、これによりアーム206はスタッド204を中心に常に
反時計方向に付勢されている。尚、スプリング209はシ
ャッタ解除レバー201にも同時にかけられており、シャ
ッタ解除レバー201を矢印Z2方向に戻す機能も備えてい
る。
また、スタッド204に嵌入し、一端をスタッド203に掛
止され、他端をスタッド205に掛止されたトーションス
プリング208に、アーム206に固着されたカムピン207が
当接している。
ここで、上記構成によるシャッタレバー解除機構200
の動作は、前述した下段板141(第12図)に設けられた
カム143を時計方向に回転させると、カム143の上面側に
形成された凸片143gがアーム206に固着されたカムピン2
07に当接され、アーム206がスタッド204を回動中心に反
時計方向に回動させられる。これによりアーム206の回
動モーメントは、カムピン207からカムピン207に当接し
たトーションスプリング208を介してシャッタ解除レバ
ー201に固着したスタッド203に伝達され、シャッタ解除
レバー201は手前側(矢印Z1方向)に摺動される。この
時、シャッタ解除レバー201の先端部201aは、第6図に
示したシャッタレバー58(第6図)の端部58cに当接し
ながら挿入され、ラック構造の項で説明したように、ラ
ック50内のカセット40,45の係止を解除させる。
そして、更にカム143が時計方向に回転されると、カ
ム143の凸片143gとカムピン207の当接が解除され、シャ
ッタ解除レバー201はスプリング209により後方(矢印Z2
方向)に戻され初期状態に位置する。
また、カム143が反時計方向に回転される時には、カ
ム143の凸片143gがカムピン207に当接しても、アーム20
6はスプリング209に抗して時計方向に回動されるもの
の、トーションスプリング208との当接が解除されてし
まい、シャッタ解除レバー201を摺動させることができ
ず、シャッタ解除レバー201は初期位置に位置してい
る。そして、カム143が反時計方向に回転される時に
は、カセット40,45をラック50に戻すときであり、シャ
ッタ解除レバー201を動作させる必要のないことは明白
である。
尚、前記した開口191fに下方から突出した右側のカセ
ット把持・搬送機構160B(第12図)の構成部材の一部の
タイミングプーリ170(第12図)は、第10図に示したよ
うにシャッタ解除レバー201の先端部201aの後方から上
方に突出している。
次に、中段板191の中央後側には前述したカセット把
持・搬送機構160A,160B(第12図)によりカセット駆動
ユニット20,30方向に搬送されるカセット40,45をカセッ
ト駆動ユニット20,30に最後に押し込むカセットプッシ
ュ機構210Aが配設され,中段板191の中央手前側にはラ
ック50方向に搬送されるカセット40,45をラック50に最
後に押し込むカセットプッシュ機構210Bが配設されてい
る。
尚、後側のカセットプッシュ機構210Aと手前側のカセ
ットプッシュ機構210Bとは、ほぼ同一対称構造でかつ同
一動作原理となっているので、ここでは後側のカセット
プッシュ機構210Aについて説明し、手前側のカセットプ
ッシュ機構210Bは異なる点のみ記載する。
すなわち、後側のカセットプッシュ機構210Aは、中段
板191にほぼ中央に形成された楕円状のガイド溝191eに
スライド板212に固着されたガイドピン202(黒塗)が裏
面191bから嵌入して、スライド板212を後側(矢印Z3)
及び前側(矢印Z4)に摺動できるように配設されてい
る。
また、第16図(A)にも示した如く、中段板191の中
央後側に形成された開口部191hの近傍では、スライド板
212の先端部212aは両側を下方に折り曲げられており、
ここに長尺なピン219に嵌入されたプッシュレバー217が
トーションスプリング220によりピン219を中心に時計方
向に付勢され、開口部191hの一端に回動規制されてい
る。上記長尺なピン219にはスプリング221の一端が掛止
され、更にスプリング221の他端はこれと対称形状に配
設されたカセットプッシュ機構210Bのスライド板211の
先端に設けた長尺なピン218に掛止され、これによりス
ライド板212とスライド板211とは互いに内側(矢印Z4,Z
6方向)に常に引き合っている。
また、中段板191の左側面191dの近傍で裏面側にはス
タッド196が固着され、このスタッド196には上段アーム
227と下段アーム230が上下に軸着されている。また、上
段アーム227の一端には下方に突出したカムピン228が固
着され、他端には中段板191に掛止されたトーションス
プリング229が掛けられており、これにより上段アーム2
27は常にスタッド196を中心に反時計方向に付勢されて
いる。更に、下段アーム230のほぼ中央にはカムピン228
を貫通させる遊嵌孔230aが形成され、この遊嵌孔230aの
縁部にカムピン228がトーションスプリング229のねじり
力により当接され,かつ下段アーム230の先端にはスラ
イド板212の裏面中央に固着されたスタッド215が当接す
る当接部230bが形成されている。また、スライド板212
に固着されたスタッド215に一端を掛止されたトーショ
ンスプリング231は、下段アーム230の当接部230bの裏面
側から凹部230cを経由して下段アーム230の上面に掛止
されている。
ここで、上記構成によるカセットプッシュ機構210Aの
動作は前述した下段板141(第12図)に設けられたカム1
43を時計方向に回転させると、カム143の上面側に形成
された凸片143fが上段アーム227に固着されたカムピン2
28に当接され、上段アーム227がスタッド196を回動中心
に反時計方向に回動させられる。これにより上段アーム
227の回動モーメントは、カムピン228が遊嵌孔230aの縁
部を押し、更にに凹部230cを経由したトーションスプリ
ング231に伝達される。そして、このトーションスプリ
ング231がスライド板212に固着されたスタッド215を後
側(矢印Z3方向)に押すことにより、スライド板212を
後側(矢印Z3方向)に摺動させる。これにより、第16図
(B)に示した如く、スライド板212の先端部212aに設
けられたプッシュレバー217がスライド板212の開口部19
1hによる回動規制から解除され、プッシュレバー217は
トーションスプリング220によりピン219を中心に時計方
向に回動されると共に、上方に起立する。この時、プッ
シュレバー217はカセット40,45の後面を押してカセット
40,45をカセット駆動ユニット20,30に押し込むことがで
きる。
そして、更にカム143が時計方向に回転されると、カ
ム143の凸片143fとカムピン228の当接が解除され、スラ
イド板212はスプリング221により手前側(矢印Z4方向)
に戻される。
また、カム143が反時計方向に回転される時には、カ
ム143の凸片143fがカムピン228に当接しても、上段アー
ム227はトーションスプリング229に抗して時計方向に回
動されるものの、カムピン228が遊嵌孔230aの内部を移
動するだけで下段アーム230が動作されず、これにより
スライド板212は動作せず、プッシュレバー217は初期位
置に位置している。
また、カム143が反時計方向に回転される時には、カ
セット40,45をラック50に戻すときであり、プッシュレ
バー217を動作させる必要のないことは明白である。し
かし、カセット40,45をラック50に押し込む機能を備え
た手前側のカセットプッシュ機構210Bは、カム143の凸
片143eにより上記と同様な動作が行われ、プッシュレバ
ー216でカセット40,45をラック50に押し込むものであ
る。
“上段板部240" 上段板部240は第10図で説明した如く、ホトセンサ242
〜245のみが備えられている。
第10図において、上段板部240の上段板241は平坦な板
の前後をカセット40,45が挿入し易くテーパ状に形成さ
れている。
また、上段板241はカセット仲介搬送機構130の上下位
置を検出するホトセンサ242が左側に設けられ、これは
キヤリッジ91(第9図)の凸部91d〜91fを検出するため
のものであり、ホトセンサ243〜245は搬送中のカセット
40,45の位置を検出するためのものである。
“カセット仲介搬送機構の動作” 上記したカセット仲介搬送機構130の全体的な動作シ
ークエンスについて第17図及び第18図を用いて説明す
る。
第17図(A)〜(G)はカセット仲介搬送機構の動作
タイミングを示した図、第18図(A)〜(F)は同機構
の動作を模式的に示した図である。尚、ここでは所望の
カセット40,45への移動及び所望のカセット駆動ユニッ
ト20,30への移動については説明を省略する。
第18図(A)に示した状態はカセット仲介搬送機構の
初期状態である。この状態は左右のカセット把持・搬送
機構160A,160Bがカセットの巾より広く位置し、シャッ
タレバー解除機構(カセット係止解除機構)200が引っ
込んでおり、前後のカセットプッシュ機構210A,210Bも
引っ込んだ状態である。
上記初期状態から第17図(C)のカム143を時計方向
に回転させると、まず第17図(D)のシャッタレバー解
除機構200が突出し、これが第18図(B)の如くシャッ
タレバー58に当接し、ラック50からカセット40,45を係
止解除させ、第18図(C)の如くカセット40,45がラッ
ク50から突出する。ここでカセット40,45の両側を把持
するよう第17図(E)のカセット把持・搬送機構160A,1
60Bが矢印X4,X6方向に移動し、かつタイミングベルト16
8,172が回転して、カセット40,45が第18図(D)のよう
に搬送される。更にカセット40,45が搬送されると、第1
7図(F)のカセットプッシュ機構210Aが動作して第18
図(E)に示したようにカセット40,45の後面を押して
カセット駆動ユニット20,30に挿入する。これによりカ
セット40,45は第18図(F)に示したように完全にカセ
ット駆動ユニット20,30に装着される。尚、カセット駆
動ユニット20,30からラック50に戻す動作はここで省略
する。
〈多装填カセット記録・再生装置の動作〉 多装填カセット記録・再生装置1の全体の動作につい
ては第19図に示した動作フローチャートの如くとなり、
ここでは詳述を省略する。
(発明の効果) 以上詳述したように本発明に係わる多装填カセット記
録・再生装置は、磁気テープを収納したテープカセット
及びディスクを収納したディスクカセットを複数積層で
きるすくなくとも一以上のラックと、該テープカセット
の該磁気テープを記録及び/又は再生するテープ駆動ユ
ニットと、該ディスクカセットの該ディスクを記録及び
/又は再生するディスク駆動ユニットと、該ラックから
所望の該テープカセットを選択し、これを該ラックと該
テープ駆動ユニットとの間で相互に搬送し、かつ該ラッ
クから所望の該ディスクカセットを選択し、これを該ラ
ックと該ディスク駆動ユニットとの間で相互に搬送する
共通のカセット選択・搬送手段とからなり、該テープカ
セットを装着した該テープ駆動ユニットと該ディスクカ
セットを装着した該ディスク駆動ユニットとを互いに連
携して動作させるよう構成されている。
この結果、長時間に亘って記録・再生できるテープ駆
動ユニットと所望の場所を高速にアクセスできるディス
ク駆動ユニットとが連携して動作するため、両駆動ユニ
ットの長所が生かされ、各種の記録・再生形態が可能と
なり装置の利用範囲が大巾に拡大できる。また、テープ
カセットとディスクセットとに共通のカセット選択・搬
送手段を採用しているため、装置の製造コストが安価と
なり、かつサービス性等にも大いに寄与している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係わる多装填カセット記録・再生装置
のシステム構成を示した図、第2図は同多装填カセット
記録・再生装置の全体構造を示した斜視図、第3図及び
第4図は同装置に用いられるカセットを示した斜視図、
第5図はラックの前面方向斜視図、第6図はラックの後
面方向斜視図、第7図は第6図に示したシャッタレバー
の動作を説明するため図、第8図はラックを装置内に係
止及び係止解除する動作を説明するための図、第9図は
カセット搬送機構の全体構造を示した斜視図、第10図は
カセット仲介搬送機構130の全体構造を示した図、第11
図は第10図に示したカムの平面図、第12図は第10図に示
した下段板部の構造を示した斜視図、第13図は第10図に
示した中段板部の構造を示した斜視図、第14図は第12図
の構成部材の位置関係を模式的に示した図、第15図は第
13図の構成部材の位置関係を模式的に示した図、第16図
(A),(B)は第13図に示したカセットプッシュ機構
を説明するための図、第17図(A)〜(G)はカセット
仲介搬送機構の動作タイミングを示した図、第18図
(A)〜(F)はカセット仲介搬送機構の動作を模式的
に示した図、第19図は本発明に係わる多装填カセット記
録・再生装置の動作フローチャート、第20図(A)及び
(B)は従来例の多装填テープ記録・再生装置の構成を
示した平面図及び正面図である。 1…多装填カセット記録・再生装置、20…テープ駆動ユ
ニット、30…ディスク駆動ユニット、40…テープカセッ
ト、42…磁気テープ、45…ディスクカセット、46…ディ
スク、50(50A〜50D)…ラック、90…カセット搬送機
構、130…カセット仲介搬送機構、143…カム。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気テープを収納したテープカセット及び
    ディスクを収納したディスクカセットを複数積層できる
    すくなくとも一以上のラックと、 該テープカセットの該磁気テープを記録及び/又は再生
    するテープ駆動ユニットと、 該ディスクカセットの該ディスクを記録及び/又は再生
    するディスク駆動ユニットと、 該ラックから所望の該テープカセットを選択し、これを
    該ラックと該テープ駆動ユニットとの間で相互に搬送
    し、かつ該ラックから所望の該ディスクカセットを選択
    し、これを該ラックと該ディスク駆動ユニットとの間で
    相互に搬送する共通のカセット選択・搬送手段とを具備
    してなり、 該テープカセットを装着した該テープ駆動ユニットと該
    ディスクカセットを装着した該ディスク駆動ユニットと
    を互いに連携して動作させるよう構成したことを特徴と
    する多装填カセット記録・再生装置。
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