JP3541543B2 - 記録再生装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、1つのカセット挿入口に対して大きさの異なる2種類以上のテープカセットが使用可能なVCR装置(ビデオ・カセット・レコーダ装置)等の記録再生装置に関し、特にカセットコンパートメント(以下、カセコンという)のカセットホルダへ大きさの異なるテープカセットを決められた位置に挿入するための位置決めガイド機構に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、1つのカセット挿入口から大きさの異なる大小のテープカセットをカセットホルダに装填し、記録再生動作を行うことのできるいわゆるコンパチブル方式のVCR装置は提案されている。
【0003】
このようなVCR装置においてカセットホルダへ大きさの異なるテープカセットを決められた位置に挿入するための位置決めガイド機構としては、通常、大きさの異なるカセット自体がガイド機能を有し、あるいはガイド機能を可能とする形状を備えており、カセットホルダには固定式のカセットガイド部材が取り付けられていた。
【0004】
また、カセット蓋のロック解除機構は大きさの異なるカセット自体が共通なロック解除機構でク解除可能となっているか、あるいは小さなカセットのロック解除機構の部分を大きなカセット側の底部に設けた例えば溝等の凹部で避けて、それぞれのロック解除機構が両立する構造となっていた。
【0005】
ところで、大きさの異なるカセット自体に両立するカセット蓋のロック解除機構の構造がない場合に、カセットホルダ側にカセットのガイド機能とカセット蓋のロック解除機構を備えたものは従来技術では提案されていなかった。また、カセットの大きさの違いだけでなくカセットの厚みに差がある場合に対応することのできる機構は勿論なかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように従来の位置決めガイド機構及びカセット蓋ロック解除機構では、カセットの外観やデザインに制約が発生する場合があり、また、カセットの構造が複雑になるため小型化を困難にすることがあった。
【0007】
また、カセットの厚みにも差がある場合、小さいカセットがカセットホルダに挿入されてローディング位置に装填されたとき、カセットがカセットホルダから浮き上がる機構の場合では、カセットの蓋ロック爪が蓋ロック解除部材から離れてしまうことがあり、このようになるとカセットをエジェクト動作したときカセット蓋が閉止しないことがあった。
【0008】
本発明は、上述したような課題を解消するためになされたもので、カセットホルダに大きさの異なるカセットの位置決めガイド機能とカセット蓋のロック解除機構を備え、また、カセットの厚みに差がある場合にも上述した課題を解消し信頼性の高い記録再生装置を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明による記録再生装置は、大きさ及び厚みの異なる2種類以上のカセットが1つのカセット挿入口からカセット支持面上に挿入可能であり、カセット挿入口から挿入したカセットが待機状態のカセットホルダに装着された状態でローディング位置に移動する動作と、カセットがカセットホルダに装着された状態で待機状態であるエジェクト位置に移動する動作とが行える記録再生装置であって、カセットホルダのカセット支持面に小さいカセットの両側面を案内する一対の位置決めガイド部材を付勢手段によって出没可能に設け、カセットホルダの両側板が大きいカセットの両側面を案内するガイド板である記録再生装置において、位置決めガイド部材は、その内側に小さいカセットの底面を案内するカセット乗り面と、該カセット乗り面のカセット挿入口とは反対側端部には小さいカセットのカセット蓋ロック解除用のリブ状の突起とを設け、かつ、該カセット乗り面はカセット挿入口側から突起方向にカセット支持面に対して高くなるように傾斜する構成としたものである。
【0010】
このように構成したことで、厚みの薄い小さなカセットがカセットホルダに挿入されてローディング位置に装填されたとき、小さなカセットがカセットホルダから浮き上がることがあっても、カセットのカセット蓋ロック爪がカセット蓋ロック解除用の突起から外れることもなく、カセット蓋の開放状態を保持することができる。
【0014】
また、位置決めガイド部材に小さなカセットの挿入を呼び込むガイド面を設けたことで、このガイド面にカセットが呼び込まれて案内され位置決めガイド部材に正確に挿入することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による記録再生装置の実施例を大小2種類のテープカセットが使用可能なコンパチブル方式の民生用のVCR装置に適用した例をとって図面を参照して説明する。
【0016】
図1は本例のVCR装置のカセットコンパートメント(以下、カセコンという)の分解斜視図を示し、図2に本発明の要部である位置決めガイド機構を備えたカセットホルダの平面図を示す。
【0017】
まず、図1においてカセコンの構成について説明する。
カセコンの全体を符号1で示し、矢印方向が図示しないテープカセットの挿入方向である。カセコン1の両側部にはメカシャーシ2上においてカセコンフレーム3,3が立設され、カセコン1の入口側にカセット扉4の上端部に設けた支承軸4a,4aがカセコンフレーム3,3に形成した支承部3a,3aに揺動可能に支持されている。そして、このカセット扉4の前方にカセット挿入口5を有するフロントパネル6が配置されている。
【0018】
カセコン1内にはテープカセットをローディング位置及びエジェクト位置に搬送するためのカセットホルダ7が配置されている。このカセットホルダ7の一方側にはカセット引き込み/排出機構8が組み込まれている。このカセット引き込み/排出機構8は本発明の要部でないため構成の説明は省略し機構的な動きについて説明する。
【0019】
テープカセットがカセットホルダ7に挿入されると、図示しない検出スイッチによってローディングモータが駆動され、カセット引き込み/排出機構8を介してカセットホルダ7の上部に支持アーム9,9に支持されて横断するローラ10が巻き込み方向へ回転されテープカセットをカセットホルダ7の最奥部のストッパ7aに突き当たるまで深く引き込み動作が行われる。その後、テープカセットはカセットホルダ7と共にローディング位置へ搬送される。
【0020】
また、カセットホルダ7と共にテープカセットがエジェクト位置へ移動してくると、カセット引き込み/排出機構8を介してローラ10が上述と反対方向へ回転し、テープカセットの後端部をカセット挿入口5外へ突出するように排出動作が行われる。
【0021】
このように動作するカセット引き込み/排出機構8にはホルダスライダ11,11を介して前後一対ずつのガイド軸12a,12a、12b,12bを有し、これらガイド軸が上述したカセコンフレーム3,3に形成した水平部と垂直部とからなる一対のローディング用ガイド溝13,14に係合される。各ガイド軸12a,12a、12b,12bはローディング用ガイド溝13,14を貫通し、カセコンフレーム3,3の外側面に配置した駆動スライダ15,15に形成した一対のローディング用カム溝15a,15aに係合される。駆動スライダ15の上縁にはラック16が形成されている。
【0022】
駆動スライダ15,15のラック16,16にはカセコンフレーム3,3の上縁の軸受3b,3bに支持される軸17の両端部のギア18,18が噛み合い、一方のギア18に減速ギア19を介してモータ20の回転駆動力が伝達される。
【0023】
ところで、前述したフロントパネル6とカセットホルダ7との間には、図示しない大カセットと小カセットとがカセットホルダ7の規定された位置に案内し、あるいはカセットの誤挿入を防止するためのガイド機構40が配置されている。
【0024】
次に、ガイド機構40の構成について簡単に説明すると、カセットホルダ7の収容部と同一平面上をなすフレーム面41には左右一対の小カセットスロープ42,42と、この小カセットスロープ42,42の外側に左右一対の大カセットスロープ43,43と、小カセットスロープ42,42の後方側にカセットストッパ44,44とが図示しないリンク機構によりそれぞれ上方へばね付勢されるようにして設けられている。
【0025】
小カセットスロープ42,42及びカセットストッパ44,44の間の間隔は小カセットの幅と対応し、従って、カセット挿入口5から挿入された小カセットは小カセットスロープ42,42及びカセットストッパ44,44にガイドされカセットホルダ7に装填される。
【0026】
また、大カセットスロープ43,43とカセットストッパ44,44はそれぞれ対角線にある同士が連動可能であり、大カセットスロープ43,43の幅全体が大カセットの幅と一致している。従って、カセット挿入口5から挿入された大カセットは両方の大カセットスロープ43,43を押し込むことでカセットストッパ44,44も連動して押し込まれて通過しカセットホルダ7に装填される。尚、例えば小カセットが規定された以外の位置から挿入されたとき、カセットストッパ44に突き当たってカセットの挿入は阻止される。
【0027】
次に、本発明の要部である小カセットの位置決めガイド機構の構成を同じく図1及び図2と図3の斜視図について説明する。ここで、図2において小カセットは符号CAで示し、大カセットは符号CBで示す。
【0028】
位置決めガイド機構の全体を符号50で示し、カセットホルダ7のカセット支持面の中央部に一対配置されている。両位置決めガイド機構50はほぼ同一の構成であるため一方(図2において右側)の位置決めガイド機構50について説明する。
【0029】
位置決めガイド機構50はモールド成形された位置決めガイド部材51とこの位置決めガイド部材51を弾性支持するばね部材52から構成されている。位置決めガイド部材51はカセットホルダ7の支持面に形成した開口孔53から突出するように配置されている。また、ばね部材52はその一端部が位置決めガイド部材51の裏面に固定され、他端部がカセットホルダ7の裏面にカシメ固定されている。尚、ばね部材52は高いばね定数が得られるように蛇行形状に加工されている。
【0030】
さて、上述した位置決めガイド部材51は全体の形状として外側に高い壁部54と、内側に低いカセット乗り面55とからなり、壁部54の内壁面が小カセットCAの側面が案内されるガイド壁面56である。また、壁部54のカセット挿入側には大カセットCBが乗り上げ易くするためのスロープ57と、小カセットCAをガイド壁面56に呼び込むためのガイド面58が形成されている。そして、カセット乗り面55のカセット挿入側とは反対側端部に小カセットの蓋ロック爪を解除するためのカセット蓋ロック解除片59がリブ状に突出形成されている。このカセット蓋ロック解除片59はカセットホルダ7に小カセットCAが突き当たって位置決めするための突き当て片を兼ねている。
【0031】
尚、符号60は位置決めガイド部材51のスロープ57側の端部からカセットホルダ7の裏面に係合している爪片であって、カセットホルダ7からの位置決めガイド部材51の突き出し高さを規制している。この際、スロープ57の端部はカセットホルダ7のカセット支持面より下がっている。
【0032】
また、上述した位置決めガイド部材51はカセット蓋ロック解除片59側がスロープ状に高く傾斜するようになされている。この場合の一例としては位置決めガイド部材51のばね部材52との取り付け面を傾斜面とすることによってばね部材52にひねりを与えることなく構成することができる。
【0033】
ここで、位置決めガイド部材51と他方の位置決めガイド部材51(図2において左側)と異なる点は、他方の位置決めガイド部材51のカセット蓋ロック解除片59はカセットの突き当て片59aのみの機能となっており、このため、一方のカセット蓋ロック解除片59と他方の突き当て片59aとは前後方向にずれている構成となっている。
【0034】
これを図4に示した小カセットCAの裏面の構造について説明すると、小カセット4Aのカセット蓋61側の左右にはカセット蓋ロック解除片59が挿通される溝部62と、突き当て片59aが挿通される溝部63が形成され、一方の溝部62の端部側にカセット蓋ロック爪64が配置されている。これら両溝部62,63の長さは小カセット4Aの設計上、他方の溝部63の方が短くなっている。
【0035】
このような小カセットCAの構成から、カセットホルダ7に小カセットCAが位置決めされたとき、カセット蓋ロック解除片59がカセットの蓋ロック爪64に突き当たり、突き当て片59aは溝部63の端部63aに突き当たるようになっている理由から、カセット蓋ロック解除片59と他方の突き当て片59aとは前後方向にずれている構成となっている。
【0036】
尚、他方の位置決めガイド部材51には上述した爪片60と対向する位置にカセットホルダ7の裏面に係合する爪片60aを設けている。
【0037】
一方、大カセットCBの位置決めガイド機構はカセットホルダ7の両側面から立設した側板がガイド板65,65となり、大カセットCBの両側面の挿入を案内している。そして、カセットホルダ7のガイド板65,65に近い支持面に大カセット用の一対のカセット蓋ロック解除片66,66が立設している。尚、大カセットCBには図示しないが左右に一対のカセット蓋ロック爪が設けられている。
【0038】
次に、上述した小カセットCA及び大カセットCBの位置決めガイド機構の作用について説明する。
【0039】
まず、小カセットCAの位置決めガイド機構の作用を図2及び図5〜図7について説明する。尚、図5〜図7は一方の位置決めガイド部材51側の動作について示してある。
【0040】
図5はカセットホルダ7に小カセットCAが挿入される前の位置決めガイド部材51の動作状態であり、ばね部材52(図2参照)によりカセットホルダ7上にばね付勢されて突出している。この状態から前述したカセット挿入口5からガイド機構40を通過して図2に示すように小カセットCAがカセットホルダ7に挿入されてくると、小カセットCAの左右底面が一対の位置決めガイド部材51,51の乗り面55,55に接触し、この乗り面55,55をカセットホルダ7のカセット支持面と同一平面上に押し下げると共に、カセットの両側面がガイド壁面56,56にガイドされてカセットの左右が位置決めされて挿入される。
【0041】
この際、小カセットCAが位置決めガイド部材51,51にガイドされるとき、カセットが多少左右に位置ずれして挿入されたとしてもガイド面58,58によって小カセットCAの縁部が呼び込められ位置決めガイド部材51,51にスムーズに挿入することができる。
【0042】
そして、この挿入動作に連動して乗り面55に設けたカセット蓋ロック解除片59でカセット4Aの蓋ロック爪64が押されて後退し、カセット蓋61のロックが解除される。この蓋ロック爪64の解除動作状態において小カセットCAは図6に示すようにカセット蓋ロック解除片59に突き当たり、そして、同時にカセットの他方の溝部63の端部63aに突き当て片59aが突き当たって小カセットCAはカセットホルダ7内に最も深く挿入された状態として位置決めされる。
【0043】
この図6のカセット挿入状態から図7に示すように小カセットCAと共にカセットホルダ7がローディング位置に着地する動作に伴ってカセット蓋61が図示しないフレーム部材によって開放される。
【0044】
かくして、小カセットCAのローデンィグ位置では図示しないメカデッキ側から立設する高さ位置決めピンによって高さ位置決めされるが、小カセットCAはその厚みが大カセットに比べて薄型に設計されている場合にはカセットホルダ7のカセット支持面から浮き上がる。このような場合でも位置決めガイド部材51はばね部材の復元力により元の突き出し位置に突出すると共に、カセット蓋ロック解除片59側が高く傾斜しているため、小カセットCAの蓋ロック爪64からカセット蓋ロック解除片59が外れることもなく、カセット蓋61の開放状態を維持することができる。
【0045】
次に、大カセットCBの位置決めガイド機構の作用を図2と図5及び図8について説明する。尚、図5及び図8は一方の位置決めガイド部材51側の動作について示してある。
【0046】
大カセットCBが前述したカセット挿入口5からガイド機構40を通過して図2に示すようにカセットホルダ7に挿入されてくると、大カセットCBの両側面がカセットホルダ7のガイド板65,65にガイドされて挿入される。そして、大カセットCBは小カセットCAの位置決めガイド部材51のスロープ57に突き当たることで当該ガイド部材51全体が図8に示すようにばね部材52に抗して押し倒され、開口孔53内に没み込む。この動作と共に大カセット用のカセット蓋ロック解除片66,66に大カセットCBの図示しないカセット蓋ロック爪が接触してロックが解除される。このとき、大カセットCBのカセット蓋がカセットホルダ7のストッパ7a,7aに突き当たって位置決めされる。
【0047】
この図8のカセット挿入状態から大カセットCBと共にカセットホルダ7がローディング位置に着地する動作に伴ってカセット蓋が仮想線で示すように図示しないフレーム部材によって開放される。
【0048】
かくして、大カセットCBのローデンィグ位置では図示しないメカデッキ側から立設する高さ位置決めピンによって高さ位置決めされる。尚、大カセットCBは小カセットCAの厚みより厚く設計されているため、カセットホルダ7のカセット支持面より殆ど浮きをがることはない。
【0049】
以上説明したように本発明は、カセットホルダ7に配置した位置決めガイド機構により大きさ及び厚みの異なる大小のカセットCA,CBをそれぞれ専用の位置決めガイド機構によりカセットホルダ7に正確に挿入し位置決めすることができ、しかも、カセット側に特別なガイド機能を一切備える必要もないため、カセットの外観のデザインを損なうこともない。また、カセットの形状的及び機能的な制約が少ないので、小カセットの場合にはより小さなカセットが実現できる。これによって、一層小さなVCR装置を得ることができる。
【0050】
また、位置決めガイド部材51に小カセットCAの突き当て片を兼ねるカセット蓋ロック解除片59を設けたことで、小カセットCAのカセットホルダ7へのガイドと奥行き方向の位置決めと共にカセット蓋ロック爪の解除動作及びを同時に行うことができる。
【0051】
また、位置決めガイド部材51をばね部材52から構成したことで、カセットホルダ7に対する位置決めガイド部材51の出没動作を簡単な構成で可能にすることができる。
【0052】
また、位置決めガイド部材51はカセットの挿入側と反対側をスロープ状に高く傾斜させ、この高く傾斜させた部分にカセット蓋ロック解除片59を設けたことで、厚みの薄いカセットの場合でもカセットの蓋ロック爪がカセット蓋ロック解除部材から離れることもない。これによって、小カセットCAの厚みでも制約を受けることがないため、さらに小さなカセットの実現が可能となる。また、小さなカセット専用のVCR装置を考えたときにも、小さなカセットの厚みが大きなカセットと関係なく独立に決定できるので小さな記録再生装置が可能となる。
【0053】
また、位置決めガイド部材51に小カセットCAの挿入を呼び込むガイド面58を設けたことで、このガイド面にカセットが呼び込まれて案内され位置決めガイド部材に正確に挿入することができる。
【0054】
尚、本発明は、上述しかつ図面に示した実施例に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
【0055】
実施例では位置決めガイド部材51,51の出没作用をそれぞれ独立したばね部材52,52を利用した場合について説明したが、その他、位置決め両ガイド部材51,51を例えばリンク部材で単独に出没可能にしたり、あるいは連動可能にし出没するような構成としてもよい。
【0056】
また、本発明の実施例では大きさの異なる大小2種類のテープカセットが使用可能ないわゆるコンパチブル方式のVCR装置について説明したが、大きさが2種類以上の異なるテープカセットが使用可能な場合でも適用可能であることは言うまでもなく、しかも、オーディオ装置等の記録再生装置のカセット位置決めガイド機構にも広く適用可能である。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による記録再生装置は、位置決めガイド部材の内側に小さいカセットの底面を案内するカセット乗り面と、カセット乗り面のカセット挿入口とは反対側端部に小さいカセットのカセット蓋ロック解除用の突起とを設け、かつ、カセット乗り面はカセット挿入口側から突起方向にカセット支持面に対して高くなるように傾斜する構成としたので、厚みの薄い小さなカセットがカセットホルダに挿入されてローディング位置に装填されたとき、小さなカセットがカセットホルダから浮き上がることがあっても、カセットのカセット蓋ロック爪がカセット蓋ロック解除用の突起から外れることもなく、カセット蓋の開放状態を保持することができる。これによって、小カセットの厚みでも制約を受けることがないため、さらに小さなカセットの実現が可能となる。また、小さなカセット専用の記録再生装置を考えたときにも、小さなカセットの厚みが大きなカセットと関係なく独立に決定できるので小さな記録再生装置が可能となる。
【0061】
また、位置決めガイド部材に小さなカセットの挿入を呼び込むガイド面を設けたことで、このガイド面にカセットが呼び込まれて案内され位置決めガイド部材に正確に挿入することができる。
【0062】
さらに、本発明の位置決めガイド機構を大きさの異なる大小2種類以上のテープカセットが使用可能なコンパチブル方式のVCR装置に適用することで、信頼性の高いVCR装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本例の位置決めガイド機構を備えたVCR装置におけるカセコンの分解斜視図である。
【図2】位置決めガイド機構を備えたカセットホルダの平面図である。
【図3】同じくカセットホルダの斜視図である。
【図4】小カセットの裏面図である。
【図5】カセットが挿入前のカセットホルダの断面図である。
【図6】小カセットがカセットホルダに挿入された動作状態図である。
【図7】同じく小カセットのローディング位置の動作状態図である。
【図8】大カセットがカセットホルダに挿入された動作状態図である。
【符号の説明】
1 カセコン、5 カセット挿入口、7 カセットホルダ、8 カセット引き込み/排出機構、40 ガイド機構、50 小カセットの位置決めガイド機構、51 位置決めガイド部材、52 ばね部材、54 ガイド壁部、55 乗り面、56 ガイド壁面、57 スロープ、58 ガイド面、59 カセット蓋ロック解除片、59a 突き当て片、65 大カセット用のガイド板、66 カセット蓋ロック解除片、CA 小カセット、CB 大カセット
【発明の属する技術分野】
本発明は、1つのカセット挿入口に対して大きさの異なる2種類以上のテープカセットが使用可能なVCR装置(ビデオ・カセット・レコーダ装置)等の記録再生装置に関し、特にカセットコンパートメント(以下、カセコンという)のカセットホルダへ大きさの異なるテープカセットを決められた位置に挿入するための位置決めガイド機構に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、1つのカセット挿入口から大きさの異なる大小のテープカセットをカセットホルダに装填し、記録再生動作を行うことのできるいわゆるコンパチブル方式のVCR装置は提案されている。
【0003】
このようなVCR装置においてカセットホルダへ大きさの異なるテープカセットを決められた位置に挿入するための位置決めガイド機構としては、通常、大きさの異なるカセット自体がガイド機能を有し、あるいはガイド機能を可能とする形状を備えており、カセットホルダには固定式のカセットガイド部材が取り付けられていた。
【0004】
また、カセット蓋のロック解除機構は大きさの異なるカセット自体が共通なロック解除機構でク解除可能となっているか、あるいは小さなカセットのロック解除機構の部分を大きなカセット側の底部に設けた例えば溝等の凹部で避けて、それぞれのロック解除機構が両立する構造となっていた。
【0005】
ところで、大きさの異なるカセット自体に両立するカセット蓋のロック解除機構の構造がない場合に、カセットホルダ側にカセットのガイド機能とカセット蓋のロック解除機構を備えたものは従来技術では提案されていなかった。また、カセットの大きさの違いだけでなくカセットの厚みに差がある場合に対応することのできる機構は勿論なかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように従来の位置決めガイド機構及びカセット蓋ロック解除機構では、カセットの外観やデザインに制約が発生する場合があり、また、カセットの構造が複雑になるため小型化を困難にすることがあった。
【0007】
また、カセットの厚みにも差がある場合、小さいカセットがカセットホルダに挿入されてローディング位置に装填されたとき、カセットがカセットホルダから浮き上がる機構の場合では、カセットの蓋ロック爪が蓋ロック解除部材から離れてしまうことがあり、このようになるとカセットをエジェクト動作したときカセット蓋が閉止しないことがあった。
【0008】
本発明は、上述したような課題を解消するためになされたもので、カセットホルダに大きさの異なるカセットの位置決めガイド機能とカセット蓋のロック解除機構を備え、また、カセットの厚みに差がある場合にも上述した課題を解消し信頼性の高い記録再生装置を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明による記録再生装置は、大きさ及び厚みの異なる2種類以上のカセットが1つのカセット挿入口からカセット支持面上に挿入可能であり、カセット挿入口から挿入したカセットが待機状態のカセットホルダに装着された状態でローディング位置に移動する動作と、カセットがカセットホルダに装着された状態で待機状態であるエジェクト位置に移動する動作とが行える記録再生装置であって、カセットホルダのカセット支持面に小さいカセットの両側面を案内する一対の位置決めガイド部材を付勢手段によって出没可能に設け、カセットホルダの両側板が大きいカセットの両側面を案内するガイド板である記録再生装置において、位置決めガイド部材は、その内側に小さいカセットの底面を案内するカセット乗り面と、該カセット乗り面のカセット挿入口とは反対側端部には小さいカセットのカセット蓋ロック解除用のリブ状の突起とを設け、かつ、該カセット乗り面はカセット挿入口側から突起方向にカセット支持面に対して高くなるように傾斜する構成としたものである。
【0010】
このように構成したことで、厚みの薄い小さなカセットがカセットホルダに挿入されてローディング位置に装填されたとき、小さなカセットがカセットホルダから浮き上がることがあっても、カセットのカセット蓋ロック爪がカセット蓋ロック解除用の突起から外れることもなく、カセット蓋の開放状態を保持することができる。
【0014】
また、位置決めガイド部材に小さなカセットの挿入を呼び込むガイド面を設けたことで、このガイド面にカセットが呼び込まれて案内され位置決めガイド部材に正確に挿入することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による記録再生装置の実施例を大小2種類のテープカセットが使用可能なコンパチブル方式の民生用のVCR装置に適用した例をとって図面を参照して説明する。
【0016】
図1は本例のVCR装置のカセットコンパートメント(以下、カセコンという)の分解斜視図を示し、図2に本発明の要部である位置決めガイド機構を備えたカセットホルダの平面図を示す。
【0017】
まず、図1においてカセコンの構成について説明する。
カセコンの全体を符号1で示し、矢印方向が図示しないテープカセットの挿入方向である。カセコン1の両側部にはメカシャーシ2上においてカセコンフレーム3,3が立設され、カセコン1の入口側にカセット扉4の上端部に設けた支承軸4a,4aがカセコンフレーム3,3に形成した支承部3a,3aに揺動可能に支持されている。そして、このカセット扉4の前方にカセット挿入口5を有するフロントパネル6が配置されている。
【0018】
カセコン1内にはテープカセットをローディング位置及びエジェクト位置に搬送するためのカセットホルダ7が配置されている。このカセットホルダ7の一方側にはカセット引き込み/排出機構8が組み込まれている。このカセット引き込み/排出機構8は本発明の要部でないため構成の説明は省略し機構的な動きについて説明する。
【0019】
テープカセットがカセットホルダ7に挿入されると、図示しない検出スイッチによってローディングモータが駆動され、カセット引き込み/排出機構8を介してカセットホルダ7の上部に支持アーム9,9に支持されて横断するローラ10が巻き込み方向へ回転されテープカセットをカセットホルダ7の最奥部のストッパ7aに突き当たるまで深く引き込み動作が行われる。その後、テープカセットはカセットホルダ7と共にローディング位置へ搬送される。
【0020】
また、カセットホルダ7と共にテープカセットがエジェクト位置へ移動してくると、カセット引き込み/排出機構8を介してローラ10が上述と反対方向へ回転し、テープカセットの後端部をカセット挿入口5外へ突出するように排出動作が行われる。
【0021】
このように動作するカセット引き込み/排出機構8にはホルダスライダ11,11を介して前後一対ずつのガイド軸12a,12a、12b,12bを有し、これらガイド軸が上述したカセコンフレーム3,3に形成した水平部と垂直部とからなる一対のローディング用ガイド溝13,14に係合される。各ガイド軸12a,12a、12b,12bはローディング用ガイド溝13,14を貫通し、カセコンフレーム3,3の外側面に配置した駆動スライダ15,15に形成した一対のローディング用カム溝15a,15aに係合される。駆動スライダ15の上縁にはラック16が形成されている。
【0022】
駆動スライダ15,15のラック16,16にはカセコンフレーム3,3の上縁の軸受3b,3bに支持される軸17の両端部のギア18,18が噛み合い、一方のギア18に減速ギア19を介してモータ20の回転駆動力が伝達される。
【0023】
ところで、前述したフロントパネル6とカセットホルダ7との間には、図示しない大カセットと小カセットとがカセットホルダ7の規定された位置に案内し、あるいはカセットの誤挿入を防止するためのガイド機構40が配置されている。
【0024】
次に、ガイド機構40の構成について簡単に説明すると、カセットホルダ7の収容部と同一平面上をなすフレーム面41には左右一対の小カセットスロープ42,42と、この小カセットスロープ42,42の外側に左右一対の大カセットスロープ43,43と、小カセットスロープ42,42の後方側にカセットストッパ44,44とが図示しないリンク機構によりそれぞれ上方へばね付勢されるようにして設けられている。
【0025】
小カセットスロープ42,42及びカセットストッパ44,44の間の間隔は小カセットの幅と対応し、従って、カセット挿入口5から挿入された小カセットは小カセットスロープ42,42及びカセットストッパ44,44にガイドされカセットホルダ7に装填される。
【0026】
また、大カセットスロープ43,43とカセットストッパ44,44はそれぞれ対角線にある同士が連動可能であり、大カセットスロープ43,43の幅全体が大カセットの幅と一致している。従って、カセット挿入口5から挿入された大カセットは両方の大カセットスロープ43,43を押し込むことでカセットストッパ44,44も連動して押し込まれて通過しカセットホルダ7に装填される。尚、例えば小カセットが規定された以外の位置から挿入されたとき、カセットストッパ44に突き当たってカセットの挿入は阻止される。
【0027】
次に、本発明の要部である小カセットの位置決めガイド機構の構成を同じく図1及び図2と図3の斜視図について説明する。ここで、図2において小カセットは符号CAで示し、大カセットは符号CBで示す。
【0028】
位置決めガイド機構の全体を符号50で示し、カセットホルダ7のカセット支持面の中央部に一対配置されている。両位置決めガイド機構50はほぼ同一の構成であるため一方(図2において右側)の位置決めガイド機構50について説明する。
【0029】
位置決めガイド機構50はモールド成形された位置決めガイド部材51とこの位置決めガイド部材51を弾性支持するばね部材52から構成されている。位置決めガイド部材51はカセットホルダ7の支持面に形成した開口孔53から突出するように配置されている。また、ばね部材52はその一端部が位置決めガイド部材51の裏面に固定され、他端部がカセットホルダ7の裏面にカシメ固定されている。尚、ばね部材52は高いばね定数が得られるように蛇行形状に加工されている。
【0030】
さて、上述した位置決めガイド部材51は全体の形状として外側に高い壁部54と、内側に低いカセット乗り面55とからなり、壁部54の内壁面が小カセットCAの側面が案内されるガイド壁面56である。また、壁部54のカセット挿入側には大カセットCBが乗り上げ易くするためのスロープ57と、小カセットCAをガイド壁面56に呼び込むためのガイド面58が形成されている。そして、カセット乗り面55のカセット挿入側とは反対側端部に小カセットの蓋ロック爪を解除するためのカセット蓋ロック解除片59がリブ状に突出形成されている。このカセット蓋ロック解除片59はカセットホルダ7に小カセットCAが突き当たって位置決めするための突き当て片を兼ねている。
【0031】
尚、符号60は位置決めガイド部材51のスロープ57側の端部からカセットホルダ7の裏面に係合している爪片であって、カセットホルダ7からの位置決めガイド部材51の突き出し高さを規制している。この際、スロープ57の端部はカセットホルダ7のカセット支持面より下がっている。
【0032】
また、上述した位置決めガイド部材51はカセット蓋ロック解除片59側がスロープ状に高く傾斜するようになされている。この場合の一例としては位置決めガイド部材51のばね部材52との取り付け面を傾斜面とすることによってばね部材52にひねりを与えることなく構成することができる。
【0033】
ここで、位置決めガイド部材51と他方の位置決めガイド部材51(図2において左側)と異なる点は、他方の位置決めガイド部材51のカセット蓋ロック解除片59はカセットの突き当て片59aのみの機能となっており、このため、一方のカセット蓋ロック解除片59と他方の突き当て片59aとは前後方向にずれている構成となっている。
【0034】
これを図4に示した小カセットCAの裏面の構造について説明すると、小カセット4Aのカセット蓋61側の左右にはカセット蓋ロック解除片59が挿通される溝部62と、突き当て片59aが挿通される溝部63が形成され、一方の溝部62の端部側にカセット蓋ロック爪64が配置されている。これら両溝部62,63の長さは小カセット4Aの設計上、他方の溝部63の方が短くなっている。
【0035】
このような小カセットCAの構成から、カセットホルダ7に小カセットCAが位置決めされたとき、カセット蓋ロック解除片59がカセットの蓋ロック爪64に突き当たり、突き当て片59aは溝部63の端部63aに突き当たるようになっている理由から、カセット蓋ロック解除片59と他方の突き当て片59aとは前後方向にずれている構成となっている。
【0036】
尚、他方の位置決めガイド部材51には上述した爪片60と対向する位置にカセットホルダ7の裏面に係合する爪片60aを設けている。
【0037】
一方、大カセットCBの位置決めガイド機構はカセットホルダ7の両側面から立設した側板がガイド板65,65となり、大カセットCBの両側面の挿入を案内している。そして、カセットホルダ7のガイド板65,65に近い支持面に大カセット用の一対のカセット蓋ロック解除片66,66が立設している。尚、大カセットCBには図示しないが左右に一対のカセット蓋ロック爪が設けられている。
【0038】
次に、上述した小カセットCA及び大カセットCBの位置決めガイド機構の作用について説明する。
【0039】
まず、小カセットCAの位置決めガイド機構の作用を図2及び図5〜図7について説明する。尚、図5〜図7は一方の位置決めガイド部材51側の動作について示してある。
【0040】
図5はカセットホルダ7に小カセットCAが挿入される前の位置決めガイド部材51の動作状態であり、ばね部材52(図2参照)によりカセットホルダ7上にばね付勢されて突出している。この状態から前述したカセット挿入口5からガイド機構40を通過して図2に示すように小カセットCAがカセットホルダ7に挿入されてくると、小カセットCAの左右底面が一対の位置決めガイド部材51,51の乗り面55,55に接触し、この乗り面55,55をカセットホルダ7のカセット支持面と同一平面上に押し下げると共に、カセットの両側面がガイド壁面56,56にガイドされてカセットの左右が位置決めされて挿入される。
【0041】
この際、小カセットCAが位置決めガイド部材51,51にガイドされるとき、カセットが多少左右に位置ずれして挿入されたとしてもガイド面58,58によって小カセットCAの縁部が呼び込められ位置決めガイド部材51,51にスムーズに挿入することができる。
【0042】
そして、この挿入動作に連動して乗り面55に設けたカセット蓋ロック解除片59でカセット4Aの蓋ロック爪64が押されて後退し、カセット蓋61のロックが解除される。この蓋ロック爪64の解除動作状態において小カセットCAは図6に示すようにカセット蓋ロック解除片59に突き当たり、そして、同時にカセットの他方の溝部63の端部63aに突き当て片59aが突き当たって小カセットCAはカセットホルダ7内に最も深く挿入された状態として位置決めされる。
【0043】
この図6のカセット挿入状態から図7に示すように小カセットCAと共にカセットホルダ7がローディング位置に着地する動作に伴ってカセット蓋61が図示しないフレーム部材によって開放される。
【0044】
かくして、小カセットCAのローデンィグ位置では図示しないメカデッキ側から立設する高さ位置決めピンによって高さ位置決めされるが、小カセットCAはその厚みが大カセットに比べて薄型に設計されている場合にはカセットホルダ7のカセット支持面から浮き上がる。このような場合でも位置決めガイド部材51はばね部材の復元力により元の突き出し位置に突出すると共に、カセット蓋ロック解除片59側が高く傾斜しているため、小カセットCAの蓋ロック爪64からカセット蓋ロック解除片59が外れることもなく、カセット蓋61の開放状態を維持することができる。
【0045】
次に、大カセットCBの位置決めガイド機構の作用を図2と図5及び図8について説明する。尚、図5及び図8は一方の位置決めガイド部材51側の動作について示してある。
【0046】
大カセットCBが前述したカセット挿入口5からガイド機構40を通過して図2に示すようにカセットホルダ7に挿入されてくると、大カセットCBの両側面がカセットホルダ7のガイド板65,65にガイドされて挿入される。そして、大カセットCBは小カセットCAの位置決めガイド部材51のスロープ57に突き当たることで当該ガイド部材51全体が図8に示すようにばね部材52に抗して押し倒され、開口孔53内に没み込む。この動作と共に大カセット用のカセット蓋ロック解除片66,66に大カセットCBの図示しないカセット蓋ロック爪が接触してロックが解除される。このとき、大カセットCBのカセット蓋がカセットホルダ7のストッパ7a,7aに突き当たって位置決めされる。
【0047】
この図8のカセット挿入状態から大カセットCBと共にカセットホルダ7がローディング位置に着地する動作に伴ってカセット蓋が仮想線で示すように図示しないフレーム部材によって開放される。
【0048】
かくして、大カセットCBのローデンィグ位置では図示しないメカデッキ側から立設する高さ位置決めピンによって高さ位置決めされる。尚、大カセットCBは小カセットCAの厚みより厚く設計されているため、カセットホルダ7のカセット支持面より殆ど浮きをがることはない。
【0049】
以上説明したように本発明は、カセットホルダ7に配置した位置決めガイド機構により大きさ及び厚みの異なる大小のカセットCA,CBをそれぞれ専用の位置決めガイド機構によりカセットホルダ7に正確に挿入し位置決めすることができ、しかも、カセット側に特別なガイド機能を一切備える必要もないため、カセットの外観のデザインを損なうこともない。また、カセットの形状的及び機能的な制約が少ないので、小カセットの場合にはより小さなカセットが実現できる。これによって、一層小さなVCR装置を得ることができる。
【0050】
また、位置決めガイド部材51に小カセットCAの突き当て片を兼ねるカセット蓋ロック解除片59を設けたことで、小カセットCAのカセットホルダ7へのガイドと奥行き方向の位置決めと共にカセット蓋ロック爪の解除動作及びを同時に行うことができる。
【0051】
また、位置決めガイド部材51をばね部材52から構成したことで、カセットホルダ7に対する位置決めガイド部材51の出没動作を簡単な構成で可能にすることができる。
【0052】
また、位置決めガイド部材51はカセットの挿入側と反対側をスロープ状に高く傾斜させ、この高く傾斜させた部分にカセット蓋ロック解除片59を設けたことで、厚みの薄いカセットの場合でもカセットの蓋ロック爪がカセット蓋ロック解除部材から離れることもない。これによって、小カセットCAの厚みでも制約を受けることがないため、さらに小さなカセットの実現が可能となる。また、小さなカセット専用のVCR装置を考えたときにも、小さなカセットの厚みが大きなカセットと関係なく独立に決定できるので小さな記録再生装置が可能となる。
【0053】
また、位置決めガイド部材51に小カセットCAの挿入を呼び込むガイド面58を設けたことで、このガイド面にカセットが呼び込まれて案内され位置決めガイド部材に正確に挿入することができる。
【0054】
尚、本発明は、上述しかつ図面に示した実施例に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
【0055】
実施例では位置決めガイド部材51,51の出没作用をそれぞれ独立したばね部材52,52を利用した場合について説明したが、その他、位置決め両ガイド部材51,51を例えばリンク部材で単独に出没可能にしたり、あるいは連動可能にし出没するような構成としてもよい。
【0056】
また、本発明の実施例では大きさの異なる大小2種類のテープカセットが使用可能ないわゆるコンパチブル方式のVCR装置について説明したが、大きさが2種類以上の異なるテープカセットが使用可能な場合でも適用可能であることは言うまでもなく、しかも、オーディオ装置等の記録再生装置のカセット位置決めガイド機構にも広く適用可能である。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による記録再生装置は、位置決めガイド部材の内側に小さいカセットの底面を案内するカセット乗り面と、カセット乗り面のカセット挿入口とは反対側端部に小さいカセットのカセット蓋ロック解除用の突起とを設け、かつ、カセット乗り面はカセット挿入口側から突起方向にカセット支持面に対して高くなるように傾斜する構成としたので、厚みの薄い小さなカセットがカセットホルダに挿入されてローディング位置に装填されたとき、小さなカセットがカセットホルダから浮き上がることがあっても、カセットのカセット蓋ロック爪がカセット蓋ロック解除用の突起から外れることもなく、カセット蓋の開放状態を保持することができる。これによって、小カセットの厚みでも制約を受けることがないため、さらに小さなカセットの実現が可能となる。また、小さなカセット専用の記録再生装置を考えたときにも、小さなカセットの厚みが大きなカセットと関係なく独立に決定できるので小さな記録再生装置が可能となる。
【0061】
また、位置決めガイド部材に小さなカセットの挿入を呼び込むガイド面を設けたことで、このガイド面にカセットが呼び込まれて案内され位置決めガイド部材に正確に挿入することができる。
【0062】
さらに、本発明の位置決めガイド機構を大きさの異なる大小2種類以上のテープカセットが使用可能なコンパチブル方式のVCR装置に適用することで、信頼性の高いVCR装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本例の位置決めガイド機構を備えたVCR装置におけるカセコンの分解斜視図である。
【図2】位置決めガイド機構を備えたカセットホルダの平面図である。
【図3】同じくカセットホルダの斜視図である。
【図4】小カセットの裏面図である。
【図5】カセットが挿入前のカセットホルダの断面図である。
【図6】小カセットがカセットホルダに挿入された動作状態図である。
【図7】同じく小カセットのローディング位置の動作状態図である。
【図8】大カセットがカセットホルダに挿入された動作状態図である。
【符号の説明】
1 カセコン、5 カセット挿入口、7 カセットホルダ、8 カセット引き込み/排出機構、40 ガイド機構、50 小カセットの位置決めガイド機構、51 位置決めガイド部材、52 ばね部材、54 ガイド壁部、55 乗り面、56 ガイド壁面、57 スロープ、58 ガイド面、59 カセット蓋ロック解除片、59a 突き当て片、65 大カセット用のガイド板、66 カセット蓋ロック解除片、CA 小カセット、CB 大カセット
Claims (3)
- 大きさ及び厚みの異なる2種類以上のカセットが1つのカセット挿入口からカセット支持面上に挿入可能であり、カセット挿入口から挿入したカセットが待機状態のカセットホルダに装着された状態でローディング位置に移動する動作と、上記カセットが上記カセットホルダに装着された状態で上記待機状態であるエジェクト位置に移動する動作とが行える記録再生装置であって、
上記カセットホルダのカセット支持面に小さいカセットの両側面を案内する一対の位置決めガイド部材を付勢手段によって出没可能に設け、上記カセットホルダの両側板が大きいカセットの両側面を案内するガイド板である記録再生装置において、
上記位置決めガイド部材は、その内側に上記小さいカセットの底面を案内するカセット乗り面と、該カセット乗り面のカセット挿入口とは反対側端部には上記小さいカセットのカセット蓋ロック解除用のリブ状の突起とが設けられ、かつ、該カセット乗り面はカセット挿入口側から上記突起方向に上記カセット支持面に対して高くなるように傾斜する構成からなり、
上記小さいカセットのローディング位置では、該小さいカセットの厚みが上記大きいカセットの厚みより薄く上記カセット支持面から浮き上がっても該小さいカセットのカセット蓋ロック爪から上記カセット蓋ロック解除用の突起が外れることがないようにした
ことを特徴とする記録再生装置。 - 請求項1記載の記録再生装置において、上記位置決めガイド部材に小さなカセットの挿入を呼び込むガイド面を設けたことを特徴とする記録再生装置。
- 請求項1又は2記載の記録再生装置において、ビデオ・カセット・レコーダに適用されることを特徴とする記録再生装置。
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