JP3557777B2 - 記録再生装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、1つのカセット挿入口に対して大きさの異なる2種類以上のテープカセットが使用可能なVCR装置(ビデオ・カセット・レコーダ装置)等の記録再生装置に関し、特にカセットコンパートメント(以下、カセコンという)のカセットホルダへ装填される大きさの異なるテープカセットのカセット蓋起こし機構に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、1つのカセット挿入口から大きさの異なる大小のテープカセットをカセットホルダに装填し、記録再生動作を行うことのできるいわゆるコンパチブル方式のVCR装置は提案されている。
【0003】
このようなVCR装置は通常、テープカセットの形状がカセット蓋起こし部材に対し共通の形状となっており、カセット蓋起こし部材の共通の操作部で異なる大きさのカセットのカセット蓋を開放する動作が行えるようになっている。しかし、共通の操作部で蓋起こしを許容する構造になっていないカセットの場合には1つのカセット蓋起こし部材で共通にカセット蓋を開放することはできなかった。
【0004】
また、別々の独立した蓋起こし部材によって蓋起こしを可能にしたものも提案されている。しかしこの場合も蓋起こし部材が互いに不具合を生じないように大きいカセットが小さいカセットの蓋起こし部材を避けるようになっている構成も提案されている。この場合はそれぞれの蓋起こし部材が両立するので蓋起こし部材側がメカシャーシ上等に固定されているものでも実現が可能であった。
【0005】
また、カセットホルダにカセット蓋起こし機構を付設した場合、カセットの待機状態において蓋起こし部材の姿勢をロックすることによりVCR装置の使用姿勢を垂直状態にすることができるようにした機構は、単一のカセットを使用する記録再生装置においては実現されていたが、2種類以上の大きさの異なるカセットが使用可能なVCR装置には実現されていなかった。
【0006】
また、カセットを縦挿入や誤った向きでの誤挿入をされたときの装置の破損やカセットが取り出せなくなってしまうようなトラブルを防止するための蓋起こし機構は、単一のカセットを使用する記録再生装置においてはカセットホルダに対し橋渡し状に配置することで実現されていたが、2種類以上の大きさの異なるカセットが使用可能なVCR装置には実現されていなかった。また、蓋起こし機構だけでカセットの挿入した際の力を受けることはできたが、蓋起こし機構に大きな力を受けたとき対応できるようにした機構はなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来の記録再生装置では、カセット側で共通の蓋起こし機構や、それぞれ独立の蓋起こし機構により実現可能の場合にはカセットの形状に制約を設ける必要が出てきて、カセットのデザイン性やカセットの最少設計を最適にするためには弊害となっていた。また、この弊害を記録再生装置側で対応しようとすると別に動作する機構が必要となってくるため機構が複雑化するといった問題があった。
【0008】
特に、大きさの異なるカセットでは、カセットの厚みまでも異なっているとカセット蓋の大きさやカセット蓋の回転中心までの距離、前後の距離が異なることとなるため、全く同じ回転中心のものでカセット蓋を開くことは困難であった。このため、カセットホルダの両側部を回転支点として橋渡し状に配置された蓋起こし機構を実現することは困難であった。
【0009】
また、カセットを縦挿入や誤った向きでの誤挿入をされたときの装置の破損やカセットが取り出せなくなってしまうようなトラブルを防止することができなかった。
【0010】
本発明は、上述したような課題を解消するためになされたもので、カセットホルダに回転可能に支持された1つのカセット蓋起こし機構により大きさの異なるカセットの蓋起こしを行うことのできるVCR装置に適用して好適な記録再生装置を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明による基礎録再生装置は、カセットホルダに装填された大小いずれかのカセットがローディング位置に着地する動作においてカセット蓋を開放する機構として、カセットホルダに橋渡し状に回動可能に設けた1つのカセット蓋起こし機構で行われるようにすると共に、大カセットと小カセットはカセットの厚みが異なり、カセット蓋起こし機構には共通の蓋起こし本体部に大小のカセットのカセット蓋を開放するそれぞれ専用の蓋起こし片を備え、大カセット用の蓋起こし片に対して小カセット用の蓋起こし片は低く、カセット側に長く形成され、大カセットのカセット蓋が開放する動作が行われるときには、小カセット用の蓋起こし片は当該カセット蓋に無接触状態であることを特徴とする。
【0012】
このように構成したことにより、1つのカセット蓋起こし機構の回動動作により大小カセットのカセット蓋を専用の蓋起こし片で開放することができる。この際、当該カセットのカセット蓋の開放に関係しない蓋起こし片はカセット蓋とは接触しない位置で回動する。
【0014】
また、カセット蓋起こし機構はカセットホルダの待機位置にあってはカセットホルダに設けたロック部材により回動不能にロックされ、カセットホルダのローディング動作時にロックが解除されることで、記録再生装置を正常な姿勢以外にしたときでもカセット蓋起こし機構が妄りに動くことが規制され、カセットホルダのローディング動作時においてカセット蓋起こし機構のロックが解除されることでカセット蓋起こし機構の正常な動作が行われる。
【0015】
また、カセット蓋起こし機構はカセットホルダがローディング位置に着地する移動動作において蓋起こし部材に接触して開放されるようにしたことで、カセット蓋起こし機構とは別に付設した蓋起こし部材により強制的に確実に開放動作させることができる。
【0016】
また、カセット蓋起こし機構は上記カセットホルダがローディグ位置からエジェクト動作において蓋閉め部材に接触して閉止されるようにしたことで、カセット蓋起こし機構とは別の付設した蓋閉め部材により強制的に確実に閉止動作させることができる。
【0017】
また、カセット蓋起こし機構にはカセットホルダへのカセットの誤挿入を防止する誤挿入ストッパ機能を備えたことで、カセットホルダ内にカセットを誤挿入してカセット蓋起こし機構に強く突き当たるような力を受けても、誤挿入ストッパに突き当たってカセット蓋起こし機構のはね上げが防止され、カセットがカセットホルダを乗り越えてメカシャーシ内に挿入されるのを回避できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による記録再生装置の実施例を大小2種類のテープカセットが使用可能なコンパチブル方式の民生用のVCR装置に適用した例をとって図面を参照して説明する。
【0019】
図1は本例のVCR装置のカセットコンパートメント(以下、カセコンという)の分解斜視図、図2はカセットホルダの平面図を示す。
【0020】
まず、図1においてカセコンの主要部の構成について説明する。
カセコンの全体を符号1で示し、矢印方向が図示しないテープカセットの挿入方向である。カセコン1の両側部にはメカシャーシ2上においてカセコンフレーム3,3が立設され、カセコン1の入口側にカセット扉4の上端部に設けた支承軸4a,4aがカセコンフレーム3,3に形成した支承部3a,3aに揺動可能に支持されている。そして、このカセット扉4の前方にカセット挿入口5を有するフロントパネル6が配置されている。
【0021】
カセコン1内にはテープカセットをローディング位置及びエジェクト位置に搬送するためのカセットホルダ7が配置されている。このカセットホルダ7の一方側にはカセット引き込み/排出機構8が組み込まれている。このカセット引き込み/排出機構8は本発明の要部でないため構成の説明は省略し機構的な動きについて説明する。
【0022】
テープカセットがカセットホルダ7に挿入されると、後述するカセット挿入検出機構50によってローディングモータが駆動され、カセット引き込み/排出機構8を介してカセットホルダ7の上部に支持アーム9,9に支持されて横断するローラ10が巻き込み方向へ回転されテープカセットをカセットホルダ7の最奥部のカセットストッパ7aに突き当たるまで深く引き込み動作が行われる。その後、テープカセットはカセットホルダ7と共にローディング位置へ搬送される。
【0023】
また、カセットホルダ7と共にテープカセットがエジェクト位置へ移動してくると、カセット引き込み/排出機構8を介してローラ10が上述と反対方向へ回転し、テープカセットの後端部をカセット挿入口5外へ突出するように排出動作が行われる。
【0024】
このように動作するカセット引き込み/排出機構8にはホルダスライダ11,11を介して前後一対ずつのガイド軸12a,12a、12b,12bを有し、これらガイド軸が上述したカセコンフレーム3,3に形成した水平部と垂直部とからなる一対のローディング用ガイド溝13,14に係合される。各ガイド軸12a,12a、12b,12bはローディング用ガイド溝13,14を貫通し、カセコンフレーム3,3の外側面に配置した駆動スライダ15,15に形成した一対のローディング用カム溝15a,15aに係合される。駆動スライダ15の上縁にはラック16が形成されている。
【0025】
駆動スライダ15,15のラック16,16にはカセコンフレーム3,3の上縁の軸受3b,3bに支持される軸17の両端部のギア18,18が噛み合い、一方のギア18に減速ギア19を介してモータ20の回転駆動力が伝達される。
【0026】
また、前述したフロントパネル6とカセットホルダ7との間には、図示しない大カセットと小カセットとがカセットホルダ7の規定された位置に案内し、あるいはカセットの誤挿入を防止するためのガイド機構40が配置されている。
【0027】
ガイド機構40の構成について簡単に説明すると、カセットホルダ7の収容部と同一平面上をなすフレーム面41には左右一対の小カセットスロープ42,42と、この小カセットスロープ42,42の外側に左右一対の大カセットスロープ43,43と、小カセットスロープ42,42の後方側にカセットストッパ44,44とが図示しないリンク機構によりそれぞれ上方へばね付勢されるようにして設けられている。
【0028】
小カセットスロープ42,42及びカセットストッパ44,44の間の間隔は小カセットの幅と対応し、従って、カセット挿入口5から挿入された小カセットは小カセットスロープ42,42及びカセットストッパ44,44にガイドされカセットホルダ7に装填される。
【0029】
また、大カセットスロープ43,43とカセットストッパ44,44はそれぞれ対角線にある同士が連動可能であり、大カセットスロープ43,43の幅全体が大カセットの幅と一致している。従って、カセット挿入口5から挿入された大カセットは両方の大カセットスロープ43,43を押し込むことでカセットストッパ44,44も連動して押し込まれて通過しカセットホルダ7に装填される。尚、例えば小カセットが規定された以外の位置から挿入されたとき、カセットストッパ44に突き当たってカセットの挿入は阻止される。
【0030】
ここで、カセットホルダ7に挿入されるカセットを検出するための前述したカセット挿入検出スイッチ機構50を図1について簡単に説明する。
【0031】
カセット挿入検出スイッチ機構50はカセット挿入検出部材51と検出スイッチ52から構成されている。カセット挿入検出部材51はカセット挿入口5から見て上述したガイド機構40の右側のカセットストッパ44側に偏したカセット挿入通路に配置され、フレーム面41に出没可能に取り付けられている。このカセット挿入検出部材51は図示しないばね部材によりフレーム面41上に突出するようにばね付勢されている。そして、カセット挿入検出部材51はカセットの挿入によりカセット挿入検出部材51が回動動作されたとき検出スイッチ52がオン動作し電気的に挿入が検出される。
【0032】
一方、カセットホルダ7のカセット支持面には一対の小カセットの位置決めガイド機構60が配置されている。この位置決めガイド機構60は本発明の要部ではないため簡単に説明すると、位置決めガイド機構60はカセットホルダ7の裏面に固定したばね部材61に支持され、当該カセットホルダ7に形成した開口部62に対して出没可能にされている。位置決めガイド機構60は全体の形状として外側に高い壁部63と、内側に低いカセット乗り面64とからなり、壁部63の内壁面が小カセットの側面が案内されるガイド壁面65である。このため、小カセットはその両側面が位置決めガイド機構60,60に位置決めされてカセットホルダ7内の決められた位置に挿入することができる。
【0033】
また、大カセットの場合の位置決めガイドはカセット両側面がカセットホルダ7の両側板がガイド板66,66となって挿入することができる。この際、小カセットの位置決めガイド機構60は大カセットに押し倒されて開口部62内に後退する。
【0034】
次に、本発明の要部であるカセット蓋起こし機構の構成を同じく図1及び図2についてて説明する。尚、図2において符号67は小カセットの前端部を平面図で示し、68は小カセットのカセット蓋である。また、69は大カセットの前端部を平面図で示し、70は大カセットのカセット蓋を示す。
【0035】
カセット蓋起こし機構の主要部を符号71で示す。この主要部71はプラスチック材の成形品から構成され、カセット蓋起こし本体部72の両端部に軸受板73,74が一体成形されている。一方の軸受板73はその外面側に突出した軸ピン73aが上述したカセットホルダ7の一方のガイド板66に形成した軸孔66aに支持される。他方の軸受板74はこれに形成した軸孔74aをカセットホルダ7の他方のガイド板66に形成した軸ピン66bに支持される。これによって、カセット蓋起こし本体部72はカセットホルダ7の前端部に橋渡し状に横断し水平状態と垂直状態とに回動可能に支持される。
【0036】
また、カセット蓋起こし本体部72の一方側に偏した底部には小カセット67のカセット蓋68を開放する蓋起こし片75が一体成形され、また、カセット蓋起こし本体部72の一方側の端部の底部には大カセット69のカセット蓋70を開放する蓋起こし片76が一体成形されている。さらに詳しく説明すると、蓋起こし片75は小カセット67のカセット蓋68の側端部底面68aに接触して蓋起こしされ、蓋起こし片76は大カセット69のカセット蓋70の側端部底面70aに接触して蓋起こしされる。
【0037】
一方、カセットホルダ7側にはカセット引き込み/排出機構8の一方のホルダスライダ11の上端部にカセット蓋起こし機構のロック爪77が内側に折り曲げ形成されている。また、カセットホルダ7の支持面の前端部に一対の誤挿入ストッパ78a,78aが形成されている。
【0038】
次に、カセット蓋起こし機構の動作について説明する。
カセットホルダ7がカセット排出位置であるエジェクト状態では図3に示すようにカセット引き込み/排出機構8のホルダスライダ11は後退している。このため、カセット蓋起こし本体部72の一方の軸受板73がホルダスライダ11のロック爪77の下に位置しているため、カセット蓋起こし本体部72は回動不能にロックされている。つまり、カセット蓋起こし本体部72がロックされていることで、VCR装置自体を本来の正常な姿勢以外にしたときでもカセット蓋起こし機構が妄りに動くことを規制して誤動作を防止している。また、カセットホルダ7に図示しないカセットが挿入され、カセット引き込み/排出機構8の駆動によりカセットがカセットホルダ7内に深く引き込まれてストッパ部7aに位置決めされ動作によってホルダスライダ11は仮想線の位置に移動することで、カセット蓋起こし本体部72はロック爪77からのロック解除状態となり回動可能状態となる。
【0039】
まず、カセット蓋の蓋起こし動作を図4〜図7について説明する。
図4は大カセット69がカセットホルダ7内に装填されて水平に搬送されローディング位置に着地する直前の動作状態であり、図ではカセット蓋起こし本体部72を軸受板74側から見た側面図である。図4の動作状態においてカセット蓋起こし本体部72の蓋起こし片75,76は大カセット69の底側に位置している。ここで、大カセット用の蓋起こし片76に対して小カセット用の蓋起こし片75はやや低く、しかもカセット側にやや長く形成されている。これは、大小カセットのカセット蓋68,70の回動支点軸までの距離が異なっていることを計算して設定している。また、カセット蓋起こし本体部72の側端部の下側の一方の傾斜面72aに図示しないカセコン本体部から立設した蓋起こし部材79が対応している。
【0040】
また、大カセット69がカセットホルダ7に装填された状態においては、大カセット69のカセット蓋70の回動支点軸70bの位置に対してカセット蓋起こし本体部72の軸受板74の回動部である軸受孔74aは同軸線上に一致している位置関係にある。
【0041】
かくして、カセットホルダ7がローディング位置に着地し始めると、カセット蓋起こし本体部72の傾斜面72aが蓋起こし部材79に接触し、カセット蓋起こし本体部72は回動部74aを回動支点として回動する。この動作によって、カセット蓋起こし本体部72と共に回動動作する蓋起こし片76が大カセット69のカセット蓋70の側端部底面70aと接触し、カセット蓋70を開放する動作が行われる。このとき、別の蓋起こし片75はカセット蓋70に無接触状態で通過するだけである。
【0042】
図5はカセットホルダ7がローディング位置に着地しカセット蓋起こし本体部72によりカセット蓋70が完全に開放された状態である。そして、カセット蓋起こし本体部72は蓋起こし部材79により開放状態を保持されている。
【0043】
図6は小カセット67がカセットホルダ7内に装填されて水平に搬送されローディング位置に着地する直前の動作状態であり、図では上述と同様にカセット蓋起こし本体部72を軸受板74側から見た側面図である。
【0044】
ここで、小カセット67がカセットホルダ7に装填された状態においては、小カセット67のカセット蓋68の回動支点軸68bはカセット蓋起こし本体部72の軸受板74の回動部である軸受孔74aに対して回動半径がやや短くなる位置関係にある。
【0045】
かくして、カセットホルダ7がローディング位置に着地し始めると、カセット蓋起こし本体部72の傾斜面72aが蓋起こし部材79に接触し、カセット蓋起こし本体部72は回動部74aを回動支点として回動する。この動作によって、カセット蓋起こし本体部72と共に回動動作する蓋起こし片75が小カセット67のカセット蓋68の側端部底面68aと接触し、カセット蓋68を開放する動作が行われる。このとき、別の蓋起こし片76はカセット蓋68に無接触状態で通過するだけである。
【0046】
図7はカセットホルダ7がローディング位置に着地しカセット蓋起こし本体部72によりカセット蓋68が完全に開放された状態である。そして、カセット蓋起こし本体部72は蓋起こし部材79により開放状態を保持されている。
【0047】
次に、カセット蓋の蓋閉め動作を図8〜10について説明する。尚、ここではカセットは省略してある。
【0048】
図8はカセットホルダ7がローディング位置に着地している状態であり、カセット蓋起こし本体部72は垂直位置に開放している。また、カセットホルダ7のローディング位置においてカセット蓋起こし本体部72の上方にカセコン本体部80から垂設した蓋閉め片81が対向して位置している。
【0049】
さて、図8のローディング位置からカセットホルダ7がエジェクト方向へ引き上げられ始めると、図9に示すようにカセット蓋起こし本体部72の他方の傾斜面72bが蓋閉め片81に突き当たり、このため、カセット蓋起こし本体部72は強制的に閉止方向へ回動され始める。このカセット蓋起こし本体部72の閉止動作に伴ってカセットホルダ7内に装填されている図示しないカセットのカセット蓋はそれ自体に付設してある蓋閉め方向へ付勢されているばね部材のばね力によって閉止方向へ動作する。そして、カセットホルダ7が図10に示すように最も引き上げられた状態ではカセット蓋起こし本体部72は閉止途中であるが、カセット蓋のばね閉止力により回動され、図示しない水平位置に戻る。その後、カセットホルダ7はエジェクト位置へ後退する。
【0050】
また、本発明によるカセット蓋起こし機構には、カセットホルダ7の前端部に誤挿入ストッパ78a78aを備えたことで、例えばカセットを縦向きの姿勢や斜めの姿勢でカセットホルダ7内に誤挿入し、カセットをカセット蓋起こし本体部72に強く突き当てるような力を受けた場合、カセット蓋起こし本体部72が誤挿入ストッパ78a,78aに突き当たって保持されカセット蓋起こし本体部72のはね上げが防止される。これによって、カセットがカセット蓋起こし本体部72で規制されカセットホルダ7を乗り越えてメカシャーシ内に挿入されるのを回避することができる。
【0051】
このように本発明によるカセット蓋起こし機構は、カセットホルダ7に橋渡し状に回動可能に付設した1つのカセット蓋起こし機構によって、大きさの異なる大カセット69及び小カセット67のカセット蓋の蓋起こしを簡単な構成で確実に行うことができるといった利点がある。
【0052】
尚、本発明は、上述しかつ図面に示した実施例に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
【0053】
本発明の実施例ではカセット蓋起こし本体部72を開閉動作する蓋起こし部材79及び蓋閉め部材81を、カセット蓋起こし本体部72の一端側で行うようにしたが、本体部72の両端側に蓋起こし部材79及び蓋閉め部材81を配置するようにすれば、本体部72の開閉動作をより確実に行うことができる。
【0054】
また、実施例では大きさの異なる大小2種類のテープカセットが使用可能ないわゆるコンパチブル方式のVCR装置について説明したが、大きさが2種類以上の異なるテープカセットが使用可能な場合でも適用可能であることは言うまでもなく、しかも、オーディオ装置等の記録再生装置に使用されるカセット蓋起こし機構にも広く適用可能である。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による記録再生装置は、カセットホルダに装填された大小いずれかのカセットがローディング位置に着地する動作においてカセット蓋を開放する機構として、カセットホルダに橋渡し状に回動可能に設けた1つのカセット蓋起こし機構で行われるようにすると共に、大カセットと小カセットはカセットの厚みが異なり、カセット蓋起こし機構には共通の蓋起こし本体部に大小のカセットのカセット蓋を開放するそれぞれ専用の蓋起こし片を備えたことで、1つのカセット蓋起こし機構の回動により大小カセットのカセット蓋を専用の蓋起こし片で開放することがてきる。しかも、簡単な構成で確実に行うことができるといった効果がある。
【0056】
また、蓋起こし部材の共通化を必要としないためカセットのデザインや大きさの制約が少なくなり設計の自由度が高まり小さいカセットをより小さくすることが可能となり、小さいカセットのみを使用する記録再生装置の大きさを小型化することができる
【0058】
また、カセット蓋起こし機構はカセットホルダの待機位置にあってはカセットホルダに設けたロック部材により回動不能にロックされ、カセットホルダのローディング動作時にロックが解除されることで、記録再生装置を正常な姿勢以外にしたときでもカセット蓋起こし機構が妄りに動くことを規制することができ、これによって、カセットホルダの誤動作を回避することができる。
【0059】
また、カセット蓋起こし機構はカセットホルダがローディング位置に着地する移動動作において蓋起こし部材に接触して開放されるようにしたことで、カセット蓋起こし機構とは別に付設した蓋起こし部材により当該カセット蓋起こし機構を強制的に安定して確実に開放動作させることができる。
【0060】
また、カセット蓋起こし機構はカセットホルダがローディグ位置からエジェクト動作において蓋閉め部材に接触して閉止されるようにしたことで、カセット蓋起こし機構とは別の付設した蓋閉め部材により強制的に安定して確実に閉止動作させることができる。
【0061】
また、カセット蓋起こし機構にはカセットホルダへのカセットの誤挿入を防止する誤挿入ストッパ機能を備えたことで、カセットホルダ内にカセットを誤挿入してカセット蓋起こし機構に強く突き当たるような力を受けても、誤挿入ストッパに突き当たってカセット蓋起こし機構のはね上げが防止され、カセットがカセットホルダを乗り越えてメカシャーシ内に挿入されるのを回避することができる。
【0062】
また、本発明のカセット蓋起こし機構を大きさの異なる2種類以上のテープカセットが使用可能なコンパチブル方式のVCR装置のカセットホルダに適用することで信頼性の高いVCR装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本例のカセット蓋起こし機構をカセットホルダに備えたVCR装置におけるカセコンの分解斜視図である。
【図2】カセット蓋起こし機構を備えたカセットホルダの平面図である。
【図3】カセット蓋起こし機構のロック手段を示したカセットホルダの一部分の斜視図である。
【図4】カセットホルダへの大カセットの装填状態でカセット蓋開放前の動作図である。
【図5】同じく大カセットのカセット蓋開放状態の動作図である。
【図6】カセットホルダへの小カセットの装填状態でカセット蓋開放前の動作図である。
【図7】同じく小カセットのカセット蓋開放状態の動作図である。
【図8】カセットホルダのローデンィグ位置でのカセット蓋起こし機構の動作図である。
【図9】同じくカセットホルダがエジェクト方向へ引き上げられる途中のカセット蓋起こし機構の動作図である。
【図10】同じくカセットホルダが最も引き上げられた位置のカセット蓋起こし機構の動作図である。
【符号の説明】
1 カセコン、5 カセット挿入口、7 カセットホルダ、7a ストッパ部、8 カセット引き込み/排出機構、40 ガイド機構、50 カセット挿入検出スイッチ機構、60 小カセットの位置決めガイド機構、66 大カセットのガイド板、67 小カセット、68 カセット蓋、69 大カセット、70 カセット蓋、71 カセット蓋起こし機構の主体部、72 カセット蓋起こし本体部、73,74 軸受板、75,76 蓋起こし片、77 ストッパ片、78a誤挿入ストッパ、79 蓋起こし部材、81 蓋閉め部材
【発明の属する技術分野】
本発明は、1つのカセット挿入口に対して大きさの異なる2種類以上のテープカセットが使用可能なVCR装置(ビデオ・カセット・レコーダ装置)等の記録再生装置に関し、特にカセットコンパートメント(以下、カセコンという)のカセットホルダへ装填される大きさの異なるテープカセットのカセット蓋起こし機構に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、1つのカセット挿入口から大きさの異なる大小のテープカセットをカセットホルダに装填し、記録再生動作を行うことのできるいわゆるコンパチブル方式のVCR装置は提案されている。
【0003】
このようなVCR装置は通常、テープカセットの形状がカセット蓋起こし部材に対し共通の形状となっており、カセット蓋起こし部材の共通の操作部で異なる大きさのカセットのカセット蓋を開放する動作が行えるようになっている。しかし、共通の操作部で蓋起こしを許容する構造になっていないカセットの場合には1つのカセット蓋起こし部材で共通にカセット蓋を開放することはできなかった。
【0004】
また、別々の独立した蓋起こし部材によって蓋起こしを可能にしたものも提案されている。しかしこの場合も蓋起こし部材が互いに不具合を生じないように大きいカセットが小さいカセットの蓋起こし部材を避けるようになっている構成も提案されている。この場合はそれぞれの蓋起こし部材が両立するので蓋起こし部材側がメカシャーシ上等に固定されているものでも実現が可能であった。
【0005】
また、カセットホルダにカセット蓋起こし機構を付設した場合、カセットの待機状態において蓋起こし部材の姿勢をロックすることによりVCR装置の使用姿勢を垂直状態にすることができるようにした機構は、単一のカセットを使用する記録再生装置においては実現されていたが、2種類以上の大きさの異なるカセットが使用可能なVCR装置には実現されていなかった。
【0006】
また、カセットを縦挿入や誤った向きでの誤挿入をされたときの装置の破損やカセットが取り出せなくなってしまうようなトラブルを防止するための蓋起こし機構は、単一のカセットを使用する記録再生装置においてはカセットホルダに対し橋渡し状に配置することで実現されていたが、2種類以上の大きさの異なるカセットが使用可能なVCR装置には実現されていなかった。また、蓋起こし機構だけでカセットの挿入した際の力を受けることはできたが、蓋起こし機構に大きな力を受けたとき対応できるようにした機構はなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来の記録再生装置では、カセット側で共通の蓋起こし機構や、それぞれ独立の蓋起こし機構により実現可能の場合にはカセットの形状に制約を設ける必要が出てきて、カセットのデザイン性やカセットの最少設計を最適にするためには弊害となっていた。また、この弊害を記録再生装置側で対応しようとすると別に動作する機構が必要となってくるため機構が複雑化するといった問題があった。
【0008】
特に、大きさの異なるカセットでは、カセットの厚みまでも異なっているとカセット蓋の大きさやカセット蓋の回転中心までの距離、前後の距離が異なることとなるため、全く同じ回転中心のものでカセット蓋を開くことは困難であった。このため、カセットホルダの両側部を回転支点として橋渡し状に配置された蓋起こし機構を実現することは困難であった。
【0009】
また、カセットを縦挿入や誤った向きでの誤挿入をされたときの装置の破損やカセットが取り出せなくなってしまうようなトラブルを防止することができなかった。
【0010】
本発明は、上述したような課題を解消するためになされたもので、カセットホルダに回転可能に支持された1つのカセット蓋起こし機構により大きさの異なるカセットの蓋起こしを行うことのできるVCR装置に適用して好適な記録再生装置を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明による基礎録再生装置は、カセットホルダに装填された大小いずれかのカセットがローディング位置に着地する動作においてカセット蓋を開放する機構として、カセットホルダに橋渡し状に回動可能に設けた1つのカセット蓋起こし機構で行われるようにすると共に、大カセットと小カセットはカセットの厚みが異なり、カセット蓋起こし機構には共通の蓋起こし本体部に大小のカセットのカセット蓋を開放するそれぞれ専用の蓋起こし片を備え、大カセット用の蓋起こし片に対して小カセット用の蓋起こし片は低く、カセット側に長く形成され、大カセットのカセット蓋が開放する動作が行われるときには、小カセット用の蓋起こし片は当該カセット蓋に無接触状態であることを特徴とする。
【0012】
このように構成したことにより、1つのカセット蓋起こし機構の回動動作により大小カセットのカセット蓋を専用の蓋起こし片で開放することができる。この際、当該カセットのカセット蓋の開放に関係しない蓋起こし片はカセット蓋とは接触しない位置で回動する。
【0014】
また、カセット蓋起こし機構はカセットホルダの待機位置にあってはカセットホルダに設けたロック部材により回動不能にロックされ、カセットホルダのローディング動作時にロックが解除されることで、記録再生装置を正常な姿勢以外にしたときでもカセット蓋起こし機構が妄りに動くことが規制され、カセットホルダのローディング動作時においてカセット蓋起こし機構のロックが解除されることでカセット蓋起こし機構の正常な動作が行われる。
【0015】
また、カセット蓋起こし機構はカセットホルダがローディング位置に着地する移動動作において蓋起こし部材に接触して開放されるようにしたことで、カセット蓋起こし機構とは別に付設した蓋起こし部材により強制的に確実に開放動作させることができる。
【0016】
また、カセット蓋起こし機構は上記カセットホルダがローディグ位置からエジェクト動作において蓋閉め部材に接触して閉止されるようにしたことで、カセット蓋起こし機構とは別の付設した蓋閉め部材により強制的に確実に閉止動作させることができる。
【0017】
また、カセット蓋起こし機構にはカセットホルダへのカセットの誤挿入を防止する誤挿入ストッパ機能を備えたことで、カセットホルダ内にカセットを誤挿入してカセット蓋起こし機構に強く突き当たるような力を受けても、誤挿入ストッパに突き当たってカセット蓋起こし機構のはね上げが防止され、カセットがカセットホルダを乗り越えてメカシャーシ内に挿入されるのを回避できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による記録再生装置の実施例を大小2種類のテープカセットが使用可能なコンパチブル方式の民生用のVCR装置に適用した例をとって図面を参照して説明する。
【0019】
図1は本例のVCR装置のカセットコンパートメント(以下、カセコンという)の分解斜視図、図2はカセットホルダの平面図を示す。
【0020】
まず、図1においてカセコンの主要部の構成について説明する。
カセコンの全体を符号1で示し、矢印方向が図示しないテープカセットの挿入方向である。カセコン1の両側部にはメカシャーシ2上においてカセコンフレーム3,3が立設され、カセコン1の入口側にカセット扉4の上端部に設けた支承軸4a,4aがカセコンフレーム3,3に形成した支承部3a,3aに揺動可能に支持されている。そして、このカセット扉4の前方にカセット挿入口5を有するフロントパネル6が配置されている。
【0021】
カセコン1内にはテープカセットをローディング位置及びエジェクト位置に搬送するためのカセットホルダ7が配置されている。このカセットホルダ7の一方側にはカセット引き込み/排出機構8が組み込まれている。このカセット引き込み/排出機構8は本発明の要部でないため構成の説明は省略し機構的な動きについて説明する。
【0022】
テープカセットがカセットホルダ7に挿入されると、後述するカセット挿入検出機構50によってローディングモータが駆動され、カセット引き込み/排出機構8を介してカセットホルダ7の上部に支持アーム9,9に支持されて横断するローラ10が巻き込み方向へ回転されテープカセットをカセットホルダ7の最奥部のカセットストッパ7aに突き当たるまで深く引き込み動作が行われる。その後、テープカセットはカセットホルダ7と共にローディング位置へ搬送される。
【0023】
また、カセットホルダ7と共にテープカセットがエジェクト位置へ移動してくると、カセット引き込み/排出機構8を介してローラ10が上述と反対方向へ回転し、テープカセットの後端部をカセット挿入口5外へ突出するように排出動作が行われる。
【0024】
このように動作するカセット引き込み/排出機構8にはホルダスライダ11,11を介して前後一対ずつのガイド軸12a,12a、12b,12bを有し、これらガイド軸が上述したカセコンフレーム3,3に形成した水平部と垂直部とからなる一対のローディング用ガイド溝13,14に係合される。各ガイド軸12a,12a、12b,12bはローディング用ガイド溝13,14を貫通し、カセコンフレーム3,3の外側面に配置した駆動スライダ15,15に形成した一対のローディング用カム溝15a,15aに係合される。駆動スライダ15の上縁にはラック16が形成されている。
【0025】
駆動スライダ15,15のラック16,16にはカセコンフレーム3,3の上縁の軸受3b,3bに支持される軸17の両端部のギア18,18が噛み合い、一方のギア18に減速ギア19を介してモータ20の回転駆動力が伝達される。
【0026】
また、前述したフロントパネル6とカセットホルダ7との間には、図示しない大カセットと小カセットとがカセットホルダ7の規定された位置に案内し、あるいはカセットの誤挿入を防止するためのガイド機構40が配置されている。
【0027】
ガイド機構40の構成について簡単に説明すると、カセットホルダ7の収容部と同一平面上をなすフレーム面41には左右一対の小カセットスロープ42,42と、この小カセットスロープ42,42の外側に左右一対の大カセットスロープ43,43と、小カセットスロープ42,42の後方側にカセットストッパ44,44とが図示しないリンク機構によりそれぞれ上方へばね付勢されるようにして設けられている。
【0028】
小カセットスロープ42,42及びカセットストッパ44,44の間の間隔は小カセットの幅と対応し、従って、カセット挿入口5から挿入された小カセットは小カセットスロープ42,42及びカセットストッパ44,44にガイドされカセットホルダ7に装填される。
【0029】
また、大カセットスロープ43,43とカセットストッパ44,44はそれぞれ対角線にある同士が連動可能であり、大カセットスロープ43,43の幅全体が大カセットの幅と一致している。従って、カセット挿入口5から挿入された大カセットは両方の大カセットスロープ43,43を押し込むことでカセットストッパ44,44も連動して押し込まれて通過しカセットホルダ7に装填される。尚、例えば小カセットが規定された以外の位置から挿入されたとき、カセットストッパ44に突き当たってカセットの挿入は阻止される。
【0030】
ここで、カセットホルダ7に挿入されるカセットを検出するための前述したカセット挿入検出スイッチ機構50を図1について簡単に説明する。
【0031】
カセット挿入検出スイッチ機構50はカセット挿入検出部材51と検出スイッチ52から構成されている。カセット挿入検出部材51はカセット挿入口5から見て上述したガイド機構40の右側のカセットストッパ44側に偏したカセット挿入通路に配置され、フレーム面41に出没可能に取り付けられている。このカセット挿入検出部材51は図示しないばね部材によりフレーム面41上に突出するようにばね付勢されている。そして、カセット挿入検出部材51はカセットの挿入によりカセット挿入検出部材51が回動動作されたとき検出スイッチ52がオン動作し電気的に挿入が検出される。
【0032】
一方、カセットホルダ7のカセット支持面には一対の小カセットの位置決めガイド機構60が配置されている。この位置決めガイド機構60は本発明の要部ではないため簡単に説明すると、位置決めガイド機構60はカセットホルダ7の裏面に固定したばね部材61に支持され、当該カセットホルダ7に形成した開口部62に対して出没可能にされている。位置決めガイド機構60は全体の形状として外側に高い壁部63と、内側に低いカセット乗り面64とからなり、壁部63の内壁面が小カセットの側面が案内されるガイド壁面65である。このため、小カセットはその両側面が位置決めガイド機構60,60に位置決めされてカセットホルダ7内の決められた位置に挿入することができる。
【0033】
また、大カセットの場合の位置決めガイドはカセット両側面がカセットホルダ7の両側板がガイド板66,66となって挿入することができる。この際、小カセットの位置決めガイド機構60は大カセットに押し倒されて開口部62内に後退する。
【0034】
次に、本発明の要部であるカセット蓋起こし機構の構成を同じく図1及び図2についてて説明する。尚、図2において符号67は小カセットの前端部を平面図で示し、68は小カセットのカセット蓋である。また、69は大カセットの前端部を平面図で示し、70は大カセットのカセット蓋を示す。
【0035】
カセット蓋起こし機構の主要部を符号71で示す。この主要部71はプラスチック材の成形品から構成され、カセット蓋起こし本体部72の両端部に軸受板73,74が一体成形されている。一方の軸受板73はその外面側に突出した軸ピン73aが上述したカセットホルダ7の一方のガイド板66に形成した軸孔66aに支持される。他方の軸受板74はこれに形成した軸孔74aをカセットホルダ7の他方のガイド板66に形成した軸ピン66bに支持される。これによって、カセット蓋起こし本体部72はカセットホルダ7の前端部に橋渡し状に横断し水平状態と垂直状態とに回動可能に支持される。
【0036】
また、カセット蓋起こし本体部72の一方側に偏した底部には小カセット67のカセット蓋68を開放する蓋起こし片75が一体成形され、また、カセット蓋起こし本体部72の一方側の端部の底部には大カセット69のカセット蓋70を開放する蓋起こし片76が一体成形されている。さらに詳しく説明すると、蓋起こし片75は小カセット67のカセット蓋68の側端部底面68aに接触して蓋起こしされ、蓋起こし片76は大カセット69のカセット蓋70の側端部底面70aに接触して蓋起こしされる。
【0037】
一方、カセットホルダ7側にはカセット引き込み/排出機構8の一方のホルダスライダ11の上端部にカセット蓋起こし機構のロック爪77が内側に折り曲げ形成されている。また、カセットホルダ7の支持面の前端部に一対の誤挿入ストッパ78a,78aが形成されている。
【0038】
次に、カセット蓋起こし機構の動作について説明する。
カセットホルダ7がカセット排出位置であるエジェクト状態では図3に示すようにカセット引き込み/排出機構8のホルダスライダ11は後退している。このため、カセット蓋起こし本体部72の一方の軸受板73がホルダスライダ11のロック爪77の下に位置しているため、カセット蓋起こし本体部72は回動不能にロックされている。つまり、カセット蓋起こし本体部72がロックされていることで、VCR装置自体を本来の正常な姿勢以外にしたときでもカセット蓋起こし機構が妄りに動くことを規制して誤動作を防止している。また、カセットホルダ7に図示しないカセットが挿入され、カセット引き込み/排出機構8の駆動によりカセットがカセットホルダ7内に深く引き込まれてストッパ部7aに位置決めされ動作によってホルダスライダ11は仮想線の位置に移動することで、カセット蓋起こし本体部72はロック爪77からのロック解除状態となり回動可能状態となる。
【0039】
まず、カセット蓋の蓋起こし動作を図4〜図7について説明する。
図4は大カセット69がカセットホルダ7内に装填されて水平に搬送されローディング位置に着地する直前の動作状態であり、図ではカセット蓋起こし本体部72を軸受板74側から見た側面図である。図4の動作状態においてカセット蓋起こし本体部72の蓋起こし片75,76は大カセット69の底側に位置している。ここで、大カセット用の蓋起こし片76に対して小カセット用の蓋起こし片75はやや低く、しかもカセット側にやや長く形成されている。これは、大小カセットのカセット蓋68,70の回動支点軸までの距離が異なっていることを計算して設定している。また、カセット蓋起こし本体部72の側端部の下側の一方の傾斜面72aに図示しないカセコン本体部から立設した蓋起こし部材79が対応している。
【0040】
また、大カセット69がカセットホルダ7に装填された状態においては、大カセット69のカセット蓋70の回動支点軸70bの位置に対してカセット蓋起こし本体部72の軸受板74の回動部である軸受孔74aは同軸線上に一致している位置関係にある。
【0041】
かくして、カセットホルダ7がローディング位置に着地し始めると、カセット蓋起こし本体部72の傾斜面72aが蓋起こし部材79に接触し、カセット蓋起こし本体部72は回動部74aを回動支点として回動する。この動作によって、カセット蓋起こし本体部72と共に回動動作する蓋起こし片76が大カセット69のカセット蓋70の側端部底面70aと接触し、カセット蓋70を開放する動作が行われる。このとき、別の蓋起こし片75はカセット蓋70に無接触状態で通過するだけである。
【0042】
図5はカセットホルダ7がローディング位置に着地しカセット蓋起こし本体部72によりカセット蓋70が完全に開放された状態である。そして、カセット蓋起こし本体部72は蓋起こし部材79により開放状態を保持されている。
【0043】
図6は小カセット67がカセットホルダ7内に装填されて水平に搬送されローディング位置に着地する直前の動作状態であり、図では上述と同様にカセット蓋起こし本体部72を軸受板74側から見た側面図である。
【0044】
ここで、小カセット67がカセットホルダ7に装填された状態においては、小カセット67のカセット蓋68の回動支点軸68bはカセット蓋起こし本体部72の軸受板74の回動部である軸受孔74aに対して回動半径がやや短くなる位置関係にある。
【0045】
かくして、カセットホルダ7がローディング位置に着地し始めると、カセット蓋起こし本体部72の傾斜面72aが蓋起こし部材79に接触し、カセット蓋起こし本体部72は回動部74aを回動支点として回動する。この動作によって、カセット蓋起こし本体部72と共に回動動作する蓋起こし片75が小カセット67のカセット蓋68の側端部底面68aと接触し、カセット蓋68を開放する動作が行われる。このとき、別の蓋起こし片76はカセット蓋68に無接触状態で通過するだけである。
【0046】
図7はカセットホルダ7がローディング位置に着地しカセット蓋起こし本体部72によりカセット蓋68が完全に開放された状態である。そして、カセット蓋起こし本体部72は蓋起こし部材79により開放状態を保持されている。
【0047】
次に、カセット蓋の蓋閉め動作を図8〜10について説明する。尚、ここではカセットは省略してある。
【0048】
図8はカセットホルダ7がローディング位置に着地している状態であり、カセット蓋起こし本体部72は垂直位置に開放している。また、カセットホルダ7のローディング位置においてカセット蓋起こし本体部72の上方にカセコン本体部80から垂設した蓋閉め片81が対向して位置している。
【0049】
さて、図8のローディング位置からカセットホルダ7がエジェクト方向へ引き上げられ始めると、図9に示すようにカセット蓋起こし本体部72の他方の傾斜面72bが蓋閉め片81に突き当たり、このため、カセット蓋起こし本体部72は強制的に閉止方向へ回動され始める。このカセット蓋起こし本体部72の閉止動作に伴ってカセットホルダ7内に装填されている図示しないカセットのカセット蓋はそれ自体に付設してある蓋閉め方向へ付勢されているばね部材のばね力によって閉止方向へ動作する。そして、カセットホルダ7が図10に示すように最も引き上げられた状態ではカセット蓋起こし本体部72は閉止途中であるが、カセット蓋のばね閉止力により回動され、図示しない水平位置に戻る。その後、カセットホルダ7はエジェクト位置へ後退する。
【0050】
また、本発明によるカセット蓋起こし機構には、カセットホルダ7の前端部に誤挿入ストッパ78a78aを備えたことで、例えばカセットを縦向きの姿勢や斜めの姿勢でカセットホルダ7内に誤挿入し、カセットをカセット蓋起こし本体部72に強く突き当てるような力を受けた場合、カセット蓋起こし本体部72が誤挿入ストッパ78a,78aに突き当たって保持されカセット蓋起こし本体部72のはね上げが防止される。これによって、カセットがカセット蓋起こし本体部72で規制されカセットホルダ7を乗り越えてメカシャーシ内に挿入されるのを回避することができる。
【0051】
このように本発明によるカセット蓋起こし機構は、カセットホルダ7に橋渡し状に回動可能に付設した1つのカセット蓋起こし機構によって、大きさの異なる大カセット69及び小カセット67のカセット蓋の蓋起こしを簡単な構成で確実に行うことができるといった利点がある。
【0052】
尚、本発明は、上述しかつ図面に示した実施例に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
【0053】
本発明の実施例ではカセット蓋起こし本体部72を開閉動作する蓋起こし部材79及び蓋閉め部材81を、カセット蓋起こし本体部72の一端側で行うようにしたが、本体部72の両端側に蓋起こし部材79及び蓋閉め部材81を配置するようにすれば、本体部72の開閉動作をより確実に行うことができる。
【0054】
また、実施例では大きさの異なる大小2種類のテープカセットが使用可能ないわゆるコンパチブル方式のVCR装置について説明したが、大きさが2種類以上の異なるテープカセットが使用可能な場合でも適用可能であることは言うまでもなく、しかも、オーディオ装置等の記録再生装置に使用されるカセット蓋起こし機構にも広く適用可能である。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による記録再生装置は、カセットホルダに装填された大小いずれかのカセットがローディング位置に着地する動作においてカセット蓋を開放する機構として、カセットホルダに橋渡し状に回動可能に設けた1つのカセット蓋起こし機構で行われるようにすると共に、大カセットと小カセットはカセットの厚みが異なり、カセット蓋起こし機構には共通の蓋起こし本体部に大小のカセットのカセット蓋を開放するそれぞれ専用の蓋起こし片を備えたことで、1つのカセット蓋起こし機構の回動により大小カセットのカセット蓋を専用の蓋起こし片で開放することがてきる。しかも、簡単な構成で確実に行うことができるといった効果がある。
【0056】
また、蓋起こし部材の共通化を必要としないためカセットのデザインや大きさの制約が少なくなり設計の自由度が高まり小さいカセットをより小さくすることが可能となり、小さいカセットのみを使用する記録再生装置の大きさを小型化することができる
【0058】
また、カセット蓋起こし機構はカセットホルダの待機位置にあってはカセットホルダに設けたロック部材により回動不能にロックされ、カセットホルダのローディング動作時にロックが解除されることで、記録再生装置を正常な姿勢以外にしたときでもカセット蓋起こし機構が妄りに動くことを規制することができ、これによって、カセットホルダの誤動作を回避することができる。
【0059】
また、カセット蓋起こし機構はカセットホルダがローディング位置に着地する移動動作において蓋起こし部材に接触して開放されるようにしたことで、カセット蓋起こし機構とは別に付設した蓋起こし部材により当該カセット蓋起こし機構を強制的に安定して確実に開放動作させることができる。
【0060】
また、カセット蓋起こし機構はカセットホルダがローディグ位置からエジェクト動作において蓋閉め部材に接触して閉止されるようにしたことで、カセット蓋起こし機構とは別の付設した蓋閉め部材により強制的に安定して確実に閉止動作させることができる。
【0061】
また、カセット蓋起こし機構にはカセットホルダへのカセットの誤挿入を防止する誤挿入ストッパ機能を備えたことで、カセットホルダ内にカセットを誤挿入してカセット蓋起こし機構に強く突き当たるような力を受けても、誤挿入ストッパに突き当たってカセット蓋起こし機構のはね上げが防止され、カセットがカセットホルダを乗り越えてメカシャーシ内に挿入されるのを回避することができる。
【0062】
また、本発明のカセット蓋起こし機構を大きさの異なる2種類以上のテープカセットが使用可能なコンパチブル方式のVCR装置のカセットホルダに適用することで信頼性の高いVCR装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本例のカセット蓋起こし機構をカセットホルダに備えたVCR装置におけるカセコンの分解斜視図である。
【図2】カセット蓋起こし機構を備えたカセットホルダの平面図である。
【図3】カセット蓋起こし機構のロック手段を示したカセットホルダの一部分の斜視図である。
【図4】カセットホルダへの大カセットの装填状態でカセット蓋開放前の動作図である。
【図5】同じく大カセットのカセット蓋開放状態の動作図である。
【図6】カセットホルダへの小カセットの装填状態でカセット蓋開放前の動作図である。
【図7】同じく小カセットのカセット蓋開放状態の動作図である。
【図8】カセットホルダのローデンィグ位置でのカセット蓋起こし機構の動作図である。
【図9】同じくカセットホルダがエジェクト方向へ引き上げられる途中のカセット蓋起こし機構の動作図である。
【図10】同じくカセットホルダが最も引き上げられた位置のカセット蓋起こし機構の動作図である。
【符号の説明】
1 カセコン、5 カセット挿入口、7 カセットホルダ、7a ストッパ部、8 カセット引き込み/排出機構、40 ガイド機構、50 カセット挿入検出スイッチ機構、60 小カセットの位置決めガイド機構、66 大カセットのガイド板、67 小カセット、68 カセット蓋、69 大カセット、70 カセット蓋、71 カセット蓋起こし機構の主体部、72 カセット蓋起こし本体部、73,74 軸受板、75,76 蓋起こし片、77 ストッパ片、78a誤挿入ストッパ、79 蓋起こし部材、81 蓋閉め部材
Claims (6)
- 大きさの異なる大カセットと小カセットの2種類のカセットが1つのカセット挿入口から挿入可能であり、カセット挿入口から挿入したカセットが待機状態のカセットホルダに装填された状態でローディング位置に移動する動作と、上記カセットが上記カセットホルダに装填された状態で上記待機状態であるエジェクト位置に移動する動作とが行える記録再生装置において、
上記カセットホルダに装填された上記大小のカセットがローディング位置に着地する動作においてカセット蓋を開放する機構として、上記カセットホルダに橋渡し状に回動可能に設けた1つのカセット蓋起こし機構で行われるようにすると共に、
上記大カセットと小カセットはカセットの厚みが異なり、上記カセット蓋起こし機構には共通の蓋起こし本体部に上記大小のカセットのカセット蓋を開放するそれぞれ専用の蓋起こし片を備え、大カセット用の蓋起こし片に対して小カセット用の蓋起こし片は低く、
カセット側に長く形成され、大カセットのカセット蓋が開放する動作が行われるときには、
小カセット用の蓋起こし片は当該カセット蓋に無接触状態であることを特徴とする記録再生装置。 - 請求項1記載の記録再生装置において、
上記カセット蓋起こし機構は上記カセットホルダの待機位置にあっては、上記カセットホルダに設けたロック部材により回動不能にロックされ、カセットホルダのローディング動作時にはロックが解除されることを特徴とする記録再生装置。 - 請求項1記載の記録再生装置において、
上記カセット蓋起こし機構は上記カセットホルダがローディング位置に着地する移動動作においては蓋起こし部材に接触して開放されることを特徴とする記録再生装置。 - 請求項1記載の記録再生装置において、
上記カセット蓋起こし機構は上記カセットホルダがローディング位置からエジェクト動作において蓋閉め部材に接触して閉止されることを特徴とする記録再生装置。 - 請求項1記載の記録再生装置において、
上記蓋起こし機構には上記カセットホルダへの上記カセットの誤挿入ストッパ機能を備えたことを特徴とする記録再生装置。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の記録再生装置において、
ビデオ・カセット・レコーダに適用されることを特徴とする記録再生装置。
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