JP2537666Y2 - ダイカスト用スリーブ - Google Patents
ダイカスト用スリーブInfo
- Publication number
- JP2537666Y2 JP2537666Y2 JP1990018104U JP1810490U JP2537666Y2 JP 2537666 Y2 JP2537666 Y2 JP 2537666Y2 JP 1990018104 U JP1990018104 U JP 1990018104U JP 1810490 U JP1810490 U JP 1810490U JP 2537666 Y2 JP2537666 Y2 JP 2537666Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sleeve
- fluid conduit
- outer cylinder
- die casting
- groove
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は例えばアルミニウム合金等の非鉄金属用の横
型若しくは竪型ダイカストマシンにおける溶融金属射出
装置を構成するダイカスト用スリーブに関するものであ
り，金属材料からなる外筒内にセラミック材料からなる
内筒を嵌着してなる複合構造のダイカスト用スリーブに
関するものである。
型若しくは竪型ダイカストマシンにおける溶融金属射出
装置を構成するダイカスト用スリーブに関するものであ
り，金属材料からなる外筒内にセラミック材料からなる
内筒を嵌着してなる複合構造のダイカスト用スリーブに
関するものである。
一般にコールドチャンバ型のダイカストマシンにおけ
る射出装置においては，スリーブ内に溶融金属を供給
し，スリーブ内を摺動するプランジャチップによってス
リーブと連通する金型キャビティ内に溶融金属を射出す
るようになっている。従ってスリーブの内面は，溶融金
属によって溶損を生じたり，プランジャチップの摺動に
より摩耗を生じたりすることが多い。これらの溶損や摩
耗によってスリーブの内面が損傷すると，スリーブとプ
ランジャチップとの間に溶融金属が侵入してスリーブの
摺動抵抗が増大し，安定した射出が行えなくなるため製
品の品質の低下につながると共に，作業性の劣化および
スリーブ内面の損傷を更に増大させることになる。また
スリーブとプランジャチップの摺動抵抗低減若しくは焼
付き防止のために多量の潤滑剤を使用すると，溶融金属
への不純物混入の原因となって製品品質を低下させるこ
ととなるため好ましくない。
る射出装置においては，スリーブ内に溶融金属を供給
し，スリーブ内を摺動するプランジャチップによってス
リーブと連通する金型キャビティ内に溶融金属を射出す
るようになっている。従ってスリーブの内面は，溶融金
属によって溶損を生じたり，プランジャチップの摺動に
より摩耗を生じたりすることが多い。これらの溶損や摩
耗によってスリーブの内面が損傷すると，スリーブとプ
ランジャチップとの間に溶融金属が侵入してスリーブの
摺動抵抗が増大し，安定した射出が行えなくなるため製
品の品質の低下につながると共に，作業性の劣化および
スリーブ内面の損傷を更に増大させることになる。また
スリーブとプランジャチップの摺動抵抗低減若しくは焼
付き防止のために多量の潤滑剤を使用すると，溶融金属
への不純物混入の原因となって製品品質を低下させるこ
ととなるため好ましくない。
このため従来からHRC65（HV832）程度の硬さを有する
窒化鋼製のスリーブが使用されている。このような窒化
鋼製のスリーブの使用により，スリーブ内面の摩耗や溶
損が軽減されるが，スリーブの耐久性やこのスリーブを
使用して鋳造した製品の品質の上では未だ解決されてい
ない問題が残っている。
窒化鋼製のスリーブが使用されている。このような窒化
鋼製のスリーブの使用により，スリーブ内面の摩耗や溶
損が軽減されるが，スリーブの耐久性やこのスリーブを
使用して鋳造した製品の品質の上では未だ解決されてい
ない問題が残っている。
そこでプランジャチップが嵌入する鋼製スリーブの内
周面に耐熱，耐摩耗性を有するセラミック内筒を嵌着し
たダイカスト用スリーブが出現しており，例えば特開昭
61−67555号，同61−103658号公報等に開示されたもの
がある。これらの構造はセラミック内筒の外方に金属製
外筒を焼嵌めして補強したものや，更にこの金属製外筒
を冷却することにより，温度上昇による焼嵌め効果の低
減を防止するもの等である。
周面に耐熱，耐摩耗性を有するセラミック内筒を嵌着し
たダイカスト用スリーブが出現しており，例えば特開昭
61−67555号，同61−103658号公報等に開示されたもの
がある。これらの構造はセラミック内筒の外方に金属製
外筒を焼嵌めして補強したものや，更にこの金属製外筒
を冷却することにより，温度上昇による焼嵌め効果の低
減を防止するもの等である。
第２図は従来のダイカスト用スリーブの例を示す要部
縦断面図である。第２図において１は外筒であり，例え
ば工具鋼により中空円筒状に形成する。２は内筒であ
り，例えばサイアロン等のセラミック材料により中空円
筒状に形成し，前記外筒１内に焼嵌めにより嵌着する。
なお外筒１の溶融金属射出側の端部近傍には段部３を設
けて，前記内筒２の端面を当接させる。外筒１の外周に
は，冷却用媒体を流通させるための溝４を設けると共
に，カバー５を被着する。６は溶融金属注入口である。
縦断面図である。第２図において１は外筒であり，例え
ば工具鋼により中空円筒状に形成する。２は内筒であ
り，例えばサイアロン等のセラミック材料により中空円
筒状に形成し，前記外筒１内に焼嵌めにより嵌着する。
なお外筒１の溶融金属射出側の端部近傍には段部３を設
けて，前記内筒２の端面を当接させる。外筒１の外周に
は，冷却用媒体を流通させるための溝４を設けると共
に，カバー５を被着する。６は溶融金属注入口である。
上記従来のダイカスト用スリーブにおいては，外筒１
の外周に冷却用媒体を流通させるための溝４が存在する
ため，この溝４を被覆するためのカバー５が必要とな
る。その結果外筒１の外径寸法が大きくなる。このため
成形用固定金型やダイカストマシンの固定プラテンに予
め設けられている取付穴に装着できない場合がある。す
なわち上記成形用固定金型や固定プラテンの取付穴を拡
径する必要があると共に，従来構造のダイカスト用スリ
ーブと共用する場合には，外筒１の外側に装着される寸
法調整用の別個のアウタースリーブ（図示せず）を準備
する必要がある等，極めて煩雑な作業を強いるのみなら
ず，工具，若しくは備品管理もまた煩雑となるという問
題点がある。また外筒１の外周に被着するカバー５は，
冷却用媒体の流通を円滑にさせるため，および漏洩を防
止するために，外筒１との接合部を密封する必要があ
り，通常は円周方向を溶接接合する手段によっている。
従って溝４の加工と共に，カバー５の取付に多大の工数
と時間を要するのみならず，溶接時の熱の影響により，
外筒１および／またはカバー５に残留応力若しくは歪が
発生し，寸法精度を阻害するという問題点がある。
の外周に冷却用媒体を流通させるための溝４が存在する
ため，この溝４を被覆するためのカバー５が必要とな
る。その結果外筒１の外径寸法が大きくなる。このため
成形用固定金型やダイカストマシンの固定プラテンに予
め設けられている取付穴に装着できない場合がある。す
なわち上記成形用固定金型や固定プラテンの取付穴を拡
径する必要があると共に，従来構造のダイカスト用スリ
ーブと共用する場合には，外筒１の外側に装着される寸
法調整用の別個のアウタースリーブ（図示せず）を準備
する必要がある等，極めて煩雑な作業を強いるのみなら
ず，工具，若しくは備品管理もまた煩雑となるという問
題点がある。また外筒１の外周に被着するカバー５は，
冷却用媒体の流通を円滑にさせるため，および漏洩を防
止するために，外筒１との接合部を密封する必要があ
り，通常は円周方向を溶接接合する手段によっている。
従って溝４の加工と共に，カバー５の取付に多大の工数
と時間を要するのみならず，溶接時の熱の影響により，
外筒１および／またはカバー５に残留応力若しくは歪が
発生し，寸法精度を阻害するという問題点がある。
本考案は上記従来技術に存在する問題点を解決し，外
径寸法の増大を防止し，低コストで製作し得るダイカス
ト用スリーブを提供することを目的とする。
径寸法の増大を防止し，低コストで製作し得るダイカス
ト用スリーブを提供することを目的とする。
上記目的を達成させるため，本考案においては構造材
料により中空円筒状に形成した外筒内に，セラミック材
料により中空円筒状に形成した内筒を嵌着してなるダイ
カスト用スリーブにおいて，外筒外周面に螺旋状の溝を
刻設し，この溝内に熱伝導性の良好なる金属材料からな
る流体導管を巻装すると共に、溝の深さ寸法を流体導管
の横断面外形寸法より大に形成し、かつ流体導管全体の
外径を外筒の外径より小に形成する，という技術的手段
を採用した。
料により中空円筒状に形成した外筒内に，セラミック材
料により中空円筒状に形成した内筒を嵌着してなるダイ
カスト用スリーブにおいて，外筒外周面に螺旋状の溝を
刻設し，この溝内に熱伝導性の良好なる金属材料からな
る流体導管を巻装すると共に、溝の深さ寸法を流体導管
の横断面外形寸法より大に形成し、かつ流体導管全体の
外径を外筒の外径より小に形成する，という技術的手段
を採用した。
第１図は本考案の実施例を示す要部拡大縦断面図であ
り，同一部分は前記第２図と同一の参照符号で示す。第
１図において７は螺旋状の溝であり，外筒１の外周面に
刻設する。８は流体導管であり，例えば銅若しくは銅合
金のような熱伝導性の良好な金属材料によって形成し，
前記溝７内に巻装する。なお流体導管８の巻装後の外周
部分が外筒１の外形輪郭から外方に突出すると，成形用
金型および固定プラテンの取付穴と干渉すると共に，流
体導管８を損傷し，流体の流通が不円滑となり，あるい
は流体の漏洩をも招来するため不都合である。従って溝
７の深さ寸法は、流体導管８の直径寸法より大に形成す
ることが好ましい。そして流体導管８全体の外径を、外
筒１の外径より小に形成し、流体導管８の外周部分が外
筒１の外形輪郭から外方に突出しないようにする。また
流体導管８は外筒１と効率的な熱交換を行う必要がある
ため，溝７は可能な限り流体導管８との接触面積が大な
るような断面形状に選定することが望ましい。
り，同一部分は前記第２図と同一の参照符号で示す。第
１図において７は螺旋状の溝であり，外筒１の外周面に
刻設する。８は流体導管であり，例えば銅若しくは銅合
金のような熱伝導性の良好な金属材料によって形成し，
前記溝７内に巻装する。なお流体導管８の巻装後の外周
部分が外筒１の外形輪郭から外方に突出すると，成形用
金型および固定プラテンの取付穴と干渉すると共に，流
体導管８を損傷し，流体の流通が不円滑となり，あるい
は流体の漏洩をも招来するため不都合である。従って溝
７の深さ寸法は、流体導管８の直径寸法より大に形成す
ることが好ましい。そして流体導管８全体の外径を、外
筒１の外径より小に形成し、流体導管８の外周部分が外
筒１の外形輪郭から外方に突出しないようにする。また
流体導管８は外筒１と効率的な熱交換を行う必要がある
ため，溝７は可能な限り流体導管８との接触面積が大な
るような断面形状に選定することが望ましい。
上記の構成によりダイカスト用スリーブを型締力800t
onの横型ダイカストマシンの射出装置に装着してアルミ
ニウム合金のダイカストに使用した結果，連続運転に耐
え，外筒１の冷却作用が充分であることを確認した。
onの横型ダイカストマシンの射出装置に装着してアルミ
ニウム合金のダイカストに使用した結果，連続運転に耐
え，外筒１の冷却作用が充分であることを確認した。
本実施例においては，流体導管が円管の場合の例につ
いて記述したが，円管以外に角形管，楕円管，異形管で
あっても作用は同様である。また流体導管を冷却用とし
て使用する例について示したが，加熱流体を流通させる
ことにより，スリーブを加熱する目的で使用してもよ
い。
いて記述したが，円管以外に角形管，楕円管，異形管で
あっても作用は同様である。また流体導管を冷却用とし
て使用する例について示したが，加熱流体を流通させる
ことにより，スリーブを加熱する目的で使用してもよ
い。
本考案は以上記述のような構成および作用であるか
ら，外筒の外径寸法が必要以上に増大せず，従来のダイ
カスト用スリーブと同一寸法に形成することもできると
共に，低コストで容易に製作できるという効果がある。
ら，外筒の外径寸法が必要以上に増大せず，従来のダイ
カスト用スリーブと同一寸法に形成することもできると
共に，低コストで容易に製作できるという効果がある。
第１図は本考案の実施例を示す要部拡大縦断面図，第２
図は従来のダイカスト用スリーブの例を示す要部縦断面
図である。 1:外筒,2:内筒,7:溝,8:流体導管。
図は従来のダイカスト用スリーブの例を示す要部縦断面
図である。 1:外筒,2:内筒,7:溝,8:流体導管。
Claims (1)
- 【請求項１】構造材料により中空円筒状に形成した外筒
内に、セラミック材料により中空円筒状に形成した内筒
を嵌着してなるダイカスト用スリーブにおいて、外筒外
周面に螺旋状の溝を刻設し、この溝内に熱伝導性の良好
なる金属材料からなる流体導管を巻装すると共に、溝の
深さ寸法を流体導管の横断面外形寸法より大に形成し、
かつ流体導管全体の外径を外筒の外径より小に形成した
ことを特徴とするダイカスト用スリーブ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1990018104U JP2537666Y2 (ja) | 1990-02-23 | 1990-02-23 | ダイカスト用スリーブ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1990018104U JP2537666Y2 (ja) | 1990-02-23 | 1990-02-23 | ダイカスト用スリーブ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03111446U JPH03111446U (ja) | 1991-11-14 |
| JP2537666Y2 true JP2537666Y2 (ja) | 1997-06-04 |
Family
ID=31521280
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1990018104U Expired - Lifetime JP2537666Y2 (ja) | 1990-02-23 | 1990-02-23 | ダイカスト用スリーブ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2537666Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20070104822A1 (en) * | 2004-01-05 | 2007-05-10 | Autonetworks Technologies, Ltd. | Plasticizing apparatus for resin material |
| DE102018112939A1 (de) * | 2018-05-30 | 2019-12-05 | Inmex Gmbh | Plastifizierzylinder eines Kunststoffextruders und Kunststoffextruder mit einem solchen Plastifizierzylinder |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5445367U (ja) * | 1977-09-05 | 1979-03-29 | ||
| JPS56109150A (en) * | 1980-01-31 | 1981-08-29 | Toshiba Mach Co Ltd | Cold chamber type die casting machine |
| JPS6320451U (ja) * | 1986-07-24 | 1988-02-10 |
-
1990
- 1990-02-23 JP JP1990018104U patent/JP2537666Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03111446U (ja) | 1991-11-14 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |