JPH0713898Y2 - 連続鋳造用モールド - Google Patents

連続鋳造用モールド

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JPH0713898Y2
JPH0713898Y2 JP561489U JP561489U JPH0713898Y2 JP H0713898 Y2 JPH0713898 Y2 JP H0713898Y2 JP 561489 U JP561489 U JP 561489U JP 561489 U JP561489 U JP 561489U JP H0713898 Y2 JPH0713898 Y2 JP H0713898Y2
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liner
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cooling jacket
mold
continuous casting
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初義 神代
英夫 金子
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Kawasaki Jukogyo KK
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、鋼などの金属の連続鋳造装置において、分
割された複数の可動式のモールド部材を備えた連続鋳造
用モールドに関し、詳しくはそのモールド部材における
冷却ジャケットとライナーとの取付構造に関するもので
ある。
(従来の技術) 可動式のモールド部材を備えた連続鋳造用モールド(以
下、可動式のモールドという)は、通常、一体化された
筒状体からなる固定モールドに後続して同一軸上に設け
られる。可動式のモールドは、各モールド部材が鋳片の
変形にも追随して鋳片の表面に当接するという利点をも
つことから、固定モールドと併用されることが多い。ま
た、可動式の各モールド部材では、例えば特公昭61-321
04号公報に記載されているように、冷却ジャケットの内
面に、自己潤滑性に優れたカーボンなどで形成された板
状のライナーを取り付けて、鋳片の引抜きを容易にする
ことが一般に行われている。なお、冷却ジャケットは、
熱伝導性に優れた銅などから形成され、内部に冷却水を
流通するように構成されている。したがって、溶融金属
はその熱を、前記した固定モールド及び可動式のモール
ド内の冷却水に奪われて冷却・凝固させられ鋳片とな
る。
ところで、前記固定モールドでも冷却ジャケットの内面
にライナーが取り付けられる場合があるが、両者はとも
に一体的な筒状体からなるため、冷却ジャケットを加熱
して熱膨張させた状態で、ライナーをジャケット内に挿
入し、ジャケットを冷却させる、いわゆる焼きばめによ
りライナーを冷却ジャケット内に簡単にしかも確実に取
付ることができる。しかし、可動式のモールドは、筒状
体を分割した複数のモールド部材から構成されており、
各モールド部材は、前記したとおり、冷却ジャケットの
内面に板状のライナーを取り付けた構造からなっている
ので、固定モールドのようなライナーの取付方法を用い
ることができない。このため、従来、冷却ジャケットに
対するライナーの取付は、下記のようにして行われてい
た。すなわち、冷却ジャケットの外面からジャケットの
内部を貫通してその内面側へボルトの先端部を突出させ
て、ライナーの裏面側に設けたネジ穴に螺合して締め付
けることにより、ライナーを冷却ジャケットの内面に取
り付けていた。なお、ボルトは複数本用いられ、ライナ
ーの全面に適当な間隔をあけて配置されていた。また、
冷却ジャケット側のボルト貫通穴は、ボルトの外径より
やや大きくして、ライナーと冷却ジャケットとの熱膨張
差を吸収できるようにしていた。
[考案が解決しようとする課題] 上記した従来の、ボルト締めによるライナーの取付構造
によれば、ライナーのボルト締め付け位置(ネジ穴の位
置)から離れた箇所では、ライナーと冷却ジャケットと
の接触が不完全になり、いわゆるエアギャップが生じて
鋳片に対する冷却能力が低下するおそれがある。またラ
イナーにネジ穴を加工したり、冷却ジャケットにボルト
貫通穴を設けたりしなければならず、構造が複雑にな
り、製造コストが高くなる。しかもライナーを交換する
際に、多数のボルトを着脱しなければならないので、手
間がかかる。更にライナーにおけるネジ穴の深さをある
程度深くする必要があるため、ライナーの厚みを薄くで
きず、しかもネジ穴の底端からライナーの表面までの厚
み(消耗代)が制限されるため、寿命が短いという問題
点があった。
別の方法として、接着剤を用いてライナーを冷却ジャケ
ットに接着することが考えられるが、鋳造時にライナー
の温度は400℃前後まで上昇するため、延伸性のある有
機質の接着剤(耐熱温度は250℃程度)を使用できな
い。また無機質の接着剤には、400℃程度まで耐熱性を
もつ接着剤があるが、延伸性に欠けるため、これを使用
すると熱膨張差でライナーが割れるおそれがあり、使用
できない。
この考案は上述の点に鑑みなされたもので、ライナーが
その全面にわたり冷却ジャケットの内面に確実に接触し
て冷却能力が高く、しかもネジ加工等を必要とせず、構
造が簡単で、ライナーを従来よりも薄くできるうえ、消
耗代も大きくとれて寿命も延び、ライナーの交換も容易
な、連続鋳造用モールドを提供しようとするものであ
る。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するためにこの考案の連続鋳造用モー
ルドは、分割された複数の可動式のモールド部材が、板
状のライナーを内面に取り付けた冷却ジャケットを備
え、鋳造過程の鋳片の表面に当接するように配設された
連続鋳造用モールドにおいて、前記冷却ジャケットの内
面に、その長手方向にわたり前記ライナーの取付溝を開
設し、該取付溝の両側面をその外方に向けて漸次開口幅
が狭くなるように形成し、その取付溝内に嵌入する前記
ライナーを、焼きばめ又はボルトの締め付けにより取付
溝の両側面で挟圧固定すると共に、ピンやキーなどの1
つの位置決め手段によりライナーの適所を取付溝内の長
手方向で位置決めしている。
また、前記取付溝の底面を、その横断面が両側より中央
部にかけて漸次深くなるように形成し、その底面に前記
ライナーの裏面を接触させることが好ましい。
[作用] 上記のように構成したこの考案の連続鋳造用モールドに
よれば、加熱膨張させた冷却ジャケットの取付溝内にラ
イナーを嵌入して焼きばめするか、又はボルトの締め付
け(取付溝の少なくとも一側面を構成する部分を、冷却
ジャケット本体から分離し、その分離した部分をボルト
で締め付けること)により、ライナーはその両側から取
付溝の両側面で挟まれてその底面に強く押し付けられる
ような力を受けて固定される。これにより、ライナーは
その裏面全体が冷却ジャケットの取付溝内の底面に押し
付けられ、取付溝の底面に接触する。したがって、冷却
ジャケットの内面とライナーの裏面とに隙間(エアギャ
ップ)が生じにくくなり、冷却ジャケット内の冷却水に
よる冷却力が、鋳造過程の鋳片に対し十分に作用する。
また、ライナーは1つの位置決め手段により取付溝内の
長手方向で位置決めされているので、鋳造中にモールド
が鋳片からの熱を受けて冷却ジャケットとライナーとが
熱膨張したときに両者に熱膨張差が生じても、ライナー
の位置がずれたり、ライナーが割れたりすることがな
い。なお、幅方向における両者の熱膨張差については、
長手方向に比べて幅方向の寸法はかなり短いので問題が
ない。一方、ライナーを交換する場合は、冷却ジャケッ
トを焼き戻して熱膨張させるか、又はボルトの締付力を
緩めて冷却ジャケットの分離した部分をライナーから離
反させることにより、ライナーを冷却ジャケットの取付
溝内から容易に取り外せる。
請求項2記載のモールドによれば、ライナーが取付溝の
両側面から相対的に極めて大きな押し付け力を受けたと
きにも、ライナー自身が取付溝の底面に添うように力が
作用するので、ライナーの裏面が取付溝の底面に押圧さ
れる。このため、ライナーの裏面と取付溝の底面間にエ
アギャップが生じることがなく、またライナーの取付溝
内からの抜け出しも確実に阻止される。
[実施例] 以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。第
1図はこの考案の連続鋳造用モールドを備えた水平連続
鋳造装置の中央縦断面図、第2図は第1図のII-II線で
切断した状態における、モールド部材の斜視図である。
第1図に示すように、水平連続鋳造においては、溶鋼M
を貯留するタンディッシュKに固定モールドA、アジャ
スタブルモールドB及びCが順に接続され、この下流に
引き抜き用ロールLが配設されている。したがって、溶
鋼MはタンディッシュKに供給されて一旦ここに貯留さ
れたのち、モールドA〜Cの順に流入して冷却され、鋳
片NとなってロールLで連続的に引き抜かれる。溶鋼M
は、タンディッシュKのノズルKaと接続耐火物Kbを経て
固定モールドA内に流入し、固定モールドAの内周壁に
接触したときから最後部の可動式のモールドCを通過す
るまでの間に、その接触面すなわち外周から順に凝固層
Naを生じて鋳片Nを形成する。
固定モールドAは、鋳片Nの断面形状(本実施例では矩
形)に対応した銅合金製筒体A2と、この筒体A2を水冷す
るための冷却水通路を内蔵した冷却ジャケットA1とから
構成されている。
可動式のモールドB及びCは、それぞれ分割された上下
左右4つのモールド部材B′及びC′を備えており、各
モールド部材B′及びC′は、銅合金製の冷却ジャケッ
ト1の内面に、板状のカーボンライナー2を取り付けた
構造からなっている。各モールド部材B′及びC′は、
鋳造過程の鋳片Nの表面に当接するように配置され、固
定フレームFに配備された一対の伸縮シリンダSによ
り、鋳片Nに対して接離可能に移動するようになってい
る。なお、前記冷却ジャケットA1及び1内には冷却水w
を流通させ、カーボンライナーA2及び2を介して鋳片N
を冷却する。また、カーボンライナーA2及び2は自己潤
滑性を有しているので、鋳片Nの引き抜きを円滑にす
る。
前記可動式のモールドB及びCの各モールド部材B′及
びC′において、本考案の特徴部分である冷却ジャケッ
ト1に対するカーボンライナー2の取付構造は、下記の
ようになっている。すなわち、第2図に示すように、冷
却ジャケット1にその長手方向にわたってカーボンライ
ナー2の取付用取付溝11を開設した。この取付溝11は前
後両端を開放し、その底面12は、横断面で両側から中央
部にかけて漸次深さが深くなるように凹状の円弧形に形
成した。また、取付溝11の両側面13は、底面12側から外
方(取付溝11の開口端)に向けて漸次開口幅が狭くなる
ように、それぞれ内方に傾斜させた。また、開口端付近
では、両側面13をそれぞれ漸次開口幅が広くなるように
外向きに傾斜させた。なお、符号14は冷却水の流通路
で、複数本の流通路14を冷却ジャケット1の内部に設け
ている。
一方、ライナー2の裏面21は、前記取付溝11の底面形状
に合わせて円弧面に形成し、両側面22には、取付溝11の
両側面の形状に合わせて楔状の切り込み部23を削成し
た。
そして、冷却ジャケット1を、直接ガスバーナ等で加熱
するか、冷却水の流通路14に蒸気を通して加熱するなど
して熱膨張させた後、冷却ジャケット1の取付溝11の一
方の開放端からライナー2を取付溝11内に嵌入して冷却
ジャケット1を冷却することにより、焼きばめした。
また、各モールド部材B′及びC′(第1図)は鋳造方
向に長いため、鋳造中には冷却ジャケット1とライナー
2とが熱膨張して、長手方向(鋳造方向)に僅かではあ
るが位置ずれが生じるので、第2図のように位置決めピ
ン3を、冷却ジャケット1の外面から内面側へ貫通して
その先端部を取付溝11内に突出させ、ライナー2の裏面
に穿設した嵌入穴24に嵌入した。これにより、ライナー
2は冷却ジャケット1の取付溝11内においてその長手方
向に位置決めされる。なお、位置決めピン3を設ける位
置はとくに限定しないが、冷却ジャケット1の前端寄り
か、長手方向の中間位置に設けるのが望ましい。また、
位置決め手段はピン3に限らず、例えば取付溝11内の底
面12にキー溝(図示せず)を刻設し、このキー溝に嵌合
するキー(図示せず)をライナー2に設けてもよい。
第3図は本考案の第2実施例を示すモールド部材の、第
2図に対応した斜視図である。前記実施例と相違すると
ころは、焼きばめによらず締め付けボルト4により、ラ
イナー2を冷却ジャケット1の取付溝11内に固定したこ
とである。すなわち、第3図に示すように、冷却ジャケ
ット1の取付溝11の一側面を構成する部分1bを、冷却ジ
ャケット1の本体1aからその長手方向にわたって分割し
た。また、その分割部分1bの側面より横向きに複数のボ
ルト4の挿通孔41を、長手方向に等間隔に穿設し、各挿
通孔41に対応して本体1aの分割面に、複数のネジ穴42を
設けた。更に、分割部分1bを本体1aに接合した状態で、
各挿通孔41に挿通したボルト4の先端部をネジ穴42に緩
く螺合した。そして、取付溝11内にライナー2を嵌め込
んだ後、各ボルト4を締め付けた。この結果、ライナー
2は分割部分1bでこれと相対向する取付溝11の一方の側
面13側へ強く押し付けられ、取付溝11の両側面13で挟ま
れるようにして固定される。なお、第3図において、前
記実施例と共通する構成部材は、第2図と同一の符号を
用いて示している。
第4図は本考案の第3実施例を、また第5図は本考案の
第4実施例を示し、それぞれ第2図に示したモールド部
材と同様に焼きばめによりライナーを固定したタイプの
モールド部材の断面図である。第4図に示したモールド
部材は、第2図及び第3図と同様に断面矩形の鋳片(角
ビレット)用であるのに対し、第5図のそれは断面円形
の鋳片(丸ビレット)用である。すなわち、第5図のモ
ールド部材では、ライナー2の内面を鋳片の周面形状に
合わせて円弧面2′に形成されている。なお、ライナー
2の円弧面2′の形成は、通常、ライナー2を冷却ジャ
ケット1に取り付けた後に、機械加工により行う。ま
た、第4図のモールド部材は、取付溝11の底面12及びラ
イナー2の裏面21をそれぞれ平坦面に形成しており、こ
の点が前記各実施例と相違する。但し、そのように平坦
面にすると、ライナー2の裏面21と取付溝11の底面12と
の接触性がやや劣るので、ライナー2の厚みを厚くする
と共に取付溝11の深さを深めにしている。なお、第4図
はライナー2を冷却ジャケット1の取付溝11内に嵌入し
た直後の状態を示しており、冷却ジャケット1は加熱後
の熱膨張状態にあるので、ライナー2と取付溝11の両側
面13とに隙間xが生じている。第4図及び第5図におい
て、前記実施例と共通する構成部材は、第2図と同一の
符号を用いて示している。
第6図(a)及び(b)は、本考案の第5実施例にかか
るモールド部材を示し、同図(a)は長手方向の中間位
置における断面図、同図(b)はライナーを取り外した
状態の冷却ジャケットの平面図である。本実施例のモー
ルド部材は、取付溝11の底面12と前記ライナー2の裏面
21との接触部に、耐熱性シール液を充填するための導入
溝5を設けた点が、前記の各実施例と相違している。す
なわち、図において、冷却ジャケット1の取付溝11の底
面12に、その中央に長手方向にシール液の導入溝51を刻
設すると共に、導入溝51に直交して複数本の導入溝52を
刻設した。また冷却ジャケット1のほぼ中心中間位置
に、ジャケット1の外面から導入溝51に連通するシール
液の注入孔53を穿設して、シール液を注入するように
し、また注入孔53にはグリスニップル54を取着して閉蓋
できるようにした。なお、シール液としては、例えば二
硫化モリブデン系の、400℃程度の高温でも液状をたも
ち、熱伝導性及び潤滑性に優れた液体を使用する。ま
た、図中において、前記実施例と共通する構成部材は、
第2図と同一の符号を用いて示している。特に本実施例
のモールドによれば、冷却ジャケット1の取付溝11の底
面12とライナー2の裏面21との接触面において、仮にラ
イナー2と取付溝11の底面12とに隙間が生じるようなこ
とがあっても、前記導入溝51及び52内に導入されている
シール液が隙間に移動してこれを埋めるので、エアギャ
ップが生じず、冷却能力が高い。
第7図(a)〜(c)は、本考案の第6実施例にかかる
丸ビレット用のモールド部材を示し、同図(a)はライ
ナーの正面図、同図(b)はライナーの取付過程におけ
るモールド部材の断面図、同図(c)はライナーの取付
後におけるモールド部材の断面図である。本実施例は、
図に示すように、ライナー2の厚みがその幅寸法に比し
て十分に薄く、ライナー2がある程度の屈曲性をもつ場
合に適用可能である。すなわち、両側面13をその外方に
向けて開口幅が漸次狭くなるように傾斜させた取付溝11
内に、冷却ジャケット1を加熱して熱膨張させた状態
で、ライナー2を嵌入する(同図(b))。その後、冷
却ジャケット1を冷却して収縮することにより、ライナ
ー2は取付溝11の両側面13で内方に押し付けられ、湾曲
して取付溝11内に固定される(同図(c))。このた
め、ライナー2の加工が全く不要になり、モールド部材
全体の製造も容易になる。
第8図(a)及び(b)は、本考案の第7実施例にかか
る角ビレット用のモールド部材を示し、同図(a)は同
図(b)のVIII-VIII線断面図であり、同図(b)は平
面図である。本実施例は、とくにモールド部材の幅(い
いかえれば鋳片の幅)が広い場合に適用されるものであ
る。すなわち、図に示すように、ライナー2を幅方向で
分割した複数(ここでは3つ)のライナー2aから構成
し、冷却ジャケット1側にも各ライナー2aに対応して複
数の取付溝11aを開設した。そして、冷却ジャケット1
の全体を加熱して熱膨張させた状態で各ライナー2aを取
付溝11a内に嵌入し、冷却ジャケット1を冷却して収縮
させ、同図(a)のように取り付けた。なお、図中の符
号3は位置決め用ボルトを、同14は冷却水wの流通路を
それぞれ示している。
ところで、上記した各実施例では、水平連続鋳造用モー
ルドを示したが、本考案の連続鋳造用モールドは、縦型
(鉛直向き)または傾斜型の連続鋳造にも用いることが
できる。また鋳造する金属についても鋼に限定されるも
のではない。更に円形および矩形に限らず、特殊な断面
形状をもつ鋳片を得るモールドとして構成することも可
能である。更にまた、可動式のモールドに限らず、固定
モールド(とくに中空部の開口断面が矩形の場合)にお
いても、本考案のライナーと冷却ジャケットの取付構造
を適用することができる。
[考案の効果] 以上に説明した、本考案の連続鋳造用モールドによれ
ば、下記の効果がもたらされる。
(1)ライナーがその全面にわたり冷却ジャケットの内
面に接触して冷却能力が高く、しかもネジ加工等を必要
とせず、構造が簡単で、ライナーを従来よりも薄くでき
るうえ、消耗代も大きくとれるため寿命も長くて経済的
であり、ライナーの交換も容易である。
(2)請求項2記載のモールドによれば、ライナーが取
付溝の両側面から相対的に極めて大きな押し付け力を受
けたときにも、ライナーの裏面が取付溝の底面に押圧さ
れるので、ライナーの裏面と取付溝の底面との接触が確
実に保たれエアギャップが生じることがなく、またライ
ナーの取付溝内からの抜け出しが完全に阻止される。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の連続鋳造用モールドを備えた水平連
続鋳造装置の中央縦断面図、第2図は第1図のII-II線
で切断した状態における、モールド部材の斜視図、第3
図は本考案の第2実施例を示すモールド部材の、第2図
に対応した斜視図、第4図は本考案の第3実施例を示す
モールド部材の断面図、第5図は本考案の第4実施例を
示すモールド部材の断面図、第6図(a)及び(b)は
本考案の第5実施例にかかるモールド部材を示し、同図
(a)は長手方向の中間位置における断面図、同図
(b)はライナーを取り外した状態の冷却ジャケットの
平面図、第7図(a)〜(c)は本考案の第6実施例に
かかる丸ビレット用のモールド部材を示し、同図(a)
はライナーの正面図、同図(b)はライナーの取付過程
におけるモールド部材の断面図、同図(c)はライナー
の取付後におけるモールド部材の断面図、第8図(a)
及び(b)は本考案の第7実施例にかかる角ビレット用
のモールド部材を示し、同図(a)は同図(b)のVIII
-VIII線断面図、同図(b)は平面図である。 1……冷却ジャケット、2、2a……ライナー、3……位
置決めピン、4……ボルト、11……取付溝、12……取付
溝11の底面、21……ライナー2の裏面、A……固定モー
ルド、B、C……可動式のモールド、B′、C′……モ
ールド部材。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】分割された複数の可動式のモールド部材
    が、板状のライナーを内面に取り付けた冷却ジャケット
    を備え、鋳造過程の鋳片の表面に当接するように配設さ
    れた連続鋳造用モールドにおいて、 前記冷却ジャケットの内面に、その長手方向にわたり前
    記ライナーの取付溝を開設し、該取付溝の両側面をその
    外方に向けて漸次開口幅が狭くなるように形成し、その
    取付溝内に嵌入する前記ライナーを、焼きばめ又はボル
    トの締め付けにより取付溝の両側面で挟圧固定すると共
    に、ピンやキーなどの1つの位置決め手段によりライナ
    ーの適所を取付溝内の長手方向で位置決めしたことを特
    徴とする連続鋳造用モールド。
  2. 【請求項2】前記取付溝の底面を、その横断面が両側よ
    り中央部にかけて漸次深くなるように形成し、その底面
    に前記ライナーの裏面を接触させた請求項1記載の連続
    鋳造用モールド。
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