JP2537427B2 - エンジンの始動用リングギア固定支持装置 - Google Patents

エンジンの始動用リングギア固定支持装置

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JP2537427B2
JP2537427B2 JP2174041A JP17404190A JP2537427B2 JP 2537427 B2 JP2537427 B2 JP 2537427B2 JP 2174041 A JP2174041 A JP 2174041A JP 17404190 A JP17404190 A JP 17404190A JP 2537427 B2 JP2537427 B2 JP 2537427B2
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洋介 森本
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Kubota Corp
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【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 この発明は、エンジンの始動用リングギアをフライホ
イル等の回転体に固定支持させる技術に関するものであ
る。
《従来の技術》 一般にエンジンの動力式始動装置は、例えば第3図に
示すように、エンジンEのクランク軸1にフライホイル
2を固定し、フライホイル2に始動用リングギア4を締
り嵌めにより固定し、始動装置(セルモータ又はエアモ
ータ)6のピニオン7をリングギア4に噛み合わせてエ
ンジンEを始動するように構成されている。
そして従来技術ではフライホイル2に対するリングギ
ア4の締り嵌めによる固定力の値は、例えば第1図
(B)中のPで示すように、エンジンの始動トルクの時
間変化特性曲線Tの始動直後に表れるピーク値Uより
も、はるかに大きい値Pに設定され、リングギア4はフ
ライホイル2に強固に剛着されている。
ここで第1図(A)はエンジンの始動時における回転
数(rpm)の時間変化特性を示すグラフ、同図(B)は
エンジンの始動トルクの時間変化特性を示すグラフであ
る。
これらの図から明らかなように、始動時のエンジンの
回転速度勾配が最も大きくなる時点uが始動トルクのピ
ーク値Uと対応する。そしてエンジン始動後は回転速度
が上昇して所定の設定回転数N2を維持し、一方ピニオン
7はリングギア4から外れ、始動トルクは零になる。
《発明が解決しようとする課題》 周知のように、エンジンの始動抵抗は、圧縮工程の後
半期で急激に大きくなり、前記始動トルクの時間変化特
性曲線Tのピーク値U付近における圧縮工程の後半期で
は特に大きくなる。そして始動装置6のピニオン7と噛
み合うリングギア4の歯のうち、始動抵抗の大きい圧縮
工程の後半期に噛み合う歯5は、他の歯と比べて面圧が
特に高くなり、摩耗が早い。
上記従来技術では、リングギア4はフライホイル2に
強固に剛着されて常に一体回転することから、次の問題
がある。
イ.リングギア4の歯のうち、始動抵抗の大きい圧縮工
程の後半期に噛み合う歯5は、常に同じものとなり、こ
の歯に摩耗が集中するため、リングギア4は耐久性に劣
る。
ロ.エンジンの始動抵抗が、始動トルクの時間変化特性
曲線Tのピーク値U付近における圧縮工程の後半期で特
に大きくなり、これを乗り越えるために始動装置として
大形大出力のものが必要である。
ハ.上記ピーク値U付近で特に大きな始動抵抗の衝撃力
が発生するため、クランク軸受やピストンピン等の耐久
性を損なう。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、上
記イ〜ハの難点を解消することを技術課題とする。
《課題を解決するための手段》 本発明は上記課題を解決するものとして、以下のよう
に構成される。
即ち、エンジンEの回転体2に始動用リングギア4を
締り嵌めにより固定したエンジンの始動用リングギア固
定支持装置において、 回転体2に対するリングギア4の締り嵌めによる固定
力の値は、エンジンEの始動トルクの時間変化曲線Tに
おいて、始動開始直後に表れるピーク値Uよりも小さく
て、ピーク値Uから下り終えた安定値Lよりも大きい一
時的すべり許容値Qに設定したことを特徴とするもので
ある。
《作用及び効果》 本発明は次の作用効果を奏する。
第1図(B)に示すように、エンジンの始動トルク
は、始動開始時点0から立ち上がり、一時的すべり許容
値Qにさしかかったときに、リングギア4がフライホイ
ル2に対して一時的にすべり出しながら、始動回転させ
続ける。そして始動トルクは一時的すべり許容値Qに保
たれ、始動回転が次第に高まった後、安定値Lへ低下し
て行く。
即ち、 イ.リングギア4が一時的にすべり出すため、リングギ
ア4の歯のうち、始動抵抗の大きい圧縮工程の後半期に
噛み合う歯5は、次々と入れ替わり、多くの歯に摩耗が
分散され、リングギア4の耐久性が飛躍的に向上する。
ロ.エンジンの始動トルクの最大値は、一時的すべり許
容値Qに止どまり、始動トルクの時間変化特性曲線Tの
ピーク値Uよりも小さくなった分だけ、セルモータ等の
始動装置を小形小出力のものにすることができる。
ハ.クランク軸受やピストンピン等は、始動トルクの最
大値が小さくなった分だけ始動衝撃が小さくなるため、
耐久性が向上する。
《実 施 例》 以下本発明の一実施例を第1図、第2図及び次表に基
づいて説明する。
本実施例では、エンジンEのクランク軸1にフライホ
イル2を固定し、フライホイル2に始動用リングギア4
を焼き嵌めにより固定してある。
ちなみに、焼き嵌めの設定条件は、表に示すように、
フライホイル2の嵌合面直径D=239mm、焼き嵌め温度
t=210℃、締め代は200μm、フライホイル2の材質は
FC25、リングギア4の材質はS43Cである。
上記実施例によれば、リングギア4の締り嵌めによる
固定力の値は、Q≒2.5kg m程度になる。
つまり、従来の締り嵌めによる固定力の値P≒7.5kg
mの約1/3、また、エンジンの始動トルクの時間変化特性
曲線Tの始動直後に表れるピーク値U≒3.3kg mの約80
%程度に設定され、一方、当該特性曲線Tの安定値L≒
1.2kg mの約3倍弱に設定されている。
これによりエンジンの圧縮トップ直前で、始動抵抗が
高くなる個所では、トルクリミッタのようにリングギア
4が嵌合面3で一時的に滑りを生じ、リングギア4の歯
5がこの滑りにより入れ替わるのである。
なお、上記実施例では、特定のエンジンの一実施例に
ついて例示したが、エンジンの機種等に応じて焼き嵌め
温度、締め代、その他の設定条件を適宜変化させて実施
することができる。
また、上記実施例では、フライホイル2にリングギア
4を固定するものについて例示したが、これに限るもの
ではなく、エンジンの回転体に始動用リングギアを締り
嵌めにより固定するものであれば、本発明を広く適用す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はエンジンの回転数の時間変化特性曲線と始動ト
ルクの時間変化特性曲線を示すグラフ、第2図はリング
ギアの締り嵌めによる固定支持の状態を示す縦断面図、
第3図はその正面図である。 E……エンジン、1……クランク軸、2……回転体(フ
ライホイル)、4……始動用リングギア、Q……回転体
に対するリングギアの一時的すべり許容値、T……エン
ジンの始動トルクの時間変化特性曲線、U……特性曲線
Tのピーク値、L……特性曲線Tの安定値。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンEの回転体2に始動用リングギア
    4を締り嵌めにより固定したエンジンの始動用リングギ
    ア固定支持装置において、 回転体2に対するリングギア4の締り嵌めによる固定力
    の値は、エンジンEの始動トルクの時間変化特性曲線T
    において、始動開始直後に表れるピーク値Uよりも小さ
    くて、ピーク値Uから下り終えた安定値Lよりも大きい
    一時的すべり許容値Qに設定したことを特徴とするエン
    ジンの始動用リングギア固定支持装置
JP2174041A 1990-06-29 1990-06-29 エンジンの始動用リングギア固定支持装置 Expired - Lifetime JP2537427B2 (ja)

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FR2799254B1 (fr) * 1999-09-30 2003-05-30 Defontaine Systeme de liaison d'une couronne dentee de demarreur sur un support lie a l'arbre de sortie d'un moteur thermique
FR2799253A1 (fr) * 1999-09-30 2001-04-06 Defontaine Systeme de liaison d'une couronne dentee de demarreur sur un support lie a l'arbre de sortie d'un moteur thermique
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