JP2536378B2 - M4 c6 0 製造方法 - Google Patents
M4 c6 0 製造方法Info
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- JP2536378B2 JP2536378B2 JP4343722A JP34372292A JP2536378B2 JP 2536378 B2 JP2536378 B2 JP 2536378B2 JP 4343722 A JP4343722 A JP 4343722A JP 34372292 A JP34372292 A JP 34372292A JP 2536378 B2 JP2536378 B2 JP 2536378B2
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- JP
- Japan
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- centered cubic
- centered
- cubic structure
- mixed
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- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B82—NANOTECHNOLOGY
- B82Y—SPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
- B82Y30/00—Nanotechnology for materials or surface science, e.g. nanocomposites
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01B—NON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
- C01B32/00—Carbon; Compounds thereof
- C01B32/15—Nano-sized carbon materials
Description
【0001】
【産業上の利用分野】アルカリ金属をドープしたフラー
レンには、3つの結晶相(面心立方構造M3C6 0 、体
心正方構造M4 C6 0 、体心立方構造M6 C6 0 )が存
在することが知られている。また、M3 C6 0 は伝導
体、M4 C6 0 とM6 C6 0 は半導体もしくは絶縁体で
あることが確認されている。そこで、M3 C6 0 とM4
C6 0 あるいはM6 C6 0 を組合わせることにより、導
電率を制御したり、金属と絶縁体の界面をつくることが
できる。本発明は、このうちのM4 C6 0 の製造法に関
するものである。
レンには、3つの結晶相(面心立方構造M3C6 0 、体
心正方構造M4 C6 0 、体心立方構造M6 C6 0 )が存
在することが知られている。また、M3 C6 0 は伝導
体、M4 C6 0 とM6 C6 0 は半導体もしくは絶縁体で
あることが確認されている。そこで、M3 C6 0 とM4
C6 0 あるいはM6 C6 0 を組合わせることにより、導
電率を制御したり、金属と絶縁体の界面をつくることが
できる。本発明は、このうちのM4 C6 0 の製造法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の体心正方構造M4 C6 0 相の製造
方法は、面心立方構造M3 C6 0 相および体心立方構造
M6 C6 0 相の製造方法と同様であり、以下の3種類の
方法がとられていた。一番目は、嫌気下で、1個のC
6 0 あたり4個のアルカリ金属になるように量論的に混
合したC6 0 とアルカリ金属を、加熱処理する方法であ
る。2番目は、嫌気下で、試料管の面端にそれぞれC
6 0 とアルカリ金属を入れ、それぞれを加熱して反応さ
せる方法である。3番目は、嫌気下で、C6 0 とM6C
6 0 相を混合し、加熱処理する方法である。
方法は、面心立方構造M3 C6 0 相および体心立方構造
M6 C6 0 相の製造方法と同様であり、以下の3種類の
方法がとられていた。一番目は、嫌気下で、1個のC
6 0 あたり4個のアルカリ金属になるように量論的に混
合したC6 0 とアルカリ金属を、加熱処理する方法であ
る。2番目は、嫌気下で、試料管の面端にそれぞれC
6 0 とアルカリ金属を入れ、それぞれを加熱して反応さ
せる方法である。3番目は、嫌気下で、C6 0 とM6C
6 0 相を混合し、加熱処理する方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の方法を
用いると、体心正方構造のM4 C6 0 相に面心立方構造
のM3 C6 0 相や体心立方構造のM6 C6 0 相が混在
し、M4 C6 0 の単一相を作成することは困難であっ
た。
用いると、体心正方構造のM4 C6 0 相に面心立方構造
のM3 C6 0 相や体心立方構造のM6 C6 0 相が混在
し、M4 C6 0 の単一相を作成することは困難であっ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】本方法では、面心立方構
造のM3 C6 0 と体心立方構造のM6 C6 0 を量論比
2:1の割合で混合した後、加熱処理することによりM
4 C6 0 を作成するものである。
造のM3 C6 0 と体心立方構造のM6 C6 0 を量論比
2:1の割合で混合した後、加熱処理することによりM
4 C6 0 を作成するものである。
【0005】
【作用】発明者はこれまでの方法を検討した結果、従来
の技術として1番目に説明したC60とアルカリ金属を
量論的に混合する方法では、体心正方構造のM4C60
相は他の2つの相と比較して不安定なため、アルカリ金
属が均一にドープされず、より存在しやすい過剰ドープ
である体心立方構造M6C60の部分と過少ドープであ
る面心立方構造のM3C60の部分ができることが分か
った。従来の技術の中で2番目の両端を加熱する方法で
は、表面がM4C60になっていても試料内部はM3C
60となる、あるいはそれ以上ドープすると表面がM6
C60になる等、均一にドープすることはできないこと
が分かった。従来の技術の中で3番目のC60とM6C
60を混合する方法では、M6C60相からC60相に
アルカリ金属が急激に移動するため、M3C60相の部
分ができる等、均一に反応が進まないことが分かった。
それに対して、本方法を用いると、ドープの偏りが少な
く、M3C60相やM6C60相の混在しないM4C
60を作成することができることが分かった。この理由
は、M6C60相とM6C30相を混合した場合には、
M6C60相からM3C60相へアルカリ金属が徐々に
移動するため、ドープが均一に進むためであると考えら
れる。また、反応中にMが空気や試料管と反応すること
が少ないという効果もある。
の技術として1番目に説明したC60とアルカリ金属を
量論的に混合する方法では、体心正方構造のM4C60
相は他の2つの相と比較して不安定なため、アルカリ金
属が均一にドープされず、より存在しやすい過剰ドープ
である体心立方構造M6C60の部分と過少ドープであ
る面心立方構造のM3C60の部分ができることが分か
った。従来の技術の中で2番目の両端を加熱する方法で
は、表面がM4C60になっていても試料内部はM3C
60となる、あるいはそれ以上ドープすると表面がM6
C60になる等、均一にドープすることはできないこと
が分かった。従来の技術の中で3番目のC60とM6C
60を混合する方法では、M6C60相からC60相に
アルカリ金属が急激に移動するため、M3C60相の部
分ができる等、均一に反応が進まないことが分かった。
それに対して、本方法を用いると、ドープの偏りが少な
く、M3C60相やM6C60相の混在しないM4C
60を作成することができることが分かった。この理由
は、M6C60相とM6C30相を混合した場合には、
M6C60相からM3C60相へアルカリ金属が徐々に
移動するため、ドープが均一に進むためであると考えら
れる。また、反応中にMが空気や試料管と反応すること
が少ないという効果もある。
【0006】
【実施例】(実施例1) C60を20mgとKを3.3mgとを試料管に入れ、
内気をヘリウムで置換した後、管を封じ、430℃で7
日間加熱処理して面心立方構造K3C60を作成した。
また、C60を10mgとK3.3mgとを試料管に入
れ、内気をヘリウムで置換した後、管を封じ、430℃
で7日間加熱処理して体心立方構造K6C60を作成し
た。このK3C60を20mgとK6C60を10mg
とを別の試料管内で混合し、試料管内を10−2tor
r以上の真空にしてから、220℃で30日間加熱処理
してK4C60を作成した。できたK4C60をX線解
析で構造を調べると、体心正方構造のK4C60相であ
ることが確認された。図1にそのX線回折図を示す。K
3 C 60 相やK 6 C 60 相の回折ピークはなく、K 4 C
60 相の回折ピークのみであることが確認された。 (比較例) C6030mgとK6.5mgを直接反応させてK4C
60相を作成した。これをX線解折で構造を調べると、
純粋なK4C60相ではなく、K3C60相やK6C
60 相が混在していた。
内気をヘリウムで置換した後、管を封じ、430℃で7
日間加熱処理して面心立方構造K3C60を作成した。
また、C60を10mgとK3.3mgとを試料管に入
れ、内気をヘリウムで置換した後、管を封じ、430℃
で7日間加熱処理して体心立方構造K6C60を作成し
た。このK3C60を20mgとK6C60を10mg
とを別の試料管内で混合し、試料管内を10−2tor
r以上の真空にしてから、220℃で30日間加熱処理
してK4C60を作成した。できたK4C60をX線解
析で構造を調べると、体心正方構造のK4C60相であ
ることが確認された。図1にそのX線回折図を示す。K
3 C 60 相やK 6 C 60 相の回折ピークはなく、K 4 C
60 相の回折ピークのみであることが確認された。 (比較例) C6030mgとK6.5mgを直接反応させてK4C
60相を作成した。これをX線解折で構造を調べると、
純粋なK4C60相ではなく、K3C60相やK6C
60 相が混在していた。
【0007】(実施例2)C6 0 を20mgとRbを
7.1mgとを試料管に入れ、内気をヘリウムで置換し
た後、管を封じ、430℃で7日間加熱処理して面心立
方構造Rb3 C6 0を作成した。また、C6 0 を10m
gとRbを7.1mgとを試料管に入れ、内気をヘリウ
ムで置換した後、管を封じ、430℃で7日間加熱処理
して体心立方構造Rb6 C6 0 を作成した。このRb3
C6 0 を20mgとRb6 C6 0 を10mgとを別の試
料管内で混合し、試料管内を10- 2 torr以上の真
空にしてから、220℃で30日間加熱処理してRb4
C6 0 を作成した。できたRb4 C6 0 をX線解析で構
造を調べると、体心正方構造のRb4 C6 0 相であるこ
とが確認された。
7.1mgとを試料管に入れ、内気をヘリウムで置換し
た後、管を封じ、430℃で7日間加熱処理して面心立
方構造Rb3 C6 0を作成した。また、C6 0 を10m
gとRbを7.1mgとを試料管に入れ、内気をヘリウ
ムで置換した後、管を封じ、430℃で7日間加熱処理
して体心立方構造Rb6 C6 0 を作成した。このRb3
C6 0 を20mgとRb6 C6 0 を10mgとを別の試
料管内で混合し、試料管内を10- 2 torr以上の真
空にしてから、220℃で30日間加熱処理してRb4
C6 0 を作成した。できたRb4 C6 0 をX線解析で構
造を調べると、体心正方構造のRb4 C6 0 相であるこ
とが確認された。
【0008】
【発明の効果】以上に述べたように、本方法を用いる
と、M3 C6 0 相やM6 C6 0 相の混在しないM4 C
6 0 相を作成することができる。純粋なM4 C6 0 相を
作成することにより、M4 C6 0 相の詳しい物性を研究
することが可能になる他、M3 C60 相、M6 C6 0 相
と組み合わせて導電率を制御する等の応用が期待され
る。
と、M3 C6 0 相やM6 C6 0 相の混在しないM4 C
6 0 相を作成することができる。純粋なM4 C6 0 相を
作成することにより、M4 C6 0 相の詳しい物性を研究
することが可能になる他、M3 C60 相、M6 C6 0 相
と組み合わせて導電率を制御する等の応用が期待され
る。
【図1】本発明を説明するための図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 アルカリ金属が格子間隙に存在する体心
正方構造のM4 C60 (M=KあるいはRb)の製造方
法において、面心立方構造のM3 C6 0 と体心立方構造
のM6 C6 0 を量論比2:1の割合で混合した後、加熱
処理することを特徴とする体心正方構造のM4 C6 0 相
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4343722A JP2536378B2 (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | M4 c6 0 製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4343722A JP2536378B2 (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | M4 c6 0 製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06199510A JPH06199510A (ja) | 1994-07-19 |
JP2536378B2 true JP2536378B2 (ja) | 1996-09-18 |
Family
ID=18363750
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4343722A Expired - Lifetime JP2536378B2 (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | M4 c6 0 製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2536378B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19530424A1 (de) * | 1995-08-18 | 1997-02-20 | Schloemann Siemag Ag | Verfahren zur Kompensation von aus Horizontalbewegungen der Walzen resultierenden Kräften an Walzgerüsten |
JP4554033B2 (ja) * | 2000-05-24 | 2010-09-29 | 株式会社Ihi | クラスレート化合物半導体およびその製造方法 |
-
1992
- 1992-12-24 JP JP4343722A patent/JP2536378B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06199510A (ja) | 1994-07-19 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19960514 |