JP2536070B2 - 車載用ナビゲ―ション装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、車両に搭載され、乗員に対して車両の現
在位置を電子地図上に重ねて表示案内する車載用ナビゲ
ーション装置に関するものである。

〔従来の技術〕

従来の車載用ナビゲーション装置としては、例えば特
開昭61−56910号公報のものが知られている。第２図は
従来の車載用ナビゲーション装置の構成例を示すブロッ
ク図であり図において、１はセンサ装置であり、例えば
自動車の走行距離に比例したパルスを発生させる距離セ
ンサ11や、地磁気方位を検出し、車両の進行方位を検出
する方位センサ12を有している。

２は地図データ記憶装置であり、少なくとも後述する
車両の現在位置検出のために必要な道路データ群と地図
表示に必要な描画用データ群とが記憶されている。ま
た、これらの記憶媒体にはフロッピーディスク、テープ
カセット、光ディスク等がある。

３は操作装置であり、出発地の入力や所定地域の地図
情報呼び出しのための操作を行う。

４は現在位置検出装置でありセンサ装置１からの移動
情報をもとに、新しい現在位置を算出し、その現在位置
とデータ記憶装置２から読み出した道路データとを照合
し、所定値以内の誤差範囲内であれば演算で求めた現在
位置を道路データ上に引き込む処理を行う。これをマッ
プマッチングと称し、センサ信号の誤差の累積を防止す
る目的で行われる。

５は描画装置であり、地図データ記憶装置２から道路
データや河川、鉄道、文字データ等、電子地図に必要な
描画用データを読み出し、描画処理し、表示装置６に地
図表示を行う。

このとき、現在位置検出装置４から送られた現在位置
を、前記電子地図上に重ねて表示することで、乗員は地
図上での車両位置を認識できる。

また、操作装置３から希望地域の地図表示を要求すれ
ば、描画装置５は該当地域の描画用データを地図データ
記憶装置２から読み出し表示装置６に表示する機能も有
している。

すなわち、地図データ記憶装置２は現在位置検出装置
４と描画装置５の両方からアクセスされる構成となって
いる。

〔発明が解決しようとする課題〕

従来の車載用ナビゲーション装置は以上のように構成
されているので、現在位置検出装置４と描画装置５が同
時に異なる地域を地図データを読み出そうとした時、ど
ちらかが待たされ、マップマッチング処理が不能になる
か、地図表示が遅れるかの欠点が生じる。

すなわち、例えば関西地方をマップマッチングで走行
中に乗員が関東地区の地図を見たいと希望したときに、
この問題が生じる。

現在位置検出装置４は、直前の現在位置を基点にセン
サ装置１からの情報で得られた移動距離を加え、この位
置に近い道路データを照合処理をために必要とするが、
地図データ記憶装置２が描画装置５から、全く離れた地
域の読み出しのためにアクセスされている最中であれ
ば、タイムリなマップマッチング処理が不可能となり、
この車両が走行しさらに位置を移動した場合には、現在
位置検出装置４は地図道路上での現在位置を見失なうこ
とになる。

この発明は上記のような問題点を解消するためになさ
れたもので、常に、マップマッチング処理の任意地域の
電子地図表示が可能な車載用ナビゲーション装置を得る
ことを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

この発明に係る車載用ナビゲーション装置は、現在位
置検出処理専用の現在位置検出用地図データ記憶装置と
地図描画処理専用の描画用地図データ記憶装置とを備え
るようにしたものである。

〔作 用〕

この発明における現在位置検出用地図データ記憶装置
は現在位置検出装置からのみアクセスされ、また描画用
地図データ記憶装置は描画装置からのみアクセスされ、
互いに独立して支障なく現在位置検出処理と地図描画処
理を行う。

〔実施例〕

以下、この発明の一実施例を図について説明する。第
１図において、21は現在位置検出用地図データ記憶装置
であり、現在位置検出装置４と接続されている。22は描
画用地図データ記憶装置であり、描画装置５と接続され
ている。

他のブロックは第２図の従来例と同じ番号で対応する
もの同志同一の機能を有する。

次に動作について説明する。現在位置検出装置４はセ
ンサ装置１からの情報をもとに算出した新しい現在位置
と、現在位置検出用地図データ記憶装置21から得た道路
データとをマップマッチング処理し最終的な現在位置を
決定し、描画装置５にその位置を渡す。

描画装置５は上記車両位置をもとにその付近の地図描
画用データを描画用地図データ記憶装置22から読み取
り、描画処理し、表示装置６に地図表示を行う。このと
き、車両の位置マークも重ねて表示する。

また、描画装置５は車両の位置とは無関係に操作装置
３からの入力操作により任意地域の地図を描画用地図デ
ータ記憶装置22から読み出し、表示することもできる。

すなわち、現在位置検出装置４はマップマッチングに
必要な道路データを現在位置検出用地図データ記憶装置
21から読み取り、一方、描画装置５は地図表示に必要な
地図描画用データを描画用地図データ記憶装置22から読
み取る構成となっている。

以上のように、この発明によれば、現在位置検出用地
図データ記憶装置21と、描画用地図データ記憶装置22と
を独立に備えているので、互いの処理が他方に無関係に
行えマップマッチング処理中に他地域の地図表示を行う
といった処理も支障なく行える。

また、現在位置検出用地図データ記憶装置21と描画用
地図データ記憶装置22とは全く同一のものでも良いが、
異なるものでもよい。

すなわち、マップマッチング処理に必要な地図データ
は基本的に道路データのみで良く、一方描画に必要なデ
ータは道路データ以外に地名文字、河川、鉄道データが
要求される。

また、マップマッチングに望ましい道路データの記憶
フォーマットと描画処理に望ましい道路データの記憶フ
ォーマットとが異なる場合もある。

このような場合には、現在位置検出用地図データ記憶
装置21と描画用地図データ記憶装置22はそれぞれの処理
に必要なデータ項目を望ましいフォーマットで記憶させ
ても良い。

しかも、現在位置検出用地図データ記憶装置21は基本
的に道路データのみで良く、したがって、記憶容量も小
さくて済む。

このような場合、ROMのような半導体メモリでも構成
できる。一方、描画用地図データ記憶装置22は比較的記
憶容量も大きいことから、CD−ROM、磁気ディスク装置
などの大容量メモリが適用される。

〔発明の効果〕

以上のように、この発明によれば、現在位置検出処理
用の現在位置検出用地図データ記憶装置と、地図描画処
理用の描画用地図データ記憶装置とをそれぞれ独立に備
えるように構成したので、現在位置検出処理と地図描画
処理とが互いに独立に支障なく行える効果があり、現在
位置検出精度の向上、および地図表示の自由度の向上が
図れる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例による車載用ナビゲーショ
ン装置のブロック図、第２図は従来の車載用ナビゲーシ
ョン装置のブロック図である。 １……センサ装置、３……操作装置、４……現在位置検
出装置、５……描画装置、６……表示装置、21……現在
位置検出用地図データ記憶装置、22……描画用地図デー
タ記憶装置。 なお、図中、同一符号は同一、または相当部分を示す。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】自動車の走行にともない変化する現在位置
   を検出するためのセンサ装置と、現在位置検出処理専用
   の現在位置検出用地図データ記憶装置と、この現在位置
   検出用地図データ記憶装置とは独立して設けられ地図描
   画処理専用の描画用地図データ記憶装置と、このセンサ
   装置からの移動情報をもとに算出した新しい現在位置と
   前記現在位置検出用地図データ記憶装置からの情報とに
   より自動車の現在位置を判断処理する現在位置検出装置
   と、前記地図データ記憶装置からの情報をもとに地図描
   画を行い、かつ前記現在位置検出装置で判断された前記
   現在位置からの情報をもとに地図上に現在位置を表示す
   るための処理を行って表示装置に地図表示を行う描画装
   置とを備えた車載用ナビゲーション装置。