JP2535398B2 - アミド化ペプチドの製造方法 - Google Patents

アミド化ペプチドの製造方法

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    • C07K2319/74Fusion polypeptide containing domain for protein-protein interaction containing a fusion for binding to a cell surface receptor
    • C07K2319/75Fusion polypeptide containing domain for protein-protein interaction containing a fusion for binding to a cell surface receptor containing a fusion for activation of a cell surface receptor, e.g. thrombopoeitin, NPY and other peptide hormones

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の分野〕 本発明はヒトカルシトニン前駆体の製造方法に関す
る。
〔従来の技術〕 一般に、真核細胞において、ある種のペプチドまたは
蛋白質はメッセンジャーRNA(mRNA)から翻訳された
後、細胞内酵素により、さらに修飾(ポスト・トランス
レーショナル・モディフィケーション)され、天然型の
ペプチドまたは蛋白質が生ずることが知られている。し
かしながら、現在遺伝子操作によって、真核細胞由来ペ
プチドまたは蛋白質を生産する宿主として広く用いられ
ている大腸菌のような原核細胞では、mRNA翻訳後のペプ
チドまたは蛋白質の修飾をおこなうことができない。
この真核細胞特有なペプチドまたは蛋白質の修飾の一
つに、ペプチドまたは蛋白質のカルボキシル基末端(C
−末端)α位がアミド化(−COOH基を−CONH2基へ変換
すること)される修飾反応がある。すでにこの修飾は、
真核細胞由来の多くの生理活性ペプチドまたは蛋白質に
起こっていることが知られており、又、しばしばこの修
飾はこれらペプチドまたは蛋白質の生理活性作用発現に
必須であることが知られている。一例を示せば、ヒト・
カルシトニンの場合、天然型のC−末端プロリンアミド
残基をプロリン残基に変換すると、生理活性が1600分の
1にも減少することが知られている。
近年、真核細胞由来のC−末端α一位がアミド化され
たペプチドまたは蛋白質(以後アミド化ペプチドと略
す)の生合成機構を明らかにすることの重要性に加え、
遺伝子操作を用いてアミド化ペプチドを大量生産する手
段としても、真核細胞特有なアミド化ペプチドの詳細な
生合成機構に関する研究がなされてきた。まず、多くの
アミド化ペプチドのcDNAの解析から、これらアミド化ペ
プチドの前駆体構造が明らかにされた。この結果アミド
化ペプチドの共通の前駆体構造は、一般式R−X−Gly
(式中、XはC−末端α−アミド化される任意のアミノ
酸残基を示し、 Glyはグリシン残基を示し、そしてRはペプチドの残
りの部分を示す)であることが推定された。一方、この
アミド化ペプチド前駆体をアミド化ペプチドに変換する
(R−X−Gly→R−X−NH2)酵素(C−末端α−アミ
ド化酵素)については、1982年Bradburyらにより初めて
報告された。すなわち彼らは、合成基質D−Tyr−Val−
GlyをD−Tyr−Val−NH2に変換する酵素活性が、ブタ、
下垂体中に存在することを示し、さらに基質のC−末端
グリシン残基がアミドの窒素(N)の供与体として必須
であることを示した(Bradbury,A.F.等;Nature,298,686
−688,1982)。次に、Eipperらは、この酵素活性がラッ
ト下垂体の前葉・中葉及び後葉に存在していることを報
告し、この酵素の最大酵素活性を得るためには、分子状
酵素のほかに、銅イオン(Cu2+)とアスコルビン酸が必
要であることを報告した(Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,8
0,5144−5148,1983)。
さらに、最近では種々の組織から、C−末端α−アミ
ド化酵素の精製が試みられており、まずMizuno等はアフ
リカツメガエル(Xenopus laevis)の体皮より、C−末
端α−アミド化酵素を単一で純粋な状態まで精製するこ
とに成功し(Mizuno,k等、Biochem.Biophys.Res.Commu
n.137,984−991,1986.及び特願昭61−131089)、又、本
発明者らにより、この酵素のcDNAクローニングが成され
た。この結果、この酵素の全アミノ酸配列が明らかにさ
れ、さらにカエルには少なくとも種類の異なる2種類の
酵素が存在していることも明らかにされた(Mizuno,k
等、Biochem.Biophys.Res.Commun.148,546−552,1987.O
hsue,k等、Biochem.Biophys.Res.Commun.150,1275−128
1,1988.及び特願昭62−177184)。
一方、Eipperらは、牛脳下垂体由来のC−末端α−ア
ミド化酵素のcDNAクローニングを行い、牛脳下垂体由来
のC−末端α−アミド化酵素は前者(Xenopus由来)と
はアミノ酸配列上明らかに異なる酵素であることを明ら
かにした(Eipper,B.等Mol.Endo.1,777−790,1987)。
これらの研究により現在までに、真核細胞ではC−末
端α−アミド化酵素が複数存在していることが明らかに
されてきた。このことは、個々のC−末端α−アミド化
酵素がそれぞれ異なる基質特異性を示す、言い換えれ
ば、生体内において個々のアミド化ペプチドの生合成に
関し、それぞれ固有のC−末端α−アミド化酵素が存在
している可能性を示しているが、現在までのところ、こ
の問題に関する詳細については明らかにされていない。
以上述べた様に、現在までに解明されてきた真核細胞
のアミド化ペプチド生合成機構を考えれば、以下に示す
方法を用いてアミド化ペプチドを大量生産することが可
能と思われる。すなわち、まず、一般式R−X−Glyで
示されるアミド化ペプチド前駆体を遺伝子操作を用いて
大腸菌などの原核細胞で大量発現させ、大量かつ安価に
製造する方法を見いだし、次に、真核細胞由来のC−末
端α−アミド化酵素を何らかの方法で十分量確保し、さ
らに、in vitroでアミド化ペプチド前駆体と、C−末端
α−アミド化酵素とを用いて、アミド化ペプチドを生産
する至適反応条件を確立することができれば、アミド化
ペプチドを大量かつ安価に製造することが可能と思われ
る。事実、現在までに、この考え方に基づき、アミド化
ペプチドを製造しようとする試みが、数多くなされてき
た。
まず第一に、アミド化ペプチド前駆体の製造に関して
は、大腸菌を用いた遺伝子操作による製造が数多く報告
されている。例えば、ベネット、アラン、デビット等
は、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ
(CAT)蛋白質の活性部分とヒト・カルシトニン前駆体
(hCT−Gly)の融合タンパクを大腸菌を発現した後、ヒ
ト・カルシトニン前駆体を生産する方法について報告し
ている(特表昭60−501391)。
しかし、この方法では融合蛋白質44mgからヒト・カル
シトニン前駆体(hCT−Gly)が約1.1〜2.0mgしか得られ
ず、hCT−Glyの生産系としては効率よい方法とは言えな
い。
一方、本発明者らは、β−ガラクトシターゼ由来の蛋
白とヒト・カルシトニン前駆体構造を含むペプチド(hC
T−Gly−Lys−Lys−Arg)との融合タンパクを大腸菌を
用いて発現させ、hCT−Gly−Lys−Lys−Argを極めて効
率よく生産する方法について報告している(特願昭63−
49723)。
しかし、このペプチドは、そのままではC−末端α−
アミド化酵素の基質とはならず、何らかの方法でhCT−G
lyへ変換する必要がある。
第二に、C−末端α−アミド化酵素の選択及び量の確
保に関しては、イートマン、マイケル等による、ブタ下
垂体より部分的に精製したC−末端α−アミド化酵素を
用いてヒト・カルシトニンを製造した例(特表昭63−50
1541)がある。
しかし、この方法も含め、天然の組織及び細胞から目
的とするC−末端α−アミド化酵素を十分量得ることは
困難であり、コストも高く、実際、産業上アミド化ペプ
チドを大量に生産するには実用的でないと考えられる。
この点に関し、本発明者らは、カエル体皮由来のC−末
端α−アミド化酵素及びこの誘導体を遺伝子操作を用
い、大腸菌内で大量に発現させ、この酵素を大量に確保
する方法を開発した(特願昭62−306867)。
しかしながら、大腸菌内で発現させたカエル体皮由来
のC−末端α−アミド化酵素及びその誘導体は、カエル
体皮より精製した酵素に比べ比活性が低く、アミド化ペ
プチドを大量生産するのに用いるためには、現在、より
比活性の高い酵素の供給方法が望まれている。
第三に、in vitroでアミド化ペプチド前駆体とC−末
端α−アミド化酵素とでアミド化ペプチドを製造する際
の至適反応条件に関しては、前記したように、この酵素
反応に銅イオン(Cu2+)、分子状酸素、アスコルビン
酸、及びカタラーゼが必要とされていることが判ってい
たが、例えば、特表昭63−501541で報告されているよう
に、ヒト・カルシトニン前駆体をブタ下垂体より部分的
に精製したC−末端α−アミド化酵素でヒト・カルシト
ニンを製造する場合、この酵素の至適反応条件ではヒト
・カルシトニン前駆体の溶解度が低く、反応が効率よく
起こらないこと知られている。従ってこの反応をin vit
roで効率よく行わせるためには、目的ペプチドに最適な
反応条件を見いだすことが必須と考えられる。
以上述べたように、現在、アミド化ペプチドを大量か
つ安価に得るためには、少なくとも三つの技術的問題、
すなわち、アミド化ペプチド前駆体をいかに効率よく
生産するか。C−末端α−アミド化酵素をいかにして
十分量確保するか。in vitroで、アミド化ペプチド前
駆体とC−末端α−アミド化酵素でアミド化ペプチドを
製造する際の至適反応条件をいかに設定するか。以上三
つの技術的問題を解決しなければならず、現在、これら
の解決策が望まれている。
〔発明が解決しようとする課題〕
従って本発明は、まず、一般式R−X−Glyで示され
るアミド化ペプチド前駆体を大量かつ安価に生産する方
法を提供し、次に、活性の高いC−末端α−アミド化酵
素を十分量確保する方法を提供し、さらには、アミド化
ペプチド前駆体とC−末端α−アミド化酵素を用い、in
vitroでアミド化反応の至適反応条件を設定することに
より、産業上有用なアミド化ペプチド(例えばヒト・カ
ルシトニン)を、大量かつ安価に製造することができる
方法を提供しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、前記に述べた三つの課題の解決方法を
種々検討した結果、まず第一の課題、すなわち、アミド
化ペプチド前駆体の大量かつ安価な製造法としては、ア
ミド化されるべきアミノ酸のC−末端側にグリシン残基
を有しさらにこのグリシン残基のC−末端側に任意のア
ミノ酸又はオリゴペプチドを有するペプチド、例えばシ
ステイン残基を含有する生理活性ペプチドの製造方法
(特願昭63−49723)に従って製造されたヒト・カルシ
トニン前駆体構造を含むペプチド(hCT−Gly−Lys−Lys
−Arg又はHPCT)をカルボキシペプチダーゼB(CpB)で
処理することにより目的とするヒト・カルシトニン前駆
体(hCT−Gly)が大量かつ安価に製造できることを見い
だした。次に第二の課題、すなわち、比活性の高いC−
末端α−アミド化酵素をいかにして十分量確保するかに
関する解決策としては、本発明者等が報告したアフリカ
ツメガエル体皮由来のC−末端α−アミド化酵素及びそ
の誘導体を遺伝子操作し、動物細胞で発現させることに
より、比活性の高いC−末端α−アミド化酵素を十分量
生産できることを見いだした。さらに、第三の課題、す
なわち、in vitroでのアミド化反応の至適条件設定に関
しては、一例として、ヒト・カルシトニン前駆体と前記
した方法で生産したC−末端α−アミド化酵素とを用
い、アミド化反応の至適条件を種々検討した結果、きわ
めて効率の良い反応条件を見いだすことができ、本発明
を完成するに至った。
従って、本発明は、まず第一に一般式R−X−Gly−
B(式中、Xは任意のアミノ酸残基を示し、Glyはグリ
シン残基を示し、Bは1個又は複数個のアルギニン残
基、リジン残基又はアルギニン残基とリジン残基から構
成される任意のアミノ酸配列を示し、そしてRはペプチ
ド又は蛋白質の残りの部分を示す)で示されるペプチド
(原料ペプチド又は蛋白質)を、カルボキシペプチダー
ゼ(CpB)で処理することにより、一般式R−X−Gly
(式中、XはC−末端α−アミド化される任意のアミノ
酸残基を示し、そしてR及びGlyは前記の意味を有す
る)で示されるアミド化ペプチド前駆体を、大量にしか
も効率よく製造することを特徴とするアミド化ペプチド
前駆体の製造方法を提供しようとするものである。
第二に、第一の方法で得たアミド化ペプチド前駆体
と、C−末端α−アミド化酵素を用い、in vitroでアミ
ド化ペプチドを得る際の至適反応条件(基質濃度、アス
コルビン酸濃度、Cu2+濃度、Bufferの種類・濃度・pH、
及びカタラーゼ濃度)を設定することを特徴とするアミ
ド化ペプチドの製造方法を提供しようとするものであ
る。なお、本発明においては任意のC−末端α−アミド
化酵素を使用することができ、例えばアフリカツメガエ
ル体皮由来の酵素、ヒト甲伏腺由来の酵素(本特許出願
と同日に出願された「ヒト甲伏腺由来C−末端アミド化
酵素」と題する特許出願の明細書中に詳細に記載されて
いる。)等を挙げることができる。
第三に、前記第一の方法及び第二の方法を用いて原料
ペプチド又は蛋白質からアミド化ペプチド又は蛋白質を
製造する方法を提供するものである。
〔具体的な説明〕
(1)ヒト・カルシトニン前駆体及び他のアミド化ペプ
チド前駆体の製造方法 本発明者らは、以前ヒト・カルシトニン前駆体構造を
含むペプチド(hCT−Gly−Lys−Lys−Arg又はHPCT)を
極めて効率よく、しかも大量に得る方法を報告した(特
願昭63−49723)。しかしながら、このペプチドは、直
接、C−末端α−アミド化酵素の基質とはなりえない。
したがって、ヒト・カルシトニン前駆体(hCT−Gly)を
得るためには、何らかの方法を用いて、hCT−Gly−Lys
−Lys−ArgのC−末端部分に存在するLys−Lys−Argを
除去しなければならない。本発明者等は、hCT−Gly−Ly
s−Lys−ArgをカルボキシペプチダーゼB(CpB)で処理
すれば、hCT−Gly−Lys−Lys−Argから目的とするヒト
・カルシトニン前駆体(hCT−Gly)が、極めて効率よく
得られることを見いだした。なお、本発明の実施例に
は、hCT−Gly−Lys−Lys−ArgをCpBを用いhCT−Glyを製
造する方法について具体的に述べるが、この方法は、一
般式R−X−Gly(式中、R,X、及びGlyは前記の意味を
有する)で示されるアミド化ペプチド前駆体の製造方法
として、一般式R−X−Gly−B(式中、R,X,Gly、及び
Bは前記の意味を有する)で示されるアミド化ペプチド
前駆体構造を含むペプチドを、まず、化学合成又は遺伝
子操作で大腸菌などの原核細胞で大量かつ安価に製造
し、次にこれをCpBで処理すれば、目的とするアミド化
ペプチド前駆体(R−X−Gly)が容易に得ることがで
きることを示している。本発明におけるアミド化ペプチ
ドの製造法の有用性は、従来の技術(特表昭60−50139
1)に報告されているような、アミド化ペプチド前駆体
(R−X−Gly)が融合蛋白法を用いて、直接大腸菌内
で発現させ製造する方法に比べ、以下に述べる点におい
て優れている。
ヒト・カルシトニン前駆体(hCT−Gly)を例に具体的
に示せば、このペプチドは、リジン残基とアスパラギン
酸残基をそれぞれ一残基含む、全体として33アミノ酸残
基から成るペプチドで、ペプチド全体としてpl(等電
点)は中性付近を示す。従って、このペプチドを融合蛋
白質として大腸菌などで発現させ、この融合蛋白質を、
適当なプロテアーゼを用いてhCT−Glyを回収する場合
に、hCT−GlyをhCT−Glyの相手方蛋白質、ならびに相手
方蛋白質より生ずるペプチドフラグメントと分離するこ
とが必要となるが、hCT−GlyのpIが中性付近を示す為
に、簡単なイオン交換クロマトグラフィーなどの分離操
作でhCT−Glyを完全に精製することが困難である。一
方、先に本発明者らにより開発された様に(特願昭63−
49723)hCT−GlyのC−末端にLys−Lys−Argを付加した
ペプチド(hCT−Gly−Lys−Lys−Arg)はこのペプチド
全体としてPIは塩基性を示し、簡単なイオン交換クロマ
トグラフィーを行うことにより、容易に精製することが
できる。さらに、このようにして精製したhCT−Gly−Ly
s−Lys−ArgをCpBで処理すれば、目的のアミド化ペプチ
ド前駆体(hCT−Gly)は、この反応で副生すると考えら
れるhCT−Gly−Lys、hCT−Gly−Lys−Lys、及び原料のh
CT−Gly−Lys−Lys−Argからは簡単なイオン交換クロマ
トグラフィー、または逆相クロマトグラフィーなどを用
い簡単に精製することができる。
次に、この方法の第二の利点としては、本発明者等に
より開発された(特願昭63−49723)系において、hCT−
Gly−Lys−Lys−Arg生産に用いたのと基本的には同一発
現プラスミッドを用い、hCT−Glyを発現したところ、hC
T−Gly−Lys−Lys−Argの場合に比べ、hCT−Glyとβ−
ガラクトシターゼの部分構造を含む融合タンパクの生産
性が、hCT−Gly−Lys−Lys−Argのそれに比べ、著しく
減少すると言うまったく予測し得ない事実を見いだし
た。又、このキメラ蛋白質の生産性の減少は、hCT−Gly
のC−末端に塩基性アミノ酸残基、例えばArg残基を付
加したhCT−Gly−Arg、さらにhCT−Gly−Arg−Arg−Arg
などではhCT−Gly−Lys−Lys−Argと同じくらいの生産
性を示すと言うまったく新しい事実を発見した。従っ
て、これらの実験事実を考え合わせると、本発明で示す
アミド化ヘプチドの新規製造法が、従来法に比べいかに
優れているかが判る。
(2)C−末端α−アミド化酵素の製造法 すでに本発明者らは、カエル体皮由来のC−末端α−
アミド化酵素、及びこの誘導体を遺伝子操作を用い、大
腸菌内で大量に発現させ、この酵素を大量に発現させる
ことに成功している(特願昭62−306867)。しかし、こ
の方法で発現したC−末端α−アミド化酵素及びその誘
導体は、大腸菌内でそのほとんどが変性(蛋白質のアミ
ノ酸配列は同一であるが、二次・三次構造が異なる)し
ており、C−末端α−アミド化酵素活性を示さない。従
って、この様な方法で製造した不活性な酵素は、何らか
の方法を用いて活性型に変換する(renaturation)こと
が必要となる。前記記載の発明においては、この問題を
解決するために、大腸菌で発現させた酵素を尿素または
グアニジン塩酸塩などの変性剤で処理した後、renatura
tionさせることにより部分的にこの問題を解決した。し
かし、この方法でもこれらの酵素活性は天然より精製し
たC−末端α−アミド化酵素の比活性には及ばないこと
が判った。本発明者らは、この原因の一つが、カエル体
皮由来のC−末端α−アミド化酵素及びこの誘導体に複
数個存在しているシステイン残基(カエル体皮由来のC
−末端α−アミド化酵素の一つは分子内に10個のシステ
イン残基を有している)が、大腸菌内でこの酵素を発現
した場合、天然型と同様なシスチン結合(S−S結合)
を形成することができないと考えた。そこで、本発明者
らは、大腸菌で発現した酵素を前記した変性剤に加え、
還元剤(例えば、DTTまたは2−メルカプトエタノー
ル)などで処理した後、様々な方法を用いて酸化させる
ことにより、renaturationを試みたが、酵素活性を高め
ることはできなかった。そこで、本発明者らは、この問
題を解決する新たな手段として、先に得た、カエル体皮
由来のC−末端α−アミド化酵素cDNAを用い、2種類
(カエル体皮由来のC−末端α−アミド化酵素及びその
誘導体)のC−末端α−アミド化酵素を動物細胞で発現
させることにより、酵素活性の高いC−末端α−アミド
化酵素を、大量に得ることを計画した。すなわち、ま
ず、カエル体皮由来のC−末端α−アミド化酵素(XA45
7)としては、特願昭62−306867の第1−1図〜第1−
3図に記載されているpXA457cDNAにコードされているア
ミノ酸配列1から400番目までのアミノ酸一次配列をコ
ードするcDNAを、一方、その誘導体(XA 799 Bag II)
としては、特願昭62−306887の第16−1図〜第16−3図
に記載されているpXA799 cDANにコードされているアミ
ノ酸配列−39から692番目までのアミノ酸一次配列をN
−末端に、これにひき続くC−末端がロイシン残基が付
加したアミノ酸配列をコードする遺伝子を、それぞれSV
40プロモーター支配下、動物細胞内で発現されるように
デザインしたプラスミッド(このプラスミッドをそれぞ
れpKDPXA457大びpKDPXA799 Bal II)を作成する。次に
これらのプラスミッドを常法に従い、それぞれCHO細胞
(チャイニーズハムスター卵巣由来細胞)へ導入し、目
的遺伝子が導入された細胞(この細胞をそれぞれCHO/pK
DPXA457−α及びCHO/pKDPXA799 Bal II−αとする)を
得た。次に、このようにして得た細胞をメトトレキセー
ト(MTX)濃度を順次上昇させた培地で培養することに
より導入遺伝子が増幅された細胞株を得た。最終的に
は、pKDPXA799 Bal IIを導入した細胞集団から、クロー
ニング操作を行うことにより、大量のC−末端α−アミ
ド化酵素活性(2000unit/ml)を培養上清中へ分泌する
C−末端α−アミド化酵素(これをXA799 Bal IIとす
る)生産株CHO/10Cを樹立することができた。さらに、
本発明者らは、前記培養上清中に分泌されたC−末端α
−アミド化酵素は、この培養液を硫安(硫酸アンモニウ
ム)で処理すれば、特異的にこの酵素を沈澱させること
ができることを見いだした。以上の結果、本発明者ら
は、実用化しうるに十分量のC−末端α−アミド化酵素
を製造する方法を確立することができた。
(3)in vitroにおけるアミド化反応の至適反応条件の
設定 すでに述べた様に、真核細胞においては、種類の明ら
かに異なるC−末端α−アミド化酵素が存在しているこ
とが判っているが、これらの酵素の基質特異性に関する
詳細については、判ったいない。一方、一般にこれらの
酵素は、最大酵素活性を示すためには、分子状酵素、銅
イオン(Cu2+)、アスコルビン酸及びタラーゼが必要で
あることが、主に合成基質(例えばD−Tyr−val−Gl
y)を用いた実験により判っており、また、個々に部分
精製、または完全に精製された、C−末端α−アミド化
酵素についての至適pHについても報告されており、それ
ぞれの酵素について異なった至適pHが存在していること
も判っている。さらに、特表昭63−501541で報告されて
いるように、ヒト・カルシトニン前駆体を、ブタ・下垂
体より部分的に精製したC−末端α−アミド化酵素でヒ
ト・カルシトニンを製造する場合、この酵素の至適反応
条件ではヒト・カルトシトニン前駆体の溶解度が低く、
目的とするヒト・カルシトニンを得られないという例も
ある。従って、これらの事実を考え合わせると、in vit
roでアミド化ペプチド前駆体とC−末端α−アミド化酵
素を用いて、目的とするアミド化ペプチドを効率よく得
るためには、個々の、アミド化ペプチド前駆体及びC−
末端α−アミド化酵素を用いて、in vitroにおけるアミ
ド化反応の至適反応条件を設定することが重要となる。
そこで、本発明者等は、まず本発明で製造した、ヒト
・カルシトニン前駆体(hCT−Gly)と、C−末端α−ア
ミド化酵素(XA799 Bal II)を用いて、ヒト・カルシト
ニンをin vitroで製造する場合の、至適反応条件、すな
わち、a)アスコルビン酸濃度、b)カタラーゼ濃度、
c)銅イオン(Cu2+)濃度、d)緩衝液の種類・濃度・
pH、及びe)基質(hCT−Gly)濃度について個々の至適
条件を検討した。この結果、a)アスコルビン酸濃度は
1〜7mMで反応は効率よく進んだが、さらに濃度が高い
(20mM)と反応効率が逆に低下した。b)カタラーゼ濃
度は、1μg/ml以上の濃度があればよいことが判った。
c)銅イオン濃度は、0,1,10μMと濃度が高くなるにつ
れて反応効率が高まるが10μM以上の濃度では、反応効
率が変わらなかった。d)緩衝液の種類・濃度、及びpH
に関しては、酢酸アンモニウム、10mM、pH6〜7が良い
ことが判った。さらに、e)基質濃度に関しては、5mg/
mlまで基質濃度を高めることができることが判った。な
お、本発明で見いだしたin vitroでのアミド化反応条件
を用いれば、特表昭63−501541に報告されているよう
な、ヒト・カルシトニン前駆体(hCT−Gly)の溶解度が
悪く、アミド化反応が効率よくおこないと言う問題は、
起こらず、ヒト・シトニンを効率よく得ることができ
た。
次に、この様にして求めた反応条件を基に、実際、ヒ
ト・カルシトニン前駆体とC−末端α−アミド化酵素
(XA799 Bal II)を用い、ヒト・カルシトニン(hCT)
をin vitroで効率よく、安価に製造する方法を見いだし
た。
〔発明の効果〕
本発明では、第一に、前記R−X−Gly−Bで表わさ
れる原料ペプチド又は蛋白質例えばヒト・カルシトニン
前駆体構造を含むペプチドhCT−Gly−Lys−Lys−Arg
を、カルボキシペプチターゼB(CpB)により、効率よ
く、前記R−X−Glyで表わされる前駆体、例えばヒト
・カルシトニン前駆体hCT−Glyに変換することができ
る。第二に、前記した方法で製造した前駆体R−X−Gl
yと、C−末端α−アミド化酵素とを用い、in vitro
で、目的とするC−末端アミド化ペプチドR−X−NH2
を製造することができる。第三に、カエル体皮由来のC
−末端α−アミド化酵素及びその誘導体に対応する遺伝
子を遺伝子操作を用い、動物細胞(CHO cell)で発現さ
せることにより、実用化しうるに十分量のC−末端α−
アミド化酵素を製造することができる。この結果、産業
上有用なC−末端がアミド化された生理活性ペプチドを
大量しかも安価に製造することができる。
次に、実施例により本発明をさらに具体的に説明す
る。
実施例1.ヒト・カルシトニン前駆体(hCT−Gly)の製造
法 hCT−Gly−Lys−Lys−Arg(このペプチドは特願昭63
−49728の11頁に記載されているHPCTと同一化合物であ
り、この物に製造に関しては上記特許出願明細書に記載
の方法を用いて製造できる)280mgを、まず、0.1N酢酸3
0mlに完全に溶かし、次に、この溶液にTris・HCl(pH8.
0)30mlと水を加え、全体として230ml(pH7.8)の反応
溶液を作製する。次に、この反応溶液にカルボキシペプ
チターゼB(Sigma社より購入)560μgを加え、37℃で
30分間反応させた。この反応の進行は、反応液の一部を
YMC PackedカラムA−302(0.46cm X15cm・山村化学研
究所)を用いた高速液体クロマトグラフィー(HPLC)に
供し、目的とするhCT−Gly、反応中間体のhCT−Gly−Ly
s−Lys,hCT−Gly−Lys、及び原料のhCT−Gly−Lys−Lys
−Argを0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)と0.1%TFA−50
%CH3CNを用いたの直線濃度勾配で溶出させ解析した。
この結果、上記反応は37℃30分間で完全に終了している
ことが判った(第1図参照)。hCT−Glyの単離は、上記
反応液をYMC PackedカラムD−ODS−5(2cm X25cm・山
村化学研究所)を用いたHPLCに供し、つづいて、hCT−G
lyを0.1%TFA−50%CH3CNで溶出させた。次に、溶出画
分を集め、凍結乾燥することにより、最終的にhCT−Gly
を235mg得た。このようにして得たhCT−Glyの同定は、
一部を6N塩酸で24時間加水分解した後のアミノ酸分析値
(日立製作所製835−20型アミノ酸分析機を用いた)が
理論値とよく一致すること、さらには、Protein Sequen
cer(Applied Biosystems社製470A Protein Seqencer)
を用いてアミノ酸配列を決定することによって行った。
なお、以下にhCT−Glyのアミノ酸分析の結果を示す。た
だし( )内は理論値。
Asx2.83(3),Thr4.51(5),Ser0.91(1),Glx1.94
(2),Pro2.04(2),Gly4.83(5),Ala1.78(2),V
al0.98(1),Met0.97(1),Ile0.95(1),Leu2.00
(2),Tyr0.95(1),Phe2.89(3),Lys0.99(1),H
is0.97(1). 実施例2.C−末端α−アミド化酵素の製造法 (1)動物細胞発現プラスミッドpKDPXA457及びpKDPXA7
99 Bal IIの作製(第2図参照) pKDPXA457及びpKDPXA799 Bal IIは、それぞれ、本発
明者らによりクローニングされたアフリカツメガエル体
皮由来のC−末端α−アミド化酵素cDNAの内、特願昭62
−306867の第1−1図〜第3−3図に記載されているpX
A457中のcDNAにコードされているアミノ酸配列1から40
0番目までのアミノ酸配列を持つ蛋白と、特願昭62−306
867の第16−1図〜第16−3図に記載されているpXA799
中のcDNAにコードされているアミノ酸配列−39から692
までのアミノ酸−次配列をN−末端に、これに引き続く
C−末端にロイシン残基が付加した蛋白を動物細胞で発
現させるようにデザインされたプラスミッドである。す
なわち、上記プラスミッドはいずれも、目的とする蛋白
(C−末端α−アミド化酵素)に対応するcDNA遺伝子
が、動物細胞内でSV40(Simian Virus 40)アーリープ
ロモーターの支配下転写され、しかも転写後、真核細胞
でmRNAが生成するために必要と考えられているスプライ
シング及びpoly Aの付加を行わせるために、SV40プロモ
ーターと、対応するcDNA遺伝子の5′末端の間にはウサ
ギβグロビン遺伝子由来のイントロンが、また、cDNAの
3′末端にはウサギβグロビン遺伝子由来のpoly A付加
シグナルが付加してある。さらに、これらのプラスミッ
ドは上記遺伝子以外に動物細胞へ目的遺伝子を導入した
後、目的遺伝子が増幅した細胞をクローン化するのに利
用されるdhfr(ジヒドロ葉酸還元酵素遺伝子がSV40のア
ーリープロモーター支配下に発現されるようにデザイン
されている。なお、本発明で用いたプラスミッドpKDPX4
57、及びpKDPX799 Bal IIで形質転換した大腸菌は、そ
れぞれE.coli SBM 300、及びE.Coli SBM 301と命名さ
れ、工業技術院微生物工業技術研究所に、微工研条奇第
2235号(FERM BP−2235)、及び微工研条奇第2236号(F
ERM BP−2236)として、寄託されている。
(2)pKDPXA457及びpKDPXA799 Bal IIのCHO細胞への導
入 pKDPXA457とpKDPXA799 Bal IIをそれぞれdihydrofola
te reductase遺伝子(dhft)の欠損したチャイニーズハ
ムスター卵巣由来細胞CHO(以下CHO dhfr-細胞と略す。
なお、この細胞はCHO dhfr()細胞Cell SBM 306と命
名され、工業技術院微生物工業技術研究所に微工研条奇
第2241号(FERM BP−2241)として寄託されている。)
(Hanaka,S.等Mol.Cell.Biol.7 2578−2587,1987)にリ
ン酸カルシウム共沈法を用いて導入した。すなわち、ま
ず、核酸を含むMinimum Essential Medium(MEN)Alpha
Medium(GIBCO、α+MEN培地)に、10%ウシ胎児血清
(FBS)(Flow Lab.)と抗生物質としてペニシリンG
(50U/ml)とストレプトマイシン50μg/mlを含む培地で
継代培養したCHO dhfr-細胞を遺伝子導入12時間前に80c
m2のTフラスコ(T80,Nunc)あたり1.6X106細胞/30ml/T
80になるようにまき直し、さらに遺伝子導入4時間前
に、新しいα+MEN培地(10%FBS、抗生物質を含む)30m
lで培地交換した。一方、プラスミッドpKDPXA457及びpK
DPXA799 Bgl IIをそれぞれ10μgあたり240μの減菌
精製水に溶解し、等量のBuffer A(0.5M CaC12,0.1M HE
PES)を加え、混合し、10分間室温で放置した後、この
混合液に、Buffer B(0.2M NaCl,0.05M HEPES,0.75mM N
aH2PD4,0.75mM Na2HPO4)を480μ加え、Vortex Mixer
で数秒攪拌後、室温で20〜30分放置することにより、プ
ラスミッドを含むリン酸カルシウムゲルを形成させた。
次に、この様にして得られた、プラスミッドを含むリン
酸カルシウムゲル960μを前記した方法で調製したCHO
dhfr-細胞(1.6X106細胞/30ml/T80)に加え、4時間放
置した。次にこの細胞をFBSを含まない新しいα+MEN培
地10mlで一回洗浄した後、10%FBSを含むα+MEN培地:
グリセロール=4:1の混液をT80フラスコあたり5mlを加
え、正確に1分後、吸収除去し、再び10%FBSを含むα+
MEN培地30mlを加え、5%CO2存在下で、37℃で培養し
た。次に、この細胞を4日間培養した後、0.25%トリプ
シン液(千葉血清)で細胞を剥離し、この細胞をもう一
度、核酸を含まないMEN Medium(α-MEN)10%透析ウシ
胎児血清(FBSd,HAZELTON)を加えた培地で1.6X106細胞
/30ml/T80になるようにまきなおした。つづいて、この
細胞を10日間培養した後、この培地で生存している細胞
を目的のプラスミッドが導入された細胞(pKDPXA457を
導入した細胞をCHO/pKDPXA457−α、pKDPXA799 Bgl II
を導入した細胞をCHO/pKDPXA799 Bgl II−αとする)と
して以下の実験に用いた。
(3)遺伝子増幅 上記方法で得た細胞CHO/pKDPXA457−αとCHO/pKDPXA7
99 Bgl II−αに含まれる遺伝子(pKDPXA457またはpKDP
XA799 Bgl II)を増幅させるために、上記細胞を、それ
ぞれメトトレキセート(MTX,Sigma)濃度を30nM,100nM,
300nM,1000nMと順次上昇させた培地で培養し、各段階で
MTX耐性を示す細胞を得た。次に、このようにして得た1
000nM MTX耐性を獲得した細胞(この細胞をそれぞれCHO
/pKDPXA457−1及びCHO/pKDPXA799 Bgl II−1とする)
をそれぞれ1.6X106細胞/30ml/T80になるようにまきなお
し、5%CO2存在下、4日間、37℃で培養した。次に、
これらの培養液の一部を取り、C−末端α−アミド化酵
素活性を合成基質[125I]−Ac−Tyr−Phe−Glyを用い
て測定した(C−末端α−アミド化酵素活性の測定方法
及びunitの定義については本発明者らによる特願昭62−
306867に詳細に記載してある)。この結果、CHO/pKDPXA
457−1、CHO/pKDPXA799 Bgl II−1の培養液中にそれ
ぞれ、1unit及び310unitの酵素活性があることが判っ
た。
(4)C−末端α−アミド化酵素高生産株の樹立 上記実験により、pKDPXA799 Bgl IIを導入した細胞の方
が、pKDPXA457を導入した細胞より高い酵素活性を示す
ことが判ったので、本発明者らは、さらに高い、C−末
端α−アミド化酵素生産株を樹立する為に、前記実施例
2−(3)で得た、MTX 100nM耐性株CHO/pKDPXA799 Bgl
IIについて、限界希釈法により、クローニングを行っ
た。すなわち、96穴平底プレート(corning)にMTX100n
M耐性CHO/pKDPXA799 Bgl II細胞が、平均3個、1.5個、
0.75個、又は0.375個/Wellになるようにまき、これらの
細胞を1%FBSを含むα-MEN培地100μ/wellで一週間
培養した。一週間後、顕微鏡下に単一のコロニーを形成
して増殖してきたと認められる30wellに100μのα-ME
N培地を加え、さらに一週間培養した。これら30の細胞
について、細胞をまいてから二週間後、培養上清の酵素
活性を測定した。この結果、CHO/9Cと名付けた細胞が、
これらの細胞の内で最も高い酵素活性(910unit/ml)を
示すことが判った。次に、最も高い酵素活性を示したCH
O/9Cを、さらにMTX濃度を0.1,0.3,1,3,10,30μMと、順
次上昇させながら培養し、それぞれ各段階のMTX耐性株
を得た。この様にして得たMTX耐性株をそれぞれ10%FBS
を含むむα-MEN培地を用いて、1.6X106細胞/30ml/T80の
条件で4日間培養した後、培養上清中の酵素活性を測定
した結果、MTX 3μM耐性株が、最も高い酵素活性値(2
860unit/ml)を示すことが判った。本発明者らは、この
ようにして得られたMTX 3μM耐性株9C株から、さらに
高生産株を樹立するために、この細胞株より、前記した
方法を用いてクローニングを行った。この結果、最終的
には、2000unit/ml以上のC−末端α−アミド化酵素活
性を示すCHO株(この生産株をCHO/10Cとする)を樹立す
ることができた。
(5)カエル体皮由来C−末端α−アミド化酵素誘導体
(XA799 Bal II)生産株の培養 実施例2−(4)で得たカエル体皮由来C−末端α−
アミド化酵素誘導体生産株CHO/10Cを用いて、以下に示
す方法でカエル体皮由来C−末端α−アミド化酵素誘導
体の生産を行った。すなわち、CHO/10C、1x107と10%FB
Sを含むα-MEN培値500mlを1850cm2のRoller Bottle(Fa
lon)に入れ37℃条件下一週間培養した。
次に、この細胞を順次新しい10%FBSを含むα-MEN、
3%FBSを含むα-MEN及び1FBSを含むα-MEN培地で37
℃、24時間培養した。最終的には1%FBSを含むα-MEN
培地で24時間培養した培養上清を回収し、以下の実験に
用いた。なお、ここで得られた培養上清は、約400unit/
mlの酵素活性を示し、この様にして得たC−末端α−ア
ミド化酵素を以後XA799 Bal IIとする。
(6)XA799 Bal IIの精製 実施例3−(5)で得られた培養上清1に、最終硫
酸アンモニウム濃度が45%になるように硫酸アンモニウ
ムを加え、生じた沈澱を遠心分離で集め、この沈澱を50
mM Tirs・HCl Buffer(pH7.0)20mlに溶かした。次に、
このようにして得た各画分の酵素活性を合成基質を用い
て測定したところ、ほとんどすべての酵素活性が沈澱画
分に回収されることが判った。さらに、各画分をSDS−P
AGEを用いて解析したところ第3図に示すように、この
沈澱画分は培地由来の多くの蛋白質(主にBSA)が除か
れていることが判った。以後、この様にして得たXA799
Bal IIを用い、in vitroでのアミド化反応の条件を検討
した。
実施例3.in vitroにおけるアミド化反応の条件検討 実施例1で製造したhCT−Glyと実施例2−(6)で精
製したXA799 Bal IIを用いて、in vitroにおけるアミド
化反応の至適条件を検討した。反応は、反応液1mlを37
℃でインキュベートし、0.5,1,2及び4時間後に50μ
をサンプリングし、これに950μの5N酢酸に加え、こ
のうち20μをC18−HPLC(カラム:YMC A−302 4.6x150
mm緩衝液:10%酢酸アンモニウムをベースにアセトニト
リル濃度を24%から45%まで18分の直線勾配で上げる)
に適用し、hCT−Glyの残量と新しく生じたhCTの量を調
べた。尚、反応条件は、合成基質[125I]Ac−Tyr−Phe
−Gly→[125I]Ac−Tyr−Phe−NH2の条件(特願昭62−
306867)をもとに、(1)アスコルビン酸、(2)カタ
ラーゼ、(3)硫酸銅、(4)緩衝液(pH)、(5)緩
衝液(濃度)、(6)hCT−Gly濃度について検討した。
(1)アスコルビン酸濃度の検討(第4図参照) 0,1.0,3.5,7,20mMのアスコルビン酸濃度でのアミド化
効率を調べた。他の組成は以下に示した。
2.5mg/ml hCT−Gly 100mM トリス塩酸(pH7.0) 25μml カタラーゼ 70μM 硫酸銅 1860U/ml XA799 Bgl II 反応1時間後の変換率(100xhCT/hCT+hCT−Gly)を
第4図に示した。アスコルビン酸非存在下では、全く反
応が進まず、1〜7mMでは、効率よく反応が進んだ。し
かし、さらに濃度を上げるとき(20mM)、変換率は低下
した。
(2)カタラーゼ濃度の検討(第5図参照) 0.2,1,2,25,125μg/mlのカタラーゼ濃度でのアミド化
効率を調べた。他の組成は以下に示す。
2.5mg/ml hCT−Gly 100mM トリス塩酸(pH7.0) 3.5mM アスコルビン酸 70μM 硫酸銅 1500U/ml XA799 Bgl II 反応1時間後の変換率(100xhCT/hCT+hCT−Gly)
は、60〜75%とほぼ変らなかったが(第5図)、1μg/
ml以上では、2時間で変換率が100%なのに比べ、0.2μ
g/mlでは4時間でも93%であった。
(3)硫酸銅(Cu2+イオン)濃度の検討(第6図参照) 0,1,10,70,150μMの硫酸銅濃度でのアミド化効率を
調べた。他の組成は以下に示す。
2.5mg/ml hCT−Gly 100mM トリス塩酸(pH7.0) 25μg/mlカタラーゼ 3.5mM アスコルビン酸 1500U/ml XA799 Bgl II 反応1時間後の変換率(100xhCT/hCT+hCT−Gly)を
第6図に示した。硫酸銅の濃度が、0,1,10μMと増える
に従いアミド化効率が良くなるが、それ以上では変らな
かった。
(4)緩衝液(pH)の検討(第7図参照) 100mMトリス塩酸(pH7.0,0,7.5,8.0,8.5) 100mM MPOS(pH6.5,7.0,7.5,8.0) 100mM酢酸アンモニウム(pH6.0,6.5,7.0) の11種類の緩衝液についてアミド化効率を調べた。他の
組成は以下に示す。
2.5mg/ml hCT−Gly 20μg/mlカタラーゼ 2.0mM アスコルビン酸 10μM 硫酸銅 1000U/ml XA799 Bgl II 反応1時間後の変換率(100xhCT/hCT+hCT−Gly)を
第7図に示す。至適pHは6〜7であることがわかった。
また、酢酸アンモニウムを用いた場合に反応速度が速か
った。
(5)緩衝液(濃度)の検討(第8図参照) 10,50及び100mMの酢酸アンモニウム濃度でのアミド化
効率を調べた。他の組成は以下に示す。
2.5mg/ml hCT−Gly 20μg/mlカタラーゼ 10μM 硫酸銅 2.0mM アスコルビン酸 1000U/ml XA799 Bgl II 反応1時間後の変換率(100xhCT/hCT+hCT−Gly)を
第8図に示す。変換率は緩衝液の濃度によらず、ほぼ80
%で同じだが、低いほうが若干高かった。
(6)基質(hCT−Gly)濃度の検討(第9図参照) 2.5及び5mg/mlのhCT−Gly濃度でのアミド化効率を調
べた。他の組成は以下に示す。
10mM 酢酸アンモニウム(pH6.0) 20μg/ml カタラーゼ 10μM 硫酸銅 2.0mM アスコルビン酸 1000U/ml XA799 Bgl II 経過時間のそれぞれのhCT−Gly濃度での変換率(100x
hCT/hCT+hCT−Gly)を第9図に示す。2.5mg/mlでは2
時間で、5mg/mlでは4時間で、すべてアミド化される。
XA799 Bgl IIの濃度が同じなのでhCT−Gly当りのXA799
Bgl IIの量はhCT−Gly濃度5mg//mlでは2.5ml/mlの半分
になる。
実施例4.hCTの製造(第10図参照) 以上の条件検討をもとにhCT−Glyのアミド化反応を行
い、hCTの製造を行った。アミド化反応の条件は以下に
示す。
2.5mg/ml hCT−Gly 10mM 酢酸アンモニウム(pH6.0) 20μg/ml カタラーゼ 10μM 硫酸銅 2.0mM アスコルビン酸 1000U/ml XA799 Bgl II 反応前、反応後0.5時間、及び2時間のC18−HPLCのチ
ャートを第10図に示す。時間経過に伴い、hCT−Glyのピ
ーク(11.8分)が減少し、hCTのピーク(12.9分)が増
えるのがわかる。反応2時間後、このサンプルをC18−H
PLCに供し、hCTを分離、精製した。この結果、hCTが93.
5%の収率で得られることが判った。なお、収率は、分
取したhCTをアミノ酸分析することにより求めた。
実施例5.hCTの同定 実施例4で製造した、ヒト・カルシトニン(hCT)の
同定は以下に示す方法で行った。すなわち、1)本発明
で製造したhCTはHPLC(実施例3に記載した条件)での
溶出位置が、化学合成で製造されたヒト・カルシトニン
(ペプチド研究所より入手)と完全に一致した。2)ア
ミノ酸分析の結果は、下記に示す値を示し、理論値
( )とよく一致した。
Asx2.99(3),Thr4.72(5),Ser0.91(1), Glx2.00(2),Pro1.97(2),Gly3.96(4), Ala1.97(2),Val1.00(1),Met0.98(1), Ile0.97(1),Leu2.00(2),Tyr1.02(1), Phe2.95(3),Lys1.00(1),His0.97(1). 3)アミノ酸配列はC−末端のPro−NH2を除く全アミノ
酸配列を確認できた。4)hCTのC−末端、pro−NH2
最終構造は、hCTをLysyl Endopeptidase(和光純薬工業
株式会社)で処理することにより得られるC−末端ペプ
チドフラグメント(hCT[19−32])をHPLCを用いて単
離し(hCTは18位にリジンが残基が1残基存在してい
る)、このものの分子量をFast Atom Bombartment(FA
B)質量分析で測定したところ、分子量が理論値と一致
することから、hCTのC−末端Pro−NH2であることが確
認された。以上の結果より、本発明で述べた方法により
製造したhCTの構造は、ヒト・カルシトニンと同一であ
ることを確認できた。
実施例6.C−末端塩基性アミノ酸がβgal97 SHPCTの生産
量に与える影響 C−末端塩基性アミノ酸がβgal97SHPCTの生産量に与
える影響をみるためにβgal97S(LE)[GKKR]のC−末
端のアミノ酸を変えた以下のキメラ蛋白質をデザイン
し、その生産量を調べた。
βgal97S(LE)HPCT[GRRR] βgal97S(LE)HPCT[GR] βgal97S(LE)HPCT[G] (LE)はβgal97SとHPCTがLeu−Gluを介して結合して
おり、[GRRR],[GR]及び[G]はhCTのC−末端に
それぞれGly−Arg−Arg−Arg,Gly−Arg又はGlyが付加し
てある。
以上のキメラ蛋白質をコードする遺伝子を発現するプ
ラスミッドを作製した後、それぞれのプラスミッドで大
腸菌を形質転換し、各々の菌を得、それぞれの菌のキメ
ラ蛋白質の生産性を調べた。
(1)種々のキメラ蛋白質をコードする遺伝子を持つプ
ラスミドの作製(第11図参照) プラスミッドPG97SHPCT(特願昭63−49723、実施例8
第19図)をSal Iで部分消化し、アガロース電気泳動に
より、3.9kbのDNA断片を切り出した。次に、このDNA断
片をSma Iで完全に消化しアガロース電気泳動により、
3.8kbのDNA断片を切りだした。このDNA断片と両端にS
ma I及びSal I切断部位をもつ3組の合成リンカー Sma I Sal I 5′ GGGCCGGCGCCGTTAAG 3′ 3′ CCCGGCCGCGGCAATTCAGCT 5′ 5′ GGGCCGCTAAG 3′ 3′ CCCGGCGATTCAGCT 5′ 5′ GGGCTAAG 3′ 3′ CCCGATTCAGCT 5′ をそれぞれライゲーションし、それぞれ、pG97SHPCT(L
E)[GRRR],pG97SHPCT(LE)[GR],pG97SHPCT(LE)
[G]を得た(第11図)。これのDNA溶液で大腸菌W3110
株を各々形質転換し、それぞれW3110/pG97SHPCT(LE)
[GRRR]、W3110/pG97SHPCT(LE)[GR]、及びW3110/p
G97SHPCT(LE)[G]を得た。
(2)生産量の検討(第12図参照) (1)で作製した3種の大腸菌、すなわち、 W3110/pG97SHPCT(LE)[GRRR],W3110/pG97HPCT(LE)
[GR]、W3110/pG97SHPCT(LE)[G]、及びW3110/pG9
7SHPCTをテトラサイクリンを含む倍地(2.4%トリプト
ン、1.2%酵母エキス、0.5%グリセロール)で16時間培
養し、各々のサンプルのSDS−ポリアクリルアミド電気
泳動を行った(第12図)。この結果、キメラ蛋白質の生
産性は、C−末端に塩基性アミノ酸が付加したものの方
が、付加していないものに比べ、明らかに高いことがわ
かった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、hCT−Gly−Lys−Lys−ArgをCpBで処理して得
たhCT−GlyのCl8HPCによる溶出パターンを示す。 第2図は、動物細胞でC−末端α−アミド化酵素(XA45
7,XA799 Bal II)発現するためのプラスミッドの構造を
示す。 第3図は、硫酸アンモニウム沈殿によるXA799 Bal IIの
精製を示す。 第4図は、XA799 Bal IIによるin vitroでのhCT−Glyの
アミド化反応に対するアスコルビン酸濃度の影響を示
す。 第5図は、XA799 Bal IIによるin vitroでのhCT−Glyの
アミド化反応に対するカタラーゼ濃度の影響を示す。 第6図は、XA799 Bal IIによるin vitroでのhCT−Glyの
アミド化反応に対する銅イオン濃度の影響を示す。 第7図は、XA799 Bal IIによるin vitroでのhCT−Glyの
アミド化反応に対する緩衝液(pH)の影響を示す。 第8図は、XA799 Bal IIによるin vitroでのhCT−Glyの
アミド化反応に対する緩衝濃度の影響を示す。 第9図は、XA799 Bal IIによるin vitroでのhCT−Glyの
アミド化反応に対する基質(hCT−Gly)濃度の影響を示
す。 第10図は、XA799 Bal IIによるin vitroでのhCT→Gly→
hCT変換反応の0分、30分、及び2時間後のサンプルのC
18HPLCのチャートを示す。 第11図は、C−末端に付加した塩基性アミノ酸を変換し
た3種のキメラ蛋白質をコードする遺伝子を持つプラス
ミッドの作製過程を示す。 第12図は、C−末端塩基性アミノ酸の異なる4種のキメ
ラ蛋白質の大腸菌での生産性を示すSDS−ポリアクリル
アミド電気泳動である。
フロントページの続き (72)発明者 大末 和廣 大阪府三島郡島本町若山台1丁目1番1 号 サントリー株式会社生物医学研究所 内 (72)発明者 孫田 浩二 大阪府三島郡島本町若山台1丁目1番1 号 サントリー株式会社生物医学研究所 内 (56)参考文献 特開 昭62−289184(JP,A) 特開 昭64−10999(JP,A) 特開 昭62−226998(JP,A) 特表 昭62−500560(JP,A) 特表 昭63−501541(JP,A) 特表 昭58−501121(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基質である蛋白又はペプチドにアミド化酵
    素を作用させてアミド化蛋白又はアミド化ペプチドを製
    造する方法において、反応液中に酢酸アンモニウム緩衝
    液を存在させることを特徴とする該方法。
  2. 【請求項2】基質がヒト・カルシトニン前駆体(hCT−G
    ly)である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】酢酸アンモニウム緩衝液を少なくとも10mM
    存在させることを特徴とする請求項1又は2記載の方
    法。
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