JP2535385Y2 - 差動制限装置 - Google Patents

差動制限装置

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JP2535385Y2
JP2535385Y2 JP1991007759U JP775991U JP2535385Y2 JP 2535385 Y2 JP2535385 Y2 JP 2535385Y2 JP 1991007759 U JP1991007759 U JP 1991007759U JP 775991 U JP775991 U JP 775991U JP 2535385 Y2 JP2535385 Y2 JP 2535385Y2
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JP
Japan
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pinion
differential
differential case
gears
gear
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JP1991007759U
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Inventor
作雄 栗原
Original Assignee
栃木富士産業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、差動制限装置に関し、
特に構成部品点数を減少させた差動制限装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の差動制限装置とて、例えば、特公
昭63−38586号公報に開示された差動制限装置が
ある。この差動制限装置は差動制限作用を発生するため
に、多板クラッチ機構を用いている。すなわち、ディフ
ァレンシャルケースに配置された左右一対のサイドギヤ
の背面と、これに対向しているディファレンシャルケー
スの両側壁内面に、差動制限用の多板クラッチをそれぞ
れ配設している。これらの多板クラッチは、サイドギヤ
のスリーブ部に回り止めされた複数の摩擦板と、ディフ
ァレンシャルケースに回り止めされた複数の摩擦板とを
交互に配置することによって構成されている。
【0003】多板クラッチの各摩擦板は、左右のサイド
ギヤに作用する予圧ばねの弾力と、十字形状に形成され
て、その各端部がディファレンシャルケースに支持され
たピニオンシャフトに、それぞれ回転自在に取り付けら
れたピニオンギヤとサイドギヤとのかみ合い反力とによ
って、相互に圧接状態に保持されている。この結果、両
サイドギヤは、多板クラッチによる摩擦抵抗力によっ
て、差動制限作用を受けることになる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】従来の差動制限装置に
あっては、差動制限作用を発生するために、多板クラッ
チ機構を用いていたため、多板クラッチを構成する摩擦
板や予圧スプリングなどが必要となり、構成部品点数が
多くなり、組み付け作業が繁雑化するという問題点があ
った。また、構成部品点数の増加と組み付け作業の繁雑
化のため、コストアップを招来するという問題点もあっ
た。本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に
鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、
構成部品点数を減少させて、効率良く差動制限作用を発
生することのできる差動制限装置を提供しようとするも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案における差動制限装置は、左右のサイドギヤ
とかみ合う複数のピニオンギヤを、ディファレンシャル
ケースの周方向に対して均等な角度に配置せずに、ある
一方向にはピニオンギヤが存在しないようにしてなるも
のである。すなわち、周方向に対してアンバランスな角
度を有するようにして、複数のピニオンギヤをそれぞれ
設定してなるものである。左右のサイドギヤは、それら
の外径側周面において、ディファレンシャルケースの内
周面と摺動するようになされている。
【0006】
【作用】複数のピニオンギヤを、周方向に対してアンバ
ランスな角度を有して設置したため、ディファレンシャ
ルケースが回転されて、このディファレンシャルケース
とピニオンシャフトが一体に回転されたとき、ピニオン
シャフトに回転自在に支持されているピニオンギヤと噛
み合っているサイドギヤが、ピニオンギヤが配置されて
いない径方向側へ移動し、サイドギヤの外径側周面が、
ディファレンシャルケースの内周面に圧接される。この
結果、両サイドギヤは、ディファレンシャルケースとの
圧接による摩擦抵抗力によって、差動制限作用を受ける
ことになる。
【0007】
【実施例】以下、図面に基づいて本考案による差動制限
装置を詳細に説明する。図1乃至図2は、本考案による
差動制限装置の一実施例を示し、図示しないドライブピ
ニオンから図示しないリングギヤを介して回転駆動され
るディファレンシャルケース10と、ディファレンシャ
ルケース10に支持されたピニオンシャフトブロック1
2と、ピニオンシャフトブロック12から三方向にそれ
ぞれの間の角度を略直角として延設されたピニオンシャ
フト14a,14b,14cに、それぞれ回転自在に支
持されたピニオンギヤ16a,16b,16cと、ピニ
オンギヤ16a,16b,16cとかみ合うとともに左
右の車軸18L,18Rにそれぞれ径方向に所定の裕度
をもってスプライン結合されたサイドギヤ20L,20
Rと、ディファレンシャルケース10の内周面10aと
ピニオンギヤ16a,16b,16cの外径側面との間
に介装されたワッシャ22とを有する。 ピニオンシャ
フトブロック12は、上記したように、周方向に対して
その間の角度を略直角にして三方向に延設されたピニオ
ンシャフト14a,14b,14cが形成されている。
すなわち、図2に示されるように、ピニオンシャフト1
4a,14b,14cは、周方向に対して均等の割合で
配置されているものではなくて、ピニオンシャフト14
bとピニオンシャフト14cとの間に位置するピニオン
シャフト14aの、中心線O−Oの対称位置には、ピニ
オンシャフトは存在していない。ピニオンシャフトブロ
ック12は、ピニオンシャフト14a,14b,14c
の先端を,ディファレンシャルケース10に係止するこ
とによって、ディファレンシャルケース10内に支持さ
れている。サイドギヤ20L,20Rは、外径側周面2
0aが、ディファレンシャルケース10の内周面10a
と摺動するとともに、軸方向外側面20bが、ディファ
レンシャルケース10軸方向内側面10bと接触するよ
うに設定されている。
【0008】以上の構成において、図示しないドライブ
ピニオンから、リングギヤを介して入力されるトルク
が、ディファレンシャルケース10に伝達され、ディフ
ァレンシャルケース10が回転されると、ディファレン
シャルケース10の回転とともに、ピニオンシャフトブ
ロック12が回転する。このピニオンシャフトブロック
12の回転が、ピニオンシャフト14a,14b,14
cに回転自在に支持されているピニオンギヤ16a,1
6b,16cを経て、ピニオンギヤ16a,16b,1
6cとかみ合っているサイドギヤ20L,20Rへ伝達
される。
【0009】この際に、ピニオンギヤ16a,16b,
16cとサイドギヤ20L,20Rとのかみ合い反力に
よって、例えばサイドギヤ20Rに対しては、図1上矢
印Aで示す方向の押圧力Aが発生する。この押圧力A
は、ピニオンギヤ16a,16b,16cが設定されて
いない方向へサイドギヤ20Rを押し付ける、この押圧
力Aの軸方向垂直方向の分力Bを発生する。従って、サ
イドギヤ20Rは、径方向に対して所定の裕度をもって
取り付けられているため、分力Bにより、外径側周面2
0aが、図1上矢印×で示すピニオンギヤが配設されて
いない側のディファレンシャルケース10の内周面10
aに対して圧接されることになる。また、サイドギヤ2
0Lもサイドギヤ20Rの場合と同様にして、ディファ
レンシャルケース10に圧接されることになる。
【0010】サイドギヤ20L,20Rは、ディファレ
ンシャルケース10の内周面10aに圧接されて、ここ
で摩擦力が発生するものであるので、車軸18R,18
Lの中心からの摩擦半径を大きくすることができる。摩
擦半径が大きいものであるため、回転方向のトルクは小
さくても、大きな摩擦力を発生できるため、差動制限作
用を発生する効率がよい。上記の作用によって、トルク
はディファレンシャルケース10からサイドギヤ20
L,20Rを介して、車軸18L,18Rへ伝達される
ことになり、車軸18L,18R間の差動回転が制限さ
れ、車軸18L,18Rへトルクが伝達される。
【0011】
【考案の効果】本考案は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。左
右の車軸間の差動回転を制限するために、多板クラッチ
機構を用いないため、構成部品点数を減少でき、組み立
ての作業性が向上する。構成部品点数が減少し、組み立
て作業性が向上するため、製造コストのコストダウンを
図ることができる。差動制限作用を発生するための、摩
擦力を得る部位の摩擦半径が、大きく設定できるため、
効率よい作動制限ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本考案による差動制限装置の一実施例
を示す縦断構成説明図である。
【図2】図1のII−II線による横断面図である。
【符号の説明】
10 ディファレンシャルケース 10a 内周面 12 ピニオンシャフトブロック 14a ピニオンシャフト 14b ピニオンシャフト 14c ピニオンシャフト 16a ピニオンギヤ 16b ピニオンギヤ 16c ピニオンギヤ 18L 車軸 18R 車軸 20L サイドギヤ 20R サイドギヤ 20a 外径側周面 22 ワッシャ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディファレンシャルケース内に配設さ
    れ、前記ディファレンシャルケースと一体的に回転する
    複数のピニオンシャフトを有するピニオンシャフトブロ
    ックと、 前記複数のピニオンシャフトの各々に噛合し、回転自在
    に配設された複数のピニオンギアと、 前記複数のピニオンギアと噛合する左右一対のサイドギ
    アと、を有する差動制限装置において、 前記複数のピニオンギアは、前記ディファレンシャルケ
    ースの周方向に対して偏向した不均等な配置とし、且つ
    各々の前記サイドギアは、左右の車軸に対して径方向に
    所定の裕度をもって支持されると共に、その外径側周面
    において前記ディファレンシャルケースの内周面と摺動
    するように設定されていることにより、前記左右の車軸
    の回転における差動制限力を生じさせることを特徴とす
    る差動制限装置。
JP1991007759U 1991-01-28 1991-01-28 差動制限装置 Expired - Lifetime JP2535385Y2 (ja)

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JP1991007759U JP2535385Y2 (ja) 1991-01-28 1991-01-28 差動制限装置

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JP1991007759U JP2535385Y2 (ja) 1991-01-28 1991-01-28 差動制限装置

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Publication Number Publication Date
JPH053702U JPH053702U (ja) 1993-01-22
JP2535385Y2 true JP2535385Y2 (ja) 1997-05-14

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ID=11674621

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JP1991007759U Expired - Lifetime JP2535385Y2 (ja) 1991-01-28 1991-01-28 差動制限装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6298047A (ja) * 1985-10-18 1987-05-07 オ−バ−ン・ギア・インコ−ポレ−テツド 端キヤツプ制限すべり差動機構

Also Published As

Publication number Publication date
JPH053702U (ja) 1993-01-22

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