JP2535335Y2 - 魚釣用リールの折畳みハンドル - Google Patents

魚釣用リールの折畳みハンドル

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JP2535335Y2
JP2535335Y2 JP1716091U JP1716091U JP2535335Y2 JP 2535335 Y2 JP2535335 Y2 JP 2535335Y2 JP 1716091 U JP1716091 U JP 1716091U JP 1716091 U JP1716091 U JP 1716091U JP 2535335 Y2 JP2535335 Y2 JP 2535335Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、魚釣用リールのハンド
ルに関し、更に詳しくはスピニングリール用の折畳み可
能なハンドルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に魚釣用のスピニングリールはリー
ル本体より径の大きなロータ、スプールが設けられてい
る。このためハンドルはその操作時に操作者の手がこれ
ら径の大きいロータやスプールに接触しないように、リ
ール本体側方から外側方向に大きく張り出すような構造
となっている。この外側方向に張り出したハンドルが、
収納時及び携行時等におけるリールの携帯性を妨げるこ
ととなっていた。このため収納時及び携行時等に折畳み
可能な種々の魚釣用リールのハンドルが提案されてい
た。例えばこの種の折畳み可能なリールとしては実開昭
60-190274号公報や実公昭60-8691号により一般に知られ
ている。
【0003】実開昭60-190274号公報に開示されている
リール用のハンドルはハンドル軸のハンドルアーム側の
端部に切欠部を設けた板状のハンドルアーム取付部を設
ける一方、上記ハンドルアームの端部に上記板状のアー
ム取付部に対応した形状の切込部を形成している。更
に、ハンドルアームのハンドル主軸と対応する側の横軸
部に沿って移動可能かつ切込部に係合可能なスライドボ
タンを設けてハンドルアームのハンドル軸と対応する横
軸部とハンドル軸に設けたピン孔にピンで軸着してハン
ドルを折畳む場合には、このスライドボタンを内蔵され
たバネの付勢力に抗してハンドルノブ方向にスライドさ
せる。すると板状のハンドルアーム取付部に形成されて
いた切欠部とスライドボタンの係合が解かれ、ハンドル
アームは板状のハンドルアーム取付部に沿ってピンを中
心軸として回動し折畳み可能となるものである。
【0004】一方、実公昭60-8691号公報に開示されて
いるリール用のハンドルはハンドル軸の突出端部をハン
ドルアームの基端に形成されたコ字状溝に内装して、ハ
ンドルアームをハンドル軸の突出端に沿ってピンを中心
に回動し折畳み自在にピンによって枢着している。更
に、上記コ字状溝の側壁に該コ字状溝と連通した切欠部
を形成し、該切欠部にバネを介在させ、またハンドルア
ームにスライダをスライド可能に設けている。該スライ
ダの前端は上記突出端の一側面に弾撥係合可能に前記バ
ネよりスライダを弾撥付勢し、該バネの弾撥力に抗して
スライダをハンドルアーム側に移動することによりピン
を中心軸として回動し折畳み可能となる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
実開昭60-190274号公報の開示によれば、ハンドルアー
ムのスライドボタン取付部やハンドルアーム取付部付近
の形状が複雑となるため3ツ割り型構成となり、金型の
高い精度のものが要求され、しかも金型合面がハンドル
アームのスライドボタン取付部の奥とハンドルアーム取
付部の奥とにできるため、この合面にバリがでた場合、
その除去が困難であり、バリの除去が不完全であればス
ライドボタンの円滑な移動は望めず品質の劣るハンドル
アッセンブリになる。
【0006】更に、後者の実公昭60-8691号公報のリー
ル用ハンドルにあっては、ハンドルの形状が複雑となる
ため、ハンドルを製造するための金型は高い精度のもの
が必要であり、しかもハンドルの接合面である切欠部に
バリがで易く、このバリの除去のための作業に長い工程
を必要としていた。加えて、スライダとバネの円滑な運
動が必要なため、部品相互の寸法精度を確保する必要が
あるといった製造上の困難な問題があった。
【0007】本考案は上記問題点に鑑みなされたもので
あって、その目的とするところは、部品数が少なく構造
が簡単であり、かつ簡単な操作で折畳みが可能である魚
釣用リールの折畳みハンドルを提供することにある。
【0008】本発明の更なる目的は比較的単純な形状で
あり、高い品質のハンドルアッセンブリを容易に製造す
ることが可能な構成となし、その組立を容易に行うこと
ができる魚釣用リールの折畳みハンドルを提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案は一端にハンドルノブが取付けられ、他端に板
状部が設けられる略L字状のハンドルアームと、一端
ハンドルシャフトに接続され、他端に上記ハンドルアー
ムの前記板状部に対応する溝部が形成されたハンドル主
軸とから構成された魚釣用リールの折畳みハンドルにお
いて、上記ハンドルアームがハンドル主軸にピンによっ
て起伏自在に枢着され、更にハンドルアームの起立時
連続する溝部を構成する長孔がハンドルアーム及びハン
ドル主軸のそれぞれに形成され、前記溝部内を摺動可能
なスライダが弾性手段によって対抗する長孔方向に付勢
されて、該溝部内に収納され、前記スライダが上記弾性
手段の弾撥力によって付勢され該スライダが上記溝部内
においてハンドル主軸と係合しハンドルアームを起立せ
しめ、該スライダが弾性手段の付勢力に抗してハンドル
アーム方向に移動させられた時には、ハンドル主軸との
係合が解かれハンドルアームの折畳みが可能となること
を特徴とする魚釣用リールの折畳みハンドルを提供する
ものである。
【0010】
【作用】上記構成を有する本考案においてはハンドルア
ーム及びハンドル主軸と係合していたスライダをハンド
ルアーム方向に摺動させ、長孔内におけるスライダとハ
ンドル主軸の係合を解くことによってハンドルアームの
折畳みを可能としている。ハンドルアームの起伏はハン
ドルアーム及びハンドル主軸を貫通しているピンを中心
に行われるものである。
【0011】
【実施例】以下、図1乃至図7に沿って本考案の第一の
実施例を詳細に説明していく。図1は本考案の第一の実
施例にかかる魚釣用リールの折畳みハンドルの縦断面図
である。本実施例の魚釣用リールのハンドルは、該ハン
ドルの主要部を構成するハンドルアーム1と、該ハンド
ルの回転を不図示のローターへ伝達するためのハンドル
シャフト6と、該ハンドルシャフト6と上記ハンドルア
ーム1の一端部とを接続するハンドル主軸2と、ハンド
ルアーム1の他端にピンにより枢着されているハンドル
ノブ5とから主に構成される。
【0012】ハンドルアーム1は、その一端部に設けら
れた円筒状部1aと、この円筒状部1aからほぼ直角に
一体的に延設されたアーム部1cとからなる略L字型の
形状をなしている。アーム部1cの端部には不図示のリ
ール駆動機構を回転駆動するためのハンドルノブ5がア
ーム部1cに対して回転自在に取付けられている。一
方、円筒状部1aの基端部にはハンドルアーム1をハン
ドル主軸2にピンにより枢着するためのハンドルアーム
板状部1bが形成さている。このハンドルアーム板状部
1bはアーム部1cが延設されている方向が板厚方向
に、アーム部1cが延設されている方向と直交する方向
が板幅方向になるように形成されているものである。ハ
ンドル主軸2の一端部には、上記ハンドルアーム板状部
1bに対応する形状の溝部2aが形成されている。この
ハンドル主軸2の溝部2aにハンドルアーム板状部1b
を挿入することによりハンドルアーム部1とハンドル主
軸2が嵌合されることとなる。又、ハンドル主軸2の他
端は不図示のリール駆動機構に連動するハンドルシャフ
ト6に嵌装されている。
【0013】図2及び図3に示すようにハンドル主軸2
には孔部8が穿設されている。更に、図面には現われて
いないがハンドルアーム板状部1bにもハンドル主軸2
に相当する位置に孔部が穿設されている。これらの孔部
はハンドルアーム板状部1bをハンドル主軸2の溝部2
aに挿入したとき、同軸上に並ぶような位置に穿設さ
れ、ハンドルアームの板状部1b若しくはハンドル軸2
外周のいずれか一方に固着状に、他の一方には回動自
在の状態にピン7が打ち込まれている。尚、この孔部の
位置はハンドル主軸2及びハンドルアーム板状部1bの
軸方向の中心よりずれた位置に形成されていることがハ
ンドル折畳み時の収納性の観点から好ましい。又、ハン
ドル主軸2の一端片側はアール状切欠部2bが設けられ
ている。更に、ハンドルアーム1の円筒状部1aの上記
アール状切欠部2bに対応する基端部片側は、該切欠部
2bと対応する形状に成型されている。この結果、孔部
8に打ち込まれたピン7を中心軸としてハンドルアーム
1はハンドル主軸2に対して回動自在な構造(起伏自在
な構造)となっている(図1乃至図4)。この場合は図
1乃至図3はハンドルが伸展し、リールが使用可能とな
っている状態を示し、図4はハンドルが折り畳まれた状
態を示す。
【0014】円筒状部1aのアーム部1c伸長方向側
(図1における右側方向)の面には長孔1dが穿設され
ている。更に、ハンドル主軸2にも同様の長孔2cが穿
設されている。これらの長孔1d、2cは図3に示され
ているハンドルが伸展された状態において、一体となっ
て一つの長孔を形成するものである。この長孔1d、2
c内には、その長手方向に摺動可能なスライダ3がはめ
込まれている。図5に示すように図1の線におい
てはスライダ3はその下側がハンドル主軸2の長孔2c
内に位置することとなる。このスライダ3は図1に示す
ようにその断面が略コ字状である。ハンドルアーム1に
はこのスライダ3の略コ字状の二又の部分が係合し得る
ように溝部1e、突起部1fが設けらており、更に溝部
1e内にはスライダ3を常時ハンドル主軸2方向に付勢
するためのバネ4が内蔵されている。このスライダ3の
コ字状部分はハンドル主軸2方向に押し付けられた状態
においては、ハンドルアーム1内の長孔1d及びハンド
ル主軸2内の長孔2cの両者間にまたがっ位置する状
態となる(図6)。この状態ではスライダ3がかんぬき
となり、ハンドルアーム1のピン8を軸とした回転が防
止され、ハンドルアーム1が起立された状態で固定され
る。
【0015】尚、上記実施例においては、ハンドル主軸
2内の長孔2cの下端部及びスライダ3の下端部の両者
が長方形状の断面を有するものであるが(図6)、本考
案はこれに限定されるものではない。図8に示すよう
に、長孔2cの下端部片側(ハンドルアーム1の回転方
向の片側)がテーパー状の断面を有するように形成さ
れ、更に、このテーパー状部分に当接するスライダ3の
下端部も該テーパー形状に対応するテーパー状の断面を
有するように形成したものであってもよい。この場合に
は、スライダ3と長孔2Cの当接部が摩耗してもガタが
でることがなく、耐久性が向上する。
【0016】更に、図9に示すようにスライダ3の下端
部及び長孔2cの両者の両側部をテーパー状に形成して
も良い。この場合はスライダ3と長孔2Cの当接部がス
ライダ3の両側にありテーパー状となっているため、当
接部が摩耗してもガタが出ない。
【0017】本実施例の魚釣用リールの折畳みハンドル
の組立について説明する。ハンドルアーム1の溝部1e
内にバネ4を装填した後、スライダ3をハンドルアーム
1の長孔1dにはめ込む。更に、このスライダ3をバネ
4の付勢力に抗してハンドルアーム部1のアーム部1c
方向に押し上げながら、ハンドルアーム1のハンドルア
ーム板状部1bをハンドル主軸2の溝部2aに挿入す
る。そしてハンドル主軸2の孔部8とハンドルアーム1
のハンドルアーム板状部1bに設けられた孔部の位置合
わせをした後、ピン7を打ち込みハンドルアーム1とハ
ンドル主軸2とを固定する。
【0018】次に、本実施例の魚釣用リールの折畳みハ
ンドルの使用方法について説明する。上述のように通常
の状態においてスライダ3はバネ4にてハンドル主軸2
方向に付勢されている。このためスライダ3は長孔1
d、2c内においてハンドル主軸2方向に押しつけられ
ている(図1)。その結果、スライダ3は図6に示すよ
うにハンドル主軸2とハンドルアーム1の両者にまたが
る状態で長孔1d、2c内に固定されている。このた
め、ハンドルアーム1がピン7を中心に回動(即ち、ハ
ンドルアームを折り畳もうと)しようとしても、このス
ライダ3がかんぬきとなって回転(即ち、ハンドルアー
ムの折畳み)が防止され、ハンドルアーム1の起立が維
持される。一方、ハンドルアーム1を折畳む際には、指
等でスライダ3をバネ4の付勢力に抗して、ハンドルア
ーム1のアーム部1c方向(図1における上方向)に移
動させる。すると、スライダ3は長孔1d、2cの内部
でハンドルアーム1方向に押し上げられ(図7)、スラ
イダ3はハンドルアーム2の長孔1d側に進入する。そ
の結果、スライダ3とハンドル主軸2の係合が解かれ、
ハンドルアーム1はピン7を中心に回動することが可能
となり、ハンドルアーム1の折畳みが可能となる。
【0019】図8は本考案の他の実施例の魚釣用リール
の折畳みハンドルを示す。第2実施例は基本的な構成は
第1実施例と同一である。第1実施例との相違はスライ
ダ3の取付位置のみである。即ち、第1実施例ではスラ
イダ3は円筒状部1aのアーム部1c伸張方向側に取付
けられているが(図1)、第2実施例ではアーム部1c
とは逆側方向に取付けられている(図8)。
【0020】尚、本考案は上記実施例に限定されるもの
ではなく、種々の変更が可能である。
【0021】
【考案の効果】上述のように本考案によれば、折畳み自
在な釣り用リールのハンドルでありながら、構成部品の
形状が複雑でなく、金型の型割り構成も上下型の2ツ割
型丈で構成出来得て、挟小な溝部1eの奥底部の中にバ
リができることもなく、しかも部品点数も少ない。この
ため部品製造のための金型数も少なくてすむ。この結
果、部品の高精度の確保と組立の簡素化が図れ、ひいて
はハンドルアッセンブリ、リールの品質の向上が実現で
きる。
【0022】更には、部品が単純かつ少数であり、構造
が簡単であることから上記のように組立、アフターサー
ビスも容易である。
【0023】加えて、ハンドルを伸展させた状態を確実
に維持する機構を有しながら、簡単な操作で折畳みが可
能となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例の魚釣用リールの折畳みハ
ンドルの縦断面図。
【図2】図1の魚釣用リールの折畳みハンドルの左方向
からの側面図。
【図3】図1の魚釣用リールの折畳みハンドルの右方向
からの側面図。
【図4】図1の魚釣用リールの折畳みハンドルのハンド
ルアームを折り畳んだ状態を示す側面図。
【図5】図1の−線断面図。
【図6】図1の−線断面図。
【図7】スライダを押し上げた状態での図1の−線
断面図。
【図8】スライダ及び長孔の形状を変更した実施例の断
面図。
【図9】スライダ及び長孔の形状を更に、変更した実施
例の断面図。
【図10】本考案の他実施例の魚釣用リールの折畳みハ
ンドルの縦断面図。
【符号の説明】
1 ハンドルアーム 2 ハンドル主軸 3 スライダ 4 バネ 5 ハンドルノブ 6 ハンドルシャフト 7 ピン VV@@ss濤

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端にハンドルノブが取付けられ、他端
    に板状部が設けられる略L字状のハンドルアームと、一
    がハンドルシャフトに接続され、他端に上記ハンドル
    アームの前記板状部に対応する溝部が形成されたハンド
    ル主軸とから構成された魚釣用リールの折畳みハンドル
    において、上記ハンドルアームがハンドル主軸にピンに
    よって起伏自在に枢着され、更にハンドルアームの起立
    に連続する溝部を構成する長孔がハンドルアーム及び
    ハンドル主軸のそれぞれに形成され、前記溝部内を摺動
    可能なスライダが弾性手段によって対抗する長孔方向に
    付勢されて、該溝部内に収納され、前記スライダが上記
    弾性手段の弾撥力によって付勢され該スライダが上記溝
    部内においてハンドル主軸と係合しハンドルアームを起
    立せしめ、該スライダが弾性手段の付勢力に抗してハン
    ドルアーム方向に移動させられた時には、ハンドル主軸
    との係合が解かれハンドルアームの折畳みが可能となる
    ことを特徴とする魚釣用リールの折畳みハンドル。
JP1716091U 1991-02-28 1991-02-28 魚釣用リールの折畳みハンドル Expired - Fee Related JP2535335Y2 (ja)

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