JP2535169Y2 - 火災感知器等の取付機構 - Google Patents

火災感知器等の取付機構

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JP2535169Y2 JP12372190U JP12372190U JP2535169Y2 JP 2535169 Y2 JP2535169 Y2 JP 2535169Y2 JP 12372190 U JP12372190 U JP 12372190U JP 12372190 U JP12372190 U JP 12372190U JP 2535169 Y2 JP2535169 Y2 JP 2535169Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、火災感知器等を垂直な取付面に取付ける取
付機構に関するものである。
[従来の技術] 例えば、投光器と受光器が分離された広域監視形の減
光式煙感知器は、天井空間の広い建造物内の対向壁面に
設けられたアウトレットボックスやスイッチボックスに
取付けられる。投,受光器が取付けられるアウトレット
ボックスやスイッチボックスは、建築工事でコンクリー
ト壁等に傾けて埋め込まれることが多い。
一方、対向壁面に取付けられた投光器と受光器は取付
時と保守点検時に、装置の光学系を水平方向と垂直方向
に移動させて両者の光軸を合わせる光軸調整が実施され
る。
[考案が解決しようとする課題] 従来の分離型の減光式煙感知器等は上記のように、投
光器と受光器が壁面に傾いて埋め込まれたアウトレット
ボックス等に取付けられることが多い。投光器と受光器
がそのままの傾いた状態で光軸調整が行われると、両軸
に傾斜成分が含まれるために調整操作が極めて面倒にな
るばかりか、調整時間が長くなる。調整が面倒で不正確
になされると、火災の感知精度にも影響を与えることが
ある等の問題点があった。
本考案は、上記のような従来装置の問題点を解決する
ためになされたもので、壁面等の取付面側が傾いていた
場合でも調整が容易で正確に垂直に取付できる火災感知
器等の取付機構を実現するようにしたものである。
[課題を解決するための手段] 本考案は、上下に設けられた左右各一対の吊下溝と取
付孔を備えた取付板を吊下溝で吊下げられた状態で垂直
な取付面に取り付けられる火災感知器等の取付機構にお
いて、上下に設けられた左右各一対の吊下溝と取付孔を
備えた取付板を前記吊下溝で吊下げられた状態で垂直な
取付面に取り付けられる火災感知器等の取付機構におい
て、前記左右の取付孔に、それぞれ前記左右の吊下溝の
吊下点を中心にしたほぼ円弧状の溝で構成した調整溝を
備えた火災感知器等の取付機構を構成したものである。
[作用] スイッチボックスの取付面の上下に間隔を隔てて各一
対の吊下ネジと取付ネジが取付けられる。取付板を取付
面に当てて吊下ネジを吊下溝に合わせて、固定ネジの頭
を取付孔に嵌めて下に落とすと固定ネジが調整溝の中を
移動して、吊下ネジが吊下溝に係合して取付板が吊下げ
られる。このとき、スイッチボックス等が壁面に右に傾
いて取付けられているときは、左側の吊下点を中心に取
付板を回転すると、2本の固定ネジがそれぞれ調整溝内
を摺動する。そして、取付板の右側面を基準の垂直面に
合わせてから固定ネジを締め付ければ、取付板が傾いた
スイッチボックス等の取付面に垂直に取付けられる。ス
イッチボックスが左に傾いているときは、逆の操作で取
付面に垂直に修正される。
[実施例] 第1図は本考案実施例の構成説明図、第2図はその分
解斜視図で、ここでは分離型減光式煙感知器の取付機構
が例示されている。
第1図において、1は分離型減光式煙感知器の本体で
ある。本体1の構造が、第2図に分解して示されてい
る。第2図の3は取付板、4は器枠、5はカバー(第1,
6図)である。取付板3は、本体1を壁面に取付ける取
付機構Sの主要部を構成する。7は取付板3に固定され
た2個の端子台、8は電線の引出口、9は2つの引掛片
である。また、11は引出口8に開口した吊下溝、12は調
整溝13を備えた音符状の取付孔で、共に左右に設けられ
ている。2点鎖線の15はスイッチボックス(又はアウト
レットボックス)、16は上下各一対のネジ、17と18は底
面に設けられた固定片とネジである(第7図)。また、
19と20は吊下ネジと取付ネジで、吊下溝11と取付孔12に
対応する。スイッチボックス15は規格化され、吊下ネジ
19等が外箱を基準に所定の位置に設けられて定形構造に
作られている。取付板3の調整溝13は第7図に示すよう
に、溝aとbより成る“く字形”に形成されている。そ
して、左側の調整溝13の溝aはほぼ左の吊下ネジ19(吊
下点)を中心にした半径r1の円弧に沿って設けられてい
るが、溝bは右側の吊下点を中心にした半径r2の円弧に
沿って設けられている。また、右側の調整溝13の溝bは
ほぼ右の吊下点を中心にした半径r1の円弧に沿って設け
られ、溝aが左側の吊下点を中心にした半径r2の円弧に
沿って形成されている。取付板3は本体1をスイッチボ
ックス15やアウトレットボックス又は壁面等に取付ける
と共に、端子台7の接続端子に電線が接続されて入出力
部を構成する。
21は器枠4上に設けられた第1回転台、22は第2回転
台、23は回転軸である。24は第1回転台21に形成された
2つの摺動溝、25は止ネジ、26は微調用の水平角調整ネ
ジ、27はバネ、28は差込孔である。31は第2回転台22の
左右の軸受孔、32と33は折曲部に設けられたネジ孔、34
は垂直角調整ネジ、35はバネである。ネジ孔32には、差
込孔28に差込まれた水平角調整ネジ26が螺合される。36
は左右に突設された2個の支え板、37は引掛孔である。
38は操作部で、器枠4の内部にプリント板41が設けら
れている。42と43は火災灯とトラブル灯、44は監視・調
整切換スイッチ、45はリセットスイッチ、46は距離設定
用切換スイッチである。また、47と48は粗調と微調用の
ボリューム、51はセンサ出力端子、52は予備電源端子で
ある。
53は光学ケースである。54は光学ケース53に取り付け
られたレンズ、55は軸ピン、56は垂直角調整ネジ34用の
差込孔、57はリード線を保持する3本の櫛棒、58は装着
孔である(第3図も参照)。光学ケース53は軸ピン55を
軸受孔31に嵌合させて、軸ピン55を支点に回転自在に保
持されている。61は装着孔58の内面に形成されたストッ
パ、62は3個の係止爪である。
63は円筒形のホルダ、64は切欠き、65は隔壁、66と67
はマウント、71と72は導出孔である(第4図)。第5図
の73は投光素子、74は受光素子、75は円形のプリント板
である。投光器と受光器にはホルダ63が兼用され、投光
素子73と受光素子74は隔壁65の一方側のマウント67また
は66に取り付けられ、2本のリード線をそれぞれ導出孔
71または72から導出させてプリント板75に接続される。
そして、投光素子73又は受光素子74を取付けたホルダ63
は、背面からストッパ61の位置まで装着孔58に挿入され
切欠き64並びにプリント板75の背面を係止爪62に係合さ
せて光学ケース53に装着される。76は視準部、77は覗き
窓、78は反射鏡、79は照準孔である。
81は前記カバー5の箱体、82は箱体81に形成された取
付溝、83は窓、84は扉である。85と86は火災灯42とトラ
ブル灯43の表示窓である。
このような構成の本考案の受光器をスイッチボックス
15(第7図)に取付ける場合を例示して、取付動作を次
に説明する。
予め、スイッチボックス15の上下に、吊下ネジ19と取
付ネジ20を取付けて置く。吊下ネジ19と取付ネジ20を取
付けてから取付板3を取付面に当てて吊下ネジ19を吊下
溝11の位置に合わせて引出口8に臨ませながら、取付ネ
ジ20の頭を取付孔12に嵌めてそのままずり落とす。取付
板3をずり落とすと取付ネジ20が調整溝13の中を移動し
て、吊下ネジ19が吊下溝11に係合して取付板3が吊下げ
られる。
前述のように、スイッチボックス15は、建物の内壁面
に傾けられて取付けられることが多い。例えば、第8図
に示すようにスイッチボックス15が右に傾いて壁面に埋
め込まれているときは、吊り下げられた取付板3を左の
吊下点を支点に矢印のように反時計方向に回転する。取
付板3を矢印方向に回転すると、左右側の取付ネジ20が
それぞれ半径r1とr2の溝a内を摺動する。そして、取付
板3の右側面を例えば水準器の垂直面に一致させれば、
取付板3が垂直に修正される。また、左側に傾いていた
ときは取付板3を右の吊下点を支点に時計方向に回転す
ると、左右の取付ネジ20がそれぞれ半径r1とr2の溝b内
を摺動し取付板3を基準面に合わせて傾きが修正され
る。このような取付板3の傾きが調整されてから吊下ネ
ジ19と取付ネジ20を締め付ければ、取付板3が傾いたス
イッチボックス15の取付面に垂直に固定される。続い
て、引出口8より受信機や投光器側からの電線を引出
し、取付板3に取付け済みの端子台7の所定の接続端子
にネジ止めする。
その後、光軸調整機構Mにより粗調整して器枠4の引
掛孔37を取付板3側の引掛片9に引掛け、固定片17のネ
ジ孔にネジ18を捩じ込んで内器部分を取付板3に取付け
てから図示されていないコネクタでプリント板41を端子
台7に接続する。同様にして、投光器側の内器部分が、
取付板3を介して天井空間の広い建造物内で5〜100m隔
てた対向壁面に取付けられる。
ここで、光軸の微調整が、次のような操作で行われ
る。
上述のようにして取付板3に取付けられた受光器の器
枠4の前面で、光学ケース53上の視準部76における左又
は右の覗き窓77から右又は左の照準孔79を通した反射鏡
78面の投影像を透視する。このとき、内器の前面から水
平角調整ネジ26の頭にドライバーを差込んで回転する
と、先端のネジ部がネジ孔32に捩じ込まれて光学ケース
53が第2回転台22と共に回転軸23を中心に水平面内で回
転する。また、同様操作で垂直角調整ネジ34を回すと、
光学ケース53が軸ピン55を支点に垂直面内で俯仰回転す
る。そして、照準孔79を介して反射鏡78面上の投影像に
前方の投光器が確認された時に、受光器と投光器の光軸
が一致して光軸調整が完了する。普通、この光軸調整に
は、投光器の位置で点灯された点光源に近い疑似光源が
利用される。同じ要領で、投光器の光軸調整も行われ
る。光軸調整が終ったら、箱体81の取付溝82をネジ16に
差込んで本体1の内器の部分をカバー5で包囲して取付
と光軸調整の操作が完了する。
このようにして、建築物の投光器との対向壁面に設置
された受光器は、作動状態において投光器からのパルス
光を受光しながら監視区域の煙を常時監視する。そし
て、火炎に伴う煙が光路上に侵入すると、受光器の受光
量が減衰して火災を検出するようになっている。
なお、上述の実施例では取付板5に溝aとbが“く字
形”になった調整溝13を設けた場合を例示して説明した
が、溝aとbが交差してもよく、要するに左右の吊下点
を中心にしたほぼ円弧に沿う溝を備えた調整溝13であれ
ばよい。
[考案の効果] 本考案は、上下に設けられた左右各一対の吊下溝と取
付孔を備えた取付板を吊下溝で吊下げられた状態で垂直
な取付面に取り付けられる火災感知器等の取付機構にお
いて、上下に設けられた左右各一対の吊下溝と取付孔を
備えた取付板を前記吊下溝で吊下げられた状態で垂直な
取付面に取り付けられる火災感知器等の取付機構におい
て、前記左右の取付孔に、それぞれ前記左右の吊下溝の
吊下点を中心にしたほぼ円弧状の溝で構成した調整を備
えた火災感知器等の取付機構を構成した。
この結果、傾斜した取付面上の2本の吊下ネジに取付
板を吊下げて一方の吊下点を支点に回転すると、下方の
取付ネジが調整溝内を移動して取付板の傾きが修正され
る。したがって、スイッチボックスやアウトレットボッ
クス等が左右いずれの方向に傾斜している場合でも、取
付板が簡単な修正操作で垂直に取付られ光軸調整に影響
を与えることがない。また、規格化された市販のスイッ
チボックスやアウトレットボックスを用いることがで
き、特注製の取付構造を利用した場合に比較して製作コ
ストを著しく低くできる利点もある。
よって、本考案によれば、低コストで、取付に便利な
火災感知器等の取付機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案実施例の構成説明図、第2図は第1図の
分解斜視図、第3図は光学ケースの説明図で、(A)は
上面図、(B)は正面図、(C)は左側面図、(D)は
右側断面図、第4図はホルダの説明図で、(A)は正面
図、(B)は右側断面図、(C)は背面図、第5図は光
学ケースの一部の断面図で、(A)は投光器の断面図、
(B)は受光器の断面図、第6図はケースの斜視図、第
7図は取付板の構成説明図、第8図は取付板の取付動作
の説明図である。 図において、1は本体、2は筐体、3は取付板、4は器
枠、5はカバー、11は吊下溝、12は取付孔、13は調整
溝、15はスイッチボックス、19は吊下ネジ、20は取付ネ
ジ、21は第1回転台、22は第2回転台、23は回転軸、34
は垂直角調整ネジ、38は操作部、53は光学ケース、54は
レンズ、55は軸ピン、63はホルダ、73は投光素子、74は
受孔素子、76は視準部、81は箱体、83は窓である。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】上下に設けられた左右各一対の吊下溝と取
    付孔を備えた取付板を前記吊下溝で吊下げられた状態で
    垂直な取付面に取り付けられる火災感知器等の取付機構
    において、 前記左右の取付孔に、それぞれ前記左右の吊下溝の吊下
    点を中心にしたほぼ円弧状の溝で構成した調整溝を備え
    たことを特徴とする火災感知器等の取付機構。
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