JP2534949Y2 - X線造影性のカテーテル - Google Patents

X線造影性のカテーテル

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JP2534949Y2 JP1991017695U JP1769591U JP2534949Y2 JP 2534949 Y2 JP2534949 Y2 JP 2534949Y2 JP 1991017695 U JP1991017695 U JP 1991017695U JP 1769591 U JP1769591 U JP 1769591U JP 2534949 Y2 JP2534949 Y2 JP 2534949Y2
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はX線造影性のカテーテル
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カテーテルは、一般に血管、気管、卵
管、尿管などや各種臓器内に挿入して、液体の注入また
は吸入、或いは通路の開存確保などを目的として使用さ
れる。血管などや種々の臓器にはかなりの狭小領域があ
り、細部の領域内に進入させて広範な適用部位に対応さ
せようとする場合には、カテーテルは可能な限り細径で
あることが都合がよい。
【0003】しかし、細径にすると適用部位が広範とな
り、且つ挿入が容易になるが、細径化に随伴して、液体
の単位時間当たりの注入・吸入量の低下、局部拡張機能
の損失などが生起してくる。
【0004】そのために、カテーテルは挿入時にはでき
るだけ細径であることが好ましく、一方では挿入終了後
に行う液体の注入・吸入、局部拡張、開存確保などの機
能を発揮するには太径であることが優先する。
【0005】かかる事情から本考案者らは、形状記憶ポ
リマーからなるカテーテルを提供した(特開平2-144073
号公報、同144074号公報参照)。これらのカテーテル
は、体内挿入後に体温により温められ予め記憶させてお
いた形状に復元し、体内の狭小領域への進入や液体の注
入または吸入などの操作を容易に行うことができるよう
になる。
【0006】一方、カテーテルの中には、挿入位置をX
線透視下で確認するために、硫酸バリウム、金、銀、タ
ンタル、次炭酸ビスマス、酸化ビスマス、タングステン
酸ビスマスなどのX線造影剤を添加してX線遮蔽作用を
付与する必要があるものもあり、その中にはX線造影ラ
インの入った留置針、EDカテーテル、IVHカテーテ
ルなどがある。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】ところで、形状記憶
性、体温で柔らかくなる特性およびX線造影性を有する
カテーテルは、最近の多機能化の開発傾向に沿うことに
なり、好ましいものである。これらの特性を備えたカテ
ーテルを製造すべく、形状記憶ポリマーにX線造影剤を
混合・混練し、これを押出成形する試みがなされてい
る。
【0008】しかしながら、上記ポリマーは種類にも依
るが、一般にガラス転移温度(Tg)が20〜50℃程度と
高温域に属し、かかる高Tgの形状記憶ポリマーにX線
造影剤を混合した場合、ポリマーと造影剤が反応し、ポ
リマーが分解(発泡)する。特に、ポリマーの種類によ
っては分解反応が著しく、混練が不可能になることもあ
る。そのため、上記の特性を付与したカテーテルは製造
困難であり、これら特性を高度に有するカテーテルは未
だ提供されていないのが実情である。従って、本考案の
目的は、上記問題点を克服したX線造影性のカテーテル
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案のカテーテルは、カテーテル管壁の一部に
(t ±15)℃(ここにt は被挿入対象哺乳動物の
体温)の範囲に入るガラス転移温度を有し、且つX線造
影剤と混合すると分解するウレタン系形状記憶ポリマー
からなる形状記憶部を有し、該カテーテル管壁の他の部
分にX線造影剤を含み且つ上記ウレタン系形状記憶ポリ
マーよりも低いガラス転移温度を有するポリマーからな
るX線造影部を有することを特徴とするものである。
【0010】本考案のカテーテルは人間を始めとする哺
乳類動物(たとえば、ウシ、ウサギ、ウマ、ヒツジ、サ
ル、イヌ、ネコなど)などに適用可能である。従って、
本考案において体温とは、これら動物の各々の体温を意
味し、動物種によりその温度は異なる。
【0011】本考案において、ガラス転移温度は、JI
S K7121−1987“プラスチックの転移温度測
定方法”に基づき、示差走査熱量測定により昇温速度10
℃/分、N2 ガス雰囲気下で測定した値である。なお、
この測定方法において、2以上の多数の吸収ピークを有
する材料については、十分な柔軟性を発現するに至る吸
収ピークのうちの最低温度をもってガラス転移点と定め
る。
【0012】形状記憶部の主たる構成材料であるウレタ
ン系形状記憶ポリマーは、被挿入対象の体温をt0 とす
ると、(t0 −15)〜(t0 +15)℃、特に(t0
7)〜(t0 +7)℃、更に(t0 −5)〜(t0
3)℃の範囲のガラス転移温度を有するものが好まし
い。例えば、上記対象が人間の場合、平均体温を36.5℃
として、21.5〜51.5℃、好ましくは29.5〜43.5℃、特に
好ましくは31.5〜39.5℃のものである。また、挿入対象
の体温に加温された状態において0.01〜50kgf /mm2
特に0.1 〜10kgf /mm2 の弾性率を保持するものが好ま
しい。
【0013】本考案のカテーテルは、その全体ではな
く、一部のみをX線造影部としているので、その製造に
あたって、X線造影剤を高Tgの形状記憶ポリマーと混
合する必要がなく、通常(形状記憶ポリマーよりも低T
g)のカテーテル材用として使用されているポリマーと
混合すればよいので、ポリマーが造影剤と反応して分解
することがない。これに対し、X線造影部以外の部分に
係る高Tgのウレタン系形状記憶ポリマーからなる形状
記憶部を有しており、形状記憶性および体内挿入後に柔
らかくなる特性が確保される。
【0014】本考案のカテーテルでは、X線造影部が
テーテル管壁の一部に存するが、これを設ける態様は形
状記憶性および体内挿入後に柔らかくなる特性を損なう
ことなく、X線造影性を保持していれば特に制限されな
い。
【0015】一般にカテーテルは断面形状がドーナッツ
状であるため、この場合には例えば、以下の実施例に示
す如きカテーテル管壁の一部をX線造影部としてもよい
が、X線造影部を半分よりも多くしていくと、形状記憶
性および体内挿入後に柔らかくなる特性が徐々に失われ
るから、X線造影部はカテーテル管壁の半分以下である
ことが好ましい。
【0016】X線造影部はカテーテルの全長に渡って設
けることが、造影の際にカテーテルの位置がより明瞭と
なり望ましい。しかしながら、X線造影部はカテーテル
の全長に渡って必ずしも連続に設ける必要はなく、不連
続であっても構わない。また、X線造影部は一本のみな
らず、複数の直線(または破線)として設けてもよく、
例えば、カテーテル管壁内において複数の筋状のX線造
影部を等角度間隔置いて設けてもよい。
【0017】X線造影部に混入させるX線造影剤として
は通常用いられているものであれば特に限定はなく、
金、銀、白金、タングステン、タンタル、モリブデン、
ビスマス、イリジウムまたはそれらの酸化物、炭化物、
窒化物、硼化物など、具体的には硫酸バリウム、次炭酸
ビスマス、酸化ビスマス、タングステン酸ビスマスが例
示される。
【0018】これらの造影剤を混合するポリマーとして
は、上記の高Tgのウレタン系形状記憶ポリマーよりも
低いガラス転移温度を有するものが使用される。かかる
ポリマーとしては、ポリウレタン、ポリアミド、液晶ポ
リマーなどが挙げられる。これらポリマーとX線造影剤
との配合比は、造影可能となる範囲内で適宜決定され
る。
【0019】上記の各ポリマーおよびX線造影剤にてカ
テーテルを製造する場合、例えばカテーテルの全長に渡
って連続するX線造影部を設ける場合には、次のように
して行う。1つのダイスを使用し、このダイスの一部か
ら形状記憶ポリマーを押出成形すると同時に、ダイスの
残部からX線造影剤と通常の(形状記憶ポリマーよりも
Tgが低い)ポリマーとの混合物を押出成形し、押出直
後に両押出物を接合すればよい。更に、形状を記憶させ
るには、加熱などの手段にて所望とする変形復元状態
(太径やフック状など)に成形した後、融点以下に冷却
することによって形状を記憶させる。次に、融点以下の
温度で延伸などの手段にて所定の形状とすればよい。
【0020】本考案のカテーテルは被挿入対象の体温乃
至その近傍温度域内にTgを有する。従って、本考案の
カテーテルは、体内挿入前は体温以下(室温)の環境下
にあり、適度の剛性を有するので挿入容易である。ま
た、体内挿入後は体温により温められ、形状記憶部の構
成ポリマーがガラス域からゴム域に達してゴム状弾性を
呈するので、柔軟性が一層良好になり、体内細胞組織を
傷つけ難くなる。この体内挿入後に柔らかくなる特性お
よびX線造影性を有していることから、本考案のカテー
テルは、その用途としてカニューラ留置針、EDカテー
テル、IVHカテーテルなどに最適である。
【0021】
【実施例】以下、本考案のカテーテルを実施例に基づい
て説明する。その一実施例を図1に示す。当カテーテル
は、外観は通常のものと全く同様で、最も単純な構造の
ものである。尚、形状記憶部11はダイアリィMM33
01〔三菱重工社製〕からなり、X線造影部12はアジ
ベート系ポリウレタン〔商品名;E785PNAT(日
本ミラクトラン社製)、Tg:−40℃〕100PHR
および三酸化ビスマス30PHRからなる。X線造影部
12は、その断面積がカテーテル管壁総断面積の約1/
4を占め、カテーテルの全長に渡って連続している。
【0022】図2は別実施例を示す。本カテーテルは、
X線造影部22のカテーテル管壁総断面積における占有
率が図1のものよりも低く、しかも全長に渡って等間隔
を置いて存在する。
【0023】図3は更に別実施例を示し、4つの筋状X
線造影部32をカテーテル管壁内に等角度間隔を置いて
設けたものである。
【0024】
【考案の効果】本考案のカテーテルは、その管壁の一部
がX線造影部であり、当該X線造影部は形状記憶ポリマ
ーよりもTgの低いポリマーとX線造影剤とからなり、
その製造に当たって、混合・混練が容易に行える。従っ
て、造影剤と高ガラス転移温度の形状記憶ポリマーを混
合する必要はないから、従来のように造影剤との反応に
よって形状記憶ポリマーの分解は起こらない。
【0025】また、カテーテルの管壁の他の部分に、主
としてウレタン系形状記憶ポリマーからなる形状記憶部
を有しており、体内挿入後に体温により温められ予め記
憶させておいた形状に復元し、体内の狭小領域への進入
や液体の注入または吸入などの操作を容易に行うことが
できるようになる。
【0026】特に、X線造影部がカテーテルの全長に渡
っている場合、造影の際にカテーテルの位置がより明瞭
となり望ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のカテーテルの一実施例を示す一部省略
斜視図である。
【図2】別実施例を示す一部省略斜視図である。
【図3】更に別実施例を示す一部省略斜視図である。
【符号の説明】
11、21、31:形状記憶部 12、22、32:X線造影部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 大西 和夫 兵庫県尼崎市東向島西之町8番地 三菱 電線工業株式会社内 (72)考案者 開出 保 兵庫県尼崎市東向島西之町8番地 三菱 電線工業株式会社内 (72)考案者 内海 厚 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電 線工業株式会社伊丹製作所内 (56)参考文献 特開 平3−18377(JP,A) 特開 平3−49767(JP,A)

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カテーテル管壁の一部に(t ±15)
    ℃(ここにt は被挿入対象哺乳動物の体温)の範囲に
    入るガラス転移温度を有し、且つX線造影剤と混合する
    と分解するウレタン系形状記憶ポリマーからなる形状記
    憶部を有し、該カテーテル管壁の他の部分にX線造影剤
    を含み且つ上記ウレタン系形状記憶ポリマーよりも低い
    ガラス転移温度を有するポリマーからなるX線造影部
    有することを特徴とするカテーテル。
  2. 【請求項2】 該カテーテルの全長に渡ってX線造影部
    を設けたことを特徴とする請求項1記載のカテーテル。
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