JP2839617B2 - 造影剤入チューブ - Google Patents

造影剤入チューブ

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JP2839617B2 JP2021806A JP2180690A JP2839617B2 JP 2839617 B2 JP2839617 B2 JP 2839617B2 JP 2021806 A JP2021806 A JP 2021806A JP 2180690 A JP2180690 A JP 2180690A JP 2839617 B2 JP2839617 B2 JP 2839617B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、特に医療用の造影剤入チューブであっ
て、X線造影剤を管壁内に含んで造影効果を高め、且つ
前記造影剤の外側の層に紫外線透過抵抗性を備えて前記
造影剤の変色を抑制する。
〔従来の技術〕
ふっ素樹脂等の生体適合性がよい高分子材料に、硫酸
バリウムや酸化ビスマスなどのX線造影剤を混入したチ
ューブは、例えば輸液や輸血を行うときに血管に穿刺固
定する留置針として利用されている。かかる留置針は、
使用中にその一部が誤って切断され身体内の血管系に混
入しても、管壁内に含まれているX線造影剤によりレン
トゲン写真を用いて容易にその所在を確認することがで
きる。また、心臓からの血液採取や内蔵への薬剤注入な
どの目的で、前記チューブを人体中に挿入してX線で透
視しながら先端を目的の部位まで到達させるカテーテル
としても利用されている。
従来、この種の造影剤入チューブとしては、特公昭47
−49394号公報に記載されるように、X線造影剤を管壁
全体に一様に分散させてなるものや、特開昭56−119263
号公報に記載されるように、X線造影剤を含む樹脂層の
内面と外面にX線造影剤を含まない樹脂層を一体に設け
たもの、さらに実開昭51−108389号公報に記載されるよ
うに、管壁の周方向の一部に長手方向に連続するX線造
影剤の混入部を設けたもの等が知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、X線造影剤入チューブに使用される造影剤
としては、硫酸バリウムやビスマス化合物が一般的であ
る。特にビスマス化合物は硫酸バリウムよりも造影効果
が高いために、少量の配合で高い造影効果を得るには好
適である。
しかし、ビスマス化合物中で最もビスマス含有率が高
くて造影効果の高い酸化ビスマスは黄色を呈しているた
めに、白色の硫酸バリウムに比べると医師や患者の生理
的感情から忌避されることがあるという問題点がある。
また造影剤入チューブの種類を色で識別できるように
着色する場合においても、酸化ビスマスを使用したチュ
ーブは黄色以外に着色して識別を可能にすることができ
ないという問題点もある。
一方、ビスマス化合物の中で白色を呈している次炭酸
ビスマスやオキシ塩化ビスマスは、酸化ビスマスに比べ
てビスマス含有率が低いため造影効果が低い。しかもこ
れらのビスマスは高温で分解するため成形温度の高いふ
っ素樹脂に混入させることはできない。そこで、白色で
造影効果の高いビスマス系のX線造影剤入チューブが特
願平1−103065号として提案された。しかしこのチュー
ブは製造工程で分解や発泡を生ぜず外観も白色である
が、経時的に黄変するという問題がある。
この発明は、チューブの前記黄変の原因が、紫外線に
より白色ビスマス化合物が黄変することにあるという発
明者らの知見に基づいてなされたものであり、白色で造
影効果が高く、且つ経時的に変色することのない造影剤
入チューブを提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
そこでこの発明は、内側層を、内部に流体通路が形成
された管状合成樹脂から構成し、その外側の中間層を、
合成樹脂内にビスマス化合物からなるX線造影剤を分散
させて構成し、さらにその外側の外側層を、紫外線透過
抵抗性を付与して構成して、3層からなる造影剤入チュ
ーブとしたものである。
紫外線透過抵抗性を有する外側層を、合成樹脂内に酸
化チタンを分散させて構成すると好適である。
〔作用〕
この発明の造影剤入チューブは、管状をなす内側層の
内部流体通路に血液や薬剤等の流体を通してカテーテル
等の用途に供する。中間層にはビスマス化合物からなる
X線造影剤が分散されているため造影効果が高く、従っ
て人体内におけるチューブの位置をX線写真やX線透視
により確実に認識することができる。また外側層に紫外
線透過抵抗性(紫外線遮蔽機能)をもたせているため、
中間層への紫外線の到達を抑制するから、前記ビスマス
化合物の黄変を防止してチューブを白色に維持する。前
記ビスマス化合物として白色のものを使用すると、造影
剤入チューブの白色度合をさらに鮮明に維持することが
できる。
外側層の紫外線透過抵抗性を酸化チタンにより付与
し、これを合成樹脂内に分散させて外側層を構成する
と、酸化チタンは紫外線透過抵抗性が高いほか融点も高
いために、前記合成樹脂として、熱可塑性であり且つ生
体適合性がよいふっ素樹脂を使用できる。このため、外
側層の形成が容易で且つ人体への使用に適するばかり
か、高温殺菌にも供し得る。
〔実施例〕
第1図は造影剤入チューブの拡大断面図であり、この
チューブとしては、人体への輸液,輸血等に使用する硬
質の留置針や、人体に使用する可撓性あるカテーテル等
を具体例とすることができる。これらの場合には径や管
壁の厚み等の条件が相違することは勿論である。
このチューブは内側層1と、その外側の中間層2と、
さらにその外側層3の3層からなり、内側層1の内径は
0.96mm、内側層1の外径と中間層2の内径は1.08mm、中
間層2の外径と外側層3の内径は1.20mm、外側層3の外
径は1.32mmに設定してあるが、これらの寸法は一例であ
って、この種のチューブとしては外径が小さく且つ内径
が大きく、さらに機械的強度が高いことが要求される。
内側層1は内部に薬剤,血液等の輸送路をなす流体通路
4が形成された管状の合成樹脂からなり、この実施例で
はふっ素樹脂、特に四ふっ化エチレン共重合樹脂(ETF
E)を使用しているが、他のふっ素樹脂、例えば四ふっ
化エチレン−六ふっ化プロピレン共重合樹脂、四ふっ化
エチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹
脂、4ふっ化エチレン樹脂、ふっ化ビニリデン樹脂等を
使用することができるし、また造影剤入チューブの用途
に応じてはふっ素樹脂以外の合成樹脂を使用することも
できる。
前記内側層1の外側に設けられる中間層2は、白色ビ
スマスからなるX線造影剤を合成樹脂内に分散させてな
る。この合成樹脂としてここでは内側層1と同様に四ふ
っ化エチレン共重合樹脂を使用しているが、他の合成樹
脂を使用することができることも前記同様である。白色
ビスマス化合物は、酸化ビスマス,硝酸ビスマス及び硫
酸ビスマスからなる白色ビスマス混晶物であって、ビス
マス含有率が83〜88重量%のものを使用し、この白色ビ
スマス化合物を3〜25重量%の範囲で前記合成樹脂に分
散配合して、前記内側層1を被覆する。前記白色ビスマ
ス化合物は耐熱性であり生体適合性がよい。
前記中間層2の外側には、前記と同様の合成樹脂内に
粒径0.05〜1.0μmの酸化チタンを0.5〜2.0重量%分散
配合した外側層3を被覆している。
中間層2及び外側層3への前記配合は、熱可塑性合成
樹脂に配合物を分散配合させるための公知の方法によっ
て行うことは勿論である。
かかる造影剤入チューブは、中間層2に白色ビスマス
化合物からなるX線造影剤が分散されているため外観は
白色を呈していて、カテーテル等として人体に使用する
に際して違和感なく使用することができる。また紫外線
によって黄変しやすい白色ビスマス化合物ではあるもの
の、前記黄変の原因である紫外線は外側層3の酸化チタ
ンによって透過が防止されるために前記白色ビスマスに
は至らず、したがって前記白色ビスマスの黄変が防止さ
れ、造影剤入チューブの白色が長期にわたって維持され
る。
中間層2の白色ビスマス化合物の配合率が3重量%に
満たないときには、造影機能が低下するとともに白色の
程度も低下する一方、3重量%以上になると造影機能と
着色機能は満足できるものの25重量%を超えるとコスト
が大になる。また、外側層3では酸化チタンを0.5〜2.0
重量%分散配合しているが、これが0.5重量%に満たな
いときには紫外線透過抵抗性が小さくなって中間層2の
黄変の原因となり、また2.0重量%を超えるとコスト高
になる。
発明者らは、内側層1に四ふっ化エチレン共重合樹脂
を使用し、85重量%の四ふっ化エチレン共重合樹脂に、
ビスマス含有率85重量%の前記白色ビスマス混晶物を15
重量%分散配合して中間層2を構成するとともに、酸化
チタン1.0重量%を四ふっ化エチレン共重合樹脂に分散
配合して外側層3とした造影剤入チューブを作った。こ
のチューブの外観、特に白色度の変化を実験したとこ
ろ、このチューブは戸外曝露試験1カ月後も変色せず、
表面の滑らかさも維持されていたのに対して、前記外側
層3が存在せず前記内側層1と中間層2のみの二重の造
影剤入チューブは1日で黄変した。
また、各層1,2,3の素材として、前記四ふっ化エチレ
ン共重合樹脂に代えて、四ふっ化エチレン−六ふっ化プ
ロピレン共重合樹脂、四ふっ化エチレンパーフルオロア
ルキルビニルエーテル共重合樹脂、4ふっ化エチレン樹
脂、ふっ化ビニリデン樹脂及び他のふっ素樹脂を用いた
ところ前記同様の良好な結果を得た。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明では、中間層にはビス
マス化合物からなるX線造影剤が分散されているため造
影効果が高く、また外側層に紫外線透過抵抗性をもたせ
ているため、中間層への紫外線の到達を抑制するから、
前記ビスマス化合物の黄変を防止してチューブを白色に
維持する。
外側層の紫外線透過抵抗性を酸化チタンにより付与
し、これを合成樹脂内に分散させて外側層を構成する
と、酸化チタンは紫外線透過抵抗性が高いほか、前記ビ
スマス化合物も同様であるが融点も高いために、中間層
及び外側層を構成する合成樹脂として、熱可塑性であり
且つ生体適合性がよいふっ素樹脂を使用できる。このた
め、各層の形成が容易で且つ人体への使用に適するばか
りか、高温殺菌にも供し得る造影剤入チューブとするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は造影剤入チューブの実施例を示す拡大横断面図
である。 1……内側層、2……中間層、3……外側層、4……流
体通路。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−26276(JP,A) 特開 平3−99674(JP,A) 特開 昭56−119263(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61M 25/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に流体通路が形成された管状合成樹脂
    からなる内側層の外周に、合成樹脂内にビスマス化合物
    からなるX線造影剤を分散させてなる中間層を設け、さ
    らにその外周に、紫外線透過抵抗性を有する外側層を形
    成したことを特徴とする造影剤入チューブ。
  2. 【請求項2】紫外線透過抵抗性を有する外側層は、合成
    樹脂内に酸化チタンを分散させたことを特徴とする第1
    請求項記載の造影剤入チューブ。
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