JP2534716Y2 - 石英系ガラスロッド製造用鋳型 - Google Patents

石英系ガラスロッド製造用鋳型

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JP2534716Y2 JP7979891U JP7979891U JP2534716Y2 JP 2534716 Y2 JP2534716 Y2 JP 2534716Y2 JP 7979891 U JP7979891 U JP 7979891U JP 7979891 U JP7979891 U JP 7979891U JP 2534716 Y2 JP2534716 Y2 JP 2534716Y2
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継男 佐藤
憲嗣 榎本
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、光ファイバ等の製造に
用いられる石英系ガラスロッドを、石英系ガラス粉末か
ら製造するのに用いられる鋳型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ用の石英系ガラスロッドを製
造する方法の一つとして、石英系ガラス粉末と水からな
るスラリーを鋳型に流し込んで成形し、乾燥して、多孔
質成形体を得た後、これを焼結して透明ガラス化する方
法が知られている。この方法には図8ないし図10に示す
ような鋳型が用いられる。
【0003】この鋳型11は3分割式で、3個の鋳型セグ
メント13A〜13Cを組み合わせて中心に有底円筒状のキ
ャビティ15を形成するものである。各鋳型セグメント13
A〜13Cは、通気性を有する石膏や樹脂よりなり、その
内部にはキャビティ15に接近させて真空・加圧ホース17
が設けられている。真空・加圧ホース17の端部には真空
引き装置および加圧装置を接続するための管継手19が取
り付けられている。
【0004】この鋳型11による成形方法の一例を図11に
示す。キャビティ15の中心に光ファイバのコアとクラッ
ド内層部とからなるガラスロッド21を配置し、そのキャ
ビティ15内にスラリータンク23から石英系ガラス粉末と
水とを良く攪拌したスラリー25を注入する。このときの
スラリー25の流量はバルブ27により調節する。一方、管
継手19には真空引き装置(図示せず)を接続し、真空・
加圧ホース17内を減圧する。
【0005】キャビティ15内に注入されたスラリー25
は、通気性材料からなる鋳型11により水分を吸収され脱
水されるが、真空・加圧ホース17内を減圧しておくこと
により、鋳型11に吸収された水分が、同ホースを通して
外部に排出されるため、スラリーの脱水を効率よく行う
ことができる。
【0006】脱水により鋳型11内には多孔質成形体が形
成される。この多孔質成形体を鋳型から取り出すときに
は、管継手19に加圧装置を接続し、真空・加圧ホース17
内に空気を送り込んで加圧する。すると鋳型11に吸収さ
れていた残留水分が多孔質成形体表面に押し戻され、鋳
型と多孔質成形体の間に潤滑性が生じるため、多孔質成
形体をスムーズに鋳型から取り出すことができる。この
ようにして得られた多孔質成形体29を図12に示す。この
多孔質成形体29を焼結し、透明ガラス化すれば、光ファ
イバ用母材となるガラスロッドを得ることができる。
【0007】なお上記の例ではキャビティ中心にガラス
ロッドを配置したが、ガラスロッドを配置せずに、キャ
ビティ内全部にスラリーを充填して、均質なガラスロッ
ドを製造する場合もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】鋳型に注入されたスラ
リーは、鋳型によって水分を吸収されるため、体積が減
少して、上部にテーパー状の凹みDができる。このた
め、その都度スラリーを追加注入しながら成形を行う
が、このようにして得られる多孔質成形体は、長手方向
および径方向に密度の不均一性が生じるという問題があ
った。
【0009】またキャビティ中心にガラスロッドを配置
して成形を行う場合には、ガラスロッドを中心に固定す
る手段がないため、成形中にズレが生じて、図13に示す
ようにガラスロッド21が多孔質成形体29に対して偏心す
ることがあり、問題となっていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】本考案は、上記のような
課題を解決した石英系ガラスロッド製造用鋳型を提供す
るもので、その構成は、通気性の材料からなり、内部に
真空・加圧ホースを有する複数の鋳型セグメントを組み
合わせて中心に上下に貫通する円筒状キャビティを形成
する分割式鋳型本体と、この鋳型本体の上端面および下
端面に当接される上蓋および下蓋とを備え、前記上蓋が
前記分割式鋳型本体のキャビティに連通するスラリー溜
を有することを特徴とする。
【0011】また中心にガラスロッドを配置して成形を
行う鋳型の場合は、前記上蓋および下蓋がキャビティ中
心軸線を通る面で2分割され、分割面にキャビティ中心
軸線と同軸状にガラスロッド把持溝が形成されているこ
とを特徴とする。
【0012】
【作用】本考案の鋳型に、スラリーを流し込み、成形を
行う場合には、複数の鋳型セグメントを組み合わせた分
割式鋳型本体の上端面および下端面に上蓋および下蓋を
当接させ、上蓋のスラリー溜からスラリーを注入する。
スラリー溜にスラリーが無くならないようにスラリーを
供給すれば、キャビティ内上部にテーパー状の凹みが発
生することがなくなり、均質な多孔質成形体が得られ
る。
【0013】また中心にガラスロッドを配置して成形を
行う場合には、ガラスロッドの上端部および下端部を2
分割式の上蓋および下蓋でクランプできるため、ガラス
ロッドの偏心をなくすことができる。
【0014】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。図1ないし図4は本考案の一実施例を示
す。この石英系ガラスロッド製造用鋳型31は、分割式鋳
型本体33と、その上端面および下端面に当接する上蓋35
および下蓋37とから構成されている。
【0015】分割式鋳型本体33は図1および図3に示す
ように3分割式で、3個の鋳型セグメント39A〜39Cを
組み合わせて、中心に上下に貫通する円筒状キャビティ
41を形成するものである。各鋳型セグメント39A〜39C
は従来同様、通気性を有する石膏や樹脂よりなり、その
内部にはキャビティ41に接近させて真空・加圧ホース17
が配管され、真空・加圧ホース17の端部には管継手19が
取り付けられている。また分割式鋳型本体33の上端面に
は上蓋位置決め用の嵌合凸部43が、下端面には下蓋位置
決め用の嵌合凹部45が形成されている。
【0016】次に上蓋35は図1および図2に示すように
前記キャビティ41の中心軸線を通る面で2つの半円部材
47A、47Bに分割されており、一方の半円部材47Aには
スラリー溜49が形成されている。このスラリー溜49は注
入孔51によってキャビティ41と連通している。また上蓋
35の分割面には、前記キャビティ41の中心軸線と同軸状
にガラスロッド把持溝53が形成されている。さらに上蓋
35の下面には、鋳型本体33の上端面の嵌合凸部43と嵌合
する嵌合凹部55が形成されている。
【0017】また下蓋37も図1および図4に示すように
前記キャビティ41の中心軸線を通る面で2つの半円部材
57A、57Bに分割されており、その分割面にも、前記キ
ャビティ41の中心軸線と同軸状にガラスロッド把持溝59
が形成されている。さらに下蓋37の上面には、鋳型本体
33の下端面の嵌合凹部45と嵌合する嵌合凸部61が形成さ
れている。
【0018】本実施例の鋳型31は以上のような構成であ
る。次にこの鋳型31を用いた成形方法の一例を図5を参
照して説明する。まず市販の石英ガラス粉末で平均粒径
8μm のものを 500g用意し、これに水150gを加え
て、スラリータンク23の中でよく攪拌し、スラリー25を
作製した。一方、分割式鋳型本体33と、上蓋35および下
蓋37を図示のように組み合わせると共に、その中心にガ
ラスロッド21を配置して、ガラスロッド21の上端部およ
び下端部を上蓋35および下蓋37のガラスロッド把持溝5
3、59で把持した。このガラスロッド21は気相法で製作
したもので、コア/クラッド比1/3、屈折率差0.35
%、外径4.2 mmφである。
【0019】次にバルブ27を開いて、スラリー25を上蓋
35のスラリー溜49に流し込み、スラリー溜49を通してキ
ャビティ41に注入した。バルブ25の開度はスラリー溜49
の液面がほぼ一定になるように調節した。その一方、真
空・加圧ホース17内を真空引きして、スラリー中の水分
を除去しながら、室温で24時間放置した。
【0020】24時間経過後、まず上蓋35を2分割して取
り外し、次にガラスロッド21の上端部を保持した状態
で、真空・加圧ホース17内を加圧しながら、鋳型本体33
の鋳型セグメント39A、39B、39Cを順次取り外した。
最後に下蓋37を2分割して取り外した。
【0021】これにより図6および図7に示すようにガ
ラスロッド21と一体で、ガラスロッド21の偏心のない多
孔質成形体29を得ることができた。この多孔質成形体29
の寸法は27mmφ×300 mmであった。この多孔質成形体を
加熱炉に入れ、110 ℃で乾燥した後、ヘリウムガスと塩
素ガスの雰囲気下で1100℃に加熱して精製した。次にヘ
リウムガス雰囲気下で1580℃に加熱し、焼結した。
【0022】これにより得られた光ファイバプリフォー
ムは気泡がなく良質のものであった。またこの光ファイ
バプリフォームを線引して光ファイバを製造し、伝送損
失を測定したところ、通常の気相法により製造したプリ
フォームを線引して得たシングルモード光ファイバと同
等の特性を有していた。
【0023】次に前記実施例の鋳型31を用いた他の成形
方法を説明する。この成形方法は、中心のガラスロッド
を用いない場合である。まず下蓋37のガラスロッド把持
溝59により形成される孔に適当な部材を詰めて孔を塞い
だ後、鋳型本体33と、上蓋35および下蓋37を組み合わせ
た。次に前記成形方法と同じスラリーを同じ方法でスラ
リー溜49からキャビティ41に流し込み、真空・加圧ホー
ス17内を真空引きしながら24時間放置した。
【0024】その後、まず上蓋35と下蓋37を分割して取
り外し、次に鋳型本体33を横向きにして真空・加圧ホー
ス17内を加圧しながら、鋳型セグメント39A、39B、39
Cを順次取り外した。これにより得られた多孔質成形体
の寸法は27mmφ×300 mmであった。この多孔質成形体を
前記成形方法と同じ条件で、乾燥、精製、焼結した結
果、得られた石英ガラスロッドは気泡がなく良質のもの
であった。
【0025】なお中心にガラスロッドの入っていない多
孔質成形体を成形する場合は、上蓋および下蓋は2分割
式にする必要はなく、一体のものにしてもよい。
【0026】
【考案の効果】以上説明したように本考案に係る石英系
ガラスロッド製造用鋳型は、上蓋に鋳型本体のキャビテ
ィに連通するスラリー溜を設けてあるので、このスラリ
ー溜にスラリーが溜まるようにしてスラリーを注入すれ
ば、キャビティ内にスラリーの脱水による体積減少でテ
ーパー状の凹みが発生することがなくなり、均質な多孔
質成形体を得ることができ、したがって均質な石英系ガ
ラスロッドが得られる利点がある。
【0027】また中心にガラスロッドを配置する場合に
は、上蓋および下蓋を分割式にして、分割面にガラスロ
ッド把持溝を設けておくことにより、ガラスロッドを鋳
型の中心に精度よく配置でき、ガラスロッドの偏心のな
い多孔質成形体を確実に得ることができる。本考案の鋳
型は特に、大型の光ファイバプリフォームのようなガラ
スロッドを高品質で、歩留りよく製造するのに好適であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の一実施例に係る鋳型の正面図。
【図2】 図1の鋳型の上蓋の平面図。
【図3】 図1の鋳型の分割式鋳型本体の平面図。
【図4】 図1の鋳型の下蓋の平面図。
【図5】 図1の鋳型による成形方法の一例を示す説明
図。
【図6】 図5の成形方法で得られた多孔質成形体の正
面図。
【図7】 図6の多孔質成形体の断面図。
【図8】 従来の鋳型の平面図。
【図9】 図8の鋳型の正面図。
【図10】 図8の鋳型の底面図。
【図11】 図8〜図9の鋳型による成形方法の一例を
示す説明図。
【図12】 図11の成形方法により得られた多孔質成
形体の正面図。
【図13】 図12の多孔質成形体の断面図。
【符号の説明】
17:真空・加圧ホース 19:管継手 25:スラリー 31:鋳型 33:分割式鋳型本体 35:上蓋 37:下
蓋 39A〜39C:鋳型セグメント 41:キャビティ 47
A、47B:半円部材 49:スラリー溜 57A、57B:半円部材

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】通気性の材料からなり、内部に真空・加圧
    ホースを有する複数の鋳型セグメントを組み合わせて中
    心に上下に貫通する円筒状キャビティを形成する分割式
    鋳型本体と、この鋳型本体の上端面および下端面に当接
    される上蓋および下蓋とを備え、前記上蓋が前記分割式
    鋳型本体のキャビティに連通するスラリー溜を有するこ
    とを特徴とする石英系ガラスロッド製造用鋳型。
  2. 【請求項2】上蓋および下蓋がキャビティ中心軸線を通
    る面で2分割され、分割面にキャビティ中心軸線と同軸
    状にガラスロッド把持溝が形成されていることを特徴と
    する請求項1記載の石英系ガラスロッド製造用鋳型。
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