JPH05254861A - 多孔質ガラス体の成形方法 - Google Patents

多孔質ガラス体の成形方法

Info

Publication number
JPH05254861A
JPH05254861A JP4134241A JP13424192A JPH05254861A JP H05254861 A JPH05254861 A JP H05254861A JP 4134241 A JP4134241 A JP 4134241A JP 13424192 A JP13424192 A JP 13424192A JP H05254861 A JPH05254861 A JP H05254861A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molding
glass
powder
porous glass
rod
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4134241A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Hihara
弘 日原
Takeshi Yagi
健 八木
Takayuki Morikawa
孝行 森川
Tsugio Sato
継男 佐藤
Kazuaki Yoshida
和昭 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Publication of JPH05254861A publication Critical patent/JPH05254861A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B37/00Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
    • C03B37/01Manufacture of glass fibres or filaments
    • C03B37/012Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments
    • C03B37/0128Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments starting from pulverulent glass
    • C03B37/01282Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments starting from pulverulent glass by pressing or sintering, e.g. hot-pressing

Abstract

(57)【要約】 【目的】 加圧成形手段を介して良品の歩留りを高める
ことのできる多孔質ガラス体の成形方法を提供する。 【構成】 成形型の外部から成形空間20内の石英系ガ
ラス粉末63を圧縮し、成形空間20内にセットされて
いる棒状体61の外周に多孔質ガラス体64を成形する
とき、粒径30μm以上の造粒粉末を50%以上含み、
粒径10μm以下の微細粉末を10%未満含む石英系の
ガラス粉末を前記成形空間20内に入れて所定の成形を
行なう。 【効果】亀裂、割れ、嵩密度のバラツキ、寸法誤差など
のない、しかも、透明ガラス化後に気泡を残留させるこ
とのない高品質の多孔質ガラス体64が歩留りよく得ら
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は通信、光学の分野におい
て、光ファイバ母材、ライトガイド母材、イメージファ
イバ母材、ロッドレンズ母材などを作製するための技術
に関し、より詳しくは、加圧成形手段を介して多孔質ガ
ラス体を成形するための方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通信、光学の分野において、加圧成形の
一種である液圧成形法により上記母材用の多孔質ガラス
体を成形することは、特開昭53−48536号公報、
特開昭61−256937号公報、特開昭63−551
32号公報などで公知である。
【0003】これらの公知文献は、伸縮性を有する容器
内、あるいは、伸縮性を有する成形型内に石英系のガラ
ス粉末を充填し、これを外部からの液圧により加圧して
多孔質ガラス体を成形する技術を開示している。この際
用いられる石英系のガラス粉末の殆どは、粒径10μm
以下のものであり、これが純水および/または成形助剤
(分散剤、結合剤)と均一に混合されて用いられる。
【0004】上記公知技術により成形された多孔質ガラ
ス体は、離型後において、乾燥、脱脂、脱水、透明ガラ
ス化などの処理を受けて透明ガラス体となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この種の液圧成形法で
用いられる石英系のガラス微粉末は、前述したとおり、
粒径10μm以下のきわめて微細な粉末である。
【0006】このようなガラス微粉末は、これが超微細
であるゆえ、成形空間内で充填密度の不均一が生じ、こ
れに起因して成形後の多孔質ガラス体に亀裂、割れ、寸
法変動、嵩密度のバラツキなどが多発するほか、多孔質
ガラス体を透明ガラス化した際に気泡がガラス中に残留
する。そのゆえ、液圧成形法による良品の歩留りが低下
する。
【0007】なお、ガラス微粉末に成形助剤を加え、こ
れらを均一に混合して用いるとき、これに応じて成形性
が改善されるが、成形助剤を用いた場合には、成形後の
多孔質ガラス体を乾燥、脱脂する工程が余分に増え、し
かも、完全に除去されない成形助剤が多孔質ガラス体に
残留してしまう。
【0008】本発明はこのような技術的課題に鑑み、加
圧成形法において良品の歩留りを高めることのできる多
孔質ガラス体の成形方法を提供しようとするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は所期の目的を達
成するため、成形型の成形空間内に棒状体を入れるとと
もに、これの周囲に石英系のガラス粉末を充填し、その
後、成形型を外部加圧して、成形空間内にガラス粉末に
よる多孔質ガラス体を成形する方法において、粒径30
μm以上の造粒粉末を50%以上含み、粒径10μm以
下の微細粉末を10%未満含む石英系のガラス粉末を前
記成形空間内に入れて、前記所定の成形を行なうことを
特徴とする。
【0010】
【作用】本発明に係る成形方法で用いられる石英系のガ
ラス粉末は、粒径30μm以上の造粒粉末を50%以上
含み、粒径10μm以下の微細粉末を10%未満含んで
いる。かかるガラス粉末を成形空間内に充填したとき、
これが造粒粉末を50%以上も含んでいるので、微細粉
末のみの場合にみられる充填密度の不均一をきたすこと
がない。その上、成形型を外部加圧して成形空間内のガ
ラス粉末を圧縮した際、微細粉末が造粒粉末間に入りこ
み、造粒粉末を結合する機能を奏するので、粉末成形体
たる多孔質ガラス体の亀裂も起こりがたい。したがっ
て、多孔質ガラス体には、亀裂、割れ、寸法変動、嵩密
度のバラツキなどがないほか、多孔質ガラス体を透明ガ
ラス化した際のガラス中に気泡が残留することもない。
その他、ガラス粉末中に結合剤のごとき成形助剤を添加
する必要がないので、多孔質ガラス体の脱脂処理を省略
することができる。
【0011】
【実施例】はじめ、本発明に係る成形方法の実施例につ
いて、図1、図2に例示したものを説明する。図1に例
示した成形装置は、成形用筒型11と、成形用筒型11
の両端に備えられた一対の蓋体12、13と、両蓋体1
2、13間において成形用筒型11の外周を覆う筒状の
耐圧容器18とを主要な構成部材として、図示のごとく
組み立てられている。この場合、成形用筒型11、両蓋
体12、13が成形型を構成していて、これらで囲われ
た内部が成形空間20となっており、かつ、耐圧容器1
8、成形用筒型11の内外周面間が加圧空間21となっ
ている。
【0012】一対の蓋体12、13は、前記のように組
み立てるために、これらの外周面に成形用筒型11、耐
圧容器18と相対嵌合する複数の段差を有しているほ
か、両蓋体12、13の内面中央には、凹部14、15
がそれぞれ形成され、一方の蓋体13には、必要に応
じ、これを厚さ方向に貫通する吸引孔16も形成され
る。これら蓋体12、13の凹部14、15には、石英
製の保持治具17を介して後述する石英系の棒状体61
が取りつけられるようになっており、蓋体13の吸引孔
16には、図示しないフィルタが備えられる。
【0013】耐圧容器18には、加圧空間21内に圧力
媒体51を供給し、かつ、これを排出するための出入口
19が形成されている。圧力媒体51は、一例として純
水からなり、他例として滑油からなる。
【0014】図1に例示した成形装置の各部材におい
て、成形用筒型11はゴム、合成樹脂のごとき弾性材料
(例:シリコーンゴム)からなり、材質を説明していな
いその他の部材は、アルミニウムのごとき金属からな
る。ただし、成形用筒型11を除いて、成形空間20に
直接関与する両蓋体12、13などは、多孔質ガラス体
64へのコンタミナントを防止するために、たとえば、
フッ素系樹脂(商品名テフロン)によるコーティングが
施されている。
【0015】図1において、棒状体61は、たとえば、
金属、石英、セラミックのごとき硬質の材料からなる。
かかる棒状体61も、石英製のものを除いて、これの表
面に、コンタミナント防止用のコーティングが施され
る。
【0016】多孔質ガラス体64つくるための石英系の
ガラス微粉末63は、粒径の異なる粉末を含有したもの
からなり、具体的には、粒径30〜100μmの造粒粉
末と粒径0.1〜10μmの微細粉末とを含んでいる。
この場合、粒径30μm以上の粉末の割合は50%以上
であり、粒径10μm以下の粉末の割合は10%未満で
ある。これら各粉末は、一例として、シリカ(SiO
2 )粉末からなるが、他例として、主原料であるシリカ
粉末に、ボロン系、フッ素系のごとき化合物が屈折率制
御用(低下用)のドーパントとして添加されることがあ
る。その他、造粒粉末、微細粉末を含むガラス微粉末6
3は、共に、たとえば、粒径10μm以下の微細粉末に
純水を加え、乾燥処理することにより得られる。
【0017】図1に例示した成形手段を用いて、棒状体
61の外周に多孔質ガラス体64を成形し、その後、光
ファイバを作製する例を、下記の具体例1により説明す
る。
【0018】具体例1 棒状体61としては、外径10.6mmφ、長さ270
mmの鉄製で、その表面がテフロン(商品名)によりコ
ーティングされたものを用いる。
【0019】石英系のガラス微粉末63は、市販されて
いる粒径0.7μmのシリカ粉末に純水を加えてスラリ
ー状態にし、これをスプレードライヤ造粒したものであ
る。このガラス微粉末63は、造粒に際して結合剤を含
んでおらず、造粒前のスラリー状態においても分散剤を
含んでいない。こうして作製されたガラス微粉末63
は、造粒粉末の平均粒径が約50μmであるが、これに
は粒径1μm以下の微細粉末も約5%含まれている。
【0020】成形用筒型11は、外径60mmφ、内径
50mmφ、長さ270mmのシリコーンゴムからな
り、成形用筒型11と両蓋体12、13とで形成される
成形空間20の有効長さ(高さ)は250mmである。
【0021】これら棒状体61、ガラス微粉末63を用
いた成形工程のとき、はじめ、蓋体12が外された成形
空間20内に棒状体61をセットして、成形空間20の
軸心位置に保持し、つぎに、脱気処理を終えた約420
gのガラス微粉末63を成形空間20内に充填し、その
後、成形空間20を蓋体12にて閉じる。以下、吸引孔
16に接続された真空ポンプ(図示せず)を介して成形
空間20内を脱気しつつ、出入口19に接続された圧力
媒体供給系(図示せず)から加圧空間21内に圧力媒体
51たる滑油を注入し、成形用筒型11を1t/cm2
の圧力で約1分間加圧する。かくて、成形空間20内に
は、ガラス微粉末63による嵩密度の均一な、しかも、
亀裂、割れのない多孔質ガラス体64が、外径約42m
mφ、長さ約250mmの寸法で成形される。なお、前
述の場合、成形空間20内にガラス微粉末63を充填し
た後、成形空間20内を脱気したが、この処理は、必要
に応じて行なえばよいので、本発明において不可決のも
のではない。
【0022】その後、約30分の時間をかけて加圧空間
21内の圧力媒体51を徐々に外部へ排出しつつ成形用
筒型11を復元させ、成形用筒型11の復元後、蓋体1
2を外して成形空間20内から棒状体61と共に多孔質
ガラス体64を取り出す。
【0023】つぎに、図2に示すごとく、多孔質ガラス
体64の軸心から棒状体61を抜きとり、その残孔内に
別の棒状体62を挿入する。この棒状体62は、気相反
応法、鋳込泥漿法、ゾルゲル法、泥漿塗布法、粉末成形
法のごとき方法で形成された石英系の多孔質ガラス体を
脱水ならびに透明ガラス化したものからなる。こうして
作製された棒状体62は、一例として、コア用ガラスと
その外周のクラッド用ガラスとを備えており、他例とし
て、コア用ガラスのみからなるが、この具体例1での棒
状体62は下記の仕様を有する。すなわち、棒状体62
は、コア用ガラス:クラッド用ガラスの外径比が1:4
であり、コア用ガラス:クラッド用ガラスの屈折率差Δ
が0.35%であり、直径が10.6mmφ、長さが2
70mmである。
【0024】かかる棒状体62を備えた多孔質ガラス体
64を、1250℃のCl2 、He雰囲気で脱水し、1
600℃のHe雰囲気で透明ガラス化して、光ファイバ
用の石英系ガラス母材を得る。この母材には、透明ガラ
ス化後のガラス中に気泡の残留がみられない。以下は、
上記母材を周知の加熱延伸法で線引きして、コア径10
μmφ、外径125μmφの光ファイバをつくり、その
線引き直後の光ファイバ外周に、紫外線硬化性樹脂によ
る外径400μmφの被覆層を施す。かくて得られた被
覆光ファイバのカットオフ波長は、設計値どおり、1.
30μmであった。
【0025】つぎに、本発明に係る成形方法の実施例に
ついて、図3に例示したものを説明する。図3に例示し
た成形装置の場合、成形用筒型31と、その両端に備え
られた一対の成形用押型(パンチ)32、33とが成形
型を構成しており、これら各型により成形空間34が形
成されるようになっている。
【0026】両成形用押型32、33の内面中央には、
凹部35、36がそれぞれ形成されており、一方の成形
用押型33には、凹部36の箇所から開口された吸引孔
37も形成されている。両成形用押型32、33の凹部
35、36には、石英製の保持治具38を介して前述し
た石英系の棒状体62が取りつけられるようになってお
り、成形用押型33の吸引孔37には、図示しないフィ
ルタが備えられる。両成形用押型32、33の外周に
は、リング形状を有して外周に複数の段差をもつ一対の
蓋体39、40が備えられ、これら蓋体39、40が成
形用筒型31と同心状に並んでいる。
【0027】成形用筒型31の外周面から両蓋体39、
40の内面にわたり、コ字形の切断端面を有する筒状の
圧力伝達部材41が被され、かつ、圧力伝達部材41の
外周には、両蓋体39、40の外周面にわたる筒状の耐
圧容器42が被されており、さらに、耐圧容器42に
は、前述した圧力媒体51の出入口43が形成されて、
これが圧力伝達部材41と耐圧容器42との間の加圧空
間44に連通している。
【0028】図3に例示した成形装置の各部材におい
て、成形用筒型31は前述した弾性材料からなり、材質
を説明していないその他の部材は、アルミニウムのごと
き金属からなる。この場合も、成形空間34に直接関与
する各成形用押型32、33と、その関連部品、付属品
(ただし、成形用筒型31を除く)には、コンタミナン
トを防止するための前述したコーティングが施されてい
る。
【0029】その他、図3における石英系のガラス微粉
末63も、前述した同様、造粒粉末と微細粉末とを含有
したものからなる。
【0030】図3に例示した成形手段を用いて、棒状体
62の外周に多孔質ガラス体64を成形し、その後、光
ファイバを作製する例を、下記の具体例2により説明す
る。
【0031】具体例2 棒状体62としては、VAD法により作製された多孔質
ガラス体を脱水ならびに透明ガラス化したもの用いる。
この棒状体62は、コア用ガラス:クラッド用ガラスの
外径比が1:4、コア用ガラス:クラッド用ガラスの屈
折率差Δが0.35%であり、直径が10.6mmφ、
長さが500mmである。
【0032】石英系のガラス微粉末63は、市販されて
いる粒径0.7μm、約2000gのシリカ粉末に純水
を加えてスラリー状態にし、これをスプレードライヤ造
粒したものである。このガラス微粉末63は、造粒に際
して結合剤を含んでおらず、造粒前のスラリー状態にお
いても分散剤を含んでいない。こうして作製されたガラ
ス微粉末63は、粒径1μm以下の微細粉末を約9.5
%含み、残部が平均粒径約50μm以上の造粒粉末とな
っている。
【0033】成形用筒型31は、外径60mmφ、内径
50mmφ、長さ600mmのシリコーンゴムからな
り、成形用筒型31と両成形用押型32、33とで形成
される成形空間34の有効長さ(高さ)は480mmで
ある。
【0034】これら棒状体61、ガラス微粉末63を用
いた成形工程のとき、はじめ、成形用押型32が外され
た成形空間34内に棒状体62をセットして、成形空間
34の軸心位置に保持し、つぎに、事前に脱気処理を終
えた約1600gのガラス微粉末63を成形空間34内
に充填し、その後、成形空間34を成形用押型32で閉
じる。以下、必要ならば、吸引孔37に接続された真空
ポンプ(図示せず)を介して成形空間34内を脱気しつ
つ、出入口43に接続された圧力媒体供給系(図示せ
ず)から加圧空間21内に圧力媒体51たる滑油を注入
して、成形用筒型31を500kgf/cm2 の圧力で
加圧する。かくて、成形空間34内には、ガラス微粉末
63による嵩密度の均一な、しかも、亀裂、割れのない
多孔質ガラス体64が、外径約42mmφ、長さ約48
0mmの寸法で成形される。
【0035】その後、約1時間かけて加圧空間21内の
圧力媒体51を徐々に外部へ排出しつつ成形用筒型31
を復元させ、成形用筒型31の復元後、成形用押型32
を外して成形空間34内から棒状体62と共に多孔質ガ
ラス体64を取り出す。
【0036】かかる棒状体62を備えた多孔質ガラス体
64を、1270℃のCl2 、He雰囲気で脱水し、1
650℃のHe雰囲気で透明ガラス化して、光ファイバ
用の石英系ガラス母材を得る。この母材には、透明ガラ
ス化後のガラス中に気泡の残留がみられない。以下は、
上記母材を周知の加熱延伸法で線引きして、コア径10
μmφ、外径125μmφの光ファイバをつくり、その
線引き直後の光ファイバ外周に、紫外線硬化性樹脂によ
る外径400μmφの被覆層を施す。かくて得られた被
覆光ファイバは、カットオフ波長が設計値どおりの1.
28μmであり、長さ方向にわたるカットオフ波長の変
動に関しても、VAD法を主体にして作製された光ファ
イバと同等の特性を有していた。
【0037】比較のために、石英系のガラス粉末とし
て、粒径約8μmの微細粉末のみを用いて多孔質ガラス
体を成形する例(比較例1)、同じく、石英系のガラス
粉末として、粒径50μmの造粒粉末のみを用いて多孔
質ガラス体を成形する例(比較例2)を、それぞれ各具
体例の内容に準じて実施した。これら各例について、成
形空間内へガラス粉末を充填した際の充填密度と、その
充填密度の変動値とを測定した結果を下記に示す。
【0038】具体例1、2 充填密度:0.88g/cm3 、充填密度の変動値:±
0.02。 比較例1 充填密度:1.12g/cm3 、充填密度の変動値:±
0.08。 比較例2 充填密度:0.81g/cm3 、充填密度の変動値:±
0.05。
【0039】本発明の具体例1、2は、充填密度が比較
例1よりも低いが、充填密度の変動値がきわめて小さ
い。なお、具体例1、2の充填密度は、実用上、影響な
いレベルである。これに対する比較例1は、充填密度の
変動値が有害なレベルに達しており、さらに、比較例2
の場合は、充填密度、充填密度の変動値とも、本発明の
各具体例より劣っている。
【0040】上述した各具体例では、石英系の多孔質ガ
ラス体、石英系のガラス母材として光ファイバ用のもの
をつくる例を述べたが、イメージファイバ用、ライトガ
イド用、ロッドレンズ用の母材などについても、既述の
内容に準じて、これらを作製することができる。その
他、具体例1において、多孔質ガラス体64の残孔内に
多孔質ガラス体からなる棒状体を挿入し、これらを脱
水、透明ガラス化することによっても、所要の母材を得
ることができる。
【0041】
【発明の効果】本発明に係る成形方法は、成形型の外部
から成形空間内の石英系ガラス粉末を圧縮して、成形空
間内にセットされた棒状体の外周に多孔質ガラス体を成
形するとき、粒径30μm以上の造粒粉末を50%以上
含み、粒径10μm以下の微細粉末を10%未満含む石
英系のガラス粉末を前記成形空間内に入れて、前記所定
の成形を行なうから、亀裂、割れ、嵩密度のバラツキ、
寸法誤差などのない、しかも、透明ガラス化後に気泡を
残留させることのない高品質の多孔質ガラス体を歩留り
よくつくることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る成形方法の一実施例を示した断面
図である。
【図2】上記一実施例により作製された多孔質ガラス体
の正面図である。
【図3】本発明に係る成形方法の他実施例を示した断面
図である。
【符号の説明】
11 成形用筒型 12 蓋体 13 蓋体 16 成形空間の吸引孔 18 耐圧容器 19 圧力媒体の出入口 20 成形空間 21 加圧空間 31 成形用筒型 32 成形用押型 33 成形用押型 34 成形空間 37 成形空間の吸引孔 39 蓋体 40 蓋体 41 圧力伝達部材 42 耐圧容器 43 圧力媒体の出入口 44 加圧空間 51 圧力媒体 61 ガラス棒 62 ガラス棒 63 石英系のガラス粉末 64 多孔質ガラス体
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 継男 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 吉田 和昭 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形型の成形空間内に棒状体を入れると
    ともに、これの周囲に石英系のガラス粉末を充填し、そ
    の後、成形型を外部加圧して、成形空間内にガラス粉末
    による多孔質ガラス体を成形する方法において、粒径3
    0μm以上の造粒粉末を50%以上含み、粒径10μm
    以下の微細粉末を10%未満含む石英系のガラス粉末を
    前記成形空間内に入れて、前記所定の成形を行なうこと
    を特徴とする多孔質ガラス体の成形方法。
JP4134241A 1991-04-30 1992-04-27 多孔質ガラス体の成形方法 Pending JPH05254861A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12672291 1991-04-30
JP3-126722 1991-04-30

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05254861A true JPH05254861A (ja) 1993-10-05

Family

ID=14942255

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4134241A Pending JPH05254861A (ja) 1991-04-30 1992-04-27 多孔質ガラス体の成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05254861A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017088445A (ja) * 2015-11-10 2017-05-25 古河電気工業株式会社 光ファイバ母材の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017088445A (ja) * 2015-11-10 2017-05-25 古河電気工業株式会社 光ファイバ母材の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5244485A (en) Method of manufacturing a silica glass preform
CA2049898C (en) Method for manufacturing a silica glass base material
RU2599390C2 (ru) Радиальное напрессовывание сажи для покрытия оптического волокна оболочкой
US4620862A (en) Process of fabricating an elongated glass body particularly a preform for optical waveguides
JPH05229839A (ja) 石英系ガラス成形体の製造方法
JPH05254861A (ja) 多孔質ガラス体の成形方法
JPH0971431A (ja) 石英ガラス系マルチコア光ファイバの製造方法
US6715322B2 (en) Manufacture of depressed index optical fibers
JPH05238768A (ja) 定偏波光ファイバ母材の成形方法
JP3177308B2 (ja) 光ファイバプリフォームの製造方法
CN1026576C (zh) 制造石英玻璃预制件的方法
JP2871829B2 (ja) 石英系多孔質ガラス体の成形方法
JP2871912B2 (ja) 石英系ガラス母材の製造方法
JPH05294659A (ja) 石英系多孔質ガラス体の製造方法
JPH05170470A (ja) 石英系ガラス母材の製造方法
JPH0656447A (ja) 石英系多孔質ガラス体の成形方法
JPH04325430A (ja) 光ファイバ用母材の製造方法
JPH04265239A (ja) 石英系多孔質ガラス母材の製造方法
JPH04254425A (ja) 石英系多孔質ガラス母材の製造方法
JPH04317433A (ja) 石英系多孔質ガラス母材の製造方法
JPH05254872A (ja) 光ファイバ用石英系多孔質ガラス体の成形方法
JPH04331731A (ja) 石英系多孔質ガラス体の製造方法
JPH0558660A (ja) 光フアイバ用ガラスロツドの製造方法
JPH05208837A (ja) 石英系多孔質ガラス体の成形方法
JPH04321532A (ja) 光ファイバプリフォームの製造方法