JP2534577Y2 - 流体用コネクタアセンブリ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は導管用の流体コネクタア
センブリに関し、さらに詳細には、そのコネクタアセン
ブリをシールし一緒に保持する弾性を有する重合体の部
材を有しているコネクタアセンブリに関する。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】流体用
コネクタアセンブリは導管アセンブリ等を迅速に結合し
あるいは外せることが望ましい。幾つかのタイプのコネ
クタアセンブリが存在する。これらのコネクタアセンブ
リは使用中にそのコネクタアセンブリを一緒に保持する
ための種々のタイプの機構を有する。またこれらのコネ
クタアセンブリは使用時にコネクタの一部分をシールす
るためにガスケット等を利用する。通常コネクタアセン
ブリは二つの部材からなり、挿入するための雄部材とそ
の雄部材を収受し取付けるための雌部材である。従来技
術は米国特許第4,690,436号、4,565,392号、3,667,785
号、3,637,239号、3,222,091号等に開示されている。

【０００３】上記従来技術は幾つかのタイプのコネクタ
アセンブリを開示しているが、しかしながら幾つかの問
題点を有する。その１つは二つのコネクタ部材を一緒に
保持する機構がスリップあるいは圧縮リングであること
である。スリップあるいは圧縮リングは満足すべきもの
ではあるが、コネクタ部材を互いに結合したり外したり
するのに非常に大きな力を必要とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】したがって上記従来技術
の欠点を解決することが本考案の目的である。本考案
は、弾性を有する重合体の部分をしてコネクタ部材を互
いに保持しかつシールすることを可能ならしめる流体用
コネクタアセンブリについての技術を提供する。本考案
はコネクタ部材が互いに容易に結合しあるいは外すこと
ができるようにする。

【０００５】本発明によれば、本体部と、該本体部の一
端側に隣接して該本体部の直径よりも小さい直径を有す
る段部と、該段部から所望の距離だけ延びて該段部の直
径よりも小さい直径を有する首状部とを有する第１の部
材、及びスリーブ部分と、該スリーブ部分に隣接するフ
ランジ部分と、該スリーブ部分及び該フランジ部分の内
部を貫通する中央孔とを有し、該スリーブ部分に導管を
接続するようにされた第２の部材を備え、該第２の部材
の中央孔と該第１の部材の首状部及び段部とを連結して
なる流体用コネクタアセンブリであって、該第１の部材
は、該首状部外周にある少なくとも２つのシール用外周
溝、該段部外周にある少なくとも１つの連結用外周溝、
及び該連結用外周溝と該首状部との間にある傾斜部分；
該シール用外周溝に収受される弾性を有するエラストマ
ーのシール用Ｏ−リング；及び該連結用外周溝に収受さ
れる弾性を有するエラストマーの連結用Ｏ−リング；を
備え、該第２の部材は、該スリーブ部分内周に画成され
た第１の部分であって、前記第１の部材の首状部のシー
ル用外周溝に収受されたシール用Ｏ−リングの外周の一
部と係合するための第１の部分；該フランジ部分内周に
画成された周方向係合凹部であって、前記第１の部材の
段部の連結用外周溝に収受された連結用Ｏ−リングと係
合するための周方向係合凹部；及び該周方向係合凹部の
一部に画成されたフレア部分であって、前記第１の部材
の傾斜部分に着座するためのフレア部分；を備え、該連
結用外周溝に収受された該連結用Ｏ−リングと該周方向
係合凹部との係合、及び該傾斜部分と該フレア部分との
着座によって、第１の部材と第２の部材との間を連結さ
せると同時に流体に対するシールを形成し、該シール用
Ｏ−リングと該第１の部分との係合によって第１の部材
と第２の部材との間の流体に対するシールをさらに形成
することを特徴とする流体用コネクタアセンブリが提供
される。 また、前記特徴を有する流体用コネクタアセン
ブリを流体移送用の導管に接続してなる導管アセンブリ
が提供される。 前記第１の部材は、第１の部材の中へ流
体を通すため、前記首状部を通って前記本体内部へ通じ
る中央孔を含むことが好ましい。 さらに、前記第１の部
材の本体部に、導管を接続する手段を含むことが好まし
い。

【０００６】添付図面に関してなされる以下の説明か
ら、本考案の他の目的及び利点が当業者には明らかとな
るであろう。

【０００７】

【実施例】図面を、特に第１図及び２図を参照すると流
体コネクタアセンブリが図示され番号１０で示されてい
る。流体コネクタアセンブリ１０は第２部材１４と結合
されるようになつている第１部材１２を含んでいる。ま
た導管１６が第２部材に結合されて流体等を送るように
することができる。

【０００８】第２図及び第３図を参照すると、第１及び
第２の部材１２、１４のより良き理解が得られる。第１
部材１２は、本体部分１８と、一体で延長している首状
部２０と、を有する。本体部分１８は、長くなっていて
全体にわたって六角形の断面形状を有する、首状部２０
は、円筒形で、その外周上に、複数の溝、すなわち、シ
ール用外周溝２２及び２４と、連結用外周溝２６と、を
有する。シール用外周溝２２及び２４は、ほぼ同一形状
で、それぞれ弾性のある重合体のシールリング部材、す
なわちシール用Ｏ−リング２８及び２９を収受し、該Ｏ
−リング２８及び２９は、第１及び第２部材１２、１４
が一緒に結合される際に、第２部材１４と第１部材１２
との間をシールする。シール用外周溝２２及び２４は、
湾曲した表面を有していて、シール用Ｏ−リング２８及
び２９を着座させる。段部３０が首状部の周囲３２から
角度をなして突出し、本体部分１８付近でその首状部の
直径が増している。段部３０は、連結用外周溝２６を備
えており、弾性のある重合体の保持部材すなわち連結用
Ｏ−リング３４を収受するようになっている。

【０００９】連結用外周溝２６は、互いに平行でほぼ平
らな壁３６及び３８と、両方の壁３６及び３８に対して
ほぼ直角である底部４０と、を有する。底部４０は、首
状部２０の周囲３２とほぼ同一の線上にある。中央孔４
４が、首状部２０と本体部１８とを貫通して流体が第１
部材内へ流入できるようになっている。第１部材は、ど
んなタイプの構造物でへも結合することができ、その構
造物の中への流体の流れを可能とする。

【００１０】第２部材１４は、スリーブ部分４６と、フ
ランジ部分４８と、を有する。中央孔５０は、スリーブ
部分４６及びフランジ部分４８の両方を貫通している。
スリーブ部分４６は、第１図において仮想線で示される
ように、導管１６等と結合されるようになっている外周
５１を有する。スリーブ部分４６の内周は、中央孔５０
によって形成される。中央孔５０は、スリーブ部分４６
の自由延長端部５２から内方へ通り、フランジ部分４８
において外方へと拡がっている。裾拡がり部分すなわち
フレア部分５３は、段部分３０の傾斜部分５５に着座す
る。第４図に見られるように一対の壁５４及び５６が中
央孔５０内へと突出している。その突出している壁５４
及び５６は、保持用空洞すなわち周方向係合凹部５８を
形成する。周方向係合凹部５８は、結合された状態にお
いて、連結用Ｏ−リング３４の周囲に位置させられて、
第２部材を第１部材と一緒に連結保持する。周壁５６
は、圧力がこのシステムに加えられた際に、第２部材１
４が連結用Ｏ−リング３４を越えて、摺動することを防
止するバツストップとして作用する。

【００１１】シール用Ｏ−リング２８及び２９と、連結
用Ｏ−リング３４とは、好ましくはゴム材料のエラスト
マーの連続した円形のバンドである。シール用Ｏ−リン
グ２８及び２９と、連結用Ｏ−リング３４とは、円周方
向に拡がり、首状部２０の周囲３２の上に嵌り、それぞ
れシール用外周溝２２、２４及び連結用外周溝２６の中
へ着座する。連結用Ｏ−リング３４は、シール用Ｏ−リ
ング２８及び２９より大きい直径を有していて、段部３
０の連結用外周溝２６の中に着座する。シール用Ｏ−リ
ング２８及び２９は、第１部材１２及び第２部材１４を
漏出しないようにシールする。シール用Ｏ−リング３４
は、第３図に示されるように、使用時において第１部材
１２及び第２部材１４をロックされた関係で保持する。

【００１２】第５図は本考案の第２実施例である。第５
図において、導管６０と６２がそれぞれ第１及び第２部
材１２、１４に取付けられている。第１部材１２はスリ
ーブ６４を有していて導管６０を第１部材１２上に保持
する。中央孔４４が第１部材１２とスリーブ６４とを貫
通して流体の流れが導管アセンブリ１０を通って流れら
れるようにする。第１部材１２と第２部材１４とは上述
のものとほぼ同じである。

【００１３】

【考案の効果】本考案のコネクタアセンブリは、構成が
簡単で、結合される部材間のシールとその結合の保持に
安価なＯ−リングを使用することができる。従って、簡
単で信頼性があり、且つ安価なコネクタアセンブリを提
供することができる。具体的には、以下のような作用効
果を奏する。 第１部材の段部外周溝にはめた連結用Ｏ−リングと、
第２の部材のフランジ部分内周の周方向係合凹部とを係
合させて、第１及び第２の部材間の流体シールを形成
し、同時に第１及び第２の部材を容易に連結させること
ができる。 さらに、第１部材の首状部外周溝にはめたシール用Ｏ
−リングと、第２の部材のスリーブ部分内周面と、を係
合させて、第１及び第２の部材間の流体シールを形成す
ることができる。 第１部材及び第２部材を容易に結合させ且つ取り外す
ことができる。つまり、第１部材と第２部材との結合
は、段部外周溝内に収受された連結用Ｏ−リングと周方
向係合凹部との係合並びに傾斜部分へのフレア部分の着
座によってなされるので、結合させるためには各部材を
軸方向に相対的に押し込み、取り外すためには逆に引き
抜くだけのワンタッチ作業で行える。 第１部材の傾斜部分に第２部材のフレア部分を着座さ
せるので、第１部材及び第２部材が連結されたならば、
第２部材は、第１部材を越えて軸方向へさらに移動する
ことはなく、軸方向への運動を最小とすることができ
る。 第１部材の傾斜部分に第２部材のフレア部分を着座さ
せるので、周方向係合凹部を連結用外周溝と確実に整合
させることができ、該周方向係合凹部内に連結用Ｏ−リ
ングを正確に収受することができ、第１部材と第２部材
とをシールしたまま保持状態に結合することができる。 連結用Ｏ−リングは同時にシール機能も有するので、
第１部材及び第２部材の間のシール効果を高めることが
できる。 第２部材は、導管を接続するスリーブ部分を有するの
で、第１部材と連結されて流体用コネクタとして組み立
てられた後は、該スリーブ部分に導管を回転可能に接続
することで、２つの導管を回転可能に連結することがで
きる。 構造及び取り扱いが簡単で、製作コストが安価で、且
つ流体シールとしての信頼性がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるコネクタアセンブリの斜視図であ
る。

【図２】図１のコネクタアセンブリの分解斜視図であ
る。

【図３】図１の３−３線による断面図である。

【図４】図２の４−４線による断面図である。

【図５】第２実施例の側面図である。

【符号の説明】

１２：第１部材 １４：第２部材 １６：導管 １８：本体部分 ２０：首状部分 ２２，２４，２６：溝 ２８，２９：Ｏ−リング ３０：段部 ３４：Ｏ−リング ４４：中央孔 ４６：スリーブ部分 ４８：フランジ部分 ５０：中央孔 ５３：裾拡がり部 ５５：傾斜部分 ５８：保持用空洞 ６０，６２：導管

Claims (6)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体部（１８）と、該本体部の一端側に
   隣接して該本体部の直径よりも小さい直径を有する段部
   （３０）と、該段部から所望の距離だけ延びて該段部の
   直径よりも小さい直径を有する首状部（２０）とを有す
   る第１の部材（１２）、及び スリーブ部分（４６）と、該スリーブ部分に隣接するフ
   ランジ部分（４８）と、該スリーブ部分（４６）及び該
   フランジ部分（４８）の内部を貫通する中央孔（５０）
   とを有し、該スリーブ部分（４８）に導管（１６）を接
   続するようにされた第２の部材（１４）を備え、 該第２の部材の中央孔（５０）と該第１の部材の首状部
   （２０）及び段部（３０）とを連結してなる流体用コネ
   クタアセンブリであって、 該第１の部材（１２）は、 該首状部（２０）外周にある少なくとも２つのシール用
   外周溝（２２、２４）、該段部（３０）外周にある少な
   くとも１つの連結用外周溝（２６）、及び該連結用外周
   溝（２６）と該首状部（２０）との間にある傾斜部分
   （５５）； 該シール用外周溝（２２、２４）に収受される弾性を有
   するエラストマーのシール用Ｏ−リング（２８、２
   ９）；及び 該連結用外周溝（２６）に収受される弾性を有するエラ
   ストマーの連結用Ｏ−リング（３４）；を備え、 該第２の部材（１４）は、 該スリーブ部分（４６）内周に画成された第１の部分
   （５０）であって、前記第１の部材の首状部のシール用
   外周溝に収受されたシール用Ｏ−リング（２８、２９）
   の外周の一部と係合するための第１の部分（５０）； 該フランジ部分（４８）内周に画成された周方向係合凹
   部（５８）であって、前記第１の部材の段部の連結用外
   周溝（２６）に収受された連結用Ｏ−リング（３４）と
   係合するための周方向係合凹部（５８）；及び 該周方向係合凹部（５８）の一部に画成されたフレア部
   分（５３）であって、前記第１の部材の傾斜部分（５
   ５）に着座するためのフレア部分（５３）；を備え、 該連結用外周溝（２６）に収受された該連結用Ｏ−リン
   グ（３４）と該周方向係合凹部（５８）との係合、及び
   該傾斜部分（５５）と該フレア部分（５３）との着座に
   よって、第１の部材（１２）と第２の部材（１４）との
   間を連結させると同時に流体に対するシールを形成し、 該シール用Ｏ−リング（２８、２９）と該第１の部分
   （５０）との係合によって第１の部材（１２）と第２の
   部材（１４）との間の流体に対するシールをさらに形成
   することを特徴とする流体用コネクタアセンブリ。
2. 【請求項２】 さらに、前記第１の部材（１２）が、該
   第１の部材の中へ流体を通すため、前記首状部（２０）
   を通って前記本体内部（１８）へ通じる中央孔（４４）
   を含むことを特徴とする請求項１に記載の流体用コネク
   タアセンブリ。
3. 【請求項３】 さらに、前記第１の部材（１２）の本体
   部（１８）に、導管を接続する手段（６４）を含むこと
   を特徴とする請求項１又は２に記載の流体用コネクタア
   センブリ。
4. 【請求項４】 流体の移送を行うための導管（１６又は
   ６０及び６２）と、該導管に接続されるようになってい
   る流体用コネクタ（１０）と、からなる導管アセンブリ
   であって、 該流体用コネクタ（１０）が、 本体部（１８）と、該本体部の一端側に隣接して該本体
   部の直径よりも小さい直径を有する段部（３０）と、該
   段部から所望の距離だけ延びて該段部の直径よりも小さ
   い直径を有する首状部（２０）とを有する第１の部材
   （１２）、及びスリーブ部分（４６）と、該スリーブ部
   分に隣接するフランジ部分（４８）と、該スリーブ部分
   （４６）及び該フランジ部分（４８）の内部を貫通する
   中央孔（５０）とを有し、該スリーブ部分（４８）に導
   管（１６又は６２）を接続するようにされた第２の部材
   （１４）を備え、 該第２の部材の中央孔（５０）と該第１の部材の首状部
   （２０）及び段部（３０）とを連結してなる流体用コネ
   クタアセンブリであって、 該第１の部材（１２）は、 該首状部（２０）外周にある少なくとも２つのシール用
   外周溝（２２、２４）、該段部（３０）外周にある少な
   くとも１つの連結用外周溝（２６）、及び該連結用外周
   溝（２６）と該首状部（２０）との間にある傾斜部分
   （５５）； 該シール用外周溝（２２、２４）に収受される弾性を有
   するエラストマーのシール用Ｏ−リング（２８、２
   ９）；及び 該連結用外周溝（２６）に収受される弾性を有するエラ
   ストマーの連結用Ｏ−リング（３４）；を備え、 該第２の部材（１４）は、 該スリーブ部分（４６）内周に画成された第１の部分
   （５０）であって、前記第１の部材の首状部のシール用
   外周溝に収受されたシール用Ｏ−リング（２８、２９）
   の外周の一部と係合するための第１の部分（５０）； 該フランジ部分（４８）内周に画成された周方向係合凹
   部（５８）であって、前記第１の部材の段部の連結用外
   周溝（２６）に収受された連結用Ｏ−リング（３４）と
   係合するための周方向係合凹部（５８）； 該周方向係合凹部（５８）の一部に画成されたフレア部
   分（５３）であって、前記第１の部材の傾斜部分（５
   ５）に着座するためのフレア部分（５３）；を備え、 該連結用外周溝（２６）に収受された該連結用Ｏ−リン
   グ（３４）と該周方向係合凹部（５８）との係合、及び
   該傾斜部分（５５）と該フレア部分（５３）との着座に
   よって、第１の部材（１２）と第２の部材（１４）との
   間を連結させると同時に流体に対するシールを形成し、 該シール用Ｏ−リング（２８、２９）と該第１の部分
   （５０）との係合によって第１の部材（１２）と第２の
   部材（１４）との間の流体に対するシールをさらに形成
   することを特徴とする導管アセンブリ。
5. 【請求項５】 さらに、前記第１の部材（１２）が、該
   第１の部材の中へ流体を通すため、前記首状部（２０）
   を通って前記本体内部（１８）へ通じる中央孔（４４）
   を含むことを特徴とする請求項４に記載の導管アセンブ
   リ。
6. 【請求項６】 さらに、前記第１の部材（１２）の本体
   部（１８）に、導管（６０）を接続する手段（６４）を
   含むことを特徴とする請求項４又は５に記載の導管アセ
   ンブリ。