JP2534484Y2 - 内燃機関の燃焼室 - Google Patents
内燃機関の燃焼室Info
- Publication number
- JP2534484Y2 JP2534484Y2 JP1987110741U JP11074187U JP2534484Y2 JP 2534484 Y2 JP2534484 Y2 JP 2534484Y2 JP 1987110741 U JP1987110741 U JP 1987110741U JP 11074187 U JP11074187 U JP 11074187U JP 2534484 Y2 JP2534484 Y2 JP 2534484Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- combustion chamber
- spray
- piston
- fuel
- combustion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は直接噴射式ディーゼルエンジンの燃焼室に関
する。
する。
第６〜８図は従来形の直接噴射式ディーゼル機関の燃
焼室付近の断面図、第７図は同機関のピストン上面図、
第８図は同ピストン頂部断面図である。
焼室付近の断面図、第７図は同機関のピストン上面図、
第８図は同ピストン頂部断面図である。
これらの図において、01はピストン、02は燃焼室即ち
ピストンキャビティ、03は燃料弁、04はシリンダヘッ
ド、05はシリンダライナ、06はピストン頂部とシリンダ
ヘッド下面とで形成される隙間部、07は燃料噴霧であ
る。直接噴射式ディーゼル機関では、混合気をシリンダ
内で形成させるため、燃料弁03の多孔ノズル噴口よりピ
ストンキャビティ02の壁へ向って燃料を噴射し、燃料噴
霧07を形成させるため、その中心線をピストンキャビテ
ィ02の壁に対してほぼ直角に近い角度で衝突させてい
る。従って燃料噴霧は第６図のようにピストンキャビテ
ィ02の壁面の上下方向に拡がり着火後はこの燃料分布に
従い火炎が発達するようになっている。
ピストンキャビティ、03は燃料弁、04はシリンダヘッ
ド、05はシリンダライナ、06はピストン頂部とシリンダ
ヘッド下面とで形成される隙間部、07は燃料噴霧であ
る。直接噴射式ディーゼル機関では、混合気をシリンダ
内で形成させるため、燃料弁03の多孔ノズル噴口よりピ
ストンキャビティ02の壁へ向って燃料を噴射し、燃料噴
霧07を形成させるため、その中心線をピストンキャビテ
ィ02の壁に対してほぼ直角に近い角度で衝突させてい
る。従って燃料噴霧は第６図のようにピストンキャビテ
ィ02の壁面の上下方向に拡がり着火後はこの燃料分布に
従い火炎が発達するようになっている。
従来の燃焼室では着火後第６図に示すように火炎が拡
がりピストンキャビティ02の下方と上方の２方向に分れ
る。ところが上方へ向った火炎はピストン頂部とシリン
ダヘッド下面とで形成される隙間部06に流れ込むが、こ
の隙間部06は上死点近くにおいてはその厚さが極めて薄
くなり、火炎が冷却され易くスワールも少ないため、良
好な燃焼が確保できない。従って出来るだけピストンキ
ャビティ02内で燃焼させるためには、燃焼室下部へ発達
する燃料量を多くする噴射方向を選ぶようにする必要が
ある。よって比較的多くの燃料量がピストンキャビティ
02の中央部へ集中するとともに、燃料噴霧が拡っている
ので、噴霧の流速が低下し、空気利用率も悪化し混合気
生成能力も低下している。さらにピストンキャビティ02
の底面部では、比較的よく燃焼された高温の噴霧火炎が
流れ込むため熱損失も多くなる。
がりピストンキャビティ02の下方と上方の２方向に分れ
る。ところが上方へ向った火炎はピストン頂部とシリン
ダヘッド下面とで形成される隙間部06に流れ込むが、こ
の隙間部06は上死点近くにおいてはその厚さが極めて薄
くなり、火炎が冷却され易くスワールも少ないため、良
好な燃焼が確保できない。従って出来るだけピストンキ
ャビティ02内で燃焼させるためには、燃焼室下部へ発達
する燃料量を多くする噴射方向を選ぶようにする必要が
ある。よって比較的多くの燃料量がピストンキャビティ
02の中央部へ集中するとともに、燃料噴霧が拡っている
ので、噴霧の流速が低下し、空気利用率も悪化し混合気
生成能力も低下している。さらにピストンキャビティ02
の底面部では、比較的よく燃焼された高温の噴霧火炎が
流れ込むため熱損失も多くなる。
本考案の目的は前記従来装置の問題点を解消し、ピス
トンキャビティ中央部底面へ燃料が過剰に集中すること
なく、空気利用率の良好な副室式ディーゼル機関の燃焼
室を提供するにある。
トンキャビティ中央部底面へ燃料が過剰に集中すること
なく、空気利用率の良好な副室式ディーゼル機関の燃焼
室を提供するにある。
本考案に係る内燃機関の燃焼室は、直接噴射式ディー
ゼル機関において、ピストン頂部に凹設された円形状の
燃焼室の底面に、燃料弁の噴口数と同数の辺を持った多
角形状の凹陥部を、前記底面から前記燃焼室の深さＨよ
りも小さい深さｈ陥没させて形成したことを特徴として
いる。
ゼル機関において、ピストン頂部に凹設された円形状の
燃焼室の底面に、燃料弁の噴口数と同数の辺を持った多
角形状の凹陥部を、前記底面から前記燃焼室の深さＨよ
りも小さい深さｈ陥没させて形成したことを特徴として
いる。
燃焼室側壁面へ衝突した燃料噴霧のうち、燃焼室底面
へ発達した部分が多角形凹陥部の上部へ発達すると同時
に、燃焼室内旋回流により燃焼室側壁に近い底面上にも
発達してゆく。前記中央凹陥部の上部へ発達した噴霧は
多角形凹陥部の角部に妨げられその発達速度が遅くな
る。これに対し円形燃焼室側壁面付近の噴霧は、水力学
の連続の原理より中央多角形凹陥部上の遅くなった噴霧
と対象的に、後者の燃焼室壁面に近い噴霧は流速が速く
なり、噴霧の運動の主力が円周方向へ変換される。又噴
霧火炎が燃焼室中央部では凹みの存在により底面に触れ
ることが少なくなり熱損失が減少するとともに、燃焼室
壁面に近い空気量の多い部分へ噴霧が主として流れるた
め直接噴射式ディーゼルエンジンの燃焼を大幅に改善す
ることができる。
へ発達した部分が多角形凹陥部の上部へ発達すると同時
に、燃焼室内旋回流により燃焼室側壁に近い底面上にも
発達してゆく。前記中央凹陥部の上部へ発達した噴霧は
多角形凹陥部の角部に妨げられその発達速度が遅くな
る。これに対し円形燃焼室側壁面付近の噴霧は、水力学
の連続の原理より中央多角形凹陥部上の遅くなった噴霧
と対象的に、後者の燃焼室壁面に近い噴霧は流速が速く
なり、噴霧の運動の主力が円周方向へ変換される。又噴
霧火炎が燃焼室中央部では凹みの存在により底面に触れ
ることが少なくなり熱損失が減少するとともに、燃焼室
壁面に近い空気量の多い部分へ噴霧が主として流れるた
め直接噴射式ディーゼルエンジンの燃焼を大幅に改善す
ることができる。
以下第１〜５図を参照し本考案の一実施例について説
明する。
明する。
第１図はピストン上部を主とした斜視図、第２図は同
ピストンキャビティ部の縦断面図、第３図は同ピストン
の上面図、第４図は燃焼室廻りの断面図を示す。
ピストンキャビティ部の縦断面図、第３図は同ピストン
の上面図、第４図は燃焼室廻りの断面図を示す。
これらの図において、01はピストン、21は本考案によ
る円形状の燃焼室（ピストンキャビティ）、22は本考案
の主要部であるピストンキャビティ底面に設けられた多
角形状の浅い凹陥部を示す。
る円形状の燃焼室（ピストンキャビティ）、22は本考案
の主要部であるピストンキャビティ底面に設けられた多
角形状の浅い凹陥部を示す。
前記多角形状の凹陥部22は、第２図に示すように、前
記円形状の燃焼室21の底面から、その深さｈが燃焼室の
深さＨよりも小さくなるように凹設される。
記円形状の燃焼室21の底面から、その深さｈが燃焼室の
深さＨよりも小さくなるように凹設される。
次に前記実施例の作用について説明する。第４図にお
いて燃料弁03の噴霧は、多孔ノズルより燃焼室21の壁に
対してほぼ直角に近い角度で衝突し、かつその衝突点は
浅い多角形の凹陥部22各辺の中点付近上方となってい
る。燃料弁03より噴出された噴霧は、燃焼室壁面の上下
方向に拡がる。この時燃焼室下部へ発達した噴霧は、燃
焼室底面に設けられた噴孔数に対応するだけの数の辺を
持った多角形状の凹陥部22の上部まで発達すると同時
に、燃焼室21の側壁面に近い底面上へも噴霧が発達す
る。ところが前者の中央部に設けられた浅い多角形状凹
陥部22の上面への噴霧Ａは、凹陥部の角部に妨げられ発
達速度が遅くなる。従って水力学の連続の原理より後者
の燃焼室側壁面に近い底面上の噴霧Ｂは対象的に発達速
度が高速となる。即ち中央部へ発達した噴霧Ａは低速と
なると共に底面に触れることが第４図に示すように少く
なり、噴霧の主流は燃焼室中央から円周方向へ変換され
る。第５図は燃焼室の上から見た噴霧の状況を示してい
る。
いて燃料弁03の噴霧は、多孔ノズルより燃焼室21の壁に
対してほぼ直角に近い角度で衝突し、かつその衝突点は
浅い多角形の凹陥部22各辺の中点付近上方となってい
る。燃料弁03より噴出された噴霧は、燃焼室壁面の上下
方向に拡がる。この時燃焼室下部へ発達した噴霧は、燃
焼室底面に設けられた噴孔数に対応するだけの数の辺を
持った多角形状の凹陥部22の上部まで発達すると同時
に、燃焼室21の側壁面に近い底面上へも噴霧が発達す
る。ところが前者の中央部に設けられた浅い多角形状凹
陥部22の上面への噴霧Ａは、凹陥部の角部に妨げられ発
達速度が遅くなる。従って水力学の連続の原理より後者
の燃焼室側壁面に近い底面上の噴霧Ｂは対象的に発達速
度が高速となる。即ち中央部へ発達した噴霧Ａは低速と
なると共に底面に触れることが第４図に示すように少く
なり、噴霧の主流は燃焼室中央から円周方向へ変換され
る。第５図は燃焼室の上から見た噴霧の状況を示してい
る。
即ち上記構成によれば、燃料弁03の各噴孔から噴出し
た噴霧は、燃焼室21の側壁面から底面に直接に発達させ
る噴霧と凹陥部22の上部に発達させる噴霧とに等しく分
離せしめられ、該凹陥部22の角部にて噴霧の発達速度が
抑えられ、これによって双方の噴霧の混合が促進せしめ
られる。
た噴霧は、燃焼室21の側壁面から底面に直接に発達させ
る噴霧と凹陥部22の上部に発達させる噴霧とに等しく分
離せしめられ、該凹陥部22の角部にて噴霧の発達速度が
抑えられ、これによって双方の噴霧の混合が促進せしめ
られる。
なお本実施例は４噴口の場合を示しているが噴口数が
４噴口以外のときも全く同様なことが成立する。但し多
角形の辺数は噴口数と同一とすることは、実用新案登録
請求の範囲に述べたとおりである。
４噴口以外のときも全く同様なことが成立する。但し多
角形の辺数は噴口数と同一とすることは、実用新案登録
請求の範囲に述べたとおりである。
前述のように燃焼室中央底面に多角形状の浅い凹陥部
を設けたことにより、燃料弁の各噴孔から噴出した噴霧
を等しく、燃焼室側壁面から底面に直接に発達させる噴
霧と凹陥部の上部に発達させる噴霧とに分離させ、凹陥
部の角部にて噴霧の発達速度を抑えて、混合を促進させ
ることができる。即ち、多角形状凹陥部の角部における
減速作用により、燃焼室中央部へ集中していた燃料量を
比較的少なくすることができ、噴霧を空気量の少なく燃
焼室中央部から空気量の多い燃焼室側壁方向へシフトで
きる。これにより良好な混合気形成が可能となり空気利
用率が向上すると共に、中央凹陥部の存在のため燃焼室
中央部底面での噴霧火炎の接触がなくなり、熱損失も減
少し燃焼効率の高い燃焼が実現できる。
を設けたことにより、燃料弁の各噴孔から噴出した噴霧
を等しく、燃焼室側壁面から底面に直接に発達させる噴
霧と凹陥部の上部に発達させる噴霧とに分離させ、凹陥
部の角部にて噴霧の発達速度を抑えて、混合を促進させ
ることができる。即ち、多角形状凹陥部の角部における
減速作用により、燃焼室中央部へ集中していた燃料量を
比較的少なくすることができ、噴霧を空気量の少なく燃
焼室中央部から空気量の多い燃焼室側壁方向へシフトで
きる。これにより良好な混合気形成が可能となり空気利
用率が向上すると共に、中央凹陥部の存在のため燃焼室
中央部底面での噴霧火炎の接触がなくなり、熱損失も減
少し燃焼効率の高い燃焼が実現できる。
第１〜５図は本考案に係るもので、第１図はピストン上
部の斜視図、第２図は同ピストンキャビティ付近の縦断
面図、第３図は同ピストンの上面図、第４図は燃焼室廻
りの断面図、第５図は燃焼室内の噴霧の発達状況を示す
上面図、第６〜８図は従来例で第６図は燃焼室廻りの断
面図、第７図は第６図のピストンの上面図、第８図は同
ピストン断面図である。 03……燃料弁、21……燃焼室（ピストンキャビティ）、
22……凹陥部。
部の斜視図、第２図は同ピストンキャビティ付近の縦断
面図、第３図は同ピストンの上面図、第４図は燃焼室廻
りの断面図、第５図は燃焼室内の噴霧の発達状況を示す
上面図、第６〜８図は従来例で第６図は燃焼室廻りの断
面図、第７図は第６図のピストンの上面図、第８図は同
ピストン断面図である。 03……燃料弁、21……燃焼室（ピストンキャビティ）、
22……凹陥部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 小田 裕司 長崎県長崎市飽の浦町１番１号 三菱重 工業株式会社長崎研究所内 (72)考案者 森 俊一 長崎県長崎市飽の浦町１番１号 三菱重 工業株式会社長崎研究所内 (72)考案者 中島 政吉 長崎県長崎市飽の浦町１番１号 三菱重 工業株式会社長崎研究所内 (72)考案者 嶋田 泰三 東京都港区芝５丁目33番８号 三菱自動 車工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭56−50214（ＪＰ，Ａ) 特開 昭59−79029（ＪＰ，Ａ) 実開 昭63−140136（ＪＰ，Ｕ)
Claims (1)
- 【請求項１】直接噴射式ディーゼルエンジンにおいて、
ピストン頂部に凹設された円形状の燃焼室の底面に、燃
料弁噴口数と同数の辺を持った多角形状の凹陥部を、前
記底面から前記燃焼室の深さ（Ｈ）よりも小さい深さ
（ｈ）陥没させて形成したことを特徴とする内燃機関の
燃焼室。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1987110741U JP2534484Y2 (ja) | 1987-07-21 | 1987-07-21 | 内燃機関の燃焼室 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1987110741U JP2534484Y2 (ja) | 1987-07-21 | 1987-07-21 | 内燃機関の燃焼室 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6419019U JPS6419019U (ja) | 1989-01-31 |
| JP2534484Y2 true JP2534484Y2 (ja) | 1997-04-30 |
Family
ID=31348176
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1987110741U Expired - Lifetime JP2534484Y2 (ja) | 1987-07-21 | 1987-07-21 | 内燃機関の燃焼室 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2534484Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5650214A (en) * | 1979-09-29 | 1981-05-07 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Combustion chamber of internal combustion engine |
-
1987
- 1987-07-21 JP JP1987110741U patent/JP2534484Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6419019U (ja) | 1989-01-31 |
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