JP2533422B2 - 直流抵抗溶接装置およびその溶接電流制御方法 - Google Patents

直流抵抗溶接装置およびその溶接電流制御方法

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JP2533422B2
JP2533422B2 JP3266453A JP26645391A JP2533422B2 JP 2533422 B2 JP2533422 B2 JP 2533422B2 JP 3266453 A JP3266453 A JP 3266453A JP 26645391 A JP26645391 A JP 26645391A JP 2533422 B2 JP2533422 B2 JP 2533422B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の溶接ガンを単一
のインバータ回路と溶接コントロール回路によって制御
する直流抵抗溶接装置およびその溶接電流制御方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、直流抵抗溶接装置において、単一
のインバータ回路と溶接コントロール回路とによって複
数の溶接ガンに溶接電流を通電する場合には、溶接ガン
がワークを挟持する加圧工程とワークに溶接電流を通電
する通電工程とを一連の溶接工程として溶接ガン毎に順
次行う方法と、複数の溶接ガンの加圧工程を同時に行
い、次いで通電工程のみ順次行う方法とがある。
【0003】この場合、前者は通電された溶接電流が他
の溶接ガンに分流することを防止するための同時加圧防
止回路が必要であり、後者は実開昭55−92485号
公報、および実開昭63−133884号公報に開示さ
れている技術的思想に見られるように、他の溶接ガンへ
の分流を阻止するための切換スイッチを溶接トランスの
一次側に配設する、または電流分配手段を溶接トランス
の二次側に配置することが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしなから、上記従
来の直流抵抗溶接装置における加圧工程と通電工程とを
一連の溶接工程として溶接ガン毎に順次行う方法では、
同時加圧防止回路が必要となり、直流抵抗溶接装置が複
雑になるとともに、装置全体が大型化するという不都合
がある。
【0005】また、複数の溶接ガンの加圧工程を同時に
行い、次いで通電工程のみ順次行う方法では、溶接トラ
ンスの一次側に切換スイッチを配設するか、若しくは溶
接トランスの二次側に電流分配手段を配設しなければな
らないため、装置が大型で複雑になるとともに、二次側
に配設された電流分配手段において発生する電圧降下が
大きくなるという問題がある。
【0006】上記問題を解決するために、本発明は簡単
な構成で、しかも複数個所の溶接を短時間で行うことが
できる直流抵抗溶接装置およびその溶接電流制御方法を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、第1の発明は、複数の溶接トランスの夫々に接続
された複数の溶接ガンを任意の組み合わせで加圧する複
数の加圧手段と、複数のスイッチング素子を直列に接続
することにより直列スイッチング素子群を形成し、前記
複数の直列スイッチング素子群をさらに並列に接続して
構成されるインバータ回路と、前記複数の直列スイッチ
ング素子群間に接続される複数の溶接トランスと、前記
複数の溶接トランスを付勢するシーケンスを予め記憶す
るシーケンス記憶回路と、前記複数のスイッチング素子
を付勢する駆動信号を出力するタイマ回路と、前記加圧
手段を付勢して複数の溶接ガンを加圧し、前記シーケン
ス記憶回路から読み取ったシーケンスに基づいて前記タ
イマ回路を付勢してインバータ回路の切替周期毎に順次
複数のスイッチング素子を付勢する制御回路と、を備え
ることを特徴とする。
【0008】さらに、第2の発明は、複数の溶接トラン
スの夫々に接続された複数の溶接ガンを任意の組み合わ
せで加圧する複数の加圧手段と、複数のスイッチング素
子を直列に接続することにより直列スイッチング素子群
を形成し、前記複数の直列スイッチング素子群をさらに
並列に接続して構成されるインバータ回路と、前記複数
の直列スイッチング素子群間に接続される複数の溶接ト
ランスと、前記複数のスイッチング素子を付勢するシー
ケンスを予め記憶するシーケンス記憶回路と、前記複数
のスイッチング素子を付勢または滅勢するための制御信
号を出力するタイマ回路と、前記加圧手段を付勢して複
数の溶接ガンを加圧し、前記シーケンス記憶回路から読
み取ったシーケンスに基づいて、前記タイマ回路を付勢
して夫々の溶接トランスに対応したインバータ回路の複
数のスイッチング素子の一部を付勢した後、残余のトラ
ンジスタを付勢または滅勢制御する制御回路と、を備え
ることを特徴とする。
【0009】さらに、第3の発明は、複数の溶接トラン
スの夫々に接続された夫々の溶接ガンを任意の組み合わ
せで加圧する第1のステップと、付勢する夫々の溶接ト
ランスに対応したインバータ回路の複数のスイッチング
素子の一部を付勢する第2のステップと、前記第2のス
テップにおいて付勢された残余のスイッチング素子を付
勢または滅勢制御する第3のステップと、からなること
を特徴とする。
【0010】
【作用】本発明に係る直流抵抗溶接装置およびその溶接
電流制御方法では、複数の溶接ガンを任意の組み合わせ
で加圧し、付勢する溶接トランスに対応したインバータ
回路の複数のトランジスタに対し、インバータ回路の切
替周期毎に順次駆動する駆動信号をタイマ回路が出力す
る。
【0011】従って、見掛け上、複数の溶接ガンを同時
通電することができるため、溶接時間の短縮化が図れ
る。
【0012】さらに、付勢する夫々の溶接トランスに対
応したインバータ回路の複数のトランジスタの一部を予
め付勢し、残余のトランジスタに対しては滅勢乃至付勢
制御することにより溶接トランスに通電することができ
るため、溶接トランスに通電する際に制御するトランジ
スタの数量を減少することができる。
【0013】
【実施例】次に、本発明に係る直流抵抗溶接装置および
その溶接電流制御方法について好適な実施例を挙げ、添
付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0014】図1において、参照符号2は直流抵抗溶接
装置を示し、この直流抵抗溶接装置2は三相交流電源に
接続されるコンバータ部Aと、このコンバータ部Aに接
続されるインバータ部Bと、溶接トランス/整流部C
と、溶接ガン部Dおよびインバータ部Bに対してパルス
幅変調(PWM)信号を供給する溶接タイマ回路Eとで
概略構成されている。
【0015】コンバータ部Aは三相交流電源から供給さ
れる三相交流の直流変換を行い、インバータ部Bは電力
用のトランジスタTra、Trb、Trc、Trdがフ
ルブリッジ回路で形成され、前記コンバータ部Aの直流
出力を所定の高周波交流に変換する。
【0016】溶接トランス/整流部Cは高周波交流が入
力される溶接トランスTと、ここで導出される低電圧高
周波交流を直流化する整流器Da、Dbとを有し、溶接
ガン部Dの可動ガンアーム4、6を駆動するシリンダC
dが電磁切換弁Dmを介して空圧源Arと接続されてい
る。さらに可動ガンアーム4と溶接トランスTの結線路
にはワークWの通電電流を検出する電流検出器12が設
けられている。
【0017】溶接タイマ回路Eは溶接制御を行うための
CPU22と、予備通電制御、本通電遅延制御、スロー
アップ制御、本通電制御並びに擬似溶接中止制御等を行
うためのプログラムを格納し、且つ実行に係る情報の記
憶、読み出しを行うためのROM24、RAM26とを
有し、さらにロボットコントローラCcとの信号の送受
を行い、且つ電磁切換弁Dmに接続される入出力インタ
フェース(以下、必要に応じてI/Oという)28を備
えている。
【0018】溶接タイマ回路Eは溶接条件等を溶接タイ
マ回路Eに入力するキーボードと、前記入力された溶接
条件等を表示するためのディスプレイ装置Dpとのイン
タフェースをとるI/O30と、トロイダルコイル等の
電流検出器12に接続されるA/D変換器32と、RA
M26から読み出され、後述される通電初期化信号のク
ロックパルスを計数するカウンタ36と、通電初期化信
号のクロックパルスの送出から予め設定された所定時間
より短い設定時間を計時するタイマ38と、トランジス
タTra乃至Trdにパルス幅変調のベース電流Sa、
Sbを供給するベースドライブ回路Bcと、該ベースド
ライブ回路Bcにタイミング信号を送出する電流制御部
40とを有している。
【0019】さらに、溶接タイマ回路EはI/O52に
接続され、予備通電の停止後、RAM26に設定された
本通電遅延時間を計数するカウンタ54と、I/O56
に接続され、前記RAM26に設定された通電遅延時間
をラッチするラッチ回路58とを有している。さらにカ
ウンタ54とラッチ回路58とが接続され、カウンタ5
4とラッチ回路58の出力信号を比較して、その両者が
一致した時に本通電に係る信号を送出するための比較器
60と、この比較器60の出力と接続されるI/O62
とを有している。なお、参照符号68はバスラインを示
す。
【0020】RAM26にはディスプレイ装置Dpか
ら、予め予備通電制御、本通電遅延制御、スローアップ
制御、本通電制御並びに擬似溶接中止制御のプリセット
値Nとタイマ38のプリセット時間Tbが記憶されてい
る。
【0021】次に、上記のように構成される直流抵抗溶
接装置2において、溶接が行われる作用について、図2
に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。
【0022】ロボットコントローラCcから溶接指令信
号(図2a)がI/O28を介してCPU22に取り込
まれる。
【0023】CPU22は溶接指令信号をもとにROM
24に格納されたプログラムおよびRAM26に書き込
まれた溶接条件(予備通電制御、本通電遅延制御、スロ
ーアップ制御、本通電制御並びに擬似溶接中止制御)を
読み出し、ここでI/O28から電磁切換弁Dmに加圧
信号(図2b参照)が供給される。続いて、空圧源Ar
から送出される圧縮空気がシリンダCdに供給されて可
動ガンアーム4、6が閉動してワークWを挟持する。
【0024】次に、時刻tazにおいて、通電初期化信
号(図2c参照)のクロックパルスPaがRAM26か
ら読み出され、カウンタ36、タイマ38および電流制
御部40に導入される。
【0025】カウンタ36は計数値を1とし、タイマ3
8はクロックパルスPaの前縁部から計数を開始する。
さらに、電流制御部40には、RAM26から読み出さ
れ、その初期値Vaのスロープ波形の通電信号(図2d
参照)が導入され、これに基づいてタイミングゲート信
号がベースドライブ回路Bcに供給される。
【0026】タイミングゲート信号は前記通電信号の振
幅値に応じたベース電流Sa、Sbのパルス幅を増減す
る制御信号であり、トランジスタTra乃至Trdのス
イッチング動作により、高周波交流が導出され、続い
て、溶接トランスT、整流器Da、Dbを介した直流電
圧がワークWに印加される。
【0027】ここまでの状態はワークWの初期加圧中で
あり、ワークWに本通電が行われないプリセット時間T
b(予備通電、図2c)である。プリセット時間Tbの
終了時にタイマ38から計数終了信号(図示せず)がC
PU22に送出され、時刻taaで通電初期化信号のク
ロックパルスPbを読み出し、カウンタ36の計数値が
2となる。ここでタイマ38はクロックパルスPbの前
縁部から計数を開始する。
【0028】この時点で通電信号は初期値Vaに初期化
されスローアップ制御が開始される。この初期化は複数
回(図示される6回、時刻taz乃至tab参照)行わ
れる。このプリセット時間Tbの電流検出器12の検出
電流が所定値以上においてはワークWの初期加圧が正常
とされて本通電遅延制御が行われる。なお、所定値以下
においては再度溶接指令信号の取り込み動作から開始す
る。
【0029】本通電遅延制御は初期加圧の完了、すなわ
ち、加圧が完了するまでの間はスローアップ制御並びに
本通電制御を遅延するものであり、RAM26に予めワ
ークWの板圧、材質等を考慮した時間が記憶されてい
る。RAM26から読み出された時間(時刻tab乃至
tac)がI/O52を介してラッチ回路58でラッチ
され、さらにI/O56を介して導入されたクロック信
号がカウンタ54で計数される。そして夫々の導出信号
が比較器60で比較され、それが一致した時にI/O6
2を介した信号がCPU22に取り込まれて、スローア
ップ制御並びに本通電制御が開始される(時刻ta
c)。
【0030】次に、RAM26のデータにより時刻ta
cから時刻tadまでのスローアップ制御時間Tsは、
図示される振幅(図2d)に対応する信号が電流制御部
40から導出されベースドライブ回路Bcに供給され
る。電流検出器12の検知電流は所定電流Ia(図2
e)において本通電制御(フィードバック制御)が開始
され、時刻tad乃至時刻tae間において一定の電流
IaがワークWに通電される。
【0031】なお、この後、所定の加圧保持時間(図2
b)が確保され、この加圧保持時間経過後の時刻taf
で溶接終了信号(図2f)がタイマ38からロボットコ
ントローラCcに送給され、溶接信号が停止する(図2
a、時刻tag)。これによって、1溶接工程が完了す
る。
【0032】次に、図3を参照しながら擬似溶接中止制
御について説明する。
【0033】空圧源Arの空気圧が極めて低下して可動
ガンアーム4、6が駆動されない場合、あるいは溶接電
極8、10の接触部位に絶縁性塵埃等が付着した場合に
は、ワークWに通電されず、さらにワークWが可動ガン
アーム4、6間に挟持された状態で溶接工程が中止され
る。
【0034】この場合、溶接工程を擬似的に終了せしめ
る擬似溶接中止制御が行われる。
【0035】この擬似溶接中止制御は、ロボットコント
ローラCcから供給される溶接指令信号(図3a)に基
づいて加圧信号(図3b)が電磁切換弁Dmに送出さ
れ、続いて、RAM26から通電初期化信号のパルスP
a(図3c)が読み出され、通電信号が初期化されてス
ローアップ制御が開始される(図3e、時刻tbz)。
【0036】次いで、プリセット時間Tbの経過後(図
3c)、ワークWに通電が行われているか否が判定さ
れ、通電されていない場合は再び初期化される。
【0037】このようにして通電されているか否かの判
定がプリセット時間Tb毎にN回(初期化回数として
は、N−1回)実施され、その時間が(N−1)×Tb
に対応する無通電許容時間Talowが経過した時(図
3c、時刻tbb)にI/O28を介して擬似溶接終了
信号(図3d)がロボットコントローラCcに出力され
て、図示しない連動機器が停止する。同時に通電信号が
停止され(図3e、時刻tbc)、これにより溶接が擬
似的に終了する(図3a、時刻tbc)。
【0038】ところで、上述のような動作を行う直流抵
抗溶接装置において、複数の溶接ガン部Dを単一のイン
バータ部Bと溶接タイマ回路Eとによって制御する動作
を図4を参照しながら説明する。
【0039】図4は溶接ガンG1乃至G6をトランジス
タTr1乃至トランジスタTr12で構成されるインバ
ータ部Bによって制御する第1の実施例である。
【0040】この場合、CPU22の制御下に溶接ガン
G1乃至G6は任意の組み合わせで加圧される。
【0041】トランジスタTr1乃至Tr12は溶接タ
イマ回路E内のベースドライブ回路Bcにより駆動され
るが、溶接トランスT1を駆動するには、ベースドライ
ブ回路Bcから出力される信号により、先ず、トランジ
スタTr1、Tr6、Tr7およびTr8が駆動され、
この後トランジスタTr5、Tr2、Tr3およびTr
4が駆動されることにより、溶接ガンG1でワークWが
溶接される。
【0042】次いで、ベースドライブ回路Bcにより、
トランジスタTr1、Tr2、Tr7およびTr8の駆
動とトランジスタTr5、Tr6、Tr3およびTr4
の駆動が交互に行われ、溶接ガンG2によりワークWの
溶接が行われる。
【0043】さらに、溶接ガンG3を駆動するには、ト
ランジスタTr1、Tr2、Tr3とTr8、およびト
ランジスタTr5、Tr6、Tr7とTr4を交互に駆
動する。
【0044】同様に、溶接ガンG4を駆動するには、ト
ランジスタTr5とTr10、Tr11、Tr12およ
びTr9とTr6、Tr7、Tr8を交互に駆動し、溶
接ガンG5を駆動するには、トランジスタTr5、Tr
6とTr11、Tr12、およびトランジスタTr9、
Tr10とTr7、Tr8を交互に駆動し、溶接ガンG
6を駆動するには、トランジスタTr5、Tr6、Tr
7とTr12、およびトランジスタTr9、Tr10、
Tr11とTr8を交互に駆動する。
【0045】上記の説明は、動作の理解を容易にするた
めに、溶接ガンG1乃至G6を順次駆動する場合につい
て述べたが、実際には見掛け上、複数の溶接ガンを同時
通電するために、インバータ部Bのスイッチ周期の1サ
イクル毎に溶接トランスの一次側を切り替える。
【0046】この場合の通電動作を図5に示す。すなわ
ち、第1のステップでトランジスタTr1、Tr6、T
r7およびTr8を駆動して、溶接トランスT1を付勢
した後、第2のステップでトランジスタTr5、Tr
6、Tr3およびTr4を駆動することにより、溶接ト
ランスT2を付勢する。以下同様に溶接トランスT3…
溶接トランスT6を付勢した後、トランジスタTr5、
Tr2、Tr3およびTr4を導通することにより溶接
トランスT1を前回とは逆方向に付勢する。
【0047】また、溶接電流の通電が終了した溶接ガン
部は順次開放し、次の溶接ポイントに指向して移動し、
位置が決まり次第通電開始指令が出されて溶接ガンは加
圧され、再びこのスイッチング制御ループに取り込まれ
ることになる。
【0048】以上説明したように、第1の実施例では、
直並列に接続されたトランジスタTr1乃至Tr12の
間に溶接トランスT1乃至T6を接続し、溶接タイマ回
路Eに前記トランジスタTr1乃至Tr12の駆動を制
御するタイマ38を配設する。そして、溶接ガンG1乃
至G6を複数台同時に加圧しておき、予め設定されたシ
ーケンスに従ってタイマ38から出力される制御信号に
よって、トランジスタTr1乃至Tr12を導通するこ
とにより、目標とする、例えば、溶接ガンG1以外の溶
接ガンG2乃至G6に通電電流が分流することを阻止
し、見掛け上、複数の溶接ガンを同時通電することが可
能となる。
【0049】なお、図4の構成において、さらにトラン
ジスタを並列に接続することにより溶接ガンを容易に増
設することが可能である。
【0050】次いで、トランジスタTr1乃至Tr12
を駆動するシーケンスの第2の実施例を図4、図6およ
び図7を参照しながら説明する。
【0051】この場合、構成要素は前記第1の実施例と
同一であるため、その詳細な説明を省略する。
【0052】図4における溶接トランスT1に対して順
方向および逆方向に通電する場合を例示して説明する。
【0053】先ず、溶接トランスT1を順方向に付勢す
る場合は、タイマ38の制御下にトランジスタTr1、
Tr6、Tr7およびTr8を導通させ、溶接トランス
T1を逆方向に付勢する場合、トランジスタTr5、T
r2、Tr3およびTr4を導通させれば良いことは上
述の第1の実施例で述べたが、この第2の実施例では、
トランジスタTr3、Tr4、Tr7およびTr8を導
通し(ステップS1)、トランジスタTr9、Tr1
0、Tr11およびTr12を非導通とする(ステップ
S2)。
【0054】次いで、順方向または逆方向通電情報に従
ってスイッチングする被制御トランジスタTr1、Tr
2、Tr5およびTr6を導通または非導通とする(ス
テップS3)。
【0055】図7は図4に示すインバータ部Bによって
溶接トランスT1乃至T6を付勢する場合のトランジス
タTr1乃至Tr12の制御状態を示す図である。
【0056】この場合、溶接トランスT1を順方向に通
電するときはトランジスタTr1およびTr6を導通制
御し、トランジスタTr5およびTr2を非導通制御す
る。また、溶接トランスT1を逆方向に制御するときは
トランジスタTr5およびTr2を導通制御し、トラン
ジスタTr1およびTr6を非導通制御する。
【0057】以上の制御ステップにおいて、溶接トラン
スT1を順方向に付勢する際に、トランジスタTr3お
よびTr4が導通状態であっても、通電電流はトランジ
スタTr1、Tr6、Tr7およびTr8の経路を流れ
る。
【0058】すなわち、トランジスタTr3およびTr
4の導通時におけるコレクタ/エミッタ間抵抗は溶接ト
ランスT2および溶接トランスT3の抵抗と比較する
と、見掛け上「0」であるので、通電電流はトランジス
タTr7およびTr8を流れるのである。
【0059】同様に溶接トランスT1を逆方向に通電す
る場合にはトランジスタTr7およびTr8が導通して
いても、溶接トランスT1を逆方向に付勢する通電電流
はトランジスタTr5、Tr2、Tr3およびTr4の
経路で通電される。
【0060】そこで、溶接トランスT1を付勢する場合
に、トランジスタTr3、Tr4、Tr7およびTr8
を予め導通しておけば、トランジスタTr1およびTr
6を導通することにより溶接トランスT1を順方向に付
勢することが可能となり、また、トランジスタTr5お
よびTr2を導通すれば、溶接トランスT1を逆方向に
付勢することが可能となるため、同時に導通するトラン
ジスタの数量は従来の1/2で良いことになり、トラン
ジスタのスイッチングノイズに起因する放射ノイズの発
生を抑止することが可能となる。
【0061】また、トランジスタのスイッチング時間に
は夫々固有の誤差があり、この固有誤差のある複数のト
ランジスタを同時にスイッチングさせるために、順方向
と逆方向との導通時間の誤差が大きくなる。この通電時
間の誤差によって溶接トランスTに残留磁気が累積され
て偏磁現象が発生するが、この第2の実施例によれば同
時に導通させるトランジスタの数量が1/2になるた
め、トランジスタのスイッチング時間の誤差が原因で発
生する溶接トランスTの偏磁を抑止することができる。
【0062】
【発明の効果】本発明に係る直流抵抗溶接装置およびそ
の溶接電流制御方法では、インバータ回路のトランジス
タを増加させ、溶接タイマ回路にそのトランジスタをイ
ンバータ回路の切替周期の1サイクル毎に切り替える機
能を持たせたことにより、複数の溶接ガンを任意の組み
合わせで加圧することができ、単一のインバータ回路で
多点溶接が可能となり、直流抵抗溶接装置の小型化が実
現できるとともに、溶接の時間短縮が図れるという効果
を奏する。また、容易に溶接ガンの増減が可能となる。
【0063】さらに、溶接トランスに通電する際に制御
するトランジスタの数量を減少することができるため、
トランジスタのスイッチング時に発生する放射ノイズを
抑止することが可能となるとともに、順方向通電と逆方
向通電との通電量の差を減少させ、溶接トランスに累積
する残留磁気を抑止し、溶接トランスにおいて発生する
偏磁現象の発生を阻止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の直流抵抗溶接装置およびその溶接電流
制御方法に係る一実施例の全体構成を示すブロック図で
ある。
【図2】図1に示す実施例の動作における時間軸上の信
号波形を示すタイミングチャートである。
【図3】図1に示す実施例の動作における時間軸上の信
号波形を示すタイミングチャートである。
【図4】図1に示す実施例のインバータ部と溶接トラン
ス/整流部と溶接ガン部との接続関係を表す図である。
【図5】図4に示すインバータ部のトランジスタを駆動
するシーケンスを示すタイミングチャートである。
【図6】図4に示すインバータ部のトランジスタを駆動
する別のシーケンスを示すフローチャートである。
【図7】図4に示すインバータ部のトランジスタを制御
する制御マップである。
【符号の説明】
2…直流抵抗溶接装置 4、6…可動ガンアーム 12…電流検出器 22…CPU 24…ROM 26…RAM 36…カウンタ 38…タイマ 54…カウンタ 58…ラッチ回路 60…比較器 A…コンバータ部 B…インバータ部 C…溶接トランス/整流部 D…溶接ガン部 E…溶接タイマ回路 T1〜T6…溶接トランス Tra〜Trd、Tr1〜Tr12…トランジスタ W…ワーク

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の溶接トランスの夫々に接続された複
    数の溶接ガンを任意の組み合わせで加圧する複数の加圧
    手段と、複数のスイッチング素子を直列に接続すること
    により直列スイッチング素子群を形成し、前記複数の直
    列スイッチング素子群をさらに並列に接続して構成され
    るインバータ回路と、前記複数の直列スイッチング素子
    群間に接続される複数の溶接トランスと、前記複数の溶
    接トランスを付勢するシーケンスを予め記憶するシーケ
    ンス記憶回路と、前記複数のスイッチング素子を付勢す
    る駆動信号を出力するタイマ回路と、前記加圧手段を付
    勢して複数の溶接ガンを加圧し、前記シーケンス記憶回
    路から読み取ったシーケンスに基づいて前記タイマ回路
    を付勢してインバータ回路の切替周期毎に順次複数のス
    イッチング素子を付勢する制御回路と、を備えることを
    特徴とする直流抵抗溶接装置。
  2. 【請求項2】複数の溶接トランスの夫々に接続された複
    数の溶接ガンを任意の組み合わせで加圧する複数の加圧
    手段と、複数のスイッチング素子を直列に接続すること
    により直列スイッチング素子群を形成し、前記複数の直
    列スイッチング素子群をさらに並列に接続して構成され
    るインバータ回路と、前記複数の直列スイッチング素子
    群間に接続される複数の溶接トランスと、前記複数のス
    イッチング素子を付勢するシーケンスを予め記憶するシ
    ーケンス記憶回路と、前記複数のスイッチング素子を付
    勢または滅勢するための制御信号を出力するタイマ回路
    と、前記加圧手段を付勢して複数の溶接ガンを加圧し、
    前記シーケンス記憶回路から読み取ったシーケンスに基
    づいて、前記タイマ回路を付勢して夫々の溶接トランス
    に対応したインバータ回路の複数のスイッチング素子の
    一部を付勢した後、残余のトランジスタを付勢または滅
    勢制御する制御回路と、を備えることを特徴とする直流
    抵抗溶接装置。
  3. 【請求項3】複数の溶接トランスの夫々に接続された夫
    々の溶接ガンを任意の組み合わせで加圧する第1のステ
    ップと、付勢する夫々の溶接トランスに対応したインバ
    ータ回路の複数のスイッチング素子の一部を付勢する第
    2のステップと、前記第2のステップにおいて付勢され
    た残余のスイッチング素子を付勢または滅勢制御する第
    3のステップと、からなることを特徴とする直流抵抗溶
    接装置の溶接電流制御方法。
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