JP2532462Y2 - 同期装置 - Google Patents
同期装置Info
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- JP2532462Y2 JP2532462Y2 JP1990004888U JP488890U JP2532462Y2 JP 2532462 Y2 JP2532462 Y2 JP 2532462Y2 JP 1990004888 U JP1990004888 U JP 1990004888U JP 488890 U JP488890 U JP 488890U JP 2532462 Y2 JP2532462 Y2 JP 2532462Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- spline
- hub
- synchronizer
- clutch hub
- synchronizer ring
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Mechanical Operated Clutches (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は手動変速機に使用される同期装置に関する。
(従来技術) 同期装置の一形式として、回転軸上に一体回転可能に
組付けられるクラッチハブと、同クラッチハブの外スプ
ライン部に軸方向へのみ摺動可能に組付けられるハブス
リーブと、前記回転軸上に回転可能に組付けたギヤのギ
ヤスプライン部に設けられたテーパコーン部に係脱する
テーパコーン部を有し同ギヤと前記クラッチハブ間に位
置するシンクロナイザリングと、前記クラッチハブの外
スプライン部に設けた軸方向に延びる溝部に係合して同
クラッチハブと前記シンクロナイザリングとの所定量の
相対回転を許容し同シンクロナイザリングのスプライン
チャンファと前記ハブスリーブのスプラインチャンファ
との互に対向するオーバラップ量を規定する係合手段を
備えてなる同期装置があり、その一例が実開昭53-13035
4号公報に示されている。
組付けられるクラッチハブと、同クラッチハブの外スプ
ライン部に軸方向へのみ摺動可能に組付けられるハブス
リーブと、前記回転軸上に回転可能に組付けたギヤのギ
ヤスプライン部に設けられたテーパコーン部に係脱する
テーパコーン部を有し同ギヤと前記クラッチハブ間に位
置するシンクロナイザリングと、前記クラッチハブの外
スプライン部に設けた軸方向に延びる溝部に係合して同
クラッチハブと前記シンクロナイザリングとの所定量の
相対回転を許容し同シンクロナイザリングのスプライン
チャンファと前記ハブスリーブのスプラインチャンファ
との互に対向するオーバラップ量を規定する係合手段を
備えてなる同期装置があり、その一例が実開昭53-13035
4号公報に示されている。
しかして、この種形式の同期装置においては、上記係
合手段が上記公報にて示されているように例えば、クラ
ッチハブの溝部(キー溝)、同キー溝に対向し同キー溝
より幅広のシンクロナイザリングの係合溝、キー溝に軸
方向へのみ移動可能に嵌合するとともにその一端がシン
クロナイザリングの係合溝に遊嵌するシフティングキー
にて構成されていて、下記のごとく作動する。
合手段が上記公報にて示されているように例えば、クラ
ッチハブの溝部(キー溝)、同キー溝に対向し同キー溝
より幅広のシンクロナイザリングの係合溝、キー溝に軸
方向へのみ移動可能に嵌合するとともにその一端がシン
クロナイザリングの係合溝に遊嵌するシフティングキー
にて構成されていて、下記のごとく作動する。
すなわち、かかる同期装置においては、変速レバーの
操作によりハブスリーブがシフトフォークを介してシン
クロナイザリング側へ摺動され、シフティングキーがハ
ブスリーブとともに移動してシンクロナイザリングを押
動し、同リングをギヤスプライン部のテーパコーン部に
押付けて係合を開始させる。この結果、シンクロナイザ
リングはギヤスプライン部につれ回りしてクラッチハブ
およびスリーブに対して相対回転するとともに、この相
対回転がシフティングキーの作用にて所定量に規制さ
れ、ハブスリーブの各スプラインチャンファとシンクロ
ナイザリングの各スプリラインチャンファとが互に対向
する。この状態でハブスリーがさらに摺動すると、これ
らのチャンファが互に当接してシンクロナイザリングが
ギヤスプライン部のテーパコーン部に強く押付けられて
ギヤスプライン部との同期が完了し、ハブスリーブの各
スプラインはシンクロナイザリングの各スプラインと、
次いでギヤスプライン部の各スプラインと噛合する。こ
れにより、回転軸とギヤとは互に結合し変速操作が完了
する。
操作によりハブスリーブがシフトフォークを介してシン
クロナイザリング側へ摺動され、シフティングキーがハ
ブスリーブとともに移動してシンクロナイザリングを押
動し、同リングをギヤスプライン部のテーパコーン部に
押付けて係合を開始させる。この結果、シンクロナイザ
リングはギヤスプライン部につれ回りしてクラッチハブ
およびスリーブに対して相対回転するとともに、この相
対回転がシフティングキーの作用にて所定量に規制さ
れ、ハブスリーブの各スプラインチャンファとシンクロ
ナイザリングの各スプリラインチャンファとが互に対向
する。この状態でハブスリーがさらに摺動すると、これ
らのチャンファが互に当接してシンクロナイザリングが
ギヤスプライン部のテーパコーン部に強く押付けられて
ギヤスプライン部との同期が完了し、ハブスリーブの各
スプラインはシンクロナイザリングの各スプラインと、
次いでギヤスプライン部の各スプラインと噛合する。こ
れにより、回転軸とギヤとは互に結合し変速操作が完了
する。
ところで、当該同期装置においてはアップシフト時と
ダウンシフト時とではハブスリーブに対するシンクロナ
イザリングおよびギヤスプライン部の摺動阻止作用が異
なり、かかる阻止作用はダウンシフト時には小さくて円
滑な変速操作が行えるのに対して、アップシフト時には
大きくて変速操作が重く、かつ2段入り感がある等シフ
トフィーリングがよくない。かかる問題に対処すべく当
該同期装置においては、シンクロナイザリングの各スプ
ラインにおける周方向の一方側の歯厚を薄くし、同リン
グのスプラインチャンファとハブスリーブのスプライン
チャンファとの互に対向するオーバラップ量をアップシ
フト時に小さくかつダウンシフト時に大きくして、アッ
プシフト時の操作力の軽減を図っている。
ダウンシフト時とではハブスリーブに対するシンクロナ
イザリングおよびギヤスプライン部の摺動阻止作用が異
なり、かかる阻止作用はダウンシフト時には小さくて円
滑な変速操作が行えるのに対して、アップシフト時には
大きくて変速操作が重く、かつ2段入り感がある等シフ
トフィーリングがよくない。かかる問題に対処すべく当
該同期装置においては、シンクロナイザリングの各スプ
ラインにおける周方向の一方側の歯厚を薄くし、同リン
グのスプラインチャンファとハブスリーブのスプライン
チャンファとの互に対向するオーバラップ量をアップシ
フト時に小さくかつダウンシフト時に大きくして、アッ
プシフト時の操作力の軽減を図っている。
(考案が解決しようとする課題) 通常、手動変速機の同期装置は回転軸上に組付たクラ
ッチハブ、シフティングキーおよびハブスリーブを共用
する一対の同期装置として構成されかつ使用される場合
が多く、この場合にはクラッチハブおよびハブスリーブ
を中心として左右のそれぞれにシンクロナイザリングお
よびギヤスプライン部が配置され、シンクロナイザリン
グは左右同じものが使用される。かかる構成を上記した
改良された同期装置に採用して一対の同期装置とした場
合、シンクロナイザリングの構造は左右ではアップシフ
ト側とダウンシフト側とが全く逆になり、従来のごとく
左右共同じシンクロナイザリングを使用することができ
なくなる。このため、シンクロナイザリングとして左右
それぞれ専用のものを製作しなければならずコストが上
昇するとともに、シンクロナイザリングが2種類になる
ことから組付作業時に細心の注意が必要となり、かつ誤
組付けが発生するおそれがある。
ッチハブ、シフティングキーおよびハブスリーブを共用
する一対の同期装置として構成されかつ使用される場合
が多く、この場合にはクラッチハブおよびハブスリーブ
を中心として左右のそれぞれにシンクロナイザリングお
よびギヤスプライン部が配置され、シンクロナイザリン
グは左右同じものが使用される。かかる構成を上記した
改良された同期装置に採用して一対の同期装置とした場
合、シンクロナイザリングの構造は左右ではアップシフ
ト側とダウンシフト側とが全く逆になり、従来のごとく
左右共同じシンクロナイザリングを使用することができ
なくなる。このため、シンクロナイザリングとして左右
それぞれ専用のものを製作しなければならずコストが上
昇するとともに、シンクロナイザリングが2種類になる
ことから組付作業時に細心の注意が必要となり、かつ誤
組付けが発生するおそれがある。
なお、かかる同期装置において、ハブスリーブのスプ
ラインチャンファとシンクロナイザリングのスプライン
チャンファとの互に対向するオーバーラップ量をアップ
シフト時小さくかつダウンシフト時大きくする手段とし
て、シフティングキーが係合するシンクロナイザリング
の係合溝を周方向に偏位させる手段が提案されている
が、かかる手段を採用する場合においても上記と同様の
問題がある。
ラインチャンファとシンクロナイザリングのスプライン
チャンファとの互に対向するオーバーラップ量をアップ
シフト時小さくかつダウンシフト時大きくする手段とし
て、シフティングキーが係合するシンクロナイザリング
の係合溝を周方向に偏位させる手段が提案されている
が、かかる手段を採用する場合においても上記と同様の
問題がある。
従って、本考案の目的は、これらの問題に対処するこ
とにある。
とにある。
(課題を解決するための手段) 本考案は上記した形式の同期装置において、前記クラ
ッチハブの溝部の周方向の中心位置を、前記ハブスリー
ブにおけるスプラインの周方向の中心位置、または隣合
う前記両スプラインの周方向の中心位置間の中央位置か
ら周方向へ所定量偏位させて、アップシフト時の前記オ
ーバラップ量をダウンシフト時の前記オーバラップ量に
対して小さく設定したことを特徴とするものである。
ッチハブの溝部の周方向の中心位置を、前記ハブスリー
ブにおけるスプラインの周方向の中心位置、または隣合
う前記両スプラインの周方向の中心位置間の中央位置か
ら周方向へ所定量偏位させて、アップシフト時の前記オ
ーバラップ量をダウンシフト時の前記オーバラップ量に
対して小さく設定したことを特徴とするものである。
(考案の作用・効果) かかる構成の同期装置においては、クラッチハブの溝
部の周方向の位置に基づき同溝部に係合する係合手段に
より、シンクロナイザリングのクラッチハブおよびスリ
ーブに対する相対回転量が規定される。従って、クラッ
チハブの溝部の周方向の中心位置が、ハブスリーブにお
けるスプラインの周方向の中心位置、または隣合う両ス
プラインの周方向の中心位置間の中央位置に対して周方
向に偏位している分、同スリーブのスプラインチャンフ
ァをシンクロナイザリングのスプラインチャンファとの
互に対向するオーバラップ量が周方向の一方側と他方
側、すなわちアップシフト側とダウンシフト側とでは異
なることになる。
部の周方向の位置に基づき同溝部に係合する係合手段に
より、シンクロナイザリングのクラッチハブおよびスリ
ーブに対する相対回転量が規定される。従って、クラッ
チハブの溝部の周方向の中心位置が、ハブスリーブにお
けるスプラインの周方向の中心位置、または隣合う両ス
プラインの周方向の中心位置間の中央位置に対して周方
向に偏位している分、同スリーブのスプラインチャンフ
ァをシンクロナイザリングのスプラインチャンファとの
互に対向するオーバラップ量が周方向の一方側と他方
側、すなわちアップシフト側とダウンシフト側とでは異
なることになる。
従って、オーバラップ量がアップシフト側で小さくな
るよう設定すればアップシフト時の操作力が軽減され、
2段入感が無く、かつシフトフィーリングのよい円滑な
変速操作を行うことができ、またダウンシフト時の各ス
プラインの耐久性を確保することができる。
るよう設定すればアップシフト時の操作力が軽減され、
2段入感が無く、かつシフトフィーリングのよい円滑な
変速操作を行うことができ、またダウンシフト時の各ス
プラインの耐久性を確保することができる。
しかして、当該同期装置においては、左右一対の同期
装置を構成する場合の共通の構成部材であるクラッチハ
ブの溝部の位置を変更しているにすぎないため、従来と
同様クラッチハブ、ハブスリーブ、シフティングキー等
の係合手段を共用することができることは勿論のこと、
シンクロナイザリングを左右同じものを使用することが
できる。従って、当該同期装置によればコストの上昇、
誤組付け等上記した全ての問題を解消することができ
る。
装置を構成する場合の共通の構成部材であるクラッチハ
ブの溝部の位置を変更しているにすぎないため、従来と
同様クラッチハブ、ハブスリーブ、シフティングキー等
の係合手段を共用することができることは勿論のこと、
シンクロナイザリングを左右同じものを使用することが
できる。従って、当該同期装置によればコストの上昇、
誤組付け等上記した全ての問題を解消することができ
る。
(実施例) 以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明するに、
第1図および第2図には本考案を実施したボルグワーナ
式の同期装置が示されている。
第1図および第2図には本考案を実施したボルグワーナ
式の同期装置が示されている。
当該同期装置は左右一対のシンクロ機構10a、10bを備
えたもので、これら両機構10a、10bはクラッチハブ11、
ハブスリーブ12およびシフティングキー13を共用してい
る。第1シンクロ機構10aはこれらの構成部材11〜13
と、シンクロナイザリング14およびスプラインピース15
を備え、また第2シンクロ機構10bも同様にこれらの構
成部材11〜13と、シンクロナイザリング16およびスプラ
インピース17を備えている。
えたもので、これら両機構10a、10bはクラッチハブ11、
ハブスリーブ12およびシフティングキー13を共用してい
る。第1シンクロ機構10aはこれらの構成部材11〜13
と、シンクロナイザリング14およびスプラインピース15
を備え、また第2シンクロ機構10bも同様にこれらの構
成部材11〜13と、シンクロナイザリング16およびスプラ
インピース17を備えている。
クラッチハブ11は回転軸であるドリブンシャフト21上
にて、回転可能に組付けた左右一対のドリブンギヤ22、
23間に一体回転可能に組付けられ、同クラッチハブ11の
外スプライン部11aにハブスリーブ12が軸方向へ摺動可
能に組付けられている。クラッチハブ11の外スプライン
部11aには、軸方向に延びるキー溝11bが周方向に等間隔
にて複数形成されており、各キー溝11bにシフティング
キー13が軸方向へのみ移動可能に嵌合している。各シフ
ティングキー13は左右一対のC形状のキースプリング18
にて支承され、ハブスリーブ12の係合凹所12aに弾撥的
に係合している。
にて、回転可能に組付けた左右一対のドリブンギヤ22、
23間に一体回転可能に組付けられ、同クラッチハブ11の
外スプライン部11aにハブスリーブ12が軸方向へ摺動可
能に組付けられている。クラッチハブ11の外スプライン
部11aには、軸方向に延びるキー溝11bが周方向に等間隔
にて複数形成されており、各キー溝11bにシフティング
キー13が軸方向へのみ移動可能に嵌合している。各シフ
ティングキー13は左右一対のC形状のキースプリング18
にて支承され、ハブスリーブ12の係合凹所12aに弾撥的
に係合している。
各スプラインピース15、17は各ドリブンギヤ22、23の
クラッチハブ11側部位に一体回転可能に組付けられてお
り、各スプラインピース15、17のテーパコーン部の外周
に各シンクロナイザリング14、16が遊嵌状に位置してい
る。両シンクロナイザリング14、16は互に対向して組付
けられた同一のもので、各スプラインピース15、17のテ
ーパコーン部に係脱するテーパコーン部を備えるととも
に、クラッチハブ11の各キー溝11bに対向して位置する
係合溝14a、16aを備えている。シフティングキー13の左
右の一端部はシンクロナイザリング14の係合溝14aに臨
み、かつ他端部はシンクロナイザリング16の係合溝16a
に臨んでいる。各係合溝14a、16aの周方向の幅は第3図
および第4図に示すように、クラッチハブ11のキー溝11
bの周方向の幅より所定量幅広に形成されていて、クラ
ッチハブ11およびハブスリーブ12と各シンクロナイザリ
ング14、16とは上記幅の差に相当する分の相対回転が許
容されている。かかる組付構造において、ハブスリーブ
12のスプライン12b、各シンクロナイザリング14、16の
スプライン14b、16bおよび各スプラインピース15、17の
スプライン15a、17aは軸線と平行な同一線上にあり、ハ
ブスリーブ12のスプライン12bがそれぞれのスプライン1
4b、16bおよび15a、17aに噛合可能になっている。
クラッチハブ11側部位に一体回転可能に組付けられてお
り、各スプラインピース15、17のテーパコーン部の外周
に各シンクロナイザリング14、16が遊嵌状に位置してい
る。両シンクロナイザリング14、16は互に対向して組付
けられた同一のもので、各スプラインピース15、17のテ
ーパコーン部に係脱するテーパコーン部を備えるととも
に、クラッチハブ11の各キー溝11bに対向して位置する
係合溝14a、16aを備えている。シフティングキー13の左
右の一端部はシンクロナイザリング14の係合溝14aに臨
み、かつ他端部はシンクロナイザリング16の係合溝16a
に臨んでいる。各係合溝14a、16aの周方向の幅は第3図
および第4図に示すように、クラッチハブ11のキー溝11
bの周方向の幅より所定量幅広に形成されていて、クラ
ッチハブ11およびハブスリーブ12と各シンクロナイザリ
ング14、16とは上記幅の差に相当する分の相対回転が許
容されている。かかる組付構造において、ハブスリーブ
12のスプライン12b、各シンクロナイザリング14、16の
スプライン14b、16bおよび各スプラインピース15、17の
スプライン15a、17aは軸線と平行な同一線上にあり、ハ
ブスリーブ12のスプライン12bがそれぞれのスプライン1
4b、16bおよび15a、17aに噛合可能になっている。
しかして、クラッチハブ11においては、第1図および
第3、第4図に示すように、キー溝11bは、その周方向
の中心位置P2をハブスリーブ12におけるスプライン12b
の周方向の中心位置P1に対して所定量偏位させて形成さ
れている。第3図および第4図は変速操作におけるクラ
ッチハブ11およびハブスリーブ12とシンクロナイザリン
グ14、16とが相対回転した状態を示しており、第3図は
アップシフト時の状態、第4図はダウンシフト時の状態
を示している。これらの状態において、ハブスリーブ12
のスプラインチャンファ12b1とシンクロナイザリング14
(16)のスプラインチャンファ14b1(16b1)との互に対
向するオーバラップ量は、アップシフト時には11、ダウ
ンシフト時には12となる。
第3、第4図に示すように、キー溝11bは、その周方向
の中心位置P2をハブスリーブ12におけるスプライン12b
の周方向の中心位置P1に対して所定量偏位させて形成さ
れている。第3図および第4図は変速操作におけるクラ
ッチハブ11およびハブスリーブ12とシンクロナイザリン
グ14、16とが相対回転した状態を示しており、第3図は
アップシフト時の状態、第4図はダウンシフト時の状態
を示している。これらの状態において、ハブスリーブ12
のスプラインチャンファ12b1とシンクロナイザリング14
(16)のスプラインチャンファ14b1(16b1)との互に対
向するオーバラップ量は、アップシフト時には11、ダウ
ンシフト時には12となる。
かかる構成の同期装置においては、変速レバーの操作
によりシフトフォークを介してハブスリーブ12が軸方向
に摺動され、同スリーブ12と一体にシフティングキー13
が移動してシンクロナイザリング14(16)を押動して、
同リング14(16)のスプラインピース15(17)への係合
を開始する。これにより、シンクロナイザリング14(1
6)はスプラインピース15(17)とつれ回りし、クラッ
チハブ11およびハブスリーブ12に対してアップシフト時
には回転が速く第3図の矢印A方向に相対回転し、かつ
ダウンシフト時には回転が遅く第4図の矢印B方向に相
対回転し、ハブスリーブ12のスプラインチャンファ12b1
とシンクロナイザリング14(16)のスプラインチャンフ
ァ14b1(16b1)とを対向させる。この状態でハブスリー
ブ12がさらに摺動すると、各スプラインチャンファが互
に当接してシンクロナイザリング14(16)がスプライン
ピース15(17)に強く押付けられ、クラッチハブ11およ
びハブスリーブ12と、シンクロナイザリング14(16)
と、スプラインピース15(17)とが同期し、ハブスリー
ブ12のスプライン12bはシンクロナイザリング14(16)
のスプライン14b(16b)に、次いでスプラインピース15
(17)のスプライン15a(17a)に噛合する。これによ
り、ドリブンシャフト21とドリブンギヤ22(23)とが互
に結合して変速操作が完了する。
によりシフトフォークを介してハブスリーブ12が軸方向
に摺動され、同スリーブ12と一体にシフティングキー13
が移動してシンクロナイザリング14(16)を押動して、
同リング14(16)のスプラインピース15(17)への係合
を開始する。これにより、シンクロナイザリング14(1
6)はスプラインピース15(17)とつれ回りし、クラッ
チハブ11およびハブスリーブ12に対してアップシフト時
には回転が速く第3図の矢印A方向に相対回転し、かつ
ダウンシフト時には回転が遅く第4図の矢印B方向に相
対回転し、ハブスリーブ12のスプラインチャンファ12b1
とシンクロナイザリング14(16)のスプラインチャンフ
ァ14b1(16b1)とを対向させる。この状態でハブスリー
ブ12がさらに摺動すると、各スプラインチャンファが互
に当接してシンクロナイザリング14(16)がスプライン
ピース15(17)に強く押付けられ、クラッチハブ11およ
びハブスリーブ12と、シンクロナイザリング14(16)
と、スプラインピース15(17)とが同期し、ハブスリー
ブ12のスプライン12bはシンクロナイザリング14(16)
のスプライン14b(16b)に、次いでスプラインピース15
(17)のスプライン15a(17a)に噛合する。これによ
り、ドリブンシャフト21とドリブンギヤ22(23)とが互
に結合して変速操作が完了する。
しかして、当該同期装置において、ハブスリーブ12の
スプラインチャンファ12b1とシンクロナイザリング14
(16)のスプラインチャンファ14b1(16b1)との互に対
向するオーバラップ量はアップシフト時l1,ダウンシ
フト時l1となってアップシフト時の方が小さい。この
ため、アップシフト時の操作力が軽減され、2段入り感
が無くかつシフトフィーリングのよい円滑な変速操作を
行うことができ、またダウンシフト時の各スプライン12
b、14b(16b)の耐久性を確保することができる。
スプラインチャンファ12b1とシンクロナイザリング14
(16)のスプラインチャンファ14b1(16b1)との互に対
向するオーバラップ量はアップシフト時l1,ダウンシ
フト時l1となってアップシフト時の方が小さい。この
ため、アップシフト時の操作力が軽減され、2段入り感
が無くかつシフトフィーリングのよい円滑な変速操作を
行うことができ、またダウンシフト時の各スプライン12
b、14b(16b)の耐久性を確保することができる。
ところで、当該同期装置においては、クラッチハブ11
のキー溝11bの周方向の位置を変更しているにすぎない
ため、左右一対の同期装置を構成する場合クラッチハブ
11、ハブスリーブ12、シフティングキー13およびキース
プリング18を共用でき、かつ左右のシンクロナイザリン
グ14、16として同一のものを使用することができる。従
って、当該同期装置によればコストの上昇、誤組付け等
の問題が解消される。
のキー溝11bの周方向の位置を変更しているにすぎない
ため、左右一対の同期装置を構成する場合クラッチハブ
11、ハブスリーブ12、シフティングキー13およびキース
プリング18を共用でき、かつ左右のシンクロナイザリン
グ14、16として同一のものを使用することができる。従
って、当該同期装置によればコストの上昇、誤組付け等
の問題が解消される。
なお、本実施例においてはボルクワーナ式の同期装置
の例について示したが、本考案はクラッチハブの溝部と
シンクロナイザリングの係合突起との係合作用にて上記
したオーバラップ量が規定されるハブインデックス式の
同期装置にも実施し得る。
の例について示したが、本考案はクラッチハブの溝部と
シンクロナイザリングの係合突起との係合作用にて上記
したオーバラップ量が規定されるハブインデックス式の
同期装置にも実施し得る。
第1図は本考案の一実施例を係る同期装置におけるクラ
ッチハブとこれに組付けたハブスリーブの正面図、第2
図は同装置の部分断面図、第3図および第4図はクラッ
チハブおよびハブスリーブとシンクロナイザリングの相
対回転時の状態を示す平面的説明図である。 符号の説明 11……クラッチハブ、11b……キー溝、12……ハブスリ
ーブ、12b……スプライン、13……シフティングキー、1
4、16……シンクロナイザリング、14b、16b……スプラ
イン、15、17……スプラインピース、21……ドリブンシ
ャフト、22、23……ドリブンギヤ。
ッチハブとこれに組付けたハブスリーブの正面図、第2
図は同装置の部分断面図、第3図および第4図はクラッ
チハブおよびハブスリーブとシンクロナイザリングの相
対回転時の状態を示す平面的説明図である。 符号の説明 11……クラッチハブ、11b……キー溝、12……ハブスリ
ーブ、12b……スプライン、13……シフティングキー、1
4、16……シンクロナイザリング、14b、16b……スプラ
イン、15、17……スプラインピース、21……ドリブンシ
ャフト、22、23……ドリブンギヤ。
Claims (1)
- 【請求項1】回転軸上に一体回転可能に組付けられるク
ラッチハブと、同クラッチハブの外スプライン部に軸方
向へのみ摺動可能に組付けられるハブスリーブと、前記
回転軸上に回転可能に組付けたギヤのスプライン部に設
けられたテーパコーン部に係脱するテーパコーン部を有
し同ギヤと前記クラッチハブ間に位置するシンクロナイ
ザリングと、前記クラッチハブの外スプライン部に設け
た軸方向に延びる溝部に係合して同クラッチハブと前記
シンクロナイザリングとの所定量の相対回転を許容し同
シンクロナイザリングのスプラインチャンファと前記ハ
ブスリーブのスプラインチャンファとの互に対向するオ
ーバラップ量を規定する係合手段を備えてなる同期装置
において、前記クラッチハブの溝部の周方向の中心位置
を、前記ハブスリーブにおけるスプラインの周方向の中
心位置、または隣合う前記両スプラインの周方向の中心
位置間の中央位置から周方向へ所定量偏位させて、アッ
プシフト時の前記オーバラップ量をダウンシフト時の前
記オーバラップ量に対して小さく設定したことを特徴と
する同期装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990004888U JP2532462Y2 (ja) | 1990-01-22 | 1990-01-22 | 同期装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990004888U JP2532462Y2 (ja) | 1990-01-22 | 1990-01-22 | 同期装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0396433U JPH0396433U (ja) | 1991-10-02 |
JP2532462Y2 true JP2532462Y2 (ja) | 1997-04-16 |
Family
ID=31508617
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1990004888U Expired - Lifetime JP2532462Y2 (ja) | 1990-01-22 | 1990-01-22 | 同期装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2532462Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5836797Y2 (ja) * | 1980-09-08 | 1983-08-18 | 定行精機株式会社 | 電動シヤツタ−における制動装置 |
-
1990
- 1990-01-22 JP JP1990004888U patent/JP2532462Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0396433U (ja) | 1991-10-02 |
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