JP2532245B2 - 農薬固形製剤 - Google Patents

農薬固形製剤

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JP2532245B2
JP2532245B2 JP62120684A JP12068487A JP2532245B2 JP 2532245 B2 JP2532245 B2 JP 2532245B2 JP 62120684 A JP62120684 A JP 62120684A JP 12068487 A JP12068487 A JP 12068487A JP 2532245 B2 JP2532245 B2 JP 2532245B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、3−フェノキシベンジル 2−(4−エト
キシフェニル)−2−メチルプロピルエーテル(以下
“エトフェンプロックス”と略称する)を農薬有効成分
として含有する農薬固形製剤の製剤粒子の大きさを変化
させず安定に保持させる方法に関する。
[従来の技術] 従来より使用される農薬固形製剤には、たとえば粉
剤,粗粉剤,水和剤,水溶剤,粒剤,微粒剤,微粒剤F
等があるが、これら固形製剤は目的とする農薬としての
効果を十分に発揮させるためには製剤それぞれの粒子の
大きさがそれぞれの製剤に規定された大きさに保持され
ていることが必要である。
ところが、製剤中の有効成分が製造時の乾燥温度又は
製剤後の貯蔵温度よりも低い融点(70℃以下)を有し常
温で固体である場合、これらの農薬固形製剤たとえば粉
剤,粗粉剤,水和剤,水溶剤等においては経時的に有効
成分の結晶が析出しお互いに付着、凝集して粗粒となり
有効成分の均一性を欠くことがあり、また粒剤,微粒剤
等においては経時的に有効成分が粒子表面に析出し粒子
がお互いに付着、凝集して固まる(この現象はケーキン
グ,ブロッキング,固結などと呼ばれるが、本明細書で
は「固結」なる用語を用いることとする)ことがある。
このような有効成分の経時的変化は、環境温度の変化
により、有効成分が固体−液体−固体と状態変化するこ
とにより生ずるものと考えられる。すなわち、製造時仕
込むべき有効成分が当初固体であっても、その性質によ
っては乾燥工程時に融解したり、或いは乾燥工程を伴わ
ない製法にあっては、貯蔵時の温度上昇により融解す
る。融解した有効成分は粒子表面に滲出し、他の粒子上
に滲出した有効成分と融合する。その後環境温度が低下
し、その有効成分の融点以下になった場合融合した有効
成分の結晶化が起り付着,凝集して粗粒或いは固結の生
成に結びつくものと考えられる。
農薬固形製剤中のこのような有効成分の付着,凝集に
よる粗粒の生成、或いは粒子同志の付着,凝集による固
結の生成、即ち製剤粒子の経時的変化は、有効成分の均
一性を損い有効成分濃度の極端な偏り及び散布時の分級
の原因等になり、部分的な薬効不足或いは反対に薬害発
生の原因等となる。とりわけ、粒剤は粉剤、水和剤より
流動性があり、包装、使用において取扱いやすいことが
特徴となっているが、固結はこの特徴を消失させること
を意味し、粒剤にとっては致命的な現象である。これは
粒剤の包装後、輸送、貯蔵中経時的に生じやすいもので
あるため、発見、予測がしにくく、一旦固結した粒剤は
その程度にもよるが、流動性がないために使用時の取扱
いが非常に厄介となり、その与える経済的、労力的損害
は大きい。
従って、農薬固形製剤においては、一般に有効成分の
経時的変化を防止することが必要であり、この様な経時
的変化の防止剤として従来ケトン類(特公昭41-7716,特
公昭42-9275,特公昭44-308)、アルコール類(特公昭44
-308,特公昭46-31356,特開昭53-88324),フェノール類
(特公昭44-1307),脂肪酸又はその塩(特開昭50-1556
32,特公昭55-18681),酸性リン酸エステル又はその塩
(特公昭58-13209),ラクトン(特開昭59-216801),
アルキレングリコール又はそのエーテル(特公昭60-556
1)等が知られている。
[発明が解決しようとする問題点] 農薬固形製剤の有効成分の経時的変化を防止する従来
公知の防止剤は、たとえば毒性が高い、高価である、防
止効果が充分でない等の欠点を有しており、特に有効成
分が融点70℃以下で常温固体の農薬成分がエトフェンプ
ロックスである場合には満足できるものでない。従っ
て、エトフェンプロックスを農薬成分として含有する農
薬固形製剤において、有効成分の経時的変化を防止する
上で充分に満足できる防止方法を求める必要がある。
[問題点を解決するための手段] 本発明者等は、融点70℃以下で常温固体の農薬成分と
してエトフェンプロックスを含有する農薬固形製剤の経
時的変化の防止法につき種々検討した結果、エトフェン
プロックスを、芳香族炭化水素の沸点150℃以上の溶媒
に溶解させたものを固体担体に担持させて得られる農薬
固形製剤が、予想外にも有効成分の経時的変化(粗粒あ
るいは固結の生成等)がなく、しかも毒性が極めて低
く、安価に製造でき、農薬として充分に満足できるもの
であることを見出し、これらに基づいて本発明を完成し
た。
即ち、本発明は、 芳香族炭化水素の沸点150℃以上の溶媒に溶解せしめ
た農薬活性成分:エトフェンプロックスを固体担体に担
持せしめることを特徴とする該農薬活性成分を含有する
農薬固形製剤の経時的変化を防止する方法に関するもの
である。
本発明で用いられる農薬成分は、融点が約35℃で常温
(−5℃〜35℃)固体のエトフェンプロックスである。
また、本発明で用いられる溶媒は、沸点が150℃以
上、好ましくは200〜500℃,より好ましくは250〜400℃
であり、常温(−5℃〜35℃)においてエトフェンプロ
ックスを1%以上溶解させるもので、芳香族炭化水素よ
り選ばれる1種または2種以上の混合物である。芳香族
炭化水素としては、分子量100〜500好ましくは130〜250
のものが用いられ、具体的にはブチルベンゼンなどのC
4-6アルキルベンゼン類、ジエチルベンゼン、ジイソプ
ロピルベンゼンなどのジ−C2-4アルキルベンゼン類、メ
チルナフタレン、ジメチルナフタレンなどのモノ又はジ
−C1-4アルキルナフタレン類、フェニルキシリルエタ
ン、フェニルキシリルプロパン、ジキシリルエタンなど
のジアリールアルカン類などが用いられる。沸点150℃
以上の溶媒として好ましい芳香族炭化水素の例として
は、たとえばフェニルキシリルエタンなどのジアリール
アルカン類などが用いられる。
また、本発明で用いられる固体担体は、農薬固形製剤
の製造で一般に希釈剤、増量剤として用いられているも
のなどが用いられ、本発明の目的が達成される限り特に
限定されるものではない。このような固体担体として
は、たとえば植物性粉末(たとえば、米糖,大豆粉,タ
バコ粉,小麦粉,木粉など),鉱物性粉末(たとえば、
カオリン,ベントナイト,リン酸カルシウム,酸性白土
などのクレー類,滑石粉,ロウ石粉などのタルク類,硅
藻土,雲母粉などのシリカ類など),さらにアルミナ,
硫黄粉末,活性炭なども用いられ、これらは一種または
二種以上を(製剤中に5〜90重量%好ましくは10〜80重
量%)混合して使用しうる。
本発明の農薬固形製剤は、芳香族炭化水素の沸点150
℃以上の溶媒(以下、本願明細書において高沸点溶媒と
略記する)」に溶解せしめたエトフェンプロックスを固
体担体に担持せしめて製造する。
本発明の農薬固形製剤の製造は、農薬固形製剤の一般
的な製造法に準じて行うことができる。たとえばまず高
沸点溶媒に、溶媒に対して1〜85重量%好ましくは5〜
50重量%のエトフェンプロックスを溶解させてもよい。
溶解時必要に応じて加温(40〜60℃)することができ
る。次に、高沸点溶媒に溶解せしめたエトフェンプロッ
クスを常法に従って固体担体に担持させ、さらにこれに
たとえば浸透剤、湿潤剤、粘漿剤、安定剤などを適宜添
加した後、常法に従ってたとえば粉剤、粗粉剤、水和
剤、水溶剤、粒剤、微粒剤、錠剤などの固形製剤に製造
してもよい。従って、本発明の農薬固形製剤を製造する
場合に、必要に応じて農薬固形製剤の製造で一般に用い
られているたとえば石けん類,高級アルコールの硫酸エ
ステル,アルキルスルホン酸,アルキルアリールスルホ
ン酸,第4級アンモニウム塩,オキシアルキルアミン,
脂肪酸エステル,ポリアルキレンオキサイド系,アンヒ
ドロソルビトール系などの界面活性剤等を、一般に製剤
中に0.2〜10%程度、含有させることもできる。さら
に、必要に応じ、カゼイン,ゼラチン,殿粉,アルギン
酸,寒天,CMC,ポリビニルアルコール,ベントナイト,
クレゾール石けんなどを適宜用いてもよい。また、必要
に応じ融点が70℃を越えるまたは常温(−5℃〜35℃)
で液体の殺菌剤(たとえば有機塩素系殺菌剤,有機リン
系殺菌剤,ベンズイミダゾール系殺菌剤,銅系殺菌剤,
有機イオウ系殺菌剤,フェノール系殺菌剤,抗生物質な
ど),殺虫剤(天然殺虫剤,カーバメート系殺虫剤,有
機リン系殺虫剤など)、殺ダニ剤,殺線虫剤,除草剤,
植物生長調節剤,安定剤,共力剤,誘引剤,忌避剤,香
料,植物栄養剤,肥料,各種アミノ酸,低分子ないし高
分子のリン酸塩類などを適宜、たとえばエトフェンプロ
ックスを高沸点溶媒に溶解する際にあるいは溶解後固形
製剤とする際等に混合してもよい。
かくして得られる本発明の農薬固形製剤は、安価な原
料から製造することができ、毒性が極めて少なく安全
で、通常の保存条件下では長期間保存してもエトフェン
プロックスが経時的に変化しない優れた農薬である。そ
して、本発明の農薬固形製剤は、同じ農薬成分を含む従
来の固形製剤と同様の方法で用いることができ、その結
果従来品に比べて優れた効果を発揮することができる。
たとえば、農薬成分として殺虫剤(エトフェンプロック
ス以外の殺虫剤を含んでいてもよい)を含有する場合、
本発明の農薬固形製剤は、対象の害虫に対してたとえば
育苗箱処理,作物の茎葉散布,虫体散布,水田の水中施
用あるいは土壌処理などにより使用することができる。
また、農薬成分としてエトフェンプロックス以外に殺菌
剤を含有する場合、本発明の農薬固形製剤は、たとえば
作物に散布,散粉,灌注あるいは種子粉衣などにより作
物に安全かつ有効に使用することができる。そして、本
発明の農薬固形製剤を殺虫剤または(および)殺菌剤と
して使用する場合その施用量は、施用時期,施用場所,
施用方法等々に応じて広範囲に変えることができるが、
一般的にはヘクタール当り有効成分が10g〜3000g好まし
くは50g〜1000gとなるように施用することが望ましい。
また、農薬固形製剤が水和剤である場合には、殺虫また
は(および)殺菌作用を有する有効成分の最終濃度が10
〜1000ppmの範囲となるように希釈して使用すればよ
い。さらに、本発明の農薬固形製剤(エトフェンプロッ
クス以外に除草剤を含む)を除草剤として常法に従って
用いる場合、その使用量は水田1アール当り、約1〜50
g、より好ましくは、約2〜40gであり、畑地1アール当
り約1〜50g、より好ましくは約2〜40gである。
そして、本発明の農薬固形製剤は、従来の農薬固形製
剤の使用法に従って用いられる。従って、例えば農業お
よび園芸用有用植物体を咀しやく加害する鱗翅目害虫た
とえばハスモンヨトウ(Spodoptera littura),コブノ
メイガ(Cnaphalocrocis medinalis),イネツトムシ
(Parnara guttata),コナガ(Pluttella maculipenni
s),モンシロチョウ(Pieris rapae crucivora),ニ
カメイガ(Chilo suppressalis),タバコガ(Helicove
rpa assulta),アワヨトウ(Leucania separata),ヨ
トウガ(Momestra brassicae),コカクモンハマキ(Ad
oxophyes orana),キンモンホソガ(Lithocolletis ri
ngonialla),ワタノメイガ(Cnaphalocrocis medinali
s),ジヤガイモガ(Phthorimaea operculella)などの
幼虫,蛸翅目害虫たとえばニジユウヤホシテントウムシ
(Epilachna vigintioctopunctata),ウリハムシ(Aul
acophora femoralis),キスジノミハムシ(Phyllotret
a stiolata),イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryz
aphilus),イネゾウムシ(Echinocnemus squameus),
イネドロオイムシ(Oulema oryzae)などの幼成虫,直
翅目害虫たとえばトノサマバッタ(Locusta migratori
a)などの幼成虫,半翅目害虫たとえばイネクロカメム
シ(Scotinophara lurida),ナシグンバイ(Stophanit
is nashi),ヒメトビウンカ(Laodelphax stiatellu
s),トビイロウンカ(Niloparuata lugens),ツマグ
ロヨコバイ(Nephotettix cincticeps),ヤノネカイガ
ラムシ(Unaspis yannonensis),ダイズアブラムシ(A
phis glycines),ワタアブラム(Aphis gossypii)な
どの幼成虫,ハダニ類たとえばナミハダニ(Tetraychus
urticae),ミカンハダニ(Panongchus citri),リン
ゴハダニ(Fanonychus ulmi)などの幼成虫,植物体の
根部に寄生する線虫類たとえばキタネコブセンチュウ
(Meloidogyne hapla)などの農園芸害虫,穀物を食害
するコクゾウ(Sitophilus zeamais),コクヌストモド
キ(Tribolum castaneum)などの貯穀害虫,羊毛,皮
革,紙などを食害するイガ(Tinea pellionella),ヒ
メカツオブシムシ(Attagenus piceus),ヤマトシミ
(Ctenolepisma villosa)などの家庭害虫,人畜に直接
間接に危害を与えるアカイエカ(Culex pipiens),ニ
ッポンヤマブユ(Simulium nacojapi),イエバエ(Mus
ca domestica),キンバエ(Lucilia caesar),クロゴ
キブリ(Periplaneta fuliginosa),チヤバネゴキブリ
(Blattala germanica),ヤマトダニ(lxodes japonen
sis)などの衛生・家畜害虫に卓効を示すか、あるいは
例えば稲熱病菌、紋枯病菌,小球菌核病菌,胡麻葉枯病
菌などに対して強い併殺的殺滅力を示すか、さらに稲の
病原菌のみならず、蔬菜類など多くの作物に病害を惹き
起す病原菌例えば胡瓜灰色疫病菌,菜豆菌核病菌,莓灰
色黴病菌などに対して抗菌力を示すか、あるいはたとえ
ばヒエ類,コナギ,キカシグサ,アゼナ,アブノメ,カ
ヤツリグサ等の水田1年生雑草、マツバイ,ヘラオモダ
カ,ヒルムシロ等の多年生雑草、葉令の若いホタルイ,
ミズガヤツリなどを防除することができる。
従って、本発明の農薬固形製剤は、副作用がきわめて
少なく安全で、簡易,安価,かつ長時間の保存後におい
ても適確にすぐれた作用,効果を奏しうるから当業界に
おける有用性はきわめて大きい。
[作用] 試験例1 本発明の農薬固形製剤の粉剤(下記例1で得られる粉
剤)と、通常の製法により製造した粉剤(次の対照例1
で得られる粉剤)の粒度分布及び粉末度を製造直後と室
温(−5〜35℃)にて3年間保存後に測定し、その結果
を表−1に示した。
対照例1(粉剤) エトフェンプロックス5部(以下“部”は“重量部”
を示す)を加温(60℃)溶解し、これをクレー90部、ホ
ワイトカーボン5部の混合物に添加し、混合後粉砕す
る。
粒度分布測定法:試料粉剤50gを内径200mmのJIS標準篩
に入れ、ロータップマシーンにて30分間篩過して測定し
た。
粉末度測定法(農薬公定検査法): 試料粉剤50gを200mlのビーカーにとり,界面活性剤
(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)1%を含む
水80mlを加え,ガラス棒を用いてよくねりまぜて分散さ
せ,試料をフルイ網[フルイわくの内径20cm,深さ4.5cm
の標準フルイ(300メッシュ、46μ)を用いる]上に移
す。水100mlを残りの試料に注ぎ加え,同様にフルイ網
上に移し,この操作を繰り返してビーカー内の資料全部
をフルイ網上に移す。次にゴム管から水を少量ずつゆる
やかに試料に注ぎかけ[ゴム管は内径約1cm,水の流量は
毎分4〜5lを標準とする]ながらフルイを水平にふり動
かして試料を通過させる。流出した水の中に試料がほと
んど認められなくなってからフルイ網上に残った試料を
網の隅に寄せ集め,注水をとめる。少量の水を洗びんで
ふきつけて残留する資料を蒸発皿に洗い移し,しばらく
静置して上澄液を傾斜して捨て,水浴上で乾燥し,残留
物を秤量し,試料の通過量の百分率を算出する。
試験例2 本発明の農薬固形製剤の水和剤(下記例2で得られる
水和剤)と通常の製法により製造した水和剤(次の対照
例2で得られる水和剤)の粉末度及び懸垂率を製造直後
と室温(−5〜35℃)にて1年間保存後に測定し,その
結果を表−2に示した。
対照例2(水和剤) エトフェンプロックス8部を加温(60℃)溶解し、ホ
ワイトカーボン10部に吸着させ、粉砕後リグニンスルホ
ン酸カルシウム3部,ディクスゾールWK(第一工業製薬
社製の界面活性剤)3部,珪藻土76部の混合物に添加
し、混合後更に粉砕する。
粉末度測定法:試験例1と同じ 懸垂率測定法(農薬公定検査法): 試料水和剤10g(有効成分Ag)をビーカーにはかりと
り,20℃の硬度3度の水[硬度3度の水の調製法:炭酸
カルシウム0.3077g,酸化マグネシウム0.092gを少量の希
塩酸に溶かしたのち,砂浴上で蒸発乾固して塩酸を除去
し,水で1に希釈する。この水は硬度30度であるか
ら,利用に際して10倍に希釈する]50mlを加えよくねり
まぜて十分分散させ,250mlの有栓メスシリンダーに移
し,上記と同じ20℃の硬度3度の水を加えて250mlとし,
15分間静置したのち,1分間に30回はげしく倒立してふり
まぜ,5分間静置する。つぎに25mlのホールピペットを液
中に入れ,その先端を液の中央に保ち,検液25mlを静か
に吸いとり,有効成分の含量を測定する(Bg)。そして
次の式により懸垂率を算出する。
試験例1,2,の結果、通常の製法で得られる粉剤、水和剤
に比べ、高沸点溶剤を添加した本発明の粉剤,水和剤は
経時的な粗粒の形成を抑制することができることが分
る。
試験例3 本発明の農薬固形製剤の粒剤(下記例3で得られる粒
剤)75gを200ml容トールビーカーに入れ、25g/cm2にな
るように加重し、8℃,湿度80%で7日間放置後、固結
の状況を観察した。なお、対照として、エトフェンプロ
ックスを加温(60℃)溶解して添加したのみで製造した
粒剤(次の対照例3で得られる粒剤)と、エトフェンプ
ロックスをホワイトカーボンに吸着させ、濃厚粉剤とし
て添加して製造した粒剤(次の対照例4で得られる粒
剤)を用いた。
結果は、次の判断基準を用いて表−3にまとめた。
−:ビーカーを斜めにして固まりを認めない。
+:ビーカーを斜めにして固まりがあるがくずれる又は
5mm以下の固まり。
:ビーカーを斜めにして約半量くずれず、5mm以上の
固まり。
:ビーカーを斜めにしてほとんどくずれない。
対照例3(粒剤) エトフェンプロックス1.5部を加温(60℃)溶解し、
これをクレー93部、カルボキシメチルセルロース5部,
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル0.5部の混
合物に添加し、適量の水を加えて捏和し、細孔より押し
出して成型乾燥する。
対照例4(粒剤) エトフェンプロックス1.5部を加温(60℃)溶解し、
ホワイトカーボン3.5部に吸着させ、粉砕後クレー89.5
部、カルボキシメチルセルロース5部、ポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテル0.5部の混合物に添加し、
適量の水を加えて捏和し、細孔より押し出して成型乾燥
する。
試験例3の結果、通常の製法で得られる粒剤に比べ、高
沸点溶剤を添加した本発明の粒剤では固結防止効果が明
らかに認められる。
[例] 次に本発明による例を挙げて説明するが、本発明はこ
れらの例に限定されるものではない。なお割合は全て重
量部を示すものとする。
例1.(粉剤) エトフェンプロックス5部をフェニルキシリルエタン
10部に加温(60℃)溶解し、これをクレー80部、ホワイ
トカーボン5部の混合物に添加し、混合後粉砕する。
例2.(水和剤) エトフェンプロックス8部をフェニルキシリルエタン
16部と共に加温(60℃)溶解し、これをホワイトカーボ
ン10部、リグニンスルホン酸カルシウム3部、ディクス
ゾールWK(第一工業製薬社製の界面活性剤)3部、珪藻
土60部の混合物に添加し、混合後粉砕する。
例3.(粒剤) エトフェンプロックス1.5部をフェニルキシリルエタ
ン3.5部に加温(60℃)溶解し、これをクレー89.5部、
カルボキシメチルセルロース5部、ポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテル0.5部の混合物に添加し、適量
の水を加えて捏和し、細孔より押し出して、成型乾燥す
る。
[発明の効果] 本発明で得られるエトフェンプロックスを含有する農
薬固形製剤は、安価に製造することができ、毒性が極め
て低く、しかも有効成分が経時的に変化しない優れた農
薬である。従って、本発明は、農薬成分としてエトフェ
ンプロックスを含有する農薬固形製剤として薬効、毒
性、経済性の面で従来品よりも優れたものを提供するこ
とができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族炭化水素の沸点150℃以上の溶媒に
    溶解せしめた農薬活性成分:3−フェノキシベンジル 2
    −(4−エトキシフェニル)−2−メチルプロピルエー
    テルを固体担体に担持せしめることを特徴とする該農薬
    活性成分を含有する農薬固形製剤の経時的変化を防止す
    る方法。
  2. 【請求項2】芳香族炭化水素の沸点150℃以上の溶媒
    が、C4-6アルキルベンゼン類、ジ−C2-4アルキルベンゼ
    ン類、モノ又はジ−C1-4アルキルナフタレン類およびジ
    アリールアルカン類から成る群から選ばれる1種または
    2種以上の溶媒である請求項1記載の方法。
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