JP2532220Y2 - シャッタ取付け構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案はシャッタ取付け構造、特
に住宅用窓用シャッタを取付ける場合のシャッタ取付け
構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】窓用シャッタを取付ける場合は、先ず窓
用シャッタを取付ける位置にシャッタ取付け用の支持板
を建屋の壁面、柱に固着し、予め工場で略組上げた窓用
シャッタ本体を前記支持板を用いて取付けている。

【０００３】図１０に於いて、従来のシャッタ取付け用
支持板による窓用シャッタ取付け施工について説明す
る。

【０００４】図中、１はシャッタボックス６にシャッタ
カーテン２を組込んだ窓用シャッタ本体であり、３は窓
用シャッタが取付けられる窓を示す。

【０００５】窓の上方両側に予め取付け用支持板４を固
着する。該支持板４は上下２箇所に、上方に向かって抜
起された係合片５を有している。一方、前記シャッタボ
ックス６の背面の側縁には前記係合片５に係合可能な切
欠７が形成されている。

【０００６】前記窓用シャッタ本体１を取付ける場合は
図示される様に作業者が窓用シャッタ本体１の両端を持
上げ、切欠７を係合片５に合わせ、更に落込んで取付け
る。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】窓用シャッタは、出入
口用のシャッタ（所謂軽量シャッタ、重量シャッタ）と
異なり本体は工場で組立て、略組上がったものを現場で
取付けるということを行っている。従って、窓用シャッ
タは小型であるが、本体は１人で持上げられない場合が
多く、図１０で示す様に２人作業となる場合が常であ
る。

【０００８】ところが、近年の様に人手不足、人件費の
高騰が恒常化してくると、一層の省力化を図ることが急
務である。

【０００９】

【課題を解決する為の手段】本考案は斯かる実情に鑑
み、窓用シャッタを一人作業で而も容易に取付けること
を可能とするシャッタ取付け構造を提供するものであ
る。

【００１０】

【課題を解決する為の手段】本考案は、建屋側に固着さ
れ窓用シャッタ本体を支持するシャッタ取付けを有する
シャッタ取付構造に於いて、シャッタ取付け用支持板の
上部、下部に窓用シャッタ本体の背面に係合可能な係合
片を設け、該上下係合片の他に前記窓用シャッタ本体仮
支持用のフックを設け、前記窓用シャッタ本体の背面に
は前記フックが上下方向に移動可能な長孔が設けられ、
前記フックが該長孔の上端に位置する状態で前記窓用シ
ャッタ本体が前記フックを中心に回転可能であることを
特徴とするものである。

【００１１】

【作用】窓用シャッタ本体の一端を一方のシャッタ取付
け用支持板のフックに仮支持させ、窓用シャッタ本体の
他端を他方のシャッタ取付け用支持板の上下係合片を介
してシャッタ取付け用支持板に固着し、次に窓用シャッ
タ本体の一端を一方の上下係合片を介してシャッタ取付
け用支持板に固着し、シャッタ本体の両端を上下係合片
に係合させることで最終的な取付けが完了し、窓用シャ
ッタ本体の１人作業による取付け施工が可能になる。

【００１２】

【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づき説明
する。

【００１３】先ず、図１、図２に於いて本実施例に用い
られるシャッタ取付け用支持板を説明する。

【００１４】該支持板９は短冊状の板の上部、下部の２
箇所に、打抜き上方に折曲げた係合片５を有し、更に中
間部に丸棒を上方に折曲げＬ字状にしたフック８が突設
されている。フック８の折曲げ部は図示の様に水平に対
して、所要角度例えば４５°傾斜している。又、該支持
板９は取付け孔１７、１８によりボルト、釘等適宜な係
着具により壁面に取付け可能となっている。

【００１５】該支持板９は左右いずれか一方に用いれば
良く、他方については従来と同様支持板４を用いればよ
い。

【００１６】次に、図３、図４により、前記支持板９を
右側に用いた窓用シャッタの取付けについて説明する。

【００１７】図３中、１１は窓用シャッタ本体１の一端
が載置される端受台車であり、該端受台車１１は鉤状に
形成された端受板１２と該端受板１２の下面に１対設け
られた自在キャスタ１３からなり、前記端受板１２の荷
受け面はキズ防止の為ゴムシートが貼設されている。
又、図中１４は前記端受台車１１を支持するレール台を
示し、該レール台１４は上面に両端縁が上方に折上げら
れ、前記自在キャスタ１３の脱落を防止したレール板１
５を有している。該レール台１４の脚は特に図示してい
ないが、高さ調整が可能となっている。

【００１８】前記レール台１４に前記端受台車１１を乗
置し、該端受台車１１に前記窓用シャッタ本体１の支持
板４側の端部を乗載する。

【００１９】作業者が窓用シャッタ本体１の支持板９側
の端部を持上げる。窓用シャッタ本体１が傾斜すると共
に支持板４側の端部を乗載した前記端受台車１１は支持
板９側に移動する。

【００２０】前記シャッタボックス６の端面を構成する
ブラケット１９の前記フック８の対応する位置には、窓
用シャッタ本体１取付け状態で鉛直方向に伸びる長孔１
０が穿設されている。

【００２１】前記長孔１０の高さと前記フック８の高さ
とが合致し、更に前記長孔１０の傾斜と前記フック８の
傾斜とが合致した状態で前記長孔１０を前記フック８に
嵌入し、該フック８に引掛ける（図５、図６参照）。

【００２２】尚、前記した様に、端受台車１１は自在キ
ャスタ１３により移動自在となっているので首振り自在
であり、前記端受台車１１の端部を上下方向、壁面に対
して近接離反の移動をさせることが容易にでき、従っ
て、長孔１０とフック８の位置合せも容易である。

【００２３】長孔１０をフック８に嵌入した状態で、手
を離しても前記窓用シャッタ本体１はフック８と前記端
受台車１１に支持される。

【００２４】次に、作業者が移動し、反対側である支持
板４側の窓用シャッタ本体１端部を持上げ、窓用シャッ
タ本体１を前記フック８を中心に回転させる。前記フッ
ク８に前記長孔１０を引掛けた状態で、窓用シャッタ本
体１の他端を持上げれば、窓用シャッタ本体１は前記長
孔１０を中心に回転し、且長孔１０の向きとフック８の
向きに相違が生ずるので、フック８から長孔１０が抜脱
することが規制される。

【００２５】窓用シャッタ本体１側の切欠７と支持板４
側の係合片５とを位置合せし、前記切欠７を前記係合片
５に嵌込み係着する（図７参照）。

【００２６】もう一度作業者が支持板９側に戻り、窓用
シャッタ本体１の端部を若干持上げ、支持板９の係合片
５に窓用シャッタ本体１の切欠７を嵌込み係着する（図
８参照）。而して、１人作業により窓用シャッタ本体１
の取付け作業が完了する。

【００２７】尚、フックの形状は種々考えられ、例えば
図９に示す様に、前記フック８の折曲げ部の如く抜脱を
抑止する頭部として円形、或は球状、或は円錐状の頭部
８ａを有するものとし、又、長孔１０の下部に前記頭部
８ａが嵌脱可能な円孔部１０ａを形成しても良い。更
に、フック８の突設位置は支持板９の中部に限らず適宜
な位置で良い。

【００２８】又、窓用シャッタ本体１側に前記切欠７を
設ける代りに、適宜な位置にリング等所要の係合手段を
設けても良い。

【００２９】

【考案の効果】以上述べた如く本考案によれば、従来２
人作業であった窓用シャッタの取付け施工を１人で行う
ことを可能とし、省力化、施工コストの低減に寄与する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】該実施例で使用される支持板の正面図である。

【図２】該支持板の側面図である。

【図３】本発明の一実施例を示す説明図である。

【図４】図３のＡ部拡大説明図である。

【図５】該支持板と窓用シャッタ本体のブラケットとの
関係を示す説明図である。

【図６】本実施例に於ける窓用シャッタ本体取付け作業
を示す説明図である。

【図７】本実施例に於ける窓用シャッタ本体取付け作業
を示す説明図である。

【図８】本実施例に於ける窓用シャッタ本体取付け作業
を示す説明図である。

【図９】本実施例に於けるフックと長孔との他の例を示
す説明図である。

【図１０】従来例を示す説明図である。

【符号の説明】

１ 窓用シャッタ本体 ４ 支持板 ８ フック ９ 支持板

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 建屋側に固着され窓用シャッタ本体を支
   持するシャッタ取付けを有するシャッタ取付構造に於い
   て、シャッタ取付け用支持板の上部、下部に窓用シャッ
   タ本体の背面に係合可能な係合片を設け、該上下係合片
   の他に前記窓用シャッタ本体仮支持用のフックを設け、
   前記窓用シャッタ本体の背面には前記フックが上下方向
   に移動可能な長孔が設けられ、前記フックが該長孔の上
   端に位置する状態で前記窓用シャッタ本体が前記フック
   を中心に回転可能であることを特徴とするシャッタ取付
   け構造。