JPH066610U - 間仕切り施工用パネル支持具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 ツメ方式によってパネルを掛け止めして構成
する間仕切りにおいて、該パネルを持ち上げて所定の高
さにてツメとスリット溝を嵌合することの出来る施工用
パネル支持具の提供。 【構成】 ジャッキ２にパネルリフター１を取着し、パ
ネルリフター１の下端は底面近くまで伸ばして支持部８
を形成し、ジャッキ本体の底にはキャスター１０を軸支
し、該キャスター１０を間にして前後に脚を設けて構成
する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は起立するスタッドにツメを介してパネルを掛け止めして構成する間仕 切りを対象とし、該間仕切りを施工する場合に用いるパネルの支持具に関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

間仕切りパネルは垂直に起立するスタッドを介して連結されるが、該パネルと スタッドの連結形態は色々知られている。もっとも代表的な連結構造は図３に示 すごとく、パネル(イ) の表面材(ロ) を側端にて屈曲して形成される係止片(ハ) を 目地材(ニ) で押圧し、該目地材(ニ) をスタッド(ホ) にビス止めした構造である。 このようにパネル(イ) の側端はスタッド(ホ) に止着され、パネル下端は床レール と組合わされたパネル受け（図示なし）によって支持されて該パネル(イ) は据付 けされ、所定の間仕切りを構成する。

【０００３】 ところで、同図に示す構造にて連結されるパネル(イ) は、その据付け作業にお いて上記パネル受けに下端を載せた状態で垂直に起立させ、上記スタッド(ホ) に 当接する。そして目地材(ニ) を左右パネルの目地空間へ嵌入してビス止めする。 勿論この場合、左右パネル(イ) 、(イ) の目地空間が所定幅となるように位置決め することは必要であるが、該位置決め作業はパネル受けに載せた状態で水平移動 させればよく、比較的スムーズに行われ得る。

【０００４】 しかし、パネル連結構造は、図３のように目地材(ニ) でもって押圧する場合の みならず、スタッド面にスリット溝を形成し、該スリット溝にパネルに設けたツ メを係止することで、パネルをスタッドに掛け止めする方法がある。図４はこの 連結構造を表した具体例であるが、パネル(イ) を据付する作業時には、ツメ(ヘ) がスリット溝へ係止するために、該パネル(イ) を一旦持ち上げなければならない 。比較的小さくて軽量パネルであるならば持ち上げも可能であるが、大きいパネ ルともなれば一人で持ち上げることは出来ず、据え付け作業が不可能となる。ま たパネル(イ) の持ち上げ作業はその表面材に吸着盤を吸着して行われるが、クロ スを貼着したパネルや、表面に凹凸があるパネルの場合には、上記吸着盤の使用 が出来なくなってしまう。一方、スタッド(ホ) 側にツメ(ヘ) を取着し、該ツメ(ヘ ) をパネル側に形成したスリット溝に係止する場合も同様である。

【０００５】 このようなツメ方式の間仕切り構造の場合、各ツメの位置及びツメが嵌入する スリット溝の位置にバラツキ（寸法誤差）がある場合は勿論であるが、掛け止め したパネルがガタ付かないようにある程度の公差で製作されるため、吸着盤を使 用しての据え付け作業では、僅かな位置合わせが行いにくく、パネルを持ち上げ ながらツメをスリット溝に嵌入する作業は重労働であるとともに、作業工数が非 常に大きくなってしまう。

【０００６】

【本考案が解決しようとする課題】

このように、ツメ方式を用いた間仕切りパネルの施工には上記のごとき問題が ある。本考案が解決しようとする課題はこれら問題点であって、パネルを所定の 高さまで持ち上げて簡単に掛け止めすることのできる施工用パネル支持具を提供 する。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案の施工用パネル支持具は上記問題点を解決するため、次の特徴をもって 構成している。すなわち、該パネル支持具はパネルリフターとジャッキで構成し たもので、パネルリフターはパネル下端に係止する支持部を有し、パネルリフタ ーはジャッキに取着されて昇降動する。上記ジャッキの構造は特に限定はしない が、ジャッキ本体の底には２個のキャスターが取着され、キャスター軸はパネル リフターと平行を保っている。したがって、ジャッキは上記キャスターを転がし て移動可能であるとともに、パネルをパネルリフターに載せた場合には、該パネ ルリフター側が重くなって傾き、ジャッキ本体の前後端に設けた脚の片方が床面 に接する。よってパネルを載せた場合には、脚が床面に接っして定位置に停止し 、ひとりでに動くことは出来ず、パネルリフターに載せたパネルを安定して持ち 上げる。

【０００８】 パネルは床面にその下端を接して置かれ、ジャッキの底まで伸びているパネル リフターの支持部は、該パネルを僅かに傾斜させるならば、パネル下端へ侵入し て係止し、パネルリフターに載った該パネルはジャッキとともに所定の位置まで 移動させられる。以下、本考案に係る実施例を図面に基づいて詳細に説明する。

【０００９】

【実施例】

図１ａ、ｂは本考案の間仕切り施工用パネル支持具を示す具体例である。同図 において１はパネルリフター、２はジャッキを示し、ジャッキ２は本体３に軸支 されて垂直に起立するスクリューシャフト４と、該スクリューシャフト４に螺合 した昇降筒５、更にウオー厶ギヤ６及びウオー厶７から成っている。ウオー厶ギ ヤ６は上記スクリューシャフト４の下端部に取着され、ウオー厶ギヤ６と噛み合 っているウオー厶７を回転するならば、スクリューシャフト４は回り、その結果 、昇降筒５は上・下動する。昇降筒５の上端には前記パネルリフター１が固定さ れ、昇降筒５の上・下動とともにパネルリフター１も上・下動する。パネルリフ ター１はその下端をＬ型に屈曲した支持部８を持つ垂直板であって、本体３に当 接し、そのため該本体３をガイドとして上・下動する。

【００１０】 そして本体３の底には脚９ａ、９ｂを形成し、また２個のキャスター１０、１ ０を軸支し、該キャスター１０、１０の軸はパネルリフター１と平行に設けてい る。よってジャッキ２は上記キャスター１０、１０を転がして移動可能であるが 、キャスター１０、１０は一直線状に配置されているため、また中心から片側へ 寄っているため、一方の脚９ａが傾いて床面に接する。ジャッキ２を移動させる 際には、脚９ａが床面に接しないように持ち上げて動かされる。

【００１１】 ところで、パネルリフター１の支持部８は脚９ａに密着しており、床面に僅か 傾いて建てかけられたパネル下端へ上記支持部８を挿入し、ジャッキ２を操作し てパネルを持ち上げる。ウオー厶７の片側にはカサ歯車１１ａが取着され、該カ サ歯車１１ａは本体３に軸支されて、その軸１２を本体３から上方へ突出してい るカサ歯車１１ｂと噛み合っていて、カサ歯車１１ｂを回すことで、上記カサ歯 車１１ａ、ウオー厶７、ウオー厶ギヤ６それにスクリューシャフト４を回し、昇 降筒５及びパネルリフター１が上昇する。上記軸１２には別のハンドルを差し込 んでカサ歯車１１ｂを回してもよく、またフレキシブルシャフトを連結して、電 動ドライバーにより、該フレキシブルシャフトを回すことも可能である。フレキ シブルシャフトを長くするならば、脚立に登ってツメとスリット溝を位置合わせ しながら、パネルを持ち上げることも出来、作業上は便利である。

【００１２】 図２は本考案のパネル支持具を使用して、パネル１３を据え付ける場合を示し ている。パネル１３の下端に支持部８をあてがってパネルリフター１を上昇させ るならば、パネル１３は持ち上げられ、この場合、片方の脚９ａは床面１４に接 しているため、ジャッキ２は動くことなく定位置にて操作される。パネル１３に 形成されているスリット溝がスタッド１５から突出するツメ１６、１６…に一致 したところで、ジャッキ２を押してパネル１３をスタッド１５側へ寄せるならば 、全てのスリット溝にツメ１６、１６…が嵌入し、その状態でジャッキ２の昇降 筒５を降下させる。

【００１３】 ところで、図１に示したジャッキ２はネジ機構と歯車機構の組合わせから構成 しているが、本考案のジャッキ２の具体的構造は限定せず、ネジ機構とリンク機 構とで構成したジャッキ２でもよい。以上述べたように、本考案の施工用パネル 支持具はジャッキにパネルリフターを取着して上・下動可能とし、またジャッキ 本体の底にはキャスターと該キャスターを間にして前後に脚を形成したものであ り、次のような効果を得ることが出来る。

【００１４】

【考案の効果】

本考案の施工用パネル支持具はパネルを持ち上げることが出来るため、ツメ方 式の掛け止めパネルであっても簡単に据え付けることが出来る。すなわち、建て かけられたパネル下端に支持部を差し込み、ジャッキにてパネルリフターを上昇 させるならば、パネルは持ち上げられ、ツメとスリット溝の高さが一致したとこ ろで、スタッド側へ押圧して嵌込む。この場合、ジャッキ本体の底にはキャスタ ーを取着しているが、パネルを支持部に載せるならば、その重量により片方の脚 が床面に接して動くことはなく、特別なブレーキ装置を備えなくても定位置に停 止してパネルを支え得る。それに該パネル支持具を用いて施工することで、大き くて重いパネルであっても、一人の作業者で据え付け可能となり、作業工数は大 幅に削減される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の施工用パネル支持具を示す具体例で、
ａは正面図、ｂは断面図。

【図２】施工用パネル支持具の使用状態。

【図３】目地材を用いたパネルの止着構造。

【図４】ツメを用いたパネルの止着構造。

【符号の説明】

１ パネルリフター ２ ジャッキ ３ 本体 ４ スクリューシャフト ５ 昇降筒 ６ ウオー厶ギヤ ７ ウオー厶 ８ 支持部 ９ 脚 10 キャスター 11 カサ歯車 12 軸 13 パネル 14 床面 15 スタッド 16 ツメ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ツメ方式によってパネルを掛け止めして
   構成する間仕切りであって、ツメが嵌入するスリット溝
   に位置合わせするために上記パネルを持ち上げるための
   パネル支持具において、パネルの下端に係止して該パネ
   ルを支える支持部を形成したパネルリフターをジャッキ
   に取着し、ジャッキ本体の底には複数のキャスターをパ
   ネルリフターと平行に一列に取着し、該キャスターを間
   にして、その前後端には床面との間に僅かな距離を残し
   て脚を設けたことを特徴とする間仕切り施工用パネル支
   持具。