JP2531966B2 - 新規なシクロブタン誘導体並びにこれら誘導体を含む液晶組成物 - Google Patents

新規なシクロブタン誘導体並びにこれら誘導体を含む液晶組成物

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JP2531966B2
JP2531966B2 JP63031817A JP3181788A JP2531966B2 JP 2531966 B2 JP2531966 B2 JP 2531966B2 JP 63031817 A JP63031817 A JP 63031817A JP 3181788 A JP3181788 A JP 3181788A JP 2531966 B2 JP2531966 B2 JP 2531966B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [技術分野] 本発明は、その構造中にシクロブタン環を有すること
を特徴とする新規な強誘電性液晶化合物並びにこの強誘
電性液晶化合物、少なくとも1種を含有することを特徴
とする液晶組成物に関する。
[従来技術] 液晶表示素子は消費電力が極めて少なく、受光型であ
るため目が疲れず、薄型である等の優れた特徴を有して
いることから時計、電卓、パーソナルワードプロセツサ
ーなどに利用され、また、近年ではポケツトテレビ等に
広く利用されている。
この様に現在では、液晶表示素子は表示素子分野の一
角を築くに至つている。この液晶表示素子の代表的例と
してTN(ツイステツド・ネマチツク)液晶を用いたもの
があるが、マトリツクス電極による駆動方式では画素密
度を高くするとクロストークを生ずるという問題があ
り、各画素毎にスイツチングできる薄膜トランジスタ方
式では素子作製が繁雑であり大容量表示素子には不向き
である等の問題がある。前記TN方式以外の液晶表示素子
としてGH(ゲスト・ホスト)型、STN(スーパーツイス
ト・ネマチツク)型等があるが、何れの方式においても
応答性に問題があり、今後さらに液晶表示素子を発展さ
せるためには応答性の優れた液晶表示素子の開発が必要
であり、その研究開発は、多く、試みられている。
その一つとして強誘電性液晶表示素子の開発がある。
強誘電性液晶はR.B.Meyer等(J.Physique 36 L69(197
5))により見いだされ、これを利用した表示素子(N.
A.Clark,S.T.Lager wall:Appl.Phys,Lett.36 899(198
0))は、従来の液晶表示素子と比較して応答性が100〜
1000倍位優れ、またメモリー効果を有することが発表さ
れた。これらの発表は、従来方式の問題点を解決でき、
多方面の表示素子への応用が期待できる処から、各方面
での強誘電性液晶に関する研究がさかんになつた。
この表示方式に使用する強誘電性液晶は、カイラルス
メクチツク相に属するものであるが、その中でもカイラ
ルスメクチツクC(以下SmCと称す)相が実用的に望
ましい。SmC相を有する化合物はこれまでにも、数多
く発表されており、初期の(S)−2−メチルブチルp
−デシルオキシベンジルデン−p′−アミノシンナメー
ト(DOBAMBC)に代表されるシツフ塩基系に始まり、ア
ゾ系、アゾキシ系、芳香環エステル系、ピリミジン環等
のヘテロ環系等がある。これらは何れもSmC相が室温
付近のものは、その温度幅が狭く、SmC相温度幅が広
いものはそれが高温域にある場合がほとんどである。こ
のためこれらの化合物単独では実用に供することのでき
るものは無く、従来のネマチツク液晶において行われて
きたと同様に多数のSmC化合物を混合し、液晶組成物
を調製する必要がある。
前記したようにSmC化合物は多数発表されている
が、それらを用いた実用的な液晶組成物は未だ得られて
おらず、種々の新規SmC化合物の開発が望まれてい
た。
[発明の開示] 本発明者らは、強誘電性液晶組成物の組成成分として
有用な新規化合物の開発を目的として、化学的に安定
で、かつ、それ自身単独もしくは組成物を作製すること
により室温付近に広い範囲でSmC相を有し、応答性の
面において優れた性質を有する化合物を得るため鋭意検
討した結果、本発明により、新規化合物を提供すること
に成功した。
本発明の強誘電性液晶化合物は、分子構造中にシクロ
ブタン環を有することを特徴とする。
すなわち、本発明は、一般式(1) (Rは炭素原子数1〜15のアルキル基であり、XはCOO
またはCH2Oであり、Yは単結合であるか、あるいは、CO
OまたはCH2Oであり、nは0または1であり、ZはO
R、COORまたはOCORを表し、Rは、不斉炭素原
子を有する炭素原子数4〜14のアルキル基を示し、Aは
水素原子、フツ素原子または塩素原子を示す)で表され
る光学活性シクロブタン誘導体並びにこれらの化合物の
少なくとも1種を含有することを特徴とする液晶組成物
を提供するものである。本発明の化合物の中でX−CO
O、Y=単結合、n=0、Z=COORである化合物系は
室温付近にSmC相を有し、X=COOまたはCH2O、Y=CO
O、n=1、Z=COORである化合物系は、温度域が100
℃付近でSmC相の温度幅は40〜50度と広いものであ
り、これらを用いて所望の温度幅を有するSmC組成物
を得ることができる。
本発明の1,4置換シクロブタン誘導体にはシス体、ト
ランス体の立体異性体が存在する。従つて、本発明にお
いて、光学活性シクロブタン誘導体には、これらシス
体、トランス体の各立体異性体ならびにそれらの混合物
が包含される。
本発明に係る一般式(1)で表わされる化合物は、下
記に述べるようにして製造することができる。
3−アルキルシクロブタンカルボン酸(特開昭62−20
184の方法で合成)を塩化チオニルと反応させて得られ
る4−アルキルシクロブタンカルボン酸クロライドをピ
リジンの存在下に光学活性な4−アルコキシカルボニル
−4′−ヒドロキシビフエニルと反応させ目的とする光
学活性な4−アルコキシカルボニルビフエニル−4′−
イル3−アルキルシクロブタンカルボキシレートを、ま
た光学活性な4−アルコキシ−4′−ヒドロキシビフエ
ニルと反応させて光学活性な4−アルコキシビフエニル
4′−イル3−アルキルシクロブタンカルボキシレート
を得ることができる。
同様な光学活性な3−フルオロ−4−アルコキシ−
4′−ヒドロキシビフエニルと反応させれば目的とする
光学活性な3−フルオロ−4−アルコキシビフエニル−
4′−イル3−アルキルシクロブタンカルボキシレート
が得られる。
なお、光学活性な3−フルオロ−4−アルコキシ−
4′−ヒドロキシビフエニルは次に述べるような合成方
法により得ることができる。すなわち、2−フロオロア
ニソールを臭素化して得られる2−フロオロ−4−ブロ
モアニソールとブロムベンゼンとマグネシウムとを反応
させて得られるフエニルマグネシウムブルマイドとをク
ロスカツプリング反応させ3−フルオロ−4−メトキシ
ビフエニルを得る。この3−フルオロ−4−メトキシビ
フエニルをフリーデルクラフト反応によりアセチル化し
て得られる3−フルオロ−4−メトキシ−4′−アセチ
ルビフエニルを酢酸溶媒中で臭化水素酸でエーテル開裂
反応を行い、3−フルオロ−4−ヒドロキシ−4′−ア
セチルビフエニルを得る。得られた3−フルオロ−4−
ヒドロキシ−4′−アセチルビフエニルを光学活性のア
ルキルブロマイドまたは光学活性のアルキルトシレート
でエーテル化し光学活性の3−フルオロ−4−アルコキ
シ−4′−アセチルビフエニルを得る。この光学活性の
3−フルオロ−4−アルコキシ−4′−アセチルビフエ
ニルをバイヤービリガー酸化、次いで加水分解すること
により前記した光学活性な3−フルオロ−4−アルコキ
シ−4′−ヒドロキシビフエニルが得られる。
また、光学活性な4−(3−アルキルシクロブタンカ
ルボニルオキシ)ビフエニル−4′−カルボン酸エステ
ルは次の様にして合成できる。4−シアノ−4′−ヒド
ロキシビフエニルをギ酸およびラネーニツケルと反応さ
せて得られる4−ホルミル−4′−ヒドロキシビフエニ
ルと3−アルキルシクロブタンカルボン酸クロライドの
エステル化反応により4−(3−アルキルシクロブタン
カルボニルオキシ)−4′−ホルミルビフエニルを得
る。この4−(3−アルキルシクロブタンカルボニルオ
キシ)−4′−ホルミルビフエニルを酢酸溶媒中、無水
クロム酸で酸化して得られる4−(3−アルキルシクロ
ブタンカルボニルオキシ)ビフエニル−4′−カルボン
酸を塩化チオニルと反応させ4−(3−アルキルシクロ
ブタンカルボニルオキシ)ビフエニル−4′−カルボン
酸クロライドを得る。この酸クロライドと光学活性な4
−アルコキシフエノールあるいは光学活性な4−アルコ
キシカルボニルフエノールとのエステル化反応により、
それぞれ対応する目的物である光学活性な4−アルコキ
シフエニル4−(3−アルキルシクロブタンカルボニル
オキシ)ビフエニル−4′−カルボキシレートおよび光
学活性な4−アルコキシカルボニルフエニル4−(3−
アルキルシクロブタンカルボニルオキシ)ビフエニル−
4′−カルボキシレードが得られる。
またさらに、光学活性な4−(3−アルキルシクロブ
チル)メトキシビフエニル−4′−カルボン酸エステル
は次に述べるようにして合成することができる。
3−アルキルシクロブタンカルボン酸をリチウムアル
ミニウムハイドライド(LiAlH4)で還元して得られる3
−アルキルシクロブチルメタノールをトシルクロライド
と反応させて3−アルキルシクロブチルメチルトシレー
トを得る。このトシレートを用い、4−ヒドロキシ−
4′−メトキシカルボニルビフエニルをエーテル化反応
して得られる4−(3−アルキルシクロブチルメトキ
シ)−4′−メトキシカルボニルビフエニルをアルカリ
加水分解して4−(3−アルキルシクロブチルメトキ
シ)ビフエニル−4′−カルボン酸を得る。このカルボ
ン酸を塩化チオニルと反応させ4−(3−アルキルシク
ロブチルメトキシ)ビフエニル−4′−カルボン酸クロ
ライドを得る。この酸クロライドと光学活性アルコール
あるいは光学活性4−アルコキシカルボニルフエノール
または光学活性4−アルコキシフエノールとをピリジン
存在下にエステル化反応し、それぞれ対応する目的物で
ある光学活性な4−(3−アルキルシクロブチルメトキ
シ)−4′−アルコキシカルボニルビフエニル、光学活
性な4−アルコキシカルボニルフエニル4−(3−アル
キルシクロブチルメトキシ)−4′−カルボキシレート
および4−アルコキシフエニル4−(3−アルキルシク
ロベチルメトキシ)−4′−カルボキシレートが得られ
る。
一方、光学活性な4−(3−アルキルシクロブチルメ
トキシ)−4′−アルコキシビフエニルは前記3−アル
キルシクロブチルメチルトシレートを用い、光学活性な
4−ヒドロキシ−4′−アルコキシビフエニルをエーテ
ル化することにより得られる。
以下に、本発明の実施例を掲げ、本発明を、さらに具
体的に説明する。
実施例中に記載されている略記号は以下のとおりの意
義を有する。
TLD:薄層クロマトグラフイー HPLC:高速液体クロマトグラフイー GLC:ガスクロマトグラフイー IR:赤外線吸収スペクトル b.p:沸 点 m.p:融 点 C:結 晶 SmX:同定出来なかつたスメクチツク相 SmB:スメクチツクB相 SmC:カイラルスメクチツクC相 SmA:スメクチツクA相 Cho:コレステリツク相 I:等方性液体 ?:温度不明 実施例1 (a) の合成 反応器に3−プロピルシクロブタンカルボン酸1.55
g、ピリジン3滴、塩化チオニル2.6gおよびベンゼン20
mlを仕込み、9時間撹拌還流した後、過剰の塩化チオニ
ルを留去し、残留分にヘキサンを加え、固形物(ピリジ
ン塩酸塩)を過して除き、液を濃縮して残渣(3−
プロピルシクロブタンカルボン酸クロライド)1.76gを
得た。
GLC 99%以上 (b) 反応器に(s)−4−(2−メチルブチルオキシカル
ボニル)−4′−ヒドロキシビフエニル2.04g、ピリジ
ン1.20gおよびベンゼン20 mlを仕込み、室温撹拌下に
(a)で得た3−プロピルシクロブタンカルボン酸クロ
ライド1.30gのベンゼン30 ml溶液を滴下し、12時間撹拌
還流した。反応液を水に注加し、ベンゼンで抽出し、ベ
ンゼン層を水洗、希アンモニア水処理、水洗を順次行
い、芒硝で乾燥後、溶媒を留去した。残渣をベンゼン/
ヘキサン(1:1)で溶出液としたシリカゲルクロマトグ
ラフイーにて精製し(s)−4−(2−メチルブチルオ
キシカルボニル)ビフエニル−4′−イル3−プロピル
シクロブタンカルボキシレートを得た。
収量 2.18g(74.4%) 得られた化合物HPLC分析による純度は99.8%(シス体
49.2%、トランス体50.6%)であり、IR測定およびMass
スペクトルでM/eが408を示したこと並びに使用した原料
の関係から目的物であることを確認した。
本物質をメトラーホツトステージFP−82に挾み、偏光
顕微鏡下で相変化を観察した。その結果を表1に示す。
実施例2 (a) の合成 反応器に3−ペンチルシクロブタンカルボン酸10.0
g、ピリジン3滴、塩化チオニル17.5gおよびベンゼン10
0 mlを仕込み、5時間撹拌還流した後、過剰の塩化チオ
ニルを留去し、残留分にヘキサンを加え、固形物(ピリ
ジン塩酸塩)を過して除き、液を濃縮して残渣(3
−ペンチルシクロブタンカルボン酸クロライド)10.5g
を得た。
GLC 99%以上 (b) の合成 反応器に(s)−4−(2−メチルブチルオキシカル
ボニル)−4′−ヒドロキシビフエニル2.04g、ピリジ
ン1.20gおよびベンゼン20 mlを仕込み、室温撹拌下に
(a)で得た3−ペンチルシクロブタンカルボン酸クロ
ライド1.53gのベンゼン10 ml溶液を滴下し、6時間撹拌
還流した。反応液を水に注加し、ベンゼンで抽出し、ベ
ンゼン層を水洗、希アンモニア水処理、水洗を順次行
い、芒硝で乾燥後、溶媒を留去した。残渣をベンゼン/
ヘキサン(1:1)で溶出液としたシリカゲルクロマトグ
ラフイーにて精製し(s)−4−(2−メチルブチルオ
キシカルボニル)ビフエニル−4′−イル3−ペンチル
シクロブタンカルボキシレートを得た。
収量 2.14g(70.0%) 得られた化合物HPLC分析による純度は100%(シス体5
0.0%、トランス体50.0%)であり、IR測定およびMass
スペクトルでM/eが436を示したこと並びに使用した原料
の関係から目的物であることを確認した。
本物質をメトラーホツトステージFP−82に挾み、偏光
顕微鏡下で相変化を観察した。その結果を表1に示す。
実施例3 の合成 反応器に(s)−4−(2−メチルブチルオキシ)−
4′−ヒドロキシビフエニル2.04g、ピリジン0.92gおよ
びベンゼン20 mlを仕込み、室温撹拌下に実施例2
(a)で得た3−ペンチルシクロブタンカルボン酸クロ
ライド1.53gのベンゼン10 ml溶液を滴下し、6時間撹拌
還流した。反応液を水に注加し、ベンゼンで抽出し、ベ
ンゼン層を水洗、希アンモニア水処理、水洗を順次行
い、芒硝で乾燥後、溶媒を留去した。残渣をメタノール
/アセトン混合溶媒で再結晶して(s)−4−(2−メ
チルブチルオキシ)ビフエニル−4′−イル3−ペンチ
ルシクロブタンカルボキシレートを得た。
収量 0.92g(63.0%) 得られた化合物HPLC分析による純度は99.4%(シス体
42.8%、トランス体56.6%)であり、IR測定およびMass
スペクトルでM/eが408を示したこと並びに使用した原料
の関係から目的物であることを確認した。
本物質をメトラーホツトステージFP−82に挾み、偏光
顕微鏡下で相変化を観察した。その結果を表1に示す。
実施例4 (a) の合成 反応器に、2−フルオロアニソール128g(1.016 mo
l)、クロロホルム125 mlを仕込み、室温撹拌下に臭素1
77g(1.106 mol)を1時間以上かけて滴下した。反応液
を希NaOH水溶液に注加し、クロロホルム層を分取し、食
塩水にて洗浄後、芒硝で乾燥し、溶媒を留去、残留物を
減圧蒸留して2−フルオロ−4−ブロモアニソールを得
た。
収量 192g(収率92.3%) b.p 107〜118℃/25〜31mmHg GLC 99%以上 (b) の合成 窒素気流下、反応器にマグネシウム22g(0.905 mo
l)、ヨウ素少量、THF 50 mlを仕込み、これにブロモベ
ンゼン114g(0.917 mol)のTHF 150 ml溶液を適当量注
加し加温した。反応開始後残りのTHF溶液を還流撹拌下
に滴下し、滴下後2時間還流してグリニヤール試薬を作
成した。
別の容器にCl2Pd(PPh323.6gおよびTHF 100 mlを仕
込み、窒素気流下に(iso−C4H92AlH/ヘキサンの1モ
ル溶液26 mlを加え、さらに(a)で得られた2−フル
オロ−4−ブロモアニソール120g(0.585 mol)のTHF 1
50 ml溶液を加えた。
これを加温し50〜60℃で先に作成したグリニヤール試
薬を滴下し、同温度で2時間熟成した。反応収量後、反
応液を希塩酸に注加し、ベンゼンで抽出し、水洗後、芒
硝で乾燥、溶媒を留去した。残留分をクロロホルム−ヘ
キサン混合溶媒から再結晶し、さらにヘキサンを溶出液
としてシリカゲルカラムクロマトグラフイーにて精製
し、3−フルオロ−4−メトキシビフエニルを得た。
収量 96g(81.8%) GLC 98%以上 (c) の合成 反応器に(b)で得られた3−フルオロ−4−メトキ
シビフエニル95g(0.470 mol)、塩化メチレン400 mlを
仕込み、撹拌下、0℃以下で塩水塩化アルミニウム94g
(0.705 mol)を少しずつ加え、さらにアセチルクロラ
イド56g(0.705 mol)を滴下した。滴下後徐々に昇温し
ながら6時間撹拌した。反応液を希塩酸に注加し、有機
層を水洗、芒硝乾燥し、溶媒を留去した。残留分をクロ
ロホルムで再結晶して、3−フルオロ−4−メトキシ−
4′−アセチルビフエニルを得た。
収量 114g(99.3%) GLC 99%以上 (d) の合成 反応器に(c)で得られた3−フルオロ−4−メトキ
シ−4′−アセチルビフエニル84g(0.344 mol)、48%
臭化水素酸700 ml、酢酸900 mlを仕込み100〜110℃で12
時間加熱撹拌した。反応液を水に注加し、析出した結晶
を取し、水洗後、塩化メチレンを溶出液としたシリカ
ゲルクロマトグラフイーで精製し3−フルオロ−4−ヒ
ドロキシ−4′−アセチルビフエニルを得た。
収量 58g(73.2%) GLC 99%以上 (e) の合成 反応器に(d)で得られた3−フルオロ−4−ヒドロ
キシ−4′−アセチルビフエニル12.6g、(s)−2−
メチルブチルブロマイド9.3g、炭酸カリウム15.1gおよ
びシクロヘキサノン200 mlを仕込み、90〜100℃で20時
間加熱撹拌した。反応液を過して得られる固形物をベ
ンゼンで洗浄し、洗液と液を合わせ、これを水洗後、
芒硝で乾燥した。
溶媒を留去し、残留分をアセトン−メタノールで再結
晶して(s)−3−フルオロ−4−(2″−メチルブチ
ル)オキシ−4′−アセチルビフエニルを得た。
収量 10.8g(65.5%) GLC 99%以上 (f) の合成 反応器に(e)で得られた(s)−3−フルオロ−4
−(2−メチルブチル)オキシ−4′−アセチルビフエ
ニル8.0g、88%ギ酸36g、塩化メチレン90 mlを仕込み、
室温撹拌下に無水酢酸16g、濃硫酸1.0 ml、次いで35%
過酸化水素30gを順次滴下した。滴下後、TLC(Kieselge
l60F 254展開液ベンゼン)で原料が消失するまで還流し
た。反応液を水に注加し、1時間撹拌後、洗液が中性に
なるまで有機層を水洗し、芒硝で乾燥した。溶媒を留去
して得られる残留分にメタノール70 ml、40%KOH水溶液
20 mlを加え、撹拌下に70℃で3時間反応させた。反応
液を水に注加し、塩酸酸性とした後、エーテルで抽出し
た。抽出液を水洗し、芒硝で乾燥後、溶媒を留去し、残
留分をシリカゲルカラムクロマトグラフイーにて精製し
て、(s)−3−フルオロ−4−(2−メチルブチル)
オキシ−4′−ヒオロキシビフエニルを得た。
収量 5.2g(71.2%) GLC 98%以上 (g) の合成 反応器に3−フルオロ−4−(2−メチルブチル)オ
キシ−4′−ヒドロキシビフエニル1.0g、ピリジン0.75
g、およびベンゼン20 mlを仕込み、室温撹拌下に実施例
2−(a)で得られる3−ペンチルシクロブタンカルボ
ン酸クロライド0.80gのベンゼン10 ml溶液を滴下し、6
時間還流撹拌した。
反応液を水に注加し、ベンゼンで抽出し、ベンゼン層
を水洗、希アンモニア水処理、水洗を順次行い、芒硝で
乾燥後、溶媒を留去した。残渣をメタノール/アセトン
混合溶液で再結晶して(s)−3−フルオロ−4−(2
−メチルブチルオキシ)ビフエニル−4′−イル3−ペ
ンチルシクロブタンカルボキシレートを得た。
収量 0.70g(45.2%) 得られた化合物HPLC分析による純度は99.7%(シス体
52.8%、トランス体46.9%)であり、IR測定およびMass
スペクトルでM/eが426を示したこと並びに使用した原料
の関係から目的物であることを確認した。
本物質をメトラーホツトステージFP−82に挾み、偏光
顕微鏡下で相変化を観察した。その結果を表1に示す。
実施例5 (a) の合成 実施例4−(e)に於いて(s)−2−メチルブチル
ブロマイド9.3gを替わりに(s)−4−メチルヘキシル
ブロマイド10.7gを用いて同様に操作して(s)−3−
フルオロ−4−(4−メチルヘキシル)オキシ−4′−
アセチルビフエニル15g(収率70%)を得た。この9.2g
を実施例2−(f)に於いて(s)−3−フルオロ−4
−(2−メチルブチル)オキシ−4′−アセチルビフエ
ニル8.0gの替わりに用い、他は同様に操作して(s)−
3−フルオロ−4−(4−メチルヘキシル)オキシ−
4′−ヒドロキシビフエニルを得た。
収量 5.7g(66.8%) GLC 97%以上 (b) の合成 実施例4−(g)に於いて、(s)−3−フルオロ−
4−(2−メチルブチル)オキシ−4′−ヒドロキシビ
フエニル1.0gを替えて(a)で得られる(s)−3−フ
ルオロ−4−(4−メチルヘキシル)オキシ−4′−ヒ
ドロキシビフエニル1.12gを用い他は同様に操作して
(s)−3−フルオロ−4−(4−メチルヘキシル)オ
キシビフエニル−4′−イル3−ペンチルシクロブタン
カルボキシレートを得た。
収量 0.90g(57.7%) 得られた化合物のHPLC分析による純度は99.9%(シス
体44.1%、トランス体55.8%)であり、IR測定およびMa
ssスペクトルでM/eが454を示したこと並びに使用した原
料の関係から目的物であることを確認した。
本物質をメトラーホツトステージFP−82に挾み、偏光
顕微鏡下で相変化を観察した。その結果を表1に示す。
実施例6 (a) の合成 反応器にテトラヒドロフラン(THF)100 mlおよびリ
チウムアルミニウムハイドライド(LiAlH4)5.07gを仕
込み、氷冷撹拌下に3−ペンチルシクロブタンカルボン
酸15.1gのTHF 30 ml溶液を滴下後、4時間室温撹拌し
た。反応液を希塩酸に注加し、エーテルで抽出後、エー
テル層を飽和食塩水で洗浄し、芒硝で乾燥した。このエ
ーテル溶液を蒸留して溶媒を留去し、残留物(粗3−ペ
ンチルシクロブチルメタノール)14.9gを得た。
GLC 99.7%(シス体52.3%、トランス体47.4%) (b) の合成 反応器に(a)に得られる3−ペンチルシクロブチル
メタノール5gおよびピリジン30 mlを仕込み撹拌下に10
℃以下でp−トルエンスルホン酸クロライド9.3gのピリ
ジン20 ml溶液を滴下後、室温で1時間、40〜50℃で2
時間反応した。反応液を希塩酸に注加しベンゼンで抽出
後ベンゼン層を水洗し、芒硝で乾燥した。このベンゼン
溶液の溶媒を留去して残留物(粗3−ペンチルシクロブ
チルメチルp−トルエンスルホネート)を得た。
収量 7.4g(74.4%) (c) の合成 反応器にメチル4−ヒドロキシビフエニル−4′−カ
ルボキシレート5.0gおよびジメチルホルムアミド(DM
F)20 mlを仕込み、室温撹拌下に50%ナトリウムハイド
ライド(NaH)1.7gを加え、水素の発生が終了後、
(b)で得られた3−ペンチルシクロブチルメチルp−
トリエンスルホネートのDMF 10 ml溶液を滴下し、滴下
後3時間室温撹拌した。反応液を希塩酸に注加し、析出
物を取、水洗しアセトンで再結晶して4−(3−ペン
チルシクロブチル)メトキシ−4′−メトキシカルボニ
ルビフエニルを得た。
収量 5.68g(65.9%) (d) の合成 反応器に(c)で得られた4−(3−ペンチルシクロ
ブチル)メトキシ−4′−メトキシカルボニルビフエイ
ル5.68g、85%KOHの水20 ml溶液およびメタノール50 ml
を仕込み、6時間撹拌還流した。反応液を希塩酸に注加
し、30分間加熱撹拌後、析出物を取し、これを水洗し
てから乾燥し4−(3−ペンチルシクロブチル)メトキ
シビフエニル−4′−カルボン酸を得た。
収量 4.46g(81.7%) (e) の合成 反応器に(d)に得られた4−(3−ペンチルシクロ
ブチル)メトキシビフエニル−4′−カルボン酸4.41
g、ベンゼン50 mlおよび塩化チオニル5gを仕込み14時間
撹拌還流した。反応液を蒸留して過剰の塩化チオニルを
留去し、残留物(粗4−(3−ペンチルシクロブチル)
メトキシビフエニル−4′−カルボン酸クロライド)を
得た。
収量 5.34g (f) の合成 反応器に(s)−2−メチルブタノール0.36g、ピリ
ジン0.43gおよびベンゼン20 mlを仕込み、室温撹拌下に
(e)で得られた4−(3−ペンチルシクロブチル)メ
トキシビフエニル−4′−カルボン酸クロライド1gのベ
ンゼン20 ml溶液を滴下し、9時間還流撹拌した。反応
液を水に注加し、ベンゼン抽出後、ベンゼン層を水、希
アンモニア水、水で順次洗浄し、芒硝で乾燥した。この
ベンゼン溶液を蒸留して溶媒を留去し、残渣をベンゼン
/ヘキサン(1:1)を溶出液としたシリカゲルカラムク
ロマトグラフイーて精製し(s)−4−(3ペンチルシ
クロブチル)メトキシ−4′−(2−メチルブチル)オ
キシカルボニルビフエニルを得た。
収量 0.58g(33.7%) 得られた化合物のHPLC分析による純度は99.1%(シス
体43.6%、トランス体55.5%)であり、IR測定およびMa
ssスペクトルでM/eが422を示したこと並びに使用した原
料の関係から目的物であることを確認した。
本物質をメトラーホツトステージFP−82に挾み、偏光
顕微鏡下で相変化を観察した。その結果を表1に示す。
実施例7 (a) の合成 反応器に(s)−4−(2−メチルブチルオキシカル
ボニル)−4′−ヒドロキシビフエニル1.02gおよびDMF
20 mlを仕込み、室温撹拌下に50%NaH 0.68gを加え、
水素の発生が終了後、実施例6−(b)で得られた3−
ペンチルシクロブチルメチルp−トルエンスルホネート
1.37gのDMF 10 ml溶液を滴下し、14時間室温撹拌した。
反応液を希塩酸に注加し、ベンゼンで抽出後、ベンゼン
層を水洗し、芒硝で乾燥した。このベンゼン溶液を蒸留
して溶媒を留去し、残渣をメタノールで再結晶して
(s)−4−(3−ペンチルシクロブチル)メトキシ−
4′−(2−メチルブチルオキシ)ビフエニルを得た。
収量 0.37g(23.6%) 得られた化合物のHPLC分析による純度は99.8%(シス
体27.5%、トランス体72.3%)であり、IR測定およびMa
ssスペクトルでM/eが394を示したこと並びに使用した原
料の関係から目的物であることを確認した。
本物質をメトラーホツトステージFP−82に挾み、偏光
顕微鏡下で相変化を観察した。その結果を表1に示す。
実施例8 (a) の合成 反応器に4−シアノ−4′−ヒドロキシビフエニル4
5.2g、88%ギ酸430 mlおよび水150 mlを仕込み、室温撹
拌下にラネーニツケル42.4gを加え、3時間還流撹拌し
た。反応液を室温まで冷却し、析出した固形物を取し
てエタノールで再結晶して4−ホルミル−4′−ヒドロ
キシフエニルを得た。
収量 24.8g(54.0%) GLC 97.0% (b) の合成 反応器に(a)で得られた4−ホルミル−4′−ヒド
ロキシビフエニル4.5g、ピリジン3.6gおよびベンゼン60
mlを仕込み、室温撹拌下に実施例2−(a)で得られ
る3−ペンチルシクロブタンカルボン酸4.3gのベンゼン
10 ml溶液を滴下し、10時間還流撹拌した。反応液を水
に注加し、ベンゼン抽出後、ベンゼン層を水、希アンモ
ニア水、水で順次洗浄し、芒硝で乾燥した。このベンゼ
ン溶液を蒸留して溶媒を留去し、残留物(4−ホルミル
ビフエニル−4′−イル3−ペンチルシクロブタンカル
ボキシレート)を得た。
収量 7.4g(93.1%) GLC 95% (c) の合成 反応器に(b)で得た4−ホルミルビフエニル−4′
−イル3−ペンチルシクロブタンカルボキシレート13g
および酢酸60 mlを仕込み、氷冷撹拌下に無水クロム酸
(CrO3)13.2g、水10mlおよび酢酸16 mlから成る溶液を
30℃以下で滴下し後、40〜45℃で5時間加熱撹拌した。
反応液を水に注加し、析出物を取したエタノールで再
結晶し4−ヒドロキシカルボニルビフエニル−4′−イ
ル3−ペンチルシクロブタンカルボキシレートを得た。
収量 9.0g(66.1%) (d) の合成 反応器に(c)で得られた4−ヒドロキシカルボニル
ビフエニル−4′−イル3−ペンチルシクロブタンカル
ボキシレート4g、ベンゼン50 mlおよび塩化チオニル6g
を仕込み、12時間撹拌還流した。
この反応液を蒸留してベンゼンおよび過剰の塩化チオ
ニルを留去し、残留物(4−(3−ペンチルシクロブタ
ンカルボニルオキシ)ビフエニル−4′−カルボニルク
ロライド)を得た。
収量 4.5g (e) の合成 反応器に(s)−4−(2−メチルブチルオキシカル
ボニル)フエノール1.10g、ピリジン1.23gおよびベンゼ
ン20 mlを仕込み、室温撹拌下に(d)で得られた4−
(3−ペンチルシクロブタンカルボニルオキシ)ビフエ
ニル−4′−カルボニルクロライド2.09gのベンゼン20
ml溶液を滴下し、3時間撹拌還流した。反応液を注加
し、ベンゼン抽出後、ベンゼン層を水、希アンモニア
水、水で順次洗浄し、芒硝で乾燥した。このベンゼン溶
液を蒸留して溶媒を留去し、残渣をメタノール/アセト
ン混合溶媒で再結晶して(s)−4−(2−メチルブチ
ルオキシカルボニル)フエニル4−(3−ペンチルシク
ロブタンカルボニルオキシ)ビフエニル−4′−カルボ
キシレートを得た。
収量 1.51g(51.4%) 得られた化合物のHPLC分析による純度は99.3%(シス
体54.9%、トランス体44.4%)であり、IR測定およびMa
ssスペクトルでM/eが556を示したこと並びに使用した原
料の関係から目的物であることを確認した。
本物質をメトラーホツトステージFP−82に挾み、偏光
顕微鏡下で相変化を観察した。その結果を表2に示す。
実施例9 (a) の合成 実施例8−(e)に於いて(s)−4−(2−メチル
ブチルオキシカルボニル)フエノール1.10gに替えて
(s)−4−(2−メチルブチルオキシ)フエノール0.
87gを用い、他は同様に操作して(s)−4−(2−メ
チルブチルオキシ)フエニル4−(3−ペンチルシクロ
ブタンカルボニルオキシ)ビフエニル−4′−カルボキ
シレートを得た。
収量 1.63g(58.2%) 得られた化合物のHPLC分析による純度は99.8%(シス
体49.5%、トランス体50.3%)であり、IR測定およびMa
ssスペクトルでM/eが528を示したこと並びに使用した原
料の関係から目的物であることを確認した。
本物質をメトラーホツトステージFP−82に挾み、偏光
顕微鏡下で相変化を観察した。その結果を表2に示す。
実施例10 の合成 反応器に(s)−4−(2−メチルブチルオキシカル
ボニル)フエノール0.58g、ピリジン0.43g、およびベン
ゼン20 mlを仕込み、実施例6−(e)で得られた4−
(3−ペンチルシクロブチル)メトキシビフエニル−
4′−カルボン酸クロライド1.0gのベンゼン20 ml溶液
を滴下し、4時間還流撹拌した。反応液を水に注加し、
ベンゼン抽出後、ベンゼン層を水、希アンモニア水、水
で順次洗浄し、芒硝で乾燥した。このベンゼン溶液を蒸
留して溶媒を留去し、残渣をベンゼン/ヘキサン(1:
1)を溶出液としたシリカゲルカラムクロマトグラフイ
ーで精製し(s)−4−(2−メチルブチルオキシカル
ボニル)フエニル4−(3−ペンチルシクロベチルメト
キシ)ビフエニル−4′−カルボキシレートを得た。
収量 0.42g(27.8%) 得られた化合物のHPLC分析による純度は99.9%(シス
体43.0%、トランス体56.9%)であり、IR測定およびMa
ssスペクトルでM/eが542を示したこと並びに使用した原
料の関係から目的物であることを確認した。
本物質をメトラーホツトステージFP−82に挾み、偏光
顕微鏡下で相変化を観察した。その結果を表2に示す。
実施例11 の合成 実施例10に於いて(s)−4−(2−メチルブチルオ
キシカルボニル)フエノール0.58gに替えて(s)−4
−(2−メチルブチルオキシ)フエノール0.46gを用
い、他は同様に操作して(s)−4−(2−メチルブチ
ルオキシ)フエニル4−(3−ペンチルシクロブチルメ
トキシ)ビフエニル−4′−カルボキシレートを得た。
収量 0.42g(27.8%) 得られた化合物のHPLC分析による純度は99%(シス
体、トランス体未分離)であり、IR測定およびMassスペ
クトルでM/eが514を示したこと並びに使用した原料の関
係から目的物であることを確認した。
本物質をメトラーホツトステージFP−82に挾み、偏光
顕微鏡下で相変化を観察した。その結果を表2に示す。
実施例12 本発明の実施例8で得られた化合物(A)と公知のSm
C化合物(B)とを重量比で4:6を割合で混合して製作
した液晶組成物を、メトラーホツトステージ82に挾み偏
光顕微鏡下で相変化を観察した処、33.2〜113.4℃でSmC
相が認められ、約80度という広いSmC相温度幅を有
する液晶組成物が得られた。
化合物(A)単独では86〜125℃、化合物(B)単独
では68〜120℃の温度域でSmC相を有する物質であり、
本発明物質を用いて液晶組成物を作製することにより目
的とするSmC相を大幅に拡張できた事になる。
実施例13 本発明の実施例10で得られた化合物を用いて、以下の
方法で応答速度を測定した。即ち、2枚の酸化インジウ
ム透明電極付きのガラス基板上にポリビニルアルコール
の薄膜をコーテイングし、一定方向にラビング操作を行
い、その一方の基板にはネガ型フオトレジストを用いて
3μの厚さのスペーサーを形成し、もう一方の基板とラ
ビング方向が平行になるように評価素子を組み立てた。
これに実施例10で得られた化合物を等方性液体状態に
て封入して液晶素子を作製した。この液晶素子をホツト
ステージ付偏光顕微鏡に設置し等方性液体状態から毎分
0.1度の割合で降温して顕微鏡視野内領域にモノドメイ
ンを得た後200 Hzの矩形波を印加した時の透過光強度変
化をフオトダイオード、フオトセンサーアンプ、デイジ
タルストレージスコープを用いて測定した。
この結果を下記に示す。(印加電圧50V) 測定温度(℃) 131.5 126.5 121.5 116.5 応答時間(μsec) 620 540 580 580 以上に示したように本物質は、応答時間の温度依存性
が極めて少なく表示素子用材料として有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 19/30 9279−4H C09K 19/30 // G02F 1/13 500 G02F 1/13 500 C07M 7:00 C07M 7:00 (72)発明者 鈴木 賢治 埼玉県草加市稲荷1―7―1 関東化学 株式会社中央研究所内 (72)発明者 藤井 恒宣 埼玉県草加市稲荷1―7―1 関東化学 株式会社中央研究所内

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) (Rは炭素原子数1〜15のアルキル基であり、XはCOO
    またはCH2Oであり、Yは単結合であるか、あるいは、CO
    OまたはCH2Oであり、nは0または1であり、ZはO
    R、COORまたはOCORを表し、Rは不斉炭素原子
    を有する炭素原子数4〜14のアルキル基を示し、Aは水
    素原子、フツ素原子または塩素原子を示す)で表される
    光学活性シクロブタン誘導体。
  2. 【請求項2】一般式(1) (Rは炭素原子数1〜15のアルキル基であり、XはCOO
    またはCH2Oであり、Yは単結合であるか、あるいはCOO
    またはCH2Oであり、nは0または1であり、ZはOR
    COORまたはOCORを表し、Rは、不斉炭素原子を有
    する炭素原子数4〜14のアルキル基を示し、Aは水素原
    子、フツ素原子または塩素原子を示す)で表される光学
    活性シクロブタン誘導体、少なくとも1種を含有するこ
    とを特徴とする液晶組成物。
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