JP2531472B2 - プラスチック成形用鋳型の製造方法 - Google Patents

プラスチック成形用鋳型の製造方法

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JP2531472B2
JP2531472B2 JP4211217A JP21121792A JP2531472B2 JP 2531472 B2 JP2531472 B2 JP 2531472B2 JP 4211217 A JP4211217 A JP 4211217A JP 21121792 A JP21121792 A JP 21121792A JP 2531472 B2 JP2531472 B2 JP 2531472B2
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秀機 赤坂
俊夫 秋山
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Nippon Kogaku KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学式ビデオディス
ク、光メモリーディスク、デジタルオーディオディスク
のような光記録媒体をプラスチックで大量生産するため
の成形用鋳型の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光学式ビデオディスク、光メモリーディ
スク、デジタルオーディオディスクのような光記録媒体
は、光学的面精度を有する基準面に対し、微細なパター
ン(線幅2μm 以下例えば 0.4〜2μm 、深さ10〜140n
m のパターン)が刻印されている。従って、このような
微細パターンを有する光記録媒体をプラスチックで大量
に生産しようとすれば、同一レベルの微細パターンを有
する金型ないし鋳型を用意しなければならない。
【0003】従来、この種の微細パターンを有する金型
ないし鋳型は、図2に示す工程により作られていた。つ
まり、まず光学的面精度を有する基準面を得るためにガ
ラス基材1を光学的面精度が出るまで研削、研磨した
後、ホトレジストを塗布して所望パターンを露光し、現
像し、所望のレジスタパターン2を形成する。その上に
電鋳法と呼ばれる方法でニッケルメッキを施こし、得ら
れたメッキ層3(メタルマスターと呼ばれる)をガラス
基材から剥し、このメタルマスター3を金属台座Bに固
定して金型としてもよいが、メタルマスター3は耐久性
がないので、一般にはメタルマスター3を原盤として電
鋳法により反転型のニッケル・マザー4を作り、更にこ
のマザー4を基に電鋳法により再反転型のニッケル・ス
タンパー5(メタルマスターと同一型)を多数作り、こ
のスタンパー5を金属台座Bに固定して成形用金型とし
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、従来の金型
は、(イ)マスターからマザーへ、マザーからスタンパ
ーへと反転を繰り返して作るために、転写する毎に微細
パターンが崩れるので1枚のマスターからマザーを及び
1枚のマザーからスタンパーを作れる枚数は平均して数
枚であり、しかもその数枚の中でもパターン精度にバラ
ツキがあること、(ロ)製造工程が多く、製造に長時間
を要すること、(ハ)微細パターンでは塵埃の付着が問
題となるため、浴の汚れの少ない電鋳装置が必要で、浴
の管理も高度な管理が要求されること、(ニ)メタルマ
スター、マザー及びスタンパーは、いずれも、高々数mm
と薄いために、電鋳後、剥離したときに変形したり、
(ホ)剥離後、台座に固定する際に厚さの不揃いを修正
加工しなければならないこと、(ヘ)台座に固定すると
き、スタンパーは薄いので相当な工夫を要するし、塵埃
をはさみ込まないように注意しなければならないこと、
(ト)ニッケル・スタンパーは耐久性がなく、数千枚も
成形すると、精度が低下して使用し得なくなることなど
の欠点を有していた。
【0005】本発明の目的は、これらの欠点を有さず、
特に製造工程が少なく、耐久性に秀れたプラスチック成
形用鋳型の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明者ら
は、直接鋳型を製造することを目標とし、まず必要な鋳
型材料について研究した。その結果、耐久性があり、か
つ表面を光学的面精度を有する平面又は曲面に仕上げら
れる材料として、ガラス、シリコン及び石英の3種を選
出した。次にこれらの母材に微細パターンを刻印する方
法としてホトエッチング技術を選出した。エッチングに
は湿式(ウェット)と乾式(ドライ)の2種があるが、
湿式は等方的なエッチングなのでレジストパターンから
の寸法シフトがあり基準面方向の寸法精度が出せないこ
ととエッチングされた溝の形状が矩形とならないことの
ために、目的とする微細パターンをエッチングするに
は、ドライエッチングの中でも特に方向性のあるイオン
エッチング法を採用せざるを得ないことを知った。
【0007】しかしながら、選出した前記3種の材料の
うち、ガラスは(イ)ドライエッチングの速度が遅く、
所望の深さにエッチングされる前にレジストパターンが
先にエッチングされて消失してしまうので深いエッチン
グができないこと、(ロ)鋳型として機械的強度が十分
でないことから、不適当であることを知った。従って、
本願発明は、「光学的面精度を有する母材表面に、所望
のレジストパターンを形成した後、母材のエッチングを
行い、次いで前記レジストを除去することにより、線幅
2μm 以下深さ10nm〜140 nmの微細パターンが形成され
たプラスチック製の光記録媒体成形用鋳型の製造方法に
おいて、前記母材として、結晶状又は非晶質のシリコン
又は石英を使用し、且つ前記エッチングとしてイオンエ
ッチングを採用したことを特徴とする方法」を提供す
る。
【0008】以下、本発明の鋳型の製造工程を図1に従
い説明する。母材21は、シリコン単結晶、非晶質シリコ
ン、水晶及び溶解石英の4種の中から選択するが、シリ
コンは石英に比べてエッチング速度が速く、その結果、
深い溝が掘れる特徴がある。そして、母材21は、まず少
なくとも一面を光学的面精度を有する平面又は曲面(球
面、非球面)に仕上げる。光学的面精度は、光学製品特
にレンズやプリズムの技術分野で採用されている精密研
削、研磨の技術により比較的容易に得られる。
【0009】こうして得られた高精度表面にホトレジス
トを均一に塗布する。ホトレジストとしては、例えば東
京応化工業(株)製の OMRのようなネガタイプまたはシ
プレー(Shipley )社製のAZ1350、AZ1350J あるいは東
京応化工業(株)製のOFPRなどのポジタイプが使用され
る。次いで、使用したホトレジストのタイプにより、所
望パターンを有するマスクまたは所望パターンとは反転
パターンを有するマスクを使用して露光する。また、マ
スクを使用せずに、レーザー光線の細いビームを照射し
ながら線図を描けば、同じようにパターン露光ができ
る。ビデオディスク用には、この方法が採用される。
【0010】露光後現像すると、レジストのタイプによ
り露光部分が硬化して残るか又は現像後に溶解して流出
し、レジストパターン22が形成される。次にレジストパ
ターン22の形成された母材をドライエッチングの一種で
あるイオンエッチングで蝕刻する。ドライエッチング法
には、例えば円筒型ドライエッチング法、平行平板型ド
ライエッチング法、イオンビームエッチング法などがあ
るが、このうち平行平板型ドライエッチング法とイオン
ビームエッチング法を総称したイオンエッチング法は特
に方向性に優れている。
【0011】イオンエッチングが終了したら、レジスト
パターン22は溶剤で溶かして除去するか、又はO2 プラ
ズマ中で焼却してしまう。最後に洗浄、乾燥を行うと本
発明の鋳型が得られる。こうして得られた鋳型は、光学
式ビデオディスク、光メモリーディスク、デジタルオー
ディオディスク等の光記録媒体を、PMMA、PVC 、ポリカ
ーボネート、ポリスチレン、CR-39 ポリマーなどのプラ
スチックで、射出成形、プレス成形する際、及びそれら
のプラスチックを与えるモノマー又はオリゴマーから注
型重合成形、紫外線硬化成形などにより成形する際に使
用される。
【0012】以下、実施例により本発明を具体的に説明
する。
【0013】
【実施例】 本例では図3及び図4に示すような光メモ
リーディスクを紫外線硬化樹脂で成形するための鋳型を
製作する。この光メモリーディスクの主な規格及び寸法
は次の通りである。外径 130mm、厚さ1.2mm 、溝幅2μ
m 、溝深さ140nm 、及び溝のゾーンは半径28mm〜61mmで
ある。
【0014】次に鋳型の製造工程について説明する。 (1)まず、直径が 200mm、厚さ6mmのシリコン単結晶
板を用意し、その上面を不二見研磨材社製の研磨材グラ
ンゾックスで研磨し、面精度をニュートンリングで2本
の平面に仕上げた。 (2)仕上げ面の上にシプレー (Shipley)社製のネガ型
レジスト:AZ1350J を乾燥膜厚 250nmとなるように塗布
し、乾燥させた。
【0015】(3)次いで、波長457.9nm のArイオンレ
ーザを直径2μm の太さに絞って、回転しながら移動す
るシリコン単結晶板のレジスト面に照射してスパイラル
状に露光した。 (4)レジスト層をシプレー社製の現像液:AZデベロッ
パーで洗浄すると、露光された部分のレジストが溶出
し、後にはスパイラル状のパターンを有するレジストが
残った。
【0016】(5)レジストパターンを有するシリコン
単結晶板を、日電アネルバ(株)製のイオンエッチング
装置DEM451の中に置き、CF4 :0.3 Torr、高周波電力 1
50Wの条件下で約10分間エッチングを行い、露出してい
る部分のシリコン単結晶板を140nm の深さに蝕刻した。 (6)最後にシリコン単結晶板上に残っているレジスト
をアセトンで溶解除去し乾燥させることにより本発明の
鋳型を得た。
【0017】得られた鋳型を紫外線硬化成形用金型の台
座に取り付け、アクリル系紫外線硬化樹脂を用いて図3
に示す光メモリーディスクを成形すると、鋳型に忠実な
成形品が得られた。鋳型は5万枚成形してもまだ十分に
使用に耐えた。
【0018】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば原盤を直接
成形用鋳型として使用できるために、製造工程が短縮さ
れ、面倒な電鋳工程も不用になり、転写を繰り返さない
ために高精度の鋳型が得られ、しかも従来のニッケル・
スタンパーに比べ耐久性が格段に向上する。その結果、
鋳型の製造コストは格段に低下する。
【0019】そのほか、金属鋳型に比べ熱膨張が少ない
ので成形品の離型が容易で、成形精度も高く、しかも熱
伝導率が低いので急激な冷却がないことから内部歪のな
い良質な成形品が得られる。また、イオンエッチングを
採用したことにより、パターンの形状精度、特に深さ方
向の精度が高い鋳型が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の鋳型の製造工程の説明図である。
【図2】 従来の金型の製造工程の説明図である。
【図3】 本発明の実施例に於ける鋳型によって成形さ
れるプラスチック製光メモリーディスクの斜視図であ
る。
【図4】 図3のプラスチック製光メモリーディスクの
部分拡大断面図である。
【符号の説明】
21 母材 22 レジスト B 台座

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学的面精度を有する母材表面に、所望
    のレジストパターンを形成した後、母材のエッチングを
    行い、次いで前記レジストを除去することにより、線幅
    2μm 以下深さ10nm〜140 nmの微細パターンが形成され
    たプラスチック製の光記録媒体成形用鋳型の製造方法に
    おいて、 前記母材として、結晶状又は非晶質のシリコン又は石英
    を使用し、且つ前記エッチングとしてイオンエッチング
    を採用したことを特徴とする方法。
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